中日(★4対6☆)ヤクルト =リーグ戦4回戦(2025.04.25)・バンテリンドーム=
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ヤクルト
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中日
1001000024801
勝利投手:吉村 貢司郎(1勝1敗0S)
(セーブ:石山 泰稚(0勝0敗4S))
敗戦投手:髙橋 宏斗(1勝3敗0S)

本塁打
【中日】上林 誠知(2号・1回裏ソロ)

  DAZN
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◆ヤクルトは1点を追う3回表、オスナと長岡の適時打などで3点を挙げ、逆転に成功する。その後は6回に再びオスナの適時打が飛び出すなど、着実に得点を重ねた。投げては、先発・吉村が5回2失点の投球で今季初勝利。敗れた中日は、先発・高橋宏が試合をつくれなかった。

◆ヤクルトが"足業"で天敵の中日高橋宏を攻めた。1点を追う3回2死一、三塁。打者茂木への1ボールからの2球目だった。一塁走者・西川が二盗を仕掛けた。中日捕手加藤匠が二塁送球すると、三塁走者・赤羽が本塁へスタートを切った。頭から滑り込んで、タッチをかいくぐり、同点をもぎ取った。試合前時点では今季の盗塁数は12球団最少の2(盗塁企画数4)。足を絡めた攻撃は少なかったが、重盗に成功し、試合を振り出しに戻した。足を使い、流れを呼び込んだ。さらに2死二塁から茂木が四球を選び、4番オスナが勝ち越しの右前適時打で逆転に成功。さらに長岡も左前適時打で続き、2点差に広げた。ヤクルトは中日先発の高橋宏に昨季4戦4敗を喫するなど、通算2勝10敗と天敵だった。苦手にしていた右腕から1イニングで3得点を奪った。

◆中日が今季初の3連敗で今季ワーストタイの借金3となった。エース高橋宏斗投手(22)がプロ初の中5日で先発したが、今季最短3回1/3を7安打4失点でKOされた。1点リードの3回2死一、三塁で茂木の2球目に重盗を決められ同点とされると、オスナ、長岡に連続適時打を浴び、この回3失点。4回も1死二、三塁から連続四球の押し出しで4点目を失い、降板となった。「自分のピッチングができず、チームに迷惑をかけて申し訳ないです」と悔しそうな表情だった。開幕投手の高橋宏は今季5試合で1勝3敗、防御率4・61と苦しんでいる。打線は2番に入った上林誠知外野手(29)が初回に先制2号ソロ。4回には今季初出場の土田龍空内野手(22)が左翼線適時打を放ったが、追いつけなかった。▽中日上林(初回に今季2号の先制ソロ)「初球から思い切りいった結果が、本塁打という最高の形になってくれてよかった」▽中日土田(7番遊撃で今季初出場。4回に左翼線へ適時二塁打)「点差もあったので、つなぐ意識で打席に入った。その結果が適時打になってくれてよかった」

◆土が染みついたユニホームが勝利の勲章だった。ヤクルト赤羽由紘内野手(24)が先陣を切って難敵を沈めた。1点を追う3回先頭、中日高橋宏の150キロ直球を捉えて左翼線二塁打で出塁すると、足で同点をもぎ取った。2死一、三塁。三塁走者の赤羽は、一塁走者・西川のスチールで捕手が二塁送球すると迷わず本塁に激走した。ヘッドスライディングし、左手を伸ばしてホームにタッチ。重盗による本塁を成功させた。それまでチーム盗塁数は12球団最少2だった。影を潜めていた機動力を機能させ、「広く、なかなか連打は難しい球場だと思う。相手投手からしたら非常に嫌だったと思いますし、走塁で点を取れたのはよかった」と打線を活気づけた。昨季4戦4敗の高橋宏を4回途中でノックアウト。その突破口を切り開いた。バットも昨年7月28日広島戦以来、自身2度目の4安打だった。直近5試合は1安打だったが、今季初の猛打賞に「打てない期間もあったが、今日はいい結果で良かった」。昨季は死球による骨折を経験したバンテリンドームで躍動した。オフは3年連続で内川聖一氏に師事し、自主トレを積んだ。通算2186安打のレジェンドから「人生を変える1年にしろよ」とハッパをかけられた。「気持ちが奮い立つ言葉になっています」。今季ここまで18試合のうち、開幕スタメン含め16試合に出場。野球人生を変えつつある5年目は、ピースを補う仕事を続ける。塩見、村上を欠く中、この日は中堅→二塁→中堅。三塁を守る日もある。育成からはい上がった背番号00。存在感が少しずつ大きくなっている。【上田悠太】

◆中日が今季初の3連敗を喫し、今季ワーストタイの借金3となった。エース高橋宏斗投手(22)がプロ初の中5日で先発したが、今季最短の3回1/3を7安打4失点でKOされた。1点リードの3回2死一、三塁で茂木の2球目に重盗を決められ同点とされると、オスナ、長岡に連続適時打を浴び、この回3失点。4回も1死二、三塁から連続四球の押し出しで4点目を失ったところで降板となった。開幕投手の高橋宏は今季5試合で1勝3敗、防御率4・61と苦しんでいる。

◆ヤクルト石山泰稚投手(36)が開幕から25人目で初走者を許したが、4セーブ目を挙げた。9回2死二、三塁で登板。上林に2点適時三塁打を浴びたが、続くボスラーを一ゴロに仕留めた。開幕から計8試合、8回を完全投球していた。27人パーフェクトの"完全試合"は逃すも「気にしてもなかったので、変わらないですね。チームが勝ったのが一番で、矢崎に申し訳ない気持ち」。矢崎が出した走者を失点につなげたことを悔やんだ。

◆一歩ずつ前に進んでいく。ヤクルト・吉村貢司郎投手(27)が先発した。プロ3年目は開幕からなかなか思うような投球ができていないが、改善すべく日々試行錯誤している。3月29日の巨人戦(東京ドーム)。開幕2戦目という重要なマウンドを任されたが、1回?で6安打7失点と崩れた。チームも0―12の大敗。「良いスタートを切れなかったので悔しいですし、高津監督も期待して『2戦目に行ってこい』と言ってくれたのに、ああいう結果になってしまったのはやっぱり反省しないといけない」と悔しさをかみしめた。状態はいきなり上がらない。投球フォームを見直し、再現性を高める取り組みを繰り返した。2軍調整中には、踏み出す左足付近にロージンバッグを置いて投球練習を行った。歩幅は6歩。「(体が捕手方向に)突っ込まないための意識づけとして。再現性を高めるために、同じ位置で、同じ感じで足をつけるように置いた」と意図を明かしていた。昨季はチームトップタイの9勝を挙げ、スワローズを背負って立つ投手として期待されている。課題を分析し、修正を図り、改善につなげる。「トライ&エラーをしていい方向に上がって行ければいい」と吉村。今季初勝利に向けて腕を振った。一回1死から上林に先制ソロを被弾した。すると打線が三回、逆転に成功する。赤羽の本盗、オスナ&長岡の連続適時打で3点。さらに四回は押し出し四球で1点を加えた。吉村は四回、失策絡みで土田に適時二塁打を許したが、5回を6安打2失点(自責点1)にまとめた。六回の打席で代打を送られ、今季初勝利の権利を持って戦況を見つめた。

◆バットと足で反撃ののろしを上げた。ヤクルトの「8番・中堅」で先発した赤羽由紘内野手(24)が、1点を追う三回先頭で三塁線を破る二塁打。2試合連続の長打で好機を作ると、三走だった2死一、三塁では快足を披露した。一走・西川が盗塁を企図し、捕手が二塁に送球した瞬間にスタートを切って生還。「弱い気持ちでいたら必ずやられると思う。強い気持ちを持って試合に挑みたい」と意気込む24歳が流れを変えた。

◆三回、重盗で同点の生還をするヤクルト・赤羽由紘=バンテリンドームナゴヤ(撮影・中島信生)

◆ヤクルトが逆転勝ちした。打線は1点を追う三回2死一、三塁から重盗を仕掛けたまず同点。さらにホセ・オスナ内野手&長岡秀樹内野手の連続適時打で3点を奪った。さらに四回に押し出し四球、六回にオスナの適時打で加点した。先発の吉村貢司郎投手が5回6安打2失点(自責点1)で今季初勝利をマークした。吉村のヒーローインタビューは以下のとおり。--今シーズン初勝利「1勝目挙げられたのは良かったと思います。けど、長いイニングをもっと投げられるように頑張りたいなと思います」--試合終了の瞬間「野手の方が打ってくれたので、心強く見てられました」--3度目の登板「1イニング1イニング、自分のピッチングをしっかりとやっていこうと思って投げていました」--5回92球。振り返って「納得はまだできないですけど、野手の方に点を取ってもらって助けられた部分もたくさんあったので、しっかりと長いイニング投げられるように頑張りたいなと思います」--カードの頭を任された「勝てたことは本当に良かったと思いますし、しっかりと今後も勝っていけるようなピッチングを目指して頑張りたいと思います」--今シーズンに向けての目標は「やっぱりチーム優勝を目指して、しっかりと一勝一勝頑張っていきたいと思いますので、応援よろしくお願いします」

◆中日の上林が2安打3打点と気を吐いた。一回は吉村の甘く入った直球を鋭いスイングで捉え、中越えに運ぶ2号ソロ。「初球から思い切りいった結果、最高の形になった」と右拳をぐっと握った。九回2死二、三塁からは右中間フェンス直撃の2点三塁打で意地を示した。貧打にあえぐチームで打点は最多の「9」。ブライトらとの併用が続く中でも「出た場面で結果を残し続けるだけ」と黙々と鍛える29歳の実力者が、この日は勝負強い打撃で2番起用に応えた。

◆ヤクルト・吉村貢司郎投手(27)が5回92球を投げ、6安打2失点(自責点1)と力投し、今季3試合目の登板で初勝利(1敗)。17安打6得点の打線に感謝しながら、喜びをかみしめた。「1勝目を挙げられて本当によかった。野手の方が打ってくれたので、心強く見ていられた」粘って勝利を手繰り寄せた。一回1死から上林に先制ソロを被弾。三回は2死一、三塁のピンチを無失点で切り抜け、四回は味方の失策が絡んで1点を失ったが、最後は2死満塁で上林を右飛に打ち取った。悔しさをかみしめ、前に進んできた。3月29日の巨人戦(東京ドーム)。開幕2戦目を任されたが、1回?で6安打7失点と崩れ、チームも0―12の大敗。2軍調整となり、投球フォームの見直しや再現性を高める取り組みを繰り返した。踏み出す左足付近にロージンバッグを置いて投球練習を実施。「(体が捕手方向に)突っ込まないための意識づけ、再現性を高めるために同じ位置で、同じ感じで足をつけるように」と課題を分析し、改善につなげた。「今後も勝つピッチングを目指して頑張りたい」と吉村。ようやくプロ3年目の〝スタート〟を切った。(赤尾裕希)

◆ヤクルト・石山泰稚投手(36)が4セーブ目をマークした。6-2の九回に5番手の矢崎が2死二、三塁とされたところで石山が登板。上林に右越え2点三塁打とされたが、最後はボスラーを一ゴロに仕留めた。「矢崎にすみませんと。申し訳ない気持ちですね。自分のピッチングがどうこうとかはない。勝ったのが一番だなと思う」と汗をぬぐった。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(1↑)
阪神
1381 0.619
(↑0.019)
-
(↓0.5)
12176
(+4)
61
(+1)
14
(+1)
17
(-)
0.242
(↓0.001)
2.390
(↑0.07)
2
(1↓)
広島
1281 0.600
(↓0.032)
0.5
(↑0.5)
12277
(+1)
57
(+2)
7
(+1)
9
(-)
0.251
(↓0.006)
2.390
(↑0.05)
3
(-)
巨人
12101 0.545
(↓0.026)
1.5
(↓0.5)
12083
(+1)
70
(+4)
17
(-)
11
(-)
0.261
(↓0.002)
2.790
(↓0.03)
4
(-)
中日
8112 0.421
(↓0.023)
4
(↓0.5)
12239
(+4)
61
(+6)
7
(+1)
10
(-)
0.199
(↑0.001
2.700
(↓0.16)
5
(-)
ヤクルト
7101 0.412
(↑0.037)
4
(↑0.5)
12553
(+6)
78
(+4)
6
(-)
4
(+2)
0.223
(↑0.013
3.910
(↑0.05)
6
(-)
DeNA
7122 0.368
(↑0.035)
5
(↑0.5)
12270
(+2)
71
(+1)
7
(-)
7
(-)
0.228
(↓0.003)
3.060
(↑0.1)