西武(☆7対1★)ソフトバンク =リーグ戦9回戦(2025.05.07)・ベルーナドーム=
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ソフトバンク
1000000001611
西武
31000003X7901
勝利投手:髙橋 光成(2勝2敗0S)
敗戦投手:東浜 巨(1勝2敗0S)

本塁打
【ソフトバンク】栗原 陵矢(2号・1回表ソロ)
【西武】西川 愛也(2号・2回裏ソロ)

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◆西武は1点を追う1回裏、ネビンの適時打と外崎の犠飛などで3点を挙げ逆転する。続く2回に西川のソロが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・高橋光成が5回1失点で今季2勝目。敗れたソフトバンクは先発・東浜が試合をつくれず、打線もつながりを欠いた。

◆首痛を訴えていたソフトバンク栗原陵矢内野手(28)が「3番三塁」で4試合ぶりにスタメン復帰した。前日6日からフリー打撃を再開。この日も試合前練習で快音を響かせていた。ソフトバンクは勝てば今季最長6連勝となる。

◆「ライオンズ勝利の男神」と自称するお笑いコンビ、オードリーの春日俊彰(46)がセレモニアルピッチに登場した。「ユーフィットスペシャルケアデー」として開催されたこの日、同ブランドのアンバサダーとしてマウンドへ。「uFitトゥース!」と何度か口にしながら、ゆったりとマウンドへ。「春日じゃない。uFitリリーサー男です」と自己紹介した。埼玉・所沢市出身で大の西武ファンと知られる春日は「わが埼玉西武ライオンズが勝利することは確実となった。おめでトゥース!」と登板前から気が早かった。uFitリリーサー男は、球速200キロを予告し「ライオンズの春日へボールが渡るわけですか」と捕手役で春日似とされる渡部聖弥外野手(22)へ投球。内角ボールゾーンへの球速97キロだった。最後は場内全員での「uFitトゥース!」を企てながら、スタッフから少々「巻き」の指示が入っていた。

◆首痛を訴えていたソフトバンク栗原陵矢内野手(28)が復帰即アーチを描いた。「3番三塁」で4試合ぶりにスタメン復帰。1回2死走者なしの第1打席、フルカウントから西武高橋の151キロ直球を右中間スタンドに運ぶ2号ソロを放った。栗原は4日のロッテ戦(みずほペイペイドーム)でスタメン予定も試合前練習で患部に違和感を訴えた。本人は「なんとか早めに(復帰できるように)頑張ります」とコメント。前日6日からフリー打撃を再開し、復活した姿を見せた。

◆3連敗中の西武が19イニングぶりに得点し、まずは不名誉な記録を免れた。1点を先制されての初回、西川と渡部聖の安打などで1死二、三塁とすると、4番タイラー・ネビン外野手(27)がレフトへ同点適時打を放った。その後、敵失と外崎の犠飛でさらに2点を加えた。5、6日とソフトバンク相手に2日連続、18イニング連続で無得点。もしこの日も無得点で負けていた場合、同一カード3連戦での3戦連続"完封"負けは球団史上初の屈辱となるところだった。

◆西武の西川愛也外野手(25)が5回まででサイクル安打にリーチをかけた。1番中堅でスタメン出場したこの日、初回の第1打席でソフトバンク東浜から追い込まれながら右前打で出塁。2回には東浜から2号ソロを放った。5回には2番手尾形から右翼線二塁打を放ち、あとは三塁打が出れば...の状況に。7回の第4打席は左腕ヘルナンデスの前に一直に倒れた。7回を終え、チームは4-1とリードしている。サイクル安打は21年9月18日にヤクルト塩見泰隆が巨人戦(東京ドーム)で達成して以来、達成されていない。西武では04年4月4日に細川亨が日本ハム戦(札幌ドーム)で達成したのが最後となっている。

◆西武が連敗を3で止め、貯金を1とした。初回に先制されたものの、その裏に1番西川愛也外野手(25)の安打を起点に、昨季チームでの対戦打率が1割5分2厘と苦しんだソフトバンク東浜から3点を奪った。2回にも西川の2号ソロで加点した。前回登板で597日ぶりに白星を挙げた先発の高橋光成投手(28)は2、3、4回と3イニング連続で併殺を奪った。制球の乱れがあったものの、最速154キロをマークするなど球威に優れ、なんとか5回1失点で粘りきった。この日は試合前に育成契約3年目のモンテル外野手(25)が球団と支配下選手契約を締結した。モンテルは背番号73の真新しいユニホームをまとい、さっそく「9番右翼」でスタメン出場。空振り三振、捕飛、空振り三振とプロ初安打は次戦以降への持ち越しとなった。

◆ソフトバンクの先発東浜巨投手(34)は連勝バトンをつなぐことはできなかった。初回、栗原の2号ソロで先制してもらったが、直後に3失点。さらに2回には2死から西川に2号ソロを献上。「先制してもらってすぐに逆転され、追う展開にしてしまったことは、先発として申し訳ない」。4回69球を投げ4失点。2敗目を喫した。「西川選手のホームランに関しても、完璧にとらえられてしまっている。もう1度しっかりと反省します」。試合後も悔しげにグラウンドを見つめた。

◆前回登板で597日ぶりに勝利し、自身の連敗を13で止めたばかりの西武高橋光成投手(28)が、また勝った。5回89球1失点。5月7日の「コウナの日」に今季2勝目を挙げた。4四球と荒れて"西口チョップ"も浴びたものの最速154キロと今季随一の球威で3併殺も奪った。0-10と完敗した翌日、チームの連敗を3でストップ。光成も西武も、今年はずるずる行かない。西口監督の軽やかな「チョ~ップ」が、ロン毛に刺さった。4回、5回だけでボール球が24球。「この内容だったらもっと強いチョップでも良かったかなと思います...」。6回まで行けなかった。でも、高橋光成はまた白星に恵まれた。直球は最速154キロ。カットボールも147キロ。球速と球威は今季ベストだった。「出力が出たのはすごく兆しが見えました。内容はそんな良くなかったですけど、全然ポジティブに捉えてます」とも言う。メカニック担当らに登板ごとの比較動画なども作ってもらい、わずか1週間で向上。躍動感も見違えた。597日の間に、獅子のエースの称号は今井に移った-。そんな空気は自身も感じる。でも。「エースっていうのは周りが決めることで、自分が言うことじゃないし。エースって肩書がつかなくてもチームに絶対貢献できることってあるし、正直そこはどっちでもいいというか。どれだけチームに信頼される存在でいられるか、こいつだったら大丈夫って思ってもらえるか」苦悩を知るから仲間も熱い。2打点の元山は「光成さんが勝って本当にうれしい」としみじみ話し、先制打の紳士ネビンも「ハイ、コウナ! スーパーピッチャー!」とテンションを上げてくれる。「こういう経験ってなかなかできないし、お互いに絶対生きてくる」。捕手陣も思いやる。黒星連鎖から解放され、この夜はチームの連敗ストッパー。今年はずるずるいかない。響いた言葉がある。「本田圭佑さんの言葉で『ゴールはケチャップのように出ない時は出ないし、出る時はドバドバ出る』って」。雨のち晴れ。チョップのちケチャップ。「もっと強くなる。チームにもっともっといい流れを」。トマトじゃなくリンゴに囲まれ育った右腕。次こそサクサク投げる。【金子真仁】▽西武西口監督(高橋について)「強さ自体は良かったけど、ばらつきが。最後、5回の3アウトまでよく持ってくれたなという感じですね」

◆西武の西川愛也外野手(25)がサイクル安打王手の活躍で連敗ストップに貢献した。初回に安打し、今季の第1打席の打率は5割7分1厘になった。「できすぎです」と言いつつ「投手に対してしっかり準備ができていると思います」と自己分析する。三塁打が出ずにサイクルはならず。「仁志コーチに『三塁打打ってこい』と押されたんですが、悔しいです」。とはいえ 打率も3割目前まで上がってきた。

◆西武の元山飛優内野手(26)はお立ち台でついつい地元大阪の言葉が出た。「打ってへんのに応援してくれる人がたくさんいるので、その人たちのために頑張ります」開幕スタメンをつかみながら、4月の終わりにようやく今季初ヒット。そしてこの日8回の2点適時打が今季初打点だった。「そろそろ打たんと...」何度かこぼしている。この日も1人、試合前に室内練習場でマシンと向き合った。ミートポイントへの考え方を、自分の中にしっかりと落とし込みながら。二塁守備では4つの併殺に絡んだ。鳥越ヘッドコーチのアドバイスもあり、強打者のタイミングではかなり深い位置を守ることも。「全然バッティングで貢献できてないので。打てへんすぎて守るしかないので。守りに命かけてます」。苦しみもがきながらも、仲間の喜びはうれしい。この日支配下登録されたモンテルには、1番にお祝いの連絡をした。お立ち台では「(高橋)光成さんも復活したし」と連勝した右腕にも思いを寄せる。「点も取れているし、今年のライオンズは去年とは違うぞと。今年は絶対優勝したいですね」ヤクルトから移籍し入団2年目の元山も、逆襲ライオンズに欠かせない一員だ。【金子真仁】

◆ソフトバンクは大勝のち拙攻で5連勝でストップした。5回まで毎回走者を出しながら今季ワーストの4併殺。前日6日の同戦で14安打10得点を放った打線が一夜明けて沈黙した。それでも小久保裕紀監督(53)は上昇気味の新打線に前向き。9連戦の最終戦は白星で飾れなくとも5勝4敗で勝ち越しに成功した。8日の移動日をはさみ、9日からは11連勝中のオリックス3連戦に挑む。4併殺のうち3つは3イニング連続でともに痛かった。1-3の2回は先頭中村が出塁も柳町が二併。1-4となった3回は1死から笹川が中前打で上位打線に回る好打順だったが1番野村が遊併。4回は無死一、二塁で頼みの主砲山川が痛恨ゲッツーに終わった。 西武先発の高橋は制球に苦しみ4四球をもらいながら、得点は首痛から復帰した栗原のソロアーチのみ。ほぼ勝負が決した1-7の9回は柳町がこの日2度目の「6-4-3」。前日14安打10得点を放った打線が一夜明けて沈黙したが、小久保監督の見解は前向きだった。「結果的にゲッツーだけど対応はよかった。とらえた打球が抜けていれば全然違った」。拙攻続きも紙一重の敗戦だった。高橋とは1年ぶりの顔合わせ。故障者続出のチームとあって、前回対戦で打席に立っているのは中村、山川、栗原の3人だけだった。指揮官は「(高橋)光成を5回まで投げさせてしまったけど、久しぶりの対戦、初見の選手もいる中でコーチのいった通りの対応はできていた。打たされたゲッツーではない」と繰り返した。連勝は5でストップも若手の成長を目の当たりにした。9連戦は白星で締められずとも5勝4敗で勝ち越しに成功した。周東の代役1番野村は打率4割超で、柳町、広瀬隆、川瀬らが中心の新打順が機能。特に2日ロッテ戦では川瀬が劇的サヨナラ打を放って5連勝につなげた。小久保監督は「(川瀬)晃のサヨナラがなかったら優勝争いからはみ出ていたかもしれない。踏みとどまったゴールデンウイークだった」と実りある長期連戦を総括した。8日の移動日をはさみ9日からは敵地でオリックス3連戦を迎える。対オリックスは今季3勝2分けの無敗で昨季から11連勝中。首位にいる"お得意様"をたたき、再び上昇気流に乗る。【只松憲】

◆ベルーナドームに〝ヒグマ〟が出没した。西武・日隈(ひぐま)モンテル外野手(25)=登録名・モンテル=が7日、支配下選手契約を結び、即「9番・右翼」でソフトバンク戦に先発出場した。背番号は73。年俸460万円。「結果を残して、このチャンスをつかみ取りたい。西口監督からは『今日は存在感を出してくれ』と言われました」米国人の父と日本人の母を持つモンテルは187センチ、88キロの大型外野手。入団テストを経て、育成ドラフト2位で2023年に入団した。22年6月下旬までは四国アイランドリーグplus・徳島で投手として活躍していたが、潜在能力を生かすために野手に転向。50メートル走5秒69、盗塁タイム3秒1後半の俊足を生かした広い守備範囲が最大の持ち味だ。「今までやってきたことは間違いではなかった。1軍の舞台に立てなかった兄の夢の分もかなえたいという気持ちでずっとやってきた」。2歳上の兄は左腕投手として2016年ドラフト4位でヤクルトに入団した日隈ジュリアスさんだ。「この世界でやっていけるのだろうか」。何度も心が折れそうになることもあったが、兄の存在が支えとなり、「僕は昔から諦めが悪い(笑)」。兄に支配下選手となったことを報告すると、『ここが終わりじゃない。この先も長く野球をやってくれ』と激励された。(東山貴実)

◆西武が連敗を3で止めた。0―1の一回にネビン外野手の適時打や外崎修汰内野手の犠飛などで3点を奪って逆転。二回は西川愛也外野手のソロ、八回にも3点を加えた。先発の髙橋光成投手がが5回1失点で2勝目(2敗)を挙げた。

◆西武の1番打者西川が2号ソロを含む3安打で勝利に貢献した。0―1の一回に右前打で反撃の足掛かりをつくり、チームに19イニングぶりの得点を呼び込む。二回は右翼席へたたき込み「しっかりと準備して打席に入れた。いい結果になった」と喜んだ。勢いに乗って五回にも右翼線への二塁打をマークした。七回は強烈なライナーが一塁手の正面で、惜しくもサイクル安打達成は逃したものの、今季全31試合出場の好打者が躍動し、打線をけん引した。

◆長い長い13連敗を抜けた後は連勝が待っていた。西武・高橋光成投手(28)が毎回の6安打を許す苦しい投球ながら、5回1失点。前回登板の4月29日の楽天戦に続く2勝目で、チームの連敗を3で止めた。「本当、勝ち星とはこういうもの。(サッカー元日本代表の)本田圭佑さんが『ゴールはケチャップみたいなもの。出ないときは出ないけど、出るときはドバドバ出る』と言っていた言葉がすごく頭に今、来ていますね」4四球を与えたが、二-四回は3イニング連続の併殺で切り抜けた。降板後はベンチで西口監督から頭にチョップをもらったが、「しようがない。今日の内容だったら、もっと強いチョップでもよかった」と苦笑いで猛省。自身13連敗中には7戦連続援護点0という味方打線との巡り合わせにも泣いたが、この日は二回までに4点をもらった。投球内容は満足できなくても収穫もあった。前回登板では最速152キロだったが、この日は154キロ。「出力が上がってきたことはポジティブに捉えています」と完全復活に手応えを口にした。597日ぶりのウイニングボールはプロ1勝目からと変わらず、両親にプレゼントした。エースの称号を今井に奪われた中、「エースの肩書がなくても、チームに貢献できることは絶対ある。野球も大事だけど、普段の立ち振る舞いも大事」と力を込めた。(東山貴実)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
17123 0.586
(-)
-
(-)
111115
(+2)
102
(+2)
25
(-)
17
(+1)
0.281
(↓0.001)
2.890
(↑0.06)
2
(-)
日本ハム
17141 0.548
(-)
1
(-)
111108
(+2)
96
(+2)
34
(+1)
10
(-)
0.227
(-)
2.450
(↑0.05)
3
(-)
西武
16150 0.516
(↑0.016)
2
(↑0.5)
11283
(+7)
87
(+1)
11
(+1)
26
(+1)
0.236
(↑0.001
2.570
(↑0.05)
4
(1↓)
楽天
15160 0.484
(↓0.016)
3
(↓0.5)
11290
(+3)
106
(+7)
14
(-)
30
(-)
0.241
(-)
3.270
(↓0.13)
5
(-)
ソフトバンク
14172 0.452
(↓0.015)
4
(↓0.5)
110117
(+1)
109
(+7)
21
(+1)
26
(-)
0.249
(↓0.001)
2.880
(↓0.1)
6
(-)
ロッテ
12170 0.414
(↑0.021)
5
(↑0.5)
11481
(+7)
94
(+3)
15
(+1)
11
(+1)
0.212
(↑0.003)
2.920
(↓0.01)