阪神(☆7対1★)ヤクルト =リーグ戦6回戦(2025.05.03)・阪神甲子園球場=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
ヤクルト
0000000101820
阪神
10200400X71100
勝利投手:デュプランティエ(1勝1敗0S)
敗戦投手:奥川 恭伸(0勝3敗0S)
  DAZN
チケットぴあ 阪神戦チケット予約 ヤクルト戦チケット予約
◆阪神は初回、佐藤輝の適時打で1点を先制する。そのまま迎えた3回裏に大山の適時二塁打で2点を加えると、6回には佐藤輝の適時三塁打などで4点を追加し、相手を突き放した。投げては、先発・デュプランティエが6回無失点の好投で来日初勝利。敗れたヤクルトは、投打ともに振るわなかった。

◆前日2日の同戦で連敗を4で止めた阪神は、ジョン・デュプランティエ投手(30)が、先発マウンドに上がる。ここまで3試合に先発登板し、計16イニングで25個の三振を奪っている新外国人右腕が、待望の来日初勝利を目指す。打線は捕手と投手以外は、12試合連続で変更なし。「4番三塁」の佐藤輝明内野手(26)は、10本塁打、26打点でともにリーグトップとなっている。

◆阪神新外国人のジョン・デュプランティエ投手(30)が、来日初安打を放った。1点リードの2回2死、右投げ左打ちのデュプランティエが打席へ。カウント2-1からヤクルト先発奥川恭伸投手(24)の145キロ直球を捉え、中前打とした。ここまで3試合に先発登板し、1敗で勝利はない。来日初勝利よりも先に初安打をマークした。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)の打球が浜風に大きく押し戻され、二塁打となった。5回1死二塁、右翼ポール際への飛球。打った瞬間は本塁打を期待するファンの歓声も響いたが、高く上がった打球は右翼から左翼方向に強く吹く浜風の影響もあり、押し戻された。後退して足を止めかけていたヤクルト右翼手の岩田が目測を誤り、前進も間に合わず打球はポトリ。佐藤輝は悠々、二塁に到達した。

◆阪神の新助っ人右腕ジョン・デュプランティエ投手(30)が、来日初勝利の権利を持って降板した。6回を投げて4安打無失点。三塁すら踏ませず、相手打線を封じ込めた。6回終了時点で球数は92球に到達。3点リードのまま、直後の攻撃で代打が送られた。デュプランティエにとって、これが今季4試合目の先発登板。この日も含めて防御率1・23と安定感を見せながら、白星はお預けとなっていた。"4度目の正直"となる来日初勝利が見えてきた。

◆阪神湯浅京己投手(25)が甲子園に帰ってきた。6点リードの7回に登板。名前がコールされると、球場中から大きな歓声と拍手が起こった。打者2人で2死を奪取。直後に代打橋本から中前打を浴びたが、続く代打内山を一飛に打ち取り無失点に抑えた。甲子園での登板は23年11月2日の日本シリーズ第5戦オリックス戦以来548日ぶり。レギュラーシーズンでは23年6月15日のオリックス戦以来、684日ぶりとなった。国指定難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」からリハビリを続けてきた湯浅は、4月29日中日戦(バンテリンドーム)で約2年ぶりに1軍復帰を果たした。同30日の試合にも連投で登板しており、これが今季3試合目の登板となった。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)がサイクル安打にリーチをかけた。初回2死三塁から先制右前打でスタート。3回の第2打席は二ゴロに終わったが、5回1死二塁の第3打席は右翼手が甲子園の浜風に翻弄(ほんろう)された結果、右前へのポテン二塁打。6回2死二塁の第4打席では右中間三塁打を決めた。ゲームは6-0のワンサイドの展開。第5打席への注目が高まっている。

◆ヤクルト奥川恭伸投手(24)が5回1/3を10安打6失点(自責3)で降板し、今季初勝利はお預けとなった。初回は2死三塁から阪神佐藤輝に先制の右前適時打を浴びた。これで奥川は4試合連続の初回失点だった。3回は1死一、三塁から大山に三塁線を破られる2点適時二塁打で追加点を失った。4回は3者凡退に抑え、5回は浜風にも助けられて粘った。1死二塁から佐藤輝に右翼方向に角度よく飛ばされたが、打球は風に押し戻されて二塁打となった。1死二、三塁からは三ゴロと空振り三振に仕留めて、ピンチを脱した。ただ、流れを手繰り寄せられなかった。6回は1死から連打と四球で満塁とし、球数109で交代を告げられた。今季5登板目での初勝利はならず、肩を落とした。

◆阪神が好走塁と相手守備の衝突で追加点を入れた。3点リードの6回1死満塁。中野拓夢内野手(28)が左犠飛を放ち、1点を追加した。三塁走者の小幡竜平内野手(24)が生還するだけでなく、タッチアップで一塁走者近本光司外野手(30)、二塁走者熊谷敬宥内野手(29)もそれぞれ進塁する好走塁を見せ、2死二、三塁とした。続く森下翔太外野手(24)の打球は左中間の左翼寄りへの飛球だったが、ヤクルト中堅の西川と左翼のサンタナが衝突して落球。森下は二塁に到達し、さらに2点を追加した。記録は西川の失策となった。

◆阪神が2試合連続2桁安打で2連勝を決め、巨人と並んで首位に返り咲いた。先発のジョン・デュプランティエ投手(30)が6回4安打無失点とゲームメーク。打線も4番佐藤輝明内野手(26)が初回に先制打を放ち、3回には5番大山悠輔内野手(30)が2点二塁打を放つなど援護。6回には2番中野拓夢内野手(28)の犠飛や敵失などを含め4点を追加し、大量リードのまま逃げ切った。デュプランティエは"4度目の正直"で来日初勝利。阪神は4連敗のあと本拠地連勝で貯金を4に戻した。対ヤクルト4連勝で、昨季から甲子園でのヤクルト戦での連勝を8に伸ばした。

◆ヤクルト奥川恭伸投手(24)が2軍再調整に決まった。5回1/3を10安打6失点(自責3)で3敗目を喫し、今季5度目の登板も初勝利はお預けとなった。高津臣吾監督は試合後、奥川のファーム調整を決め「改善してきてほしいところはいっぱいあります。細かなところが全くできていないところもある。そういう隙をつかれて失点を重ねていっている」と課題の改善を求めた。プロ初の中6日で登板した奥川は初回1死から四球を与えると、2死三塁から阪神佐藤輝に先制右前適時打を浴びた。これで4試合連続の初回失点だった。3回は1死一、三塁から大山に三塁線を破られる2点適時二塁打で追加点を失った。6回は1死から連打と四球で満塁とし、球数109で交代を告げられた。試合後、奥川は球団を通じ、「何もありません」とコメントした。

◆ヤクルトが投打がかみ合わず、3連敗で借金は今季最多6となった。先発の奥川は5回1/3を10安打6失点(自責3)で3敗目を喫した。初回は1死から四球を与えると、2死三塁から阪神佐藤輝に先制の右前適時打を浴びた。これで奥川は4試合連続の初回失点と、課題の立ちあがりで再び失点した。高津監督は「立ち上がりで、先頭を切って、その次にストレートの四球、エラーもあったけど盗塁を決められて、ヒット1本で先制をされた。今のチーム状況を考えても、非常に重い初回の失点になってしまった。もう一押し、もうひと踏ん張りは彼だけではなく大切なところ」。奥川のファーム再調整を決断した。守備でも7回2死二、三塁で左中間の飛球に西川とサンタナが交錯して落球など2失策がともに失点につながった。打線は前日2日からてこ入れして臨んだ。茂木を楽天時代の21年以来、移籍後では初となる4番に起用。岩田を今季初となる1番に据えた。6回は先頭岩田が中前打でチャンスメークし、茂木も四球でつなぎ、2死一、二塁の好機を演出したが、ホームは踏めず。7回まで無得点に封じられた。29年ぶりとなる3試合連続完封負けこそ何とか逃れた。8回2死一、二塁からオスナが右中間への適時打を放って、27イニングぶりの得点となった。1点を返したが、反撃は遅かった。高津監督は「実力なのか、力がないのか、状態が悪いのか、相手の投手がいいのか。つながっていないのはいろんな要素はあるが、いろんな修正点がある」と苦しい状況の中で奮起を促していく。

◆阪神が快勝でヤクルトに2連勝した。先発の新外国人ジョン・デュプランティエ投手(30)は6回を4安打3奪三振1四球で無失点。三塁を踏ませない投球で来日初勝利をつかんだ。打線は7得点。佐藤輝明内野手(26)は初回の右前適時打を始め4打数3安打2打点。サイクル安打まで残りは本塁打とする活躍で勝利に貢献した。佐藤輝は2日連続、デュプランティエは来日初となるお立ち台。デュプランティエはダイアン津田のあのフレーズも口にした。この日は「こどもまつり」として開催、ファンクラブKIDS会員の小学生2人のインタビュー体験も行われた。

◆3年目のヤクルト橋本星哉捕手(24)がプロ初安打を決めた。7回2死から代打で登場し、阪神湯浅の148キロ直球を中前打とした。通算プロ4打席目で記念の1本を放った。「今年3年目で、少し焦りもあったのですけど、ファームで宮出さん(2軍打撃コーチ)、坪井さん(2軍打撃コーチ)、青木さん(GM特別補佐)に教えてもらい、自分の中で落ち着いて打席に立てた。自分の形で打てたら、何とかヒットになるとファームの試合でも感じていた。まず何とか出せてよかった」と喜んだ。橋本は長打力が武器の左打者。中央学院大から22年育成ドラフト1位で入団した。昨年5月に支配下登録を勝ち取り、今季は4月27日に1軍昇格していた。「1本1本の積み重ねだと思うので、これからチームの勝ちに貢献できる打撃ができたら」と次の1本を目指していく。

◆ヤクルト奥川恭伸投手(24)が"5度目の正直"も今季初勝利はならなかった。プロ初となる中6日で登板し、5回1/3を10安打6失点(自責3)で3敗目。初回に四球、盗塁、失策で2死三塁とされ、佐藤輝に高め149キロ直球を先制の右前適時打とされた。4試合連続となる初回の失点を喫すると、3回と6回も連打で失点を重ねた。今季5度目の登板も、結果を導けなかった奥川は無言を貫き、無念の表情で甲子園を後にした。球団を通じ「何もありません」とコメントした。試合後は2軍降格が決まった。開幕戦は6回無失点も、それ以降は4試合連続で6回まで投げきれず、5失点以上と苦しむ。立ち上がりの課題だけでなく、直球もシュート回転気味でポテンシャルを発揮できずにいる。高津監督は「改善してほしいところはいっぱいある。細かなところが全くできていないところもある。そういう隙をつかれて失点を重ねている」とファームで時間をかけた修正を求めた。

◆阪神森下翔太外野手(24)がセ・リーグ最多安打争いでトップに躍り出た。1点リードの3回無死一塁。1ストライクから奥川の122キロカーブを捉えた。三遊間を破る左前打で好機を拡大。大山の2点適時二塁打をお膳立てした。今季36本目の安打となり、巨人吉川と並んでリーグトップ。「チームが勝っているので、すごくいいんじゃないかなと思います」と振り返った。

◆阪神新人の工藤泰成投手(23)が1軍再昇格後初登板で好投した。開幕前に支配下登録されて開幕1軍に入ったが、4月14日に2軍降格。1日に再び出場選手登録された。6点リードの9回に登板。この日最速158キロを計測するなど、先頭から2者連続で三振を奪った。2死から内山に右前打を浴びたが、岩田を二ゴロ。公式戦で初めて勝利試合を締めた。「ファンが『おかえり』と言ってくれたので、期待に応えたいと。なぜ良かったかをしっかり見て次につなげたい」と燃えた。

◆阪神の5番大山悠輔内野手(30)が貴重な追加点をたたき出し、快勝に導いた。1-0で迎えた3回1死一、三塁。ヤクルト先発奥川のツーシームを振り抜き、三塁線を鋭く破る適時二塁打で2打点をゲットした。好投していた先発デュプランティエを強力に援護。「しっかり準備して入れました。1点よりは次の1点、2点が大事なので、後に得点できたのはよかったと思います。デュプランティエがいいピッチングをしてくれていたので、なんとか出たいという気持ちでした」。追加点がほしい場面できっちり仕事を果たした。4番の佐藤輝が好調をキープしているが、5番大山の存在も頼もしい。1回の第1打席でも中前打。違うバットも試しながら、この日は「魚雷バット」でマルチ安打。得点圏打率3割7分9厘の勝負強さが光る。

◆阪神の新助っ人、ジョン・デュプランティエ投手(30)が"4度目の正直"で来日初勝利をゲットし、チームを首位返り咲きに導いた。6回を4安打3奪三振1四球で無失点。外野に飛ばされた打球は安打を含めて5本のみで、ゴロアウトを量産するクレバーな投球が光った。2試合連続2桁安打を記録した打線の援護も受け、来日4戦目で待望の白星をゲット。チームは4連敗からの本拠地2連勝で息を吹き返した。最速157キロを生み出す肉体だけでなく、自慢の頭脳も駆使した。デュプランティエが突然イメージを一新させ、ヤクルト打線を翻弄(ほんろう)した。過去3戦16イニングで25三振を奪っていた右腕がこの日は3奪三振。初回からゴロアウトを積み上げた舞台裏には、バッテリーによる綿密な打ち合わせが存在した。「相手は『自分たちが三振を取りにくる』という頭で来ると思ったので、そこを利用してゴロを打たせていこうと。積極的にストライクを取りにいって打たせることができた」坂本とのバッテリーで真っすぐ、カーブ、カットボールをコースに投げ分けた。6回を4安打1四球で無失点。18アウトのうち9個を内野ゴロで奪った。磨き続けたクイックも効果を上げた。化学や物理学でノーベル賞受賞者も輩出する名門ライス大出身。試合後のお立ち台では子供から「野球選手になっていなかったら何になっていたか」を問われ「歯医者」と回答した。そんな頭脳派右腕ならではのクレバーな快投。ヤクルト打線との駆け引きにも勝利した。「毎日そのままで食べている」という梅干しが活力源だ。「好物のピクルスがあまり売っていなくてね。酸っぱい食感も好き。体にもいいと聞いているし、水分補給としてもいいからね」。日本で出会った新食感もハイパフォーマンスをひそかにバックアップしている。2回の第1打席ではヤクルト奥川のツーシームを中前に運ぶ来日初安打も記録。佐藤輝らチームメートの打撃フォームを研究した成果も披露し、ウイニングボールとともに初安打の記念球も手に入れた。2つのお宝には日本語で日付や状況を書き込んでもらい、メジャー勝利球などと一緒に自宅に飾る予定だ。試合後は4万2613人が駆けつけた超満員の甲子園で歓喜に浸った。人生初のお立ち台ではお笑いコンビ「ダイアン」の津田篤宏のギャグ「ゴイゴイスー」も披露して、笑いも取った。「これが最後にならないように頑張っていきたい」。V奪回請負人に待望の白星がついた。【伊東大介】▽阪神藤川監督(デュプランティエ初勝利に)「彼の場合は積んできた人生経験が生きて、これからも生きてくると思います」

◆阪神佐藤輝明内野手(26)は惜しくもサイクル安打を逃したが、2試合連続で勝利打点を挙げた。初回2死三塁。ヤクルト奥川の外角高め149キロ直球を引っ張った。右前適時打で前日2日の同戦に続く先制打を記録。「何とか前にはじけて良かった」。4打数3安打2打点と躍動した。「チャンスで多く回ってきたので、それに応じた打撃はできた。状態はいいんじゃないですか」5回の第3打席は右翼ポール際への飛球。ファンが「おー!」と柵越えを期待する歓声を上げた当たりは、右翼から左翼方向への強い浜風に戻された。打球は後退後に慌てて前進した右翼手・岩田の前にポトリ。ラッキーな二塁打に「運よく落ちてくれて良かった」と照れ笑いだ。6回2死二塁では右中間へ適時三塁打。本塁打が出ればサイクル安打という状況まで持っていったが、大量リードで迎えた8回裏の攻撃は3番森下で終了。「意識はしていなかった。デュプランティエがずっといいピッチングをしていたので勝てて良かった」。試合後はただ勝利を喜んだ。前夜に引き続き「ゴールデンウイークこどもまつり」となった一戦。お立ち台では子供たちからインタビューされた。プロ野球選手になっていなかったら何に? そんな質問に目尻を緩ませ「おすしが好きだったので、すし職人になりたかったです」と意外な回答で盛り上げた。さらに名前の由来を聞かれ「明るく輝くという意味が込められています」とニッコリ笑った。5試合連続の安打と打点。本塁打とともにリーグトップの28打点は2位の巨人岡本に4点差をつけた。プロ野球界で明るく輝く主砲が、職人のように地道にコツコツと快打を積み重ねている。【塚本光】

◆阪神小幡竜平内野手(24)が「好守」で魅せた。7回は赤羽のボテボテの遊ゴロを猛ダッシュでさばき、華麗なスローでアウトに。遊ゴロと遊飛で6つのアウトを奪った。「しっかり打ち取った打球をさばくというのをテーマにずっとやっているので。今日は良かったなと思います」。打っても6回1死からヤクルト奥川の外角高めツーシームを左前にはじき返し、好機を演出した。

◆阪神湯浅京己投手(25)が548日ぶりに1軍の甲子園マウンドへ帰ってきた。7回に登板。名前がコールされると、地鳴りのような歓声を浴びた。「懐かしいな」。リリーフカーに乗りながら聖地のパワーを再確認した。「あんなにファンの方の歓声をいただいて。緊張しました」。打者2人で2死を奪取。代打橋本に中前打を許したが、直後の代打内山を一飛で無失点に封じた。国指定の難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」から4月29日敵地中日戦で1軍復帰。復帰後3試合連続無失点と元気な姿を見せている。1軍での聖地登板は23年11月2日、オリックスとの日本シリーズ第5戦以来。レギュラーシーズンでは同年6月15日以来、688日ぶりだ。湯浅は甲子園を「自然と力を引き出してくれる場所」と表現する。「甲子園で投げたい思いが強かった」。リハビリ中から1軍復帰の舞台としてイメージしてきた場所だった。この日は360度から受けた大声援。試合後には感謝の思いがあふれた。「すごい歓声をいただいた。甲子園で投げられることは幸せだと思いました」。期待に応える快投を何度でも重ねていく。【波部俊之介】

◆阪神中野拓夢内野手(28)が2安打1犠飛2盗塁で勝利に貢献した。試合前の練習で、前川が以前にもらった中日中田のバットを拝借。そのまま試合でも使い、マルチ安打につなげた。「振った感覚的にすごくよかったので。木の材質が硬く、しっかりと弾けるというか、強く当たるような感覚がある。チャレンジしてみた結果です」。4月4日巨人戦以来となる今季2度目の2盗塁も決め、打線を活性化した。

◆阪神糸原健斗内野手(32)が本拠地・甲子園での今季初安打を放った。6回1死一塁で代打登場。一塁走者の小幡が盗塁を決めて1死二塁とした後、中前にクリーンヒットを決めた。糸原の一打で打線がつながり、この回、一挙4得点。「仕事ができたのでよかった」。ビッグイニイングのきっかけとなる価値ある一打となった。

◆阪神の新助っ人、ジョン・デュプランティエ投手(30)が"4度目の正直"で来日初勝利をゲットし、チームを首位返り咲きに導いた。6回を4安打3奪三振1四球で無失点。外野に飛ばされた打球は安打を含めて5本のみで、ゴロアウトを量産するクレバーな投球が光った。2試合連続2桁安打を記録した打線の援護も受け、来日4戦目で待望の白星をゲット。チームは4連敗からの本拠地2連勝で息を吹き返した。開幕前、デュプランティエの両親が初来日していた。もちろん、異国で単身生活に励む愛息を支えるためだ。父ジョンさん、母デブラさんが3月に来日。4月3日DeNA戦(京セラドーム大阪)の来日初登板を見届けて離日した。「お母さんの手料理は本当に恋しかった。自分の一番好きな料理だからね。僕にとって好きなレストランの料理って、実家で食べる母の料理のことなんだ」3月のオープン戦、練習後は自宅で家族だんらん。母の手料理に舌鼓を打った。「好きな手料理はガンボスープ。シチューみたいな料理だね。チキンソースで、お米やチキン、ソーセージ、おくらが入っているんだ。アメリカ南部のケイジャン料理です。あるなら3食毎日でも食べたいぐらいだよ」。かけがえのないエネルギーチャージの時間も、助っ人右腕のメモリアル星を呼び込んだ。【阪神担当・伊東大介】

◆エース村上の完封で連敗を4で止めた阪神。バトンを受け継ぎ、ジョン・デュプランティエ投手(30)=前ドジャース3A=が来日初勝利を目指して先発のマウンドに上がる。ここまで3試合に先発して防御率1・69。奪三振率は驚異の14・06を記録している。右腕は「長いイニングを投げて勝利に貢献できたら」と意気込む。打線は「1番・中堅」の近本光司外野手(30)に注目。4月15日のヤクルト戦(松山)で、この日先発の奥川から初回先頭打者で二塁打を放ち、先制のホームを踏んだ。2日の試合でもマルチ安打を記録しているリードオフマンが、打線に勢いをもたらす。

◆4日のヤクルト戦には阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が先発する。この日は甲子園での試合前練習でキャッチボールなどで調整した。今季はここまで8試合に登板して防御率0・47。4月20日の広島戦(甲子園)でプロ初先発初勝利を挙げ、前回登板の27日・巨人戦では6回1失点と好投。プロ入り後16イニング目に初失点を喫したが、期待の即戦力左腕が実力を発揮している。ヤクルト戦には4月9日(甲子園)に救援で登板。1回無失点に抑えたが「打線は振れていて、甘い球はしっかり捉えてきた印象がある」と警戒を強めた。ゴールデンウイークの甲子園で先発で、子供たちの来場が予想される。「正直勝ち負けよりも、とにかく一生懸命やるところを見せることが大事」。幼い頃、甲子園に足を運んだ経験があるルーキーが、子供たちにプロの投球を披露する。

◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が「4番・三塁」で出場。一回に先制打を放った。1死から中野が四球で出塁すると、2死後に盗塁と捕手・中村の悪送球で一気に三塁へ進塁。このチャンスで4番のバットが火を噴いた。とらえたのは相手先発・奥川の149キロ直球。鋭いライナーを右中間方向へ運び、チームにとって3試合連続の先制点となる1点をもたらした。「打ったのはストレート。ムーさん(中野)が進塁してくれたおかげで、コンタクトすることに集中できました。早めに点がほしいと思っていたので良かったです」佐藤輝にとっては2日の今カード初戦の六回でのV打に続き、2試合連続の先制打だ。セ・リーグの打点ランキングのトップを駆け抜ける中、これで2022年8月17日のヤクルト戦(神宮)から同21日の巨人戦(東京D)以来3年ぶりとなる5試合連続打点と、勢いが止まらない。

◆阪神のジョン・デュプランティエ投手(30)=前ドジャース3A=が来日初安打を記録した。1-0の二回2死で打席に立ち、カウント2-1からヤクルト奥川の外角変化球をバットの先で捉えて中前打。通算5打席目で初めて「H」ランプをともし、塁上で笑顔がはじけた。続く近本は空振り三振に倒れて無得点に終わったが、超満員の甲子園を沸かせた。

◆阪神が大山悠輔内野手(30)のバットで貴重な追加点を挙げた。1-0の三回、先頭の中野が投手への内野安打で出塁すると、森下が左前打で続いて好機を演出。1死一、三塁から5番・大山が初球の内角ツーシームを引っ張り、三塁線を破る2点二塁打を放った。「打ったのはツーシーム。早めにデュプランティエを援護したいと思っていたので、得点に繋がって良かったです。(佐藤)輝も良く走ってくれました!」三回を終え3-0。来日初勝利を目指す先発デュプランティエに、打線が援護点をプレゼントした。

◆阪神先発のジョン・デュプランティエ投手(30)は6回4安打無失点の好投。勝ち投手の権利を持ってマウンドを降りた。抜群の立ち上がりを見せた。150キロ超の直球を武器に凡打を量産。五回まで二塁を踏ませない完璧な投球でスコアボードにゼロを刻んだ。3-0の六回にこの日初めて先頭の出塁を許し、1死二塁と得点圏に走者を背負ったが、飛球2つで危なげなくピンチを脱出。裏の攻撃で代打が送られ、ベンチに下がった。この日の試合前まで、3試合に先発して0勝1敗、防御率1・69。好投を続けながら勝ち星に恵まれなかった。来日初勝利へ、右腕が快投で甲子園を沸かせた。

◆阪神が3―0の六回に4得点を挙げた。まず小幡が1死から左前打で出塁すると、二盗を決めてチャンスメーク。代打・糸原は出場2試合連続安打となる中前打で続き、代走・熊谷も二盗を決めてこの好機を拡大した。さらに近本は四球を選んで満塁とし、打席にはこの試合2安打を放っていた中野。ヤクルトベンチが奥川から山本にスイッチした中、三菱自動車岡崎の先輩にあたる左腕が投じた初球の139キロを左翼へはじき返し、犠飛で自身8試合ぶり打点となる4点目を挙げた。「「打ったのはツーシーム。みんなで作ったチャンスだったので、得点につなげたいと思っていました。投手交代後の初球を狙っていましたし、そこでしっかりと得点につなげることができたのは良かったと思います」と中野。さらに、なおも2死二、三塁の場面では森下が左中間方向へ大飛球を打ち上げると、ヤクルトの中堅・西川、左翼・サンタナが落下点で重なり、落球(記録は中堅の失策)。相手のミスに乗じて6―0とすると、佐藤輝は右中間を真っ二つに破るダメ押し適時三塁打。超満員の甲子園はこの大量得点に揺れた。

◆ヤクルト・奥川恭伸投手(24)が六回途中で10安打6失点でKOされ、今季初勝利はまたもお預けとなった。一回2死三塁で佐藤に先制の右前適時打、三回1死一、三塁では大山に左翼線への2点二塁打を浴びるなど、要所で中軸につかまった。六回2死二塁で代打・糸原に中前適時打を許し、続く近本に四球を与えたところで高津監督から交代を告げられた。今季自己最多の109球も無念の結果となった。

◆ヤクルト・橋本星哉捕手(24)が、七回2死から代打で出場し、阪神・湯浅からプロ初安打となる中前打を放った。1ストライクからの2球目、148キロの直球を強打。通算4打席目で待望の一打が出た。兵庫県出身の橋本は、大阪・興国高、中央学院大を経て、2023年に育成ドラフト1位で入団。昨年5月に支配下登録された。今季は開幕2軍スタートとなったが、主力に故障者が相次ぎ、4月27日に昇格していた。

◆阪神・湯浅京己投手(25)が7-0の七回に2番手で登板し、1回を1安打無失点に抑えた。一挙4点を奪った直後の守備。場内のボルテージは最高潮の中、投手・湯浅がアナウンスされた。甲子園に詰めかけた4万2613人の観衆はどよめきも入り交じった大歓声。拍手に包まれ、レギュラーシーズンでは2023年6月15日のオリックス戦以来、実に688日ぶりの甲子園のマウンドに上がった。先頭の赤羽を遊ゴロに仕留めると、武岡はカウント3-0まで行くも一ゴロ。代打・橋本に中前打を許したが、続く代打・内山を一飛に仕留めた。15球を投じて、最速は148キロを計測した。昨年8月に国指定の難病「胸椎黄色靭帯(じんたい)骨化症」の手術を受け、4月29日・中日戦(バンテリン)で復帰登板を果たした右腕。甲子園の阪神ファンの前でアツアツ投球を披露した。

◆ヤクルトのホセ・オスナ内野手(32)が八回に中前適時打を放ち、チームに27イニングぶりの得点をもたらした。八回1死から代打・北村拓が中前打で出塁し、続くサンタナが四球を選びつくった一、二塁の好機。阪神・岩貞が投じた2球目のスライダーを中前にはじき返した。主砲・村上、塩見、正遊撃手の長岡ら主力を欠く中、中軸に君臨する助っ人が1日のDeNA戦(神宮)から続いていた連続無得点を一振りで止めた。

◆阪神はヤクルトに7-1で快勝し2連勝。DeNAに敗れた巨人と並び、4月29日以来の首位に立った。ゴールデンウイークの甲子園で打線が11安打7得点と爆発した。2番・中野が2安打4出塁、2盗塁でクリーンアップの前にチャンスを作り、4番・佐藤輝が3安打2打点、5番・大山が2安打2打点と中軸がかえす理想的な形。4万2613人のファンが詰めかけた甲子園が熱狂の渦に包まれた。先発したデュプランティエは6回4安打無失点の好投で来日初勝利。2番手には湯浅が2023年6月15日のオリックス戦以来、688日ぶりとなる甲子園のマウンドに上がり1回を1安打無失点に抑えた。九回には1日に再昇格した工藤が2三振で試合を締めた。

◆ヤクルトは3連敗。六回2死二、三塁では阪神・森下翔太の飛球をサンタナ(左)が落球。右は西川遥輝。この回4失点で試合の大勢は決した(撮影・甘利慈)

◆ヤクルト・奥川恭伸投手(24)が六回途中10安打6失点(自責3)で3敗目。今季5度目の先発登板もまたしても勝利をつかみきれず、2軍再調整が決まった。試合後、高津臣吾監督(56)が「よく踏ん張ったところもあるけど、細かなところが全くできていないところもある。そういう隙をつかれて失点を重ねていっているわけなので。(明日から)ファームです」と明言した。

◆2連勝の阪神が首位巨人に並んだ。一回2死三塁からの佐藤輝明内野手(26)の右前打で先制。三回1死一、三塁では大山悠輔内野手(30)の三塁線を破る2点二塁打で加点した。六回は中野拓夢内野手(28)の左犠飛と敵失などで4点を追加した。3安打2打点の佐藤輝の5戦連続打点は2022年8月17日ヤクルト戦(神宮)ー21日巨人戦(東京D)以来。6回無失点のジョン・デュプランティエ投手(30)は来日初勝利。2番手湯浅京己投手(25)は復帰後甲子園初登板で1回を三者凡退に抑えた。

◆ヤクルトは八回にオスナが中前適時打を放ち、チームとして27イニングぶりに得点を刻んだ。1日のDeNA戦の一回から無得点が続いていたため、好調の茂木を移籍後初めて4番で起用するなど打線のテコ入れを図ったが、つながりを欠いた。高津監督は「つながっていないことを考えると、いろんな修正点がある」と語った。

◆ヤクルトは3年目の橋本星哉捕手(24)がプロ初安打を放った。七回2死から代打で出場し、日本代表経験のある湯浅の直球を中前へ。通算4打席目での快音に「早くヒットを打ちたいという焦りも出ていた。何とか出せてよかった」と笑みを浮かべた。兵庫県出身。大阪・興国高、中央学院大を経て2023年育成D1位で入団した左打ちの捕手は、幼少期に甲子園球場のスタンドで焼きそばを食べていたといい「チームの勝ちに貢献できる打撃ができたら」と次を見据えた。

◆阪神・中野拓夢内野手(28)が獅子奮迅の活躍で勝利に貢献した。打席では2安打2四球1犠飛と全打席で存在感。前川が中日・中田から譲り受けたバットを初使用し「練習で使って振った感覚がすごくよかった。使ってみてよかった」と納得顔だった。さらに4月4日の巨人戦(東京ドーム)以来の1試合2盗塁で、チーム計4盗塁をけん引。近本、DeNA・三森と並んでリーグトップの6盗塁とした選手会長は「個人個人が高い意識で走塁をできていると思う」と胸を張った。

◆阪神・小幡竜平内野手(24)が走攻守で躍動した。3―0の六回1死で「逆らわずにレフト方向にいい当たりが打てた」と三遊間を破って出塁すると、二盗にも成功。この回4得点の起点となった。守っても一回先頭から連続で遊ゴロを処理するなど多くの守備機会を正確にこなし、「打ち取った打球をしっかりとさばくことをテーマにやっている。きょうは良かった」と満足げだった。

◆4月14日に2軍に降格していた育成D1位・工藤泰成投手(23)=四国IL徳島=が6点リードの九回に1軍復帰登板。「(ファンが)『おかえり』と言ってくれた。期待に応えたいと思った」。3月に支配下に昇格した右腕は最速158キロを計測した直球を武器に武岡、代打・宮本を連続三振斬り。その後、安打は許すも後続を断ち、試合を締めた。4月は制球難などで2軍降格を味わっただけに「何でよかったのかをしっかりと見て、また次につなげられたら」と誓った。

◆阪神・森下翔太外野手(24)は三回無死一塁から左前打でチャンスメーク。11試合連続で出塁し、大山の適時打で生還した。六回には左中間に放った打球をサンタナ、西川が交錯し、落球(記録は中失)。貴重な追加点を得た。ゴールデンウイークで野球少年少女が多く見守る中で連勝。「チームが勝っているんで、すごくいいんじゃないかなって思います」と胸を張った。

◆名前がコールされるだけで大歓声が沸き起こる。甲子園のマウンドに阪神・湯浅京己投手(25)が帰ってきた。「ファンの方の歓声をいただいて、結構、緊張しました」国指定の難病「胸椎黄色靱帯骨化症」を乗り越えて4月29日の中日戦(バンテリンドーム)で1軍復帰登板。1軍のレレギュラーシーズンで本拠地となれば、2023年6月15日のオリックス戦以来688日ぶりだった。出番は7―0の七回。速球を中心に攻め、内野ゴロ2つで2死とし、安打は許しても最後は内山を一飛に斬り、15球でゼロを刻んだ。「(甲子園は)やっぱりすごく特別。甲子園で投げられることは幸せだな、と思いました」リリーフカーに乗れば懐かしさがこみ上げ、マウンドに立てば鼓動が高鳴った。これから何度も立つこの場所で、さらに輝きを放ってみせる。(須藤佳裕)

◆ヤクルト・奥川恭伸投手(24)がプロ入り後初の中6日で登板したが、5回?を投げ10安打6失点(自責点3)で3敗目を喫した。今季5度目の登板でプロ最多の109球を投げたがシーズン初勝利を挙げられず、2軍での再調整が決定。球団を通じて「何もありません」とコメントし、険しい表情で球場を後にした。悔しさ、ふがいなさ、さまざまな感情が入り交じった登板になったはずだ。一回1死から中野にストレートの四球を与え、2死三塁から佐藤輝に右前に運ばれ、先制を許す。三回にも2点を失い、六回に連打と四球で1死満塁とされた場面で降板した。高津監督は「いいところもあったけど、今のチーム状況を考えても非常に重い初回の失点になった」と指摘。今後について「ファームです」と明かし、「改善してきてほしいところはいっぱいある。細かなところで全くできていないところもある。チームの勝ちにつながる、大事な先発投手が週に1回投げるということを目標にしてほしい」と修正を求めた。チームは3連敗を喫し、借金は今季最多の6となった。(赤尾裕希)

◆名は体を表す! 阪神は2連勝。巨人と並ぶ首位に浮上した。佐藤輝明内野手(26)は先制打を含む3安打2打点。自己最長タイの5試合連続打点を挙げた主砲はヒーローインタビューで自らの名前の由来を問われ「明るく、輝く」とニヤリ。ゴールデンウイークで大暴れする主砲がチームを押し上げた!パワー、テクニック、スピード、そして、勝利の喜び-。子供たちにタテジマの魅力を存分に味わわせた。ゴールデンウイークがピークに差し掛かり、佐藤輝の勢いが増している。2戦連続V打で首位タイに浮上させたヒーローは、お立ち台でチビっ子インタビュアーから名前の由来を聞かれると、胸を張った。「明るく輝くという、そういう意味が込められているそうです。そう聞いています」一回から4万2613人の観衆を沸かせた。2死一塁で打席へ-。ここで一走・中野がスタートを切った。中村悠の二塁送球がそれて、三塁へ。「ムーさん(中野)が進塁してくれたおかげでコンタクトすることに集中できた」。単打狙いに切り替えて、奥川の外角149キロ直球を右中間へ。電光石火の先制打で、自身3年ぶり、最長タイの5試合連続打点とした。「本当にいい状態が続いています。この満員の声援が後押ししてくれていると思います」3-0の五回1死二塁では高々と舞い上げた右翼への打球が浜風に押し戻されて二塁打に-。六回には右中間を破る適時三塁打。今季2度目の猛打賞で、サイクル安打まであと一歩というドキドキも虎党に満喫させた。

◆頼もしい〝兄貴〟の連日タイムリーだ。打球が三塁線を抜けると満員の甲子園が揺れた。阪神・大山悠輔内野手(30)のひと振りで序盤からヤクルトにたたみかけた。「早めにデュプランティエを援護したいと思っていたので、得点につながってよかったです。(佐藤)輝も良く走ってくれました!」1-0の三回。先頭の中野、森下が連打でチャンスメークをしたが、佐藤輝が二ゴロに倒れ、嫌な空気が流れ始めたところで打席には頼りになる男。1死一、三塁の場面で、奥川の内角に来た初球を引っ張った打球は左翼線へ転がり、一走の佐藤輝も生還。自身も二塁へ到達し、勝利へ近づく2点を追加した。「野球は何があるのか分からないで。やっぱり1点よりは次の1点、2点が大事なので、その後に得点できたのは良かったと思います」と2試合連続のマルチ安打&適時打。連続出塁も11試合まで伸ばした。この日は佐藤輝が初回に先制タイムリーを放ち、OSアベック打点は2024年4月3日のDeNA戦(京セラ)から26連勝(1分け挟む)。この日は早々に〝勝ちパターン〟に持ち込み、相手を圧倒した。打率こそ・248だが、得点圏は・379(29打数11安打)。勝負強いバッティングで、これからも猛虎打線を引っ張る。(渡辺洋次)

◆試合を締めた工藤からウイニングボールを受け取った。6回4安打無失点で、4戦目で来日初勝利。超満員の甲子園でお立ち台に上がった阪神のジョン・デュプランティエ投手(30)=前ドジャース3A=は渾身のネタで虎党をずっこけさせた。「タイガースファンズ、応援アリガトウゴザイマス! ゴイゴイスー!」お笑い芸人・ダイアン津田の持ちギャグ「ゴイゴイスー」。生真面目な助っ人から飛び出すとは誰が想像しただろうか。実はチームメートから伝授されていたそうで「教えてもらってから初勝利に向けて温めてきました」-。仕掛け人については「ヒミツ」と明かすことはしなかったが、一芸を披露し、打のヒーロー佐藤輝と笑いあった。「阪神の歴史の中で、勝利投手として名前が挙がることはすごくうれしい。(ウイニングボールは)誰かに日本語で今日の日付やいろんな情報を書いてもらって、他の記念球と一緒にケースに入れて飾ろうと思います」

◆お立ち台での子供インタビューで「野球選手になっていなかったら何になっていましたか?」と質問され、「歯医者さん」と答えた来日初勝利のデュプランティエ(オメデトウ!!)。その知的な大きな黒縁の眼鏡とキレイに刈り込んだひげに誰からも愛される笑み。開幕から好投を続けながらも味方の援護がなかったのに本日も冷静に丹念にほうるマウンドの姿。そしてインタビューでの「皆さんが与えてくれるエネルギー(応援)を当たり前だと思わないように頑張ります!」という言葉。歯医者さんじゃな~い! あなたはマウンドの敬虔(けいけん)な神父さん、ファザーです!! デュプランティエファザー、これからも白星を重ねて阪神に「May God bless you」(神のご加護)をお願いしま~す!!4番サトテルちゃんを中心にスタンドを埋めるGWの子供たちを7得点で沸かせたのが猛虎打線なら、七回に復活の湯浅を、そして九回には再調整して間もない160キロの新兵器、工藤を起用して燕打線を封じた球児監督のお土産采配も神ってたでェ!!

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
16121 0.571
(↓0.022)
-
(-)
11497
(-)
84
(+1)
20
(-)
15
(-)
0.252
(↓0.001)
2.650
(↑0.05)
1
(1↑)
阪神
16121 0.571
(↑0.015)
0
(↓1)
114101
(+7)
78
(+1)
16
(-)
25
(+4)
0.243
(↑0.003
2.370
(↑0.05)
3
(-)
中日
13132 0.500
(↓0.02)
2
(-)
11562
(-)
80
(+2)
9
(-)
15
(-)
0.213
(↓0.003)
2.660
(↑0.05)
4
(-)
広島
13141 0.481
(↑0.019)
2.5
(↑1)
11588
(+2)
75
(-)
9
(-)
12
(-)
0.240
(↓0.002)
2.310
(↑0.08)
5
(-)
DeNA
12132 0.480
(↑0.022)
2.5
(↑1)
11685
(+1)
77
(-)
9
(-)
12
(+1)
0.222
(-)
2.530
(↑0.1)
6
(-)
ヤクルト
9151 0.375
(↓0.016)
5
(-)
11867
(+1)
106
(+7)
7
(-)
5
(-)
0.222
(-)
3.650
(↑0.01)