1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 0 | 1 | 5 | 13 | 1 | 0 |
阪神 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 10 | 0 | 1 |
勝利投手:石川 雅規(2勝1敗0S) (セーブ:石山 泰稚(0勝0敗6S)) 敗戦投手:伊原 陵人(1勝1敗0S) 本塁打 |

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◆ヤクルトは0-0で迎えた4回表、茂木の適時打で先制する。同点とされて迎えた7回には、代打・増田の適時三塁打などで3点を挙げ、勝ち越しに成功した。投げては、先発・石川が6回1失点の好投で今季2勝目。敗れた阪神は、打線が10安打を放つも、2得点のみとつながりを欠いた。
◆阪神は今季3度目でホームでは初の同一カード3連勝を狙う。ドラフト1位新人の伊原陵人投手(24)がプロ2勝目をかけて、先発マウンドに上がる。21歳上のヤクルト先発石川雅規(45)と投げ合う。打線は投手と捕手以外、13試合連続で変更がない。
◆ヤクルト山田哲人内野手(32)が2年ぶりの4番スタメンとなった。4番に入るのは、23年7月1日広島戦以来となる。チームは直近3試合で1得点のみとホームが遠く、前日3日阪神戦の4番茂木に続き打線のてこ入れを図った。1番右翼は内山、長岡が離脱した遊撃には赤羽が2番で入った。先発マウンドは石川が立つ。
◆阪神森下翔太外野手(24)に9試合ぶりの1発が飛び出した。4回先頭。カウント1-1から石川雅規投手(45)の緩い111キロのカーブを強振。高々と打ち上げ、浜風にも押されながら、左中間スタンドに飛び込んだ。豪快な同点ソロに甲子園が大きく沸いた。3月29日の広島戦(マツダスタジアム)、4月24日のDeNA戦(横浜)に続く本塁打。甲子園では今季初めて。また、試合前の段階でリーグトップに並ぶ36安打だった。第1打席では左前打を放っており、2試合ぶりのマルチ安打となった。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が好守で見せた。5回先頭、岩田幸宏外野手(27)の三遊間への当たり。前に守っていた佐藤輝は、思い切り腕を伸ばして難しいバウンドのゴロをグラブの先でつかみ、1回転して一塁に好送球した。この3連戦で行われている「こどもまつり」の最終日。子どもを含めた大観衆から、大きな拍手が起き、しばらくざわめきが収まらなかった。
◆阪神ドラフト1位伊原陵人投手(24)が、プロ初安打を放った。併殺直後の5回2死。伊原はヤクルト先発石川雅規投手(45)の直球を捉えると、打球はバウンドしながら一塁へ。一塁手のオスナの手前でボールはイレギュラーし、高く跳ね上がると、オスナの頭上を越え、右翼へ転がった。伊原は一塁上で、一塁コーチの筒井外野守備兼走塁チーフコーチと、グータッチした。
◆阪神大山悠輔内野手(30)が中野拓夢内野手(28)のお株を奪うスライディングキャッチを見せた。6回1死一塁、山田哲人内野手(32)が一塁ファウルエリアに飛球を打ち上げた。二塁手の中野が追いかけていたが、大山も一塁から負けじと全力疾走。最後は後ろ向きのまま、フェンス際で足から滑りながらキャッチした。このエリアは俊足中野が得意としているが、大山も迫力満点のプレーを披露し、力投する新人伊原陵人(24)をもり立てた。
◆阪神ドラフト1位伊原陵人投手(24)が、自己最長の6回1/3を投げるも、2点の勝ち越しを許し、降板した。プロ2勝目の権利を得ることはできなかった。初回から走者を背負う場面はありつつも、3回まで無失点。4回に、ヤクルト2番赤羽がバットを折りながら左前打、3番サンタナが詰まりながら中前打と連打を浴び、無死一、二塁のピンチ。2死一、三塁まで持って行くも茂木に右前適時打を浴び先制を許した。直後の攻撃で、森下翔太外野手(24)が左越え本塁打を放ち同点。その後、5、6回は無失点だったが、7回、ヤクルト打線に捕まった。先頭茂木は見逃し三振も、四球と左前打で1死一、二塁とすると、代打増田に右中間を破る適時三塁打を浴び、2点を勝ち越され、マウンドを降りた。2番手漆原の暴投で三塁走者は生還。6回1/3で7安打2四球3奪三振4失点だった。4月20日広島戦(甲子園)ではプロ初先発で、初勝利を挙げ、同27日巨人戦(甲子園)では勝ち負けはつかなかったが6回1失点。試合前まで計19回1/3で1失点だった。
◆阪神が試合途中で捕手を交代した。スタメンだった坂本誠志郎捕手(31)に代えて、2-4の8回から梅野隆太郎捕手(33)がマスクをかぶった。梅野は今季、10度先発している。途中出場は4度目だが、守備から試合に入るのは今季初めて。9連戦の6試合目。初戦に梅野が先発してからは、坂本が5試合連続で先発していた。
◆ヤクルト石川雅規投手(45)が6回6安打1失点の粘投を披露した。3者凡退は1度もなかったが、我慢強く投げた。失点は4回に森下に浴びたソロだけ。6回は2死一、三塁のピンチを背負ったが、内角シュートで前川を詰まらせて右飛に打ち取った。45歳のベテラン左腕は2回途中6失点だった4月23日広島戦から中10日で修正。低めを丁寧につき、先発の仕事を果たした。投げ合ったのは阪神のドラフト1位の伊原だった。21歳下の左腕に投げ勝った。石川は4月9日阪神戦(甲子園)で今季初勝利を挙げ、プロ野球史上初の24年連続勝利を達成していた。そのときと同じく相手は阪神、場所も甲子園のマウンドで今季2勝目。通算188勝目の権利を手にし、救援陣に後を託した。
◆阪神の連勝が2で止まった。ドラフト1位伊原陵人投手(24)がプロ入り3度目の先発。6回まで5安打1失点と試合を作ったが、同点の6回にヤクルト打線に捕まった。1死から古賀に四球、続く岩田に左前打を許し一、二塁のピンチ。代打右翼への勝ち越し三塁打を許し、自己最長6回1/3、100球7安打4失点で降板し、プロ入り初黒星を喫した。打線は1点を追う4回先頭の森下翔太外野手(24)が今季本拠地1号となる3号同点ソロを左翼スタンドへ。7回に中野の内野ゴロで1点をかえしただけで、ヤクルトのベテラン先発石川からの継投に抑えられた。森下はマルチ安打で安打数を38に伸ばし、巨人吉川と並んで安打数1位を堅守。打率は3割1分9厘にし、巨人吉川の打率3割1分4厘を上回り打率トップに躍り出た。
◆ヤクルトが阪神に競り勝ち、連敗を3で止めた。先発の石川雅規投手(45)は我慢強く投げた。3者凡退は1度もなかったが、6回6安打1失点でまとめた。失点は4回に森下に浴びたソロだけ。6回は2死一、三塁のピンチを背負ったが、前川を右飛に打ち取った。低めを丁寧につく投球で、先発の役割を果たした。石川の103球の粘投に、打線が同点の7回に報いた。1死から古賀が四球で出塁。岩田が左前打で続き、一、二塁とチャンスを演出。代打増田珠外野手(25)が勝ち越しとなる走者一掃の適時三塁打を放ち援護した。これで石川に今季2勝目、通算188勝目の白星がついた。7回以降は継投で逃げ切った。7回は2番手木沢が1点こそ失ったが、2死一、三塁で森下を二ゴロに打ち取り最少失点で耐えた。チームは5月に入って4試合目で初勝利。借金を5に減らした。
◆失望感にあふれたはずの客席から、大きな拍手が起きた。ベンチに歩く阪神伊原陵人(24)は満員のファンからのねぎらいを、うつむき加減で聞いた。自己最長の6回1/3 4失点。3度目の先発、9度目の登板でのプロ初黒星だった。「負けているので、よくないです。僕がどうとかの話ではない。試合に負けたので、それが全てです。僕の責任だと思います」と厳しく自分を責めた。投げ合う相手は21歳も上の石川。同じように小柄な左腕は全てのボールを思うように操っていた。少しタイプは違うが、ドラ1ルーキーは大投手と互角に渡り合っていた。初回からテンポよく、腕を強く振って、コースぎりぎりを突いた。4回に1点先取されたが、最少失点でしのいだ。藤川監督も「彼が作っていたゲーム」と言った。6回終了で1-1。プロで初めて踏み入れた7回に落とし穴があった。1死から7番古賀を歩かせた。この日2つめの四球から、安打でつながれ、代打増田に「少し甘かった」という142キロ直球を打たれた。右中間を割られる2点三塁打。ちょうど100球で、交代の断が下された。5回の打席ではイレギュラーバウンドで右前に抜けるプロ初安打を記録した。ベンチで、同学年の森下はじめナインがバンザイで喜んでくれた。「打つことも大事ですけど、投げる方で貢献できなかったのが一番悔しい...」。反省ばかりが先に立つ1日となった。藤川監督も「勝負どころですからね。あのあたりを、今後に生かしてくると思いますから」と7回の踏ん張りを期待した。伊原は「いいボールもあったので、そこは継続して。今日出た課題をクリアにしていきたい」と誓った。へこんでいるヒマはない。払った"授業料"は無駄にしない。【柏原誠】
◆阪神島本浩也投手(32)が今季初失点を喫した。9回、4番手で登板。先頭内山の右翼への二塁打からピンチを招き、2死一、三塁の場面で、オスナに中前適時打を浴びた。4月18日に1軍昇格後、6試合は無失点に抑えてきた左腕だが、7試合目で初めての失点。「ランナーを出しても、ゼロに抑えないといけないところだった。あの1点で勝負が決まってしまうので。次、頑張ります」と猛省していた。
◆3番手で登板した阪神新人の工藤泰成投手(23)が満塁ピンチを切り抜けた。8回1死一、二塁から岩本に四球を与えて満塁とし、代打宮本と対戦。一ゴロ併殺打に仕留めた。「(四球を)出しちゃいけないところで出してしまった。でも、前回だったら自分を見失っているところだったんですが、強気で攻められたのでよかったです」。前日3日に続き、2試合連続で1イニングを無失点に抑えた。▽阪神漆原(2番手で登板。自責は0だが、暴投で追加点を許して)「何とか粘ってゼロに抑えられたらよかったですけど...。ミスから点を取れてしまったので。伊原には申し訳なかったです」
◆阪神の連勝が2で止まり、同率首位から2位に転落した。3度目先発のドラフト1位伊原陵人投手(24)が最長イニング、最多投球数を更新したが、6回途中7安打4失点でKO。打線は1点を追う4回先頭の森下翔太外野手(24)が今季本拠地1号となる3号同点ソロを放ったが、ヤクルト先発ベテラン石川からの継投に追いつけなかった。対左先発対戦時には4勝9敗(対右同は12勝4敗1分け)と大きく負け越す。
◆阪神がヤクルトのベテラン左腕石川を攻略できず連勝を止めた。石川の前に6回まで各回ヒットを放ちながら得点は、森下の同点ソロでの1点のみ。45歳左腕には4月9日に球界初となる24年連続勝利献上しており今季2戦2敗。藤川球児監督は「石川投手にね、前回に続くといいますか、うまくピッチングされたなというところですかね」と脱帽した。開幕から対右先発対戦時には12勝4敗1分けと有利に試合を進めるが、対左同だと4勝9敗と負け越している。指揮官は「(課題が)大きいかどうかわからないですけど、その課題を克服すればいいだけのところで。まあその日その日ですね。今日は残念な結果ですけど、また明日から頑張りますよ」と巻き返しをにらむ。左打者のレギュラー陣では近本、中野、佐藤輝、前川らが並ぶが、前川を除き対左投手では対右投手に対し打率を1割超落としている。黄金週間の9連戦は6試合を終えて2勝4敗。左腕攻略も勝ち越しへの必須条件になりそうだ。阪神は今季相手先発が左腕のときに4勝9敗で勝率3割8厘と大きく負け越している。ヤクルト石川には今季リーグ最多の2勝を献上。一方で、右腕が相手先発の試合では12勝4敗1分けで勝率7割5分と高い勝率を誇っている。5日の相手先発は戸郷。好相性の右腕先発で勝利となるか。
◆ヤクルト増田珠外野手(25)がまた石川を援護した。同点の7回1死一、二塁、石川の代打で右中間への2点適時三塁打を放った。4月9日阪神戦は同点打でベテラン左腕の24年連続勝利をアシストしており、今度は決勝点をたたき出した。「石川さんが試合をつくってくださり、チーム一丸で戦っていた。その気持ちに乗っかって、何とか打てた」と勝負強さを発揮した。
◆ヤクルト・ドラフト3位左腕の荘司宏太投手(24)がデビューからの連続無失点を11試合に伸ばした。2点リードの8回から3番手で登板。先頭佐藤輝を143キロ直球で空振り三振に仕留めるなど3者凡退に封じた。「(登板した)これまでの2試合はピンチにしてしまっていたが、今日は先頭をアウトにした流れで行けたのがよかった。阪神ファンの応援の声は大きいですが、それも活力になり、気合が入った」と充実感に浸った。
◆45歳の偉大なおじさんが21歳下のルーキーに投げ勝った。ヤクルト石川雅規投手(45)が6回6安打1失点。阪神ドラフト1位伊原陵人投手(24)との左腕対決を制し、今季2勝目を挙げた。新人から24年連続勝利の偉業を達成した4月9日と同じく甲子園の阪神戦で103球の粘投。主力に故障者が相次ぐ中、24年目のベテランがチームの連敗を3で止めた。"21歳差"対決を制した。心地よい疲労をまといながら、石川が勝利のハイタッチを交わした。高津監督から、すれ違いざまに左肩をポンとたたかれた。「グラウンドに立つと年齢関係ないですけど、伊原投手もすごくいい投球をしていたので、僕も引っ張られた。何とか先に降りないようにという思いがありました」と静かに汗を拭った。プロ入りした02年春、阪神伊原はまだ1歳。その虎のドラ1左腕に投げ勝った。経験値を生かしつつ、強気に攻めた。同点の6回2死一、三塁、前川に結果球を含め4球中3球、内角シュートを選択。右飛に封じた。プロ2年目だった03年に生まれた左打者に対し、「いい風が吹いていたので、引っ張られても、あまり長打はないだろうとの思いで投げました」と強い浜風を利用。詰まらせた上、打球は右翼から中堅方向に吹く風に押し戻された。ピンチを脱すると、直後に援護が待っていた。7回1死一、二塁の好機で打順が巡ってきた。自身の代打で打席に向かう増田にベンチから「任せた」と一声。思いを託した後輩が決勝打を放ち、白星が付いた。キャンプでは"104歳バッテリー"で初心を思い起こした。59歳の古田敦也臨時コーチにブルペンで投球を受けてもらい、ルーキー時代を回顧した。当時、何度も言われたのが「けがをしないのが大事だぞ」。その心構えは「僕自身ぶれずに大事にしているところ」。今もグラウンドの外でも時間があれば、ストレッチで体をほぐす。初めてブルペンで古田氏に受けてもらったボールは今も、秋田の実家に飾る。ルーキー時代の経験があり、大きな故障のない24年間がある。チームの連敗も3で止めた。「投げる試合は全部勝つ気持ち。いろいろなことは考え過ぎず、自分の投球を心がけ、連敗が止まって良かった」。2回途中6失点だった4月23日広島戦から修正し、役目を全うした。チームは村上、塩見、長岡ら主力が戦列を離れる。苦しい戦いが続く中、球界最年長の左腕が頼もしく通算188勝目を積み重ねた。【上田悠太】▽ヤクルト高津監督(石川の投球に)「チームが連敗中で、いろいろな重圧もあったと思うが、素晴らしいピッチングだった。グッと歯を食いしばりながら、我慢しながら投げた姿は本当に褒めてあげたい。非常に大きなゲームだった」
◆阪神ジョン・デュプランティエ投手(30)=前ドジャース3A=は4日、来日初勝利から一夜明けて、甲子園での投手指名練習に参加した。3日のヤクルト戦で6回4安打無失点の好投。開幕から4戦目での初勝利に「興奮で、昨日は少し眠れなかったよ」と笑顔を見せた。ウイニングボールと初安打、2つの記念球も手にした。試合後に「誰かに日付や情報を書いてもらおうかなと思っています」と語っていたが、「自分が字が汚いのと、日本語で書けないんで、誰が一番綺麗な字を書けるかっていうのを調査中です」と記念球をめぐる裏話を明かした。反響も想像以上だった。「タイガースファンの人からinstagramが開けれないくらい、たくさんのお祝いのメッセージが来て、すごくサポートしてもらっていると感じています」。米国に住む親族は夜中まで映像を通して観戦。試合後には心に響くメッセージが届いたという。「どれだけ興奮して、どれだけうれしいかっていうことが伝わってきました。日本に来て、1つの自分の人生の旅としてどれだけ幸福なのかということを再確認させてもらいました」と感慨深げに語った。
◆首位タイに浮上した阪神の注目は2試合連続V打の佐藤輝明内野手(26)。5月は1日の中日戦(バンテリンドーム)から3試合で13打数6安打(打率・462)、4打点と絶好調。5試合連続打点も自己最長タイで更新することができれば勝利に近づく。ヤクルトは山田哲人内野手(32)が今季初めて4番に座った。
◆ヤクルト・山田哲人内野手(32)が、「4番・二塁」で先発メンバーに名を連ねた。4番での出場は2023年7月1日の広島戦(神宮)以来、約2年ぶり。チームは連敗している直近3試合で1得点に終わっており、打順を組み替えて得点につなげたい。
◆5日の巨人戦(東京ドーム)に先発する阪神・富田蓮投手(23)は4日、甲子園の試合前練習でキャッチボールなどで調整した。今季は3試合に先発して1勝0敗、防御率2・57.前回登板から中10日を空けての登板になるが、「(試合の)入りが課題だったので、ブルペンでの1球目にこだわりながら、1回を抑えに行くことを意識して生活していました。いい調整ができたと思う」とうなずいた。敵地巨人戦は4月5日に先発初勝利を挙げた舞台。「マウンドがいい高さで投げやすくて、きれいな球場なので気持ち的にも上がる。好きな球場なので、いいイメージで投げられると思います」。4日の試合前時点で阪神と並んで首位に立つ。首位攻防戦として重要な一戦だが「チームもいい流れで来ているので、自分の投球ができたら勝手にチームもいい方向へ行くと思うので、変に意識せずに投げられたら」と平常心で臨む。5月5日は「こどもの日」で多くの子供たちの来場が予想される。左腕は「わざわざゴールデンウイークに試合を見に来てくれる。試合を見て『こういう選手になりたいな』とか、ゲームを通して子供たちにとって忘れられない日になってもらえたらなと思う」と好投を誓った。
◆阪神ジョン・デュプランティエ投手(30)が来日初勝利から一夜明けて、練習に参加。
◆阪神の先発D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が四回に3安打を浴び、先発3戦目で初めて先制点を奪われた。0-0で迎えた四回、先頭の赤羽に対して内角142キロ直球でバットを折るも、左前に運ばれて出塁を許すと、続くサンタナの中前打で無死一、二塁。山田を右飛、オスナを遊直に仕留めて2死一、三塁としたが、6番・茂木に初球の外角へのスライダーを右前に運ばれて先制を許した。それでも続く古賀は投ゴロに打ち取り、最少失点で切り抜けた。
◆阪神が四回に森下翔太外野手(24)の3号ソロで同点に追いついた。0―1と先制された直後の四回。先頭で打席に入ると、ヤクルト・石川のカーブにジャストミート。高々と上がった打球は左翼スタンドに着弾し、「打ったのはカーブ。(伊原)陵人が頑張ってくれていたので、なんとか早めに追いつきたいと思っていました。しっかり自分のスイングができましたし、最高の結果になってよかったです」と喜んだ。4月24日のDeNA戦(横浜)以来の一発が今季初の甲子園アーチとなり、先発のD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=を援護した。
◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)がプロ初安打を記録した。五回2死で打席に立つと、ヤクルト・石川の外角直球をはじき返した打球は一塁・オスナの手前でイレギュラー。高く跳ねた白球は右前へ転がり、スコアボードには「H」ランプがともった。通算6打席目での初安打に甲子園のファンは大歓声。記念のボールは阪神ベンチへ送られた。
◆先発した阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は七回途中7安打4失点で降板。自己最多の100球を投じるも、七回に勝ち越し打を浴びた。序盤は伊原の持ち味である高い制球力でヤクルト打線を手玉にとった。三回まではわずかに1安打に抑え、二塁すら踏ませないピッチング。0-0の四回に3安打を浴びて先制を許したが、最少失点に切り抜けた。六回を1-1で終え、プロ入り最長となる七回のマウンドに上がった。1死から古賀に四球を与え、続く岩田の左前打で1死一、二塁。ピンチを招き、代打・増田に右中間へ勝ち越しの2点三塁打を許した。1死三塁の場面で2番手として漆原が登板。内山への3球目のフォークが暴投となり、4点目の走者が生還した。
◆先発した阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は七回途中7安打4失点で降板。自己最多の100球を投じるも、七回に勝ち越し打を浴びた。序盤は伊原の持ち味である高い制球力でヤクルト打線を手玉にとった。三回まではわずかに1安打に抑え、二塁すら踏ませないピッチング。0-0の四回に3安打を浴びて先制を許したが、最少失点に切り抜けた。六回を1-1で終え、プロ入り最長となる七回のマウンドに上がった。1死から古賀に四球を与え、続く岩田の左前打で1死一、二塁。ピンチを招き、代打・増田に右中間へ勝ち越しの2点三塁打を許した。1死三塁の場面で2番手として漆原が登板。内山への3球目のフォークが暴投となり、4点目の走者が生還した。伊原は「序盤から全体的にボールが高かったですし、無駄な四球も絡んでしまいました。ランナーを出してからカウント負けするケースが多く粘り切ることができませんでした。いいボールもあったのでそこは継続して今日出た課題をクリアにしていけるように頑張ります」とコメントした。
◆阪神はヤクルトに2-5で敗れ、連勝が2でストップ。先発した伊原が七回途中7安打4失点でプロ初黒星を喫した。3日に11安打7得点を記録した打線は四回に3番・森下が今季甲子園初本塁打となる同点の3号ソロを放つも、ヤクルト・石川の前に打線がつながらず連打はゼロ。1-4の七回に1死満塁のチャンスを作ったが、中野の内野ゴロでの1点のみに終わった。勝率で並んでいた巨人がDeNAに勝利したため、わずか一日で首位陥落。1ゲーム差の2位で5日からの首位攻防3連戦(東京ドーム)を迎える。
◆七回途中で降板した阪神・伊原陵人=甲子園球場(撮影・中井誠)
◆連敗を3で止めナインを迎える高津臣吾監督(撮影・松永渉平)
◆ヤクルトが連敗を「3」で止めた。1-1で迎えた七回、代打の増田珠内野手(25)が2点三塁打を放って勝ち越し。先発のヤクルト・石川雅規投手(45)は6回1失点で今季2勝目(1敗)を挙げた。
◆ヤクルトが連敗を3で止めた。石川は毎回の6安打を浴びながらも要所を締め、6回1失点で2勝目。1―1の七回に代打増田の2点三塁打と暴投で勝ち越した。阪神は伊原が七回のピンチで粘れず、プロ初黒星を喫した。
◆阪神の連勝が「2」で止まり、D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が初黒星を喫した。同点の七回1死から四球と安打で1死一、二塁とされ、代打増田珠外野手(25)に2点三塁打を浴びて、降板した。さらに2番手漆原大晟投手(28)の暴投で4点目を献上した。伊原は自己最長、最多の6回?、100球を投げ、7安打4失点で初黒星(1勝)を喫した。2点差の九回には島本浩也投手(32)がダメ押しの5点目を失った。打線は森下翔太外野手(24)の3号ソロと内野ゴロによる2点のみ。1安打の佐藤輝明内野手(26)は自己最長を更新する7戦連続打点を逃した。
◆阪神の連勝が「2」で止まり、D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が初黒星を喫した。同点の七回1死から四球と安打で1死一、二塁とされ、代打増田珠外野手(25)に2点三塁打を浴びて、降板した。さらに2番手漆原大晟投手(28)の暴投で4点目を献上した。伊原は自己最長、最多の6回?、100球を投げ、7安打4失点で初黒星(1勝)を喫した。2点差の九回には島本浩也投手(32)がダメ押しの5点目を失った。打線は森下翔太外野手(24)の3号ソロと内野ゴロによる2点のみ。1安打の佐藤輝明内野手(26)は自己最長を更新する7戦連続打点を逃した。一日で2位に後退し、5日から1差で追う巨人との3連戦(東京D)に向かう。
◆?ヤクルト・石川雅規投手(45)が今季2勝目(1敗)。45歳以上(その年に迎える満年齢)のシーズンに2勝以上を挙げたのは、1948年の阪急・浜崎真二(47歳3勝)、2009年の横浜・工藤公康(46歳2勝)、10、12、13年の中日・山本昌(45歳5勝、47歳3勝、48歳5勝)に次いで4人目。通算188勝(190敗)は川崎徳次(西鉄など)と並ぶ歴代29位。杉浦忠(南海)と足立光宏(阪急)の187勝を抜いた。?対阪神は今季2勝目で、通算30勝(42敗)。カード別で通算30勝以上は、対DeNA(前身含む)の36勝、対巨人の33勝、対広島の32勝に次いで4球団目。ヤクルト(前身を含む)の投手で対阪神通算30勝以上は、金田正一(62勝)、松岡弘(40勝)に次いで3人目。?甲子園で今季2勝目。同球場でシーズン2勝したのは、04、08、09年(いずれも2勝)に次いで16年ぶり4度目。通算44試合に登板し15勝20敗、防御率3・50。
◆阪神・近本光司外野手(30)が復調気配だ。七回に右前打で2試合&9打席ぶりにHランプをともすと、3点差で迎えた九回2死一塁でも右前に運んでチャンスを広げた。2試合ぶりの複数安打も「(状態がいいかは)分からない」と受け止め、巨人との首位攻防戦へ「勝つだけなので。勝てるように頑張ります」と前を向いた。
◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(77)は16打席連続無安打の阪神・前川右京外野手(21)に言及した。打線全体の調子が落ちているとは思わないが、前川がうまく攻められて、打線のつながりがなくなったのは事実だ。14試合連続安打を放つなど、打率3割を超えていた。好調を見せつけられると相手球団は間違いなく「前川対策」を講じてくる。この3連戦でのヤクルトの攻め方は、明らかに以前と違ってきた。元々、外角球を左方向へ打てるのが前川の特長。リーグ最多の5死球は、外の球にうまく対応している証でもあった。だからこそ内角を意識させる配球を、ヤクルトバッテリーは徹底してきた。タイミングがズレる打席が増え、打席での形が崩れた。3連戦を通じて執拗にうまく攻められていた結果が、中日戦から続く16打席無安打だ。微妙に狂っている象徴は第1打席の一直。好調時ならもう少し打球が上がっていたはずだ。現状の阪神は、クリーンアップの調子がいい。森下はコンスタントに結果を残しているし、佐藤輝の安定感は群を抜いている。序盤に苦しんでいた大山も状態があがってきた。どうすれば、阪神の打線を止められるか。ターゲットにされたのが若い前川だった。若い、勢いがある。反面、経験はまだまだ不足している。前川で寸断して、大量点を防ぐ-。プロなら当然、考えてくる。前川が1人で背負う必要はない。力を持った先輩打者たちが並んでいる。初めて味わう長いシーズンには、いろんな時期がある。いろんな攻め方があることを勉強して、対応策を考え、克服していってもらいたい。
◆ヤクルトは主力に故障者が相次ぐ中、両助っ人が打線を引っ張った。サンタナ、オスナがともに3安打の猛打賞(1試合3安打以上)。2点差に迫られた九回2死一、三塁ではオスナが中前適時打を放ち、勝利を手繰り寄せた。高津監督は「ホセ(オスナ)とサンタナが打ち出すと点が入る。2人が元気にクリーンアップのどこかにいてくれることが、得点につながる大きな要因だと思う」とたたえた。
◆阪神・漆原大晟投手(28)は七回に2点を勝ち越されたD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=の後を受けて1死三塁で登板。内山への3球目のフォークボールが暴投となり、三走の生還を許した。その後は連打されながら山田を空振り三振に仕留めたが「ミス(暴投)から点を取られてしまったので伊原にはちょっと申し訳なかった」と唇をかんだ。
◆阪神・小幡竜平内野手(24)が4試合連続安打で今季2度目のマルチ安打と気を吐いた。七、九回と巧みなバットコントロールで左前へ。「ヒットが出ることはいい」とうなずいた。4月20日の広島戦(甲子園)から13試合連続で「8番・遊撃」で先発。5日の巨人戦に向け「自分のやるべきことをしっかりして、チームに貢献できるように頑張りたい」と意気込んだ。
◆阪神・中野拓夢内野手(28)は2試合連続の打点にも唇をかみしめた。七回1死満塁では三ゴロで2点差に詰め寄り「ヒットが一番良かったと思いますけど、最低限のことはできたと思います」と振り返った。三回は中前打で出塁して二盗を試みたが、今季7企図目で初の盗塁死。リーグ単独トップとはならなかった。
◆阪神・前川右京外野手(21)にに今季初の試練が訪れた。4打数無安打で4試合&16打席連続の快音なし。打率・307で5月を迎えたが、・262まで急降下だ。「打っていれば勝っていたと思うので、申し訳ないと思います」ヤクルト・石川雅規投手(45)に巧みにかわされた。0―0の二回無死二塁は鋭い当たりが一直に。佐藤輝が左前打で出塁して二盗と相手失策で三進し、大山が四球を選んだ六回2死一、三塁の勝ち越し機では右飛に倒れた。チャンスを逃すと、続く七回に勝ち越され、石川に4月9日に献上したプロ野球新記録となる24年連続勝利に続いて今季2勝目を許した。藤川球児監督(44)は「うまくピッチングされたなというところですかね。(対策を)相手が上回ったというところですね」と振り返った。前川は「感触どうこうよりも、やっぱり結果の世界なので。結果を出せるように頑張ります」と力を込めた。この悔しさを糧とする。(上阪正人)
◆連投となった阪神育成D1位・工藤泰成投手(23)=四国IL徳島=は3番手で2-4の八回に登板。連打と四球で1死満塁のピンチを招いたが、代打・宮本を一ゴロ併殺に打ち取り、無失点で切り抜けた。「満塁になって吹っ切れたというか、前回だったら自分を見失っていたところで、しっかり強気で攻められたのでよかった」と成長を口にした。
◆またベテランを救った。ヤクルト・増田珠内野手(25)が七回1死一、二塁から代打で決勝の2点三塁打。三塁ベース上で渾身のガッツポーズだ。「石川さんがすごく粘り強いピッチングをしてくれていたので、1本打ててよかった。石川さんに勝ちをつけることができて本当によかった」4月9日の阪神戦(甲子園)でも六回に同点打を放ち、石川の24年連続勝利に貢献していた。「外(他球団)から来た人にもすごく優しくしてくれる大好きな先輩」と感謝。高津監督は「コツコツとやっている人間にはやっぱりいいことがある。素晴らしい打球だった」とたたえた。今春の選抜大会では母校の横浜高が優勝した。「(母校の)選手に少しでも刺激を与えられるような活躍ができたら」と誓っていた元気印が、甲子園で輝いた。(赤尾裕希)
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)は六回に左前打を放ち、6試合連続安打とした。自己最長を更新する6試合連続打点とはならなかったが、10本塁打、28打点でセ・リーグ2冠をキープ。5日から始まる巨人との首位攻防戦に向け「しっかり準備してやれることをやりたい」と気合を入れた。東京ドームでは4月5日に2本塁打をマーク。虎の4番は「相手も研究してくるので、また新たにという気持ちでいきます」と表情を引き締めた。
◆熟練の投球術が光った!! 球界最年長のヤクルト・石川雅規投手(45)が先発し、6回6安打1失点の好投で2勝目を挙げた。2シーズンぶりの100球超えとなる103球を投げ、川崎徳次(西鉄など)と並ぶ歴代29位の通算188勝目。大型連休中で多くの子供が観戦する中、チームの連敗を3で止め、5月初白星をもたらした。ホッとした表情とともに、自然と笑みがこぼれた。球界最年長の45歳左腕・石川が、6回6安打1失点の好投で今季2勝目。4万2590人が詰めかけた甲子園で拍手と歓声を浴びた。「古賀もいいリードをしてくれたし、相手の伊原君もすごくいい投球をしていたので、なんとか負けないようにと引っ張られた。先発として自分に勝ちがつくことが一番ですけど、チームで勝てたのが大きい」世間は大型連休中。「こどもの日」を5日に控え、たくさんの子供が観戦に訪れた中、大人の投球術で阪神打線を封じた。直球の最速は132キロ。投手の平均球速が上昇する時代に逆行するかのようだが「投手は真っすぐが大事」というようにストライク先行で攻めた。多彩な変化球も織り交ぜ、左右、高低、奥行きを使うのが石川らしさだ。最後のピンチは1―1の六回。2死一、三塁とされたが「思い切ってここが最後だと思っていた」と103球目のシュートで前川を右飛に仕留めた。2023年9月8日のDeNA戦(横浜)以来、2季ぶりの100球超えの熱投だった。甲子園では今季2戦2勝で、同球場でのシーズン2勝は09年以来。通算勝利数は歴代29位タイの188勝になった。
◆もったいない...。阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が、プロ入り後初めて七回のマウンドに上がったが、四球から崩れて1イニング3失点。自己最多100球の熱投を勝利につなげられなかった。「試合に負けたので、それが全てです。僕の責任だと思います」六回まで燕打線を1失点に抑え、3度目の先発で初めて迎えた七回だ。先頭の茂木をカーブで見逃し三振。だが、続く古賀にこの日2つ目の四球を与えると、岩田の左前打で1死一、二塁のピンチを招く。ここで代打・増田に右中間へ痛恨の2点三塁打を浴びた。自己最多となる100球目、カウント1-1からの内角直球を「少し甘かった。もう一つ厳しいところで勝負できる球だった」と悔やみ、6回?で降板した。四回は無死一、二塁から2死までこぎつけながら、先制点を許した。もうひと踏ん張りできず、中継ぎを含めて9試合目で喫した初黒星。中継ぎに負担がかかっていた9連戦の6戦目で、未知の領域に足を踏み入れて捕まったが「いいところは継続して、悪いところは次へ生かせるように頑張ります」と前を向いた。藤川監督は「彼がつくってきたゲームですから。(七回は)勝負どころですからね。あのあたりを今後に生かしてくると思います」と奮起を促した。チームは最下位に沈むヤクルト相手に今季初のホーム同一カード3連勝を逃し、連勝は2でストップ。首位で並んでいた巨人はDeNAに勝ち、わずか1日で2位に後退した。それでも、藤川監督は冷静に次戦を見据えた。「きょうは残念な結果ですけど、また明日から頑張りますよ。また新しい一日ですので、(5日の先発は)富田と戸郷投手ですか。いいゲームができるように、やっていくというところですね」ゴールデンウイーク9連戦を締めくくるのは、巨人との首位攻防3連戦。4月の敵地3連戦では、富田が先発初勝利、門別がプロ初勝利を挙げるなどスイープを達成した。今季は米大リーグ球団とのプレシーズンゲームを含め、東京ドームでは5戦負けなし。昨季のセ界王者をたたいて、再びチームに勢いをつける。(萩原翔)?...阪神はヤクルトに敗れ、今季初となるホームでの同一カード3連勝を逃した。ここまでホーム6カードを終えて6勝9敗1分け(甲子園は6勝7敗)で借金3はセ・リーグワースト。ビジターでは、4月4―6日の巨人戦(東京ドーム)、22―24日のDeNA戦(横浜)と2度の同一カード3連勝を飾るなど10勝4敗。リーグで唯一勝ち越している
◆阪神はヤクルトに2―5で敗れて連勝が2で止まり、2位に後退した。四回に今季甲子園での初アーチとなる3号ソロを放った森下翔太外野手(24)が、2安打で打率・317としてセ・リーグ首位打者に立った。5日からは1ゲーム差で追う首位巨人との3連戦(東京ドーム)。本塁打、打点のリーグ2冠をキープする佐藤輝明内野手(26)とともに、ゴールデンウイーク9連戦の勝ち越しと首位奪還に導く。豪快に振り抜くと、こいのぼりよりもはるかに高く飛んでいった。浜風に乗ってグングン伸びた打球は左翼スタンドへ。一時同点となる3号ソロで今季初のセ・リーグ首位打者に浮上。首位からは陥落したが、5日からの宿敵巨人との3連戦(東京ドーム)を前に好調を証明する一発が飛び出した。「芯には当たっていたし、風もあったので、入ってくれるかなって感じでした」先制を許した直後の四回。先頭で打席に入ると、石川のカーブを捉えた。高々と上がった打球は、4月24日のDeNA戦(横浜)以来、9試合ぶりの一発。今季、甲子園での初アーチとなった。その一方で、悔やんだのは1-4とリードを広げられて迎えた七回だ。1点を返し、なお2死一、三塁とこの日2発目が出れば逆転の場面で痛恨のニゴロ。「打てた打席はいいですけど、打てなかった打席もあるので、修正しないといけないと思います」と唇をかんだ。一回の左前打を合わせたマルチ安打で、打率は・317に上昇。岡本(巨人)を抜いてリーグトップに立った。本塁打、打点の2冠をキープした佐藤輝との3、4番タッグで、打撃主要3部門を独占している。
◆45歳相手に、堂々と投げ合った24歳。ツバメの石川vsトラの伊原。甲子園でのゴールデンウイーク最後の試合だったが、見応えは十分だった。ただし。そう、ただし。新人投手が頑張っているんだから、プロ入り初めて七回のマウンドに立って奮投していたんだから、援護してあげてほしかった。この試合だけは打ってやれよ! これは筆者の偽らざる心境。逆にいえば、そう思わせるほどに、素晴らしいルーキーがタテジマにやってきた証拠でもある。わがサンスポにも、伊原に負けないぐらい(?)の新入社員がやってきた。関大から〝ドラフト1位指名〟の森口友翔と、千葉大から〝ドラフト1位指名〟の秋葉元。エッ、1位が2人いる? ハイ、2人とも1位指名です。それぐらい期待が大きいという意味ですよ。「長嶋茂雄さんと同じ2月20日生まれです」と野球に詳しい一面を披露した森口クン。関大では応援団長だったという、ビックリの経歴の持ち主だ。ただ、見た目は絵に描いたような好青年。いかつい応援団長のイメージとはほど遠い、と思ったら...。「ボクは吹奏楽だったんです。同学年のリーダー部(昔風にいえば、怖そうな「押忍!」が似合う人たち)が不在で、打楽器を担当していたんですが、まさかの団長になりまして」令和の時代は女性チアリーダーが団長を務めることも不思議ではなくなっているらしい。固定観念で現代の応援団を想像してはいけないようだ。
◆ヤクルト・石川、阪神・伊原。大ベテランとルーキー左腕の投げ合いは実に興味深かったね。よくよく見ると同じタイプ。伊原の身長は公称170センチ。167センチの石川同様、球界ではかなり低い方だ。フォームのタメかたも一緒。球速はさすがに石川より多少は速いけど、いずれにしても、エイやエイやと力任せに投げるスタイルではない。それだけに石川のピッチングは、いい手本になったのではないかな。なにしろ、相変わらずタイミングの外し方が絶妙。阪神打線はボールを待ちきれずに、体が早く突っ込む。そこを気にすると今度は、振り遅れる。ボールが浮き始めるまでは、完全に術中。芸術的なピッチングとさえ、言っていい。伊原にもスタミナ切れという課題はあるにせよ、目の前で見せてもらった投球術を、今後への糧にしたらいい。石川という存在はつまり、自チームだけでなく、相手チームへのカンフル剤ともなるわけだ。(サンケイスポーツ専属評論家)
◆24年目のヤクルト石川と阪神ルーキー伊原の『親子対決』と言ってもいいような投げ合い。六回までお互い譲らずのマウンドだったのに...。結果はさすが年の功(?)。父ちゃん石川の勝利!! 伊原くん、プロ初の七回のマウンドまでいったのに悔しいね~! 『人のふり見てわがふり直せ』と『転んでもただでは起きない』のことわざがあるじゃない!『1』『1』『1』『1』『1』『1』この6つの『1』はなんでしょう? 答えは石川が与えたイニングのヒットです。そー、実は全ての回にヒットを許しているんです。でも、それこそが通算188勝投手の『核』。要はヒットを打たれてもホームにかえさないのが投手(最悪ホームランはソロ)。伊原くん! 石川父ちゃんの背中をしかと見て大きく育ってくれよー!打線で気がかりなのは14試合連続ヒットと絶好調だった前川の16打席音なし...。右翼から左翼に吹く強烈な甲子園の浜風とケンカしても勝ち目なし!! よって左方向に強くぶつける! 左方向に引っ張る! で、浜風を味方につけて掛布2世になったれー!!

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
17 | 12 | 1 | 0.586 (↑0.015) | - (-) |
113 | 100 (+3) | 85 (+1) | 21 (+1) | 15 (-) |
0.252 (-) | 2.600 (↑0.05) |
2 (1↓) |
阪神 |
16 | 13 | 1 | 0.552 (↓0.019) | 1 (↓1) |
113 | 103 (+2) | 83 (+5) | 17 (+1) | 26 (+1) |
0.245 (↑0.002) | 2.460 (↓0.09) |
3 (1↑) |
広島 |
14 | 14 | 1 | 0.500 (↑0.019) | 2.5 (-) |
114 | 97 (+9) | 79 (+4) | 9 (-) | 12 (-) |
0.244 (↑0.004) | 2.360 (↓0.05) |
4 (1↓) |
中日 |
13 | 14 | 2 | 0.481 (↓0.019) | 3 (↓1) |
114 | 66 (+4) | 89 (+9) | 9 (-) | 17 (+2) |
0.214 (↑0.001) | 2.890 (↓0.23) |
5 (-) |
DeNA |
12 | 14 | 2 | 0.462 (↓0.018) | 3.5 (↓1) |
115 | 86 (+1) | 80 (+3) | 10 (+1) | 12 (-) |
0.219 (↓0.003) | 2.550 (↓0.02) |
6 (-) |
ヤクルト |
10 | 15 | 1 | 0.400 (↑0.025) | 5 (-) |
117 | 72 (+5) | 108 (+2) | 7 (-) | 5 (-) |
0.227 (↑0.005) | 3.590 (↑0.06) |
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