ヤクルト(★3対5☆)広島 =リーグ戦5回戦(2025.05.07)・明治神宮野球場=
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広島
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ヤクルト
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勝利投手:島内 颯太郎(1勝0敗0S)
(セーブ:栗林 良吏(1勝0敗5S))
敗戦投手:石山 泰稚(0勝1敗6S)

本塁打
【広島】堂林 翔太(1号・9回表ソロ),菊池 涼介(1号・9回表ソロ)
【ヤクルト】サンタナ(2号・5回裏ソロ)

  DAZN
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◆広島は2-2で迎えた7回表、代打・野間の適時打で1点を勝ち越す。その後は同点を許すも、9回に堂林と菊池のソロが飛び出し、リードを奪った。投げては、4番手・島内が今季初勝利。敗れたヤクルトは2度追いつく粘りを見せるも、6番手・石山が踏ん張りきれなかった。

◆ヤクルトが接戦を落とした。3-3と同点の9回に登板した守護神の石山泰稚投手(36)が今季登板12試合目で初失点。2本の本塁打を浴びて、負け投手となった。5月に入って打線が湿っていた。前日まで5試合中3試合で無得点。打順を日替わりでいじるもなかなかつながらなかった。この日は茂木栄五郎内野手(31)を今季2度目の4番に据えた。その茂木が4回先頭で四球を選び、1点目につなげた。5回にはドミンゴ・サンタナ外野手(32)が3月28日の開幕戦(巨人)以来の2号同点ソロ。サンタナは7回にも再び同点打を放った。打線は粘りを見せたが、最後に落とし穴が待っていた。

◆ヤクルトは、守護神・石山泰稚投手(36)が今季12試合目の登板で初失点し、負け投手になった。同点の9回に登板。1死後、広島堂林への初球の変化球が抜けてしまい、左翼席に運ばれた。菊池にもソロを許し2失点。今季は初登板から8試合8イニング、24人連続で走者を1人も許さないなど好調だったが「失投なので申し訳ない気持ちしかないです」。高津監督は「リリーフは打たれた次が大事」と切り替えを求めていた。

◆広島が同点の9回に途中出場の堂林と菊池の今季1号ソロで2点を勝ち越し、連勝を4に伸ばした。打線は3回に1死二塁から上位3選手の3連打で2点を先制。先発大瀬良は6回まで2失点で降板。大瀬良に代打が送られた7回に1点を勝ち越したが、その裏に追いつかれて2勝目は持ち越しとなった。8回に登板した島内が今季初勝利、9回を締めた栗林が5セーブ目を記録した。

◆途中出場の広島堂林翔太内野手(33)がひと振りで試合を決めた。同点の9回。1死から防御率0点のヤクルト石山の浮いたスライダーを逃さずに強振した。「ある程度ゾーンに来たら振ろうと思っていたので、とにかく切れないで良かったです」。ライナーで左翼線方向に飛んだ打球はそのままポール際に飛び込んだ。今季1号が値千金の勝ち越し弾となり「ちょっと自分の中でモヤモヤしていたので、何とか勝ちにつながって良かった」と安堵(あんど)した。4連勝となったチームだが、2日までは7連敗を喫した。連敗の始まりは4月25日DeNA戦。自身の決勝適時失策からだった。7連敗で迎えた3日中日戦の試合前には、選手会長の堂林が音頭を取って選手だけでミーティングを行い、連敗を止めた。「僕から始まった連敗でしたし、昨年9月のような雰囲気もあったので、食い止めたいなと。野間とかアツ(会沢)さんにも力を借りました」。連敗ストップから潮目が変わった。選手会長が今度はバットで勝利に貢献し、チームをさらに勢いづかせた。広島菊池(9回2死から今季1号ソロ)「翔太が打ってくれた後だったので、ちょっと気が楽になった。思い切り行ってこいと打撃コーチに背中を押してもらったので、思い切っていきました」広島島内(8回に登板して無失点に抑え、今季初勝利)「2死から内野安打で2人出したけど、打者2人で1つのアウトを取ればいいと冷静に投げられたのが良かった」

◆ヤクルト・高梨裕稔投手(33)が、出場選手登録日数が7年に達し、国内フリーエージェント(FA)権の取得条件を満たした。2014年に山梨学院大からドラフト4位で日本ハムに入団し、19年にトレードでヤクルトに移籍。プロ12年目での取得に「それだけ1軍で投げさせてもらって取れたものなので、誇りに思っています」と感謝した。今季は主に先発で3試合に登板し0勝0敗、防御率0・56と安定した投球を続けている。権利の行使に関しては「今のままでは権利を使うとか言える立場ではないと思うので、今はしっかり一戦一戦投げて結果を残していくことだけ考えています」と明かした。

◆コナミデジタルエンタテインメントによる「パワプロナイター」として開催され、パワプロくんが始球式を務めた。8日からは「パワプロアプリ」のメンテナンス後に、アニメ「葬送のフリーレン」とのコラボも開催予定。同アニメで主人公・フリーレン役の声優・種﨑敦美(34)、フェルン役の声優・市ノ瀬加那(28)、ヒンメル役の声優・岡本信彦(38)からのメッセージが電光掲示板で流れた。3人から「ボールがうまく投げられる魔法~! これで大丈夫」とエールを送られると、セットポジションから見事にノーバウンド投球を披露。スタンドからは拍手が起こった。

◆ヤクルトのドミンゴ・サンタナ外野手(32)が、1点を追う五回2死で左翼席への2号ソロを放った。 広島先発・大瀬良が投じたカットボールを捉え、開幕戦となる3月28日の巨人戦(東京ドーム)以来となる一発。「投手陣が粘り強く投げているので早く追いつきたかった」とうなずいた。

◆新戦力の活躍に期待がかかる。国内フリーエージェント(FA)権を行使して加入したヤクルト・茂木栄五郎内野手(31)=前楽天=が、今季2度目の「4番・三塁」で先発出場。2点を追う四回先頭で四球を選び、2死一、二塁から岩田の左前適時打で生還した。思い切ってスイングを仕掛ける積極性が持ち味だが、試合前時点での出塁率・380はリーグ3位と高い。この日も、しっかりボールを見極めて好機を演出した。「オープン戦のときに、あまり初球から振れずにボールを見てしまうことがあって、結果が出なかった。シーズンに入ってからはとりあえずタイミングがあったら振りにいこうという気持ちで、本当にタイミングに合わせることに集中して、ネクストからタイミングを取っている」移籍1年目。レギュラーは確約されていなかった。村上ら主力の故障も要因の一つだが、今春の沖縄・浦添キャンプ、オープン戦とアピールを続けてポジションを勝ち取り、今ではスワローズに欠かせない存在だ。(赤尾裕希)

◆広島が競り勝って連勝を4に伸ばした。3―3の九回、途中出場の堂林翔太内野手と菊池涼介内野手にソロ本塁打が出て2点を勝ち越した。八回を無得点に抑えた島内颯太郎投手が今季初勝利を挙げ、栗林良吏投手が5セーブ目。

◆8回を抑え雄叫びをあげるヤクルト・木沢尚文 =神宮球場(撮影・長尾みなみ)

◆無情にも飛球はフェンスを越えた。ヤクルトは3―3の九回に守護神・石山泰稚投手(36)が2被弾して2連敗。高津臣吾監督(56)は険しい表情で振り返った。「もちろんあの場面で投げるピッチャーなので、一発を警戒しているのは間違いない。ただ一発を打たれる原因はあるわけなので」今季開幕から11試合連続無失点を継続し、6セーブを挙げていたベテラン右腕。警戒した中で1死から堂林、2死から菊池にソロをどちらも左翼席に運ばれた。12試合目で初失点し「失投なので申し訳ない気持ちしかないです」と石山。高津監督は今後も抑えで起用し続ける方針を示し「リリーフは打たれた次の日、次のゲームが非常に重要だと思うので、次のゲームに期待したい」と信頼を口にした。当初予定されていた9連戦は1試合が降雨中止となり、2勝6敗。休養日を挟んで9日の巨人戦(神宮)から仕切り直すしかない。(赤尾裕希)

◆〝2人の値千金弾〟で接戦を制した。広島が今季2度目の4連勝だ。3―3の九回1死で、途中出場の堂林が守護神・石山が投じた初球の変化球を一閃。左翼ポール際への勝ち越し弾とし、試合後のお立ち台で「チャンスで打てていなくて何とかしたかった。勝ちにつながりよかった」と胸をなでおろした。さらに1死後に続いた菊池は、直前に打撃コーチから「思い切っていってこい!」と背中を押された。低めの直球を強振して鯉党が待つ左翼席にたたき込み「勝ち切ったのは大きい。投手がよく投げ、抑えてくれた」と感謝を忘れなかった。新井監督も「最高のホームラン! ビジターでこういう勝ち方ができた。(チームとして)徐々に力がついてきているかな」と手応えを口にした。(山戸英州)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
巨人
18141 0.563
(↑0.015)
-
(↓1)
110108
(+6)
106
(+4)
23
(+1)
15
(-)
0.250
(↑0.001)
2.750
(↑0.03)
1
(-)
阪神
18141 0.563
(↓0.018)
0
(-)
110124
(+4)
91
(+6)
21
(+1)
27
(+1)
0.249
(↓0.001)
2.480
(↓0.11)
3
(-)
広島
16141 0.533
(↑0.016)
1
(↑1)
112106
(+5)
82
(+3)
12
(+2)
13
(-)
0.249
(↑0.002
2.310
(↓0.02)
4
(-)
DeNA
14152 0.483
(↓0.017)
2.5
(-)
11292
(+1)
83
(+2)
10
(-)
13
(-)
0.220
(↓0.001)
2.410
(↑0.01)
5
(-)
中日
14162 0.467
(↑0.019)
3
(↑1)
11169
(+2)
95
(+1)
11
(+1)
19
(-)
0.210
(↓0.001)
2.800
(↑0.06)
6
(-)
ヤクルト
10171 0.370
(↓0.015)
5.5
(-)
11575
(+3)
117
(+5)
8
(+1)
5
(-)
0.223
(↓0.001)
3.650
(↓0.05)