西武(★0対10☆)ソフトバンク =リーグ戦8回戦(2025.05.06)・ベルーナドーム=
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ソフトバンク
400240000101400
西武
0000000000200
勝利投手:モイネロ(3勝0敗0S)
敗戦投手:上田 大河(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆ソフトバンクは初回、柳町と海野の適時打などで一挙4点を先制する。その後は4回表に柳町の2点適時打が飛び出すなど、終わってみれば14安打で10得点を挙げた。投げては、先発・モイネロが7回1安打無失点の好投で今季3勝目。敗れた西武は、投打ともに振るわなかった。

◆ソフトバンク野村勇内野手(28)がプロ初の4安打を放った。「1番遊撃」でスタメン出場し、1回先頭で右翼越え二塁打。1死三塁となり柳町の左前打で先制ホームを踏んだ。小久保監督がポテンシャルの高さを認める男は、止まらない。2回は左翼二塁打、4回は左前打、5回は左前打。野村はルーキーイヤーの22年に3度の猛打賞を記録したが、4安打は初めてとなった。1番打者の爆発で打線は5回までに2桁10得点。序盤から西武上田を攻略した。

◆ソフトバンクが今季最長タイ5連勝。9連戦は5勝3敗とし、残り1試合を残して勝ち越しを決めた。初回の猛攻で試合を決定づけた。1番野村勇内野手(28)が右翼越え二塁打で出塁し、2番の佐藤直樹外野手(26)が犠打。1死三塁で柳町達外野手(28)が左前適時打を放ち、わずか7球で先制した。その後、牧原大の犠飛と海野の左翼2点二塁打が飛び出して打者一巡で4得点。初回4得点以上は今季初となった。その後も勢い止まらず5回までに2桁10得点。1番野村は自身プロ初の4安打を記録し、打線を引っ張った。先発のモイネロも7回1安打無失点と危なげない投球で無傷の3勝目を飾った。5月1日に「7」だった借金は「2」まで減らした。ゴールデンウイーク最終日に昨季のパ王者が意地の大勝を飾った。

◆西武が大敗で3連敗を喫した。「3」まで増えていた貯金がなくなった。この日の相手はソフトバンク・モイネロ。難敵だけに、勝利へは最少失点でしのぐことが必須だった。ところが4月17日以来の1軍マウンドとなった先発の上田大河投手(23)が試合開始からわずか4分後に先制されると、その後も与四球や被安打を重ね、1回表は19分間で4失点。試合を壊してしまった。西武はリリーフ運用にも決して余裕がなく、上田は2回以降も続投。しかし立ち直ることはなく、5回まで117球で被安打12、失点10だった。決してフルメンバーではないソフトバンクの打者31人に対し、被安打、与四球、犠打、進塁打などのべ20人。特に1番野村に4打数4安打。計8球を投じ、被安打4。一方的にやられるばかりで、5回には140キロに満たない直球もあった。上田は降板後「良いコースに投げられた球もある中で、その次の球が甘くなってしまいました。しっかりと内から外へと広げて投げることができませんでした。いいリズムを作ることができず、チームには本当に申し訳ない気持ちです」とコメントした。1回表に19分間で4失点した西武は、1回裏はわずか3分間で3者凡退で終了。4回1死、滝沢夏央内野手(21)が内野安打で初めて出塁したものの、モイネロ相手に反撃の糸口をつかめず、反撃するにしてもさすがに苦しい点差だった。

◆西武の西口文也監督(52)が5回終了後、10失点で降板した上田大河投手(23)の左ほおを指でさわるしぐさをした。「初回まず4失点してマウンドから降りてくる時に、下向いて降りてきてたんで。ああいう時は4点取られてしまったけども、そこでうつむいて下向いて帰ってくるんじゃなくて、あそこはもう堂々とマウンドを降りてきてほしかった」さらに。「10失点ということもあって、マウンドから降りてくる姿が常に元気がない、顔に覇気がなかったんで。そこは何点取られようが堂々として帰ってこいよ、というところですね」4回まで6失点。「相手にどう向かっていけるかを見たい」と5回も上田を続投させた。本人にも「最後、5回は3者凡退で抑えて堂々と帰って来いよ」と伝えた。しかし先頭打者からの四球で、そこから4失点。堂々と帰れなかった。上田は2軍再調整となる。厳しい現実を知った。「また下に行ってもらって、そこでしっかり先発としてやっていってもらおうと思います。今日でいうとボール先行すると、ストライク取りに行こうとしてなおかつそこで入らない。ある意味、今日なんて開き直ってどんどん勝負してくれれば良かったんですけど、ちょっと小さくなりすぎてるかなと」囲み取材を終えた西口監督は「上田の顔見てたら、もう、こんな...」と肩を落とすしぐさをした。戦いは続く。【金子真仁】西武上田(5回10失点)「自分も初回からあんな結果で堂々とできなかったんですけど、西口さんには励ましというか、下を向くんじゃなく堂々と投げてくれと言われました」

◆ソフトバンクの3番柳町達がプロ初となる1試合5打点の暴れぶりだ。初回1死三塁から左前に先制打。4回無死満塁から中前へ2点適時打。さらに5回にも2死二、三塁から左中間を破る2点適時二塁打を放った。「得点を重ねる打席が3打席もできたのでよかった」。欠場の栗原に代わり、ここ3戦は3番を務める。クリーンアップの重責も「後ろが素晴らしい打者。つないでいく意識」と気負わず、打席に集中する。

◆西武が大敗した。打線はソフトバンク・モイネロに牛耳られ、岩井との継投で打者27人で終了した。昨季はチーム全体でのモイネロへの対戦打率が1割6分。難敵相手で、しかもいきなり初回に4失点。かなり苦しい状況だったが、苦しいまま終わった。西口文也監督(52)も「今日は気持ちいいぐらいやられすぎましたね。見てて、手も足も出ないというか」と相手左腕の出来に脱帽しつつ「来週、またすぐ対戦があるんでね。多分、また来ると思うので」。中6日ならば、13日のソフトバンク戦(京セラドーム)で再び対戦することになる。試合後、若手たちは足早に室内練習場へ向かった。第1打席での連続安打が7試合で途切れた西川愛也外野手(25)は「えぐかったです。球が消えました」。好調のリードオフマンにとって、2打席連続三振は今季初でもあった。試合前までの映像確認で「こういう攻めかなというイメージはありました」としつつ、実際には違う攻められ方もしたという。好調なだけに、相手のマークもきつい。モイネロに対してこの日唯一の安打を放った滝沢夏央内野手(21)も「あんな感じ(遊撃への内野安打)のヒットしか打てなくて悔しいです」と、試合後にしっかり打ち込んだ。ともに「次はしっかり対応していけるように」と巻き返しを決意しつつ、まずは連敗脱出へ、7日に対戦するソフトバンク東浜へのイメージも膨らませていた。【金子真仁】

◆ソフトバンクが14安打10得点の大勝で、連勝を今季最長タイの5に伸ばした。初回に打者一巡で一挙4得点。1番の野村勇内野手(28)が二塁打で口火を切り、開始早々試合の流れを引き寄せた。野村はプロ初の4安打。故障離脱した周東佑京内野手(29)の代役リードオフマンが猛攻を呼び込んだ。ゴールデンウイークをはさむ9連戦は5勝3敗。残り1戦を残して勝ち越しを決めた。タカ打線が打ちまくった。ゴールデンウイーク最終日はお祭り騒ぎ。敵地ベルーナドームで、わが庭のごとく打線が爆発だ。小久保監督も「初回で有利に進められましたね」とニンマリ。猛打の口火を切ったのは4年目の野村だった。「1番遊撃」でスタメン出場し、初打席で右翼越え二塁打。「1番が打つとチームも乗ってくる。消極的にならずどんどん振っていく意識でした」。打者一巡で一挙4得点の猛攻を呼んだ。第2打席以降もバットは止まらず、プロ初4安打の大暴れ。「右腓骨(ひこつ)骨折」で離脱している周東の代役リードオフマンが14安打10得点の打線を引っ張り、今季最長タイ5連勝へチームを導いた。猛打賞はプロ1年目だった22年以来3年ぶり。同年は10本塁打&10盗塁のホープだった。一転して23、24年は出場試合数が激減。指揮官が「我々にも責任がある」と話した上で「あんなに能力あるのに。1年目に10本打った後になんで野球下手になんねん」と気にかける逸材である。社会人卒で勝負の4年目。昨年の6月、第2子が生まれた。3歳の長女・珠亜(みあ)ちゃんとともに守るべき家族が増えた。同年12月のハワイV旅行で、2人の子どもをあやしながら「かわいいやろ。ほんまに癒やされるから」ととびきりの笑顔。前日の「こどもの日」も初回に左翼線二塁打。一家の大黒柱は、レギュラー奪取へ奮闘している。主力が大量離脱の異常事態で、小久保監督は「主力が戻ってきた時にすぐ(スタメンを)明け渡すようではつまらんぞ」とナインにハッパをかけていた。野村は打率4割4分4厘、2本塁打、2打点。指揮官に「今のところ野村勇は外す理由がない」と言わしめた。正遊撃手の今宮が抹消された時、今宮が自ら「勇はやりますよ」と太鼓判を押した。9連戦は勝ち越し決定。目覚めた野村が導いた。【只松憲】ソフトバンク広瀬隆(5回の左前適時打に)「とにかく自分のスイングをすることを考えました。タイムリーと、結果を出すことができてよかったです」

◆ソフトバンク東浜巨(34)がマイペース投球で2勝目を誓った。7日の西武戦(ベルーナドーム)に先発予定。「相手も対策を練ってくるだろうし、自分が引っ張られすぎないように、自分のペースをしっかり守って投げたい」。今季初登板となった4月20日の同戦で7回3安打1失点。今季初勝利でチームの連敗を5で止めた。「悪いイメージはない。1球1球、しっかり自分のボールを投げることの積み重ね」。9連戦のラストをしっかり白星で飾る。

◆4試合ぶりの先発マスクとなったソフトバンク海野隆司捕手(27)が攻守で活躍した。初回、2点を挙げ、なおも2死満塁から左翼線へ2点適時二塁打。「いい形で先制して、いい流れの中で打席に入ることができた結果です。大きい追加点を取ることができてよかった」。7回にも中前打し、開幕戦以来のマルチ安打。守っては先発モイネロ、岩井を好リードし、2安打完封勝利。正捕手を狙う男がアピールした。

◆先発した西武2年目右腕・上田大河投手(23)は5回12安打10失点で降板。今季3度目の先発ででプロ初勝利を目指したが序盤から制球が定まらず苦しい投球となった。上田は「いいリズムを作ることができず、チームには本当に申し訳ない気持ちです」と肩を落とした。

◆ソフトバンクが大勝で5連勝。一回に柳町の適時打などで4点を先行。柳町は四、五回も適時打を放って計5打点と活躍した。モイネロは無四球と安定感抜群で、7回1安打無失点の好投で3勝目。西武は3連敗で勝率が5割に戻った。

◆西武はソフトバンクに2試合連続で零敗を喫し、6連勝の後に3連敗。貯金をはき出した。先発した2年目右腕の上田大河投手(23)が大乱調。5回を12安打10失点と打ち込まれた。一回に4点を失うと、その後も失点を重ね「リズムをつくることができず、チームには本当に申し訳ない」と肩を落とした。西口監督は「下に行ってもらって、先発としてしっかりやっていってもらおうと思う」と、2軍で再調整させる方針を明かした。打線はモイネロ、岩井の前に計2安打。指揮官は「本当にやられすぎた。(ソフトバンクとは)また来週、対戦がある(13-15日)ので、そこに向けてしっかり対策を取りたい」と語った。(石井孝尚)

◆ソフトバンクは今季3度目の2桁得点で西武を圧倒。1試合を残してゴールデンウイーク9連戦勝ち越しを決めた。前夜の一戦で9残塁とスッキリしない鷹打線が一転、この日は相手先発・上田に初回から襲い掛かり五回までに12安打10得点と快音を連発した。その火ぶたを切ったのは4年目の野村勇内野手(28)だ。6試合続けて「1番・遊撃」で先発すると初回の右中間二塁打を皮切りに、自身プロ初の4安打でチャンスメーク。ルーキーイヤーの2022年以来、3年ぶりの猛打賞を決め「いつも通り、どんどん(振って)いこうと。低めを見極めて、打つべきボールを振れている」と汗をぬぐった。4月30日の日本ハム戦(みずほペイペイ)で受けた死球の影響で右前腕筋挫傷で離脱したベテラン、今宮の穴を埋める活躍の裏には小久保監督の檄が効いている。レギュラー野手陣が軒並み30代中盤と世代交代に差し掛かったチームにとって若鷹の台頭は必須。その最中、開幕直後から主力不在が続く非常事態に指揮官は若手に「彼らが戻ってきたときに簡単に外れたらつまらないよ」と声をかけた。開幕から控え野手に甘んじるも腐らずに準備して一気に猛アピールする孝行息子には「今のところ外す理由はない」と評した。最短の10日で1軍復帰を目指す今宮に野村勇は試合後、泥だらけのユニホーム姿で「ショートの座は渡さないです」と力強く宣言。生存競争激しいプロ野球の世界。鷹の斬り込み隊長として回ってきたチャンスは絶対に逃さない。(山戸英州)

◆ソフトバンクのモイネロが西武打線を圧倒した。7回を1安打無失点、無四球とほぼ完璧な内容で約1カ月ぶりの3勝目。「いいリズムで投げることができた」と快投の余韻に浸った。序盤から援護をもらい、テンポ良く投げ込んだ。唯一許した四回の安打も詰まらせた内野安打で、後続を併殺に仕留めた。7回を全て3人で片付ける貫禄の投球に「援護があった中だったが、四球もなくすごく良かった」と納得の様子だった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
17122 0.586
(↓0.021)
-
(-)
112113
(+3)
100
(+7)
25
(-)
16
(+1)
0.282
(↓0.001)
2.950
(↓0.13)
2
(-)
日本ハム
17140 0.548
(↑0.015)
1
(↑1)
112106
(+7)
94
(+3)
33
(+3)
10
(+1)
0.227
(↑0.003)
2.500
(↑0.01)
3
(1↑)
楽天
15150 0.500
(-)
2.5
(↑0.5)
11387
(-)
99
(-)
14
(-)
30
(-)
0.241
(-)
3.140
(-)
3
(-)
西武
15150 0.500
(↓0.017)
2.5
(-)
11376
(-)
86
(+10)
10
(-)
25
(-)
0.235
(↓0.004)
2.620
(↓0.25)
5
(-)
ソフトバンク
14162 0.467
(↑0.019)
3.5
(↑1)
111116
(+10)
102
(-)
20
(-)
26
(+2)
0.250
(↑0.004
2.780
(↑0.08)
6
(-)
ロッテ
11170 0.393
(-)
5.5
(↑0.5)
11574
(-)
91
(-)
14
(-)
10
(-)
0.209
(-)
2.910
(-)