1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 1 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 6 | 0 | 1 |
中日 | 0 | 0 | 0 | 2 | 1 | 0 | 0 | 0 | X | 3 | 8 | 0 | 0 |
勝利投手:三浦 瑞樹(1勝0敗0S) (セーブ:マルテ(0勝1敗1S)) 敗戦投手:大竹 耕太郎(0勝1敗0S) 本塁打 |

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◆中日は1点を追う4回裏、高橋周と細川の適時打で2点を挙げ逆転する。同点となって迎えた5回には、2死一三塁から挟殺プレーの間に三塁走者が生還し、勝ち越しに成功した。投げては、先発・三浦が5回2失点でプロ初勝利。敗れた阪神は9回に一打逆転の好機をつくるも、あと1本が出なかった。
◆今季最長6連勝の後に3連敗を喫した阪神は、今季ワースト4連敗阻止を目指す。先発は大竹耕太郎投手(29)。昨季まで2年連続2ケタ勝利を挙げた左腕が、今季初1軍マウンドでの初勝利でチームを救えるか。中日先発の三浦瑞樹投手(25)とは元ソフトバンク対決となる。また29日に9号ソロを放った4番佐藤輝明内野手(26)は、プロ入り5年連続2ケタ本塁打に王手。阪神選手が両リーグ10号一番乗りを達成すれば、06年4月25日浜中以来19年ぶり。これまで佐藤輝の10号はプロ1年目の21年に記録したチーム33試合目が最も早く、27試合目なら自身最速となる。
◆3連敗中の阪神が先制の大チャンスを逸した。3回、四球と二塁打で無死二、三塁とした。まず、投手の大竹耕太郎(29)は二ゴロで走者動けず。続く近本光司外野手(30)も二ゴロで、三塁走者が挟殺される間に2死二、三塁とした。中野拓夢内野手(28)は四球で2死満塁。次打者は勝負強い森下翔太外野手(24)だったが、投ゴロに倒れ、左翼席から大きなため息が漏れた。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が両リーグ最速の10号本塁打を放った。これで21年のプロ入りから5年連続の2ケタ本塁打。これまで佐藤輝の10号はプロ1年目の21年に記録したチーム33試合目が最も早く、今季の27試合目は自身最速となった。佐藤輝は29日に中日先発涌井から一時同点の9号ソロをマーク。阪神の選手が両リーグ10号一番乗りを達成するのは、06年4月25日浜中治以来19年ぶり。50年藤村富美男、72、73、74年田淵幸一、90年岡田彰布、06年浜中治に続き、佐藤輝が7度目だが、左打者としては球団史上初となった。
◆阪神が珍しい形の適時打で勝ち越しを許した。4回、1-1とされて、なお無死二、三塁のピンチ。中日細川成也外野手(26)の打球は遊撃前に転がった。通常のポジショニングをとっていた遊撃手の小幡竜平(24)が難なくさばいたが、一塁送球の体勢を取ろうとしたところ、スリップするように転倒。どこにも投げられずオールセーフで、1点を勝ち越された。記録は失策ではなく「安打」と発表された。足を滑らせたようにも見えたが、小幡はプレーを続行した。
◆阪神藤川球児監督(44)がリクエストに成功した。1点リードで迎えた無死一、二塁、阪神大竹の直球を捉えた中日高橋周平の打球は右翼フェンスギリギリへ一直線。当初、ホームランの判定となり、走者全員が生還した。しかし、藤川監督がリクエストを要求。数分後、二塁塁審の嶋田審判員が「ただいま打球に対してリクエストがありました。検証した結果、フェンストップにあたり跳ね返ってきたので、走者二塁三塁、得点1で再開します」とアナウンス。判定がくつがえり、1-1の無死二、三塁での再開となった。本塁打なら一気に逆転を許していた場面で、大きなリクエスト成功となった。
◆もはやバンテリンすら狭いのか佐藤輝明 凄すぎる10号弾外角低めを逆方向に放り込む?プロ野球(2025/5/1)??中日×阪神??Live on DAZN#オレをみろ #阪神タイガース pic.twitter.com/A6AtPwH9OV
◆阪神佐藤輝明内野手(26)に両リーグ最速の10号本塁打が飛び出した。1-2と逆転された直後の5回に、同点ソロを放った。左腕三浦瑞樹(25)のカウント2-1からの142キロ外角直球を、力まずに流し打った。いい角度で上がった飛球は、阪神ファンが待つ左翼スタンドをぎりぎり越えた。飛距離は115メートルと表示された。本塁打、打点の「2冠」だった初月(3、4月)を終え、5月も最高の形でスタートした。入団以来、5年連続の2ケタ本塁打。これまでの10号本塁打は1年目だった21年のチーム33試合目が最も早く、今季の同27試合目は自身最速となった。
◆阪神が「タイムプレー」で悔しい勝ち越し点を与えた。佐藤輝明内野手(26)の10号ソロで追いついた直後、5回2死一、三塁の守備。大竹耕太郎投手(29)が、高橋周平内野手(31)に2球目を投げた際、一塁走者の上林誠知外野手(29)がスタートを切った。坂本誠志郎捕手(31)が二塁に送球したが、上林は途中で止まり、逆走。小幡竜平内野手(24)が全力で走って上林をタッチアウトにしたが、ほぼ同時に三塁走者の岡林勇希外野手(23)も本塁に走り込んだ。審判は最終アウトよりも、岡林のホームインが早かったと判断した。阪神にとっては悔やまれる1失点となった。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)に両リーグ最速の10号本塁打が飛び出した。 1-2と逆転された直後の5回に、同点ソロを放った。佐藤輝が5回に両リーグトップの10号。阪神選手の両リーグ10号一番乗りは50年藤村富、72~74年田淵、90年岡田、06年浜中に次いで5人、7度目。チーム27試合目の10号到達は21年の33試合目を抜いて自身最速となり、阪神選手で27試合目以内に10号打ったのは06年浜中(19試合目)以来、19年ぶり。過去に阪神で一番乗りした4人(6度)は最終的に本塁打王になれなかったが、佐藤輝はどうか。
◆阪神坂本誠志郎捕手(31)がさりげない気づかいを見せた。6回2死。中日木下拓哉捕手(33)のファウルが土山剛弘球審のマスクを直撃。捕手の坂本はその瞬間、すぐに後ろを振り返り、声をかけながら、土山が回復するまで体を支えた。土山がOKサインを出したあとも、坂本はホームベースの土を払うなどして、時間を使った。無事にプレーは再開された。
◆阪神が今季ワーストの4連敗を喫し、今季初の同一カード3連敗となった。阪神のバンテリンドームでの3連戦3連敗は、22年4月12日~14日以来。今季最長6連勝のあとに、白星が遠ざかる。4回2死一塁で坂本誠志郎捕手(31)の右翼への適時二塁打で先制するも、直後の4回裏に高橋周、細川の連続適時打で逆転を許した。1-2の5回2死で、佐藤輝明内野手(26)が中日三浦の142キロ外角直球を力まずに流し打ち、一時同点の10号ソロ。両リーグ最速の2ケタ到達で、佐藤輝自身もプロ5年目で最速のチーム27試合目での到達となった。しかしまたも直後の5回、2死一、三塁から先発の大竹耕太郎投手(29)が、高橋周に2球目を投げた際、一塁走者の上林がスタートを切った。坂本が二塁に送球するも、上林は途中で止まり逆走。小幡が全力で走って上林をタッチアウトにしたが、その間に三塁走者の岡林が本塁に生還。際どいタイミングだったが、痛い1点となった。今季初先発となった大竹は5回6安打3失点で悔しい初黒星。これでチームは9連戦スタートから3連敗。本拠地甲子園に戻って始まる2日からのヤクルト3連戦で、なんとか良い流れを取り戻したい。
◆中日が阪神に競り勝ち、今季初の同一カード3連勝で4月21日以来の勝率を5割に戻した。プロ初先発した三浦瑞樹投手(25)が5回2失点でプロ初勝利。昨オフにソフトバンクを戦力外となり育成で中日に移籍。4月に支配下登録された。「初登板で緊張しましたが、3回までは落ち着いて投げことができました。ですが、その後、無駄な四球など反省するところはあるので、次に生かしたい」とコメントした。同点の5回2死一、三塁。打者高橋周平内野手(31)の2球目に一塁走者上林誠知外野手(29)が二盗を試み、捕手坂本が遊撃小幡に送球し、挟まれている間に三塁走者岡林勇希外野手(23)が生還し勝ち越した。6回には4月に2度目の支配下登録となった近藤廉投手(26)が2番手で登板。2死満塁のピンチをつくるも森下を空振り三振に仕留めプロ初ホールドをマークした。チームの3連勝は今季2度目。
◆阪神が中日に3タテを暗い、連敗が今季ワーストの4まで伸びた。6連勝後の4連敗となった。故障で出遅れていた大竹耕太郎投手(29)が今季初登板。制球良く滑り出したが、4回に4連打で2失点、同点の5回に重盗を仕掛けられて勝ち越された。5回3失点で降板した。藤川球児監督(44)は「初登板ですからね。また、次に向けて。立ち上がりもボールの精度もよかったと思いますから、このままやっていくというところでしょう」と一定の評価をしていた。
◆阪神1番近本光司外野手(30)はチャンスで期待に応えられなかった。3回、4回、6回とことごとく得点圏で打席が回ったが凡退。9回先頭で放った一、二塁間への打球も山本の好守に阻まれた。5打数無安打で打率も3割を切った。中日3連戦で1安打に終わったヒットメーカーは「打つだけなので。それ以上、何もないです」と悔しさを隠せなかった。
◆中日が足技で藤川阪神から決勝点を奪った。同点の5回2死一、三塁。打者高橋周の2球目に一塁走者上林誠知がスタート。挟まれる間に三塁走者岡林勇希が本塁へ。上林がアウトになる前に生還した。上林はこの試合前までにチームトップの4盗塁をマーク。快足の2人のバヤシが、息のあった走塁を見せた。井上監督は「ああいったものを駆使していかないと」としてやったりだった。
◆最速159キロのルーキー右腕、阪神工藤泰成投手(23)が1軍に再昇格した。育成入団ながら球団史上初めて開幕前に支配下契約をゲット。だが開幕後は制球を乱し、登板6試合で防御率4・15。4月14日に出場選手登録を抹消された。2軍では4試合で防御率4・50ながら徐々に状態を上げ、岡留との入れ替えで招集された。この日の登板はなかったが「2軍でやってきたことを、こっちで出せるようにしたい」と意気込みを明かした。
◆トンネルのまぶしい光だ! 阪神佐藤輝明内野手(26)が両リーグ最速の2桁弾を放った。1点を追う5回に中日先発三浦から左翼へ一時同点ソロ。左打者の両リーグ最速10号は球団初の快挙だ。阪神右打者の過去4人はその後逆転されて誰も本塁打王にはなれなかったが、昨年より3カ月も早いペースで量産する背番号8は覚醒の予感たっぷり。チームは今季最長の4連敗を喫したが、バース以来タテジマ39年ぶりのキングへ一直線だ。球場の広さも、打球方向も佐藤輝には関係ない。「いいスイングができた」。振り抜いた打球は、右打者のように左翼方向に伸びた。着弾はバンテリンドームのフェンスギリギリ。両リーグ最速の今季10号にも、表情は引き締まったままだった。「よかったんじゃないですかね。まだ先は長いので。頑張ります」。敵地で鳴りやまない大歓声を浴びながら、淡々とダイヤモンドを一周した。1点を追う5回2死、中日先発三浦の142キロ直球を捉えた。中堅から左方向への1発は、10発中7本目だ。直前のイニングでは中日高橋周の放った右翼フェンス上部への打球が、リクエスト検証で本塁打から二塁打に修正された。改めてドームの広さを感じた直後、逆方向でも関係なく規格外のパワーで持っていった。自身最速、27試合目でのシーズン2桁本塁打到達。球団で両リーグ最速を記録したのは06年の浜中治以来、19年ぶり7度目で5人目だ。左打者ではあのバースや掛布らも成し遂げられなかった球団初の快挙だ。さらにこれまで両リーグ最速10号を放った右打者の先輩たちは、その後逆転され、本塁打王を逃している。阪神選手では86年バースを最後に遠ざかる本塁打王へ。そんな期待が大きくふくらむパワーだ。強烈な"恩返し弾"だった。1発の瞬間、中日井上監督はベンチから苦笑いで見つめていた。佐藤輝にとって新人時代の21年から2年間、阪神ヘッドコーチとして師事した存在だった。2軍再調整を命じられていた昨年5月の2軍中日戦。ナゴヤ球場の三塁側ベンチへあいさつに行くと、当時中日2軍監督だった恩師から言葉をかけられた。「もったいないぞ!」。野球に取り組む姿勢の部分で成長の余地を感じていた敵将から、思わぬ言葉をかけられた。ポテンシャルも純粋な性格も知るからこそ、プレー以外のふるまいで損をするのが歯がゆかったようだ。「テルアキ」と呼ばれてかわがいがられた佐藤輝も、そんな恩師の言葉にじっくり耳を傾けた。あれから約1年。たくましく、頼もしい虎の4番に成長した。最終回には中前打を放ち、2年ぶりの盗塁もマーク。好機を広げ、虎の意地を体現した。今季初の4連敗を喫した中で見せた希望の光。5月もテルが元気だ。【波部俊之介】佐藤輝のチーム27試合目での到達は新人年の21年33試合目を抜いて自己最速。4年目の昨季は試合数と到達日ともに自己最遅でチーム113試合目の8月21日に到達しており、約3カ月半も早まった。今季は143試合で52発ペース。
◆プロ初先発した中日三浦瑞樹投手(25)が5回2失点でプロ初勝利を挙げた。1点リードの9回、2死二、三塁のピンチをマルテが抑えると、ベンチで両手を合わせていた三浦は喜びを爆発させ、ナインと抱き合った。「ずっとドキドキしていました」。5回で100球を費やしながらも粘りに粘った。4安打、5四球。2度の満塁のピンチも切り抜けた。昨オフにソフトバンクを戦力外となった。育成で再オファーがあったが、4軍まである巨大戦力ではなく中日に移籍し4月に支配下登録された。阪神先発大竹との元ホークス左腕の投げ合い。大竹が「三浦は天然ですよ」と話す憎めない男だ。この日の登板前は吐き気がするほど緊張していた。「目を閉じて何とかしようとしたんですけど」と、ドキドキのままのマウンドへ。格闘家朝倉未来の登場曲「Battle Scars」でマウンドへ。「朝倉さんのやってやるぞというところが好き。男らしい。全部好き」という憧れのファイターの曲で我に返り、5回を投げきった。その裏に味方が重盗で勝ち越す強運ぶりも発揮した。井上一樹監督(53)は「もう見てる方がしんどい」と苦笑い。先発三浦がプロ初勝利、2番手で1回無失点の近藤廉投手(26)が初ホールド、ジュニオル・マルテ投手(30)が初セーブと初物づくし。守護神松山も温存しての今季初の同一カード3連勝で4月21日以来の勝率を5割に戻した。2試合連続で相手に先制された後の逆転勝ちに、井上監督は「本当のゴールデンウイークにしたい。ちょっと粘りの納豆ドラゴンズになってきたんじゃない」とさらに連勝を伸ばすと鼻息も荒かった。【石橋隆雄】
◆阪神大竹耕太郎投手(29)が今季初登板を白星で飾れなかった。3回まで無失点も4、5回に先頭打者に安打を許してから失点。同点の5回には先頭岡林に二塁打され、その後2死一、三塁で一走が塁間に挟まれる間に、三走の生還を許して決勝点を献上した。「今日の投球は2点までだった。3点目はもったいなかった。しっかり次、勝てるようにやっていくしかない」とがっくり。現役ドラフトで加入後、2年間で23勝を挙げたが、今季は沖縄・宜野座キャンプで下肢を故障して出遅れ。次回こそはと逆襲を期した。
◆阪神が中日に3タテを食らい、連敗が今季ワーストの4まで伸びた。6連勝後の4連敗。藤川球児監督(44)は「ペナントレースですから、今はそういう時期に差しかかっているという風に、ゲームの途中あたりから見えてきましたね」と冷静に振り返った。同点の5回2死一、三塁から重盗を仕掛けられ、決勝点を与えた。一塁走者の上林誠知外野手(29)がスタート。坂本誠志郎捕手(31)が二塁に送球したが、上林は途中で止まり、逆走。小幡竜平内野手(24)が全力で走って上林をタッチアウトにしたが、本塁に向かっていた三塁走者の岡林勇希外野手(23)の生還がわずかに早かった。同監督は「まあ、5回ですからね。まだまだ展開的には(これから)というところ。あの作戦自体は特に問題があったとは全く考えていないですね」と話した。田中秀太内野守備走塁コーチ(48)も同じく、決勝点の場面について「試合の中で起こることで、こちらの考えもある。別にミスがあったとか、そういうことはない。小幡はやろうとしていることをやっただけ。小幡の判断とか、そんなのではない。チームとして動いていること」と説明した。
◆球際勝負で敗れた。阪神が敵地で今季ワーストの4連敗を喫し、今季初の同一カード3連敗となった。好機をものにできず、この日も1点差で惜敗。藤川球児監督(44)は、長いシーズンを見据えるように冷静に話した。「ペナントレースですから、今はそういう時期に差しかかっていると、ゲームの途中あたりから見えてきました」。1プレーの攻防が勝敗を分けた。1-1の同点に追いつかれなおも無死二、三塁。細川の遊ゴロの当たりを遊撃手の小幡竜平が難なくさばいた、はずだった。一塁送球の体勢を取ろうとし、スリップするように転倒。どこにも投げることができず、1点を勝ち越された。さらに、佐藤輝の10号ソロで追いついた直後の5回。2死一、三塁から先発大竹が高橋周に2球目を投げた際、一塁走者の上林がスタート。坂本が二塁に送球すると、上林は途中で止まって逆走。小幡が全力で走り上林をタッチアウトにするも、その間に三塁走者の岡林が本塁に生還。際どいタイミングだったが、痛い1点。延長11回にビーズリーのサインミスで敗れた前夜に続き、1点に泣いた。指揮官は試合の流れの中の1プレーと捉えていた。「5回ですからね。まだまだ展開的には、というところでしたから。あの作戦自体は特に、問題があったとは全く考えていないですね」。しかし、打線にあと1本が出なかった。5回まで中日先発左腕の三浦を前に散発3安打と流れを引き寄せられず。6回は2番手左腕の近藤から1死二、三塁の好機をつくるも、近本が空振り三振。中野が四球を選んで満塁としたが、森下が再び空振り三振に倒れた。相手の右腕先発時は10勝4敗1分けの一方、左腕には4勝8敗と負け越している。今季最長6連勝のあとに遠い白星。ここが踏ん張り時。指揮官は力強く言った。「来たな、という感じですね。やっていきますよ」。2日から本拠地甲子園に戻って迎えるヤクルト3連戦。スコアボードの選手名がひらがなとなる、毎年恒例の「こどもまつり」も開催される。快勝で子どもたちを喜ばせる。【磯綾乃】?阪神田中内野守備走塁コーチ(重盗を仕掛けられ、決勝点を与えた5回の守備対応について)「試合の中で起こることで、こっちの考えもある。別にミスがあったとかはない。小幡はやろうとしていることをやっただけ。小幡の判断とかではない。チームとして動いていること」?阪神藤本総合コーチ(5回に本塁生還を許した場面に)「どちらが答えか分かっていれば、誰でもできること。もちろん警戒した中での判断なので」?阪神小幡(5回2死一、三塁の場面は、一塁走者をアウトにする判断かと問われ)「僕から言えることは何もないので、すみません」
◆中日が初物づくしで首位阪神に今季初の同一カード3連勝。勝率を5割に戻した。プロ初先発の三浦瑞樹投手(25)がプロ初勝利、2番手で1回無失点の近藤廉投手(26)が初ホールド、ジュニオル・マルテ投手(30)が初セーブを記録した。2連投だった守護神松山晋也投手(24)を温存しての9連戦モードでの貴重な勝利となった。
◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は大竹耕太郎投手(29)が今季初先発マウンドに上がる。今年は2月の春季キャンプ終盤に下肢のコンディション不良を発症し、開幕ローテーション入りを逃した。3月に実戦復帰し、2軍では4試合の登板で防御率2.25。相手先発の三浦は今オフ、ソフトバンクを戦力外となり中日に入団した。元同僚との投げ合いに「互いにベスト尽くして、やっていければと思います」と気合い十分。3連敗中と苦しむチームを快投で救う。
◆2連勝中の中日はオルランド・カリステ内野手(33)が「4番・一塁」で出場する。前夜4月30日は延長十一回に代打でサヨナラ犠飛を放って試合を決めた。前夜に代打で2点打を放った高橋周平内野手(31)が「5番・三塁」で先発出場する。ソフトバンクを戦力外から育成契約で入団し、4月2日に支配下に昇格した三浦瑞樹投手(25)が今季初先発に臨む。
◆阪神が無死二、三塁の好機を生かせなかった。三回は先頭の坂本が四球で出塁すると、小幡が中越えの二塁打を放って無死二、三塁。大竹は二ゴロに終わり、1死として近本が打席に向かった。しかし、痛恨の二ゴロで得点ならず。中野が四球を選んで2死満塁としたが、3番・森下が投ゴロに倒れた。拙攻が響き、先制点を奪うことはできなかった。
◆阪神が先制。坂本誠志郎捕手(31)が適時二塁打を放った。0-0で迎えた四回2死一塁。オフにソフトバンクを戦力外となり、中日に入団した三浦のチェンジアップをしぶとく捉えた。打球は右中間を破り、一走の大山が一気にホームへと生還。坂本は4月30日の同戦で犠打失敗や、サヨナラ犠飛につながる捕逸などを喫していたが、この日は意地の一打で試合の均衡を破った。打線は2死二塁の好機から小幡が申告敬遠、大竹が左前打でつなぎ満塁としたが、近本が遊ゴロに倒れ、1得点に終わった。
◆阪神がドタバタの逆転を許した。1点を先行した直後の四回だった。先発の大竹が上林、カリステに連打を浴びて無死一、二塁。高橋周を打席に迎えた。カウント1‐1から3球目、快音を残した打球は右翼フェンス上部へ。打球は跳ね返り、グラウンドへと戻ってきたが、判定はホームラン。藤川監督がリプレー検証を要求した。数分後、責任審判の嶋田が場内へ説明。フェンストップに当たったことで二塁打の判定に覆った。ヒヤリとする場面も命拾いした阪神だったが同点に追いつかれ、なおも無死二、三塁。続く細川の打球は平凡な遊ゴロ。しかし、遊撃の小幡が足をとられて送球できず。まさかの形で逆転を許した(記録は適時内野安打)。不運にも見舞われた大竹だが、なおも無死一、二塁から木下拓を見逃し三振、土田を左飛で2死。最後は相手先発の三浦を二ゴロに仕留め、2失点で何とかしのいだ。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が1‐2で迎えた五回の第3打席で左翼席へ同点の10号ソロを放った。左腕・三浦の142キロ直球にバットを合わせた。打球はぐんぐん伸びて左翼席へ着弾。2試合ぶりの一発は12球団最速、2桁本塁打に到達した。「打ったのはストレート。コースに逆らわず、自分のスイングで振り抜くことができたと思います。逆転できるように次の打席も頑張ります」と振り返った。これが今季の27試合目で108打席目。プロ1年目の2021年が33試合目、129打席目での10号、2年目の2022年は43試合目、182打席目、2023年は84試合目、296打席目、そして昨年2024年が113試合目、369打席目と、自己最速の10号到達となった。両リーグ最速10号は球団では2006年の浜中治以来、19年ぶり。
◆阪神が勝ち越しを許した。佐藤輝の10号ソロで同点に追いついた直後の五回。大竹が先頭の岡林に二塁打を浴びると犠打で1死三塁。上林に死球で一、三塁とした。カリステを一邪飛に打ち取り、2死としたが、高橋周に対しての2球目。一走・上林がスタートを切った。捕手・坂本は二塁に送球すると、その間に三走・岡林がホームへ。送球を受けた遊撃手・小幡は一塁へ戻った上林をタッチで追いかける形となり、上林をタッチアウトも岡林のホームインが早かったため、中日の得点が認められた。
◆阪神・近本光司外野手(30)がまさかのブレーキだ。2‐3で迎えた六回1死二、三塁の好機では左腕・近藤の前に空振り三振。近本は三回1死二、三塁では二ゴロに倒れ、得点することができず。四回も2死満塁で打席が巡ってきたが遊ゴロに終わっていた。これで今季の得点圏打率は・083と苦しんでいる。
◆投げられる喜びと緊張感が交錯した。開幕から1カ月。けがで出遅れた阪神・大竹耕太郎投手(29)が今季初めて1軍のマウンドに立った。「やっぱり(シーズン)初登板は何回やっても緊張する。その中でどうやって試合を作っていくことに最善を尽くしていきたい」春季キャンプ中に下肢の張りを訴え、途中離脱。オープン戦は登板できなかった。ウエスタン・リーグで4試合に登板し、2勝1敗、防御率2・25と結果を残して1軍の輪に加わった。「けがをしてから気持ちの浮き沈みとかはありました。たくさんの周りの方の支えで、今こうやって投げられる」ソフトバンクから2022年オフに現役ドラフトで加入。23年から2年連続で2桁勝利し、さらなる高みを目指して臨もうとしたシーズン。だが、思わぬアクシデントで開幕ローテを同じ左腕の門別や富田らに譲る形に。悔しかった。「しっかり投げている若い子に負けないように。そういう気持ちも、もちろんある」存在感を示したい。一回は三者凡退。二回は安打と四球で1死一、二塁とされたが、木下を137キロの直球で空振り三振、土田を138キロの直球で見逃し三振に仕留めた。序盤は持ち前の緩急を使い分けた投球で的を絞らせなかった。1-0の四回に捕まった。上林、カリステに連打を浴び、高橋周の右翼フェンス直撃の適時二塁打で同点に追い付かれ、続く細川の遊ゴロを捕球した小幡が一塁送球の際に転倒(記録は安打)し、勝ち越された。相手先発の三浦はソフトバンク時代の同僚。昨オフに戦力外通告を受けて移籍した。大竹は「互いにベスト尽くして、やっていければ」と話していたが、プロ初先発の後輩に負けるわけにはいかない。だが、佐藤輝の一発で追い付いた直後の五回、2死一、三塁からスタートを切った一走が一、二塁間に挟まれる間に三走が生還し、再び勝ち越しを許した。5回6安打3失点で降板し、今季初登板での白星はつかめなかった。(三木建次)
◆六回の中日の守りでバンテリンドームの竜党が大盛り上がりとなった。先発の三浦瑞樹に代わって2番手で登板したのは5年目左腕・近藤廉投手(26)。4月25日に支配下再昇格を勝ち取ったばかりの右腕だ。同27日のヤクルト戦では1回1安打無失点と好投していたなか、2試合目のマウンドは3-2と1点リードの状況で登板。先頭坂本に四球を与えると犠打で1死二塁。代打渡辺に内野安打を許して一、三塁を招く。近本を空振り三振に斬って2死としたが、中野を四球で歩かせ2死満塁背。踏ん張りどころとなったが、森下に8球粘られながら最後は直球で空振り三振で3死。竜党ファンが沸き上がり大喝采となった。2020年育成ドラフト1位で札幌学院大から入団。3年目の2023年、8月25日DeNA戦(バンテリンドーム)で4番手で九回に登板したが1イニングで62球を要して10失点と打ち込まれ、交代を告げられないままマウンドに呆然と立ち尽くす厳しい状況を経験。その年のオフに育成契約となった。育成で再出発して2年目の今季は1軍キャンプスタートとなるなど、実力を磨いてきた支配下に返り咲いた。苦境を乗り越えてきた左腕が井上竜のブルペンを支える存在を目指す。
◆阪神の先発・大竹耕太郎投手(29)は5回6安打3失点で降板した。「緩急を使いながら自分の持ち味を出せた部分もありましたが、少し慎重になってしまい球数が多くなってしまいました」。先制した直後の四回に高橋周に適時打を浴びるなど2失点を喫して逆転。同点に追いついた直後の五回も失点した。「先制してもらった後も追いついてもらった後も先頭バッターを出して失点してしまい終始、苦しい投球となってしまいました」と悔しさをにじませた。2月終盤に下肢のコンディション不良で出遅れ、これが今季の1軍初登板。課題を修正して次回登板に臨む。
◆月が変われば、ツキも変わる。まず主導権を握ったのは、3連敗中の阪神だった。コンパクトなスイングで放った打球は右中間を破る。坂本誠志郎捕手(31)のバットが先制の1点を刻んだ。今季ソフトバンクから加入し、育成からはい上がってプロ初先発を迎えた三浦に二回までパーフェクトに抑えられた。だが、四回に均衡を破った。1死から大山がストレートの四球で出塁し、2死後に打席に立ったのが坂本。カウント1―2からの変化球にタイミングを合わせると、右中間を襲った。打球がフェンスに到達する間に一走・大山は猛然とダイヤモンドを駆け、すべり込んで生還。坂本は到達した二塁上で、喜ぶ三塁ベンチの仲間に手を掲げて応えた。自身にとって3試合、10打席ぶりの安打と打点。女房役としても、最初の三回を無得点に抑えた先発の大竹への援護となる、価値ある一打となった。4月30日の今カード2戦目は延長十一回に今季初となるサヨナラ負けを喫し、首位から陥落して4月の戦いを終えた。セ・リーグは4月終了時点で6球団が3・5ゲーム差以内にひしめき、まだまだ混戦模様。その中でやってくる5月に向けて、藤川監督は「本当にギリギリの勝負が多いですけど、我慢強く(戦う)。あと、やっぱり攻めていく姿勢ですね。そのあたりを、また明日(1日)から選手たちに求めたい」と説いた。四回に1―2と逆転を許したが、直後の五回2死から佐藤輝明内野手(26)が快音を奏でた。真っすぐを捉えると、左翼スタンドへ運ぶ。「打ったのはストレート。コースに逆らわず、自分のスイングで振り抜くことができたと思います」5年目で自己最速となる27試合目で架けた両リーグ最速での10号アーチ。球団では、2006年の浜中治以来、19年ぶりだ。1950年の藤村富美男、72―74年の田淵幸一、90年の岡田彰布、2006年の浜中治に次ぐ5人目で、左打者では初めて。また、ルーキーイヤーから5年連続の2桁本塁打は、田淵(1969―78年=10年)、岡田(80―91年=12年)に次いで3人目だ。(須藤佳裕)
◆阪神は2戦連続で1点差ゲームを落とし、今季初の同一カード3連敗を喫した。打線は四回、2死一塁から坂本誠志郎捕手(31)の適時二塁打で先制に成功する。逆転された直後の五回には、佐藤輝明内野手(26)に自己最速&両リーグ最速となる10号ソロが飛び出し、試合を振り出しに戻した。しかし、今季初先発となった大竹耕太郎投手(29)が踏ん張れなかった。先制点をもらった直後の四回に4連打で2点を失い逆転を許すと、2-2と味方が同点に追いついた後の五回には先頭の岡林に二塁打を許し、2死一、三塁からトリックプレーの間に勝ち越し点を献上。5回87球を投じるも、8安打3失点で初黒星となった。打線も森下翔太外野手(24)が三回、六回と2度の2死満塁の好機で凡退するなど得点を奪えず。九回2死一、三塁では大山悠輔内野手(30)が遊ゴロに倒れて清水、松山と勝ちパターンを温存した中日投手陣を打ち崩せず、支配下に上がったばかりの左腕・三浦に初白星を許してしまった。
◆中日は接戦を制して今季初の同一カード3連勝を決め、勝率5割に復帰した。 中日は四回に先制されたその裏、高橋周平内野手(31)の適時二塁打で追いつくと、続く細川成也外野手(26)にも適時内野安打が出て2ー1と逆転した。五回に2-2の同点とされたが、その裏の攻撃で2死一、三塁から重盗を仕掛け、二塁走者上林誠知外野手(29)が盗塁死となるより先に岡林勇希外野手(23)が本塁生還。3-2と再び勝ち越した。その後は近藤廉投手(26)、橋本侑樹投手(27)、藤嶋健人投手(26)、ジュニオル・マルテ投手(30)と救援陣が無失点でつないだ。今季初先発の三浦瑞樹投手(25)は5回4安打2失点と試合をつくりプロ初勝利をあげた。
◆五回、本塁打を放つ阪神・佐藤輝明=バンテリンドーム(撮影・中井誠)
◆阪神が今季初のカード3連戦全敗で最長の4連敗。五回2死一、三塁でスタートした一走を一、二塁間の挟殺プレーを経て奪った3アウト目より三走の生還が早く、決勝点を献上した。今季初登板の大竹耕太郎投手(29)は5回3失点で1敗目。また五回2死から佐藤輝明内野手(26)が左翼席に放った10号本塁打は、チーム27試合目での到達で、2021年の33試合を更新する自己最速。新人から5年連続は田淵幸一(12年)、岡田彰布(10年)に次いで球団3人目。阪神選手の両リーグ一番乗りの2桁弾は06年浜中治以来となった。
◆阪神は中日に今季初の同一カード3連敗を喫し、同最長の4連敗となった。近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てた土井正博氏(81)=サンケイスポーツ専属評論家=は、五回に重盗を仕掛けられ、決勝点を奪われたシーンを問題視。「1点を与えない指示が徹底されていなかったのでは」と指摘した。ことしの阪神と中日は非常に似たチームだ。先発が踏ん張って、力のある中継ぎ、抑えにつないで、接戦をものにする。この両チームが対戦すると、他のカード以上に1点の比重が大きくなる。いかに1点を奪うかも大事だが、いかに1点を防ぐかがさらに重要になってくる。そう考えると、五回の決勝点の奪われ方は、非常にもったいなかった。2死一、三塁。しかも、チームで一番いい走者の岡林が三走。重盗を仕掛けてくるムードはプンプンしていた。結果的に、坂本の二塁送球がやや高く浮き、三走が本塁突入の判断を最も下しやすい状況が生まれた。このケースは、捕手が投げるふりをする、投手が送球をカットする、二塁へ投げる、のパターンがあるが、1点を争う試合で一番考えなくてはいけないことは、絶対に三走を生還させないこと。無理して二塁へ投げる必要はなかったのではないか。ベンチがバッテリーにどういう指示をしたのかは定かではないが、1点を防ぐ指示が徹底できていたかといえば、大いに疑問。悔やまれる点の取られた方だ。この3連戦の阪神打線は、一時期の絶好調時とは違って、明らかに下降線。簡単に点が取れない。ならば、点を与えない野球に徹するのは必然だろう。3連戦を通じて、中日が阪神打線を研究し、うまく攻められた印象も強い。近本、森下は内角を攻められ、タイミングが合わずに苦労していた。相手の徹底した攻めがきても、センターから逆方向の意識をさらに徹底して、打撃の形が崩れないようにしてもらいたい。長いシーズン。いろんな時期がある。力のある選手が多いから、ドッシリ落ち着いて、戦ってもらいたい。(本紙専属評論家)
◆2番手で六回から登板した阪神・漆原大晟投手(28)は、回またぎで2回をシャットアウト。7試合連続無失点で防御率0・00をキープし「1点差だったので、しっかりとゼロで抑えることが大事だと思う。また次回もしっかりと抑えられるようにやっていけたら」とうなずいた。9連戦の最初のカードで先発陣が3戦連続で六回までに降板と救援陣に負担がかかる中、重要な役割を担っている。
◆10戦連続で先発した阪神・小幡竜平内野手(24)は三回、無死一塁から今季初の長打となる中越え二塁打を放った。だが、遊撃の守備では四回無死二、三塁で細川の遊ゴロをさばいた後に足を滑らせて適時内野安打となった。五回2死一、三塁では二盗を仕掛けた一走を追いかけてタッチを試みるも、三走に先にホームインを許した。「僕から言えることはないので、すみません」と言葉少なにバスへと乗り込んだ。
◆下肢の張りで出遅れて今季初先発となった阪神・大竹耕太郎投手(29)は、5回3失点で黒星を喫した。1点リードの四回に先頭から4連打で逆転される。2-2の五回にも先頭の岡林の二塁打から2死一、三塁を招いて重盗で本塁生還を許し、再び勝ち越された。「先頭にいきなり長打を食らうというのが良くなかった。3点目はもったいなかった」と反省した。
◆五回に重盗策を仕掛けられ、タイムプレーで及ばず決勝点を献上。だが、阪神・藤川球児監督(44)は冷静に振り返った。「五回ですからね。まだまだ展開的には(反撃ができる)、というところでしたから。あの作戦自体は特に問題があったとは全く考えていない」同点の2死一、三塁で重盗を敢行された。坂本が二塁へ送球。遊撃手の小幡は、三走・岡林が本塁突入を確認したうえで一走・上林へのタッグアウトを選択したが、わずかに遅かった。ただ藤本総合コーチも「どちら(本塁送球かタッグアウト)が答えか分かっていれば誰でもできること。警戒した中での判断なので」と責めなかった。今季初の4連敗を喫したが、2日からは甲子園でのヤクルト戦。藤川監督は「来たな、という感じですね。やっていきますよ」と前を向いた。(須藤佳裕)阪神・田中内野守備走塁コーチ「別にミスがあったとか、そういうことはない。小幡はやろうとしていることをやっただけ」?...阪神は今季10カード目で初の同一カード3連敗を喫した。昨年6月4―6日の楽天戦(甲子園)以来。中日戦では2022年8月12―14日(京セラ)以来、バンテリンドームでは同年4月12―14日以来で、ともに3年ぶり
◆阪神は中日に2―3で敗れ、今季ワーストの4連敗を喫した。今季初の同一カード3連敗の中で、佐藤輝明内野手(26)が五回に一時同点とする10号ソロを左翼席に放った。両リーグ最速の2桁本塁打到達は、球団では2006年の浜中治以来で19年ぶり5人目。5月の初陣でも力を発揮した大砲が、2日こそは勝利に導く。驚きの放物線を描き、白球は左翼席へと吸い込まれていく。バンテリンドームがどよめきと歓声に包まれた。佐藤輝の進化が止まらない。悔しい同一カード3連敗の中、覚醒した虎の4番が希望の光となった。「コースに逆らわず、自分のスイングで振り抜くことができたと思います。いいスイングができたと思います」1-2と逆転された直後の五回だった。左腕・三浦が投じた外角低め142キロ直球を力感なく振り抜いた。左翼方向へと放たれた白球は失速することなく伸びていく。そのまま左翼席にズドン。驚弾を目の当たりにし、どよめきが包む場内を悠然と一周した。2試合ぶりの一撃で両リーグ最速の10号に到達した。球団では2006年の浜中治以来、19年ぶり5人目。左打者としては初の快挙だった。新人から5年連続2桁本塁打も田淵幸一、岡田彰布に次いで3人目で、こちらも左打者としては初。令和の大砲がまた球団史にその名を刻んだ。さらに今季チーム27試合目、自身108打席目で放った2桁弾はプロ入り後、最速。浜風が吹き左打者に不向きとされる甲子園や両翼100メートルに4・8メートルの外野フェンスを誇る広いバンテリンドームでも関係ない。10本中7本が中堅から左方向へのアーチと今年のサトテルは一味違う。その進化は打撃内容が物語っている。
◆一本出ていれば...。左翼席を陣取った虎党もため息の連続だった。阪神・森下翔太外野手(24)、近本光司外野手(30)が計3度の満塁の好機で快音を響かせることはできなかった。まずはチャンスにめっぽう強い森下だ。三回2死満塁の先制機で三浦の真っすぐに押されて投ゴロ。1点を追う六回2死満塁では低めの球にバットは空を切った。「切り替えて次のゲーム、頑張ります」と必死に前を向いた。近本も1点を先制した四回2死満塁で遊ゴロに倒れ、もうひと押しができなかった。三回1死二、三塁で二ゴロ、1点を追う六回1死二、三塁の好機では空振り三振。得点圏打率は・083(24打数2安打)まで下がった近本は「打つだけなので。それ以上、何もないです」と足早にバスに乗り込んだ。打線全体では相手の倍となる12残塁。藤川監督は「ペナントレースは長いですからね。いまはそういう時期に差し掛かっているというふうに、ゲームの途中あたりから、見えてきましたね」と振り返った。2日からは甲子園に戻ってヤクルトとの3連戦。名古屋での悔しさは甲子園で晴らす。(三木建次)
◆SNSという、昔はなかった技術の進歩で、騒がれることのなかった話が、集中砲火を浴びることがある。4月30日の中日―阪神。一打サヨナラの九回2死満塁でセーフティーバントを試みて失敗した中日・山本。その真意をめぐって、ネット上では論争が。元阪神だから親近感もあるから、余計に気になってしまった。ウン十年前に2死満塁でバントをした選手を知っている。某監督が「バカ」を連発したが、こんな騒ぎにはならなかった。まさに、現代ならでは...だ。実は5月1日は、歴史に残るバント失敗が起きた日。当時は誰も騒がなかったが、後世に残るバントの失敗をしたのは、3代目ミスタータイガース田淵幸一。タテジマのレジェンドとして、最近は続けて甲子園のセレモニーに登場。お年を召された印象は強いが、すごいホームランバッターだった。だからバントに縁がないはず?!1970年のことだ。監督・村山実は二回無死一塁から5番・田淵にバントのサインを出した。が、プロ2年目の天性のスラッガーは「やったことがない」バントを失敗する。その後の打席で貴重なアーチを放って阪神は勝利するから、バントさせる必要もなかったのだが...。この失敗が、なぜ後世に残るかといえば、田淵という選手は、6875打席で「犠打0」のまま選手生命を終えることになる。もし、この時、バントを決めていれば、犠打1が記録されていた。生涯、送りバントをさせる必要のない強打者伝説は、この失敗1によって、完ぺきなストーリーとなる。
◆調子に乗った阪神の中日戦3連敗(4月27日の巨人戦から4連敗)にガックリ!!まぁ、6連勝の後の反動で、こーいうことはありまっせ!が、プロ野球なんだけどね~。にしても、決勝点となった五回。2死一、三塁から一塁走者の上林が完全にアウトになる盗塁を企てて、キャッチャー坂本が二塁へ送球。上林が挟まれる間に三塁走者の岡林がホームにかえるという...浮足だっているとしか思えへんのや!!他にも中野や森下も、カウント3-2からボール球を振って、中日投手陣を助けるわ...。三回無死二、三塁で無得点て...。あの場面、打者が投手の大竹だろうが、例えば3球連続セーフティースクイズを仕掛けたってええやん!! うまく転がったら三塁走者の坂本はゴーで先制点! アウトで元々でやったれや!!4番・佐藤輝の一発を生かせないチーム。言いたかないけど、頭冷やして野球やりましょう!

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
16 | 11 | 1 | 0.593 (↑0.016) | - (-) |
115 | 97 (+4) | 83 (+3) | 20 (+2) | 15 (-) |
0.253 (↓0.001) | 2.700 (↑0.02) |
2 (-) |
阪神 |
14 | 12 | 1 | 0.538 (↓0.022) | 1.5 (↓1) |
116 | 90 (+2) | 77 (+3) | 16 (+1) | 21 (+2) |
0.238 (↓0.002) | 2.510 (↓0.03) |
3 (1↑) |
中日 |
12 | 12 | 2 | 0.500 (↑0.022) | 2.5 (-) |
117 | 58 (+3) | 76 (+2) | 9 (-) | 12 (-) |
0.211 (↑0.002) | 2.730 (↑0.03) |
4 (1↓) |
広島 |
12 | 13 | 1 | 0.480 (↓0.02) | 3 (↓1) |
117 | 84 (+3) | 71 (+4) | 8 (-) | 12 (-) |
0.244 (↑0.005) | 2.330 (↓0.04) |
5 (-) |
DeNA |
11 | 13 | 2 | 0.458 (↑0.023) | 3.5 (-) |
117 | 84 (+3) | 77 (-) | 9 (+1) | 11 (+1) |
0.222 (↓0.002) | 2.630 (↑0.12) |
6 (-) |
ヤクルト |
9 | 13 | 1 | 0.409 (↓0.02) | 4.5 (↓1) |
120 | 66 (-) | 95 (+3) | 7 (-) | 4 (-) |
0.224 (↓0.004) | 3.670 (↑0.05) |
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