1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
巨人 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 7 | 2 | 0 |
阪神 | 1 | 0 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | X | 4 | 7 | 2 | 1 |
勝利投手:村上 頌樹(4勝1敗0S) (セーブ:岩崎 優(0勝0敗9S)) 敗戦投手:赤星 優志(2勝3敗0S) 本塁打 |

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◆阪神が5連勝。阪神は初回、大山の適時打で先制に成功する。そのまま迎えた3回裏には、1死一二塁から佐藤輝が3ランを放ち、リードを広げた。投げては、先発・村上が8回1失点の快投で今季4勝目。敗れた巨人は、打線が7安打で1得点とつながりを欠いた。
◆阪神OB小山正明さん(享年90)の訃報を受け、甲子園バックスクリーン上の5本の旗がすべて半旗となった。阪神などで通算320勝、3159奪三振の大記録を残した小山さんは心不全のために18日に他界。阪神が24日に発表していた。甲子園では今季初の「伝統の一戦」を前に、球場には粛々とした追悼の空気が流れた。
◆巨人トレイ・キャベッジ外野手(27)が「7番右翼」でスタメン復帰した。キャベッジは開幕からここまで13試合に出場して打率3割9厘、3本塁打、8打点の成績を残し、チームをけん引した。だが、12日広島戦(マツダスタジアム)での走塁時に一塁手と交錯し、左手親指を負傷。敵地で行われた22日イースタン・リーグ楽天戦から実戦復帰し、この日から1軍に合流した。打撃練習では鋭い当たりを飛ばすなど、元気な姿を見せ「ようやく戻ってこられてとても興奮しています。状態はいいですし、今日試合でプレーできるの楽しみにしています」と話した。先発は赤星優志投手(25)が務める。前回阪神と対戦した5日の試合では、佐藤輝、近本に本塁打を浴び、6回3失点。「ホームラン2本で点取られてるので。甘いボールをしっかり打たれたので、減らせるようにしたい」と意気込んだ。
◆阪神OBの江夏豊氏(76)がサプライズで試合前のセレモニーに登場した。往年の雄姿を紹介する映像内で「私は80周年なので、ほとんど同じ年月なんですが、今後ともよろしくお願いします」とビデオメッセージが流れた。そのあと「ピッチャー、江夏」のアナウンスとともに、車いす姿でグラウンドに入ると、場内からは大きなどよめきと拍手が起きた。実際には投球せず、車いすから立ち上がり、マウンドから投げるフォームだけを見せて、甲子園を沸かせた。今季、4度に分けて開催される球団創設90周年の企画「Tigers Legends Day」の第1回だった。この日のテーマは「ミスタータイガース」。ファーストピッチセレモニーの参加者は掛布雅之OB会長(69)と田淵幸一氏(78)の2人と発表されていたが、オールドファンならずとも待望のレジェンド左腕が緊急参戦した。江夏氏が公の場に出たのは、昨年7月に東京ドームで行われた巨人とのOB戦以来。その時も車いす姿だった。掛布氏は今月1日、メモリアルファーストピッチに参加した際に「ちょっと体調を崩されているんですが、江夏さんをどうしても甲子園に呼びたい。田淵さん、江夏さんは黄金バッテリーで、時代を作ってきた伝説の方。僕は田淵さん、江夏さんの現役時代に入団して、かわいがってもらいましたから」と江夏氏の来場を熱望していた。
◆阪神OB小山正明さん(享年90)の訃報を受け、試合前に両軍がベンチ前に出て30秒間、黙とうをささげた。甲子園バックスクリーン上の5本の旗はすべて半旗。阪神は全員が肩に喪章をつけて試合に臨んだ。阪神などで通算320勝、3159奪三振の大記録を残した小山さんは心不全のために18日に他界。阪神が24日に発表していた。甲子園では今季初の「伝統の一戦」は追悼の空気の中で始まった。
◆首位・広島を0・5ゲーム差で追う阪神は、今季初の5連勝を目指す。今季、甲子園で初めて迎える「伝統の一戦」。前回の東京ドームでの今季初顔合わせでは、巨人に3連勝。エース村上頌樹(26)を立てて4連勝を狙う。開幕から引き分けを挟まず巨人戦4戦4勝なら、球団では68年ぶりの記録となる。打線は24日DeNA戦(横浜)と投手以外は変えず。
◆阪神の5番大山悠輔内野手(30)が、「魚雷(トルピード)バット」とみられる新相棒で、先制打を放った。0-0の2回2死一、三塁の初打席。先発赤星の直球をはじき返し、一、二塁間を破った。芯の部分から先端に向けて細くなったバットで、打点を挙げた。メジャーリーグなどで話題となっている魚雷バット。大山自身も興味を示していた。
◆阪神OBの江夏豊氏(76)が甲子園に帰ってきた。車いすでマウンド付近に到着すると、すっと立ち上がった。実際にはボールを投げなかったが、かつてのダイナミックなフォームを想起させるように左腕を振り、拍手喝采を浴びた。サプライズの登場だった。ファーストピッチセレモニーの参加者は掛布雅之OB会長(69)と田淵幸一氏(78)の2人だけと発表されていた。江夏氏が公の場に現れるのは、昨年8月に東京ドームで行われた巨人とのOB戦以来。その時も車いす姿で、体調が心配されていた。取材にも応じた。「甲子園はふるさとだから。この球場をバックにして野球をやれたんだから。それが自分の一番の誇りです。(声援を)身近に感じる。特に強く感じる」と感激の面持ちを見せた。田淵氏、掛布氏との"競演"には「俺にとっては懐かしい、戦友だもんね。いいヤツらといっしょに野球ができたよ。みんな20歳とかから野球をやっているんだからね。しゃあないな、年を取るのは」と笑ってみせた。藤川球児監督(44)が率いる今季の阪神についても語った。「いまの阪神の実力、セ・リーグにおいての阪神の立場はファンの方が一番よく分かっている。絶対勝つよ。それだけのズバ抜けた戦力を持っているから。大きな故障、ケガがない限り、阪神優勢じゃないかな。(90周年の)節目であろうがなんであろうが、実力的にあるんだから。しっかり応援してください」と太鼓判を押し、ファンにもサポートを呼びかけた。サプライズの来場には関係者の尽力があった。今月1日、掛布氏がメモリアルファーストピッチに参加した際に「ちょっと体調を崩されているんですが、江夏さんをどうしても甲子園に呼びたい。田淵さん、江夏さんは黄金バッテリーで、時代を作ってきた伝説の方。僕は田淵さん、江夏さんの現役時代に入団して、かわいがってもらいましたから」と、江夏氏の来場を熱望していた。
◆阪神湯浅京己投手(25)が、巨人大勢投手(25)と交流した。2人は同学年で23年WBCでともに侍ジャパンの一員として戦っており、以前から親交が深い。湯浅は昨年8月に国指定の難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術を受け、長期間のリバビリを経て24日に今季初めて1軍昇格した。「『俺に会いたくて、このタイミングで上がってきたんやろ?』と言われた」と笑顔で明かした。リバビリ期間中も連絡を取っていたという2人。湯浅は「頻繁に連絡は取っていたりもしました。ご飯も今年入ってからも行きましたし。ライバル関係、いい関係でやれているな、というのは、ご飯とかに行っていても、しゃべっていてもめちゃくちゃ思うので、負けないように頑張りたい」と力を込めた。23年まで阪神でともにブルペンを支えた巨人カイル・ケラー投手(31)とも日本語で会話。「『お久しぶりです』と言われました」と笑顔で振り返った。
◆阪神OBの田淵幸一氏(78)が声を詰まらせた。「いや...」と言って、目頭を押さえてしばらく沈黙。「泣けてくる。懐かしい。昔を思い出す。年を取ると涙もろくなるって本当なんだな」と両目に涙を浮かべた。体調が不安視されていたOBの江夏豊氏(76)が、サプライズでファーストピッチセレモニーに登場した。当初は田淵氏と掛布雅之OB会長(69)だけが発表されていたが、江夏氏の来場も実現。車いすでマウンド付近に到着すると、立ち上がった。実際にはボールを投げなかったが、かつてのダイナミックなフォームを想起させるように左腕を振り、拍手喝采を浴びた。捕手役の田淵氏は、立つことは知らされておらず、驚いたという。「やっぱりみんなが見て、この懐かしいマウンドで俺は立たなきゃという気持ちが、立たせたんだと思いますよ」ともにプロ入りは阪神。田淵氏が入団した69年から江夏氏が最後に在籍した75年までの7シーズンだけだったが「黄金バッテリー」として数々の栄誉と名勝負を刻んだ。その1つが、71年の球宴で達成した伝説の9連続奪三振だ。この日、控室では9連続奪三振の思い出話にも花が咲いたという。後輩の掛布氏も交えてのひととき。同じく球場を訪れていた江本孟紀氏(77)とも会話した。「今日は3人で懐かしの思い出作りができてよかったよ。タケ(江本さん)はいい後輩だわ。俺の肩を貸してくれたり、電話くれたりして」と穏やかに笑った。藤川球児監督(44)には「頑張って。胴上げを我々に見せてくれ」と伝えたという。レジェンドデーだったこの日は「ミスタータイガース」がテーマだった。好調の佐藤輝の話を振られると「私は(足を)骨折して『ミスッたタイガース』になっちゃったけどな。今年の佐藤はひと味違うよ。(巨人)岡本とタイトル争いすると思う。やっぱりミスターというのはファンが期待して、ここで頼むよというところで打つのが本当のミスタータイガースになる条件だから。これが誰になるか分からないけどね。掛布のあとに誰が継いでくれるかな。そういうものが出てきたら、優勝しているよ」と期待を寄せた。甲子園のグラウンドに立つ感動も改めて口にした。「いつ来てもいいね。ここでいろんなドラマがあったなと。そうだ、デッドボールで倒れたこともあった、サヨナラホームランを打って、柵を乗り越えてファンと一緒に旗を持って。昔のファンは面白かったなあという思いもしながら。語り尽くせないくらい思い出のある球場ですよ。また呼んでいただければ。もう涙は流しません。今日は3人がいたから、グッとくるものがあったけどね。良かったね」と、何度もうなずいた。
◆チャンスを逃さない得点圏打率は.368大山悠輔 先制タイムリー?プロ野球(2025/4/25)??阪神×巨人??Live on DAZN#オレをみろ #阪神タイガース pic.twitter.com/i7DAg3OSXw
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が4試合ぶりとなる今季8号3ランを放った。1点リードの3回1死一、二塁。先発赤星の136キロフォークを捉えた。中堅フェンスを越える1発。1試合2発を放った20日広島戦(甲子園)以来のアーチとなった。佐藤輝は直近2試合で連続で無安打。13打席ぶりの安打が最高の形で生まれた。巨人岡本を抜いて、セ・リーグの本塁打数単独トップとなる8号。21打点も、この時点でリーグ単独トップに躍り出た。シーズン54発ペースで、アーチを量産している。
◆圧倒的衝撃弾を次々と製造中佐藤輝明 第8号ホームラン?プロ野球(2025/4/25)??阪神×巨人??Live on DAZN#オレをみろ #阪神タイガース pic.twitter.com/J5fkEi63JI
◆阪神掛布雅之OB会長(69)とOBの田淵幸一氏(78)が25日、甲子園歴史館でトークショーを行った。掛布氏は「ホームランが打てるなんて思っていなかった。田淵さんがあのとき(西武への)トレードがなく、ずっと4番を打っていたら、僕が4番を打つことはありませんので、3割で30本手前ぐらいで、首位打者を取るようなバッターになっていたと思います」と話した。トレード移籍までは田淵氏が負けた時の批判を受け止めていたのか、という話になり、田淵氏は「ヤジられなかったらスタープレーヤーにはなれないよ」と話した。この日の試合は、今季、4度に分けて開催される球団創設90周年の企画「Tigers Legends Day」の第1回。テーマは「ミスタータイガース」で、掛布氏と、田淵氏は、ファーストピッチセレモニーに参加した。
◆巨人赤星優志投手(25)が4回6安打4失点で降板した。初回は1死から中野、森下に連打を浴びて一、三塁のピンチを招くと、2死後に大山の右前適時打で先制を許した。3回には1死一、二塁から佐藤輝にバックスクリーンへの3ランを浴びた。5日の阪神戦(東京ドーム)でも佐藤輝に本塁打を許すなど、6回3失点で敗戦投手。登板前日の24日には「(前回は)ホームラン2本で点を取られている。甘いボールをしっかり打たれたので、(失投を)減らせるようにしたい」と意気込んでいたが、この日も1発に泣く形となってしまった。
◆阪神の掛布雅之OB会長(69)は感無量の様子だった。今季、4度に分けて開催される球団創設90周年の企画「Tigers Legends Day」の第1回。ファーストピッチセレモニーの参加者は掛布氏と田淵幸一氏(78)の2人と発表されていたが、江夏豊氏(76)がサプライズで試合前のセレモニーに登場した。体調が不安視されていた江夏氏だが、OB会長の掛布氏は球団と連係して来場の可能性を探っていた。電話で「僕がちゃんとしますから」と呼びかけると「おまえがちゃんとするなら行くよ。暖かくなったら体調も考えて(行けるか)考えるよ、ということだった。それが今日でした。奥さんも心配されていたんですけど、江夏さんは行くと言ったら来る方ですから。電話の中ですけど約束したことをキチッと守っていただいて。大変だったと思いますが来ていただいて感謝しています」と内幕を明かした。慕ってやまない江夏氏の車いすを押したりと終始、献身的にふるまった。「最後までフォローしないと大目玉を食らいますので(笑い)。すごく優しくなられましたね。すごい怖い先輩でしたので、寂しさもちょっとあるんですけど。やっぱり江夏さんには怒られていた方がね。常に怒られて大きくなりましたので」と、懐かしそうに話した。
◆序盤から劣勢を強いられた。今季初の甲子園で開催された「伝統の一戦」で、巨人先発の赤星優志投手(25)は4回6安打4失点でノックアウト。登板前日には「立ち上がりが大事になるので、100%で」と話していたが、初回から阪神打線につかまった。2死一、三塁から大山の右前適時打で先制を許すと、3回には1死一、二塁から佐藤輝に真ん中低めのフォークを拾われた。バックスクリーンへの3ランを浴び「先発の役割を果たせず悔しいです」と肩を落とした。またも1発に泣いた。5日にも阪神を相手に先発したが佐藤輝、近本に本塁打を浴びて6回3失点。敗戦投手となり「甘いボールをしっかり打たれたので、そういう(失投の)ボールを減らせるようにしたい」と意気込んでいたが、この日も悔しい結果となった。頼れる助っ人の復帰も追い風とはならなかった。12日広島戦(マツダスタジアム)で左手親指を負傷し、15日に1軍登録を抹消されていたキャベッジが1軍復帰即「7番右翼」で起用された。試合前の打撃練習では鋭い当たりを連発し「ようやく戻ってこられて、とても興奮しています。状態はいいですし、試合でプレーできるのを楽しみにしています」と話していた。チームは今季、本拠地での阪神戦で3連敗を喫していた。連敗を阻止するべく臨んだ一戦だったが、阪神先発村上の前に苦戦。2連勝と波に乗って甲子園に乗り込んだが、虎党の大歓声にのみ込まれた。【水谷京裕】
◆阪神が今季最長5連勝で8日以来の単独首位にたった。初回大山悠輔内野手(30)の先制適時打で1点を先制。3回1死一、二塁では佐藤輝明内野手(26)が本塁打数1位に躍り出る8号3ランで加点した。先発村上頌樹投手(26)が8回1失点に抑え、ハーラートップの4勝目をマークした。阪神は開幕から巨人戦4戦4連勝。開幕から引き分けを挟まず巨人戦4戦4勝だと57年以来、球団68年ぶりの記録を打ち立てた。
◆巨人がまたしても縦じまに屈した。1回に先制を許すと、3回にも3失点。序盤からリードを許す展開を強いられた。先発赤星優志投手(25)は4回4失点で降板した。この日から左手親指の負傷から戦線復帰した新外国人のトレイ・キャベッジ外野手(27)は「7番右翼」でスタメン出場。試合前は「ようやく戻ってこられて、とても興奮している。状態はいい。今日試合でプレーできるのを楽しみにしている」と話していたが、チームを勝利には導けなかった。好投された相手先発の村上に対し亀井善行打撃コーチ(42)は「キレのある真っすぐを軸に多彩な変化球を制球良く投げ込むスタイルで制球力が調子のバロメーターになる。作戦面も含めて大胆な攻撃が必要になる」と話していた。打開策を模索したが打ち崩せなかった。今季の阪神戦は本拠地で3連敗に続き、4戦4敗の未勝利となった。
◆ちまたで騒がれている「魚雷バット」だが、プロ野球界でも使用する選手がちらほらと出てきた。そんな矢先、さっそく注目したのが、初回2死一、三塁で迎えた阪神の大山の打席だった。持っているのは、まさしく「魚雷バット」だった。試合展開的に見ても、重要な打席だった。犠牲フライでも1点という場面で、4番の佐藤輝が空振り三振。そして大山の打席だった。初球は内角の低めのフォークを空振りしたが、スイングスピードは速かった。そして2球目は外角真っすぐを見逃してボール。3球目は内角に狙った真っすぐが逆球になり、待っていたかのように逆方向にはじき返した先制のタイムリーだった。このヒットの打ち方は見事だった。逆球ではあるが、大山は外角球を逆方向に打つ意識があったと思う。魚雷バットの弱点は外角球を強く打てないことだと言われているが、調子が悪いときはバットのヘッドが返りやすくなってしまう大山の弱点を補ってくれる。だからしっかりと押し込むようにミートし、ゴロにならずに低いライナーになった。3打数でヒットは1本だけだったが、四球もあり、2打席目はタイミングを外されたカーブをサードライナー。3打席目は内角やや高めの真っすぐを打ってレフトフライ。いずれも紙一重のアウトだった。大山のスイングの軌道や打者としてのタイプ的には「魚雷バット」が合いそう。ヤンキースで本塁打が量産され話題になったが、バットの形状を見ると、飛距離を伸ばすというより、操作性を重視したタイプのバットだろう。大山は長打力が期待されるタイプではあるが、それ以上に期待されるのは勝負強さ。3番の森下も4番の佐藤輝も、1発のある打者だがムラもあるタイプ。その後ろを打つ大山が粘り強く打てる打者になれば、相手チームへの脅威は増す。操作性がいいバットが武器になる。そして大山は難しい球に対してヤマを張ってホームランするタイプではなく、甘く入った失投を逃さずにホームランにするタイプ。飛距離を重視していない魚雷バットだが、このタイプなら極端に長打が減るとも思えない。まだ使用した期間は短いだろうが、実戦に使えるというメドが立ったから試合で使っているはず。魚雷バットの相性の良さを、自分自身で感じているのだと思う。今後の大山のバッティングに注目したい。(日刊スポーツ評論家)
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が本塁打争いで単独トップに立つ8号3ランで今季初の5連勝&17日ぶりの首位奪回を導いた。1点リードの3回、並んでいた巨人岡本の前で赤星からバックスクリーン左に運び、完全な阪神ペースに持ち込んだ。開幕からの巨人戦4戦4勝は68年ぶりの快挙。この日は球団創設90周年企画の第1回「タイガース レジェンズデー」として開催され、歴代OBも闘志を燃やした伝統の一戦で背番号8が猛虎魂継承を体現した。阪神が巨人戦で開幕から4連勝以上は03年の5連勝以来、22年ぶり。03年は1回戦が引き分けで、引き分けなしの開幕から4戦4勝以上は、1リーグ時代の37年秋7戦7勝と48年5戦5勝、2リーグ制後の57年4戦4勝に次いで68年ぶり4度目だ。この4試合の阪神はすべて先制し、まだ巨人にリードを許していない。1度もリードを許さないで巨人戦に開幕4連勝は球団史上初めてになる。
◆阪神岩崎優投手(33)がリーグ単独トップの9セーブを挙げ、節目の100セーブに残り2に迫った。3点リードの9回に登板。遊撃小幡の失策で先頭の岡本を一塁に出したが、続く大城卓の打球を好捕。投-遊-一の併殺を完成させ、小幡のミスも救った。最後はキャべッジを空振り三振締め。併殺打について「たまたま(打球が)入りました。グローブ、大事にしていてよかったです」と落ち着いていた。
◆阪神森下翔太外野手(24)が今季5度目の猛打賞を決めた。初回1死一塁の中前打で一、三塁とし、大山の先制打につなげた。3回は中前打で1死一、二塁と好機を広げ、続く佐藤輝が勝利を確信させる3ラン。「結果的にテルさんのホームラン出て、その得点のままいってしまったんで、もうちょいピッチャーを楽にするには追加点、1点でも取れたらよかったかなとは思いますけど」。貪欲さも見せつつ「結果がね、勝ちで終わってたのでよかったかなと思います」と快勝貢献を喜んだ。
◆阪神藤川球児監督が就任初の本拠地での巨人戦勝利をかみしめた。18日に90歳で亡くなったOB小山正明さんを悼み、喪章をつけ采配。単独首位に立ち、4月4試合を残して、3~4月の勝ち越しも決定。「小山さんのことがあり、必ず勝たなければいけないという思いでゲームをやっていました。90周年でメモリアルな年に、監督をやらしていただいてる立場としては、寂しい思いがある。グラウンドで返したいと思っていました」と感慨深げだった。
◆巨人が68年ぶりの屈辱を味わった。完敗を喫し、57年以来となる開幕からの対阪神戦4戦4敗。阿部慎之助監督(46)は「もう先取点を与えた時点で、うちは弱いってデータが出ているから、そこだよね」と冷静に敗因を分析した。序盤から劣勢を強いられた。先発の赤星は4回6安打4失点でノックアウト。初回2死一、三塁から大山に先制の右前適時打を許した。3回には1死一、二塁から佐藤輝に真ん中低めのフォークを拾われ、バックスクリーンへの3ランを浴び「全体的に打たれたボールは真ん中に集まっていた」と唇をかんだ。不吉なデータにあらがうことはできなかった。今季、先制点を与えた試合は2勝9敗1分けの勝率1割8分2厘。この日も序盤の4失点が重くのしかかった。打線も6回に岡本の内野ゴロの間に挙げた1得点にとどまり、阪神先発村上の前に反撃の糸口を見つけることができなかった。それでも、暗い話題ばかりではない。左手親指を負傷し、15日に1軍登録を抹消されていたキャベッジが「7番右翼」でスタメン復帰。4打数無安打に終わったが、開幕からチームをけん引してきた頼れる助っ人が1軍の舞台に戻ってきた。指揮官も「とにかくタイガース戦の連敗止めないといけないからね。明日切り替えて頑張ります。以上」と前を向く。68年前も結果的にチームはリーグ優勝に輝いた。今季の阪神戦は残り21試合。やり返す機会は大いに残されている。【水谷京裕】
◆阪神前川右京外野手(21)が3回の二塁打で自己最長の連続試合安打を13に伸ばした。巨人赤星の変化球を捉えて右中間を破り「長打が出たのはよかった」と3試合連続の長打を喜んだ。一方で「やっぱり(森下)翔太さんとか、やっぱりいく時はガッていくんで、配球であったり、そういうのも考えておられると思うんで、そういった面をもっと勉強しないといけないなと思います」と謙虚に課題も挙げていた。
◆阪神が68年ぶりの開幕から巨人戦4戦4勝の快挙で、8日以来の単独首位に返り咲いた。初回大山悠輔内野手(30)の先制適時打で1点を先制。3回1死一、二塁では佐藤輝明内野手(26)が本塁打数1位に躍り出る8号3ランで加点した。先発村上頌樹投手(26)が8回1失点に抑え、ハーラートップの4勝目をマーク。18日に90歳で亡くなったレジェンドOB小山正明さんへの半旗が掲げられた試合で、貴重な1勝を手にした。
◆阪神大山悠輔内野手(30)が、話題のトルピード(魚雷)バットで快音を奏で、チームを5連勝に導いた。初回2死一、三塁。手にしていたのは先が細くなった明らかに異質な形状の黒バットだった。「重要な先制のチャンスだったので、思い切って打つだけでした」。カウント1-1から赤星の外角直球を完璧にはじき返して右前へ。これが決勝点になった。11日から使用可能になったNPBで、同型バットによる安打は初だった。この日4打席すべてで魚雷バットを使用。安打は1本(1四球)だったが、勝利に直結する大きな一打となった。バットの詳細には笑顔で「いろいろ」と肩をすくめたが「あそこで点を取る、取らないでチームも、村上の投球も変わってくるし、1点取れたのはすごく良かった」と振り返った。その表情が、打撃内容の手応えも物語っていた。手元重心で、先端部分が細い同バットは内角に強い反面、外角には難があるとの見方が多かった。だが大山は外角ぎりぎりの球を迷わず強打した。思いつきや興味本位で手にとったわけではない。4月初旬、メジャーで話題になった時から強い興味を示していた。自らのスイングを客観視し、打席ごとに微調整するほど繊細。だから確信があった。バットを削ってくれるクラフトマンの意見も聞き、サンプルの試打でも自信を深め、遠征から戻ったこの日、阪神で先陣を切っての使用を決断した。打撃修正への活用など、幅広い使い道をイメージしている。バットに対する探究心が強い大山にとって、選択肢が広がったのは間違いなくプラスだ。23日のDeNA戦(横浜)では延長10回に決勝の1号弾。そして魚雷バット使用者では初の決勝打。5連勝中の3度のV打と勢いが止まらない。エンジンがかかり出した5番打者に、頼れる新相棒が加わった。【柏原誠】魚雷バット 今季ヤンキースの複数選手が使用し、開幕から3試合で15発と爆発的な猛打を見せたことで注目された。「トルピード(魚雷)」と呼ばれ、魚雷やボウリングのピンのような形状。先端部分は細く、投球が当たる部分が最も太くなっている。野球規則(3・02)にある「バットはなめらかな円い棒であり、太さはその最も太い部分の直径が2・61インチ(6・6センチ)以下、長さ42インチ(106・7センチ)以下であることが必要である。1本の木材で作られるべきである」に準じている。日本にも4月上旬に数社のメーカーが試供品などを各球団に配布(11日に規則委員会が容認)。NPB公式戦では18日西武源田が初使用(無安打)、20日にはオリックス福田が使用して犠打を決めた。この日の西武中村とともに3人目の使用者になった。
◆レジェンドパワーが、阪神ナインの背中を押した。この日は球団創設90周年企画「タイガース レジェンズデー」の1回目。ファーストピッチセレモニーには、掛布雅之OB会長(69)と田淵幸一氏(78)に加え、江夏豊氏(76)がサプライズで登場した。体調が不安視されていた江夏氏の姿は感動を呼んだ。車いす姿でマウンドに向かうと突然、立ち上がった。実際にボールは投げなかったが、立ち上がって現役時代のようなダイナミックなフォームで左腕を振ると、満員の球場から拍手喝采を浴びた。「甲子園はふるさと。この球場で野球をやれたことが自分の一番の誇り」と感無量の面持ち。「今の実力と、セ・リーグでの阪神の立場はファンの方が一番よく分かっている。絶対、勝つよ。それだけのズバぬけた戦力を持っている。大きな故障、ケガがない限り、阪神優勢じゃないかな」と2年ぶりの優勝に太鼓判を押した。捕手役を務めた田淵氏は、江夏氏との黄金バッテリー復活に「泣けてくる。懐かしい」と目に涙を浮かべた。藤川監督には「胴上げを我々に見せてくれ」と直接伝えたことを明かした。掛布氏は球団と連携して、江夏氏の来場に力を尽くした。電話で「僕がちゃんとしますから」と呼びかけると「おまえがちゃんとするなら行くよ。暖かくなったら体調も考えて」と返答されたという。「すごく優しくなられましたね。すごい怖い先輩でしたので、寂しさもちょっとある」と懐かしそうに話した。この日は、18日に亡くなったOB小山正明さんを悼み、黙とうをささげて喪章もつけた"追悼試合"でもあった。歴史をつくった先人たちの思いと現役ナインの思いが、伝統の一戦で熱く交差した。【柏原誠】
◆小山さんにささげるG倒勝利だ! 阪神村上頌樹投手(26)が、8回を6安打1失点にまとめ、リーグ単独トップの4勝目を挙げた。今季の開幕投手が、高い制球力を生かし、巨人打線を圧倒した。「フォアボールがなかったのがよかったですね」左肩に喪章をつけ、懸命に腕を振った。320勝のOB右腕、小山正明さんが18日に90歳で亡くなった。"追悼試合"の意味も込められた伝統の一戦で、初回からストライク先行を意識し、四球0で8回まで投げ切った。無四球が歴代2位の73試合を誇り、「精密機械」と称されたレジェンドに学ぶように、安定した制球力で巨人打線を封じた。「フォアボールは何も起きない。無駄なランナー。ストライクを投げられたのでよかったです」MVPで日本一に貢献した23年の9回平均の与四球は、リーグ2位の0・94。一方で昨季は1・93と倍以上に増え、7勝11敗に終わった。だが小山流の制球力も戻った今季は、1・38と頼もしい姿が戻ってきた。巨人への好相性ぶりも発揮した。「いいイメージでは入れている」。今季は2戦2勝で、通算も3勝負けなしで防御率0・77。「岡本さんにしっかり投げられているのがいいんじゃないかな」。智弁学園で2学年上の先輩4番は、3打数無安打に抑えた。小山さんは1959年(昭34)6月25日の天覧試合にも先発し、ONと名勝負を展開するなど、打倒巨人に闘志を燃やした。村上もその猛虎魂を受け継いでいる。「頭を取れたのでよかった」。金曜日の男がさらにチームを勢いづける。【塚本光】阪神安藤投手コーチ(村上について)「前回(広島戦)はやられましたが、今回はキチッと修正してくれた」
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が本塁打争いで単独トップに立つ8号3ランで、今季初の5連勝&17日ぶりの首位奪回を導いた。1点リードの3回、並んでいた巨人岡本の前で赤星からバックスクリーン左に運び、完全な阪神ペースに持ち込んだ。開幕からの巨人戦4戦4勝は68年ぶりの快挙。この日は球団創設90周年企画の第1回「タイガース レジェンズデー」として開催され、歴代OBも闘志を燃やした伝統の一戦で背番号8が猛虎魂継承を体現した。佐藤輝の一振りは、40年前の"あの1発"をほうふつとさせる放物線だった。「力まずに軽く」と振り抜いたスイング。打球は中堅後方へ高く上がった。バックスクリーンやや左へ飛び込むと、今季最多4万2628人の観衆のボルテージは最高潮に達した。「(村上に)早めにいっぱい点を取ってあげたかったので、最高の形になった。今日は風も助けてくれてよかったと思います」1点リードの3回1死一、二塁。2ボールから、赤星の低めの136キロフォークを完璧に合わせた3ランで4-0とし、完全に阪神ペースに持ち込んだ。この日は球団創設90周年企画の第1回「タイガース レジェンズデー」として開催され、掛布雅之氏(69)、田淵幸一氏(78)、江夏豊氏(76)が来場。先人たちの前でかけたアーチは、巨人戦のバックスクリーン3連発で掛布氏が放った打球方向と、ほぼ一致していた。中堅から左方向への放物線は、昨オフから取り組んできた取り組みの成果だった。左の強打者にとって右翼から左翼方向へ吹く浜風は難敵。掛布氏がそれを逆手に取り、浜風を追い風にできる左中間へのアーチを量産したように、佐藤輝も今季は甲子園での3発すべてが中堅から左方向へのアーチ。確かな手応えもかみしめる。「やってきたので、ずっとオフから。自然にそっちに打てるようにと。今はできているかなと思います」並んでいた巨人岡本の目の前でリーグ単独トップの8号。21打点も、この日1打点の岡本に並んで2冠だ。初の打撃タイトル獲得を狙う今季。本人は「まだ先は長いので」と無心を強調したが、試合前には田淵氏から太鼓判をもらっていた。「私は(足を)骨折して『ミスッたタイガース』になっちゃったけどな。今年の佐藤はひと味違うよ。岡本とタイトル争いすると思う。『ここで頼むよ』というところで打つのがミスタータイガースの条件。掛布の後を継いでくれるかな」伝え聞いた佐藤輝も「僕は(結果を)出すだけなので」と表情を引き締めた。レジェンドたちも認める「虎の顔」となりつつある。試合前には、18日に90歳で亡くなった歴代3位の320勝投手で、OBの小山正明さんを悼んで黙とう。半旗が掲げられる中、佐藤輝も喪章をつけて戦い、今季初の5連勝、17日ぶりに首位も奪還した。先人たちも闘志を燃やした伝統の一戦で、4番が最高の結果で応えた。【波部俊之介】阪神が巨人戦で開幕から4連勝以上は03年の5連勝以来、22年ぶり。03年は1回戦が引き分けで、引き分けなしの開幕から4戦4勝以上は、1リーグ時代の37年秋7戦7勝と48年5戦5勝、2リーグ制後の57年4戦4勝に次いで68年ぶり4度目だ。この4試合の阪神はすべて先制し、まだ巨人にリードを許していない。1度もリードを許さないで巨人戦に開幕4連勝は球団史上初めてになる。▽阪神中野(初回に先制点につながる右前打を放ち、二塁守備でも好守)「積極的に振りながらボールを見極めて、という打席が一番いいと思うので、どんどんタイミング合わせて振れる準備をしたい」
◆阪神・熊谷敬宥内野手(29)が1軍に合流した。今季は2月の春季キャンプ終盤で下肢を痛めて開幕2軍スタート。11日のウエスタン・くふうハヤテ戦(静岡)で実戦復帰し、同リーグ7試合の出場で、打率・333(6打数2安打)。1犠打に2盗塁と持ち味を発揮していた。
◆伝統の一戦が行われる甲子園に半旗が掲げられた。阪神は24日に、球団OBで歴代3位となる通算320勝を挙げた小山正明さんが18日に心不全のため、90歳で死去したことを発表。一夜が明け、試合前練習中から半旗が掲げられ、故人をしのんだ。
◆阪神・富田蓮投手(23)が出場選手登録を抹消された。24日のDeNA戦(横浜)に先発し、5回7安打2失点だった。この日の試合前練習には姿を現した。代わって、熊谷敬宥内野手(29)が今季1軍初昇格。2月の春季キャンプ終盤で下肢を痛めて開幕2軍スタート。11日のウエスタン・くふうハヤテ戦(静岡)で実戦復帰し、7試合の出場で、打率・333(6打数2安打)をマークした。今季初の1軍に「自分の与えられたポジションでチームに貢献したい」と意気込んだ。
◆「Tigers Legends Dayとして開催される伝統の一戦を前に、阪神球団創設90周年アンバサダー、掛布雅之OB会長(69)と田淵幸一氏(77)による特別トークショーが甲子園歴史館多目的ホールで開催された。約100人のファンを前にトークを展開。田淵氏は自身が1978年オフに西武へのトレードを通告された当時、掛布氏を誘って大阪市街へ飲みに繰り出した際、隣の客から「お前らこんなところに...」と絡まれたエピソードを披露。「それがミスタータイガース。良くても悪くても受け答えするのがミスタータイガース。どんなに悪いことがあっても逃げたらだめなんですよ」と話し、チームの顔としての矜持を示した。掛布氏は木浪聖也内野手(30)の失策の影響などで先発機会が増えた小幡竜平内野手(24)について「今打って掴まないと」と奮起を求めていた。
◆両軍のスターティングメンバーが発表。阪神は5番、6番コンビに注目だ。「6番・左翼」の前川右京外野手(21)はここまで打率・314。8日のヤクルト戦(甲子園)から12試合連続安打中と好調を維持している。また「5番・一塁」の大山悠輔内野手(30)は相手先発の赤星に対して、通算対戦打率・318と好相性。4連勝中と波に乗る猛虎打線が甲子園では今季初の伝統の一戦で快音を響かせる。
◆頼れる助っ人砲が帰ってきた。左手親指の負傷で戦線を離脱していた巨人の新外国人、トレイ・キャベッジ外野手(27)が1軍に復帰。「1軍で毎日出場し続けたいというのが自分の当初の目標ではあった。けがをしてしまったので、その目標は途切れることにはなってしまったけど、ようやく戻ってこられて、とても興奮している」と早速「7番・右翼」で先発出場した。2023年に米マイナーでトリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁以上)を達成。大きな期待を受け来日したキャベッジはオープン戦14試合で打率・214、3打点、14三振、本塁打なしと苦戦したが、開幕戦で逆転サヨナラ劇の口火を切る初本塁打をたたきこんだ。翌日の第2戦でも一発を放ち、球団の外国選手史上初となる開幕から2試合連続本塁打をマークし、不安の声を一掃した。打線に欠かせない存在となったが、12日の広島戦(マツダ)の走塁で一塁手と交錯し転倒。左手親指を負傷し、15日に出場選手登録を抹消された。チームは大砲を欠く中で懸命に戦い、キャベッジも指揮官との約束通り、最短10日での復帰を果たした。「今まで通り一日一日、全力を尽くしてチームに貢献していきたい」。勤勉な新助っ人が再び巨人打線を支える。(浜浦日向)
◆試合前、18日に心不全のため亡くなった通算320勝のレジェンドOB、小山正明さん(享年90)への黙とうが行われた。バックスクリーンの球団旗は半旗で掲げられる中、場内にアナウンスがされるとベンチ前に整列した両軍の選手が約1分間、黙祷を捧げた。藤川球児監督ら首脳陣、選手は大先輩へ思いを寄せた。試合にはユニホームに喪章をつけて臨む。
◆阪神が先制。大山悠輔内野手(30)が好機で一打を放った。一回1死から中野拓夢内野手(28)が右前打で出塁すると、森下翔太外野手(24)が中前打でつないで一、三塁。佐藤輝明内野手(26)が空振り三振も、大山が赤星の直球を右前にはじき返した。5番が4試合連続安打で幸先よく阪神が先制。試合前の時点で大山は赤星との通算対戦打率・318を誇っていたが、データ通りの相性の良さで阪神先発の村上を援護した。
◆阪神の先発・村上頌樹投手(26)が三回のピンチを無失点でしのいだ。この回、わずか4球で2死を奪ったが、9番・投手の赤星にチーム初安打となる右前打を許すと、続く泉口に左前に運ばれて2死一、二塁。若林を平凡なゴロに打ち取ったが、三塁手・佐藤輝の打球処理が遅れた。結果的に内野安打となり、2死満塁。好調の3番・吉川を迎えた。3球目、高々と舞い上がった打球に中堅手・近本は体勢を崩しながらもなんとか捕球。ヒヤリとするシーンの連続もスコアボードにゼロを刻んだ。
◆阪神が先制。大山悠輔内野手(30)が好機で一打を放った。一回1死から中野拓夢内野手(28)が右前打で出塁すると、森下翔太外野手(24)が中前打でつないで一、三塁。佐藤輝明内野手(26)が空振り三振も、大山が赤星の直球を右前にはじき返した。5番が4試合連続安打で幸先よく阪神が先制。試合前の時点で大山は赤星との通算対戦打率・318を誇っていたが、データ通りの相性の良さで阪神先発の村上を援護した。「打ったのはストレート。重要な先制のチャンスだったので、思い切って打つだけでした。村上を援護できるように、次の打席も頑張ります」とコメントした。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が甲子園の夜空に豪快な放物線を描いた。1-0で迎えた三回1死一、二塁の好機で打席へ。カウント2‐0から赤星のフォークをすくいあげた。高々と舞い上がった白球は失速することなくバックスクリーン左へ。20日の広島戦(甲子園)以来、4試合ぶりの一発で巨人を引き離した。佐藤輝は試合前に7本塁打で並んでいた巨人の岡本を抜き、8本塁打でセ・リーグ単独トップに浮上。さらに、試合前に20打点だった岡本を抜き去り、21打点で打点でもリーグ1位に躍り出た。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が甲子園の夜空に豪快な放物線を描いた。1-0で迎えた三回1死一、二塁の好機で打席へ。カウント2‐0から赤星のフォークをすくいあげた。高々と舞い上がった白球は失速することなくバックスクリーン左へ。20日の広島戦(甲子園)以来、4試合ぶりの一発で巨人を引き離した。佐藤輝は試合前に7本塁打で並んでいた巨人の岡本を抜き、8本塁打でセ・リーグ単独トップに浮上。さらに、試合前に20打点だった岡本を抜き去り、21打点で打点でもリーグ1位に躍り出た。「打ったのはフォーク。追加点のチャンスで、バッティングカウントになったので自分のスイングを心掛けました。良い方向に、良い角度で飛んでくれたと思います。気を緩めることなく、次の打席も頑張ります」とコメントした。
◆巨人・赤星優志投手(25)が今季ワーストの4回6安打4失点で降板した。一回1死から連打を許し、2死一、三塁から5番・大山に右前先制適時打を浴びた。さらに、三回1死一、二塁から4番・佐藤輝にバックスクリーンへ3ランを放り込まれた。5日の阪神戦(東京ドーム)に先発した際も佐藤輝に被弾していた右腕。「なんとかホームランがないように、甘いボールを打たれたので、そういうボールを減らせるようにしたい」と警戒していただけに、手痛い一発となった。
◆阪神・森下翔太外野手(24)が止まらない。一回1死一塁で大山の先制打を導く中前打を放つと、三回1死一塁の第2打席も中前打。五回1死の第3打席は左腕の横川から左前打を放ち、早くも3安打をマークした。19日の広島戦(甲子園)以来、今季5度目の猛打賞。打率も・326まで上昇した。
◆阪神が逃げ切った。1-0で迎えた三回1死一、二塁で、4番の佐藤輝明内野手(26)がバックスクリーン左へ8号3ラン。リーグの本塁打&打点でトップに躍り出る豪快な一発で甲子園では今季初の伝統の一戦を沸かせた。一回には5番の大山が先制打を放ち、3番・森下は今季5度目の猛打賞をマークするなど、クリーンアップが躍動した。先発の村上は8回6安打1失点で今季4勝目(1敗)。無四球と小気味いいテンポで巨人打線を封じた。阪神は今季最長の5連勝で、同最多の貯金5。巨人戦は1957年以来、68年ぶりの開幕から4戦4勝となった。
◆巨人は7安打も1得点に終わり、阪神戦は開幕から4連敗。阿部慎之助監督(46)は「もう先取点与えた時点で、うちは弱いってデータが出ているから、そこだよね」と悔やんだ。先発の赤星が一回に大山の適時打で先制され、三回には佐藤輝に8号3ランを許した。打線は六回に岡本の内野ゴロの間に返した1得点のみ。指揮官は「だけど悪いところばっかじゃなかったから、いいところも結構あった。とにかくタイガース戦の連敗を止めないといけないからね。明日切り替えて頑張ります」と宿敵からの今季初白星を見据えた。
◆阪神が首位に返り咲いた。巨人戦の開幕4連勝は引き分けを挟んだ2003年以来で、4戦4勝は68年ぶり。一回、大山悠輔内野手(30)の右前打で先制。三回、佐藤輝明内野手(26)の13打席ぶり安打となる8号3ランで加点した。村上頌樹投手(26)は8回1失点で4勝目(1敗)。岩崎優投手(33)が9S目を挙げた。5連勝&貯金5は最長&最多。「Tigers Legends Day」として開催され、ファーストピッチセレモニーに車いすの江夏豊氏(76)が田淵幸一氏(78)、掛布雅之OB会長(69)と登場した。また90歳で亡くなった小山正明氏を悼み、半旗が掲げられ、ナインが試合前に黙祷を捧げた。
◆阪神が首位に返り咲いた。巨人戦の開幕4連勝は引き分けを挟んだ2003年以来で、4戦4勝は68年ぶり。一回、大山悠輔内野手(30)の右前打で先制。三回、佐藤輝明内野手(26)の13打席ぶり安打となる8号3ランで加点した。先発村上頌樹投手(26)は8回1失点で4勝目(1敗)。岩崎優投手(33)が9S目を挙げた。森下翔太外野手(24)は今季5度目の猛打賞。5連勝&貯金5は最長&最多。
◆現役時代は阪神、南海で活躍し、引退後は阪神で投手コーチやフロントでも尽力したサンケイスポーツ専属評論家の上田二朗氏(77)が三回に8号ランを放った阪神・佐藤輝明内野手(26)に言及した。佐藤輝の魅力が100%発揮された試合だ。4打数1安打、5打数1安打でも、その1安打が、走者がたまった場面で飛び出す本塁打になる。対戦する投手の立場から言えば、これほど怖い打者はいない。直近の2試合で結果が出ず、三振が増えていたが、昨年までのような泳いだようなスイングではなかったので、心配はしていなかった。今季はキャンプから打席で動かず、軸回転の空振りをしていたから、「ひと味違う」と予告していた。そのスイングが継続できている。力まないスイングを心掛けており、八分の力でも打球が飛ぶことも頭に入っている。この日の一発も、八分の力でバックスクリーン横まで運べる。これほど〝投げたくない〟打者はいない。まだまだ比較するレベルではないかもしれないが、王貞治さんは、一番打たれたくない打席で痛い目に遭わされた。私の中で、打席で動かない打者といえば王さん。少しでも佐藤輝には近づいてもらいたい。守備で少し雑なプレーもあった。が、それを含めて佐藤輝の魅力。こちらは長嶋茂雄さんに通ずる。スケールの大きな打者になってほしい。
◆好機を生み出す快音で甲子園を沸かせた。阪神・森下翔太外野手(24)が3安打の大暴れだ。「常に姿勢とタイミングを意識して、自分の中で捉えられているかを意識して、それだけです」一回1死一塁での中前打で大山悠輔内野手(30)の先制打につなぎ、三回1死一塁でのセンター返しでは佐藤輝明内野手(26)の3ランを呼び込んだ。五回にも左前へクリーンヒットし、今季5度目の猛打賞。24日のDeNA戦(横浜)での決勝2ランの勢いそのままにG倒に貢献した。直近9試合で3安打以上は4度。打率も試合前の・302から、一気にチームトップの・322へ上昇だ。ただ当の本人にはおごりも高ぶりもない。「(チームのムードは)普通ですよ。まだ始まったばかりなので。4月なので、淡々とやります」。今後も平常心で構えるバットでファンを喜ばせる。(須藤佳裕)
◆阪神・大山悠輔内野手(30)がまた打った。いつもと違ったのは相棒。芯が少し太い「魚雷バット」を手にしていた。「あそこで点を取る、取らないで、チームとしても村上のピッチングも変わってくると思いますし、そこは1点取れたというのはすごく良かったと思います」一回1死から中野拓夢内野手(28)、森下翔太外野手(24)が連打でつないで一、三塁。佐藤輝明内野手(26)が空振り三振に倒れたが、続いて打席に入ったのが背番号3。世界の野球シーンで話題沸騰の魚雷バットで赤星の直球を右前にはじき返し、先制タイムリーでチームに勢いをもたらした。打率・229だが、得点圏打率・368と勝負強さが光る。これまで魚雷バットを練習では使ったことがあるが、この日の試合前にメーカー担当者から「試してみる?」と受け取ると、そのまま試合で初めて使用し、初打席で即結果。4試合連続安打をマークした。米大リーグ、ヤンキースが開幕からホームランを量産したことで話題を集め、NPBでも11日から使用解禁となったばかりの魚雷バット。新しい相棒とともに、快音を響かせていく。(渡辺洋次)
◆九回に登板した阪神・岩崎優投手(33)は1回無失点でリーグ単独トップの9セーブ目を挙げた。先頭打者を小幡竜平内野手(24)の失策で出塁させたが大城卓のピッチャー返しのゴロに反応して捕球。併殺打に仕留めた。「たまたま入りました。グラブを大事にしていてよかったです」。走者を出しながらも崩れない、落ち着いたマウンドさばきは健在だ。
◆阪神・中野拓夢内野手(28)は一回に先制点の起点となる右前打を放った。2ボールから赤星の直球を振り抜き「今はタイミングが取れている。積極的に振りながらボールを見極めてという打席が一番いい」と好調を継続中だ。守備でも六回無死二塁で吉川の鋭い打球に出足よく追いつき「状況から引っ張ってくるかなと頭で整理できていた」と攻守にさえを見せた。
◆阪神・坂本誠志郎捕手(31)は村上頌樹投手(26)を好リードで4勝目に導いた。立ち上がりから球威で押す配球で飛球で仕留めてイニングを進めた投球内容に「風が強かったので風を気にしながらにはなったが、テンポよく球数も少なくいけたので長いイニングを投げてくれてよかった」と好投をねぎらった。

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (1↑) |
阪神 |
13 | 8 | 1 | 0.619 (↑0.019) | - (↓0.5) |
121 | 76 (+4) | 61 (+1) | 14 (+1) | 17 (-) |
0.242 (↓0.001) | 2.390 (↑0.07) |
2 (1↓) |
広島 |
12 | 8 | 1 | 0.600 (↓0.032) | 0.5 (↑0.5) |
122 | 77 (+1) | 57 (+2) | 7 (+1) | 9 (-) |
0.251 (↓0.006) | 2.390 (↑0.05) |
3 (-) |
巨人 |
12 | 10 | 1 | 0.545 (↓0.026) | 1.5 (↓0.5) |
120 | 83 (+1) | 70 (+4) | 17 (-) | 11 (-) |
0.261 (↓0.002) | 2.790 (↓0.03) |
4 (-) |
中日 |
8 | 11 | 2 | 0.421 (↓0.023) | 4 (↓0.5) |
122 | 39 (+4) | 61 (+6) | 7 (+1) | 10 (-) |
0.199 (↑0.001) | 2.700 (↓0.16) |
5 (-) |
ヤクルト |
7 | 10 | 1 | 0.412 (↑0.037) | 4 (↑0.5) |
125 | 53 (+6) | 78 (+4) | 6 (-) | 4 (+2) |
0.223 (↑0.013) | 3.910 (↑0.05) |
6 (-) |
DeNA |
7 | 12 | 2 | 0.368 (↑0.035) | 5 (↑0.5) |
122 | 70 (+2) | 71 (+1) | 7 (-) | 7 (-) |
0.228 (↓0.003) | 3.060 (↑0.1) |
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