西武(☆3対0★)オリックス =リーグ戦5回戦(2025.04.26)・ベルーナドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:隅田 知一郎(4勝0敗0S)
(セーブ:平良 海馬(0勝1敗5S))
敗戦投手:エスピノーザ(0勝1敗0S)

本塁打
【西武】長谷川 信哉(1号・4回裏3ラン)

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◆西武は0-0で迎えた4回裏、2死一二塁の好機で長谷川の3ランが飛び出し、先制に成功する。投げては、先発・隅田が7回無失点11奪三振の力投。その後は2投手の継投で完封リレーを展開し、隅田は今季4勝目を挙げた。敗れたオリックスは、打線が7安打無得点とつながりを欠いた。

◆打率1割台と不振に苦しんでいる西武の長谷川信哉外野手(22)がうれしい今季1号3ランを放った。チームは4連敗中で、この日も3回まで毎回得点圏に走者を進めながら、1点も入らない苦しい展開。そんな中で迎えた、4回2死一、二塁の第3打席。2番に入る長谷川はカウント1-1からの真ん中148キロを臆せず振り抜くと、打球は西武ファンで埋まる左翼席へきれいに吸い込まれた。試合中、球団広報を通じ「前の打席で積極的に打ちにいくことができず後悔が残る打席になってしまったので、この打席はゾーンに入ってきた球を積極的に打ちにいく意識で打席に入りました。その結果が本塁打になってうれしいです」とコメントを寄せた。ベンチ前では西武ファンに"クソデカネックレス"と親しまれる、正式商品名「ビッグチェーンネックレス」を元山にかけられ、久しぶりの笑顔を輝かせた。西武は今季、試合前までリーグ最少の6本塁打と、昨季から続く長打不足に苦しんでいた。6本の内訳もソロと2ランのみで、長谷川の1発が今季初の3ランとなった。

◆西武が首位オリックスを破り、連敗を4で止めた。3回まで毎回得点圏に進めながら、先制点が入らない苦しい序盤に。しかし4回、打率1割台と苦しむ2番長谷川信哉外野手(22)が1号3ランを放ち、流れを一気に引き寄せた。投げては先発左腕の隅田知一郎投手(25)が走者を許しつつも、カーブやフォークなどでオリックス打線に的を絞らせず、7回11奪三振で無失点の好投で期待に応えた。リーグトップの4勝目を挙げた隅田はこれで防御率0・58となり、チームメートの今井を抜いてリーグ防御率トップにも躍り出た。前日25日は2点リードの9回、クローザーの平良海馬投手(25)が暴投や失策も絡んで同点に追いつかれ、延長戦の末に敗退。西口文也監督(52)の継投も注目されたが、3点リードの8回にはいつも通りに必勝リレーとしてトレイ・ウィンゲンター投手(31)を投入。9回も平良に託し、リードを守り切った。

◆首位オリックスが今季3度目のゼロ封負けを喫した。初回にいきなり無死一、二塁の好機を迎えたが、4割打者の3番太田椋内野手(24)が見逃し三振。6回にも2死一、二塁の場面を作ったが、6番ジョーダン・ディアス内野手(24)が空振り三振とチャンスを生かせなかった。西武隅田に要所を締められてホームには届かず。太田の連続試合安打も7でストップした。今季4度目の先発となったアンダーソン・エスピノーザ投手(27)は4回9安打3失点で初黒星を喫した。開幕から2試合先発して未勝利の椋木蓮投手(25)は6回から3番手で登板し、2回を2安打無失点に抑えた。

◆オリックスのアンダーソン・エスピノーザ投手(27)が4回9安打3失点で降板した。今季4度目の先発で今季初勝利とならなかった。立ち上がりから走者をためながらも3回までゼロを並べたが、4回に1死から古賀、滝沢に連打を許して一、二塁とすると長谷川に148キロ直球を左翼席に運ばれた。来日2年目の今季は白星がなかなかつかめない。昨季も自身5連敗でシーズンを終えており、昨年7月7日の日本ハム戦(京セラドーム大阪)を最後に勝利から遠ざかっている。

◆オリックス太田椋内野手(24)の連続試合安打が7でストップした。初回にいきなり無死一、二塁の好機で打席に立ったが、カウント2-2から際どい内角球を見逃して三振。6回にも空振り三振を喫するなど4打数無安打に終わった。連続試合出塁も21で止まった。チームも今季3度目のゼロ封負け。太田は「試合だけを見るんじゃなくて練習からしっかりとやっていきたい」と前を向いた。ただ、この試合を終えても打率はリーグトップの4割6厘。安打数、打点、出塁率などもトップを維持している。

◆西武隅田知一郎投手(25)が4勝目を挙げ、0・58の防御率とともにリーグトップに立ったが「今井さんの方がすごいっす」と笑った。とはいえ「連敗を止める一心で上がりました」というマウンドで7回11奪三振無失点と見事だった。前回登板に続きチャットGPTに質問。「攻めていって1球で空気を変えろ」と助言をもらい、初回の好調太田の見逃し三振で空気を変えてみせた。

◆西武の滝沢夏央内野手(21)は4回、バットを手元から折られながら、長谷川の3ランへとつながる安打を打った。ただ、らしさが出たのは2回の第1打席。フルカウントからファウルで3球粘り、最後は勢いこそ強くなかったもののしぶとくライト前に転がした。2回終了時点でオリックス・エスピノーザは57球。滝沢も難敵崩しに間違いなく貢献した。敗れた前日25日のオリックス戦も、4打席で投手に24球を投げさせた。6回の押し出し四球が目立ったものの、より効果的だったのは2回の四球だ。滝沢自身も「あれは自分の中でベストだと思っています」と振り返る。その回、積極的に仕掛けた7番古賀悠と8番児玉が、いずれもいい当たりだったものの2球で2死になった。滝沢もその流れで凡退すると、先発今井に息つく暇がなくなる。「もう、なんとか粘って今井さんに間を持たそうと。最悪、最後は三振でもいいと思ってました」見送りストライクが2つに、ボール、ファウル、さらにボールが2つでフルカウントに。最後はカットボールを見送り、四球をもぎ取った。「とにかく球数を投げさせて。時間稼ぎみたいな感じなのかもしれないですけど...」3回表、しっかり息を整えられた今井は先頭に四球を許したものの、上位打線から3連続三振を奪い、勢いに乗った。前節のロッテ戦(ZOZOマリン)では2つの失策をし、連敗につながってしまった。「もう、ミスが痛すぎてなんとか取り返すのに必死です」。とはいえミスは恐れない。この日は2安打に加え、遊撃守備でも好プレー。0-0の3回無死一塁、オリックス紅林の強い打球を投手隅田がつかみきれなかったものの、滝沢がこぼれ球をグラブですくい、つかむ間もなく、ポーンと二塁カバーの野村大へグラブトス。見事に併殺にした。「試合前とかは不安はありますけど、試合になったらそういうことは何も考えないです。あれもとっさの反応で」決勝3ランの長谷川と同様、もがき悩みながらも必死に食らいついている。【金子真仁】

◆西武長谷川信哉外野手(22)の首に派手な金色ネックレスがかかった。首位オリックス相手に4回、決勝1号3ラン。連敗脱出のお立ち台で「マーベラス!!」と叫んでファンと喜びを共有した。華やかな顔立ちのスター候補。でも着替えれば苦悩の若者でもある。文句なしの殊勲打でもなお、打率は1割6分2厘だ。「苦しい成績です。苦しかった、というか苦しいです。2軍だと打てるから1軍でも同じようにしたいのに...」。大半のプロ野球選手がぶつかってきた壁だ。高卒でプロ5年目、独り立ちを決意した。これまでDeNA宮崎、巨人坂本に師事してきたが、あえて1人で自分流を模索する。簡単に打撃フォームが固まるほど、プロの攻めは甘くない。「10打席で見切られることだってあると思う。それとも戦わないといけないので」。見えない敵に自分から苦しむこともある。西川愛也外野手(25)と1、2番を任されている。開幕時点では打順が逆だった。「今の愛也さんの心理状態、ほんっとによく分かるんです。上位打線だと、固め打ちしないと打率は下がっていくので」。ここに来てバットが冷え込んでいる先輩の苦しさを想像し、表情を苦くする。華やかな世界でも、日々の大半は下積みだ。「今日良くても明日が大事ですよね」。油断する余裕さえない。昨季は4月21日以降、ずっと6位だった。今季は最下位転落の翌日に5位に浮上。小さな成功の積み重ねが、未来の強い西武につながる。中枢にいるのは、彼ら若獅子世代だ。【金子真仁】

◆西武・長谷川信哉外野手(22)が1号先制3ランをマーク。0-0の四回2死一、二塁からオリックス先発・エスピノーザのツーシームを捉え、左中間スタンドに運んだ。「前の打席で積極的に打ちにいくことができず後悔が残る打席になってしまったのでこの打席はゾーンに入ってきた球を積極的に打ちにいく意識で打席に入りました。その結果が本塁打になってうれしいです」初の開幕スタメンを勝ち取った今季はこの日まで打率・157、2打点と苦しんでいたが、82打席目で待望の一発が飛び出した。

◆オリックスはチャンスで一本が出ず、今季3度目の零封負けを喫した。 一回に連打などで無死一、二塁の好機を作ったが、無得点。六回も得点圏に走者を置いた場面で新外国人のディアスが空振り三振に倒れるなど、突破口を開けなかった。 先発のエスピノーザは序盤から制球に苦しみ、四回には長谷川の3ランを被弾。4回9安打3失点で今季初黒星を喫した。

◆西武が連敗を4で止めた。隅田は要所を締めて7回無失点。無傷でリーグ単独1位の4勝目を挙げた。打線は四回に下位打線の連打で一、二塁とし、長谷川が1号3ランを放った。オリックスは好機で一本が出ず、今季3度目の零敗。

◆オリックスは今季3度目の零封負け。4戦連続で3番に座った打撃部門2冠の太田椋内野手(24)も4打数無安打に終わり、好投した西武先発・隅田を褒めるしかなかった。「(球の)高さもよかったですし、しっかり腕を振ってきていたので、見極めが難しかった」一回無死一、二塁の先制機では膝元への直球に見逃し三振。六回も無死一塁でフォークに空振り三振に倒れた。連続試合安打は7、連続試合出塁は21でストップしたものの、打率・406、16打点は依然、リーグトップを走る。八回には一塁手の好捕に阻まれたが、安打性の打球を放っており「試合(の結果)だけを見るのではなくて。練習からそんな悪い感じではない」と手応えを語った。岸田監督は7回無得点に抑えられた隅田に対し、「対策していかないといけない」とリベンジを期した。チームは2位・日本ハムと楽天に1・5差に縮められたが、27日にカード勝ち越しを決めて首位を堅守するだけだ。「(安打が止まったことは)全然、意識していない。また頑張ります」と太田。打線に欠かせない存在に成長した24歳が、仕切り直して再び勝利につながる安打を積み重ねる。(織原祥平)

◆西武・隅田知一郎投手(25)が7回7安打無失点、11奪三振でリーグトップとなる無傷の4勝目。チームの連敗を4で止めた。さらに26イニング無失点で防御率を0・58とし、こちらも同僚の今井を抜いてリーグトップに躍り出た。「連敗を止める一心で(マウンドに)上がった。辛抱強くバッターを攻めていけた」本調子ではなかった。一回先頭から連打を浴びて無死一、二塁のピンチを背負うと「腹をくくって攻めていこう」と3番太田を150キロの直球で見逃し三振、後続も断って無失点に抑えた。その後も三、六、七回と先頭を出しながら、緩急を使って要所を締めた。デーゲームでは「なるべく早く寝ている」と夜11時に就寝し、朝7時に起床。十分な睡眠確保が好調を支える要因だ。6球団が3・5ゲーム差にひしめく混パで再び5位に浮上。西口監督は「走者を出しながらでも、しっかりとその後を抑えていけたところがよかった」とたたえた。勝利数と防御率でリーグトップの隅田は、初の月間MVP受賞も現実味を帯びている。「5月もしっかりチームに貢献できるように頑張る」とファンに誓った。(石井孝尚)

◆西武・隅田知一郎投手(25)が7回7安打無失点、11奪三振でリーグトップとなる無傷の4勝目。チームの連敗を4で止めた。さらに26イニング無失点で防御率を0・58とし、こちらも同僚の今井を抜いてリーグトップに躍り出た。隅田のデータは以下のとおり。?西武・隅田が開幕から負けなしの4戦4勝。開幕4戦4勝以上した投手は2023年の阪神・大竹耕太郎(5戦5勝)以来2年ぶり。西武(前身を含む)では18年の多和田真三郎(6戦6勝)と菊池雄星(5戦5勝)以来7年ぶり。?隅田は開幕から4試合全て先発で7回以上を投げて自責点2以下のハイクオリティースタート(HQS)をマーク。開幕4戦4勝が全てHQSだったのは、14年のオリックス・西勇輝以来11年ぶり。西武では07年の涌井秀章以来18年ぶりで、左投手は球団初。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
1392 0.591
(↓0.028)
-
(-)
11989
(-)
74
(+3)
21
(-)
10
(+1)
0.281
(↓0.002)
2.760
(↓0.03)
2
(-)
日本ハム
12110 0.522
(↑0.022)
1.5
(↑1)
12079
(+2)
75
(+1)
25
(+2)
6
(-)
0.224
(↓0.001)
2.750
(↑0.08)
2
(-)
楽天
12110 0.522
(↑0.022)
1.5
(↑1)
12065
(+6)
74
(+3)
11
(+1)
19
(-)
0.246
(-)
3.050
(-)
4
(2↓)
ロッテ
10110 0.476
(↓0.024)
2.5
(-)
12260
(+1)
64
(+2)
12
(-)
7
(+1)
0.208
(↓0.001)
2.590
(↑0.01)
5
(1↑)
西武
10120 0.455
(↑0.026)
3
(↑1)
12155
(+3)
63
(-)
7
(+1)
20
(+2)
0.232
(↑0.005
2.530
(↑0.12)
6
(1↓)
ソフトバンク
9122 0.429
(↓0.021)
3.5
(-)
12084
(+3)
82
(+6)
14
(-)
18
(-)
0.249
(↓0.001)
3.140
(↓0.05)