DeNA(★2対4☆)阪神 =リーグ戦4回戦(2025.04.22)・横浜スタジアム=
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阪神
01011010041001
DeNA
0000002002600
勝利投手:才木 浩人(2勝2敗0S)
(セーブ:岩崎 優(0勝0敗7S))
敗戦投手:バウアー(0勝3敗0S)

本塁打
【阪神】近本 光司(3号・7回表ソロ)

  DAZN
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◆阪神は2回表、大山の犠飛で先制する。その後は4回に佐藤輝の適時二塁打、5回に近本の適時打が飛び出すなど、小刻みに得点を重ねた。投げては、先発・才木が7回途中2失点の粘投で今季2勝目。敗れたDeNAは、打線が終盤に追い上げを見せるも及ばなかった。

◆阪神は、前戦の20日広島戦(甲子園)で4打数4安打2本塁打6打点と暴れた佐藤輝明内野手(26)が、6試合連続の「4番三塁」で先発出場する。打線は、DeNA先発バウアーとの今季初対戦。3月16日のドジャースとのプレシーズンゲーム(東京ドーム)では、サイ・ヤング賞2度受賞のスネルから右越え3ランを放った佐藤輝。20年サイ・ヤング賞右腕撃ちへ、本塁打、打点でリーグ2冠の主砲に、この日も注目が集まる。「8番遊撃」では、2試合連続で小幡竜平内野手(24)が、先発出場する。阪神は才木浩人投手(26)が、先発マウンドに上がる。15日ヤクルト戦では7回無失点で今季初勝利。2連勝を狙う。

◆DeNAの「シバトバ」コンビが"カワイイグランプリ"の王者に輝いた。選手間で投票された「カワイイのは誰?」企画で、戸柱恭孝捕手(35)、柴田竜拓内野手(31)が王者に輝いた。この日からの阪神3連戦(横浜)は「YOKOHAMA GIRLS☆FESTIVAL 2025 Supported byありあけハーバー」として開催。「ハマスタカワイイ化計画」として一塁側ベンチはピンクの装飾が施され、特別デザインのユニホームも配布された。試合前に「カワイイのは誰?」企画の選手間投票の結果が発表。メインビジョンでの動画に登場した戸柱が「何で僕なんかなあと。35歳で大丈夫?」と不安がり、隣の柴田は「大丈夫です」と強調。戸柱は「タツはカワイイからふさわしいです」と柴田の王者をたたえた。集まったファン二体しても「みなさんの声援が僕たちの力になります」と応援を呼びかけた。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が2回の第1打席で右翼へ三塁打を放ち、5打席連続安打とした。前試合の20日広島戦では中本、右2、中本、右安の4打数4安打だった。広島戦の第2打席からこの日の第1打席までの4打席で"サイクル安打"となった。2回先頭。DeNA先発バウアーから鋭い打球を放つと、右翼度会が背走しながら捕球を試みるが、グラブに当ててこぼした。佐藤輝は激走で一気に三塁を陥れた。続く大山の右犠飛で先制のホームを踏んだ。試合開始前時点で佐藤輝は7本塁打、17打点で2冠。好調そのままに第1打席から快音を残した。

◆阪神門別啓人投手(20)が「ハマの風」を警戒した。今季2勝目をかけて、23日DeNA戦に先発。自身初となる、横浜スタジアムでの登板になる。この日は強風が吹く球場内で、ショートダッシュなどで調整を行った。「バッティング練習を見ていて、風がすごかった。そういうのもちゃんと見ながらやらないといけないなと思いました。長いイニングを投げたい。目標は完投ですね」と引き締めていた。

◆試合前時点で本塁打、打点の2冠王の阪神佐藤輝明内野手(26)が4回に追加点となる右中間への適時二塁打を放ち、2試合連続で打点を挙げた。1-0の4回無死一、三塁。DeNA先発バウアーの変化球をすくい上げると、右中間を破る適時二塁打となり1点を追加した。「追加点のチャンスを(中野)ムーさんと(森下)翔太が作ってくれたので、得点することだけを考えて打席に入りました。追い込まれてましたが、しっかりコンタクトできて良かったです」。第1打席でも三塁打を放っており、2打席連続の長打。20日広島戦から6打席連続安打となった。直近5試合では19打数9安打、3本塁打、9打点で打率4割7分4厘。この日もここまでの2打席ともに安打をマークしている。試合前時点で佐藤輝の17打点に次ぐ16打点でリーグ2位タイの巨人岡本はこの日の第1打席で中前打で2打点を追加。激しい打点トップの争いが繰り広げられている。

◆阪神小幡竜平内野手(24)が足で追加点を呼んだ。2-0の5回先頭で、小幡がセーフティーバントを決めて出塁。次打者の才木はバント失敗で三振に倒れたが、1番近本の初球から二盗を決めてチャンスを広げた。そして近本が左翼前に落とす安打を放つと、二塁走者の小幡が好判断。左翼手の佐野がフェイクで捕球の姿勢を見せたが、引っかかることなく一気に本塁を陥れた。小幡がダイヤモンドを駆け回り、リードを3点に広げた。小幡は20日広島戦から2試合連続となるスタメン出場。20日は今季初適時打とバットで貢献すると、この日は足で存在感を見せた。

◆阪神がバウアー撃ちで連勝を飾った。阪神は1~3日のDeNAとのホーム開幕戦(京セラドーム大阪)で2敗1分けとなっており、この日は敵地でDeNA戦今季初勝利となった。この日も攻撃の中心にいたのは、絶好調の4番佐藤輝明内野手(26)だった。2回先頭。DeNA先発バウアーから鋭い打球を放つと、右翼度会が背走しながら捕球を試みるが、グラブに当ててこぼし三塁打に。大山の右犠飛で先制のホームを踏んだ。さらに1-0の4回無死一、三塁では、バウアーの変化球をすくい上げると、右中間を破る適時二塁打となり1点を追加。前試合の20日広島戦では中本、右2、中本、右安の4打数4安打と打ちまくった主砲のバットがこの日もさえた。5回には1死二塁で1番近本光司外野手(30)が左前適時打を放ち3点目を追加すると、7回にも直球を捉えて右翼へ3号ソロ。DeNAに7回裏に2点をかえされており、大きな追加点となった。先発の才木浩人投手(26)は、7回途中5安打2失点で今季2勝目。初回無死二塁、4回無死満塁のピンチも無失点で切り抜け粘投。開幕連敗スタートから連勝となった。

◆阪神楠本泰史外野手(29)が、加入後始めてDeNA戦で打席に入った。昨季まで、DeNAに所属。戦力外通告を受け、阪神に入団した。楠本の名前がコールされると「おー!」という声と共に横浜の古巣ファンから拍手が起きた。打席結果はフェンス手前への中飛となった。

◆阪神がDeNAに今季初勝利。近本光司外野手(30)が決勝打を含む2安打2打点。5回に決勝打を放つと、7回に3号ソロ本塁打を右翼スタンドに放り込んだ。

◆DeNAが3連敗で6日ぶりに単独最下位に沈んだ。これで直近12試合で2勝9敗1分と大きく負け越し、借金は今季最多を更新する4となった。トレバー・バウアー投手(34)の復帰後初白星が遠い。今季3試合目の先発も、ピリッとしない。1回こそ、10球で内野ゴロ3つ、ボール球わずか1球。テンポ良く立ち上がるも、好調の阪神佐藤輝を止められなかった。2回先頭で150キロ直球を捉えられ、右翼越えの三塁打。続く大山の右犠飛であっさり先制を許した。4回にも4番にやられた。中野、森下の連打で無死一、三塁で再び佐藤輝を打席へ。ナックルカーブ2球で追い込むも、3球目の129キロのナックルカーブが高めに入り、右中間への適時二塁打とされた。なお無死二、三塁からは最少失点で切り抜けるも、ペースがつかめない。5回には小幡にセーフティーバントで出塁を許し、二盗を決められて近本に適時打。小技と機動力を絡められて失点を許した。7回先頭でも近本にソロ本塁打を被弾。じわじわと4点差まで広げられた。7回9安打4失点、奪った三振は投手才木からのわずか2つのみ。バウアーは試合後、「投球の内容自体はそこまで悪くなかったと思う。ベストは尽くしたのかなと思いますけど、なかなか打ち取ったような当たりが抜けてしまったりというのがあって、難しい状況になってしまった」と振り返った。三浦大輔監督(51)は「ちょっとじわじわやられてしまったかなという感じ。一気に崩れそうなところをよく踏ん張ったと思うんですけど先に点を取ってやれなくて後手後手になってしまった」と悔やんだ。打線も終盤に粘ったが、援護しきれなかった。6回までは阪神才木に散発3安打無失点に抑えられた。4回には2四球が絡んで2死満塁とするも、打席には投手バウアー。空振り三振に倒れた。7回には代打京田の安打と三森の四球で2死一、二塁とし、佐野が右翼への適時二塁打で反撃開始。続く牧もボテボテのタイムリー内野安打でつなぐも、2点止まりだった。

◆DeNAが3連敗で6日ぶりに単独最下位に沈んだ。これで直近12試合で2勝9敗1分と大きく負け越し、借金は今季最多を更新する4となった。トレバー・バウアー投手(34)は7回9安打4失点、奪った三振は投手才木からのわずか2つのみ。今季3度目の先発だったが、白星が遠い。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(34)が阪神打線にじわじわと攻められた。1回はわずか10球で内野ゴロ3つに打ち取るも、2回に好調佐藤輝に突破口を広げられた。先頭の佐藤輝に150キロ直球を捉えられ、右翼越えの三塁打。続く大山の右犠飛であっさり先制を許した。4回にも上位打線にやられた。中野、森下の連打で無死一、二塁で再び佐藤輝を打席へ。ナックルカーブ2球で追い込むも、最後は129キロのナックルカーブが高めに入り、右中間への適時二塁打とされた。無死二、三塁からは大山を一飛、前川を一ゴロで本塁憤死。梅野を三ゴロに抑えて最少失点で切り抜けるも、ペースはつかめないままだった。5回先頭、小幡にセーフティーバントで出塁を許すと、1死から二盗を決められ1死二塁。近本の左前適時打で3点のリードを許した。さらに7回にも先頭の近本にソロ本塁打を被弾。7回9安打4失点で奪った三振は投手才木からの2つのみと、苦しい展開を強いられた。これで先発3試合目でも復帰後初白星とはならなかった。試合後に取材に応じたバウアーは「投球の内容自体はそこまで悪くなかったと思う。ベストは尽くしたのかなと思いますけど、なかなか打ち取ったような当たりが抜けてしまったりというのがあって、難しい状況になってしまった」と回想。2三振だった点についても「向こうの攻撃の基本スタイルとして三振しない打撃を意識していた気がする。そうなると弱い当たりが増えて、その中でなかなか守備の正面に飛んでこない安打になってしまった」と分析した。

◆3連敗で6日ぶりに単独最下位に沈んだDeNA三浦大輔監督(51)が、積極的な姿勢をチームに求める。直近12試合で2勝9敗1分と大きく負け越し、借金は今季最多を更新する4。試合後に取材に応じ「まだ(シーズンは)始まったばかりなのでね。もちろん今チーム状態も良くないですし、そこを皆が打開しようとしてやっている中で、もがき続けて、光を見つけて毎試合毎試合ぶつかっていかなきゃいけない。消極的にならないようにだけはしたいと思います」と攻めの姿勢を貫いていく。7回9安打4失点と精彩を欠いたトレバー・バウアー投手(34)についても「苦しみながらもなんとか試合を壊さない、大量失点しないようにと。切り替えて次の打者へ我慢の投球をよくしてしてくれたと思います。結果につなげられなかった中でも、我慢しながら投げたなと思います」と評した。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(34)は三たび、勝てなかった。阪神戦(横浜)に先発するも、7回9安打4失点で降板。本塁打、バント安打、盗塁と、長短打に足を絡められ、小刻みに失点を重ねた。前回在籍した23年には10勝を挙げた右腕が、2年ぶりに復帰した2度目の日本球界で苦しんでいる。復帰後初白星が遠い。バウアーが今季3試合目の先発も、ピリッとしない。1回こそ、10球で内野ゴロ3つ、ボール球わずか1球。テンポ良く立ち上がるも、好調の阪神佐藤輝を止められなかった。2回先頭で150キロ直球を捉えられ、右翼越えの三塁打。続く大山の右犠飛であっさり先制を許した。4回にも4番にやられた。中野、森下の連打で無死一、三塁で再び佐藤輝を打席へ。ナックルカーブ2球で追い込むも3球目の、129キロのナックルカーブが高めに入り、右中間への適時二塁打とされた。後続は断ち最少失点で切り抜けるも、ペースがつかめない。5回は小幡にセーフティーバントで出塁を許し、二盗を決められて近本に適時打。小技と機動力を絡められて失点を許した。7回先頭でも近本にソロ本塁打を被弾。じわじわと4点差まで広げられた。「対4番」への反省がいきなかった。前回登板の16日巨人戦(東京ドーム)では岡本に2つの失投を仕留められ、2本塁打を浴びるなど、5回5失点と打ち込まれた。「球界に名をはせる選手に対して、2回失投してしまったのが敗戦の要因」と警戒していたはずだったが、ポイントゲッターの4番佐藤輝を抑えられなかった。昨季、メキシコで慣れ親しんだ中5日の登板間隔。前日には「状態はいいと思います。登板の間でしっかりとコンディション整えることもできたと思う。体調は万全です」と話していたが、7回9安打4失点で奪った三振は投手の才木からの2つのみ。最大の目標に掲げる沢村賞への道のりはより一層厳しくなった。元サイ・ヤング賞右腕が、2度目の日本球界で苦しんでいる。【小早川宗一郎】

◆阪神がバウアー撃ちで連勝を飾った。阪神は1~3日のDeNAとのホーム開幕戦(京セラドーム大阪)で2敗1分けとなっており、この日は敵地でDeNA戦今季初勝利となった。絶好調の4番佐藤輝明内野手(26)が、2回先頭でDeNA先発バウアーから三塁打を放ち先制点を呼び込むと、4回無死一、三塁で右中間へ2点目の適時二塁打を放った。5回には1番近本光司外野手(30)が左前適時打を放ち3点目を追加し、7回にも右翼への3号ソロで4点目を奪った。試合後、藤川球児監督(44)は「素晴らしい動きじゃないですか、全員。活躍した選手(の名前)が並ぶので、それは素晴らしいこと」としながらも、ベンチワークとしての反省点が口をついた。「1点1点というところだったので。選手個人はまたよしとして、チームとしては、勝ちに向かうというところでは、もう一押し二押ししなければいけない。常に最近思っていることですね」。結果だけに喜ばず気を引き締めた。

◆DeNAトレバー・バウアー投手(34)の復帰後初白星が遠い。7回9安打4失点で3敗目を喫し「ベストを尽くせたと思うんですけど、凡打の当たりが抜けてしまうようなことが続いて難しい状況になってしまった」と悔しがった。2回先頭、好調佐藤輝に右翼越えの三塁打を浴びると、続く大山の右犠飛であっさり先制を許した。4回無死一、二塁でも佐藤輝に右中間への適時二塁打で追加点を献上。5回に小技と足を絡められて1失点、7回に近本のソロでじわじわリードを広げられた。奪った三振も投手才木からの2つのみ。「向こうの攻撃の基本スタイルとして三振しない打撃を意識していたような感じがする。その中で守備の正面に飛んでこない、安打になってしまった。ハードラックな部分もあれば、自分のミスを打たれてしまったところもある」と分析。元サイ・ヤング右腕がもがいている。

◆阪神岩崎優投手(33)が9回を0に抑え、ドリスの球団歴代3位に並ぶ通算96セーブ目を挙げた。2点リードの9回に登板。先頭京田に粘られながらも8球目で中飛に抑えると、梶原にはスライダーで空振り三振。三森には外角直球で見逃し三振に仕留めて3人で締めた。「3人で良かったですね。みんなでつないできて」と今季7セーブ目に安堵(あんど)の表情を浮かべた。前回登板の17日ヤクルト戦では2点差を追いつかれ、今季初めてセーブ場面で失敗していた。この日も2点リードだったが、抜群の安定感で期待に応えるピッチングを披露。積み重ねてきたセーブ数を96に伸ばした。100セーブの大台も目前だ。「しっかり任された試合を積み重ねていけるように。前回失敗しましたし、そういうことが続かないようにやっていきたいと思います」と引き締めていた。

◆阪神の5番大山悠輔内野手(30)が先制のチャンスを逃さなかった。2回に先頭佐藤輝の三塁打で無死三塁。バウアーの153キロ直球を捉えた右翼への犠飛で佐藤輝を迎え入れた。これが先制決勝点。「先制したいと思っていた中で、(佐藤)輝がチャンスをつくってくれたので、得点することだけを考えて打席に入りました」。6回の第3打席には遊撃内野安打。しぶとい打撃が光った。

◆阪神前川右京外野手(21)が連続試合安打を10に伸ばした。3打席凡退で迎えた8回の第4打席、DeNA森原から右前に運んだ。それでも得点圏に走者を置いた4回の第2打席と6回の第3打席の凡退を反省。「それまでの2打席だったと思う。2打席目3打席目、最低限の何もできなかったので。今日はそこかなと思います」。打率はリーグ5位の打率3割2分3厘。打撃好調でも満足はしていない。

◆阪神は2試合連続で遊撃スタメンの小幡竜平内野手(24)が足で追加点を生んだ。2-0の5回先頭でDeNAバウアーからセーフティーバントを成功。「うまく決まって良かった」。次打者才木のバント失敗直後には、初球から二盗に成功。さらに近本の左前へ落とす安打では、捕るとみせかけた佐野のフェイクにも惑わされなかった。「少し深めに感じていたのでうまくスタートが切れました」。二塁から生還した好走塁に充実感を漂わせた。

◆阪神楠本泰史外野手(29)が昨季まで在籍した古巣と初対戦した。4-2の9回先頭で代打で登場すると、DeNAファンからも大きな拍手。山崎相手に大きな飛球を上げたが、中堅手に捕られてタテジマ初安打はお預けとなった。「すごいありがたい声援だなと感じました。元気なところを見せられたらなと思って打席に立ったんですけど、アウトだったので、次はヒット打てるように頑張りたい」と感謝と恩返しの一打を誓った。

◆DeNAの投手コーチが開幕3連敗を喫したトレバー・バウアー投手(34)の投球を分析した。先発3試合目となった元サイ・ヤング右腕だったが、7回9安打4失点で3敗目を喫した。大原慎司チーフ投手コーチ(39)は「平均球速は2年前と1キロくらいしか変わらない。そこまで心配する要素ではないんですけど、どこか打者を泳がせたり、押し込んだり、タイミングを外すような打席は少なかったかなと」と印象を語った。続けて「彼の言うハードラックなあたりもゼロではないというところと、それをハードラックで片付けるのかどうかは難しいんですけど、失点はしてるしまけてしまったというところで、反省というか勝てる要素を見つけていきたい」とサポートの姿勢を示した。小杉陽太投手コーチ(39)は「1球単体で見たボールの質は試合ごとに良くなってはきている。シンプルにロケーション、投げどころが良くないと思います。打たれているのは、各打者のスイートスポットに行ってしまってるので、まずはロケーションを良くしましょう、コマンドをもう少し改善しましょうというところ」と制球面での課題を挙げた。バウアー自身も試合後に「ベストを尽くせたかなと思うんですけど、凡打のあたりが抜けてしまうようなことが続くと、なかなか難しい状況になってしまう」と振り返った通り、不運な当たりが外野に抜けたり、外野の前に落ちる場面もあった。小杉コーチは「(2回の)佐藤選手の三塁打と、(5回の)近本選手の適時打はしょうがないかなと思ってます。ただ(7回の)近本選手のホームランと、(4回の)佐藤選手のカーブを打たれたところと、(4回の)森下選手に打たれたところ、その3つは彼らが得意なゾーンに行ってしまってるので、ちゃんと反省して改善しなきゃいけない」と切り分けて反省点を口にした。

◆阪神近本光司外野手(30)が、勝利を確信させる2点をたたき出した。まずは2点リードで迎えた5回1死二塁。DeNA先発バウアーの154キロ直球に詰まりながらも左前に運んだ。「特に1本目は小幡がしっかり走ってくれたので、すごく気持ち的にも楽になりました。チームとしても追加点を取れてよかった」。無死一塁で才木がバントに失敗したが、小幡が二盗を決めてつくったチャンスに応え、3点差に広げた。タイムリー1本では終わらない。7回、再びバウアーの151キロ直球を完璧に捉え、右翼スタンドへ4-0とする3号ソロ。「しっかりストレートにタイミング合わせて。思い切っていこうというのはありました」。直後に2点差に迫られただけに、結果的にどちらも貴重な2打点となった。オープン戦は20打数4安打1打点、打率2割にとどまった。だがシーズンに入れば、さすがのリードオフマンぶりを発揮。開幕19試合で4度のマルチ安打と3度の猛打賞を記録し、24安打は森下と並びチーム最多だ。2試合連続マルチ安打で打率は2割9分6厘に上昇。3割は射程圏だ。地に足着けながらも、自身が放つ打球に一定の手応えを感じている。「ある程度はイメージの中ではあるのかなとは思います」。5回には2試合連続の二盗にも成功。打って、走って、走者もかえす。佐藤輝らが控える中軸の前に、頼れる1番がいる。【磯綾乃】

◆また世界最高投手に投げ勝った! 阪神才木浩人投手(26)が、連勝で今季2勝目を手にした。相手先発は、20年MLBサイ・ヤング賞右腕のバウアー。3月16日のプレシーズンマッチ、ドジャース戦(東京ドーム)でも5回無失点で、18&23年の2度サイ・ヤング賞を受賞している左腕のスネルに投げ勝った。NPBで同賞受賞投手と1年に2度も投げ合うこと自体が超レアだが、2戦2勝で相手に土をつけたのだからあっぱれすぎる。「ゼロで帰ってくるのが一番いいので、(6回まで)結果で見ればよかった」 万全ではなかったかもしれない。初回から粘りの投球を継続。四球も絡み2死一、二塁のピンチで宮崎を中飛。2四球で2死満塁とした4回はバウアーを空振り三振など、6回までホームを踏ませなかった。「点を取ってもらった後、ゼロに抑えることはできている。そこは継続しながら、無駄なフォアボールがないようにできれば」7回に2点を失い、及川の救援を仰いだ。満足はしていない。5四球は昨年3月31日の敵地巨人戦と並び自己最多。「今年は初戦も2戦目も今回も、フォアボールが絡んでの失点なのでもったいない。考え方を変えないと」と引き締めた。DeNA戦は5回2/3 4失点でホーム開幕を飾れなかった今月1日の25年初先発以来。だが、リベンジの意識はあまりないという。「打たれた瞬間は『うわー』とかなるけど。終わったら終わり。次抑えりゃいいか、くらいの感じ」。大切なのは冷静な自己分析。反省点は洗い出すが、気持ちは引きずらない。「(メンタルは)一定というか、自分のやる仕事をベストなポジションで。相手にかかわらず毎回そうです」。目の前の一戦でのベストパフォーマンスに集中。相手がたとえサイ・ヤング賞右腕でも関係なかった。15日ヤクルト戦(松山)での今季初勝利から2連勝。登板3戦目での初勝利からの連勝は、自己最多13勝を挙げた昨季と波長が重なる吉兆だ。藤川監督は「(球場は)風もありますし、すごくケアをしながらだったと思いますが、ナイスピッチングです」とたたえた。火曜日の男が、白星街道を突き進む。【塚本光】

◆阪神がバウアー撃ちで連勝を飾った。阪神は1~3日のDeNAとのホーム開幕戦(京セラドーム大阪)で2敗1分けとなっており、この日は敵地でDeNA戦今季初勝利となった。

◆DeNAバウアーの復帰後初白星が遠い。7回9安打4失点で3敗目を喫し「ベストを尽くせたと思うんですけど、凡打の当たりが抜けてしまうようなことが続いて難しい状況になってしまった」と悔しがった。2回先頭、好調佐藤輝に右翼越えの三塁打を浴びると、続く大山の右犠飛であっさり先制を許した。4回無死一、二塁でも佐藤輝に右中間への適時二塁打で追加点を献上。5回、7回に1点ずつとじわじわリードを広げられた。小杉投手コーチは「ボールの質は良くなっているが、シンプルに投げどころが悪い」と制球面の課題を指摘した。奪った三振も投手才木からの2つのみ。「向こうの基本スタイルとして三振しない打撃を意識していたような感じがする。その中で守備の正面に飛んでこず、安打になってしまった」と不運な面を嘆いた。次回は中4日で27日広島戦が濃厚で、4度目の正直を狙う。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が、20年MLBサイ・ヤング賞右腕のDeNAバウアーから2長打を放って快勝を導いた。2回に大山の先制犠飛を呼ぶ闘魂ヘッドスライディングの三塁打。4回は2点差に広げる適時二塁打を決め、完全な阪神ペースに持ち込んだ。3月のドジャース戦では、18年&23年に同賞を受賞した左腕スネルから3ランを放っており、今季はサイ・ヤング賞投手との対戦で1発を含む3安打4打点の大当たりだ。チームは2位を守り、今日23日にも首位に立つ。虎ファンを沸かせたのは、またも佐藤輝の一撃だった。2回先頭、バウアーの高め直球をしばきあげた。右翼へのライナーは低く強く伸びる。度会のグラブをはじく、強烈な打球だった。相手が処理にもたつく間に、一気に三塁へ。最後は闘志全開で頭から飛び込み、チームの士気を上げた。「高めの球をしっかりはじけた。思い切り振りにいけてよかった。しっかりいい準備ができているのかなと思います」無死三塁の好機をつくり、続く5番大山が先制犠飛。青く染まったハマスタのムードを、背番号8の一振りから変えた。1点リードの4回無死一、三塁の第2打席では、再びバウアーから右中間へ適時二塁打。打点はこの日4打点の巨人岡本に抜かれたが堂々2位の18打点。2打席連続長打でプロ最長、2試合またぎの6打席連続安打となった。「いいスイングができている。継続してできるように」。大活躍しても気を緩めることはなかった。サイ・ヤング賞獲得経験のあるバウアーから2安打1打点。今年3月に行われたプレシーズンゲームのドジャース戦でも、同賞を2度獲得した左腕スネルから決勝3ランを放った。メジャー最高峰の賞を獲得した2投手との今季対戦は、1発を含む5打数3安打4打点で打率6割。世界レベルの相手にも、確かな実力を証明した。繊細な意識の切り替えが勝負強さにつながっている。4回に放った二塁打は、2ストライクからコンパクトにナックルカーブを捉えたもの。追加点が欲しい展開とあって、頭の中でしっかりスイッチを切り替えていた。「どうしても1発というより、確実にヒットが欲しい場面もあるので」。最大の魅力はフルスイングの長打。それでも勝負どころでは打撃を変える。特に2ストライクと追い込まれた場面などでは「長打はチャンスがあったら」程度の感覚。ここまで得点圏では打率3割、3本塁打、10打点。ここ一番の"軽打の意識"がこの日も光った。価値ある2長打で連勝を導き、チームの貯金は今季最多タイの2。首位広島に1ゲーム差と迫り、きょう23日にも同率でセ界トップに返り咲く。「もちろん3つ勝つつもりで。しっかり準備したいと思います」。頼もしい4番が連勝街道を引っ張る。【波部俊之介】

◆昨年日本一のDeNAが波に乗れない。今季4度目の延長戦の末に競り負け、今季2度目の4連敗を喫した。同点の10回1死、山崎が阪神大山に決勝ソロを被弾。借金は昨年8月17日以来の5に膨らみ、三浦監督は「もう1本というところが続いている。なかなかうまくいかないですね」と嘆いた。主導権が握れない。先制点を取るべく、開幕から不動の1番だった梶原を8番に下げ、1番三森、2番京田と打線を大幅に組み替えた。しかし先発ジャクソンが7球で先制点を献上。4連敗中はいずれも先制を許す展開を強いられている。抜てきした1、2番コンビはともにマルチ安打でチャンスメークするも、勝ち越し点が遠かった。盗塁死や犠打を決められないミスも響いた。指揮官は「チーム全体として受け止めないといけない。勝つしかないので、勝って変えていくしかない」と言葉を絞り出した。

◆阪神中野拓夢内野手(28)が、流れを手放さない一打を放った。同点にされた直後の4回。2死満塁で打席に入り、一時勝ち越しの右前適時打となった。「積極的にいこうと思っていた。あそこで点をとる、とらないで今後の雰囲気やチームの流れも変わってくるので、ああいうところで1本打てたのはよかった」。チームは延長10回に勝ち越して勝利。選手会長は「こういう試合を勝ち切れたのはすごく大きい。チームがのっていく試合運びだと思う」と力を込めた。

◆待ってました! 阪神大山悠輔内野手(30)が今季1号の決勝ソロを放った。2-2の延長10回。ハマの虎党の声援に後押しされ左翼席へアーチを描いた。開幕から85打席目の本塁打は自身最遅。頼れる男がここぞの場面でチームを救った。チームは今季最長タイの3連勝でカード勝ち越し。今季最多の貯金3となった。ビジターでは10試合で9勝1敗と敵地で虎が猛威を振るう。阪神大山が延長10回に決勝本塁打。大山が延長回に本塁打を打ったのは23年9月18日のDeNA戦(甲子園)以来、2度目。決勝弾は初めて。また、85打席目での今季初本塁打で、昨季の75打席目を超えて自身最も遅い「1号本塁打」だった。なお、最も早い1号弾は18年の2打席目。

◆阪神の先発門別啓人投手(20)は6回途中3安打2失点の粘投も、プロ2勝目はお預けとなった。初回から先頭の出塁を許さずスコアボードに0を並べていったが、5回1死から連続四球。6回先頭の三森に四球を与え、1死一、三塁の場面で交代となった。プロ初勝利を挙げた6日巨人戦も6回途中無失点。「そこをしっかり投げきらないといけないというのは前回もあったので、しっかり反省していきたい」。それでもDeNAの牧、宮崎ら主軸に安打を許さなかった。▽阪神及川(先頭打者に四球を与えながらも打者3人で無失点)「フォアボールというのが1番ダメな出し方をしてしまって、そこは大反省。その後はしっかりゲッツーも取れて、そこは良かった」▽阪神島本(同点の9回に登板。盗塁などで2死二塁を招きながらも無失点)「走られてしまったので、そこは反省というか、今後の課題ですね。(継続して)ゼロを重ねていくだけですね」▽阪神石井(8回に登板し、1番からの打順を9球で3者凡退)「ゼロで帰ってくることだけだった。よかった。門別も頑張ってくれて、キリ(桐敷)もナイスピッチング。自分もいろいろ学んでいきたい。本当によかった」

◆阪神の3番森下翔太外野手(24)が電光石火の先制劇を完成させた。初回、先頭近本が中前打と盗塁を決め、中野の犠打で1死三塁と広げた好機。DeNAジャクソンの初球を迷わず振り抜き、先制の右前適時打を放った。「いい形で場面を整えてくれてたので、自分は浮いた球を積極的に打つだけだった」。それぞれが役割を果たし、試合開始からわずか4分、7球で先制に成功した。

◆自慢のリリーフ陣で、阪神1勝をもぎ取った。1点奪った直後の10回裏。マウンドには阪神岩崎優投手(33)が上がった。簡単には終わらず、2死二塁の同点機。それでも最後はこの日2安打の京田を見逃し三振に仕留め、グラブをたたいて感情をあらわにした。岩崎 展開が展開だったので。絶対取りたかった。良かったです。自分のベストでいけばいいと思ったので。それで打たれたら仕方ないけど、今日は抑えられたので良かった。先発門別の降板後、リリーフ5人をつぎ込んだリレーの大トリ。球団ではドリスを抜いて歴代単独3位の97セーブ目となった。両軍無得点のままイニングだけが進んだ試合展開。それぞれが持ち場で踏ん張り、何度もピンチをしのいでつないだ。まずは桐敷だ。1点リードの6回1死一、三塁。先発門別の後を受けて2番手として登板。いきなり4番牧に一、二塁間を破る同点打を浴びたが、集中力を切らさなかった。なおも1死一、二塁とピンチが続く中、5番宮崎、6番山本から連続三振。バットにすら当てず、勝ち越しムードを沈黙させた。桐敷 結果は結果なので。あそこから最少失点で行くことが一番、自分のやるべきこと。そこは切り替えてやりました。中継ぎで勝ったじゃないけど、そういうゲームかなと思います。7回は及川、8回は石井がともに打者3人での無失点リレー。9回には島本が2死二塁のサヨナラ機を招きながらも、蝦名を空振り三振に仕留めて踏ん張りきった。かねてブルペンは「チームの心臓」だと表現してきた藤川監督。「やっぱり徐々に、手放しで喜んではいけないですけど、形づくりというところでは...」と笑顔で手応えをにおわせた。虎の強みを存分に生かした、大きな勝利となった。【波部俊之介】

◆阪神前川右京外野手(21)が、11試合連続の安打を放った。4回にDeNA先発ジャクソンから左二塁打。昨季まで7試合だった自己最長をまた伸ばした。「まだ修正できるところがたくさんある。また明日しっかり準備していきたい」。喜ぶことはなく、次戦以降を見据え気を引き締めた。初回2死一、二塁の第1打席、右太もも付近に当たる死球。膝をつき痛がったが、そのまま一塁へ。その後は普段通りの動きを見せ、4回無死の第2打席でファンの心配を払拭。門別が同点に追いつかれた直後、先頭で高めに浮いた141キロ変化球を捉えた。打者から見て左翼手左側への打球で、前川は一気に二塁に到達。その後の一時勝ち越しにつながった。連続安打が始まった8日ヤクルト戦(甲子園)の前まで2割だった打率は3割1分8厘まで上昇。チームトップで、リーグ6位の好成績だ。それでも2試合連続の1安打に「1本ずつ出ているが、1本目出て、今日は3打席続けて最後凡退。そこをどうにかできないと、数字も残っていかない。しっかり意識したい」と反省。さらなる好成績を狙う高卒4年目の若虎が、恐怖の6番打者となる。【塚本光】

◆待ってました! 阪神大山悠輔内野手(30)が今季1号の決勝ソロを放った。2-2の延長10回。ハマの虎党の声援に後押しされ左翼席へアーチを描いた。開幕から85打席目の本塁打は自身最遅。頼れる男がここぞの場面でチームを救った。チームは今季最長タイの3連勝でカード勝ち越し。今季最多の貯金3となった。ビジターでは10試合で9勝1敗と敵地で虎が猛威を振るう。ベンチもファンも待ち望んでいた。不動の5番大山が待望のアーチを横浜スタジアムにかけた。延長10回、1死走者なし。マウンドには昨季まで13打数無安打の山崎と相対した。カウント3ボール2ストライクからの6球目外角低めのストレートを粉砕。打球は左翼スタンドへ一直線に飛び込んだ。昨季の開幕から75打席目よりも遅い85打席目の勝ち越し1号ソロ。長いトンネルを抜けた1発が勝利を導いた。「何とか自分がチームを助ける番になりたかった。その一打が出て良かった。そういう意味ではすごく良かったなと思います」17日ヤクルト戦(神宮)も延長11回の熱戦だった。しかし、大山は2度の得点圏機を含め6打席無安打。泥沼にはまっていた。この日は、7本塁打18打点でチーム個人成績トップの4番佐藤輝が4打数無安打、3三振。後輩たちが苦しむ時こそ頼りになる。救世主にビジターながら、球場に響いた「大山コール」がスタンドからふりそそぐ。忘れかけた快感を身を委ねた。昨季終了後に国内フリーエージェント(FA)権を行使したが、悩み抜いた末に残留を決断。藤川新監督が打ち立てた5番構想を引き受けた。春季キャンプから「(佐藤)輝明だったり森下が前を打つことも聞いている。その2人に自分のやりたいように、伸び伸びやってもらうためにも、僕が5番でしっかりやらないといけない。より一層いい意味でのプレッシャーも感じている」と責任を背負った。後輩たちへ最大のフォローを体現。「しっかり準備していたものが出せた。準備の大切さを改めて感じた」。信念を再確認させてくれた20試合目になった。チームは今季2度目の3連勝。敵地連勝でカード勝ち越しも決めた。ビジターでは9勝1敗。貯金も今季最多「3」と積み上がった。首位広島とのゲーム差1の2位を維持。「力になれて良かった」。頼りになる新5番が虎のクリーンアップで輝きを放った。【伊東大介】阪神大山が延長10回に決勝本塁打。大山が延長回に本塁打を打ったのは23年9月18日のDeNA戦(甲子園)以来、2度目。決勝弾は初めて。また、85打席目での今季初本塁打で、昨季の75打席目を超えて自身最も遅い「1号本塁打」だった。なお、最も早い1号弾は18年の2打席目。

◆待ってました! 阪神大山悠輔内野手(30)が今季1号の決勝ソロを放った。2-2の延長10回。ハマの虎党の声援に後押しされ左翼席へアーチを描いた。開幕から85打席目の本塁打は自身最遅。頼れる男がここぞの場面でチームを救った。チームは今季最長タイの3連勝でカード勝ち越し。今季最多の貯金3となった。ビジターでは10試合で9勝1敗と敵地で虎が猛威を振るう。阪神大山は「魚雷バット」にかなり高い関心を示す1人だ。口ぶりからは今季中に使用する可能性すら感じさせる。長距離型のスイングに見えるが、トップバランスのバットは使わず、今季はミドルと手元重心の2タイプを用意。実は魚雷バットに合うスイング軌道なのかもしれない。打撃への考え方は柔軟で、現実的だ。「僕はプロに入ってからもいろいろ形を変えているし、その日その時の感覚を大事にしている」と1つの型にはこだわらない。打撃修正への活用や「(魚雷バットの方が)軽く感じるのなら、バット全体を重くできるかも。物理的に重いものが当たれば飛距離も出る」と、話題のアイテムに対するイメージは尽きない。少しでもよくなる可能性があるのなら、シーズン中でも変化を恐れない。貪欲な探究心が、今年も大山を支えている。【遊軍=柏原誠】

◆試合前練習時、阪神・楠本泰史外野手(29)が古巣へ挨拶を済ませた。昨季限りでDeNAを戦力外となり今季から阪神に加入した楠本は、開幕1軍こそ逃したものの13日に昇格。チームとして2カード目のDeNA戦で、移籍後初顔合わせとなった。グラウンドに姿を現すと、相川ディフェンスチーフコーチ兼野手コーチや京田と軽く会話をしたのち、三浦大輔監督(51)に挨拶。約5分間談笑し、その後も再会を果たした古巣のチームメイトと声をかけ合っていた。楠本はここまで3打数無安打。プロ入り7年間をホームとして戦った横浜で、移籍後初安打が期待される。

◆阪神は才木浩人投手(26)が先発する。前回登板の15日ヤクルト戦(松山)で7回2安打無失点と好投し今季初勝利。1日のホーム開幕戦(京セラ)で六回途中4失点を喫した因縁の相手にリベンジを期す。DeNAの先発は2年ぶりに復帰したバウアー。前回在籍した2023年は大山悠輔内野手(30)が対戦打率・500(10打数5安打)と好相性。現在、プロ入りワーストとなる開幕から76打席ノーアーチが続いているが、得意とする横浜で待望の一発が飛び出すか。

◆23日の5回戦に先発する阪神・門別啓人投手(20)はキャッチボールなどで調整した。「目標は完投ですね。もう本当に自分が行けるだけ長く投げたら、チーム的にもベストだと思う」。6日の巨人戦(東京D)でプロ初勝利を記録した左腕は、17日のヤクルト戦(神宮)では中継ぎで2回をパーフェクトに抑え、再び先発に戻った。この日は初登板となる横浜スタジアムでマウンドを確認。「今日もバッティング練習を見ていて、マウンドというよりは風がすごかったので。そういうのも結構ちゃんと見ながらやらないといけないなとは思いました」と警戒し、2勝目を目指す。

◆阪神が二回にDeNA先発バウアーから先制点を奪った。才木浩人投手(26)が1死二塁のピンチを切り抜けた直後の二回。先頭の4番・佐藤輝明内野手(26)がカウント1-0から高め直球をはじき返し、打球は鋭く右方向へ。右翼・度会がグラブに当てるも捕球できず、佐藤輝は一気に三塁を陥れた。4打数4安打、2本塁打6打点の記録した20日の広島戦(甲子園)から5打席連続安打。続く5番・大山悠輔内野手(30)の犠飛で先制のホームを踏んだ。5試合ぶりの打点を挙げた大山は「打ったのはストレート。先制したいと思っていた中、(佐藤)輝がチャンスを作ってくれたので、得点することだけを考えて打席に入りました」とコメント。主軸のバットで2勝目を狙う才木に援護点をプレゼントした。

◆阪神が佐藤輝明内野手(26)の適時二塁打で追加点を挙げた。1―0の四回、先頭の中野が左前打で出塁すると、森下が中前打で続いて無死一、三塁を好機を演出。チャンスで打席に立ったのは第1打席で三塁打を放った佐藤輝。DeNA先発バウアーにカーブ2球で追い込まれるも、3球続けた真ん中カーブを捉えて右中間を破る適時二塁打とした。佐藤輝は20日広島戦(甲子園)からプロ入り最長の6打席連続安打を記録。15日のヤクルト戦(松山)から4番に座る主砲が、打線を引っ張っている。

◆阪神が足を絡めて得点を奪った。2-0の五回、先頭の小幡竜平内野手(24)がセーフティーバントを決めて出塁。才木浩人投手(26)が犠打失敗に終わるも、続く近本光司外野手(30)への初球で小幡が盗塁を決めて、1死二塁とチャンスを作った。好機で近本がカウント1-1からの154㌔直球を詰まりながらも左前に運んで、二走・小幡が一気に本塁に生還。DeNA先発バウアーから五回までに3点を奪った。近本は「打ったのはストレート。良いところに飛んでくれました。(小幡)竜平が盗塁をして、好判断で本塁まで帰ってくれたからこその追加点です。このままゲーム終了まで気を緩めずに頑張ります」とコメントした。

◆阪神が佐藤輝明内野手(26)の適時二塁打で追加点を挙げた。1―0の四回、先頭の中野が左前打で出塁すると、森下が中前打で続いて無死一、三塁を好機を演出。チャンスで打席に立ったのは第1打席で三塁打を放った佐藤輝。DeNA先発バウアーにカーブ2球で追い込まれるも、3球続けた真ん中カーブを捉えて右中間を破る適時二塁打とした。佐藤輝は20日広島戦(甲子園)からプロ入り最長の6打席連続安打を記録。15日のヤクルト戦(松山)から4番に座る主砲が、打線を引っ張っている。佐藤輝は「打ったのはカーブ。追加点のチャンスをムーさん(中野)と翔太が作ってくれたので、得点することだけを考えて打席に入りました。追い込まれてましたが、しっかりコンタクトできて良かったです」とコメントした。

◆吹きつける風を全身に受け、まっさらなマウンドに立った。2季ぶりにDeNAに復帰したバウアー投手は「しっかりとコンディションを整えることができた。体調は万全」と今季3度目の先発を中5日で迎えた。一回は三者凡退に斬ったが、二回は先頭の佐藤輝に右翼手のグラブをはじく三塁打を打たれ、続く大山の右犠飛で先制点を許した。ともに捕手が構えたミットより高めに浮いた直球を捉えられた。0-1の四回は先頭の中野から3連打を浴び、2点目を献上した。前回16日の巨人戦は制球が甘くなり、5回7安打5失点。主砲の岡本には2打席連続で被弾と精彩を欠いた。痛打された球種を指折り数えて列挙し「自分が気にしていることに関しては、すごく記憶力がいい」と挽回を誓っていた。今季は開幕直後に左脇腹の違和感で離脱し、戦列復帰した11日の試合は雷雨でノーゲームに。中4日での登板に意欲を示す一方で思うように状態を上げられず「まだいつものいいリズムがつくれていない」と吐露していた。0-2の五回は先頭の小幡にバント安打を決められ、1死一塁でモーションを盗まれて二盗を許し、3点目につなげられた。足を絡められてペースをつかめなかった右腕は、不満げに首をひねった。(鈴木智紘)

◆阪神・近本光司外野手(30)が「1番・中堅」で出場。3-0の七回に3号ソロを放った。先頭で打席に入り、迎えたバウアーとの4度目の対戦だった。カウント3-1から内角高めに来た151キロを一閃。美しい放物線を描いた打球はそのまま右翼席へと消えていった。近本にとっては17日のヤクルト戦(神宮)以来、4試合ぶりの一発。五回には左翼への適時打を放っており、2試合連続となる複数安打だ。「打ったのはストレート。甘い球をしっかりと振り抜くことができました。良いぺースで追加点を取れていると思うので、次の打席も頑張ります」とコメントした。

◆阪神の先発才木浩人投手(26)は七回途中5安打2失点でマウンドを降りた。4度得点圏に走者を背負うも、粘りの投球でリードを守った。一回に安打と盗塁で無死二塁とされるが飛球3つでピンチを脱出。2-0の四回には、2死から2つの四球と安打で満塁のピンチを背負ったが、9番・バウアーを高め直球で空振り三振に斬って無失点に切り抜けた。4-0の七回に、2死一、二塁から佐野に右翼線へ適時二塁打を許したところで降板。2番手・及川が二、三塁から牧の内野安打でさらに1点を失ったが、続く宮崎を遊ゴロに仕留めた。5四球に「いらないところで四球を出してしまってリズムを作ることができませんでした。野手のみんなが点を取ってくれて助けてもらいました。次は自分がみんなを助けられるような投球をします」とコメントした。

◆DeNAのトレバー・バウアー投手(34)が中5日で先発し、7回9安打4失点。今季3度目の登板で初白星はならなかった。0-1の四回に先頭の中野からの3連打で2点目を失い、五回は小幡のバント安打に二盗と足を絡められて3点目を献上。七回は浮いた直球を近本に捉えられ、右翼席にソロを運ばれた。

◆阪神が4-2でDeNAに勝利。雨天中止で試合がなかった首位・広島に1ゲーム差に迫った。打線は二回に佐藤輝明内野手(26)の三塁打と大山の犠飛で1点を先制。四回には中野、森下、佐藤輝の3連打で追加点を挙げた。佐藤輝はプロ入り初の6打席連続安打。近本光司外野手(30)が2-0の五回に左前適時打、七回には右翼への3号ソロを放ってリードを4点に広げた。先発した才木浩人投手(26)は七回途中5安打2失点で降板。3試合連続となるクオリティースタート(6回以上投げて自責点3以下)で試合を作った。その後は及川、石井、岩崎による無失点リレーで勝利をつかんだ。2点リードの九回に登板し、無失点に抑えた岩崎は今季7セーブ目。ドリスと並んで球団3位タイとなる通算96セーブとした。

◆試合前練習でOB鳥谷敬から声をかけられる阪神・木浪聖也=横浜スタジアム(撮影・松永渉平)

◆DeNA先発のバウアー(撮影・荒木孝雄)

◆阪神が10勝到達。DeNA戦今季初勝利を挙げた。トレバー・バウアー投手(34)から二回、佐藤輝明内野手(26)の三塁打と大山悠輔内野手(30)の犠飛で先制。四回無死一、三塁では佐藤輝の右中間を破る適時二塁打で加点。4打数4安打2本塁打6打点を記録した20日広島戦(甲子園)から自身初の6打席連続安打をマークした。大山は5試合ぶり打点。近本光司外野手(30)は五回に適時打、七回には3号ソロを放った。前川右京外野手(21)は八回の右前打で10戦連続安打。才木浩人投手(26)は6回?を投げ、2失点で2勝目(2敗)。九回は岩崎優投手(33)が締めた。

◆オリックス、阪神で通算176勝を挙げ、引退後も両チームでコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家の星野伸之氏(59)が六回?を投げて、5安打5四球2失点で降板した阪神・才木浩人投手(26)に言及した。才木は正直言って調子は良くなかった。立ち上がりから高めに球が浮いてしまい、低めに投げようとすると、今度はワンバウンドに。ただ、高めの球に並外れて力があるから打者をねじ伏せられた。梅野も、才木がうまく制球できないと判断して、あえて高めに構えていた。いい判断だった。こういう投球も才木の持ち味かもしれない。5与四球は少し多いが、慎重に投げた結果ともいえる。たとえば四回に味方打線が2点目を援護したが、その後の無死二、三塁では追加点が奪えなかった。こういう時の投手心理は「嫌な展開だから、直後の回はより慎重に投げなければ」となるものだ。1点でも返されたら分からない。だから四回裏は細心の投球で、あえて投手のバウアーまで回してでもゼロに抑えることに心血を注いだように見えた。4番が打って、エースに勝ち星がついて、抑えにセーブがつく。理想的だ。木浪に代わって出場の小幡の絶妙なセーフティーバントも評価したい。チャンスをもらった選手が、思い切りプレーできるのは、チーム状態がいい証拠だ。

◆阪神が10勝到達。DeNA戦今季初勝利を挙げた。トレバー・バウアー投手(34)から二回、佐藤輝明内野手(26)の三塁打と大山悠輔内野手(30)の犠飛で先制。四回無死一、三塁では佐藤輝の右中間を破る適時二塁打で加点。4打数4安打2本塁打6打点を記録した20日広島戦(甲子園)から自身初の6打席連続安打をマークした。大山は5試合ぶり打点。近本光司外野手(30)は五回に適時打、七回には3号ソロを放った。前川右京外野手(21)は八回の右前打で10戦連続安打。才木浩人投手(26)は6回?を投げ、2失点で2勝目(2敗)。

◆DeNAは、阪神先発の才木を前に打線が振るわなかった。0-4の七回に佐野が適時二塁打を右翼線に運び、続く牧が2番手の及川から適時内野安打を放ったが、さらなる反撃はならなかった。一回は左前打で出塁した先頭の梶原が二盗を決めて先制機を演出したが、後続が倒れた。三浦監督は「こういうときだからこそ、先に(点を)というところ。後手後手になった」と悔やんだ。

◆鮮やかにダイヤモンドを駆け回る。「8番・遊撃」の阪神・小幡竜平内野手(24)が機動力を発揮し、勝利の中で輝いた。「(回の)先頭でしたし、何とか(塁に)出たいという思いもありました」見せ場は2―0の五回だ。1ボールから三塁線にセーフティーバントを転がし、快足を生かして出塁。1死後には今季2盗塁目となる二盗も決めた。これで終わらない。近本光司外野手(30)の左前打に「(左翼のポジショニングを)深めに感じていたので、うまくスタートを切れた」と的確な状況判断で一気に加速し、3点目のホームイン。バウアーに首をひねらせる大暴れだった。木浪聖也内野手(30)に代わり、今季初との2試合連続の遊撃スタメン出場。レギュラー奪取に向け、存在感を示した。(須藤佳裕)

◆DeNAのトレバー・バウアー投手(34)が中5日で先発し、7回9安打4失点で開幕から自身3連敗を喫した。打ち取った当たりが安打になる不運もあり「投球内容はそこまで悪くなかった。むしろ良かった。ベストは尽くせた」と淡々と振り返った。0-1の四回に先頭の中野からの3連打で2点目を失い、五回は小幡のバント安打に二盗と足を絡められて3点目を献上。七回は浮いた直球を近本に捉えられ、右翼席にソロを運ばれた。それでも大崩れせず、三浦監督は「我慢の投球をしてくれた」と評価した。

◆阪神・岩崎優投手(33)が2点リードの九回を締めた。「みんなでつないできて、3人で終われて良かった」。中飛からの連続三振と圧倒した。球団ではドリスに並び歴代3位となる通算96セーブ目。「しっかりと任された試合を(抑えて)、積み重ねていけるように。前回(17日のヤクルト戦、神宮)は失敗しましたし、そういうことが続かないようにやっていきたい」と反省を生かし、勝利の瞬間に導く。

◆阪神・及川雅貴投手(24)はしびれる場面を任された。「自分の投球を信じて、という感じで(投げた)」。4―1と追い上げられた七回2死二、三塁で登板。牧には三塁への適時内野安打を許したが、宮崎を遊ゴロに仕留めて傷口をふさいだ。「1点も取られずに、という気持ちではいた。あそこは申し訳ない」と悔やんだが、開幕から10試合連続自責点ゼロで4ホールド目と好調だ。

◆阪神・中野拓夢内野手(28)が好走塁で好機を生み出した。1―0の四回先頭で左前打を放ち、続く森下翔太外野手(24)の中前打で三塁へ。中堅手が後ろに下がりながらの捕球に「『これは行けるかな』と思って行っただけ」と謙遜しながらも、佐藤輝明内野手(26)の適時二塁打につなぐ効果的な攻めだった。「先頭で(塁に)出てプレッシャーを与えながら、という感じはできたと思う」。バウアー攻略に貢献する2安打&走塁を自信に変えた。

◆今季から阪神に加入した楠本泰史外野手(29)は7年間プレーした横浜に移籍後初凱旋。九回に代打出場して中飛に倒れたが、スタンドから温かい拍手が送られた。試合前には三浦大輔監督(51)をはじめ古巣のチームメートと談笑する姿も。「すごいありがたい声援だなと素直に感じた。いい姿を見せられたらと思って打席に立ったんですけど、結果的には駄目だったので、次にヒットを打てるように頑張りたい」と決意を新たにした。

◆打撃好調の阪神・前川右京外野手(21)が4-2の八回1死での4打席目で右前打を放って、自己最長を更新中の連続試合安打を「10」に伸ばした。「2打席目、3打席目。最低限の何もできなかったので。そこかなと思います。きょうは」。2-0とした四回、なおも1死二、三塁の好機で一ゴロ。六回無死一、二塁では左飛と、2度の得点機で結果を残せなかったことを悔やんだ。

◆DeNA・ジャクソンが中7日で23日の阪神戦に先発する。今季はこれまで中6日で登板しており「一日リラックスする日ができた」と前向きに語った。開幕から3試合連続でクオリティースタート(先発で6回以上、自責点3以下)を記録しており、防御率は1・42。好調の森下を警戒し「中軸にはいかに余計な出塁をさせないか」と気を引き締めた。(横浜)

◆今季3度目の登板でも初白星はならなかった。中5日で先発したDeNAのトレバー・バウアー投手(34)は、7回を投げて9安打を浴びながら4失点と粘った。打ち取った当たりが安打になる不運もあり「投球内容はそこまで悪くなかった。むしろ良かった」と淡々と振り返った。0-1の四回に先頭の中野からの3連打で2点目を失い、五回は小幡のバント安打に二盗と足を絡められて3点目を献上。それでも大崩れせず、三浦監督は「我慢の投球をしてくれた」と評価した。今季は開幕直後に左脇腹の違和感で離脱し、戦列復帰した11日の試合は雷雨でノーゲームに。思うように状態を上げられず、3戦3敗となった。次戦は中4日で27日の広島戦(横浜)に先発する見込みの右腕は結果を悲観せず「ベストは尽くせた」と前向きに語った。3連敗を喫したチームは借金4となり、単独最下位に後退した。三浦監督は「毎試合毎試合ぶつかっていかなきゃいけない。消極的にならないように」と挽回を期した。(鈴木智紘)

◆勝っても笑顔はなかった。阪神・才木浩人投手(26)は七回途中5安打2失点で今季2勝目をゲットしたが、自己ワーストタイの5四球と制球が定まらず、反省の言葉を並べた。「中継ぎの人にも負担かけちゃった。四球がちょっとね。もっと(ストライク)ゾーンで勝負するなり、自分に余裕を持って(投げないと)。考え方を変えないといけないかな」一回は無死二塁のピンチを切り抜けた。2-0の四回は2死から度会に四球、続く山本に中前打を許した後、林にも四球を与えて満塁とされた。ここはバウアーを空振り三振に仕留めたが、六回も2死一塁で三森に四球。続く佐野に右翼線に適時二塁打を浴びたところで、球数も115球に達していたことから降板。3人のリリーフ陣の助けを借りた。「点を取ってもらった後は、しっかりゼロに抑えられたが、いらないところで四球を出してしまった」今年から6連戦の頭となることが多い〝火曜日の先発〟に決まり、「勝ち星は後からついてくる。球数をできるかぎり減らして中継ぎに迷惑をかけないようにしたい」と言い続けてきた。17日のヤクルト戦(神宮)は7人、18日からの広島3連戦(甲子園)はすべて5人の投手リレーだっただけに完投勝利が理想だった。「次は、自分がみんなを助けられるような投球をします」次回登板は29日の中日戦(バンテリンドーム)が有力。名古屋では納得の勝利を挙げてみせる。(三木建次)

◆勢い止まらん!! 阪神はDeNAに4-2で逃げ切り、2連勝で貯金を今季最多タイの「2」とした。佐藤輝明内野手(26)が20日の広島戦(甲子園)から自己最長の6打席連続安打をマークし、2安打1打点の活躍。サイ・ヤング賞(最優秀投手賞)右腕のバウアー攻略に貢献した。絶好調の4番がこのままチームを引っ張っていく。4番のバットから、打ち出の小づちのように安打が生まれる。サイ・ヤング賞右腕でも止められない。佐藤輝が打席に立つだけで球場は期待感に包まれ、レフトスタンドからは一層熱がこもった声援が飛ぶ中、2本の長打でバウアー攻略だ。「打ったのはカーブ。追加点のチャンスをムーさん(中野)と翔太(森下)が作ってくれたので、得点することだけを考えて打席に入った。追い込まれていたが、しっかりコンタクトできてよかった」1-0の四回、中野、森下が連打で無死一、三塁の好機を作り、打席に入った。初球、2球目と伝家の宝刀・ナックルカーブで追い込まれたが、続けた3球目を仕留めた。コンパクトに捉えた打球は右中間を破り、二走・中野が生還。バウアーとは通算10打数4安打とし、対戦初打点が、試合を優位に進める貴重な追加点となった。口火を切ったのも佐藤輝のバットだった。0-0の二回先頭で打席に立つと、1ボールからの高め直球を一閃。強烈なライナーが右翼を襲い、ヘッドスライディングで三塁へ。続く大山の犠飛で先制ホームを踏んだ。「高めの球をしっかりはじき返せた。思いっきり振りにいけたので良かったです」

◆横浜の夜空に重なった打球を、最後まで見届けた。確かな手応えを感じ、阪神・近本光司外野手(30)はゆっくりとバットから手を離す。真っ青に染まった右翼席にたたき込んだ一発で、虎の勝利を決定づけた。「この風でハマスタなので、『頼む、入ってくれ』って思いながらゆっくり走りました」3点リードの七回、DeNAは先発のバウアーが続投。近本が先頭で打席に入ると、3―1とバッティングカウントになった。「しっかりストレートのタイミングに合わせて、思い切っていこうというのはありました」。151キロ直球を鋭く振り抜き、17日のヤクルト戦(神宮)以来の本塁打となる3号ソロで駄目押し点を刻んだ。五回1死二塁では、先頭の小幡がセーフティーバントと盗塁で作ったチャンスに応える。「小幡がしっかり走ってくれたんで、気持ち的にもすごく楽になりました」。詰まりながらも左翼の前にポトリと落とす適時打を放ち、2019年ドラフト1位&2位コンビで貴重な追加点をたたき出した。ここまで打率・296を記録する近本。「イメージ通りの結果が出ているからいいんですけど、自粛するときも必要。修正を入れながら」と、独自の感性で振り返る。自分の中のイメージと動きを一致させる作業は、開幕前から始まっていた。今年初打席となった春季キャンプの2月8日の紅白戦では、ファーストストライクをスイングして一塁強襲の内野安打。オープン戦でも、目を慣らすようにボールを見るよりも、積極的に振っていく姿があった。「見送ることは簡単だけど、振りにいったときに見逃すっていうのがすごく大事だと思っている。ボール球だからやめるとか、ストライクだから打つとかは、簡単なことじゃない。かつ、タイミングも合わせないといけないので、そこの見極めはどんどん増やしていかないといけない」プロ7年目のシーズン。開幕までに確認しておきたい部分は明確だった。そのすり合わせは、今もなお続く。九回の今季89打席目で二ゴロに倒れた後も、自らを冷静に分析した。「仕方ない部分もありますけど、ある程度はイメージの中ではあるのかな、とは思いますね」1つの成功も、失敗も、近本にとってはプラスになる。自らの感覚と向き合いながら、猛虎打線を先頭で引っ張っていく。(中屋友那)

◆2025年のわが阪神を『メジャーキラー』と呼んだろーや!! 3月のMLBプレシーズンゲームでカブス、あの大谷がいる(大谷さん、ベビー誕生オメデトウ!!)ワールドチャンピオンのドジャースを相手に2試合連続で3-0の快勝!! そして本日、メジャーリーグで投手最高の栄誉、サイ・ヤング賞に輝いたバウアーを撃破したったやんかー!!4番サトテルちゃんは四回、軽~く、まるでトスバッティングのようなスイングで右中間を破るツーベース。あんなのやったらあかんわー!! あんなパワーを見せつけたら、メジャーのチームがほしがっちゃうやんかァ!!と、うれしい悲鳴の一コマでした。パワーではかなわないけど、七回の近本の一発は、まさに読みと集中力の一撃。17日のヤクルト戦の延長十一回に放った決勝2ランと同じストレート一発狙い! その芸術アーチに酔ったやんか~?それ以上に俺がうなったのは藤川監督の采配!! 五回は小幡と近本に盗塁させて、ともに成功。恐るべき新人監督の出現です。

◆22日夜の阪神戦、無事に試合開始からテレビで観戦できましたか? 一回表を見逃した方がおられたかも。17時45分プレーボール。近年のハマスタは時々、これがある。脳内で「ナイターは18時から」と思い込んでいる最近のファンにとっては、ちょっと迷惑だ。テレビをつけたら、すでに一回裏で、才木が牧と対戦していたのでは?昔は各球場でバラバラ。東京ドーム&ハマスタは18時、ナゴヤ球場&甲子園は18時20分、神宮18時30分。広島市民球場は18時だったり、親会社マツダの社内アンケートで「試合開始から見たいから」の意見が多く18時20分に変わったり。そんな時代があった。球場の個性というか、みんな自分勝手というか。毎日、「きょうはどこの球場? 何時から?」と確認するのが、ファンの日課だった。「戸惑いますよね。僕は取材でハマスタに来たのも初めてなので...」バックネット裏最上段にある記者席から電話してきたのは〝ハマスタデビュー〟トラ番最年少・萩原翔だった。「阪神の応援で、ハマスタの左翼のウイング席から観戦したことはあります。ホームベースから遠すぎて、ボールが米粒より小さく見えた記憶があります。でも、記者席は見やすいし、新しくてキレイです。感動しました」東京五輪に備えて改装され、すでに5年以上が経過しているが、他球場に比べたら新しい、ということか。何にでも感動できるのはうらやましい。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
1171 0.611
(-)
-
(-)
12469
(-)
54
(-)
6
(-)
9
(-)
0.250
(-)
2.520
(-)
2
(-)
阪神
1081 0.556
(↑0.027)
1
(↑0.5)
12465
(+4)
56
(+2)
11
(+1)
15
(+2)
0.243
(↑0.003
2.520
(↑0.03)
3
(-)
巨人
1191 0.550
(↑0.024)
1
(↑0.5)
12280
(+8)
66
(+1)
16
(+2)
10
(-)
0.265
(↑0.001)
2.890
(↑0.1)
4
(-)
中日
892 0.471
(↓0.029)
2.5
(↓0.5)
12435
(+1)
53
(+8)
6
(+1)
9
(-)
0.194
(↓0.004)
2.550
(↓0.31)
5
(-)
ヤクルト
691 0.400
(-)
3.5
(-)
12746
(-)
67
(-)
6
(-)
2
(-)
0.210
(-)
3.750
(-)
6
(1↓)
DeNA
6102 0.375
(↓0.025)
4
(↓0.5)
12564
(+2)
63
(+4)
7
(-)
6
(+1)
0.231
(↓0.003)
3.150
(↓0.05)