ヤクルト(★0対3☆)DeNA =リーグ戦4回戦(2025.05.01)・明治神宮野球場=
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DeNA
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ヤクルト
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勝利投手:ウィック(1勝0敗0S)
(セーブ:入江 大生(0勝0敗4S))
敗戦投手:小澤 怜史(0勝2敗0S)

本塁打
【DeNA】牧 秀悟(4号・10回表3ラン)

  DAZN
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◆DeNAは両軍無得点のまま迎えた延長10回表、牧の3ランで試合の均衡を破る。投げては、先発・平良が6回無失点の好投。その後も救援陣が無失点リレーを展開し、4番手・ウィックが今季初勝利を挙げた。敗れたヤクルトは、5番手・バウマンが痛恨の一発を浴びた。

◆DeNA筒香嘉智外野手(33)が1日、出場選手登録を抹消された。三浦大輔監督(51)が明かした。今季はここまで打率1割1分5厘、1本塁打の成績にとどまっていた。指揮官は「筒香と勝又を入れ替えます。昨日の時点でいろいろ話をして、何が一番早く調子を上げられるかという話をして、1日でも早く状態をあげてもらえると。優勝するためには必要な選手ですから。もう1度作り直すというか、しっかりと打ち込んだり、状態を上げるということで決断しました」と説明した。代わりに勝又温史外野手(24)が1軍に合流。21年オフに投手として戦力外通告を受けて野手に転向した苦労人が7年目にしてプロ初1軍昇格となった。勝又はここまでイースタン・リーグ29試合に出場して打率2割4分1厘、2本塁打、OPS・618の成績を残していた。オープン戦では1軍のゲーム参加という立場で2安打を放ってアピール。今季へ向けて「今年ダメだったら多分クビなので。僕が終わった時に1ミリも後悔が残らない野球人生にしたい。全力で毎日やるしかないです」と覚悟をにじませていた。

◆DeNA筒香嘉智外野手(33)が1日、出場選手登録を抹消された。今季はここまで打率1割1分5厘、1本塁打の成績にとどまっていた。三浦大輔監督(51)は「優勝するためには必要な選手。1カ月も2カ月もじっくりやって上がってこいということはないです。状態が上がってないのに戻すことはないですけど、1日でも早く状態を上げることに集中してやってもらいます」と明かした。復活への切り札に「魚雷(トルピード)バット」を導入する。この日、急ピッチで用意されたスラッガー社製の同バットが届けられた。2軍練習が休みのこの日は1軍に同行したまま、さっそく試合前練習で試し打ち。ティー打撃やフリー打撃でも感触を確かめていた。

◆ヤクルト西川遥輝外野手(33)が史上211人目の1500試合出場を達成した。「1番中堅」で先発出場し、3回には中前打をマーク。6回表終了後に表彰され、記念パネルを受け取った。プロ15年目。日本ハム、楽天と3球団を渡り歩いたスピードスター。高卒2年目の12年3月30日西武戦(札幌ドーム)で1軍初出場し、昨季までに通算1406安打を放った。今季は主力に故障者が続出しているチームにあって、不動のリードオフマンとして打線をけん引している。通算1500試合出場=西川(ヤクルト) 1日のDeNA4回戦(神宮)で先発出場して達成。プロ野球211人目。初出場は日本ハム時代の12年3月30日の西武1回戦(札幌ドーム)。

◆4番がチームを救った。両軍無得点でDeNAが今季5度目の延長戦に突入。延長10回だった。ヤクルト小沢を2死から攻めた。蝦名、度会の連打で一、三塁とチャンスを広げて、5番手バウマンがマウンドへ。打席には4番でキャプテン牧秀悟。変化球4球で追い込まれながらも、外角高め直球を捉えた。右翼席に飛び込む先制の4号3ラン。自身15試合ぶりの1発を、豪快なガッツポーズで喜んだ。

◆ヤクルトは延長10回に勝ち越しを許し、2連勝とはならなかった。チームはこれで、カード勝ち越しを逃した。両チーム無得点で突入した延長10回。4番手小沢怜史投手(27)が簡単にアウト2つを重ねるも、2番蝦名に遊内野安打、3番度会にも中安打を許して2死一、三塁のピンチを背負った。ここで5番手のバウマンへ交代。4番牧に変化球攻めでカウント2-2としたが、153キロ直球を右翼席へ運ばれ、決勝の3点本塁打を許した。3点を追う最終回の攻撃では、DeNA入江を前に3者凡退に倒れて反撃できなかった。今カードは1勝2敗と負け越した。高津臣吾監督(56)は決勝被弾のバウマンについて「そんなに悪い球ではないんでしょうけど、バッターにとってもそんなに難しい球ではないのかなと思います」と肩を落とした。続けて「いろんなところで勝負に行ったんですけどね。なかなか打たせてもらえなかったですね、良いピッチャーですね」と先発平良をはじめとするDeNA投手陣に脱帽した。

◆たぎる闘志をバットに乗せた。DeNA牧秀悟内野手(27)が試合を決めた。両軍無得点の延長10回2死一、三塁、ヤクルト・バウマンに変化球4球で2-2とされながらも、外角高め直球に強振した。右翼席に飛び込む決勝の4号3ラン。自身15試合ぶりの1発で今季2度目の2カード連続勝ち越しに導き、「最高でした!」とかみしめた。8回2死一塁、右足に死球を受けた。直近4試合で3死球目とあって、思わず眼光が鋭くなり、感情が表に出てしまった。「わざとではないと思いますけど、当てられたら痛いですし、何球も当てられたら良い思いはしない。感情を出してしまったのは悪いと思ってますけど、いい意味で力が入ったというか、きっかけになったかなと思います」と、次打席の決勝アーチにつなげた。逆方向弾も巻き返しへの吉兆だった。昨年は逆方向への本塁打がなかったが、今季は4本中2本が逆方向。直近10試合で長打1本と長打不足にも苦しんでいたが、「ヒットは打ってましたし、感覚的にも悪くなかった。逆方向に飛んでるかがバロメーターになってるので、速い球を打てたのは自信にしていきたい」とうなずいた。借金3の5位で終えた3、4月。5月に入り、ここから巻き返しを狙う。主将経験者の筒香もファーム調整となり「全員でやっていくしかない。先頭に立っていけるように」と自覚を強めた。勝負を決める一振りを、まだまだ量産していく。【小早川宗一郎】?DeNA勝又(7回に代打でプロ初打席に立ち、大ファールを放つも最後は三ゴロ)「あれだけ飛んだので、自信になりましたし、その後も前に飛んだのでまずは良かったです」

◆苦労人のDeNA勝又温史外野手(24)がプロ初打席で球場をどよめかせた。両軍無得点の7回2死、代打で登場。ヤクルト高梨の2球目内角直球を振り抜いた。角度が付いた打球が右翼方向へ、ぐんぐん伸びて行くも、惜しくもファウル。飛距離は十分だっただけに、三塁側ベンチや球場もどよめきに包まれた。その後は三ゴロに倒れるも期待寛を抱かせる打席になった。試合後には「(日大鶴ケ丘時代の)高校野球で来た以来の神宮で、見慣れてはいたので、あまりアップアップはしなかったです」と回想。ファウルについても「ちゃんと振ってあれだけ飛んだので、自信になりましたし、その後も前に飛んだのでとりあえずは良かったです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。21年オフに投手として戦力外通告を受けて野手に転向。この日、筒香と入れ替わる形で7年目にしてプロ初1軍昇格となっていた。2軍監督時代に投手の勝又を指導していた三浦監督は試合前「常にギラギラしてるんでね。投手の時から見てましたし、野手になってからも目の色を変えてずっと取り組んできてますし、練習量も人一倍やらないといけないと分かった中でしっかりやってますしね。いいきっかけになればなと思います」と期待を込めていた。勝又はここまでイースタン・リーグ29試合に出場して打率2割4分1厘、2本塁打、OPS・618の成績を残していた。オープン戦では1軍のゲーム参加という立場で2安打を放ってアピール。今季へ向けて「今年ダメだったら多分クビなので。僕が終わった時に1ミリも後悔が残らない野球人生にしたい。全力で毎日やるしかないです」と覚悟をにじませていた。

◆高津臣吾監督(56)が試合後、この日金銭トレードで西武から新加入が発表された山野辺翔内野手(30)について言及した。チームは村上、長岡、塩見ら主力野手が相次いで故障離脱。1軍では赤羽、武岡、伊藤ら若手選手が奮闘中している。この日支配下登録が発表されたドラフト育成3位の下川隼佑投手(25)とともに「あの本当に2人とも1軍の戦力になってほしいなと思います」と期待を込めた。

◆ヤクルト・茂木栄五郎内野手(31)が、西武からトレードでチームに加入することが決まった山野辺翔(かける)内野手(30)について言及。東京・武蔵府中リトル、武蔵府中シニア、神奈川・桐蔭学園高でチームメートだった後輩の仲間入りに「めちゃめちゃうれしいです」と歓迎した。毎年、年末年始は母校の桐蔭学園高で自主トレーニングも行う間柄。山野辺の性格については「本当に明るいですし、誰とでもすぐ仲良くなるイメージがあって、めちゃくちゃまじめ」と人柄を明かした。「僕もヤクルトに来て、本当にいろいろな人の助けで野球だけに集中できる環境でやらせてもらっている。僕もまだ来て全然浅いけど、分からないことがあったら分かる範囲で手助けができれば」と話した。

◆DeNA・バウアー投手が2日からの巨人3連戦(横浜)の初戦に中4日で先発する。キャッチボールで登板に備え「体の状態はいい。今日先発でも投げられた」と明るい表情で語った。今季初の中4日で登板した前回4月27日は129球を投げ、8回1失点で1勝目を挙げた。2日は雨天の予報とあって「てるてる坊主を作らないといけない」と冗談交じりに笑った。

◆ヤクルト・西川遥輝外野手(33)が史上211人目となる通算1500試合出場を達成した。初出場は日本ハム時代の2012年3月30日の西武戦(札幌ドーム)。現役最多343盗塁を誇る韋駄天が、節目の大台に到達した。

◆DeNAが延長戦を制した。0―0の十回2死から連打で一、三塁とし、牧の3点本塁打で勝ち越した。4番手のウィックが今季初勝利、入江が4セーブ目を挙げた。ヤクルトはピンチで投入したバウマンが痛恨の一発を浴びた。

◆DeNA・平良拳太郎投手が6回4安打無失点と好投した。三回は1死から2連打で一、二塁とされたが、3番の茂木を外角低めの直球で見逃し三振に。4番のオスナも切れのある直球で空振り三振に仕留め、雄たけびを上げた。7三振を奪った右腕は「序盤から徐々に状態が上がっていった。低めの制球を意識しながら出力も出せた」と手応えを口にした。

◆この日1軍に昇格した7年目のDeNA・勝又温史外野手が、七回に代打でプロ初出場。三ゴロに倒れたが、持ち味の力強いスイングで右翼線に大きなファウルを放った。2019年に東京・日大鶴ケ丘高からドラフト4位で投手として入団し、22年に野手に転向した左打ちの外野手。高校時代以来の神宮でのプレーで「ちゃんと振ってあれだけ飛んだ。自信になった」と汗を拭った。

◆10回 DeNA・牧秀悟が右越え3点本塁打を放つ(撮影・荒木孝雄)

◆4回 ピンチを切り抜け、笑顔のヤクルト先発・高梨裕稔(撮影・荒木孝雄)

◆プロ15年目の西川が史上211人目の通算1500試合出場を果たした。「1番・中堅」で先発し、三回に中前打を記録した。初出場は2012年3月30日の西武戦(札幌ドーム)。日本ハム、楽天と3球団を渡り歩いて、節目に到達した33歳は「今まで携わってもらった監督、コーチ、スタッフの皆さんに感謝したい。自信にしてまた頑張っていけたら」とさらなる飛躍を誓った。(神宮)

◆セ・リーグ最下位のヤクルトは延長十回の末、DeNAに競り負け、カード勝ち越しを逃した。0-0の十回2死一、三塁のピンチでマウンドに上がった新助っ人のマイク・バウマン投手(29)=前マーリンズ=が、牧秀悟内野手(27)に決勝3ランを浴びた。

◆怒りの一発だ!! DeNAは1日、ヤクルト4回戦(神宮)に延長十回の末、3-0で勝利した。4番に座る牧秀悟内野手(27)が、十回の第5打席で決勝の右越え4号3ラン。八回の第4打席で死球を受けており、気持ちをぶつけた一発で均衡を破った。チームは今季5度目の延長戦を初めて制し、2カード連続の勝ち越し。ゴールデンウイークは4勝1敗とした。黙ったままではいられない。闘志に薪をくべられた牧が、沸き立つ感情をプレーにぶつけた。両軍ゼロ行進で迎えた延長十回。鮮やかな4号3ランで均衡を破り、試合を決めた。紅潮した表情で値千金の一発を振り返った。「最高だった。ピッチャーがゼロで抑えてくれて、向こうに流れを持っていかせなかったから、ああいうふうに打てた」十回は2死から蝦名が遊撃内野安打で出塁し、続く度会が中前打で一、三塁と好機を広げた。ここでヤクルトは小沢からバウマンに継投。牧は代わりばなの対戦にも動じず、外角高めに浮いた153キロの直球を逃さなかった。右翼席への着弾を確認すると、手をたたいて雄たけびを上げた。珍しく激高したのは八回だった。田口の変化球が右膝付近に当たり、思わず感情を露わにマウンドをにらんだ。同一カード3連戦の初戦だった4月29日にもランバートから死球を受けており、最近4試合で3死球。怒りを抑えられなかった。

◆最下位脱出はならなかった。ヤクルトは延長十回に3点を勝ち越され、零封負け。高津臣吾監督(56)は「なかなか打たせてもらえなかった。いい投手ですね」と、6回を無得点と封じ込まれた相手先発の平良に脱帽した。打線は試合を通じて5安打と沈黙。高梨ら投手陣は踏ん張っていたものの、十回は2死一、三塁で救援登板した右腕バウマン(前マーリンズ)が牧に痛恨の3ランを浴びた。今季加入した助っ人は本拠地で登板した4試合すべてで失点。うち3試合で本塁打を喫している。高津監督は「悪い球ではないけど、何とかしなきゃいけないでしょうね」と言葉を絞り出した。(樋口航)

◆牧の3ランは見事というしかない。さすがの勝負強さだ。マウンドには速球が売り物のバウマン。初球からナックルカーブ(ボール)、カットボール(ボール)、ナックルカーブ、ナックルカーブ(いずれも空振り)と、変化球ばかりでカウント2-2。5球目に、初めて来た真っすぐを右翼席へ運んだ。もちろん、狙っていたとは思う。変化球を待っていると、あの速球への対応は難しいからだ。それでも、狙えば狙うほど、力んでしまいがち。打ち損じたりファウルにすることなく、逆方向へ、ひと振りで仕留める。脱帽するしかない。投手側からすると正直、そろそろまっすぐだと待ち構えているよな...と考えるもの。ただ、変化球ばかりで2-2まで持ち込んだこと自体、バウマンの形ではない。外角高めへの渾身(こんしん)の速球を打たれたのだから、駆け引きの末の結果と、受け入れるしかない。なかなか見ごたえのある対決でもあった。DeNAは連勝がストップの翌日に即、投手戦からの延長戦を制した。再び勢いに乗りたいことだろう。(サンケイスポーツ専属評論家)

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
16111 0.593
(↑0.016)
-
(-)
11597
(+4)
83
(+3)
20
(+2)
15
(-)
0.253
(↓0.001)
2.700
(↑0.02)
2
(-)
阪神
14121 0.538
(↓0.022)
1.5
(↓1)
11690
(+2)
77
(+3)
16
(+1)
21
(+2)
0.238
(↓0.002)
2.510
(↓0.03)
3
(1↑)
中日
12122 0.500
(↑0.022)
2.5
(-)
11758
(+3)
76
(+2)
9
(-)
12
(-)
0.211
(↑0.002)
2.730
(↑0.03)
4
(1↓)
広島
12131 0.480
(↓0.02)
3
(↓1)
11784
(+3)
71
(+4)
8
(-)
12
(-)
0.244
(↑0.005)
2.330
(↓0.04)
5
(-)
DeNA
11132 0.458
(↑0.023)
3.5
(-)
11784
(+3)
77
(-)
9
(+1)
11
(+1)
0.222
(↓0.002)
2.630
(↑0.12)
6
(-)
ヤクルト
9131 0.409
(↓0.02)
4.5
(↓1)
12066
(-)
95
(+3)
7
(-)
4
(-)
0.224
(↓0.004)
3.670
(↑0.05)