西武(★2対6☆)オリックス =リーグ戦4回戦(2025.04.25)・ベルーナドーム=
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ORIX
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西武
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勝利投手:山田 修義(2勝2敗0S)
敗戦投手:佐藤 隼輔(0勝2敗0S)

本塁打
【オリックス】若月 健矢(2号・10回表ソロ)

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◆オリックスは2点を追う9回表、西川の適時二塁打で1点差に迫ると、1死二塁から相手の暴投に失策が絡み、土壇場で試合を振り出しに戻す。続く延長10回には、若月のソロと西川の適時二塁打で一挙4点を奪い、試合を決定づけた。投げては、4番手・山田が今季2勝目。敗れた西武は、守備の乱れから痛い敗戦を喫した。

◆西武の渡部聖弥外野手(22)が25日、出場選手登録された。右足首捻挫が完治したためで、さっそく「3番左翼」でスタメン出場する。ドラフト2位ルーキーは打率4割2分9厘で一時はリーグの打率1位を走っていたものの、13日の日本ハム戦(エスコンフィールド)の走塁中に右足首を捻挫。出場選手登録を抹消となっていた。2軍戦2試合を経て、この日に1軍復帰。試合前には「早く1軍でプレーしたいなと思っていて、ずっとうずうずしていたので、やっと来たなっていう思いです」と意気込みを口にしていた。

◆西武の中村剛也内野手(41)が実戦で初めて「魚雷(トルピード)バット」を使用した。この日は6番DHでスタメン出場。初回2死一、二塁の第1打席、手にした白木のバットの形状は芯部分から先端にかけてやや細くなっていた。オリックス九里と対戦。カウント2-0からのスイングはファウルに。フルカウントの6球目で空振り三振となった。3回の第2打席も魚雷バットを握り、フルカウントから中飛に倒れた。魚雷バット自体は練習では18日から使用している。この日の試合前に、アドバイザー契約を結ぶSSK社から公認シールが貼られた試合で使用可能な魚雷バットが届いていた。打感などについてはこれまで「ノーコメントです」と一貫していたものの、この日の試合前には「まだ(試合で魚雷バットを)使うかどうかは分からないです」と迷いを口にしていた。大リーグで話題の魚雷バットは11日のプロ野球規則委員会で使用が即日容認され、18日には同じ西武の源田壮亮内野手(32)がNPBでの実戦使用の第1号となっていた。

◆西武の今井達也投手(26)が7回9奪三振無失点で、今季3勝目の権利を得てベンチに下がった。4月は30イニングで自責点はわずか1のみ。月間防御率は0・30となり、61年6月の稲尾和久投手が持つ球団記録に並んだ。この日は7イニング中5イニングで走者を許したものの、150キロ台中盤の直球を軸に要所を力強く抑え続け、辛抱強く打線の援護を待った。5回まで1得点の打線は6回、滝沢の押し出し四球で2点目をもぎ取った。

◆オリックス山崎颯一郎投手(26)が1軍復帰登板で1回を無安打無失点に抑えた。2点ビハインドの7回に2番手登板。先頭長谷川に死球を与えると、暴投で一塁走者に三進を許したが、最後は2死三塁から外崎を二ゴロに打ち取った。直球の最速は155キロだった。山崎は今季開幕1軍入りを果たすも、3試合に登板して1勝0敗、防御率10・13と苦しみ4月7日に出場選手登録を抹消。ウエスタン・リーグでは6試合に登板し、1勝0敗、1セーブ、防御率0・00の成績を残し、この日出場選手登録された。

◆西武今井達也投手(26)は圧倒的に4月を終えた。この日も首位オリックス相手に7回9奪三振無失点と熱投。これで4月は30イニングを投げ、自責点はわずか1。月間防御率は驚異の0・30となり、61年6月の稲尾和久が持つ球団記録に並んだ。この日は7イニング中5イニングで走者を許したものの、150キロ台中盤の直球を軸に要所を力強く抑え続け、辛抱強く打線の援護を待った。「首位チームなので先制点を与えないよう意識していました。結果的にゼロで終えたのは良かったです」と振り返った。これでもなお、一気に勝てないのが西武の苦しいところ。2点リードの9回、クローザーの平良が同点に追いつかれ、今季3勝目はまさかの水の泡に。延長戦でも佐藤隼が打ち込まれ、今井が好投しても最下位転落という苦境に。それでもエースとして別格のマウンドでファンをわかせた。

◆西武が痛恨の負け方で4連敗を喫した。単独最下位に転落した。2点リードの9回、今季クローザーを任されている平良海馬投手(25)がマウンドへ。しかしオリックスの4番杉本に高め直球を二塁打にされると、続く5番西川には甘いスライダーを右翼線二塁打に。1点差に詰め寄られた。1死を奪い、なおも1死二塁。ここで平良が7番ディアスに対してカットボールを暴投し、その処理を焦った古賀悠斗捕手(25)が指にボールがかからないまま三塁へ悪送球。二塁走者西川に生還を許した。まさかの敗退に西口文也監督(52)は「ちょっとじゃない。痛い」ときっぱり。「本当に悔やまれる一戦です」とした。2失点目については「ちょっと慌てすぎて、みんな。キャッチャーもカバー行った内野手も。練習と本番とではやっぱり違いますから、難しいところではありますけどもね、三塁で止めておかないと、というところですね」と悔やんだ。不安定さが続くクローザー平良の投球については「先頭打者をしっかり打ち取っていけばもっと楽な投球にできると思うんですけれど」とし、現時点で起用方法は変えないとした。先発の今井達也投手(26)の熱投になんとか2点をもぎ取った打線だったが、9回裏は1四球3三振でサヨナラ勝利ならず。迎えた延長10回表、佐藤隼輔投手(25)がオリックスの先頭若月に2号ソロを許した。その後1死満塁から5番西川に走者一掃の二塁打を浴びた。

◆オリックス若月健矢捕手(29)がチームの引き分けを挟んだ連敗を「3」でストップさせた。今季4度目の延長戦となって迎えた2-2の10回。先頭で打席に立つと西武佐藤隼の初球147キロをガツン。打球は左翼席ギリギリに飛び込んだ。右手を突き上げた若月は「悔いがないスイングをしようと思いました」とベンチで大喜びのナインとハイタッチを交わした。その後も西川の3点適時二塁打も飛び出して突き放した。土壇場で追いついた。2点を追う9回には先頭杉本が右中間フェンス直撃の二塁打で出塁すると、続く西川が右翼線に落とす適時二塁打で1点差。続く頓宮の打席でマウンドの西武平良が暴投。捕手の悪送球も重なって同点に追いついた。西武今井に苦しみ敗色ムードの試合が一変。打線が息を吹き返した。若月は開幕戦の3月28日楽天戦、今月18日の日本ハム戦でサヨナラ打を放つなど勝負強さが光る。ここぞの場面で頼れる男は「いいところで打てるっていうのは気分はいいです。チーム全体で粘り強さを見せられたというのは大きな1勝」とうなずいた。岸田監督も「いいゲームだったと思います」。2位日本ハムが敗れてゲーム差は2・5に広がった。

◆オリックス山崎颯一郎投手(26)が1軍復帰登板で1回を無安打無失点に抑えた。2点ビハインドの7回に2番手登板。先頭長谷川に死球を与えると、暴投で一塁走者に三進を許したが、最後は2死三塁から外崎を二ゴロに打ち取った。直球の最速は155キロを計測。試合後は「力んでましたね。まっすぐはすごく自信を持って上がってきています。あとは自分をどれだけコントロールできるか」と振り返った。▽オリックス九里(6回7安打2失点で勝ち負けつかず)「最後(6回の押し出し)のところは防げる1点だった。なんとか粘り切れればよかったが、自分の実力だと思う。ちゃんとしたピッチングができるようにしていかないといけない」

◆オリックスのアンダーソン・エスピノーザ投手(27)が先発予定の26日の5回戦に向けてキャッチボールなどで調整した。 在籍2年目の今季はここまで3試合の登板で18回1/3を投げて防御率2・45と安定した投球を続けているが、いまだ白星なし。それでも「本当にチームメートはよくやってくれている。僕もベスト尽くして勝ちにつながればいい。チームメートを信じているので、あまり心配していない」と泰然自若に語った。 右腕は西武と17日(京セラ)から2週連続での対戦。中8日の登板には「(体を)休ませることができた」と笑顔だった。

◆ゴールデンルーキーがパワーアップして帰ってきた。右足首の捻挫で離脱していた西武のドラフト2位・渡部聖弥外野手(22)=大商大=が再昇格し、「3番・左翼」で即スタメン復帰した。タダでは転ばないルーキーは、リハビリ中のトレーニングで打球速度をアップさせていた。はやる気持ちが抑えきれない。4月12日の日本ハム戦(エスコン)で三回の走塁中に右足首を捻挫し、翌13日に出場選手登録を抹消されていた渡部聖は22日のイースタン・リーグ、DeNA戦で実戦復帰。ベルーナドームでの試合だったが、ファンの数も含めて雰囲気は別物だった。「ずっと早く1軍でプレーしたくて、うずうずしていたんで、やっと来たなっていう思い。リハビリの3、4日目くらいから早く戻りたいなとカレンダーを見ながらやってたんで、めちゃくちゃ長かった」と一日千秋の思いでリハビリを過ごした。試合の日には隣接する若獅子寮まで聞こえてくる本拠地の大歓声。うずく体をなだめつつ、室内練習場にこもって「自分がチャンスで立っているところとかイメージしながら」バットを振った。リハビリは自らの体と向き合う時間でもある。「普段は疲れとかもあって、トレーニングとかストレッチの時間ってなかなか取れない。でも、この期間で時間を取れるようになった」。トレーニングを重点的に行ったことで打球速度は「これまでの最高が173キロだったのが179キロが出た」と明かした。離脱前まで打率・429のハイアベレージを誇ったルーキーが鋭さを増したスイングで、まずはオリックスに牙をむく。(片岡将)

◆西武・中村剛也内野手(41)が一回の第1打席に話題の魚雷(トルピード)バットを初めて使用した。これまで打撃練習での使用はあったが、実戦投入は初となる。中村剛のバットに注目が集まったのは1-0の一回2死一、二塁の場面。その手に握るSSK社製のバットは中ほどが最も太く、先端が細くなっている。オリックス先発の九里との対戦で1、2球目はボール。3球目にスイングを掛けたがファウル。フルカウントの6球目に低目の126キロチェンジアップに空振り三振となった。日本野球機構で11日に使用認可が下りた魚雷バットは18日のソフトバンク戦(ベルーナD)で同じく西武の源田壮亮内野手(32)が使用第1号となっている。

◆オリックスは若月の決勝弾で連敗を3で止めた。 打線は西武の先発・今井を前に六回まで無得点。それでも0-2で迎えた九回に粘りを見せた。先頭の杉本が二塁打でチャンスメークし、西川が右翼への適時二塁打。1死二塁でのディアスの打席で、守護神・平良の暴投と捕手・古賀悠の悪送球の間に、二走の西川が同点のホームを踏んだ。試合は延長戦に突入し、十回に先頭の若月が佐藤隼の初球を完璧に捉えて勝ち越しとなる2号ソロ。その後も1死満塁の好機を作り、西川が3点打で突き放した。6回2失点と力投した先発の九里、七回以降を無得点に封じた救援陣の頑張りに野手が応えた。

◆西武・今井達也投手が7回を無失点に抑えて、4月はここまで4試合に先発登板し、30イニングを投げて自責点1、防御率0・30と好投。西武(前身を含む)の投手が月間30イニング以上を投げて防御率が0・30で終わると、1961年6月の稲尾和久(60回、自責点2)と並ぶ球団記録となる。2リーグ制(1950年)以降の月間防御率の記録(30イニング以上)は0・00で、昨年7月の中日・高橋宏斗(32回、自責点0)ら5人がマーク。

◆伝説のエースに肩を並べた。西武・今井達也投手(26)が7回を9奪三振、無失点に抑える好投。救援陣が打たれて白星こそならなかったが、4月は30イニングで自責点はわずか1。月間防御率は0・30となって、1961年6月に稲尾和久が記録した球団記録に並んだ。全投球の8割超を占める直球とスライダーのコンビネーションがさえた。唯一、得点圏に走者を背負ったのは六回2死一、二塁だったが、頓宮を155キロの直球で3球三振に切って9つ目の三振。三塁すら踏ませず、七回限りで降板した。しかし、試合は2-0の九回に暗転する。守護神の平良が連続二塁打を浴びて1点差。なお1死二塁から暴投、捕手・古賀悠の三塁悪送球が重なって同点に。今井の3勝目が消えると、延長十回には4番手の佐藤隼が若月に勝ち越し弾を浴びるなど4失点。記念すべきゲームはぶち壊しになった。「首位チームなので、先制点を与えないように意識していた。結果的にゼロで終えたのは良かった。球数が増えてしまっても、粘って投げられたのは良かった」と今井。NPB史上最多のシーズン42勝を挙げた稲尾に並んだもののチームが敗れただけに「そんなのはどうでもいいです」と取り合わなかったが、エースとして君臨した4月を文句のない投球で締めた。(片岡将)

◆右足首の捻挫で離脱していた西武ドラフト2位の渡部聖弥外野手(22)=大商大=が再昇格し「3番・左翼」で即スタメン復帰した。チームは逆転負けも内野安打2本ながらマルチ安打。「狙い球を絞って打てたので、そういう面では良かった」と振り返った。西口監督は「アウトになった打席もなんとか食らいついて自分なりのスイングはできていると思うので、このまま続けていってくれれば」と期待を込めた。

◆オリックス・岸田護監督(43)は、久しぶりの1軍登板で1回無得点に抑えた山崎颯一郎投手(26)を評価した。「150キロ中盤ぐらいのが出ましたけどね。緊張があったのか、ちょっと(制球 の)ばらつきはありましたけど。次、もうちょっと良くなるんじゃないですかね。どんどんまた良くなってくれることを期待している」山崎は今季、開幕1軍入りを果たすも、3試合で防御率10点台と安定感を欠き、今月7日に2軍降格。ファームでは5試合に登板して、この日、1軍に再登録された。7回に2番手で登板し、1回無失点。走者を背負いながらも最速155キロの直球とフォークのコンビネーションで空振り三振を奪うなど持ち味を出し、「コントロールできていなかったところはあったけど、ゼロで抑えられて良かった」と一定の手応えを語った。今後に向けては「真っすぐはすごく自信を持っている。変化球もそうですけど、あとはどれだけ自分(の気持ちも含めて)をコントロールできるか」と見据えた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
1382 0.619
(↑0.019)
-
(-)
12089
(+6)
71
(+2)
21
(+1)
9
(-)
0.283
(↓0.004)
2.730
(↑0.05)
2
(-)
日本ハム
11110 0.500
(↓0.024)
2.5
(↓1)
12177
(+1)
74
(+2)
23
(+1)
6
(+2)
0.225
(↓0.005)
2.830
(↑0.09)
2
(2↑)
ロッテ
10100 0.500
(↑0.026)
2.5
(-)
12359
(+2)
62
(+1)
12
(+1)
6
(-)
0.209
(↓0.006)
2.600
(↑0.08)
2
(-)
楽天
11110 0.500
(↓0.024)
2.5
(↓1)
12159
(-)
71
(+1)
10
(-)
19
(-)
0.246
(↓0.002)
3.050
(↑0.1)
5
(1↑)
ソフトバンク
9112 0.450
(↑0.029)
3.5
(-)
12181
(+1)
76
(-)
14
(-)
18
(+1)
0.250
(-)
3.090
(↑0.14)
6
(1↓)
西武
9120 0.429
(↓0.021)
4
(↓1)
12252
(+2)
63
(+6)
6
(-)
18
(-)
0.227
(↓0.003)
2.650
(↓0.1)