巨人(☆8対1★)中日 =リーグ戦4回戦(2025.04.22)・東京ドーム=
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中日
0000100001401
巨人
20300300X8902
勝利投手:井上 温大(2勝1敗0S)
敗戦投手:マラー(0勝2敗0S)

本塁打
【中日】中田 翔(2号・5回表ソロ)
【巨人】岡本 和真(7号・3回裏2ラン),大城 卓三(1号・3回裏ソロ)

  DAZN
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◆巨人は初回、岡本の適時打で2点を先制する。その後は3回裏に岡本と大城卓の連続本塁打で3点を加えると、6回には吉川が走者一掃の適時二塁打を放ち、相手を突き放した。投げては、先発・井上が8回1失点14奪三振の快投で今季2勝目。敗れた中日は、投打ともに振るわなかった。

◆巨人の主砲・岡本和真内野手(28)の7号2ラン、大城卓三捕手(32)の2者連続アーチの直後だけに、この日も「すしレース」は大いに盛り上がった。スタートからエビが抜け出した。アナゴ、タマゴが追う展開。コハダとマグロがやや出遅れた。中央突破を決めたエビが、序盤からのリードを広げて1着でゴールイン。2着はアナゴ、いまだ未勝利のタマゴは3着。通算成績は、アナゴ4勝、エビ3勝、マグロ2勝、コハダ1勝となり、タマゴは10戦未勝利となった。すしレース 3回終了時にイニング間イベントとして、米国の「ホットドッグレース」のような「すしレース」を開催している。ファン参加型のアクティベーションで出場者(小学生以下)は「江戸前スーシーズ」に扮(ふん)して競走する。メンバーはマグロ、コハダ、タマゴ、エビ、アナゴの計5体。参加対象は公式ファンクラブ「CLUB GIANTS KIDS MEMBER」で当日の開場から1回裏終了まで応募受け付けし、東京ドーム内ファンクラブブースで抽選によって決定する。

◆巨人岡本和真内野手(28)が3回、阪神佐藤輝に並ぶリーグトップタイの7号2ランを放ち、その時点で打撃3部門でトップに立った。岡本は初回には中前に2点適時打。3回のソロで2打数2安打とし、打率を3割6分4厘とした。この日、雨のため中止となった広島小園(3割6分)を抜いて、リーグトップの打率とした。打点は4点を加え、20打点。リーグトップ17打点だった佐藤輝も4回に適時打を放ち18打点としたが、それを上回った。3回を終えた時点で、本塁打、打率、打点の3冠となった。

◆この一振りにドームが息を飲むこれが巨人の4番岡本和真が止まらない第7号2ランホームラン???プロ野球(2025/4/22)??巨人×中日??Live on DAZN#オレをみろ #ジャイアンツ pic.twitter.com/vv51EBcnmv

◆勝てば今季初の貯金1、3位浮上だったが、巨人に完敗。連勝は3で止まった。先発カイル・カイル・マラー投手(27)が、初回1、2番に連続四球を与え、1死二、三塁から4番岡本に先制の中前2点適時打を許した。3回1死一塁からは岡本に7号2ラン、続く大城卓に1号ソロを浴び、3点を追加された。マラーは4回5安打5失点。「チームに申し訳ない...」と声を絞り出したが、前回15日広島戦(マツダスタジアム)での3回7安打6失点に続く2戦連続KOとなった。2番手の勝野昌慶投手(27)が、2イニング目の6回に2死満塁から吉川に左翼フェンス直撃の3点適時二塁打を浴び、突き放された。打撃陣は5回に中田翔内野手が自身の36歳のバースデーを祝う2号ソロを放ったが、巨人先発井上に8回3安打1失点、14奪三振と抑え込まれた。

◆巨人岡本和真内野手(28)の勢いが止まらない。中日戦の1回に先制の2点適時打を放つと、3回の第2打席では左腕マラーから左翼へ7号2ラン。2打席目までに計4打点を荒稼ぎし、先発井上を序盤から援護した。開幕から12試合連続安打をマークするなど好調をキープする主砲が、打撃の各部門でトップをうかがう。初回から全開の岡本が、自己最速で「20打点」に到達した。1回1死二、三塁で登場。立ち上がりから連続四球で制球が定まらない中日マラーの初球だった。変化球を捉えて中前に運ぶ2点適時打で先制。「みんながいい形でつないでくれたチャンスで打ててよかったです」と4番の働きで流れを呼び込むと、さらに加速させたのは3回だった。1死一塁で迎えた第2打席だった。変化球をファウルでしのいだ末に、打球速度171キロの左翼スタンドに刺さるような7号2ラン。1日のバンテリンドームで1号を放っていたマラーから今季2発目とし、「早い回に追加点が取れてよかったです」と3回までに4打点の荒稼ぎとなった。3回を終えた時点で打率は3割6分4厘となり、この日試合がない広島小園(3割6分)を抜き、リーグトップに。本塁打、打率、打点の3冠に君臨した。同時に、16日のDeNA戦に続く1試合4打点で積み上げた20打点は、プロ11年目で最速に。4月22日での到達は18年の4月25日を3日上回った。試合数でもコロナ禍の影響で6月開幕だった20年の20試合を除けば、21試合目は最速だった。主砲のハイペースの流れに乗るように3回には5番大城卓が1号ソロ。「どさくさに紛れて打てました。(岡本)和真に続けてよかったです」と"O2(オーツー)砲"で中日を引き離した。開幕から12試合連続安打を記録した不動の4番の勢いは、4月の下旬を迎えても、衰える気配は一切ない。【阿部健吾】

◆巨人井上温大投手が快投劇を演じた。中日打線を8回3安打1失点。14奪三振で今季2勝目をマークした。7回1死から、ボスラー、中田、村松、石伊、代打辻本を5者連続奪三振。味方の大量8点の援護を受け、反撃のきっかけすら与えない好投で勝利に貢献した。打線は4番岡本和真内野手が7号2ランを含む4打点を挙げるなど序盤から先発井上を援護し、8得点を奪って完勝した。ヒーローインタビューには、2人そろって登場。井上は14奪三振の快投に「気持ちいいです」と笑顔を見せた。打線の援護に感謝したうえで、隣の岡本に「これからももっとたくさん打ってください」とおねだりすると、岡本は「いつもいいリズムでいいピッチングしてくれているので、次も援護できるように頑張りたいなと思います」と頼もしい回答。井上には「もっと三振を取ってくれたらうれしいなと思います」と、優しい表情で後輩にさらなる活躍を期待した。

◆23日の中日戦で今季4度目の先発となる巨人山崎伊織投手(26)が2つの記録に挑む。開幕から無失点での4戦4勝を達成すれば2リーグ制後初。23回連続無失点中で、球団最長は07年高橋尚の28回。射程圏に捉える中、「いい1週間を過ごせた。まず先制点を取られないように。集中して良い立ち上がりができるように」と序盤に神経を注ぐ。

◆中日先発カイル・マラー投手が4回5失点で2戦連続KOされた。初回、先頭からいきなり連続四球を出し、1死二、三塁から岡本に中前2点先制適時打を許した。3回には岡本に7号2ラン、大城卓に1号ソロと連続被弾で「チームに申し訳ない」とうなだれた。15日広島戦(マツダスタジアム)でも3回7安打6失点。井上監督は「ちょっと再調整というような方向でとオレは思っている。投手コーチとも話をして。ハートブレークしている部分があるのかなと思う」と降格を示唆した。

◆巨人に完敗し、今季初の貯金1と3位浮上を逃した。連勝は3で止まった。序盤から一方的な試合になったが、中田翔内野手が自らの36歳の誕生日を祝う2号ソロで一矢を報いた。5点を追う5回、巨人井上の外角高め145キロを捉え、左中間スタンドへたたきこんだ。「1球で仕留められてよかった」。ベンチ前での樋口正修内野手(26)とのパフォーマンスについては「なんか樋口が決めたみたいで。みんなでやりましょうって。くそダサいけど、下の子たちがチームを盛り上げようということは僕にも伝わっている。すごくいいことだけど、めちゃくちゃやりたくなかった」と苦笑いだった。バースデーソングのトランペットが演奏された第1打席は、古巣巨人ファンからも温かい拍手が送られた。「この年になってくればうれしいようなうれしくないような。でも、そういうのをしてもらえて、本当にありがたい」と感謝。その打席は捕飛に倒れたが、健在ぶりを見せつけた。バースデーアーチは日本ハム時代の18年以来7年ぶり3本目。26歳の誕生日の15年には西武戦で3番大谷(現ドジャース)と2者連続アーチをかけた。ただこの日は今季チームワーストの8失点で大敗。「ホームランになったのはすごくうれしいが、この試合展開になってしまって」と悔やんだ。

◆巨人に完敗し、今季初の貯金1と3位浮上を逃した。連勝は3で止まった。先発カイル・マラー投手(27)が、初回1、2番に連続四球を与え、1死二、三塁から4番岡本に先制の中前2点適時打を許した。3回は岡本に7号2ラン、続く大城卓に1号ソロを浴び、3点を追加された。4回5安打5失点で前回15日広島戦(マツダスタジアム)での3回7安打6失点に続く2戦連続KO。試合後、井上一樹監督(53)は再調整を示唆した。

◆巨人井上温大投手(23)が奪三振ショーを演じた。序盤から味方の援護を受け、スタンドではオレンジのタオルがクルクル回った。やや汗ばむ陽気には、ちょうどいい。中日打線のバットもクルクル回った。8回3安打1失点、107球で涼しい顔のまま役目をまっとうした。お立ち台では「気持ちいいです」と第一声。「いつもと変わらずに先頭打者、先制点を与えないように投げていました」とうなずいた。打者27人に14奪三振の"あの記憶"と重なった。12年5月30日楽天戦で杉内(現・投手チーフコーチ)が完全試合まであと1人のノーヒットノーランを達成して以来の14奪三振。球団の左腕最多記録に並び「そうなんですか!?」と驚きつつ「三振っていうものは自分の中でもやっぱり取りたいものなので、結果的にこうやって多く取れたので良かったです」と、大きくうなずいた。序盤は直球主体で押し、中盤以降は変化球を多投した。甲斐とのバッテリーも日に日に心が通い合い「甲斐さんが(ボールが)抜けてきてるなとか感じたら、マウンドに行く前に『こうやっていこうね』って言ってくれるので、頭で整理しながら投げられている」と感謝した。井上の快投で、今週も白星発進に成功した。【為田聡史】

◆巨人岡本和真内野手(28)の両脇も快音を響かせた。3回は岡本の7号2ラン直後に4試合ぶりに5番の大城卓三捕手(32)が右翼席へ1号。「どさくさに紛れて打てました。(岡本)和真に続けてよかったです」と今季2回目の連続弾で中日を突き放した。3番吉川尚輝内野手(30)は6回2死満塁から左翼線へ走者一掃の適時二塁打。中軸の活躍で試合を決めた。

◆打撃3部門を"三角食べ"でバランス良くほおばった。巨人岡本和真内野手(28)が先制打&中押し2ランでセ界のトップを捉えた。2回1死二、三塁から中前に2点適時打。3回2死一塁からは7号2ランで中日を圧倒した。7本塁打は阪神佐藤輝と並びキング、自己最速の20打点は単独トップ、打率3割5分4厘は首位打者の広島小園に6厘差。バランス良く高水準をキープし"ほぼ3冠"を突き進む。チームはカード初戦で先勝し、首位広島へ0・5ゲーム差に迫った。沸いた。岡本の一振りに、東京ドームに2つの歓声が入り交じった。3回、中日マラーの変化球をファウルで粘った9球目。主砲が放った左翼スタンドに刺さるような7号2ランの興奮に、食の喜びも重なった。「今日からなんですか。そういうタイミングで打てて良かった」と打った本人もニッコリ。理由は「春のアゲアゲ←←ポテト&から揚げ祭り~特大ホームランを添えて~」が開催され、5回裏までに巨人選手がホームランを打った場合、から揚げとポテトの増量が実施されていたから。打球速度171キロの一直線弾で、ファンの胃袋まで「アゲアゲ」にしてみせた。初回から打撃も食欲旺盛だった。1死二、三塁から初球の変化球を捉えて中前に運ぶ2点適時打で先制。「みんながいい形でつないでくれたチャンスで打ててよかったです」と、立ち上がりから連続四球と制球に苦しむ201センチの元メジャーリーガー左腕の出はなをくじいた。この日の4打点で早くもリーグトップの20打点に乗せた。4月22日での到達は18年の4月25日を3日上回り、試合数でもコロナ禍の影響で6月開幕だった20年の20試合を除けば、21試合目は最速となった。同じくトップの本塁打に加え、打率も3割5分4厘に上昇。この日試合がなかった広島小園(3割6分)に接近し、3冠も射程圏に置いた。際立つのは打球をコンタクトするうまさ。今季はここまで92打席で三振は12。昨季に比べて三振率を低く保ち続けている。ボールをコンタクトする意識を問われると「いまはまだ始まったばかりなので。まだまだこれから長い。少しでも良い状態、良い形で1試合ずつ全力で戦えたら」と手応えも感じさせた。阿部監督も「むきになってない。インサイド放られても冷静にいけている」と見る。3冠に近づくが、「3」で沸かせたのは昨年8月だった。試合後のお立ち台でインタビュアーの子どもに「ご飯をいっぱい食べるには」と質問され「三角食べ。おかず、ご飯、みそ汁で回す。偏って食べない」と力強く勧め、球場を爆笑させた。この日、あらためて三角食べのススメを語ると「(から揚げに)それ(ご飯とみそ汁)もつけておいて欲しいなあ。東京ドームに言っておいて下さい」とおどけた。偏りないバランス良い打撃で、ファンの心も食欲も満たしていく。【阿部健吾】岡本が7号2ランを含む4打点。3回の本塁打はカウント3-2からの9球目を打った。岡本は18年8月1日DeNA戦と同年10月9日阪神戦で8球目を本塁打しているが、9球以上粘って打った1発はプロ入り初めてだ。今季のカウント別本塁打を見ると、0ストライク2本、1ストライク1本、2ストライク4本と、2ストライク後の1発が目立つ。セ打撃上位(22日現在)打率(1)小園(広).360(2)岡本(巨).354(3)吉川(巨).337本塁打(1)岡本(巨)7(1)佐藤輝(神)7(3)近本(神)3(3)キャベッジ(巨)3(3)牧(D)3打点(1)岡本(巨)20(2)佐藤輝(神)18(3)末包(広)16安打(1)吉川(巨)29(2)岡本(巨)28(3)小園(広)27出塁率(1)岡本(巨).435(2)小園(広).429(3)前川(神).391長打率(1)佐藤輝(神).710(2)岡本(巨).709(3)末包(広).508死球(1)岡本(巨)3(1)キャベッジ(巨)3(3)会沢(広)ら4人 2塁打(1)岡本(巨)56(2)佐藤輝(神)49(3)牧(D)38OPS(1)岡本(巨)1.144(2)佐藤輝(神)1.057(3)小園(広).895

◆巨人山崎伊織投手(26)が開幕から連続無失点の球団記録に並んだ。5回までスコアボードに「0」を並べ、07年の高橋尚成の球団記録と並ぶ開幕から28回連続無失点に。5回裏の打席で代打を送られたため、新記録更新は次回登板に持ち越された。山崎が5回無失点で、今季初登板の4月2日中日戦から28イニング連続無失点。開幕からの連続イニング無失点記録は1リーグ時代の39年高橋(阪急)の38回1/3、2リーグ制後は21年平良(西武)の38回があるが、巨人では07年高橋尚の28回に並ぶ最長記録となった。なお、セ・リーグ記録は63年中井(阪神)と23年村上(阪神)の31回で、次回登板でセ・リーグ記録に挑戦する。

◆巨人大城卓三捕手(32)が連夜の一撃で中日を沈めた。0-0の8回1死、中日マルテの156キロを一閃(いっせん)。打った瞬間にスタンドインと分かる2試合連発の2号決勝2ランを右翼席に放り込んだ。開幕から無失点を続ける先発山崎伊織投手(26)は5回5安打も粘り倒して無失点。07年高橋尚成の開幕から28イニング連続無失点の球団記録に並んだ。投打がかみあって、チームは2連勝。25日からの阪神3連戦(甲子園)に弾みをつけた。大城卓がチラ見した。8回1死一塁。中日マルテのカウント2-2からの5球目、ど真ん中156キロ直球を捉えた。確信弾は前日22日に続く2号決勝2ラン。感触が残るバットを手放し一塁へと歩を進めつつ「打った瞬間、いったと思ってベンチ見てたんですけど、みんな打球を追ってて。だから僕1人で喜んでました...」と、ちょっぴり寂しかった。一塁ベース手前で右手を高々と掲げ、大声援に応えた。国内FA権を取得した今オフは権利を行使せず残留を決断した。「このチームで日本一になりたい」。思いは1つだけだった。強烈なライバルも出現した。ソフトバンクから甲斐が加入。岸田、小林らも含めた正捕手争いは12球団屈指といえる。開幕からここまで捕手でのスタメンはない。1月の自主トレ中は「そこは勝負なんで。当然、負けたくないですし、それは全員同じ気持ちだと思いますよ。自分は自分のできることをやるだけですから」と"真っ向勝負"を誓った。でも、ライバルは同時に心強い仲間にもなった。直近は「5番一塁」でのスタメンが続き「チャンスで回ってくる確率が高いと思う。自分の後ろにもいいバッターが続くので、つなぐ意識でやっていきたい」。この2連戦は6番に入った甲斐へとつなぐ意識を強調した。「ハイタッチの時は盛り上がってくれてた」と大城卓。甲斐も岸田も目いっぱい、出迎えてくれた。【為田聡史】

◆941日ぶりの喜びだった。0-0の7回に代打出場した巨人増田陸内野手(24)が、22年9月25日の中日戦以来となる1軍での安打を放った。「うれしかった」。2ストライクと追い込まれてから左前に転がした一打に、自然にガッツポーズも出た。過去2年は不振で、背水の覚悟で臨むプロ7年目。「3年ぶりは情けないですが、必死にやってきた。これを自信にして、1打席1打席また真剣に向かっていけたら」と力を込めた。

◆巨人大城卓三捕手(32)が連夜の一撃で中日を沈めた。0-0の8回1死、中日マルテの156キロを一閃(いっせん)。打った瞬間にスタンドインと分かる2試合連発の2号決勝2ランを右翼席に放り込んだ。開幕から無失点を続ける先発山崎伊織投手(26)は5回5安打も粘り倒して無失点。07年高橋尚成の開幕から28イニング連続無失点の球団記録に並んだ。投打がかみあって、チームは2連勝。25日からの阪神3連戦(甲子園)に弾みをつけた。「こいよ!」。山崎の心に、甲斐のジェスチャーが火を付けた。「ちょっとひきたい場面でも伝えてくれた」。4回1死満塁、中日木下に内角攻めを貫いた。2球目のスクイズをファウルにさせると、5球目の147キロのシュートでバットを折った。三ゴロに仕留め、続く柳も投ゴロに。窮地を切り抜け、「イオリ! イオリ!」の大歓声の中を微笑で引き揚げた。抑えれば球団記録に並ぶ5回も2死一、三塁から細川を右飛に仕留め、28イニング目の「0」をマーク。5回裏に代打が送られ、103球でマウンドを降り、「(甲斐に)助けられて粘って、試合は作れたかな」と感謝の快挙となった。"開眼"は開幕直前だった。オープン戦5試合で防御率6・48と苦しんだ原因を探り、「打ちやすいというか、ボールが見やすいとか、角度がないとかなのかな」と行き着いた。手を付けたのは「いじると良くない」と理解はしていたテイクバックだった。「より自分に巻きついて投げるイメージ」への微修正を決断し、快進撃につなげた。あと1アウトで球団新、その先にはセ・リーグ記録で63年中井(阪神)と23年村上(阪神)の31回も見えてきた。「いつかは打たれる。取られた時に気持ちをどうもう1回入れて投げられるか」と見据え、0街道を行く。【阿部健吾】

◆覚悟を持って、東京ドームにやって来た。巨人の7年目内野手、増田陸内野手(24)が今季初の1軍昇格。「結果を出すことしか考えていなくて。この一年で終わるかもしれないですし、それはもう、自分次第」と今季にかける思いは強い。オフは「これまで固くて、タイミングを取ったときにトップがしっかりとれなかった」という胸郭周りを意識してトレーニング。「柔らかさが出て、すごくいい感覚になった」とトップが定まり、イースタン・リーグで打率・333の好成績を残して1軍への切符を手にした。〝師匠〟の言葉が背中を押す。背番号「61」を継承し、高校の恩師が同じという縁もありオフの自主トレは6年続けて弟子入りしている坂本が、不振のため16日に2軍に合流。ファームで時間をともにする中で、『今、めっちゃいい。打撃練習とか、試合でのスイングはすごく良くなっている』とお墨付きをもらい「自信になりました」と明かした。1軍昇格の知らせを受けた際、一緒にいた坂本も喜んでくれたという。同時に『人生がかかっているんだから、覚悟を決めてやってこい』とハッパを掛けられた。昨季は1軍出場4試合で安打はゼロ。悔しさと信念を持って、今季に勝負をかける。(浜浦日向)

◆開幕から3戦3勝の巨人・山崎伊織投手が23日の中日戦に先発する。開幕から23イニング連続無失点を記録しており、2007年に高橋尚成がマークした開幕から28イニング連続無失点の球団記録更新が視野に入る。「絶対にゼロ(に抑える)という気持ちもあるけど、点を取られたときに試合を粘ってつくりたい」と冷静に意気込んだ。

◆巨人・岡本和真内野手(28)、大城卓三捕手(32)が2者連続アーチをマークした。2点リードで迎えた三回。1死から吉川が四球で出塁し、まずは4番・岡本が中日の左腕、マラーの高めの変化球を左翼席中段へ放り込んだ。阪神・佐藤輝に並ぶリーグトップの7号2ラン。続く5番・大城卓も内角のスライダーを豪快に振り切り、右翼席へ運ぶ1号ソロ。本職は捕手ながら一塁で出場する左打者の今季初本塁打で5-0とリードを広げた。この2連戦は「春のアゲアゲ↑↑ポテト&から揚げ祭り~特大ホームランを添えて~」が実施されており、5回裏までに巨人の選手が本塁打を放った場合、から揚げとポテトが増量される。攻撃終了後にアナウンスとともに大型ビジョンで紹介されると、スタンドからは拍手が沸き起こった。

◆巨人は先発の井上が8回3安打1失点で今季2勝目。毎回で自己最多の14三振を奪った。一回に岡本の2点打で先制。三回に岡本の2ランと大城卓のソロで加点し、六回に吉川の3点二塁打で突き放した。中日は連勝が3でストップ。

◆巨人・井上温大投手(23)が8回1失点、自己最多の14奪三振の好投で自身連勝となる2勝目(1敗)を挙げた。井上は一回、2死一、三塁のピンチを切り抜けると、二回からは3イニング連続で三者凡退。五回に先頭の中田にソロ本塁打を浴びたが、その後は1本の安打も許さず8回を投げきりマウンドを降りた。打線は一回、1死二、三塁から岡本が先制の中前2点打。さらに岡本は三回に7号2ラン。続く大城も1号ソロを放ち5-0とリードを広げた。4点リードの八回には二死満塁から吉川が左翼へ適時二塁打を放ち8-1とした。以下、井上のヒーローインタビュー。--今季2勝目、自身最多14奪三振の快投「気持ちいいです」--ピッチングを振り返って「いつもと変わらずに先制点を与えないように投げていました」--2週連続お立ち台「嬉しいです」--岡本選手が先制タイムリーに2ランホームラン「こんなにたくさん点を取ってもらって自分も楽に投げることができたので、ほんとに感謝したいです」--岡本選手に一言「これからももっとたくさん打ってください」

◆巨人が大勝。阿部慎之助監督(46)は8回3安打1失点で自己最多14奪三振の快投を披露し、2勝目を手にした井上に「完ぺきだったんじゃないですかね。中田にホームランは打たれましたけど、素晴らしいピッチングだった」と称賛を続けた。さらに「こういうピッチングを続けられるように。打たれて点はとられると思うんですけれど、そこで最少失点でなんとかしのげるようなピッチャーになってほしい。調子悪いときこそどうするか、も一年を通して学んでほしいなというのが、僕の気持ちです」と期待を込めた。攻撃では2点リードの三回に4番・岡本、5番・大城卓が連続アーチで打線を勢いづけた。阿部監督は主砲の岡本を「ずっと好調をキープしているのでずっと続けてほしい」とねぎらい、捕手が本職ながら一塁で出場した大城卓には「もう本当、大城も出場機会が少ないですけど、期待に応えてくれてうれしい。何とか打っていかないといけないので今日はそういう打順を組んだんですけど、続けてほしい」とたたえた。岡本の好調の要因は「後ろに大城がいるっていう安心感もあるでしょうし、尚輝が前で出塁したりしてくれているのが、すごくいい刺激になっていると思う」と分析した。

◆巨人の岡本が快打を連発し、4打点の活躍を見せた。一回は1死二、三塁からマラーの速球を中前にはじき返し、2点適時打。先制点をもぎ取ると、三回1死一塁ではフルカウントから浮いた変化球を逃さなかった。左翼席中段まで運んで7号2ランとし「粘った中で、最後に出て良かった」と喜んだ。開幕から勝負強さが光り、今季の打点は早くも20に到達。絶好調が続くが「まだまだこれから長い。少しでもいい状態で、全力で戦えたらいい」と冷静に話した。

◆巨人・岡本和真内野手(28)が一回に中前適時打、三回に7号2ランを放った。

◆巨人は22日、中日4回戦(東京ドーム)に8―1で快勝。4番の岡本和真内野手(28)が一回に先制の2点打、三回に2ランを放って4打点を挙げ、両リーグ一番乗りで20打点に到達した。セ・リーグトップタイの7本塁打、打率.354も同1位の小園海斗内野手(広島)と6厘差の2位。球団では1974年の王貞治以来となる三冠王の期待も高まる主砲が、チームをリーグ連覇、日本一へと導く。ホクホクな主砲の、パンチの効いた一振り。打球速度171キロ、角度28度で〝あがった〟白球は左翼席中段に飛び込んだ。岡本が三回、リーグトップの佐藤輝(阪神)に並ぶ7号2ラン。「粘った中で最後、出てよかったなと。打ててよかった」。両リーグ最速で20打点に到達し、G党のテンションもアゲアゲにした。一回1死二、三塁の第1打席で中前に先制の2点打。ふつふつと場内の熱気を高めると、三回1死一塁では粘って9球目、高めに浮いた変化球を逃さず仕留めた。マラーに対し、最後は左手一本で左翼席まで運んだ前回1日の初対戦に続く一発。米大リーグ、アスレチックス時代の2023年に開幕投手を務め、当時エンゼルスの大谷と投げ合った経験もある左腕をカラッと料理した。東京ドームはこの日から2日間、「春のアゲアゲ←←ポテト&から揚げ祭り~特大ホームランを添えて~」と題したイベントを開催。五回裏までに巨人の選手が本塁打を打った場合、球場売店のから揚げとポテトが増量される企画に、豪快な一発で応えた岡本は「知らんかった。そういうタイミングで打ててよかった」と笑みを浮かべた。

◆巨人・井上温大投手(23)が先発し、8回3安打1失点、無四球で自己最多の14三振を奪う快投で2勝目(1敗)を挙げた。お立ち台では「気持ちいいです」と喜び、4打点で横に立つ岡本に「これからもたくさん打ってください」と〝公開おねだり〟してヒーローインタビューを盛り上げた。140キロ台後半の直球で打者を差し込み、カーブやカットボール、フォークボールを制球良く投げ込んだ。相手のスタメン全員から奪三振を記録し、最後は七回1死からの5者連続三振で締めた。球団生え抜き左腕の14奪三振以上は1969年5月31日の高橋一三(14個、対アトムズ)以来56年ぶりという快挙だった。圧巻の投球にも「たまたま空振りがこんなに取れただけなので。相手に対策されて前に飛ぶときもあれば、こうやって空振りが取れるときもある。時と場合によって考えて投げたい」と浮かれた様子はない。入団時から育ててきた井上には厳しい阿部監督も、この日は「完璧だったんじゃないですかね」と褒めちぎった。(谷川直之)

◆巨人・大城卓三捕手(32)が右越え先制2ランを放った。0-0の八回1死一塁。中日・マルテの156キロ直球を一閃。打った瞬間スタンドインを確信し、ベンチに向かって人差し指で天を指すポーズを見せた。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
1171 0.611
(-)
-
(-)
12469
(-)
54
(-)
6
(-)
9
(-)
0.250
(-)
2.520
(-)
2
(-)
阪神
1081 0.556
(↑0.027)
1
(↑0.5)
12465
(+4)
56
(+2)
11
(+1)
15
(+2)
0.243
(↑0.003)
2.520
(↑0.03)
3
(-)
巨人
1191 0.550
(↑0.024)
1
(↑0.5)
12280
(+8)
66
(+1)
16
(+2)
10
(-)
0.265
(↑0.001
2.890
(↑0.1)
4
(-)
中日
892 0.471
(↓0.029)
2.5
(↓0.5)
12435
(+1)
53
(+8)
6
(+1)
9
(-)
0.194
(↓0.004)
2.550
(↓0.31)
5
(-)
ヤクルト
691 0.400
(-)
3.5
(-)
12746
(-)
67
(-)
6
(-)
2
(-)
0.210
(-)
3.750
(-)
6
(1↓)
DeNA
6102 0.375
(↓0.025)
4
(↓0.5)
12564
(+2)
63
(+4)
7
(-)
6
(+1)
0.231
(↓0.003)
3.150
(↓0.05)