西武(☆2対1★)楽天 =リーグ戦4回戦(2025.05.01)・ベルーナドーム=
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楽天
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西武
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勝利投手:羽田 慎之介(1勝1敗0S)
敗戦投手:藤平 尚真(0勝1敗2S)
  DAZN
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◆西武が5連勝。西武は初回、ネビンの適時打で先制する。その後同点とされて迎えた延長10回裏には、無死二塁から平沼の安打に相手失策が絡み1点を挙げ、サヨナラ勝利を収めた。投げては、5番手・羽田が今季初勝利。敗れた楽天は、9回に追いつく粘りを見せるも及ばなかった。

◆開幕から2戦2勝の楽天滝中瞭太投手(30)が、わずか2回で無念の降板となった。初回から苦しんだ。先頭西川に二塁打を打たれ、続く長谷川には死球を与える。3番渡部聖は三邪飛に抑えたが、1死一、二塁から4番ネビンに先制打を許した。チームとして3試合連続で先頭西川の安打を起点に先制点を献上。ボールが先行し、この回だけで29球を要した。2回も先頭牧野に右前打を許すなど2死満塁のピンチを招いたが、最後は渡部聖を中飛に打ち取り無失点。しかし、この回限りで降板となり、2番手松井にマウンドを譲った。2回49球、4安打2四死球1失点で先発の役割を果たせなかった。「2回とも先頭を出してしまったのが反省です。チームに流れを持ってくる投球ができませんでした。連戦中にも関わらず、イニングを投げることができず申し訳ないです」と悔しそうに話した。

◆2週間ぶりの登板となった楽天松井友飛投手(25)が、好リリーフを見せた。0-1の3回から先発滝中の後を受けて2番手で登板した。4番ネビン、続く平沼をいずれも二ゴロ。6番外崎は中飛に抑え、わずか8球で3者凡退に仕留めた。4回も先頭牧野から空振り三振を奪うと、滝沢、児玉もぴしゃりと抑えて3者凡退。5回は先頭西川に四球を与え、長谷川を捕邪飛に封じたところで降板となったが、3番手加治屋が後続を打ち取った。4月17日ソフトバンク戦(楽天モバイルパーク)以来14日ぶりのマウンドとなったが、2回1/3を34球、無安打1四球と力投し、相手に主導権を渡さなかった。

◆昨季セーブ王の楽天則本昂大投手(34)が、1点ビハインドの6回からマウンドに上がった。抑え転向1年目の昨季は32セーブで最多セーブに輝き、今季も守護神としてスタート。しかし、直近でセーブシチュエーションが訪れた4月27日ソフトバンク戦(楽天モバイルパーク)では、則本に代わり藤平が「抑え」として起用された。この日は0-1の6回に登板。先頭平沼に一塁内野安打、続く外崎に左前打といきなりの連打を許した。犠打と四球で1死満塁のピンチを招いたが、代打栗山は7球目のフォークで空振り三振、西川は148キロ直球で二ゴロと無失点で切り抜けた。勝ちパターンの則本を6回に投入した狙いについて石井投手コーチは「1点ビハインドだけど、ノリが行くことによって、またチームが勢いづいてくれればという意味もあった。基本的には状態を上げていってほしいですね」と話した。

◆楽天はサヨナラ負けを喫し、今季3度目の同一カード3連敗で借金生活に突入した。初回、先発滝中が捕まった。西武先頭の西川に二塁打を打たれ、2番長谷川に死球。なおも1死一、二塁から4番ネビンに先制打を許した。3戦連続で初回に1番西川の安打から先制点を献上する形となった。滝中は2回4安打1失点で降板し、先発の役目を果たせなかった。前日に散発3安打の打線は、この日も振るわなかった。1点を追う7回に1死三塁の好機をつくったが、渡辺佳が空振り三振、村林が中飛で凡退。8回2死一、二塁では代打阿部が見逃し三振で好機を逸した。9回に内野ゴロの間に追いついたが、10回にサヨナラ負けを喫した。チームは直近2週間の11試合で9勝2敗と大きく勝ち越したが、今カードはまさかの3連敗。最大2あった貯金を吐き出し、借金1に変わった。2日からは連敗ストップをかけて、本拠地でオリックス3連戦に臨む。

◆西武がサヨナラ勝利で2年ぶりに5連勝を飾った。楽天相手に今季初の同一カード3連勝で、さらに勢いを付けた。初回にタイラー・ネビン外野手(27)が先制適時打を放ったものの、その後は2度の満塁機を生かせず、追加点が取られなかった。今季初登板の先発与座海人投手(29)ら投手陣も粘っていたものの、9回にトレイ・ウィンゲンター投手(31)が二塁打でピンチを作り、内野ゴロの間に同点に追いつかれた。1-1で迎えた延長10回裏、先頭のタイラー・ネビン外野手(27)が左翼線二塁打で出塁。続く平沼翔太外野手(27)が右前打を放ち、その後右翼手が悪送球。二塁走者の仲田が生還してサヨナラ勝ちとなった。西武は昨季、シーズン91敗の歴史的最下位に。貯金2となるのも昨年の開幕10戦目以来。

◆まさかの幕切れライオンズがサヨナラ勝ちチャンスで平沼翔太がライト前ヒット最後は相手の連携が乱れる間に仲田慶介が決勝ホームを踏む?プロ野球(2025/5/1)??西武×楽天??Live on DAZN#オレをみろ #seibulions pic.twitter.com/hU8Jm7KTA6

◆まさかの幕切れだった。楽天は同点で迎えた延長10回無死二塁から、右前打に失策が絡んでサヨナラ負け。3連敗で借金生活に転落した。前進守備で右翼を守っていた小郷は西武平沼の打球をつかみ、中継に入ったカットマンの一塁手・阿部のもとへワンバウンド送球。これを阿部がはじき、内野をボールが転々とする間に、二塁走者の西武仲田がサヨナラのホームを踏んだ。記録は小郷のタイムリーエラーとなった。痛恨のプレーに小郷はしゃがみ込み、阿部もベンチも、ぼうぜん。悔やまれる連係ミスとなった。

◆西武が延長10回、サヨナラ勝利で2年ぶりの5連勝を飾った。勝利の打球を放ったのは5番スタメンに入った平沼翔太外野手(27)だ。タイラー・ネビン外野手(27)が二塁打で出塁して作った延長10回の無死二塁。平沼がライト前ヒットを放つと、代走で出た二塁走者仲田は三塁で止まったものの、楽天の右翼小郷が中継へまさかの悪送球。仲田がホームインし、意外な幕切れとなった。平沼は「あれ、サヨナラヒットにはならないですよね」と笑い「でも、まぁ、自分らしい打球かな」と振り返った。91敗した昨季は、延長戦でもとことん負けていた。平沼は「僕には分かんないですけど、みんな去年の悔しさを持ってやっているので、そういう1つ1つの積み重ねかなと思います」と感慨深そうにコメント。サヨナラ勝利を演出した、今季加入のネビンも「言葉では表せないくらい非常にいい雰囲気が漂っている」と大きな手応えを口にしていた。【金子真仁】

◆西武の長谷川信哉外野手(22)が大ファインプレーを見せた。7回無死、楽天浅村の打球は右翼へのファウルへ。一塁側ブルペン横にかかる防球ネットぎりぎりのところに落下してきて、右翼を守る長谷川がそれをジャンピングキャッチ。ネットに飛び込むような形になったが、グラブからボールを離さずアウトに。マウンドに立ったばかりの2番手甲斐野を救った。ビッグプレーに「浅村さんは広角に遠くに飛ばせるので心構えはしていました。グラブから1回出そうになったんですけど、最後は落とさずにアウトにできて良かったです」と振り返った。9回には右中間の飛球に豪快に飛びつくも、惜しくもおいつかず。結果的に同点の走者になってしまったが「取れそうなアウトはみんなで取りに行く姿勢を見せるだけでもできたかなと思います」と、ファイターの心を示した。5連勝の流れを「最高です」と締めていた。

◆サヨナラでの西武5連勝は、西武ベンチの「肝」の勝利でもある。9回、ウィンゲンターが1点リードを追いつかれた。前日の試合でかかとを痛めた守護神平良が、この日はベンチに入っていない。延長10回は誰が投げるか。首脳陣が選んだのは羽田慎之介投手(21)だった。豊田清投手チーフコーチ(54)が振り返る。「ラミレスもいたけれど、西口監督も『(羽田で)行こう』と言ってくれたので」意見一致、羽田を送り出した。191センチ左腕は「和製ランディ・ジョンソン」とも呼ばれ、球威はチームトップクラスを誇る。一方で制球が乱れることも少なくない。大暴投&大乱調のリスクはあるし、その前例もある。バロメーターや判断基準はあるのか。豊田コーチは「まだ分からない。羽田はつかみきれない。(間隔が)空きすぎないようにとかいろいろ考えるけど、なかなか彼に当てはまるものがなくて...。トータルで見れば2週間前より良くなってる...そんな感じで見ていかないといけないのかな」と起用の正解をまだ見つけられていない様子だ。そんな心配をよそに、この日の羽田はキレキレだった。ストライク先行。安打も打たれたが、わずか7球で延長10回を締めた。しかもボール球は1球のみ。「ストライク、たまたま入ったね」豊田コーチは冗談交じりでそう言う。裏を返せば、コースに決まれば簡単には打たれない投手...そういう投手でもある。当の羽田は劇的な幕切れで勝利投手にもなり、そんなチームの空気に「楽しいっすよね、やっぱ、勝つと」と表情も楽しそうだ。「今日は試合前に体のバランスとかチェックしながらドリルもしっかりやって。いい感じで入れたと思います」と振り返る。成功も失敗もある。その中で大事にしたいことは。「もちろん優勝を目指すこと。あとは5年後とか先を見て、いま何が必要か考えたり、しっかり記録を付けたり。ちゃんと積み重なるようにしています」奔放なキャラクターではあるものの、プロ野球選手としての生きざまは丁寧だ。着実に活躍の土台を築こうと励んでいる。その上での今年の目標は「タイトル目指すのと、勝ちパターンで投げること。160キロ出すのも、もちろんです」と頼もしい。前日の20歳山田の1点差7回への抜てきに続き、この日の21歳羽田も大正解だった。ベンチの決断の大勝利だ。西武は昨季、延長戦15連敗の汚名にまみれた。若手投手が踏ん張って延長戦勝利につなげた上での5連勝は、とても価値が大きい。【金子真仁】

◆楽天・滝中瞭太投手(30)が、球団では2011年の岩隈久志以来2人目となるビジター登板のみでの開幕3戦3勝を懸けて敵地・ベルーナドームのマウンドに上がった。「投げる以上はマウンドを降りるつもりはないですし、1イニングでも1人でも長く投げたいっていうのはどんな試合でもあるんで」今季初登板は4月16日のソフトバンク戦(みずほペイペイ)で5回1失点。2試合目が同23日の日本ハム戦(エスコン)で8回2失点で、ともに白星が付いた。特に23日は8回を投げ終えて98球。6年目でプロ初完投も可能な状況だっただけに、「点差も点差(6点リード)だったので、いけたらよかったけど...。八回に球が抜け始めていましたね」と悔しがった。滝中のベルーナドーム登板で思い出されるのは23年5月14日。九回1死一塁までノーヒットノーランを続けながら 代打・平沼に123球目を右前に運ばれ降板した。あれから2年余...。この日は一回に1点を先制された直後の1死一、二塁で〝因縁〟の5番・平沼を左飛、続く外崎も三邪飛に打ち取って最少失点で切り抜けた。

◆リードオフマンの勢いが止まらない。西武・西川愛也外野手が「1番・中堅」で出場し、一回に二塁打を放って4試合連続で第1打席に安打をマーク。その後、先制のホームを踏んだ。前日の試合でも一回に中前打で出塁後、渡部聖の三塁打で先制のホームイン。三回に中前打、七回にも右前適時打を放って今季3度目の猛打賞でチームの4連勝に貢献し「1番打者の一番の仕事は1打席目」とうなずいた。埼玉・花咲徳栄高から入団して7年目を迎えた今季は春野キャンプでの外野の定位置争いを勝ち抜いて「2番・中堅」で初の開幕スタメンに名を連ね、いきなり3安打の固め打ちで期待に応えた。4月半ばから1番に座り、リーグトップの8盗塁(4月30日現在)をマークするなどリードオフマンとしての存在感を発揮。西口監督は「思い切りよくやっている」と成長に目を細める。試合前には、8月の試合で着用するライトブルーを基調とした限定の「ライオンズサマーブルーユニホーム」を、隅田とともにお披露目。女性ファンから大人気の甘いマスクを持つイケメン外野手は「8月にこのユニホームを着用してプレーするのが今から楽しみ」と心待ちにした。(石井孝尚)

◆西武がサヨナラ勝ちで2季ぶりの5連勝。1―1の延長十回無死二塁から平沼の右前打に失策が絡み、走者が生還した。今季初登板の与座が6回1安打無失点と好投し、5番手の羽田が1回無失点で今季初勝利。楽天は3連敗。

◆楽天は3試合連続1得点と打線が振るわず、同一カード3連敗。借金1となった。通算2000安打まで残り「9」で迎えた今3連戦で10打数無安打に終わった浅村栄斗は「自分の中ではそこまで(調子は)悪くない。いい当たりが(野手の)正面にいったり、そういうのがこの3連戦は結構あったので」。〝不運〟を嘆いた主砲だったが、「そこを引きずるとズルズルいっちゃうので、また明日から頑張りたい」と気持ちを切り替えた。(ベルーナ)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
15102 0.600
(-)
-
(-)
11699
(-)
79
(-)
24
(-)
12
(-)
0.282
(-)
2.610
(-)
2
(-)
日本ハム
15120 0.556
(↑0.018)
1
(↑0.5)
11693
(+3)
84
(+2)
28
(+1)
8
(-)
0.227
(↓0.002)
2.630
(↑0.02)
3
(-)
西武
14120 0.538
(↑0.018)
1.5
(↑0.5)
11770
(+2)
68
(+1)
7
(-)
23
(-)
0.242
(↑0.001
2.330
(↑0.06)
4
(-)
楽天
13140 0.481
(↓0.019)
3
(↓0.5)
11671
(+1)
88
(+2)
13
(-)
23
(+2)
0.239
(↓0.003)
3.080
(↑0.08)
5
(-)
ロッテ
11130 0.458
(-)
3.5
(-)
11967
(-)
75
(-)
13
(-)
8
(-)
0.208
(-)
2.740
(-)
6
(-)
ソフトバンク
9162 0.360
(↓0.015)
6
(↓0.5)
11690
(+2)
96
(+3)
16
(-)
19
(-)
0.243
(-)
3.100
(↑0.04)