1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
楽天 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 3 | 1 | 1 |
西武 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | X | 3 | 10 | 0 | 0 |
勝利投手:菅井 信也(3勝1敗0S) (セーブ:平良 海馬(0勝1敗6S)) 敗戦投手:藤井 聖(0勝1敗0S) 本塁打 |

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◆西武が4連勝。西武は初回、渡部聖の適時三塁打で2点を先制する。その後2-1となって迎えた7回裏には、西川が適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・菅井が5回1失点と試合をつくり今季3勝目。敗れた楽天は、打線が3安打1得点と振るわなかった。
◆楽天小森航大郎内野手が30日、22歳の誕生日を迎えて両軍のファンから祝福された。「2番左翼」で先発。1回の打席に入る際、楽天応援席の右翼スタンドからバースデーソングが演奏された。それに呼応するように三塁側や左翼スタンドの西武ファンからも温かい拍手が送られた。なお、第1打席は先発菅井の145キロ直球に空を切り、三振に倒れた。小森はヤクルトにFA移籍した茂木の人的補償として今季から楽天に入団。17日ソフトバンク戦(みずほペイペイドーム)でプロ初安打、27日ソフトバンク戦(楽天モバイルパーク)でプロ初本塁打をマークしている。
◆絶好調の西武ルーキー、渡部聖弥外野手(22)がこの日も先制打を放った。初回、1番西川と2番長谷川が連打で無死二、三塁。ここで5試合連続マルチ安打中の渡部聖が打席へ。初球を三塁線への痛烈なファウルにすると、2球目を右中間深くへ運んだ。この日もう1安打してマルチ安打にすると、6試合連続複数安打の球団のルーキーの新記録になる。ただ出塁の直後、ネビンの投ゴロで飛び出すと、戻りきれずに三塁でタッチアウト。そのまま一塁に送球され、投-三-一の珍しいダブルプレーも演出してしまった。
◆西武の炭谷銀仁朗捕手(37)が「魚雷(トルピード)バット」を実戦で初めて使い、チームの"魚雷初ヒット"を記録した。7番捕手でスタメン出場。2回の第1打席で初めて使用した。鋭いファウルも放ったものの、結果は見逃し三振だった。4回2死の第2打席、初球を鋭くライト前へ運んだ。炭谷は4月中旬からすでに魚雷バットを試打しており、打撃練習では左翼ポール上部に直撃する当たりも打ったことがある。公認シールが貼られて実戦で使用できるものが、この日までにブランドアンバサダーとなっているミズノ社から届いていた。午後6時試合開始のこの日は正午過ぎから室内練習場で打ち込み、試合に臨んでいる。チームではすでに源田、中村剛が実戦で魚雷バットを使っている。
◆2年目の楽天中島大輔外野手(23)が、初本塁打の地ベルーナドームで豪快アーチを叩き込んだ。「9番中堅」で先発。2点を追う3回無死走者なし、西武菅井の2球目、外角高め140キロ変化球を捉え、右中間に2号ソロを運んだ。「バッティングの方でアピールしていかないといけないところで、今日も1本出たので、そこは良かったかなという感じです」。2試合連続のスタメン起用に応えた。中島はルーキーだった昨年8月2日の西武戦(ベルーナドーム)で、チームが苦手にしている今井からプロ1号となる決勝2ランを放り込んだ。思い出の場所で4月20日ロッテ戦(楽天モバイルパーク)以来7試合ぶりの本塁打をマークした。外野のポジション争いが激化する。不振により出場選手登録を抹消されていた主力の小郷が、この日から1軍に再昇格。2軍調整中の辰己も5月1日から再登録可能だ。中島は「ここ2、3日、また変わってきたというか、新しい感覚でできている感じがする。自分のものに早くしたいので、練習するだけかなと思います。微調整ですね。力の入り方の感覚をいろいろ試しながらやっています」。うかうかしていられない状況の中、決死のアピール弾を決めた。【山田愛斗】
◆4連勝後に4連敗した西武が、再びの4連勝で勢いに乗った。貯金も1となり、楽天と代わって3位に浮上した。この日は初回、1番西川愛也外野手(25)2番長谷川信哉外野手(22)3番渡部聖弥外野手(22)の若手外野トリオの3連打で2点を先制。主導権を握った。先発の菅井信也投手(21)は制球に苦しみながらも、ベテラン炭谷銀仁朗捕手(37)の好リードにも引っ張られ、5回をソロ本塁打のみの1失点で切り抜けた。西口文也監督(52)は菅井を5回で交代させ、継投へ。1点差の7回に起用したのは、かつて近江(滋賀)のエースとして甲子園をわかせた山田陽翔投手(20)。ここまで安定感を高めてきた若き右腕がついに"勝ちパターン"で起用されたが、見事に1回無失点で役目を果たした。
◆楽天藤井聖投手(28)は「4度目の正直」での今季初勝利はならなかった。初回、西武の先頭西川に中前打を許すと、長谷川、渡部聖とつながれて長短3連打でいきなり2点を奪われた。「全体的にちょっと甘かったかなっていう。ちょっと取りにいったところをしっかり打たれたって感じですね」と振り返った。以降はテンポ良く打たせて取ったが、7回に捕まった。2死走者なしから先頭滝沢に中前打。「滝沢選手に2ストライクと追い込んでからスライダーが抜けちゃってたんで、そこが全てかなと。そこをもっと慎重に投げてたら変わってたのかなっていうところですね」。続く児玉は中前打、西川は右前適時打、長谷川に左前打と4連打されたところで降板した。6回2/3を91球、9安打3失点で今季初黒星を喫し、初勝利はまたもお預けとなった。3試合連続7回途中でマウンドを降りる形となり「また7回途中なんで。成長しないなっていう。すごい悔しい登板でした。今日は」と話した。
◆楽天は今季2度目の2連敗で勝率5割の4位に後退した。西武の5投手による継投に屈し、散発3安打で1得点。三木肇監督(48)は「ちょっとこう結果が出てないからね。まあ明日」と前を向いた。初回、先発藤井が先頭西川から長短3連打を浴びて2点を先制された。以降はテンポ良く相手打線を封じていたが、7回に捕まった。2死走者なしから4連打され、7回途中9安打3失点で降板。指揮官は「攻撃の方がなかなか援護できなかった部分もあったから、藤井自身はしっかりゲーム作って、やれたかなって部分がある」と話した。打線も元気がなかった。2点を追う3回無死走者なしから中島が反撃の2号ソロを放ったが、つながりを欠いた。三木監督は「ホームランに関しては非常にしっかりしてて良かったと思うんで、また次ね、期待したい」。1軍再昇格した小郷は無安打、2000安打まで残り9本の浅村も2戦連続無安打と足踏みした。4月の戦績は12勝11敗で終えたが、5カード連続のカード勝ち越しを逃した。
◆西武の炭谷銀仁朗捕手(37)がチームで初めて「魚雷(トルピード)バット」でヒットを放った。2回の第1打席は見逃し三振に倒れたものの、4回の第2打席で初球を振り抜き、ライト前への鋭い安打にした。この日までにミズノ社から公認シール入りのものが届き、試合前には「いやぁ、まだ迷ってるんすよね~」と言いつつ、実戦に導入した。試合後、打感については「僕は良かったです。振り抜け感がいい」とコメントした。ナイターに備え、正午過ぎから室内練習場で打ち込んだ。周囲も興味津々で、武隈祥太データ統括チーフ兼ヘッドアナリスト(35)や岡田雅利育成担当兼人財開発担当(35)ら"戦友"も炭谷を取り囲んだ。なお、現役時代に送りバントの名手として名をはせた岡田育成担当は、炭谷からささっと拝借してバントのしぐさも。「これでバントするの、なんか怖そう。先が細いから。僕、芯に当てて打球を転がす派だったので」と感想を口にした。【金子真仁】
◆楽天が今季2度目の2連敗で勝率5割の4位に後退した。藤井聖投手は初回に3連打を浴びて2失点。7回は2死走者なしから3点目を奪われた。6回2/3を9安打3失点で、今季初勝利はならず。3試合連続7回途中で降板し「成長しないなって。すごい悔しい登板でした」。打線もつながらず、得点は中島大輔の2号ソロのみの散発3安打。通算2000安打に残り9本の浅村栄斗は2試合連続無安打だった。
◆西武西川愛也外野手(25)が3安打と1番打者の仕事を果たした。初回、いきなり安打。2番長谷川、3番渡部聖も続き、一気に2点を先制した。「後ろに頼もしい人たちがいるので、出たらかえしてくれるだろうと思って」と笑顔。5試合連続マルチ安打中だった渡部聖はこの日は1安打のみ、それが値千金の2点適時打。「引き続き勝負強い打撃を見てもらいたいです」とお立ち台でファンを盛り上げた。
◆開幕から1カ月が経過し、2位につけている楽天(29日現在)。献身的にチームを支える男がいる。プロ11年目の田中貴也捕手(32)だ。29日までで2試合の出場にとどまっているが、準備に余念はない。試合前練習では、二塁への送球やブロッキングなどを入念に行い、黙々と汗を流している。「いつ『(首脳陣から)行け』と言われても行けるように準備しています」15日以来の出場となった29日の西武戦(ベルーナ)では八回の守備から途中出場。実戦出場から遠ざかっていたが、無失点で投手をリードし「自分の仕事はできたと思います」とうなずいた。ベンチスタートでもフォア・ザ・チームに徹し、ダッグアウトから「僕のもう一つの役割」と大声でナインを鼓舞。田中バッテリーコーチは「彼は試合に出ても出なくてもチームを鼓舞してくれる」と厚い信頼を口にする。田中貴は山梨学院大から2015年に育成ドラフト3位で巨人に入団し、20年に楽天へ移籍。京都・南丹市出身だが高校は「伊志嶺監督の下で野球をやりたい」と沖縄・石垣市の八重山商工高に進学した。「私生活からアンテナを張ること。視野が広がりました」。恩師の教えは今も胸の中にある。「優勝したい。その中で自分も活躍できたら」。見据えるのは13年以来12年ぶりの日本一だけだ。(加藤次郎)
◆また打った。西武のドラフト2位・渡部聖弥外野手(22)が「3番・左翼」で先発し、第1打席に右中間を破る先制2点三塁打を放った。一回無死二、三塁から楽天左腕・藤井の真っすぐを捉えて右中間を破り「最低限の外野フライを打つ意識で振り抜いた結果、長打になって2点先取することができてよかったです」と振り返った。3試合連続先制打とし、連続安打記録を6試合に延ばした。前日29日も2安打2打点で25日に右足首捻挫から復帰後、4試合連続の複数安打をマーク。スーパールーキーがバットで存在感を示している。
◆楽天・中島大輔外野手(23)が「9番・中堅」で先発出場。0―2の三回、反撃の2号ソロを放った。「何とか結果を出すことができて良かったです」1ストライクから西武先発左腕、菅井の140キロのシュートを一閃。自軍ファンが陣取る右中間席最前列へ運び「今日は(「2番・左翼」で先発出場の)小森の誕生日なので勝利でお祝いできるようにこの後の打席も頑張ります」と笑顔を見せた。
◆西武が連勝を4に伸ばした。一回に渡部聖の2点三塁打で先制。2―1の七回は西川の適時打で加点した。5投手の継投で逃げ切り、5回を投げて本塁打による1点に抑えた菅井が3勝目を挙げた。
◆楽天の藤井が今季初黒星を喫した。七回途中まで9安打3失点。3試合連続で七回途中での降板となり「成長しないなって(思った)。すごく悔しい登板だった」と伏し目がちに話した。昨季はチームトップに並ぶ11勝を挙げた左腕投手がなかなか勝てない。一回は制球が甘くなり、先頭打者からの3連打で2失点。「(ストライクを)取りにいったところをしっかり打たれた」と反省した。
◆西武のドラフト2位・渡部聖弥外野手(22)が4月29日の楽天戦(ベルーナドーム)に続く今季2度目の勝利打点。西武の選手がチーム2試合連続の勝利打点を挙げたのは、佐藤龍世が昨年9月23日の日本ハム戦(ベルーナドーム)と同24日のオリックス戦(京セラ)で記録して以来。新人選手では17年7月28、29日の源田壮亮(対ロッテ、ZOZOマリン)以来8年ぶり。右打者では1986年10月9、10日の清原和博(対ロッテ、西武球場)以来39年ぶり。
◆西武・西川愛也外野手(25)が3安打1打点で3試合連続複数安打をマーク。一回に3試合連続1打席目の安打となる中前打で出塁後、渡部聖の三塁打で先制のホームイン。三回にも中前打、七回は貴重な追加点となる右前適時打で今季3度目の猛打賞とした。リーグトップの8盗塁を誇るリードオフマンは「1番打者のその日の一番の仕事は、1打席目だと思う」とうなずいた。
◆また打った-。西武のドラフト2位・渡部聖弥外野手(22)=大商大=が一回に2点三塁打。出場6試合連続安打と3試合連続の先制打をマークし、今季2度目の4連勝に貢献した。「甘い球をしっかりスイングできた。絶対に先制点を取ってやろうと思って(打席に)立った」一回無死二、三塁。藤井の甘く入った真っすぐを捉えて右中間を破った。前日に続く2試合連続の勝利打点を挙げ、球団の新人右打者では1986年の清原和博以来39年ぶりとなった。新人で初対戦の投手が並ぶ中、対戦前には映像やデータを駆使して研究。「(最初は)相手も探りながら来るので、甘い球が増えているのかなと思う」と勝負勘も好調の要因だ。4月12日の日本ハム戦の走塁中に右足首を負傷し、出場選手登録を外れたが、25日に復帰後は5試合連続で快音を響かせている。チームは4月は13勝9敗と勝ち越し、再び貯金1として3位に浮上。西口監督は「本当に勝負強い。頼もしい限りです」と目を細めた。2日連続のお立ち台。満員のファンから新たに決まったニックネーム「セイヤーン」の大合唱を受け、渡部聖は「連勝を伸ばしてリーグ優勝を目指していきたい」ととびきりの笑顔で応えた。(石井孝尚)

<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
ORIX |
15 | 10 | 2 | 0.600 (↑0.017) | - (-) |
116 | 99 (+5) | 79 (-) | 24 (+1) | 12 (+1) |
0.282 (↑0.003) | 2.610 (↑0.09) |
2 (-) |
日本ハム |
14 | 12 | 0 | 0.538 (↑0.018) | 1.5 (-) |
117 | 90 (+6) | 82 (+1) | 27 (+1) | 8 (+1) |
0.229 (↑0.004) | 2.650 (↑0.11) |
3 (1↑) |
西武 |
13 | 12 | 0 | 0.520 (↑0.02) | 2 (-) |
118 | 68 (+3) | 67 (+1) | 7 (-) | 23 (-) |
0.241 (↑0.002) | 2.390 (↑0.06) |
4 (2↓) |
楽天 |
13 | 13 | 0 | 0.500 (↓0.02) | 2.5 (↓1) |
117 | 70 (+1) | 86 (+3) | 13 (+1) | 21 (-) |
0.242 (↓0.005) | 3.160 (↓0.01) |
5 (-) |
ロッテ |
11 | 13 | 0 | 0.458 (↓0.02) | 3.5 (↓1) |
119 | 67 (-) | 75 (+5) | 13 (-) | 8 (-) |
0.208 (↓0.005) | 2.740 (↓0.11) |
6 (-) |
ソフトバンク |
9 | 15 | 2 | 0.375 (↓0.016) | 5.5 (↓1) |
117 | 88 (+1) | 93 (+6) | 16 (-) | 19 (-) |
0.243 (↓0.003) | 3.140 (↓0.08) |
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