1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 9 | 0 | 0 |
中日 | 1 | 0 | 1 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1X | 5 | 8 | 0 | 1 |
勝利投手:清水 達也(1勝0敗0S) 敗戦投手:ビーズリー(0勝1敗0S) 本塁打 |

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◆中日が劇的なサヨナラ勝利。中日は2点ビハインドの6回裏、2死満塁から代打・高橋周の適時打で同点とする。そのまま迎えた延長11回には、代打・カリステが犠飛を放ち、試合を決めた。投げては、7番手・清水が今季初勝利。敗れた阪神は、打線が終盤の好機を生かせなかった。
◆阪神石井大智投手(27)が出場選手登録を抹消された。球団は体調不良のためと説明。石井は今季11試合に登板しチーム最多の8ホールド、防御率0・75と、勝利の方程式の一角を託されていた。代わってジェレミー・ビーズリー投手(29)が出場選手登録され、合流した。ビーズリーは先発ローテの1人として開幕から3試合に登板したが、すべて6回持たず失点。18日に出場選手登録を抹消されていた。
◆今季最長6連勝の後に連敗を喫した阪神は、敵地で連敗ストップを目指す。先発は門別啓人投手(20)。中日先発の大野雄大投手(36)とは16歳差対決。プロ初勝利を挙げた6日巨人戦(東京ドーム)以来となる、プロ2勝目をつかむことができるか。坂本誠志郎捕手(31)と今季初バッテリーを組む。また前日29日に一時同点の9号ソロを放った4番佐藤輝明内野手(26)は、プロ入り5年連続2ケタ本塁打に王手。阪神選手が両リーグ10号一番乗りを達成すれば、06年4月25日浜中以来19年ぶり。今日先発予定の大野には通算33打数11安打で、21年4月27日と22年4月12日にバンテリンドームで本塁打をマークしており、連発での2ケタ到達に期待がかかる。
◆中日先発大野雄大投手(36)が6回途中でアクシデントがあり、降板した。5回まで2安打1失点と好投し、1点リードの6回もマウンドへ。先頭近本を遊撃内野安打で出塁させ、続く中野が送りバントの構えを見せたため、大野は何度も一塁走者をけん制。2球目のボール球を投げたところで、ベンチから山井大介投手コーチ(46)とトレーナーが駆けつけた。マウンドで話し合い、山井コーチがベンチへ合図を出すと井上一樹監督(53)が交代を告げた。中野の打席でアクシデントが起きた可能性が高い。緊急登板した2番手祖父江大輔投手(37)が3安打を浴び、この回3点を奪われ逆転された。
◆阪神門別啓人投手(20)が6回の壁を突破できなかった。今季5試合目の先発マウンドに上がった左腕は5回まで4安打2失点で粘投。1点を追う6回表に味方打線が3点を奪い逆転し、勝利投手の権利を手にした。6回裏に板山、上林を連続三振に打ち取ったが、ボスラーに死球、中田に四球を与えた時点で、藤川監督がベンチを出て交代を告げられた。「もっと投げられたら中継ぎの人たちも休める。1イニングでも多く投げることが意識することになってくる」と登板前の目標を達成できなかた意気込みが空回り。リリーフ陣が自らが残した2走者の生還を許し、白星の権利も失った。自己最長イニングはプロ初勝利を挙げた6日巨人戦(東京ドーム)の5回2/3で、6回の壁突破は次戦以降にち越しとなった。
◆阪神の高卒4年目、中川勇斗捕手(21)が代打でプロ初出場し、四球を選んだ。4-4の7回1死から代打でプロ初打席。中日3番手の左腕、斎藤と対戦した。打席内でフルスイングも見せるなど、持ち味を存分に発揮。フルカウントからの7球目を見送って四球を選ぶとほえた。代走を送られて交代となったが、ベンチに戻るとナインとハイタッチを交わした。中川は京都国際から21年ドラフト7位で阪神に入団。今季は2軍戦で20試合に出場し、41打数10安打、2本塁打、5打点で打率2割4分4厘。前日29日に出場選手登録されていた。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が同点打を放ち、再び本塁打と打点のリーグ単独2冠に躍り出た。1-2の6回無死満塁。2番手祖父江の初球の浮いたスライダーをコンパクトにはじきかえした。左前に打球は弾み、三走が生還して同点に追いついた。「得点につながってよかった。追いつかれてしまったので、勝ち越せるように次も頑張ります」とコメントした。この時点で、打点トップで並んでいた巨人岡本を離して今季24打点目で単独トップに躍り出た。また、9本塁打もリーグ単独トップで2冠に再び返り咲いた。阪神打線は続く大山の併殺打の間に勝ち越すと、6番前川にも適時打が生まれてこの回3得点。一時、逆転に成功した。
◆阪神が9回の絶好機を生かせなかった。4-4のまま迎えた9回、先頭の前川右京外野手(21)が中越え二塁打で出塁。しかし、続く坂本が空振り三振。その後1死二塁で代打糸原健斗内野手(32)が左前打を放ち、投球間の進塁で二、三塁と好機を拡大したが、代打木浪は空振り三振。続く近本も見逃し三振に倒れた。中日ファンが大歓声を上げる一方で、チャンスに沸いていた阪神は一転、ため息となった。
◆阪神が敵地で今季初のサヨナラ負けを喫し、今季2度目の3連敗となった。2位巨人が勝利したため、首位陥落となった。3月30日広島戦から4月3日DeNA戦まで、引き分けを挟んで3連敗を喫して以来。今季最長6連勝のあとに、白星が遠ざかる。4-4の11回からビーズリーが7番手で登板。この日出場選手登録をされた背番号99だったが、1死一、三塁とピンチを招き、最後はカリステに中犠飛を許してサヨナラ負けを喫した。打線は中日先発大野を前に5回まで2安打1得点に抑え込まれるも、1点を追う6回無死一塁で迎えた中野の打席中に大野が緊急降板。代わった祖父江から中野が四球を選ぶと、森下が中前打で好機を拡大。無死満塁で4番佐藤輝明内野手(26)が初球をとらえ同点の左前適時打を放った。これで24打点、9本塁打でどちらもリーグ単独トップとなったさらに大山の三ゴロの間に1点を追加し、前川の右前で、この回一挙3得点。しかし、直後の6回裏に先発の門別啓人投手(20)が、連続四死球を出して降板。代わった岡留も四球を出して2死満塁とピンチが広がると、3番手島本が代打高橋周に2点右前適時打を浴び同点に追いつかれていた。
◆中日がサヨナラ勝ちで首位阪神を下し、借金を1とした。初回に先制を許すも、その裏、上林誠知外野手(29)の適時打ですぐさま同点に追いつく。1点リードの6回1死一塁、打者中野に2球目を投げたところで先発大野雄大投手(36)が緊急降板するアクシデントもあり、3点を奪われて逆転を許すが、その裏に代打高橋周平内野手(31)の右前2点適時打で追いついた。延長11回1死一、三塁でオルランド・カリステ内野手(33)が中堅へ犠飛を放ち、サヨナラ勝ちした。
◆阪神が敵地で今季初のサヨナラ負けで2度目の3連敗を喫した。3月30日広島戦から4月3日DeNA戦まで、引き分けを挟んで3連敗を喫して以来。今季最長6連勝の後の3連敗で首位からも陥落した。9回1死二、三塁の絶好機を逃し今季4度目の延長に。11回に7番手に今季初リリーフのジェレミー・ビーズリー投手(29)が1死二塁からバッテリーミスからの捕逸などで1死一、三塁にすると、代打カリステにサヨナラ打を許した。藤川球児監督(44)は、バッテリーミスに関しては、「まあ、しっかりやらないといけないですね。そのあたりはね」とため息。体調不良でセットアッパー石井大智投手(27)が出場登録を抹消された中で、7人の投手をつぎ込んで敗戦したことで、セ・リーグは上位3チームが2・5差にひしめく。「本当にギリギリの勝負が多いんですけれど、我慢強く、あとやっぱり攻めていく姿勢ですね、そのあたりを、また明日から選手たちに求めたい」と話して、宿舎へのバスに乗り込んだ。?阪神島本(2点リードの6回2死満塁から登板も代打高橋周に同点打許す)「あそこで抑えないといけない。悔しいです」?阪神及川(両リーグ最多14試合目の登板で2回無失点)「みんなでカバーするしかない。(石井)大智さんが帰って来るまでみんなで頑張れれれば。なんとか状態も保ちつつ、しっかりいい投球ができればなと思います」
◆阪神が敵地で今季初のサヨナラ負けを喫し、今季2度目の3連敗となった。2位巨人が勝利したため、首位陥落となった。3月30日広島戦から4月3日DeNA戦まで、引き分けを挟んで3連敗を喫して以来。今季最長6連勝のあとに、白星が遠ざかる。4-4の11回からビーズリーが7番手で登板。この日出場選手登録をされた背番号99だったが、先頭の細川に中前打を浴び、犠打で1死二塁とされたあと、外の直球を坂本が捕球できず捕逸。1死三塁とピンチを広げ、最後は2死一、三塁から代打カリステにサヨナラの中犠飛を浴びた。捕逸となった場面について、サインミスがあったかと聞かれたビーズリーは「あそこは意思の疎通ができていなかったというところで...。坂本さんはしっかり言ってくれていたんですけど、僕が理解できなかったというところで、そこはしっかり反省しなければいけないと思います」と責任を背負った。藤川球児監督(44)は同場面について聞かれ「しっかりやらないといけないですね。そのあたりはね」と話した。
◆中日が延長11回、代打オルランド・カリステ内野手(33)の犠飛で今季初のサヨナラ勝ちを決めた。1死一、三塁で井上監督は代打カリステを告げた。「自分の仕事をするだけ」と冷静にセンター返しで犠飛を放った。先発大野が1点リードの6回途中に足がつり降板。祖父江が緊急登板したが阪神に3点を奪われ逆転。しかし、その裏に代打高橋周が同点2点適時打を放つなど、2度追いつき延長で競り勝つ粘り腰だった。代打起用の多いカリステに井上監督は「いつでもチャンスが来るから」と常に声をかけてモチベーションを保たせている。打率2割4厘とまだまだ本調子ではないが、真面目助っ人は早出特打にも参加し打ち込んできた。試合後マウンドを囲んで勝利の儀式で助っ人は「みんなの力で勝った。ナイスゲーム」と大きな声であいさつした。首位阪神に連勝し、今季2カード目のカード勝ち越し。借金を1とした。
◆阪神門別啓人投手(20)がまたも6回の壁を越えられなかった。自己最長タイの5回2/3を投げて4失点。6回は2死から死球、四球で走者を残して降板し、「2アウトを取ってからの死球がすべて」と唇をかんだ。藤川監督も「かわすというようなところじゃないと思う。それは課題として。あそこを抜けてこないといけない」と奮起を促した。6回途中での降板は今季3度目と苦いマウンドになった。
◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神の「4番・三塁」で先発する佐藤輝明内野手(26)はここまでセ・リーグトップの9本塁打と好調。29日の同戦も豪快な一発を放った。相手先発の大野とは対戦打率・333(33打数11安打)で、2021年と2022年にバンテリンドームで本塁打を浴びせている。2桁本塁打となればプロ5年目で自己最速で、今季12球団最速が濃厚。2連敗の中、虎の4番に期待がかかる。
◆阪神が一回に幸先よく先制した。1死から2番の中野が左中間を破る三塁打を放って好機を作ると、3番の森下翔太外野手(24)が大野の初球、131キロカットボールをはじき返して中前へ。午後6時1分の試合開始からわずか4分、8球での先制点に左翼席を埋め尽くした虎党も歓声を上げた。森下は24日のDeNA戦(横浜)以来、5試合ぶりの打点をマークした。「打ったのはたぶんツーシームかな。凄く集中しやすい環境を中野さんが作ってくれました。先制点を取って門別を楽にしてあげたいと思っていたのでよかったです。また同点になったので、追い越せるように次も頑張ります」
◆阪神・大竹耕太郎投手(29)が1日の中日戦で今季初登板初先発する。この日はキャッチボール、ランニングなどで調整。「(トレーナーら)たくさんの周りの方の支えによって投げられると思う。感謝の気持ちをもってのぞみたい」と明かした。大竹は春季キャンプ中に下肢の張りを訴え、途中離脱。2軍で調整を続け、ウエスタン・リーグは4試合の登板で2勝1敗、防御率2・25だった。相手先発は今オフ、ソフトバンクから戦力外となって中日に加入した三浦。ともに育成出身で、大竹はソフトバンク時代の22年に1年間、チームメートとして三浦と接した。「まさかバンテリンで(投げ合う)。お互いにベストを尽くしてやっていければ」とエールを送った。
◆阪神の先発・門別啓人投手(20)が三回に勝ち越しを許した。先頭の木下拓にフルカウントから144キロ直球を痛打され、左翼席最前列に1号ソロを献上。門別にとっても今季5試合目の登板(うち先発4試合)で初被弾となった。先制した直後の一回は先頭の岡林に三塁打を浴び、1死から上林に中前打であっさりと同点。今季初めて坂本とバッテリーを組んだ左腕だが苦しい投球が続いている。
◆中日が1-1の三回に木下拓哉捕手(33)が今季初本塁打となる左越えソロを放って1点を勝ち越した。先頭で立った第1打席。フルカウントから阪神先発・門別の高く浮いた直球をとらえた。舞い上がった打球は左翼フェンスをギリギリで越えた。捕手としてリードする先発・大野をバットでも援護し「先頭打者だったのでとにかく出塁することだけを考えていました。その結果最高のかたちになってくれて良かったです」と喜んだ。
◆阪神が中盤で試合をひっくり返した。1‐2で迎えた六回。先頭の近本が遊撃への内野安打で出塁。続く中野がバントの構えを見せると、カウント2‐0となったところで、中日の先発・大野が突然マウンドを降りた。代わった祖父江から、森下が中前打を放って無死満塁の大好機。4番・佐藤輝明内野手(26)が打席に向かった。その初球、外角に投じられた135キロスライダーを逆らわずに左前へ。2試合連続打点で試合を振り出しに戻すと、なおも無死満塁で大山の遊撃併殺の間に勝ち越し。2死三塁から前川が大きな追加点となる右前適時打を放った。
◆阪神の先発・門別啓人投手(20)は六回途中4安打4失点で降板した。1-0と先制した直後の一回は先頭の岡林にいきなり三塁打を浴びると、1死から上林の中前打であっさり同点。三回は木下拓に1号ソロを浴びて勝ち越しを許した。それでも1点差で何とかしのぐ。四回は走者を出しながら無失点、五回は三者凡退に抑えると、味方が六回に一挙3点を奪って逆転。六回のマウンドへと向かった。先頭の板山、続く上林と三振で2死とするも、ボスラー(前マリナーズ)に死球、中田に四球で一、二塁のピンチ。ここで藤川監督から交代を告げられた。門別の後を受けてマウンドに上がった岡留は細川に四球を与え、これで2死から3連続四死球で満塁。藤川監督が再び動く。中日が代打・高橋周を送ると、左腕の島本がマウンドへ。その島本が高橋周に2点右前打を浴びて同点。なおも一、三塁のピンチで迎えた木下の打席で一走・高橋周がけん制球に飛び出し、三走の細川をタッチアウトと勝ち越しは許さなかったが、藤川監督の継投策は実らなかった。
◆阪神の高卒4年目・中川勇斗捕手(21)が4‐4で迎えた七回1死で代打出場。1軍デビューを飾った。左腕・斎藤に対して、2球目に豪快なフルスイング。バンテリンドームの阪神ファンを沸かせると、ボール球を見極めて四球。1軍初打席にも動じることなく仕事を果たした。中川は29日に今季1軍初昇格。右の代打枠として期待されていた。
◆阪神が最大の好機を生かせなかった。4‐4の九回、中日は松山をマウンドに送った。先頭の前川が初球154キロを捉えて中越えの二塁打。続く坂本はバントを試みるも、追い込まれ、最後はバスターを敢行も空振り三振に倒れた。負の空気を切り払ったのは代打・糸原。145キロフォークを捉えて左前打を放ち、1死一、三塁。代打・木浪がコールされた。初球で糸原が二進し、1死二、三塁。しかし、木浪が空振り三振に倒れ、2死となった。最後は頼みの綱の近本も見逃し三振に倒れて無得点に終わった。
◆中日はシーソーゲームでの延長戦の末、今季初のサヨナラ勝ちを収めて2連勝とし、勝率5割復帰にあと1勝とした。一回に1点を先制されたが、その裏に1死三塁から上林誠知外野手(29)が中前適時打を放って同点に追いつく。三回には先頭・木下拓哉捕手(33)の左越えソロで1点を勝ち越した。六回に3点を奪われ4-2と逆転されたが、その裏に代打・高橋周平内野手(31)が2死満塁から右中間に2点打を放ち4-4と追いついた。以後は両軍無得点のまま今季4度目の延長戦を迎えた。延長十一回、細川成也外野手(26)の中前打から相手の守備の乱れなどで得た1死一、三塁で代打オルランド・カリステ内野手(31)がビーズリーから犠飛を放って試合を決めた。大野雄大投手(36)は六回無死一塁の場面で中野に2球を投げたところで緊急降板した。
◆今季初のサヨナラ負けを喫した阪神が3連敗で首位の座を巨人に明け渡した。体調不良で抹消された石井大智投手(27)に代わって昇格したジェレミー・ビーズリー投手(29)が十一回、安打ー犠打ーサインミスによる捕逸ー申告敬遠での1死一、三塁からオルランド・カリステ内野手(33)に中犠飛を許した。ビーズリーは24年9月20日DeNA戦(横浜)以来の救援で今季初黒星。2安打1打点の佐藤輝明内野手(26)は月間22打点&8本塁打。門別啓人投手(20)は5回?を投げ、4失点。4年目の中川勇斗捕手(21)は七回、代打で迎えたプロ初打席で四球を選んだ。
◆石井の登録抹消は痛すぎる。どのような症状なのか、どの時点で抹消が決まったのかなど、不透明な部分が多い中で話すのは難しいが、1つ、はっきりしていることがある。これまでも阪神の救援陣は左偏重だった中での石井の離脱。早急な右投手を救援陣に組み込む必要がある。この日はビーズリーが投げたが、延長戦だったし、緊急事態の印象が強い。接戦の六回、七回に出せるか、といえば、まだまだ不安要素の方が強い。ネルソンは2軍で復帰登板したばかりだから難しいので、石黒らから選ぶしかない。とにかくもう1枚、必要だ。実は5月に入るので、そろそろセットアッパーを固定して戦うべき、という主張をしようと思っていた。もちろん、候補は石井だった。が、その構想も崩れた。本来なら守護神(岩崎)が左腕だから、右腕がふさわしかったのだが、そうも言っていられない。応急措置の候補は及川しかいない。ただ、この日は2イニング投げてしまったので、すぐに固定は難しい。そろそろ、計画性を持って投手起用する時期に来ていると思うのだが...。(本紙専属評論家)
◆阪神・森下翔太外野手(24)が電光石火の先制劇を見せた。一回1死三塁で大野のカットボールを捉えて中前へ。試合開始からわずか4分での得点に「すごく集中しやすい環境を(直前で三塁打を打った)中野さんが作ってくれました」とうなずいた。これが5試合ぶりの打点。勝負強い3番は5月の初戦に向け「まだまだ先は長いので、あした(5月1日)勝ちます」と誓った。
◆快音を残し、打球はあっという間に左前で弾んだ。2つ目の単独トップに立った4月の締めくくりは痛恨のサヨナラ負け。佐藤輝は4番の自覚をにじませて、言葉少なに帰りのバスへと乗り込んだ。「得点につながってよかったです。いい反応ができたと思います」1-2で迎えた六回無死満塁の絶好機だった。祖父江の初球、135キロスライダーにバットを合わせた。外角球を逆らわずに左前へ。一時同点の一打に塁上で静かにうなずいた。今季24打点とし、並んでいた巨人・岡本を置き去りにしてセ・リーグ単独トップに立った。岡本に2差をつける9本塁打と合わせて、単独2冠。まだ4月が終わったばかりとはいえ、球団としては1986年のバース以来となる本塁打王、2014年のゴメス以来となる打点王の戴冠へ、期待は膨らむばかりだ。「チームが勝てばそれでいいんです」セ界打撃2部門のトップに君臨するほど好調でも、口にするのは〝チームの勝利〟のことばかり。4月15日のヤクルト戦(松山)から託された打線の中心。虎の4番としての自覚と責任は日に日に増している。どれだけ自分が打っても負けてしまっては意味がない。だから、9号ソロを放った前日29日の中日戦(バンテリンドーム)後も「もう一本ね、ランナーがいるときに出なかった」と敗戦の責を負った。この日も2冠で締めくくった4月の好調を問われても「まあまあ、いいんじゃないですか、それは別に」と多くを語らなかった。延長十回2死で迎えた第5打席は左前打を放ち、4月22日のDeNA戦(横浜)以来、7試合ぶりにマルチ安打をマークした。〝ランナーがいるとき〟ではなかったが、4番・佐藤輝に〝もう一本〟が出たことは、これから始まる5月の戦いに向けてプラス材料といえる。「頑張ります」すべては虎の勝利のために-。5月も佐藤輝が猛虎打線の中心で暴れまわる。(原田遼太郎)
◆延長十回に復帰して2度目の登板となった湯浅は2死を取った後、中田を四球で歩かせたが、中田の代走・樋口をけん制でアウトにして無失点に抑えた。「体は問題なく、普通にやれていたのでとりあえずゼロで後ろにつなげるように頑張りました」と振り返った。登板を重ねながらさらに状態を上げていく。
◆島本は4-2の六回、2死満塁のピンチで火消しを期待されて登板したが、踏ん張れなかった。1ストライクから2球目のシュートを代打・高橋周に狙い打たれ、右前への2点打を許した。「あそこは抑えないといけないので...悔しいです」と唇をかんだ。
◆ビーズリーが痛恨のミスを悔やんだ。延長十一回に登板。先頭の細川に中前打を許すと、犠打で1死二塁。木下に投じた初球はサイン間違いで捕手・坂本が捕球できなかった(記録は捕逸)。「意思の疎通ができていなかった。坂本さんはしっかり言ってくれていたが、僕が理解できなかった」。最後は1死一、三塁で代打・カリステにサヨナラ犠飛を浴びて敗戦。試合後はベンチ内で拳をたたきつけ、怒りをあらわにした。
◆高卒4年目の中川が1軍デビューを果たした。七回1死で代打出場。左腕の斎藤から落ち着いて四球をもぎ取り、ガッツポーズをみせた。「緊張しましたが、しっかりと投手と勝負することができた。ファームでも集中してやっていたので、それができたと思う」。4月29日に今季1軍初昇格して巡ってきたチャンス。まずは右の代打枠として結果を残していく。
◆阪神はサヨナラ負けを喫し、3連敗で巨人に首位の座を明け渡した。この日、石井大智投手(27)が体調不良のため、1軍選手登録を抹消。今季ここまで11試合登板で防御率0.75とフル回転していたセットアッパーの離脱が響いた。2位から再浮上を狙う5月。この苦境を全員で乗り切っていくしかない。延長十一回、最後は力尽きた。虎のブルペン陣は必死にバトンをつないだが、4時間20分の激闘の末に歓喜に飛び込むことはできなかった。ブルペン陣の中核を欠き、今季初のサヨナラ負けで首位陥落。4月を悔しい形で終えた藤川監督は前を向いた。「本当にギリギリの勝負が多いですけど、我慢強く。あと、やっぱり攻めていく姿勢ですね。その辺りを、また明日から選手たちに求めたいと思います」チームに降りかかったのは緊急事態―。この日、石井が1軍選手登録を抹消された。球団は理由を体調不良と発表。開幕から先発を務め、2軍で調整していたビーズリーが急きょ登録され、ベンチメンバーに入る慌ただしい状況だった。そして、その助っ人右腕が最後に打たれた。4―4の延長十一回に登板するも、安打と犠打、そして捕逸で三塁に走者を背負う。木下を申告敬遠で歩かせて1死一、三塁。代打・カリステには中堅にはじき返され、ジ・エンドだ。痛かったのは存在感の大きい一枚のカードを切れなかったことだ。4―2と逆転した六回に先発の門別が2死から連続四死球を与えてピンチを招いたところで、指揮官は岡留へのバトンパスを決めた。だが、ここで四球を与え、交代。3番手・島本は代打・高橋周に右前2点打を打たれ、すぐさま追いつかれた。岡留がリードした状況でマウンドに上がるのは6試合目の今回が今季初。もし石井がいれば-。すでに8ホールドを挙げているセットアッパーの離脱が大きく響いた形だ。
◆またも〝六回の壁〟を乗り越えることはできなかった。先発した阪神・門別啓人投手(20)は自己最長タイの5回?を投げ、六回2死一、二塁とピンチを招いて降板。救援陣が同点に追いつかれ、今季2勝目はお預けとなった。「2アウトからの死球がすべてかなと。勝ち越してもらったあとのイニングを完了させることができず申し訳ない」20歳の左腕は頭を下げた。打線が六回に3点を奪って逆転し、4-2とリードした展開でマウンドへ。板山、上林を連続三振に仕留めた直後だった。ボスラーに死球、続く中田に四球を与えたところで、藤川監督の交代指令だ。このあと岡留は細川に四球を与えて、満塁としたところで島本が登板。代打・高橋周に右前へ同点の2点打を浴び、勝利投手の権利もスルリ。門別は「あそこで中継ぎ陣に渡して打たれるぐらいなら自分が打たれたかった」とリリーフ陣をかばった。門別は開幕ローテションに入り、ここまで5試合に登板(先発は4試合)して1勝1敗、防御率3.13。もっとも長くマウンドにいたのはプロ初勝利を挙げた4月6日の巨人戦(東京ドーム)の5回?だった。「中継ぎの方に負担かけていることが多いので。1イニングでも多く投げることを目標じゃないけど、意識していきたい」この日は、ここまで11試合に登板して、ブルペン陣を支えてきた石井が体調不良で1軍選手登録を外れただけに、先発としての役目を果たしたかった。「次は、しっかりと(長いイニングを)投げ切れるようにしていきたい」。次回登板では〝六回の壁〟を突き破り、リリーフ陣に迷惑をかけない投球をしてみせる。(三木建次)
◆及川は七回に4番手で登板して三者凡退に抑えると、八回も登板して先頭の山本に安打を許したものの後続を断ち、今季2度目のイニングまたぎで無失点とした。石井を体調不良で欠いたブルペンで役割を果たし「みんなでカバーするしかない。大智さん(石井)が帰ってくるまでみんなで頑張れれば」。14試合に登板して防御率は0・00を継続。「状態を保ちつつ、いい投球ができれば」と気を引き締めた。
◆岡留は六回2死一、二塁の場面で門別に代わって2番手で登板したが、細川を四球で歩かせて満塁としたところで交代。「(救援登板の)準備はしていました。次、頑張ります」と前を向いた。
◆阪神3連敗!! ゴールデンウイークに合わせて白星の連休に入った! ハア...。俺は何度も言ってるよね。『好事魔多し』で上位にいるときこそ、謙虚でしたたかな野球をやらなアカンって!!4-4の九回1死一、三塁のチャンスに代打木浪...。小幡にレギュラーポジションのショートを奪われつつある木浪にかける藤川采配は、気持ち的に分からないでもないけど...。あの場面、俺の中での正解は代打にバントの名手、梅野でセーフティースクイズでしょう!!(三塁走者は足のスペシャリスト植田だしさ)負けたから言うんじゃないけど、中日の井上野球、奇々怪々で面白いだがや! 好投の大野を六回無死一塁、打者中野の2ボールの場面でいきなり祖父江に代えたり(脚をつった影響)、九回1死一、二塁で外国人のロドリゲスにバント? そして九回2死満塁で山本がサヨナラを狙うセーフティーバント(結果は投ゴロ)。結果はともあれ、球界にずっといる井上監督(阪神のコーチをこの間までやってました)の采配は勉強にしましょう!

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
巨人 |
15 | 11 | 1 | 0.577 (↑0.017) | - (↓0.5) |
116 | 93 (+2) | 80 (-) | 18 (-) | 15 (+1) |
0.254 (↓0.003) | 2.720 (↑0.11) |
2 (1↓) |
阪神 |
14 | 11 | 1 | 0.560 (↓0.023) | 0.5 (↑0.5) |
117 | 88 (+4) | 74 (+5) | 15 (-) | 19 (+1) |
0.240 (↓0.001) | 2.480 (↓0.04) |
3 (-) |
広島 |
12 | 12 | 1 | 0.500 (↓0.022) | 2 (↓0.5) |
118 | 81 (-) | 67 (+2) | 8 (-) | 12 (+1) |
0.239 (↓0.003) | 2.290 (-) |
4 (-) |
中日 |
11 | 12 | 2 | 0.478 (↑0.023) | 2.5 (↑0.5) |
118 | 55 (+5) | 74 (+4) | 9 (+1) | 12 (-) |
0.209 (↑0.002) | 2.760 (↓0.02) |
5 (1↓) |
DeNA |
10 | 13 | 2 | 0.435 (↓0.02) | 3.5 (↓0.5) |
118 | 81 (+1) | 77 (+4) | 8 (+1) | 10 (+1) |
0.224 (-) | 2.750 (↑0.02) |
6 (-) |
ヤクルト |
9 | 12 | 1 | 0.429 (↑0.029) | 3.5 (↑0.5) |
121 | 66 (+4) | 92 (+1) | 7 (-) | 4 (-) |
0.228 (↑0.002) | 3.720 (↑0.13) |
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