DeNA(★2対4☆)阪神 =リーグ戦6回戦(2025.04.24)・横浜スタジアム=
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阪神
0100003004901
DeNA
20000000021110
勝利投手:岩貞 祐太(1勝0敗0S)
(セーブ:桐敷 拓馬(0勝0敗1S))
敗戦投手:森原 康平(0勝1敗0S)

本塁打
【阪神】森下 翔太(2号・7回表2ラン)

  DAZN
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◆阪神が4連勝。阪神は1点を追う7回表、中野の適時打で同点とする。なおも2死三塁の場面で森下が2ランを放ち、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・岩貞が2年ぶりの白星。5番手・桐敷がプロ初セーブを挙げた。敗れたDeNAは、2番手・森原が誤算だった。

◆DeNA大貫晋一は阪神クリーンアップを抑えられるか。大貫と森下、佐藤輝、大山とのそれぞれの通算対戦成績を出すと、森下に11打数5安打の被打率4割5分5厘、佐藤輝に25打数4安打の被打率1割6分、大山に40打数8安打の被打率2割。合計76打数17安打の被打率2割2分4厘とまずまずの成績だが、森下とは相性が悪く、今季4月2日の対戦でも右安打、右二塁打、中安打と打ち込まれている。

◆阪神湯浅京己投手(25)が、1軍に合流した。出場選手登録され、1軍戦登板となれば、23年11月2日のオリックスとの日本シリーズ第5戦(甲子園)以来、レギュラーシーズン公式戦では同年6月15日オリックス戦(甲子園)以来、約2年ぶり、679日ぶりとなる。「ワクワクしてる部分もありますけど、本当に緊張とかもすると思う。そこはしっかりと自分の力を出せるように頑張りたいなと思います」昨年8月に国指定の難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術を受け、リハビリに励んでいた右腕。春季キャンプ中の2月22日には韓国ハンファとの練習試合(具志川)で実戦を復帰していた。「思うように行かないこともたくさんあったりしましたけど。本当にたくさんの方に支えてもらって、とりあえずここまで来られたと思うので。お世話になった方々にたくさん恩返しできるように。1軍で投げてる姿をいっぱい見せたいと思います」今季のウエスタン・リーグでは9試合計9回を投げ、4失点(自責2)で、防御率2・00の成績を残している。

◆阪神は今季初の4連勝を目指す。今季3度目の先発で2勝目を目指す富田蓮投手(23)が、先発マウンドに上がる。昨年8月に手術を受けた国指定の難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術から復活へ、今季初1軍昇格の湯浅京己投手(25)は、ベンチ入りメンバーに名を連ねた。打線は大きな変更がなく、小幡竜平内野手(24)が、4試合連続の「8番遊撃」で先発出場する。

◆阪神森下翔太外野手(24)が同点直後の7回2死三塁から、勝ち越し2ランを放った。1点を追う7回。2死から近本の左越え二塁打、中野の左前適時打で追いついた。中野は左翼手の悪送球等も絡み、三塁へ進塁。続く森下が、2死三塁で初球を捉えた。DeNA森原の真ん中高め145キロ直球を振り抜き、打球は阪神ファンの待つ左翼スタンドに突き刺さった。森下は神奈川・横浜市出身。今季初の4連勝を目指すチームにとっても大きな1発となる第2号本塁打を、地元で放った。

◆阪神近本光司外野手(30)が7回の同点場面を演出した。マルチ安打で迎えた1点を追う7回2死走者なしでの第4打席。DeNA2番手森原の145キロ直球を左翼へ運ぶ二塁打で同点機を作った。続く中野の左前打で俊足を生かし、同点のホーム。今季4度目の猛打賞で、通算28安打に伸ばし、セ・リーグ安打トップの巨人吉川に2差まで肉薄した。中野の同点打の直後に森下が勝ち越し2点本塁打を放ち、チームに勢いももたらした。

◆阪神が終盤の逆転劇で今季最長の4連勝とし、貯金も最多の4に増やした。DeNAには3連勝で、今季2度目の同一カード3連勝となった。1点を追う7回だった。2死から1番近本光司外野手(30)がDeNA2番手の森原から左翼へ二塁打。続いて中野拓夢内野手(28)が左前打を放ち一気に生還し同点。相手の失策もからんで中野も三塁まで進塁した。そして、なおも2死三塁で、3番森下翔太外野手(24)が初球を振り抜き、左翼へ決勝の2号2ランを放った。森下にとっては開幕カードの3月29日広島戦(マツダスタジアム)以来となるアーチとなった。先発の富田蓮投手(23)は初回に3安打を浴び2失点を喫すも、粘りの投球で5回7安打2失点。6回に登板した2番手の岩貞祐太投手(33)が1回1安打無失点で、23年7月9日ヤクルト戦(甲子園)以来の白星となった。首位広島に0・5ゲーム差と肉薄した阪神は、25日から本拠地甲子園で巨人との3連戦を迎える。阪神が敵地横浜でDeNAに3連勝。横浜でDeNAに3連勝は23年8月4~6日以来。これでビジター8連勝で、23年5月5日広島戦から30日西武戦で記録して以来。52年のフランチャイズ制後、阪神の敵地最長連勝は68年8月7日中日戦~9月9日中日戦までの14連勝。23年も68年も今回と同じく引き分けをはさんでいない。

◆レフトはもう追わない森下翔太 確信の2号2ラン中野拓夢の同点打直後の一撃?プロ野球(2025/4/24)??DeNA×阪神??Live on DAZN#オレをみろ #阪神タイガース pic.twitter.com/st1LMa3D0Q

◆悪夢のような逆転負けで今季ワーストの5連敗を喫した。借金は昨季ワーストだった昨年6月8日に並ぶ6まで膨らんだ。三浦大輔監督(51)は「もう1つというところですけど。(先制点は)このところとれてなかったので、(1回に)いい攻撃して取れたんですけどね。(7回は)まだそういうところがなかなか上にいけないところなので。でもいいところも出しつつあるので。まず1つ、そこからです」と受け止めた。リードを懸命に守っていた1点差の7回、阪神打線にあっさりとひっくり返された。森原が2番手で登板。簡単に2死を奪うも、阪神近本に左翼への二塁打を打たれて得点圏に走者を背負った。続く中野に左前への適時打を浴びて同点。佐野の返球が走者の近本に当たってそれ、打者走者の中野は一気に三塁まで進塁した。そして続く森下への初球。高め要求の直球が甘く入り、左翼席へと運ばれる2ランを被弾した。2点のリードを許し、試合をひっくり返された。立ち上がりこそ、テーマに掲げた先制点を奪って主導権を握る展開だった。1回2死二塁、阪神富田から牧が外角カットボールを捉えて左前適時打。4連敗中はいずれも許していた先制点を5試合ぶりに奪い「とにかく先制点をとって、主導権を握りたかったので先制打が打てて本当に良かったです!」と喜んだ。本塁への送球間に二塁を陥れて佐野の適時打で本塁生還。2点を先取していた。先発の大貫は2回に内野ゴロの間に1点を返されるも、97球を投げて5安打1失点と粘投。中14日の実戦登板で役割は果たしたが、リリーフがリードを守り切れず。2点を追う9回には代打松尾と三森の安打で2死一、三塁と本塁打でサヨナラという場面まで攻めたが、蝦名が倒れてわずかに及ばず、5連敗となった。投打がなかなかかみ合わない。この日は蝦名を2番、京田を3番に据えるなど、打線を組み替えてもがくも得点が遠い。5試合連続2得点で5連敗。今季最多の9得点を挙げた17日巨人戦(東京ドーム)を除けば直近7試合で平均得点は1・4点と強力打線が鳴りをひそめている。昨年日本一のDeNAに光が見えない。

◆阪神が終盤の逆転劇で今季最長の4連勝とし、貯金も最多の4に増やした。DeNAには3連勝で、今季2度目の同一カード3連勝となった。阪神が敵地横浜でDeNAに3連勝。横浜でDeNAに3連勝は23年8月4~6日以来。これでビジター8連勝で、23年5月5日広島戦から30日西武戦で記録して以来。52年のフランチャイズ制後、阪神の敵地最長連勝は68年8月7日中日戦~9月9日中日戦までの14連勝。23年も68年も今回と同じく引き分けをはさんでいない。

◆プロ野球の阪神、ロッテなどで主戦投手として活躍した小山正明さんが18日午前11時20分に心不全のため死去した。24日、阪神が発表した。90歳だった。小山さんは兵庫県高砂市出身。歴代ともに3位となる通算320勝、3159奪三振を記録した。葬儀は家族葬を執り行った。小山さんが所属した両チームが対戦。阪神はビジター3連勝でチームの連勝を「4」に伸ばした。藤川球児監督(44)は現役時代の06年に小山さんの作った47イニング連続無失点記録を更新。直接ねぎらわれたという。試合を終えた指揮官は、「偉大な方がまた。すごくショックでした。投手として連続無失点イニングとか背中を追わせていただいた現役の時とか思い出しながら、叱咤というか、本当に優しいかけ声をくださった。目指したタイガースの大投手でしたから、本当に悲しい思いです。タイガースのレジェンド大投手だったんで、その思いもしっかり背負って、今シーズン、タイガースの投手たちもやってくれると思います。吉田さんと並べると失礼で、お1人、お1人がほんとに素晴らしい方々。しっかりと(2人への)思いを持って戦っていきたい」と神妙に話した。

◆阪神湯浅京己投手(25)が、約2年ぶりの1軍昇格を果たした。昨年8月に国指定の難病「胸椎黄色靱帯(じんたい)骨化症」の手術を受け、完全復活への歩みを1歩ずつ進めてきた。「思うように行かないこともたくさんあったけど、本当にたくさんの方に支えてもらって、ここまで来られた。お世話になった方々にたくさん恩返しできるように、1軍で投げている姿をいっぱい見せたい」レギュラーシーズンでは、23年6月15日以来、679日ぶりの1軍登録。今季のウエスタン・リーグでは9試合で防御率2・00をマークし、直近4試合は無失点と結果を残してきた。この日の試合前練習ではナインからも祝福。登板は無かったが、ベンチにも入った。藤川監督は「支配下の中にいる1人の選手として、1軍に昇格しています」とコメント。壁を乗り越え、アツアツな男が帰ってきた。

◆DeNAは痛恨の逆転負けで今季ワーストの5連敗を喫した。借金は昨季ワーストだった昨年6月8日に並ぶ6まで膨らんだ。1回に牧の適時打などで2点を先取。5試合ぶりに先制に成功するも、2回以降は沈黙して7回に逆転された。11安打を放つも長打は二塁打2本のみで三浦監督は「長打がしばらく出てない。選手が重圧を感じているのか...。守りに入らず攻めていけるように」と話した。▽DeNA村田野手コーチ(試合前にミーティングで野手陣に声かけ)「本気で野球しようぜ、根性を前面に出して野球やっていこうぜと伝えました。負けはしましたけど、打席での姿勢は良かったと思います」

◆阪神富田蓮投手(23)が粘投を見せながらも、今季2勝目を逃した。初回2死二塁から4番牧、5番佐野の連続適時打で2失点。それでも2回以降は走者を出しながらも後続を断ち切り、ゼロを並べた。5日巨人戦以来、19日ぶりの1軍先発は5回7安打2失点で勝ち負けつかずだった。「前回も初回にやられている部分があった。次の登板はもっと初回の入りを意識してやっていけたら」と力を込めた。▽阪神岩貞(6回2番手登板で1回無失点。23年7月9日ヤクルト戦以来、655日ぶりの白星)「ああいう展開は、やっぱりリリーフで粘って粘って野手の反撃を待つっていうのは、今まで通りだと思う。そういう投球ができてよかった」

◆阪神桐敷拓馬投手(25)がプロ初セーブを挙げた。2点リードの9回に5番手登板。2安打を許し2死一、三塁のピンチを背負ったが、この日マルチ安打の蝦名を二飛に打ち取った。「中継ぎで一丸ととなってゼロでいったので、そこが大きい勝利だと思う」。訃報が届いたOB小山正明さんが背負った背番号47を継承する。「初セーブもありましたけど、そういうニュースを聞いたときに本当に勝ててよかった」と天国の大先輩に白星を届けられたことに表情を緩めた。

◆阪神中野拓夢投手(28)が値千金の同点打を放った。1点を追う7回2死二塁。森原のフォークを捉え、三遊間を破る左前適時打を放った。2試合連続適時打で、直後には森下が決勝2ラン。初回には右前打も放ち、今季8度目のマルチ安打となった。「かえすというより、後ろの森下につなぐことを意識していた。しっかり初球からスイングをかけていくこともできたし、そういう結果がいいところに飛んでくれた」と振り返った。

◆阪神近本光司外野手(30)が今季4度目の猛打賞と打ちまくった。3回1死の第2打席で、DeNA先発大貫のスライダーを左翼線へ運び二塁打とすると、5回2死で高めのスライダーを逃さず中前打。そして7回2死から、2番手森原の初球の直球をとらえた。「結果的に2アウトからの逆転だったので、チームとしてもいい流れだった」。左翼へ二塁打を放ち、続く中野の左前打でホームイン。逆転のイニングの口火を切ると、さらに9回2死で迎えた最終打席でも、3番手宮城の直球をはじき返し左前打。今季2度目となる4安打の固め打ちとなった。これで安打数は、リーグトップの巨人吉川に1本差の29本。快音とともに快足も好調だ。5回には二盗を成功させ、4戦連続の盗塁。リーグトップに並ぶ5盗塁とした。「作戦というところもあるので、走ってほしいという場面でしっかり走れるように準備したい」とまだまだ積み重ねる。この日、球団OBの小山正明さんが亡くなったことが明らかになった。球団創設90周年の節目で寂しいニュース。「タイガースとしても大事な1年ですし、いい成績で終われるようにみんなで戦いたい」。戦う遺志をしっかり受け継いでいく。【磯綾乃】

◆悪夢のような逆転負けで今季ワーストの5連敗を喫した。借金は昨季ワーストだった昨年6月8日に並ぶ6まで膨らんだ。リードを懸命に守っていた1点差の7回、阪神打線にあっさりとひっくり返された。森原が2番手で登板。簡単に2死を奪うも、阪神近本に左翼への二塁打を打たれて得点圏に走者を背負った。続く中野に左前への適時打を浴びて同点。佐野の返球が走者の近本に当たってそれ、打者走者の中野は一気に三塁まで進塁した。そして続く森下への初球。高め要求の直球が甘く入り、左翼席へと運ばれる2ランを被弾。2点のリードを許し、試合をひっくり返された。立ち上がりこそ、テーマに掲げた先制点を奪って主導権を握る展開だった。1回2死二塁、阪神富田から牧が外角カットボールを捉えて左前適時打。4連敗中はいずれも許していた先制点を5試合ぶりに奪い「とにかく先制点をとって、主導権を握りたかったので先制打が打てて本当に良かったです!」と喜んだ。本塁への送球間に二塁を陥れて佐野の適時打で本塁生還。2点を先取していた。先発の大貫は2回に内野ゴロの間に1点を返されるも、97球を投げて5安打1失点と粘投。中14日の実戦登板で役割は果たしたが、リリーフがリードを守り切れず。2点を追う9回には代打松尾と三森の安打で2死一、三塁と本塁打でサヨナラという場面まで攻めたが、蝦名が倒れてわずかに及ばず、5連敗となった。投打がなかなかかみ合わない。この日は蝦名を2番、京田を3番に据えるなど、打線を組み替えてもがくも得点が遠い。5試合連続2得点で5連敗。今季最多の9得点を挙げた17日巨人戦(東京ドーム)を除けば直近7試合で平均得点は1・4点と強力打線が鳴りをひそめている。

◆阪神前川右京外野手(21)が連続試合安打を「12」に伸ばした。2回1死一塁。DeNA先発大貫の142キロ直球を捉えた。中堅フェンスに当たる二塁打で好機を広げ、直後の得点を呼び込んだ。8日ヤクルト戦から安打を継続。打率は近本に次ぐチーム2位の3割1分4厘だ。それでも「1打席目は良かったけど、昨日同様に後の3打席が全てかなと思います。(25日から)また甲子園に戻るので、しっかり結果を残せられたら」と引き締めた。

◆猛虎がハマスタで猛威を振るった。阪神が終盤の逆転劇で今季最長の4連勝とし、貯金も最多の4に増やした。2-2の同点に追いついた7回に3番森下翔太外野手(24)が左翼席へ勝ち越しの決勝2号2ラン。90歳で天国に旅立った虎のレジェンド小山正明さんにささげるアーチになった。チームはDeNAに3連勝で、今季2度目の同一カード3連勝。首位広島に0・5差と肉薄した。地元に詰めかけたファン、そして、小山さんに届ける1発となった。同点直後の7回2死三塁の初球。DeNA森原の真ん中高め145キロ直球を振り抜いた。左翼手佐野は追うのを途中でやめ、打球は虎党の待つ左翼スタンドへ一直線。大歓声が上がった。「近本さんがつないで、(中野)拓夢さんがかえして、すごくいい流れで来ていた。2アウトでしたし、思い切って振ろうと。いい結果につながりました」試合後、帰りのバスに向かう森下は引き締まった表情で感触をかみしめた。開幕2戦目の3月29日広島戦(マツダスタジアム)の逆転2ラン以来の本塁打。「高めのボールで、やっと芯に当たって打球に角度がついてくれた。(本塁打がないことに)心配はしていなかった。打球の質は悪くないかなと」。1点を追う7回2死から近本が左二塁打、中野が左前適時打。続く森下が1発を放り込み、上位打線3人で逆転劇を演出した。この日、小山正明さんが18日午前11時20分に心不全のため死去したと球団から発表された。阪神では62年に27勝11敗でリーグ優勝に貢献するなど、在籍中に176勝、通算320勝。亡くなったレジェンドに勝利をささげる1発でもあった。<!-nextpage->地元での値千金の今季第2号だった。神奈川・横浜市出身。横浜は東海大相模時にも使用した慣れ親しんだ球場だが「プロに入ってもう3年目なので、思い出とかも別に持っていないです」。同球場への意識もあり、打率1割5分8厘と苦しんだ1年目から時間も記憶も重ねた。優勝争いや主軸としてのプレミア12などさまざま経験して成長。打率2割6分3厘の昨季より好成績の予感を漂わせた。ホーム開幕3連戦で2敗1分けだったDeNAに敵地で3連勝。今季初の4連勝で、23年5月以来のビジター8連勝。藤川監督は「タイガース側としては、ゲームの流れがいい状態なのではないかな」と手応えを語った。今季最多貯金4で、首位広島に0・5ゲーム差と肉薄。きょうからは今年初の本拠地甲子園での巨人との3連戦に挑む。地元でチームも自身も勢いづけた。【塚本光】阪神が敵地横浜でDeNAに3連勝。横浜でDeNAに3連勝は23年8月4~6日以来。これでビジター8連勝で、23年5月5日広島戦から30日西武戦で記録して以来。52年のフランチャイズ制後、阪神の敵地最長連勝は68年8月7日中日戦~9月9日中日戦までの14連勝。23年も68年も今回と同じく引き分けをはさんでいない。

◆阪神が終盤の逆転劇で今季最長の4連勝とし、貯金も最多の4に増やした。DeNAには3連勝で、今季2度目の同一カード3連勝となった。

◆連敗の沼にはまるDeNA村田修一野手コーチ(44)が試合前のミーティングで「根性野球」を呼びかけた。試合前時点で4連敗に沈んでおり、前夜には梶原の犠打失敗など、ミスも散見された。村田コーチは「もっともっと本気で野球しようぜ、最後には不細工でもいいから、根性大事だから、そこを前面に出して野球やっていこうぜと伝えました。負けはしましたけど、打席での姿勢、攻めていく感じはすごく今日はよかったなと思います」と自らベンチで大きな声を出しながら、ナインの表情や姿勢に光を見いだした。打線は村田コーチの言葉に奮起したのか、1回に牧の適時打で5試合ぶりに先制。佐野の適時打もあって2点を先取するも、2回以降は1点が遠かった。11安打を放つも、長打は二塁打2本のみ。7回に森原が3点を失って逆転され、今季ワーストの5連敗を喫した。巨人で選手として、指導者として、前所属のロッテでも指導者として在籍した経験にも裏打ちされている。「巨人でも選手たちでミーティングしてましたし、ここぞの場面、何がなんでも守るぞ、どんな形でもいいから1点取るぞ、という野球はみんなやってました。それをうちのチームもやらないといけない。打つ打たない相手いるので、できるできないがありますけど、一生懸命野球やるのは絶対誰でもできる。できることにフォーカスして続けていくことが大事だと思います」と熱い思いを込めた。「男・村田」の愛称で愛され、気持ちの強さで通算360本塁打を積み重ねてきた自負がある。「僕の野球スタイルは気持ちを前面に出すスタイル。僕が呼ばれている以上、そういうことを伝えていかなければいけない立場だと思ってます」と力を込めた。まずは気持ちを出す、根性を出す。できることを続けた先に連敗脱出の光が見えてくる。【小早川宗一郎】

◆猛虎がハマスタで猛威を振るった。阪神が終盤の逆転劇で今季最長の4連勝とし、貯金も最多の4に増やした。2-2の同点に追いついた7回に3番森下翔太外野手(24)が左翼席へ勝ち越しの決勝2号2ラン。90歳で天国に旅立った虎のレジェンド小山正明さんにささげるアーチになった。チームはDeNAに3連勝で、今季2度目の同一カード3連勝。首位広島に0・5差と肉薄した。地元球場のファン、そして、小山さんに届ける1発となった。2-2と同点に追いついた直後だ。7回2死三塁、初球だった。DeNA森原の真ん中高め145キロ直球を振り抜いた。打球を見上げた左翼手佐野は追うのをやめ、打球は虎党の待つ左翼スタンドへ一直線。敵地ハマスタがドッと湧いた。「近本さんがつないで、(中野)拓夢さんがかえして、すごくいい流れできていた。2アウトでしたし、思い切って振ろうと。いい結果につながりました」試合後、帰りのバスに向かう森下は引き締まった表情で感触をかみしめた。開幕2戦目3月29日広島戦(マツダスタジアム)の逆転2ラン以来、26日、85打席ぶりの第2号。「高めのボールでやっと芯に当たって打球に角度がついてくれた」。1点を追う7回2死から近本が左二塁打、中野の左前適時打に森下が呼応。上位打線3人の逆転劇だった。レジェンドに勝利をささげる1発でもあった。この日、小山正明さんが亡くなっていたことが球団から発表された。阪神在籍中に176勝、通算320勝を挙げたOBの訃報を、森下も耳にした。「自分たちは変わらずにやるべきことをやるだけです」。タテジマに袖を通す限りは目指すモノは同じ。多くの白星を積み重ねた小山さんのように、グラウンドではストイックに勝利を追い求めた。舞台の横浜スタジアムは横浜市出身の森下にとって慣れ親しんだ球場。東海大相模時代にも暴れ回ったが、1年目は打率1割5分8厘でセ球場別ワーストだった。「プロに入ってもう3年目なので、思い出とかも別に持っていないです」。経験や記憶を塗り重ね、成長した姿を見せた。ホーム開幕3連戦で2敗1分けだったDeNAに敵地で3連勝。今季初の4連勝で、23年5月以来のビジター8連勝。藤川監督は「タイガース側としては、ゲームの流れがいい状態なのではないかな」と手応えを語った。今季最多貯金4で、首位広島に0・5ゲーム差と肉薄。25日からは今年初の本拠地甲子園での巨人との3連戦に挑む。虎の魂を受け継いだ若き主軸が、チームも自身も勢いづけた。【塚本光】阪神が敵地横浜でDeNAに3連勝。横浜でDeNAに3連勝は23年8月4~6日以来。これでビジター8連勝で、23年5月5日広島戦から30日西武戦で記録して以来。52年のフランチャイズ制後、阪神の敵地最長連勝は68年8月7日中日戦~9月9日中日戦までの14連勝。23年も68年も今回と同じく引き分けをはさんでいない。

◆阪神・湯浅京己投手(25)が1軍に合流した。1軍出場がなかった昨年の8月に国指定の難病「胸椎黄色靭帯(じんたい)骨化症」の手術を受け、リハビリを続けていた。今季はウエスタン・リーグ9試合に登板して防御率2・00。計9イニングで6三振を奪い、150キロ超の直球を何度も計測していた。2023年6月15日のオリックス戦(甲子園)以来、シーズンでは679日ぶりの1軍。湯浅は「本当に思うようにいかないこととかもたくさんありましたけど、本当にたくさんの方に支えてもらって、とりあえずここまで来られたと思うので、お世話になった方々にたくさん恩返しできるように、1軍で投げている姿をいっぱい見せたいなと思います」とコメントした。

◆阪神は富田蓮投手(23)が先発する。対DeNAは昨季7試合に救援登板し防御率0・00。前回登板の5日・巨人戦(東京ドーム)で先発初勝利を挙げ、翌6日から2軍で調整したが「いいリフレッシュ期間になった」と万全の状態で今季3試合目の登板に臨む。打線は「5番・一塁」で先発する大山悠輔内野手(30)に注目。23日の同戦では2-2の延長十回に今季1号となる決勝ソロを放っており、通算17本塁打を記録する横浜でアーチ量産の期待がかかる。この日昇格した湯浅京己投手(25)がブルペンで待機。登板を果たせば2023年6月15日のオリックス戦(甲子園)以来、679日ぶりとなる。チームは20日・広島戦(甲子園)から3連勝中。首位・広島を1ゲーム差で追う阪神が、今季初の4連勝、貯金4を目指す。

◆阪神先発の富田蓮投手(23)は、一回に2点を失い、先制を許した。1死から2番・蝦名の左前打で出塁を許すと、暴投で走者が二進。2死二塁から4番・牧に左前適時打を浴びて1点を失った。さらに続く佐野にも左翼線へ適時二塁打を許して2失点。1軍のマウンドは5日の巨人戦(東京ドーム)以来の左腕が、立ち上がりにつまずいた。阪神は19日の広島戦(甲子園)以来、4試合ぶりに先制点を献上。今季先制された試合は3勝5敗1分け。好調の打線が反発力を見せて逆転勝利に導けるか。

◆先発した阪神・富田蓮投手(23)は5回7安打2失点で降板した。立ち上がりにDeNA打線に捕まった。一回1死から蝦名に安打を許すと、暴投で2死二塁とし4番・牧の左前適時打で先制点を献上。続く佐野にも適時二塁打を浴びて2点を失った。その後は粘りの投球で二~五回を無失点。1-2の五回1死から蝦名の左翼フェンス直撃の二塁打で得点圏に走者を背負ったが、京田を一ゴロ、先制打を許した牧は右飛に仕留めて無失点に切り抜けた。今季3試合目の先発マウンドで2勝目こそならなかったが、DeNA打線を相手に試合を作った。

◆厳しくも愛情のある言葉だった。DeNAが4連敗を喫した23日の阪神戦後。4試合連続2得点以下と鳴りを潜める打線に、今季から加入した村田野手コーチが厳しい表情だった。「バットを振る準備が本当にできているのか、という所はみんなに問いかけたい。技術じゃないですよね。心の準備だったりができていない」象徴的な場面があった。2-2で迎えた七回無死一塁。今季初めて1番を外れ、8番に入った梶原が送りバントを決めきれなかった。ファウル、空振りをした後に3球三振。続く代打・松尾は併殺打に倒れた。「男・村田」の愛称で親しまれ、横浜(現DeNA)、巨人で通算1865安打、同360本塁打を放った名スラッガーは、打席での役目は『出塁すること』『(走者を)進塁させること』『打点を挙げること』の3つに絞るという。仮に梶原がバントを成功させていれば、1死二塁の勝ち越しチャンス。その場合は3年目の松尾ではなく、実績豊富な筒香が打席に立つ予定だった。「(梶原は)セーフティー気味にやっている。自分も生きようっていう頭があった。筒香さんにしっかりつなぐ意識が本当に頭の中にあったのか」。苦しい状況だからこそ、やるべきことを明確にする必要がある。俊足巧打の1番打者として昨季夏場から台頭した梶原は「チームのために最高のパフォーマンスができれば」と意気込む勝負のシーズン。村田コーチは「もっと野球を真剣に。気持ちの持ち方で絶対に変われる」と語った。シーズンはまだ始まったばかり。勝利への執念を燃やす。連敗ストップへ。一回に牧、佐野の連続タイムリーで2点を先取した。先発の大貫は今季初勝利を目指して奮闘。走者を背負いながらも要所を締め、六回まで5安打1失点と踏ん張っている。

◆1-2の六回から2番手で登板した阪神・岩貞祐太投手(33)は、ピンチを背負うも1回無失点でマウンドを降りた。先頭の佐野に中前打を許すと、暴投と四球で1死一、二塁と得点圏に走者を背負う。それでもDeNAの8番・梶原を外角145キロ直球で見逃し三振、続く代打・筒香を三邪飛に仕留めて無失点に切り抜けた。13日に1軍に昇格してから、これで3試合連続無失点。実績ある左腕がブルペン陣のなかで存在感を高めている。

◆阪神・富田蓮投手(23)は5回7安打2失点で降板。今季2勝目はならなかった。「初回に失点を許し流れを相手に与えてしまいました。坂本さんともまずは先頭を頑張ろうと話しあって、二回以降は粘りの投球ができたと思います。あとはチームが勝つことを信じて応援します」とコメントした。

◆阪神が七回、森下翔太外野手(24)の2号2ランで逆転に成功した。1-2で迎えた七回。2番手・森原から簡単に2死を奪われるも、近本がこの日3安打目となる二塁打で出塁。中野も左前適時打で続いて同点にすると、打席にはこの日ノーヒットの森下。初球を振り抜き、打った瞬間にスタンドインを確信する痛烈な2号2ランで一挙逆転に成功した。森下の本塁打は開幕3戦目だった3月30日の広島戦(マツダ)以来85打席ぶり。ホームベースを踏むと、大きく吠えて感情を爆発させた。

◆試合前、ベンチのDeNA・三浦大輔監督=横浜スタジアム(撮影・松永渉平)

◆阪神が4-2でDeNAに逆転勝ちし、同一カード3連勝、今季初の4連勝を決めた。ラッキーセブンで盛り上がる虎党の声援を背に、猛虎打線が爆発した。1-2の七回2死、DeNAの2番手・森原から近本が左翼越えの二塁打で好機を作ると、中野の適時打で同点。続く森下翔太外野手(24)が初球の高め145キロ直球を完璧に捉えて、左翼スタンドに決勝2ランを叩き込んだ。先発した富田蓮投手(23)は5回7安打2失点。一回に2点を先制されるも、その後は粘りの投球で五回まで無失点。2番手で登板した岩貞祐太投手(33)が1回を無失点に抑えて、その後に打線が逆転に成功。2023年7月9日のヤクルト戦(甲子園)以来655日ぶりの勝利を挙げた。4-2の九回は桐敷拓馬投手(25)が無失点で締めてプロ初セーブを記録した。チームは優勝した2023年以来、2年ぶりのビジター8連勝。貯金を今季最多の「4」とし、試合がなかった首位・広島に0・5ゲーム差に迫った。勢いに乗る阪神は、25日から甲子園で巨人と3連戦を戦う。

◆DeNAが5連敗を喫して借金6とした。昨年6月8日以来で、昨季の最大借金に並んだ。先発の大貫は6回5安打1失点と力投。打線は一回に牧の先制適時打などで2点を挙げた。その後1点を返された中、七回に2番手の森原が2死から1番・近本に二塁打を許すと、続く中野に左前に運ばれて同点に。続く3番・森下に投じた初球のストレートを左翼スタンドに運ばれて逆転された。反撃を目指した打線は九回2死一、三塁の場面を作ったが、あと1本が出なかった。

◆逆転勝ちの阪神が今季初の4連勝で貯金を最多の「4」とした。1点を追う七回2死から近本光司外野手(30)、中野拓夢内野手(28)の連打で同点。森下翔太外野手(24)の85打席ぶり本塁打で勝ち越した。2番手岩貞祐太投手(33)が2023年7月9日ヤクルト戦(甲子園)以来の勝利。桐敷拓馬投手(25)がプロ初セーブ。佐藤輝明内野手(26)は6打席連続安打から一転して11打席ノーヒット。「胸椎黄色じん帯骨化症」から復活を目指す湯浅京己投手(25)が登録された。チームは2年ぶりのビジター8連勝。2度目のカード3連勝で、首位広島に0・5差。

◆小山さんと同じ背番号「47」。4-2の九回を任されたのは岩崎ではなく、阪神・桐敷拓馬投手(25)だった。「小山さんも背番号47を背負った。(亡くなった)ニュースを聞いたときに、勝てたのは本当に良かった」2死一、三塁と、一発出ればサヨナラのピンチを背負ったが、冷静に切り抜けた。マルチ安打を記録していた蝦名を、150キロ直球で二飛に仕留めてゲームセット。プロ4年目で初セーブを挙げると、笑顔がはじけた。「本当にうれしいですし、ザキさん(岩崎)が連投している中で、自分たちがカバーして勝てたのは良かった。中継ぎで一丸となってゼロでいけたので、大きい勝利だと思います」レジェンドへ、大切な白星を届けた。(萩原翔)

◆阪神・漆原大晟投手(28)が4-2と逆転した直後の七回に登板。先頭の三森に右前打を許したが、蝦名を投ゴロ併殺に抑えて無失点で切り抜け、今季初ホールドを記録した。「点が入った後の守備でゼロに抑えられてよかった」。6日に1軍昇格後、5試合連続無失点。この日はリードした展開でマウンドに上がった右腕は「次は先頭からしっかり抑えられるようにやっていけたら」と、さらなる信頼を勝ち取ることを誓った。

◆阪神・前川右京外野手(21)が0-2の二回1死一塁から中越えのフェンス直撃の二塁打を放ち、自己最長を更新する12試合連続安打。直後の坂本の三ゴロによる得点につなげた。「1打席目はよかったけど、後の3打席がすべてかなと思う」。その後、快音を響かせなかったことを反省。今季初の甲子園での巨人3連戦に向けて「しっかり結果を残せたら」と決意を新たにした。

◆先発した阪神・富田蓮投手(23)は5回7安打2失点で試合を作った。一回に2点を先制されるも、以降は粘りの投球で無失点。「前回も初回でやられていた」と反省したが「1イニング1イニングを全力で抑えに行く気持ちで、2イニング目から良くなった」と手応えも実感した。いまだ5回の壁を越えられずにいるが「きょうは野手の皆さんにも中継ぎにもたくさん迷惑をかけた。次の登板ではできるだけ長いイニングを投げられるように」と話した。

◆岩貞祐太投手(33)が2023年7月9日のヤクルト戦(甲子園)以来の勝利投手になった。「マジ? うれしいです」。1-2の六回に登板。1死一、二塁とされたが、梶原を見逃し三振、代打・筒香を三邪飛に仕留めた。直後の七回に逆転に成功。13日に1軍昇格してから3試合連続無失点の左腕は「リリーフで粘って粘って、野手の反撃を待つ。そういう投球ができてよかった」と白い歯を見せた。

◆チームの強みである投手陣が勝利へのバトンをしっかりとつなぎ、逆転勝利をつかんだ。白星を届けた先は、天の向こう―。試合後、阪神・藤川球児監督(44)は90歳で亡くなった小山正明さんへの思いを口にした。「叱咤ではなく、本当に優しいかけ声をくださって。目指したタイガースの大投手でしたから、本当に悲しい思いです。本当に、結構つらいですね」訃報に接し、臨んだゲーム。七回に3得点で逆転すると、23日まで連投していた投手もいた中、ラスト3イニングは漆原―及川―桐敷のリレーを投入した。セーブシチュエーションの九回を託した桐敷の背中は、小山さんも現役当時に背負った47番。歴史を受け継ぐ左腕は背負ったピンチをくぐり抜けてプロ初セーブを手にすると、将は同一カード3連勝を決めたナインを笑顔で出迎えた。「連続無失点イニングとか、背中を追わせていただいた現役のときとかを思い出しながら、ですね」勝利に導いた新指揮官と320勝レジェンドをつないだ一つは記録。藤川監督は強力リリーフ陣「JFK」の一角として活躍した2006年に連続イニング無失点に挑戦したが、当時の球団記録「47」の保持者こそ小山さんだった。マウンドに上がればスコアボードにゼロを並べ続け、7月11日の広島戦でその記録を更新。最終的に「47回?」とし、レジェンドリリーバーへの道を突っ走った。第一線で頑張れた一因は、追いかけたいタテジマ戦士の背中があったから。敬意があせることはない。「本当に素晴らしい数字があるので、それを追いかけられたりすることが現役選手、トップアスリートができること。記録を持っている方は、いつまでたっても偉大ですね」待ち受けていた突然の別れを胸に刻み、さらに歴史を紡いでいく。秋に歓喜の瞬間に飛び込む姿を見せることが、何よりの恩返しとなる。(須藤佳裕)

◆DeNAは一回に2点を先行したが、追加点を挙げられず逆転負けを喫した。5連敗で借金6となり、三浦大輔監督(51)は「もう一つというところ」と険しい表情を浮かべた。一回は牧の適時打で5試合ぶりの先取点を奪い、続く佐野が適時二塁打と出足は良かったが、3点目のホームが遠かった。打線は11安打で再三得点圏に走者を置いたものの、ここぞで一押しできなかった。この連敗期間はいずれも2得点以下。前夜に続いて勝負がもつれた状態で救援陣が登板する展開となり、1点リードの七回に森原が一挙3点を奪われた。三浦監督は「打たないといけない、抑えないといけないと選手たちがプレッシャーを感じているかもしれない」と指摘しつつ「いいところは出せつつある。まず一つ(勝つ)。そこからです」と自らに言い聞かせるように語った。(鈴木智紘)

◆天国の小山さんへ、届け! 阪神はDeNAに4-2で逆転勝ち。七回2死三塁で阪神・森下翔太外野手(24)が勝ち越しの2号2ランを放ち、今季初の4連勝を飾った。阪神、東京(現ロッテ)などで主力投手として活躍し、プロ野球歴代3位の通算320勝を挙げた小山正明さんが心不全のため18日に90歳で死去していたことを球団が発表。首位広島とは0・5ゲーム差。リーグ優勝&日本一を成し遂げる!いつまでも、強いタイガースであり続けるために―。森下の覚悟が白球に乗りうつった。天国へ旅立ったレジェンド、小山さんにささげる、鮮やかなアーチが架かる。特別な試合を決定づけるひと振りで勝利を届けた。「自分の持ち味は積極的に振っていくスタイル。ここで消極的になったらダメだと自分に言い聞かせた。やっと角度がついてくれてすごく手応えがあったので、いいホームランだった」1―2で迎えた七回に起こした逆転劇だ。2死から近本が二塁打で出塁すると、すぐさま中野の適時打で同点。なおも2死三塁でこの日ノーヒットの森下が打席に立つと、初球だった。打った瞬間スタンドインを確信し、人さし指を突き立てる。ホームインすると大きく手をたたき、喜びを爆発させた。3月29日の広島戦(マツダ)以来85打席ぶりの2号2ランは、またも決勝弾になった。

◆強い!! こんな強い阪神タイガースは見たことがないわー!!4連勝は時々あることなんだけど、その内容が濃過ぎる~!! かつてノムさん(野村克也氏)は、ミスター長嶋茂雄さんと自分を、派手なヒマワリとひそかに咲く月見草に例えたのだ。この4連勝はまさに、その両方がかみ合った味わい深いプロ野球の試合でした。派手なヒマワリは、猛虎打線のクリーンアップ!! 20日の広島戦で4番・佐藤輝の2本のアーチで大勝すれば、23日のDeNA戦は延長十回に5番・大山が価千金の決勝アーチ!! そして、本日は3番・森下の決勝2ラン!! まだ夏は遠いのにヒマワリが大満開やー!!一方、月見草は...。プロ野球あるあるで、3連戦で3つ勝つ確率は異常に低いんですよ。そこに立ち向かう富田が一回にいきなり2点を奪われたものの、その後は毎回のように出塁を許しながらも五回まで追加点を与えず!! 窓際になりかけている(ごめん)2番手の岩貞がヒット、暴投、四球と苦しみながらも無失点投球で白星! この横浜の夜に咲いた2輪の月見草。美しき哉でした。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
1271 0.632
(-)
-
(-)
12376
(-)
55
(-)
6
(-)
9
(-)
0.257
(-)
2.440
(-)
2
(-)
阪神
1281 0.600
(↑0.021)
0.5
(↓0.5)
12272
(+4)
60
(+2)
13
(+1)
17
(+1)
0.243
(-)
2.460
(↑0.02)
3
(-)
巨人
1291 0.571
(-)
1
(-)
12182
(-)
66
(-)
17
(-)
11
(-)
0.263
(-)
2.760
(-)
4
(-)
中日
8102 0.444
(-)
3.5
(-)
12335
(-)
55
(-)
6
(-)
10
(-)
0.198
(-)
2.540
(-)
5
(-)
ヤクルト
6101 0.375
(-)
4.5
(-)
12647
(-)
74
(-)
6
(-)
2
(-)
0.210
(-)
3.960
(-)
6
(-)
DeNA
6122 0.333
(↓0.02)
5.5
(↓0.5)
12368
(+2)
70
(+4)
7
(-)
7
(-)
0.231
(↑0.003
3.160
(↓0.04)