楽天(☆6対3★)ソフトバンク =リーグ戦5回戦(2025.04.26)・楽天モバイルパーク宮城=
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ソフトバンク
0000000033830
楽天
01013001X6901
勝利投手:内 星龍(1勝0敗1S)
(セーブ:藤平 尚真(0勝0敗2S))
敗戦投手:大関 友久(1勝2敗0S)

本塁打
【楽天】阿部 寿樹(2号・2回裏ソロ)

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◆楽天は2回裏、阿部のソロで1点を先制する。2-0となって迎えた5回には、村林の走者一掃となる適時二塁打が飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・内が7回途中4安打無失点の好投で今季初勝利。敗れたソフトバンクは、打線が9回に追い上げを見せるも及ばなかった。

◆ソフトバンク周東佑京内野手(29)が、2試合連続でベンチスタートとなった。前日25日の敵地楽天戦は欠場。23日のオリックス戦(みずほペイペイドーム)で右膝付近に死球を受けた影響で、大事を取った形だ。今季は昨年手術した左膝にも不安を抱えており、18、19日の西武戦(ベルーナドーム)では2試合連続で欠場していた。周東は現在、球団記録に並ぶ開幕19試合連続安打をマークしている。さらに、パ・リーグ記録の54年阪急レインズの20試合まであと1試合に迫り、記録更新に注目が集まっている。

◆通算2000安打に迫る楽天浅村栄斗内野手(34)が、死球を受けて苦悶(くもん)の表情を浮かべた。2点リードの5回1死一塁の第3打席。ソフトバンク大関の141キロ直球が左足に直撃し、その場に倒れ込んだ。1度ベンチに戻って治療を受けると、再び姿を現して一塁へ。客席から大きな拍手が送られた。浅村はこの日の1回に中前打を放ち、通算2000安打まで残り11本とした。西武時代の15年8月8日から続く連続試合出場は歴代4位の1329。痛みに負けずプレーを続け、あらためて鉄人ぶりを示した。

◆楽天が前夜の借りを返した。前日25日は0-1で惜敗し連勝が4でストップしたが、この日は主導権を握った。2回に阿部が左中間へ2号ソロを放ち先制。4回は堀内の遊ゴロの間に1点を追加した。5回2死満塁では村林が走者一掃の3点適時二塁打を左中間へ運んでリードを広げた。投げては24日に23歳の誕生日を迎えた先発内が、7回途中4安打無失点と力投し、今季初勝利を挙げた。

◆ソフトバンクが4連勝を逃し、パ単独最下位に転落した。打線は2回に2死一、二塁の好機をつくるも、広瀬隆太内野手(24)が三ゴロに倒れた。5点を追う7回は2死満塁のチャンスも、1番牧原大成内野手(32)が二ゴロ。8回まで無得点に抑え込まれ、最終回に2死から4連打などで3点を返し、なおも2死一、三塁。1発同点の場面とするも、最後は3番栗原陵矢内野手(28)が左飛に打ち取られた。投げては先発の大関友久投手(27)が4回2/3を投げ7安打5失点で今季2敗目。0-0の2回に5番阿部に先制ソロを浴び、4回にさらに1失点。2-0の5回には2死満塁から村林に走者一掃の適時二塁打を許し、5回途中でマウンドを降りた。チームは前日25日の同戦で勝利し、パ単独最下位を抜け出すも、この日西武がオリックスに勝利したため、ホークスが再び最下位に転落した。

◆ソフトバンク大関友久投手(27)が4回2/3を7安打5失点で今季2敗目を喫した。2回無死から楽天阿部に先制ソロを被弾。4回にも1点を失い、5回には2死満塁から村林に走者一掃の適時二塁打を浴びた。5回途中で無念の降板となり「先発としての仕事ができず、悔しいですし、申し訳ない気持ち」と肩を落とした。仙台大で4年間を過ごした杜(もり)の都で、白星をつかむことはできなかった。

◆"内くん"が快投した。楽天内星龍投手(23)が、今季初勝利を挙げた。開幕は中継ぎで迎えたが、チーム事情で前回登板から先発に再転向。今カードは「東北代表イーグルス高校」をテーマに行われ、高校野球さながらにサイレンが鳴り響く中、初球の148キロ直球でソフトバンク先頭の牧原大を二飛。続く川瀬は一ゴロ、栗原は142キロスプリットで空振り三振と初回を3者凡退で発進した。簡単にはマウンドを降りない。5回、先頭の柳町の打球が左太ももに直撃。落ち着いてボールを拾い、一塁に送球してアウトを取った。大事には至らず続投。試合後は「全く痛くないけど、めっちゃ痛そうなあざができてます」と笑って言ってのけた。今季初先発した19日ロッテ戦は4回0/3を6安打1失点で降板も、この日は7回途中4安打無失点で白星を手にした。「(2番手)西垣さんの力を頼っての勝利になったんですけど、本当にあのイニングまで投げさせてもらえたというのも良かった」。24日には23歳の誕生日を迎え、幸先のいいスタートを切った。選手紹介では、履正社(大阪)時代のユニホーム姿が大型ビジョンに映し出された。外野手として高校に入学も「すごくかっこいいからピッチャーがしたい」と1年秋頃に転向。「ピッチャーがほとんど初めての状態だったので、周りからもいろいろ言われたことはあった」というが、今やプロ野球選手だ。高校3年時の20年は新型コロナウイルスの感染拡大で、春夏の甲子園大会が中止に。同年8月に甲子園で行われた「プロ志望高校生合同練習会」でアピールし、その年のドラフト会議で楽天から6位で指名された。「高校時代があったからこそ、今がある。今の高校生たちには頑張ってほしい」。初心を忘れず、これからもマウンドに上がる。【山田愛斗】

◆ソフトバンクの主砲、山川穂高内野手(33)が責任を痛感した。敵地・仙台で楽天に完敗し、連勝が3でストップ。1日で再び最下位に転落した。4番は2三振を含む4打数無安打。ここ10試合で36打数2安打、1打点、打率5分6厘の低空飛行が続く。「自分が打っていればと、感情的になる」と中心選手としての心境を明かした上で「このままだとダメ。しっかりやりたい」と、チーム浮上へ不振脱出を誓った。大きな背中に悔しさを背負い込んで、山川は冷静に話した。「今日はつかまえられたかな、という球は何球かありました。でも、つかまえられなかった時点で、もう過去。そこがもどかしいし、負けてしまうと自分が打っていればというのは当然、感情的にあります」小久保ホークス100勝を達成した前夜(25日)は、緊迫した投手戦を制した。引き分けを挟んで3連勝を飾り、最下位を脱出。チーム浮上への大きな起点となる白星だったが「4番打者」は4打数ノーヒット。2三振を喫していた。チームに勢いをつけるには主砲の目覚めは絶対条件。まだまだ覚醒しなかった。この日も第1打席で楽天先発の内の前に空振り三振に倒れると、2三振を含め4打数無安打。3点差まで追い上げた9回は2死一、三塁で3番栗原が左飛。ネクストで控える山川に打席は回らず、試合は終わった。「(打席が)回ってきたら思い切り振ってやろうと思っていました」。一発回答の機会が目の前でついえ、山川は唇をかんだ。前日(25日)の8回1死二塁の第4打席は、3番栗原が申告敬遠。「山川勝負」で二飛に倒れていた。さらに悔しさも募ったはずだ。ここ10試合は36打数2安打1打点、打率5分6厘。チーム戦績も3勝6敗(1分け)と、黒星が先行。その前の6試合でチームは5連勝(1分けを挟む)。山川は6戦で4本塁打を放ち、25打数13安打、11打点。脅威の打率5割2分。まさに急降下だが、小久保監督は「(山川は)本来の姿にはほど遠い。でも復調するしかない。自分の力で」と4番の奮起を見守る。近藤、柳田が故障離脱し、山川にかかる責任は重みを増している。「しっかり練習と思考で取り戻していくしかない。まだ4月とはいえ、このままじゃダメなので」。再び最下位に転落したチームの活性化に、主砲の再起は欠かせない。【佐竹英治】

◆楽天阿部寿樹内野手(35)が初心に返った。26日ソフトバンク戦(楽天モバイルパーク)にスタメン出場。今カードは「東北代表イーグルス高校」がテーマで、甲子園風に「5番 レフト 阿部くん 一関第一高校」と場内アナウンスされ、2回の打席に立った。阿部は大関の2球目、142キロ直球をかち上げ、豪快にバットを放り投げた。「いったかなと思いましたけど。頼むから風で押し戻されるなと。そんな感じです」。左翼へ先制&決勝の2号ソロを運んだ。大型ビジョンには一関一(岩手)時代のユニホーム姿が映し出された。「僕、ガリガリだなと思いますね。ここ最近というか、ずっと見てなかったので、初心に返って頑張ろうかなと思います」。当時、階段ダッシュを繰り返していた記憶もよみがえる。「結構きつかったですね。高校からは遠いんで、30分くらい走って、階段上って、走って帰ってくるっていう。あんまり思い出したくはないですね」と笑った。同世代の浅村が通算300本塁打を達成し、通算2000安打に残り11本と迫る。「もうすごすぎて訳がわかんないんで。すごいなと思いながら見てるだけですね」。この日の1発は自身にとって52打席ぶりの長打だった。主砲に負けじと、"マスター"も打線を活性化させる。【山田愛斗】

◆楽天は投打がかみ合った。二回に阿部の2号ソロで先制。2―0の五回2死満塁からは村林の走者一掃の二塁打で突き放した。先発の内は6回?を無失点で今季初勝利。ソフトバンクは先発の大関が5失点と崩れ、反撃も遅かった。

◆ソフトバンクは楽天に3―6で敗れ、引き分けを挟み連勝は「3」でストップ。わずか1日で最下位に転落した。前夜は1―0の辛勝で逃げ切ったが、この日も課題の打線は一回から沈黙、スコアボードにゼロが並んだ。5点を追う七回に柳町の右前打と2四球で2死満塁の好機をつくったが、牧原大は二ゴロで凡退。0―6と点差が開いた九回に4番手、加治屋から3点を返し零封負けを回避したのがやっとだった。近藤、柳田、正木をけがで欠き、23日のオリックス戦(みずほペイペイ)では球団記録となる開幕から19試合連続安打中の周東が右膝に死球を受けて2試合続けて欠場。さらに深刻なのは全試合に4番で先発出場している山川穂高内野手(33)だ。4月11日のロッテ戦(ZOZOマリン)では1試合2本塁打を記録したが、この日も4打数無安打に終わり、打率は・189。最近10試合は36打数2安打、打率・056、ノーアーチと沈んでいる。試合後、報道陣に囲まれた山川はチャンスボールが何球かあったことを認めつつ「素直に(バッティングの)感じはよくない。ボール球を振らないようにと思いだすと後手に回り、攻めに入れない...」と心境を吐露。打てない状況が続いても打席で「感情を出すことはない」と常に言い切るが、これだけ沼にはまってしまっては元も子もない。「負けちゃうと、自分が打っていればと思う。練習、思考をまとめて取り戻すしかない。このままではダメ」と悔しさをにじませた。小久保裕紀監督(53)は「本来の姿からはほど遠い。自分で復調するしかない」と話せば、奈良原浩ヘッドコーチ(56)も「打てなくてもどっしり座ること。(打線の)顔なんだから」と見守る構え。飛車角落ち打線の軸だけに、山川の絶不調さが際立っている。(山戸英州)

◆ソフトバンクの大関は4回?を5失点と崩れた。二回に阿部にソロを浴びて先制され、0―2の五回は2死満塁から村林に走者一掃の適時二塁打を許して降板。「先発の仕事ができなかった。悔しいし、申し訳ない」と肩を落とした。野手の失策などもあったが「助けたり、助けられたりするのがチーム。抑えきれない自分の実力のなさ」と言い訳はしなかった。過去4試合は安定した投球で、先発ローテーションを支えていた左腕は「余裕がなくなってしまった。考え方から見直していきたい」と修正を期した。

◆楽天の阿部が二回に先制の2号ソロを放ち、チームに勢いをもたらした。大関の直球を完璧に捉えて左翼席に運び「頼むから風で押し戻されるなと思っていた」と笑みを浮かべた。大きい当たりを打てるのが強みの右打者だが、長打は4日のロッテ戦でマークした今季初本塁打以来。「ここのところはなかなかうまいこといかなかった。一本出てくれてよかった」と息をついた。

◆楽天・村林一輝(いつき)内野手(27)が3点二塁打を放ち、チームの貯金1に貢献した。「みんながつないでくれたチャンス。(先発の)内は打球を受けたけど頑張って投げていたので、打ててよかった」2-0の五回2死満塁。左腕・大関の3球目、143キロの高め直球をたたき、打球がワンバウンドして左中間フェンスにぶつかった。四回は三塁内野安打を放って得点に絡んだ。五回、尊敬する浅村が左太もも裏に死球を受けた。悶絶(もんぜつ)した後にベンチに戻ったが、屈強な男はグラウンドに現れた。村林は「痛くても弱音を吐かない姿勢は、若手にすごくいい影響を及ぼしている」と、自身も力をもらって快音につなげた。まさに万能レギュラーだ。村林は「6番・三塁」でスタメン出場。本職は遊撃ながら、チーム事情で二、三塁もそつなくこなす。首脳陣は「非常に器用で、特に送球の正確性が高い」と評価している。三木監督は「効果的な追加点。しっかり仕留めてチームに勇気を与えてくれた」と絶賛。チームは2位タイを維持。必死に混パに食らいつく。(広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
1392 0.591
(↓0.028)
-
(-)
11989
(-)
74
(+3)
21
(-)
10
(+1)
0.281
(↓0.002)
2.760
(↓0.03)
2
(-)
日本ハム
12110 0.522
(↑0.022)
1.5
(↑1)
12079
(+2)
75
(+1)
25
(+2)
6
(-)
0.224
(↓0.001)
2.750
(↑0.08)
2
(-)
楽天
12110 0.522
(↑0.022)
1.5
(↑1)
12065
(+6)
74
(+3)
11
(+1)
19
(-)
0.246
(-)
3.050
(-)
4
(2↓)
ロッテ
10110 0.476
(↓0.024)
2.5
(-)
12260
(+1)
64
(+2)
12
(-)
7
(+1)
0.208
(↓0.001)
2.590
(↑0.01)
5
(1↑)
西武
10120 0.455
(↑0.026)
3
(↑1)
12155
(+3)
63
(-)
7
(+1)
20
(+2)
0.232
(↑0.005)
2.530
(↑0.12)
6
(1↓)
ソフトバンク
9122 0.429
(↓0.021)
3.5
(-)
12084
(+3)
82
(+6)
14
(-)
18
(-)
0.249
(↓0.001)
3.140
(↓0.05)