阪神(☆8対1★)広島 =リーグ戦6回戦(2025.04.20)・阪神甲子園球場=
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広島
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阪神
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勝利投手:伊原 陵人(1勝0敗0S)
敗戦投手:森 翔平(3勝1敗0S)

本塁打
【阪神】佐藤 輝明(6号・1回裏2ラン),佐藤 輝明(7号・5回裏3ラン)

  DAZN
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◆阪神は初回、佐藤輝の2ランで先制する。その後は3回裏に佐藤輝が適時二塁打を放つと、5回には佐藤輝にこの日2本塁打目となる3ランが飛び出し、リードを広げた。投げては、先発・伊原が5回4安打無失点の投球でプロ初勝利。敗れた広島は、投打ともに振るわなかった。

◆阪神木浪聖也内野手(30)がグラウンド入り後すぐにノックを受けた。フリー打撃中に遊撃の位置について、基本の動きを確認するように黙々とボールをさばいた。終了後には、いつものように自らグラウンドを整備した。前日19日の試合3失策。適時失策もあった。ここ数日、精彩を欠く23年のゴールデングラブ賞遊撃手が必死な姿勢を見せた。

◆スタメンが発表され、前日19日の試合で3失策した阪神木浪聖也内野手(30)がスタメンを外れた。遊撃は小幡竜平内野手(24)が入った。中継ぎで6試合無失点と好投を続けていたドラフト1位の伊原陵人投手(24)が初の先発マウンドに上がる。リリーフで1軍デビューしたドラフト最上位投手が、初先発で勝利投手になれば球団史上初のこと。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)に甲子園1号が飛び出した。初回2死二塁から広島森翔平投手(27)の143キロをジャストミート。高々と上がった打球は、バックスクリーン左の客席に吸い込まれた。今季6号で、トップの巨人岡本和真内野手(28)に再び肩を並べた。初先発のドラフト1位伊原陵人(24)に貴重な先制点をプレゼントした。

◆広島が2回の攻撃を無得点で終えた。4番の末包昇大外野手(28)から始まる好打順だったが、末包は右飛。続くファビアン、中村奨はいずれも中飛に倒れた。18日から始まった3連戦は、初戦からいずれも2回に得点を挙げて2連勝。18日は先発の村上に54球も投げさせて5点を奪い、19日もデュプランティエに29球を投げさせて矢野、羽月の適時打で3点を挙げた。だがこの日はプロ初先発の阪神ドラフト1位・伊原にわずか9球で3者凡退に仕留められた。

◆ドラフト1位ルーキーの阪神伊原陵人投手(24)がプロ初先発し、5回無失点で降板した。初回、1番二俣、2番矢野から2者連続三振を奪い、3番小園は遊ゴロで無失点。2回は打者3人をすべて外野フライで仕留めた。3月30日広島戦(マツダスタジアム)でデビュー。ここまで6試合はすべてが中継ぎ登板で勝敗はつかず、1ホールド。防御率0・00。初先発となったこの日も立ち上がりから安定した投球を見せた。3回、菊池と石原の連打で無死一、三塁のピンチを迎えたが、森を左飛。続く二俣との対戦はファウルで粘られたが、根負けせずに10球目で空振り三振。さらに矢野も二ゴロに打ち取り、無失点を継続した。ピンチになっても粘りの投球。ドラフト1位左腕の好投にスタンドが沸いた。味方の援護を受けながら、きっちり試合を組み立てた。プロ初先発は5回75球を投げ、4安打5三振無失点。堂々の投球だった。

◆阪神佐藤輝明内野手(25)がイケイケだ。2-0の3回。追加点がほしい2死二塁で、3ボールから打ちにいった。内角低めのカットボールを振り抜くと、超低空のライナーが右翼に飛んだ。前進した末包がグラブを伸ばしたが前にこぼし、その間に迷わず二塁まで走った。記録は二塁打。1試合3打点以上は今季初めてだ。初回には先制の6号2ランを放ち、初先発のドラフト1位伊原陵人(24)に貴重な先制点をプレゼント。「伊原が初先発なので早めに援護してあげたいと思っていた。(最近)チームも点を取れていなかったので、いい場面でうまく打ち返せてよかったです」と話していた。

◆阪神中野拓夢内野手(28)が俊足を生かした超美技を見せた。4回1死一塁でサンドロ・ファビアン外野手(27)が一塁側ファウルグラウンドに飛球を打ち上げた。客席に入るかと思われたが、風でグラウンド方向に戻っくるような軌道になった。二塁手の中野は全速力で走り、最後は3メートル近く人工芝上をスライディング。フェンスの手前でグラブの先でキャッチした。観客から大歓声と拍手が上がった。中野は18日に右ふくらはぎに自打球を当て途中交代。状態が心配されたが、19日の試合もフル出場していた。

◆広島森翔平投手(27)が、球団初の快挙を逃した。今季初登板の3月30日阪神戦(マツダスタジアム)から3戦3勝。20日も勝てば、広島の左腕では初となる開幕からの4戦4勝の快挙達成だった。だが初回2死二塁から阪神佐藤輝に先制の6号2ランを浴び、3回も佐藤輝の適時打で3点目を奪われた。0-3の5回1死の打席で代打・田村を送られ、4回3失点で降板した。

◆阪神近本光司外野手(30)が「偽走」でバッテリーを幻惑した。5回先頭で内野安打で出塁。続く中野拓夢内野手(28)の初球に鋭いスタートを切るようなモーションをかけた。実際には盗塁ではなく、すぐに帰塁したが、広島捕手の石原貴規(27)はそのまま二塁に送球を投げていた。珍しいシーンに場内がどよめく中、近本は5球目に今度は本当の盗塁を仕掛け、今季2盗塁を決めた。今季3度目の3安打。初回に今季初の内野安打を放つと2打席目、3打席目も内野安打をマーク。こちらも珍しい3安打となった。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)が大爆発した。5回1死二、三塁、下手投げの鈴木健矢(27)が1ボールから投げた127キロの甘い球を強振。センターバックスクリーンに届かせる7号3ランとなった。「たぶんシンカーかな。いい投球をしている伊原に追加点を取ってあげたかった。チャンスだったので思い切って打ちにいった結果、いいスイングができました」と満足そうに振り返った。初回にも6号2ランを同じような場所に打ち込んでいた佐藤輝。3回の適時二塁打と合わせて、この時点でチームの全6打点を1人で挙げる猛打ぶりだ。佐藤輝の1試合最多打点は23年5月14日のDeNA戦(甲子園)の「7」。それ以来の6打点となった。7本塁打はリーグ単独トップ。6本塁打の巨人岡本和真内野手(28)は夜に試合がある。阪神佐藤輝が1試合4安打2本塁打。4安打は23年9月16日広島戦以来2度目、1試合2本塁打以上は今年4月5日巨人戦以来で通算8度目。7本塁打、17打点でリーグトップを争うが、チーム18試合目で7本塁打、17打点はともに自己最速(本塁打の過去最速は21年のチーム26試合目、打点17は21年25試合目)でシーズン55本塁打、135打点のハイペース。ちなみに三振もすでに25個で、こちらもシーズン198三振の記録的ペースだ。

◆広島岡本駿投手(22)が危険球で退場となった。8回に5番手で登板。1死一、二塁で阪神坂本への初球変化球がすっぽ抜け、頭部への死球となった。岡本はすぐに帽子を取ったが、この死球に阪神藤川監督が血相を変え、ホームベース付近まで猛ダッシュ。両軍がベンチを飛び出し、入れ乱れる状況になった。岡本は退場を宣告され、試合は警告試合となった。

◆ドラフト1位ルーキーの阪神伊原陵人投手(24)がプロ初先発初勝利を飾った。初回、1番二俣、2番矢野から2者連続三振を奪い、3番小園は遊ゴロで無失点。2回は打者3人をすべて外野フライで仕留めた。3回、4回と走者を背負ったものの、粘りの投球で無失点。5回75球を投げ、4安打5奪三振で無失点の内容だった。3月30日広島戦(マツダスタジアム)でデビュー。ここまで6試合はすべてが中継ぎ登板で防御率0・00。初先発となったこの日もスコアボードに「0」を並べ続け、これで開幕から13回1/3連続無失点だ。救援デビューしたドラフト最上位ルーキーがプロ初先発で白星。これは阪神球団史上初の快挙となった。

◆首位広島が阪神に完敗し、連勝は2で止まった。開幕3戦3勝の森を先発に立てて臨んだが、初回に佐藤輝に先制の6号2ランを浴びた。森にとって今季初の被弾だった。3回も2死二塁から佐藤輝の適時二塁打で3点目を失った。味方打線もプロ初先発の阪神のドラフト1位・伊原を攻略できず。3回無死一、三塁の絶好機を逃し、4回2死一、二塁では菊池が見逃し三振に倒れた。森は5回1死の打席で代打・田村を送られ、4回3失点で4勝目はならず。この日も勝って開幕4戦4勝なら球団の左腕では初だったが、大記録も逃した。5回から救援登板の鈴木も、佐藤輝に7号3ランを浴びた。7回にファビアン、中村奨の連打から反撃も、前半の大量失点が重くのしかかった。ただすでに今カード勝ち越しを決めており、5カード連続負け越しなし。22日からは本拠地・マツダスタジアムで、今季ここまで0勝2敗と唯一未勝利のヤクルト戦に臨む。

◆両軍が危険球をめぐって一触即発の事態になった。8回1死一、二塁。広島岡本駿投手(22)が阪神坂本誠志郎捕手(31)の頭部に死球を当てた。すると一塁側の阪神ベンチからトレーナーとともに藤川球児監督(44)が血色を変えて猛ダッシュ。広島ベンチに向かって、口角泡を飛ばし、何ごとかを叫んだ。坂本は無事を知らせるため、広島側に「大丈夫」のポーズを見せたが、たちまち両サイドの選手が本塁付近に駆けつけ、大混乱になった。藤川監督は怒りが収まらず、安藤投手チーフコーチら複数に体を支えられた。広島新井貴浩監督(48)も輪の中に入っていた。岡本は危険球退場となり、坂本には代走が送られた。試合は警告試合が宣告された。

◆阪神が本拠地3連敗を阻止した。ドラフト1位伊原稜人投手(24)が初先発。2度の得点圏のピンチでも後続をシャットアウトし、5回4安打無失点でプロ初勝利を手にした。新人では12球団最速での白星。救援デビューしたドラフト最上位新人の先発初登板初勝利は球団史上初になった。チームの借金生活突入も阻止した。打線は佐藤輝明内野手(26)が初回に先制6号2ランを放ち、3回に適時二塁打、5回も7号3ランの1試合6打点で打線をけん引。23年5月14日DeNA戦(自己最多7打点)以来2年ぶりの1試合6打点を挙げた。試合は8回裏1死一、二塁、広島岡本駿投手(22)が阪神坂本誠志郎捕手(31)の頭部に死球を当てた直後、藤川球児監督(44)が激高。両軍が本塁付近で入り乱れ、大混乱になった。岡本は危険球退場。試合は警告試合が宣告された。

◆阪神藤川球児監督(44)が試合後、激高の理由を冷静に明かした。8回裏、広島岡本駿投手(22)が阪神坂本誠志郎捕手(31)に危険球を投じた直後、指揮官はすぐさま本塁付近へ駆け寄った。ベンチを出たことについて「ゲームの中で起こることだけど、投げちゃダメですよ、というところをお伝えしただけです」と説明した。8回1死一、二塁。広島岡本が阪神坂本の頭部に死球を当てた。すると一塁側の阪神ベンチからトレーナーとともに藤川監督が血色を変えて猛ダッシュ。広島ベンチに向かって、口角泡を飛ばし、何ごとかを叫んだ。坂本は無事を知らせるため、広島側に「大丈夫」のポーズを見せたが、たちまち両サイドの選手が本塁付近に駆けつけ、大混乱になった。藤川監督は怒りが収まらず、安藤投手チーフコーチら複数に体を支えられた。広島新井貴浩監督(48)も輪の中に入っていた。岡本は危険球退場となり、坂本には代走が送られた。試合は警告試合が宣告された。

◆頭部死球を受けて交代した阪神坂本誠志郎捕手(31)は無事を強調した。試合終了までベンチにいて、ナインと一緒に引き揚げてきた。「大丈夫です。今のところ何もないので、大丈夫ですよ」と話した。8回1死一、二塁。広島の右腕、岡本駿投手(22)の抜けた135キロの変化球が死球になった。藤川球児監督(44)がベンチを飛び出し、怒りの形相で広島側に抗議。両軍入り乱れて一触即発となる中で、坂本は広島サイドにも、藤川監督らにも冷静に「自分は大丈夫」のサインを送り続けていた。

◆阪神のドラフト1位ルーキーの伊原陵人投手(24)がプロ初先発初勝利を飾った。2回まではパーフェクト。3、4回は走者を背負ったが、粘りの投球で無失点。5回75球を投げ、4安打5奪三振で初白星を手に入れた。3月30日広島戦(マツダスタジアム)でリリーフデビューし、これで開幕から7試合13回1/3連続無失点を継続。救援デビューしたドラフト最上位ルーキーがプロ初先発で白星。これは阪神球団史上初の快挙となった。

◆広島岡本駿投手(22)が危険球で退場となった。8回に5番手で登板。1死一、二塁で阪神坂本への初球変化球がすっぽ抜け、頭部への死球となった。岡本はすぐに帽子を取ったが、この死球に阪神藤川監督が血相を変え、ホームベース付近まで猛ダッシュ。両軍がベンチを飛び出し、入れ乱れる状況になった。岡本は退場を宣告され、試合は警告試合となった。試合後、新井監督は「こちらは変化球が抜けて当ててしまったんで、申し訳ないなと。坂本選手は大丈夫かなと思って見ていたんですが」と坂本を心配。野球人生初の甲子園の登板で、野球人生初の頭部死球を与えてしまった岡本も「結構地面とかの感覚が自分に合わなくて(カットボールが)抜けてしまった。自分は阪神に知り合いがいないので、次会ったときには、謝りに行こうかなと。先輩も知っている人がいるというので」と坂本を気遣った。藤川監督に詰め寄られた捕手の石原は「あの場面であんまり事を荒立ててもあれだと思うし、坂本さんも『大丈夫』って言っていただいたんで『すいません』とは言ってたんですけど」と、すぐに坂本にわびたことを明かした。

◆広島がプロ初先発の阪神ドラフト1位伊原を攻略できず、カード3連勝を逃した。3回無死一、三塁、4回2死一、二塁の得点機を生かせず。前回は3月30日の救援登板時に対戦していたが、新井貴浩監督は「先発になってイニングを重ねても球の力は落ちなかった。いい投手だと思います。投げっぷりがいい」と脱帽した。ただ、5カード連続で負け越しはなし。22日からは今季唯一未勝利のヤクルトを本拠地で迎え撃つ。

◆これが見たかった。もっと見せてくれ。虎党の渇望に応えるように、阪神佐藤輝明内野手(26)が2発6打点と大爆発した。「カープに3つ負けるわけにいかなかった。伊原が初先発だったので、早めに援護点をあげたかった。いい投球をしていて『やるな』と思っていました」初回、バックスクリーン左に6号2ラン。甲子園7試合目で猛虎戦士が初めて放った本塁打だった。伊原の背中を力強く押す先制の1発を放つと、もう止まらない。3回には右翼にライナーの適時二塁打。そして締めは5回1死二、三塁、下手投げの鈴木の低め127キロを完璧にとらえた7号3ランを、1本目と同じような場所に放り込んだ。興奮のるつぼと化した夢の空間を、背番号8は再び大股で駆け抜けた。浜風に乗せた2発。「伸びたんですかね...。分からないですね」。逆方向への長打は、オフから取り組んできた個人的ミッション。「今までやってきたことが、いい感覚で試合でもできている」と誇らしげだ。近大時代からメジャーの打撃映像を見るのが好きだった。フライボール革命の流行に胸を躍らせ、同僚とドデカいアーチを描く夢を語り合った。阪神の主砲の看板を背負う今は、少し違う。メジャーへの憧れは変わらないが、目がいくのは「投手」だ。「何か見ちゃうんですよね、いいピッチャーが画面に出てくると」。夢中で画面に没頭する時間も成長につなげている。1試合最多打点は23年5月14日のDeNA戦(甲子園)の「7」で、それ以来の6打点以上。今季7本塁打、17打点まで一気に引き上げ、ともにリーグトップに躍り出た。一気に藤川監督も「甲子園の方が喜ぶような1日になったかな。また火曜日から。相手も脅威に感じている打者でしょうから」と厚い信頼を寄せた。【柏原誠】阪神佐藤輝が1試合4安打2本塁打。4安打は23年9月16日広島戦以来2度目、1試合2本塁打以上は今年4月5日巨人戦以来で通算8度目。7本塁打、17打点でリーグトップを争うが、チーム18試合目で7本塁打、17打点はともに自己最速(本塁打の過去最速は21年のチーム26試合目、打点17は21年25試合目)でシーズン55本塁打、135打点のハイペース。ちなみに三振もすでに25個で、こちらもシーズン198三振の記録的ペースだ。

◆広島森翔平投手(27)が球団左腕初の快挙を逃した。試合前時点で今季初登板の3月30日阪神戦から3戦3勝。この日は初回に今季初被弾となる先制2ランを佐藤輝に許した。3回にも佐藤輝の適時打で3点目を失い、今季のチームの先発投手では最短となる4回降板で黒星を喫した。開幕4戦4勝ならチームでは11年バリントン以来4人目、左腕では初だった。森は「強さがなかった。体のキレと。ボールの強さをもう1回見つめ直して出していけたら」と次戦を見据えた。

◆阪神が本拠地3連敗を阻止した。ドラフト1位伊原稜人投手(24)が初先発。5回4安打無失点でプロ初勝利を手にした。新人では12球団最速での白星。救援デビューしたドラフト最上位新人の先発初登板初勝利は球団史上初となった。チームの借金生活突入も阻止した。打線も佐藤輝明内野手(26)が初回に先制6号2ランを含む2本塁打、適時二塁打など1試合6打点で打線をけん引した。試合は8回裏1死一、二塁、広島岡本から坂本誠志郎捕手(31)への頭部死球に藤川球児監督(44)が激高。両軍が本塁付近で入り乱れた。岡本は危険球退場。試合は警告試合が宣告された。

◆阪神前川右京外野手(21)が自己最長を更新する9試合連続安打を決めた。前日のマルチ安打に続き、この日は今季初となる3安打猛打賞。智弁学園の先輩、伊原のプロ初勝利をアシストした。固め打ちで好調をキープ。「結果的に3本出て良かったなと思います。2本と3本では違います。集中力を切らさないように心がけているので、これからもしっかり打ちたい」と手応えをつかんでいた。

◆阪神のドラフト1位ルーキーの伊原陵人投手(24)がプロ初先発初勝利を飾った。2回まではパーフェクト。3、4回は走者を背負ったが、粘りの投球で無失点。5回75球を投げ、4安打5奪三振で初白星を手に入れた。藤川監督が伊原を最上級の言葉で褒めたたえた。「さすが。こちらがしている期待を上回ってくれるパフォーマンスを見せてくれた」と5回無失点の初勝利を絶賛。「背番号(18)ぐらい勝てるような投手になってもらいたい。今日みたいに点数を重ねれば、すごくうまく力のある投手だし、続けていきたいですね」。勝利後のベンチ前では伊原と記念撮影。笑顔でフレームに収まった。

◆阪神中野拓夢内野手(28)が攻守で貢献した。攻撃では初回と3回に犠打を決めるなど、1安打2犠打1盗塁。いずれも得点に絡んだ。守備では4回、一塁側フェンス際の邪飛をスライディングしながら好捕。「フェンスとの距離感も分かっていましたし、ある程度、足から行けば届くかなっていうのは、追いながら思った。伊原を助けられるプレーができたかな」と振り返った。

◆阪神近本光司外野手(30)がリードオフマンとしてフル稼働した。初回は二塁へ内野安打。3回は遊撃へ内野安打。5回は二塁へ内野安打。いずれも無死から俊足を生かした。鉄壁の守備を誇る広島内野陣から内野安打3本をもぎとり、チームの得点につなげる活躍。「飛んだところとボールの強さが良かったなと思います」。先発伊原を機動力で援護し、「結果的にそういう形になってよかった」と目を細めた。阪神小幡(今季4度目のスタメン出場。8回1死満塁で今季初適時打)「思い切っていきました。みんながつないで回ってきたので。守備もしっかり守りたい」

◆最高の孝行息子や! 阪神のドラフト1位左腕、伊原陵人投手(24)がプロ初先発初勝利を飾った。好調広島打線を相手に5回無失点。12球団新人最速で白星をゲットし、これで中継ぎデビューから7試合13回1/3連続無失点だ。チームは試合前時点でホーム1勝7敗1分けと苦しんでいたが、ルーキー左腕がカード3連敗&借金突入を阻止。救援デビューしたドラフト最上位ルーキーのプロ初先発白星は球団史上初の快挙だ。伊原の父伸さんは息子の投球のように強気に応援した。母優子さん、兄拓人さんらと甲子園の観客席から観戦。3回のピンチを振り返り「ヒヤヒヤしましたね。1点は仕方ないと思ったんですけど、ゼロが続いていたので、ここは強気でゼロやろ、ゼロで抑えろ、と思っていました」と明かした。無失点での降板後は「ホッとしました。プロは投げて抑えなあかん。ハラハラしましたけど、なんとか乗り越えてくれた」と満面の笑みを浮かべた。

◆まだ始まったばかりだが、今季の順位予想で下馬評が低かった広島が首位に立っている。その原動力になっているのが、今試合で先発した森の活躍が挙げられるだろう。昨年、1勝しかしておらず、プロ入り通算3年間で6勝しかしていない左腕が、開幕から3連勝。阪神のドラフト1位ルーキーで、プロ入り初先発した伊原とともに、この左腕対決を注目していた。序盤で明暗が分かれた。まず広島の森は、立ち上がりから慎重になりすぎていた。初回2死二塁で好調の佐藤輝を打席に迎え、カウント1ストライクからの2球目だった。捕手の石原は高めの釣り球を要求したが、力んだ分、指先に引っ掛かりすぎたのだろう。外角高めのストライクゾーンに入り、先制の2ランを浴びた。このケースでの投げミスはよくある。しかし、外角高めに強い佐藤輝には、投げてはいけないコース。力んだとはいえ、投げミスでももっと高めに浮き上がるような真っすぐになるような大胆さがほしかった。球威があるタイプではないだけに「攻める」という闘争心を出さないといけない。この試合で6安打されたが、打たれたヒットは近本、佐藤輝、前川(いずれも2本ずつ)で、すべて左打者だった。もっと内角を攻めないと、今後は厳しくなるだろう。森と似たタイプの伊原は、よく腕が振れていた。これまで中継ぎで結果をだし、巡ってきた先発のチャンス。これまでと、意気込みも違っただろう。テークバックがコンパクトで、キレのある球を投げていた。右打者の内角を狙った球が甘くなるケースもあったが、森とは違って思い切り腕を振って投げていたから、打者が打ち損じたのだろう。ルーキーであり、プロ入り初先発にもかかわらず、捕手のサインに首を振って投げていた。度胸もあるのだろう。森にしても伊原にしても、これからが勝負。どちらも左打者の内角に投げる精度がよくない。右打者に対して逃げていくような変化球も、自分の武器にしているようなイメージはなかった。どちらも真っすぐの球速は140キロ台の中盤で、剛腕タイプではない。もっと制球力を上げるか、落ちる球や右打者に対して逃げていくような変化球がほしい。それができれば、2人ともスライダーやカットボールがいいだけに、勝てる投手になれる資質はある。(日刊スポーツ評論家)

◆最高の孝行息子や! 阪神のドラフト1位左腕、伊原陵人投手(24)がプロ初先発初勝利を飾った。好調広島打線を相手に5回無失点。12球団新人最速で白星をゲットし、これで中継ぎデビューから7試合13回1/3連続無失点だ。チームは試合前時点でホーム1勝7敗1分けと苦しんでいたが、ルーキー左腕がカード3連敗&借金突入を阻止。救援デビューしたドラフト最上位ルーキーのプロ初先発白星は球団史上初の快挙だ。チームは2位に浮上した。この日最大のピンチ。伊原はニヤリと笑った。2点リードの3回1死一、三塁。広島二俣に9球粘られながら、少しだけ口角を上げた。10球目、122キロスライダーで空振り三振。「粘られることは分かっていた」。プロ初先発の新人とは思えない余裕を見せた。立ち上がりからキレ味抜群の直球で空振り三振を奪った。3回無死一、三塁から無失点で耐えた。4回2死一、二塁で7番菊池から見逃し三振を奪うと、ほえた。5回を5奪三振4安打無四球で無失点。12球団新人最速のウイニングボールに「うれしいです」と喜びをかみしめた。2年前の涙は、覚悟の表れだった。大商大4年時のドラフト会議。伊原の名前は呼ばれなかった。まだ育成選手の指名が続く中、同大学の富山監督から促された。「伊原、もうええよ」。張り詰めた表情で両親と兄のもとへ。顔を合わせた途端、涙があふれ出た。「さすがにキツかった。みんなが残念そうにしていたのを見ると申し訳なかった」。伊原が、家族の前で唯一泣いた瞬間だった。八木中時代は最初、柔道部に入部。智弁学園に進学時も強豪の名前に押され「ご飯をいっぱい食べないといけないかも...」と迷った。1年冬はセンバツメンバー入りを逃し、母に「どうしたらいいか分からない」と連絡。野球から何度も離れかけた左腕だが、あの大学4年の秋、プロ入りに懸ける覚悟が芽生えた。「正直、漏れて良かった。さらに自分を磨きたい、試合でもっと勝ちたいと思えるようになった」NTT西日本入社前、同社の河本監督に「残念やったな。うちで頑張って」と声をかけられた。「はい!」。緊張した表情に決意がにじんだ。グラウンド外では仲間の輪の中心にいたが、気づけば1人で黙々とランニング。先発も中継ぎもガムシャラに請け負った。「全てでレベルアップできた」。入団後も先発、中継ぎの両にらみで調整。社会人野球を経験したからこそ今がある。開幕後はリリーフとして6試合連続無失点。救援デビューしたドラフト最上位ルーキーがプロ初先発で勝利するのは球団史上初の快挙だ。計13回1/3連続無失点でカード3連敗、借金生活突入を阻止。「とにかく負けない投手になりたい。粘り強く、ずっと同じ投球ができればいい」。V奪回へ、頼もしいピースが加わった。【塚本光】○...伊原の父伸さんは息子の投球のように強気に応援した。母優子さん、兄拓人さんらと甲子園の観客席から観戦。3回のピンチを振り返り「ヒヤヒヤしましたね。1点は仕方ないと思ったんですけど、ゼロが続いていたので、ここは強気でゼロやろ、ゼロで抑えろ、と思っていました」と明かした。無失点での降板後は「ホッとしました。プロは投げて抑えなあかん。ハラハラしましたけど、なんとか乗り越えてくれた」と満面の笑みを浮かべた。

◆野球が、伊原の性格を変えた。幼少期、家族でカラオケへ。マイクを渡されても、「俺は歌わへん」とかたくなに人前で歌わなかった。父伸さん(57)は「恥ずかしがり屋ではありましたね」と懐かしそうに振り返った。本人の言葉を聞く限り、小学1年時に野球を始めてから自然と度胸がついた。左投げなのに「ショートとかの方が目立つんじゃないかなと思って、『ショートをやりたいな』と思っていました」。投げること、捕ること、野球の基本動作に自信があった。「『どこでもできますよ』みたいな生意気なガキだった」と照れ笑いだ。根底には「やっぱり負けたくない」という負けん気。コーチなど周りの大人と話す機会も増え、恥ずかしがることもなくなった。強豪校でたくさんの恩師と出会い、言葉遣いや礼儀が身についた。智弁学園時代から取材の機会が増えた。ハキハキと答える姿を見た母優子さんは「別人のような感じでした」と成長に驚かされた。野球人生で身につけた強靱(きょうじん)な心も武器に、4万2584人の前で堂々たる投球を披露した。【阪神担当=塚本光】

◆阪神ドラフト1位伊原の母優子さん(56)が日刊スポーツに手記を寄せた。24年以上そばで見守り続けた母が愛息の高校入学時以来、約9年ぶりに息子への思いや感謝を言葉に変えた。陵人、初勝利おめでとう。自分でもビックリするぐらい緊張しながら見ていました。ピンチもあったけど、粘って頑張ってくれたのでホッとしました。陵人は覚えていないかもしれないけど、高校で寮に入るときに小さなメモのような手紙に書いた言葉を、もう一度送ります。「謙虚に、ひたむきに、感謝と思いやりの心を忘れないで」。いま、プロの舞台まで来ても、その言葉は大事だし、その心は忘れてほしくないなと思います。野球をしている姿をたくさん見てきました。プロの世界でも、自分を出した投球をできていることは、親から見ても素晴らしいなと思います。対戦相手の方はスター選手ばかりだし、私は毎回、祈るような気持ちで手を合わせながら見ています。いつになったらドキドキせずに見られる時が来るんだろう...。陵人は物心がついたときから左手でなんでもしていました。ご飯を食べるとか、いろいろなことを始めたけど、同じ左利きだった私が教えたわけでも見せたわけでもないんです。ただ、止めることも一切しませんでした。器用にこなしていたので、本人が苦に思わなければ、このまま使いこなしてくれればと思っていました。どんなタイミングも1つ1つ人間的にもレベルが上がっていることは、すごかったです。大学4年生の時にはドラフト会議での指名漏れもありましたね。それを乗り越えたことも印象としては大きかったです。涙する姿を見ることは今までなかったので、そういう姿を見せるほど、いろいろ思うことがあったのかなと思いました。『大丈夫かな?』と心配しましたが、引きずらずに奮い立ったのも早かったです。周りの人にも支えていただいて、前を向いて、1歩1歩進んで、社会人野球という新たな世界での姿を見せてもらえたこともうれしかったです。甲子園で、あんなに大きな声で応援されていて感動しました。今まで普通に見て聞いてきましたが、選手の力になる、背中を押す、すごい応援なんだなと感激しました。いろんなことがあって、好きだからこそ嫌になることはあったと思うけど、野球をずっと好きでいてくれて、ずっと頑張ってくれて、本当にありがとう。これからも体に気をつけて頑張って欲しいです。

◆両軍のスターティングメンバーが発表された。阪神は前日の試合で3失策と精彩を欠いた木浪聖也内野手(31)が2試合ぶりに控えに回り、小幡竜平内野手(24)が8番遊撃で先発する。この日午前10時、全体練習を始める前には野手陣が集まった輪の中で田中秀太内野守備走塁コーチ(48)が約5分間、訓示した。前日の試合は3失策など失点につながるミスが相次ぎ藤川球児監督(44)は「この甲子園での戦い方ということを選手たちも含めて見直させる必要があると思いますね。しっかりとした野球をやらないと。野球になっていないですね」とチーム全体での戒めを求めていた。田中コーチは「良かったことも反省も出てくるし。みんなで共有をして『こうやってやっていこう』と。今日だけに限らず、これからもやっていく」と話した。

◆阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=がプロ初先発し、上々発進した。まずは先頭の二俣を145キロ直球で空振り三振に仕留めると、続く矢野も、3ボールからフルカウントに整えて直球でバットの空を切らせた。同学年の小園は外角への変化球でタイミングを外し、遊飛。14球で最初のゼロを刻み、大歓声を浴びた。

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が一回を三者凡退に抑えた直後の攻撃で、佐藤輝明内野手(26)が先制2ランを放った。近本光司外野手(30)の内野安打と中野拓夢内野手(28)の犠打で1死二塁。森下翔太外野手(24)は空振り三振に倒れたが、佐藤輝がカウント0-1から先発・森翔平投手(27)の外角高め143キロ直球を振り抜いた。打球は中堅方向へ大きな放物線を描きスタンドイン。今季甲子園初本塁打が記録された。

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が一回を三者凡退に抑えた直後の攻撃で、佐藤輝明内野手(26)が先制2ランを放った。近本光司外野手(30)の内野安打と中野拓夢内野手(28)の犠打で1死二塁。森下翔太外野手(24)は空振り三振に倒れたが、佐藤輝がカウント0-1から先発・森翔平投手(27)の外角高め143キロ直球を振り抜いた。打球は中堅方向へ大きな放物線を描きスタンドイン。今季甲子園初本塁打が記録された。佐藤輝は「打ったのはストレート。伊原が初先発なので早めに援護してあげたいと思ってましたし、チームも点を取れてなかったので、良い場面でうまく打ち返せてよかったです」とコメントした。

◆阪神のD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が絶体絶命のピンチも無失点で切り抜けた。2-0で迎えた三回。先頭の菊池に右前打で出塁を許すと、続く石原の右前打で無死一、三塁のピンチを背負った。それでも森を左飛に仕留め、1番・二俣には10球粘られるも最後はスライダーで空振り三振。矢野は外角への変化球でニゴロに打ち取った。ピンチを切り抜けた伊原はポンとグラブを叩き、ナインが待つベンチへ。場内からは割れんばかりの歓声と拍手がルーキー左腕に送られた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が三回の第2打席で適時二塁打。一回同様、近本光司外野手(30)の内野安打と中野拓夢内野手(28)の犠打で1死二塁.森下翔太外野手(24)は三ゴロに倒れた後、佐藤輝が右翼・末包のグラブを弾く適時二塁打。甲子園は六甲おろしの大熱唱で活気に満ち溢れた。

◆阪神・中野拓夢内野手(28)が「2番・二塁」で出場。四回にファインプレーを披露した。1死一塁で広島・ファビアン(前レンジャーズ3A)の飛球が一塁側ファウルゾーンへ。中野は最後は勢いよく滑り込む形でキャッチ。まるで忍者のような動きでアウトを奪ってスタンドを沸かせた。プロ初先発のD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=はこの回に2安打を浴びてピンチを招くも、菊池を見逃し三振に抑えて脱出。選手会長の好守も生きた。

◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が三回の第2打席で適時二塁打。一回同様、近本光司外野手(30)の内野安打と中野拓夢内野手(28)の犠打で1死二塁.森下翔太外野手(24)は三ゴロに倒れた後、佐藤輝が右翼・末包のグラブを弾く適時二塁打。甲子園は六甲おろしの大熱唱で活気に満ち溢れた。佐藤輝は「打ったのはストレート。チカさん(近本)、ムーさん(中野)がチャンスメイクしてくれたので、3ボールでしたが積極的に打ちにいこうと思っていました。得点につながって良かったです」とコメントした。

◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が「4番・三塁」で出場し、3-0の五回に7号3ランを放った。先頭・近本、中野が連打で出塁すると、1死後に打席へ。この回から登板した下手投げ右腕・鈴木の投じた低めの球を振り抜いた。高々と打ち上がった打球は風にも乗って中堅へ伸び、フェンスの最上部に当たってスタンドイン。一回に放った先制の6号2ランを再現するかのようなこの日2アーチ目で、虎党を大喜びさせた。一回の2ランに続き、三回には右翼への適時二塁打を放っており、この五回の一発も含めて3打席連続打点。すでに、2023年5月14日DeNA戦(甲子園)での7打点以来となる1試合6打点という大暴れで、試合のペースを完全に握った。佐藤輝は「打ったのはたぶんシンカーかな。良いピッチングをしている伊原に追加点を取ってあげたいと思っていました。チャンスだったので思い切って打ちにいった結果、良いスイングができました」とコメントした。

◆初先発の阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が5回を投げ、75球、4安打5奪三振、無四球無失点で降板した。佐藤輝明内野手(26)の1試合2本塁打&6打点の活躍で、大量援護を受けた中で、勝利投手の権利を持って、マウンドを譲った。「朝からずっと緊張していました。試合が始まると野手の方の守備に助けてもらいながら、(坂本)誠志郎さんのミットをめがけて一生懸命投げることができました。5回まででしたが、ゲームを作ることができたので、自分の役目は果たせたと思います」とコメントした。

◆阪神は広島に8-1で快勝した。プロ初先発のD1位・伊藤陵人投手(24)=NTT西日本=は5回4安打無失点と好投し、初勝利をあげた。立ち上がりはボールが高めに浮くも、徐々に修正。三回に無死一、三塁、四回には2死一、二塁とピンチを招いたが、要所で三振を奪い、計5奪三振。ルーキーがスコアボードにゼロを並べ続けた。打線は12安打8得点と大爆発。4番・佐藤輝明内野手(26)が4打数4安打、2本塁打6打点。1番・近本光司外野手(30)、6番・前川右京外野手(21)が猛打賞と、切れ目のない攻撃で広島の投手陣を攻め立てた。八回にはD3位・岡本駿投手(22)=甲南大=が坂本誠志郎捕手(31)に対して頭部への死球で危険球退場。藤川球児監督(44)が広島ベンチに対して猛抗議し、一触即発の空気が流れると、警告試合が宣告された。首位広島に勝利し、阪神は連敗を2で止めた。

◆広島は先発の森翔平投手(27)が4回を投げ、6安打3失点で今季初黒星(3勝)を喫した。一回に2死二塁から佐藤輝に中堅左へ先制2ランを被弾。三回にも2死二塁から佐藤輝に右翼へ適時二塁打を浴び3点目を奪われた。五回には2番手の鈴木が1死二、三塁から佐藤輝に中堅左へ3ランを被弾。リードを広げられた。打線は阪神のドラフト1位・伊原(NTT西日本)を攻略できず。七回に菊池の遊ゴロの間に1点を返したが、追加点は奪えなかった。八回には広島の同3位・岡本(甲南大)が坂本に対し死球を与え、危険球退場。これをきっかけに両軍が本塁付近に集まる騒ぎに。警告試合が宣告された。

◆八回1死一、二塁、阪神・坂本誠志郎への頭部死球に対し、激怒する藤川球児監督=甲子園球場(撮影・甘利慈)

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が初先発で初勝利を挙げた。5回75球を投げ、4安打5奪三振で無四球無失点だった。伊原の初星を援護したのが佐藤輝明内野手(26)。一回、チーム甲子園第1号を中堅左への2ランで記録し、三回に適時二塁打。五回1死一、三塁では中越えに7号3ランを運んだ。1試合6打点は7打点を挙げた23年5月14日DeNA(甲子園)以来。1試合2本塁打は4月5日巨人戦(東京D)に次いで、今季2度目。

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が初先発で初勝利を挙げた。5回75球を投げ、4安打5奪三振で無四球無失点だった。伊原の初星を援護したのが佐藤輝明内野手(26)。一回、チーム甲子園第1号を中堅左への2ランで記録し、三回に適時二塁打。五回1死一、三塁では中越えに7号3ランを運んだ。1試合6打点は7打点を挙げた23年5月14日DeNA(甲子園)以来。1試合2本塁打は4月5日巨人戦(東京D)に次いで、今季2度目。

◆中日、西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(71)は初先発で初勝利を挙げた阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=に言及した。50歳まで現役を続けた山本昌(元中日)が「何歳になっても先発の立ち上がりは緊張しました」と経験談を語ってくれたことがあるが、プロ初先発の伊原には、そんな気配すら伝わってこなかった。逆に尋常ではない肝っ玉の持ち主であることがよく分かった。チームは連敗中。甲子園でも思うような戦いができていない。自身のプロ初先発。プレッシャーが何重にもかかる状況だったが、一回の先頭打者からゾーンに投げて真っ向勝負できていた。顔色一つ変えない。二回1死一、二塁では不思議な采配により強攻して遊ゴロ併殺に倒れた。直後の三回に無死一、三塁のピンチ。典型的な自滅のケース。1点でも失っていたら、白星どころか勝敗すら微妙だった。が、1死から粘る二俣に最後は持ち味の外スライダーで空振り三振を奪ったシーンは圧巻。5回をゼロで投げ切り、隙を見せたベンチの采配すら救った感じだ。先発ローテを任せる資格は十分。この先、打たれるケースもあるだろうし、苦労することもあるだろうが、乗り越えるハートを兼ね備えている。楽しみな新戦力だ。

◆先発の森翔平投手(27)が4回を投げ、6安打3失点で今季初黒星を喫した。八回にはドラフト3位・岡本駿投手(22)=甲南大=が危険球による退場処分を受けた。

◆?阪神・佐藤輝の1試合複数本塁打は4月5日の巨人戦(2本、東京ドーム)以来で、今季2度目、通算8度目。?1試合6打点以上は、2022年6月12日のオリックス戦(6打点、京セラ)、23年5月14日のDeNA戦(7打点、甲子園)に次いで2年ぶり3度目。?1試合4安打は自身最多タイで、23年9月16日の広島戦(マツダ)以来2年ぶり2度目。?佐藤輝の6打点がチームの全得点で試合を終えていたら、1975年4月6日のアルトマン(6打点、○6-3中日、中日球場)以来、チーム50年ぶりの記録だった。

◆広島・森翔平投手(27)は4回を3失点で今季初黒星を喫した。一回2死二塁から佐藤輝に中堅左へ先制の2ランを浴び、三回にも佐藤輝に適時二塁打を許した。「もっと真っすぐの強さを出せたら。しっかりそこをやりたい」。球団の左腕では初となる開幕から4戦4勝とはならなかったが、新井貴浩監督(48)は「開幕からローテーションに入って4試合連続投げることは初めて。また次の登板、修正して備えてほしい」と今後に期待した。

◆八回に頭部死球を受けた阪神・坂本誠志郎捕手(31)は大事を取って代走を送られた。試合後は普段と変わらない足取りでベンチから引き揚げ「いまのところ、別に痛みも何もないので大丈夫です」と話した。3試合連続となるスタメンでプロ初先発だったD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=を5回零封に導いた。

◆衝撃的な瞬間と同時に、阪神・藤川球児監督(44)がベンチを飛び出した。サングラス越しに広島ベンチをにらみつけ、〝カモン〟というようなジェスチャーで詰め寄る。八回の攻撃。盛り上がる甲子園に緊張が走った。打席の坂本誠志郎捕手(31)のヘルメットが吹き飛んだ。「(頭部に)投げてはダメだよ、というところですね。それは当然です。危ないですからね。ゲームの中で起こることだけれども、投げてはダメですよ、というところをお伝えしているだけです」試合後は冷静にふるまい、詳細を明かすことはなかったが、グラウンドでは怒り心頭だった。1死一、二塁で坂本が頭部に食らったのは、D3位・岡本駿投手(22)=甲南大=の投じた135キロ。虎将は血相を変え、声を荒らげた。死球を受けた坂本になだめられても気持ちは収まらず...。コーチ陣も必死で制止するほどエキサイトし、場内は、ものものしい雰囲気に包まれた。岡本は危険球退場となり、警告試合も宣告されたが、選手たちは指揮官の燃えるような思いに応えてくれた。直後に2点を加えて8―1とし、連敗はストップ。4万2584人が詰めかけた甲子園では、9日ぶりの勝利となる今季2勝目だ。「みなさんにとって良い週末になって、良い日曜日になって、ちょっとホッとしています」鬼の形相は、もうなかった。ドラフト会議で1位指名し、プロ初勝利を挙げた伊原陵人投手(24)=NTT西日本=を笑顔でねぎらう。首位広島とは1・5ゲーム差。就任後、最大級の〝喜怒〟を出し、新たな6連戦に飛び込んでいく。(須藤佳裕)責任審判の吉本文弘球審 「(頭部死球の場面について)藤川監督との会話は何もありませんでした。投手交代の会話をしただけです」

◆阪神・近本光司外野手(30)はオール内野安打で今季3度目の猛打賞。いやらしく相手を攻めた。「飛んだところとボール(打球)の強さが良かったなと思います」決して会心の当たりではなくとも俊足でHランプを灯した。一回は二塁、三回は遊撃、五回には二塁内野安打をもぎとった。走者としても魅せた。五回には中野の初球で偽装スタートを見せるなど揺さぶりをかけて、5球目に今季2個目の盗塁成功。その後の得点を呼び込んだ。攻撃の起点となって初先発のD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=を援護射撃。「結果的にそういう形になって良かったです」。打率も・289に上昇し、頼もしさが増してきた。(上阪正人)

◆阪神・前川右京外野手(21)は智弁学園高の先輩、D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=の初先発をバットでバックアップした。二回と四回に先頭で右前打を放って出塁すると、八回1死一塁では中前打を放って猛打賞。「2本で止まらず3本目が出て良かった。ほっとせずに集中力を切らさないように心がけている。これからもしっかり打ちたい」。打率を・296から・328へと上げた。

◆阪神・中野拓夢内野手(28)は1安打2犠打で、つなぎの役割をこなした。「しっかり仕事をできたと思います」。守備では四回1死一塁でファビアンが放った一塁側ファウルゾーンへの飛球を一直線に追いかけ、好捕。「風で戻ってきた分、追いつけた。球際を捕れたのは良かった。伊原を助けられるプレーができた」。18日には自打球を右ふくらはぎ付近に受けて周囲を心配させたが、問題なさそうだ。

◆全体練習の開始前、野手陣が集まった輪の中で阪神・田中秀太内野守備走塁コーチ(48)が約5分間の訓示。19日に遊撃の木浪聖也内野手(30)が3失策を犯すなどミスが重なり、藤川球児監督(44)は「野球になっていない」と苦言を呈していた。田中コーチは「良かったことも反省もみんなで共有をして、こうやってやっていこう、と。今日だけに限らず、これからもやっていく」と話した。

◆阪神・及川雅貴投手(24)はD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=からバトンを受けて、六回をパーフェクト投球。2番・矢野から始まる打順も意に介さず、わずか9球で役割を全うした。5日の巨人戦(東京ドーム)での富田蓮投手(23)の先発初勝利に続き、伊原のプロ初勝利に貢献。「トミ(富田)のときに続いて、初勝利の手助けができて良かった」と喜んだ。

◆虎をよみがえらせた! 阪神は広島に8-1で勝ち、本拠地4連敗&借金生活突入を阻止した。初先発のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が5回4安打無失点で、新人では12球団最速の白星を挙げた。2位に浮上し、首位広島とは1・5ゲーム差。強心臓の最速149キロ左腕が救世主になった!感情を爆発させた。甲子園のマウンドで、腹の底からほえた。あのとき流した涙も、受けた叱咤も、すべてがこの日につながった。プロ初先発の伊原が新人で一番乗りとなる初勝利。ウイニングボールが手渡されると晴れやかな笑顔になった。「ずっと勝ちたいという思いもありました。チームとしても負けが続いていたので、チームに貢献できて良かったです」

◆初先発の阪神ドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が5回4安打無失点で、新人では12球団最速の白星を挙げた。伊原の父・伸さん(57)と母・優子さん(56)はスタンドで息子の初勝利を見届けた。優子さんは「あんなに大きな声援をもらえることに、親として感動しました。選手の力になる、すごい応援でした」と虎党に感激。伸さんは「ほっとした。絶対ゼロで抑えてほしかった」と安堵の表情。「点を与えず、冷静に投げられる投手になってほしい」と愛息にエールを送った。

◆初先発の阪神ドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が5回4安打無失点で、新人では12球団最速の白星。スタンドで観戦した兄・拓人(ひろと)さん(28)が祝福メッセージを寄せた。陵人、初勝利おめでとう! 「朝から緊張していた」と言っていたけど、全然そんなふうには見えなかった。むしろスタンドで応援している僕の方がガチガチに緊張していた。陵人の降板後にやっときょうは暖かいなと感じたぐらい(笑)小さい頃は家に帰ってからも野球に明け暮れているようなキャラでは正直なかった。でも智弁学園高で寮生活を始めてから「練習頑張っているよ」という話をよく聞いた。失礼かもしれないけど、そこで初めて陵人は練習を頑張る人なんだって思った。大学のときに指名漏れした姿は見ていられなかった。プロの複数球団から調査書をもらって、家族や周りの期待も高まっていた。けれど、現実はうまくはいかなかった。陵人がきつそうな姿を見ているのが、本当にきつかった。会議が終わってから家族でご飯に行ったけど、悔しかっただろうし、疲れもあったのかな。口数は少なかった。去年のドラフト会議で阪神から1位指名を受けて心の底からうれしかった。陵人、それとずっと応援してきた両親が報われたっていう気持ちになって、目頭が熱くなった。その夜、電話越しの声からは緊張がほどけて、ほっとしているのが伝わってきた。沖縄でのキャンプ期間は、練習が休みの日に家族4人で集まって、観光をするでもなく、一緒にお昼ご飯を食べて、カフェに行って、何気ない、でもすごくいい時間を過ごせたね。奈良県以外の場所で家族旅行なんて、本当に久しぶりだった。もし陵人が一般企業に就職していたら、家族で沖縄旅行に行こうなんて話にはならなかったと思う。きっかけを作ってくれて本当にありがとう。

◆虎をよみがえらせた! 阪神は広島に8-1で勝ち、本拠地4連敗&借金生活突入を阻止した。初先発のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が5回4安打無失点で、新人では12球団最速の白星を挙げた。ドラフト1位の先輩、佐藤輝が、伊原の初勝利を豪快にアシストした。「伊原が初先発なので早めに援護したいと思っていた。勝ててよかったです」一回、先頭の近本が二塁内野安打を放ち、チャンスメーク。2死二塁で左腕・森の143キロ直球を振り抜いた。打球はバックスクリーン左へ。17日のヤクルト戦(神宮)に続く今季6号は、今季甲子園7試合目でチーム1号。昨季は森下に譲る形となったが、2年ぶりの称号を奪還した。打球速度は171キロ。大谷翔平(米大リーグ、ドジャース)クラスだった。「いい当たりで、すごく手応えがあった。チームも点が取れていなかったので、いい場面で打つことができた」三回には右翼・末包のグラブを強襲する適時二塁打。満員のスタンドがさらにどよめいたのは3-0の五回1死二、三塁の第3打席だった。下手投げ鈴木の球をバックスクリーン左に運ぶダメ押しの7号3ラン。右翼から左翼に吹く浜風を、見事に味方にしてみせた。

◆本日4月21日は「チ〇ポコの日」!?。朝から下品な話を持ち出すな!と叱られそうだが、球史に残る名(迷?)言が誕生した日なのだ。2005年のこの日、巨人戦(東京ドーム)の七回、フォークを空振り三振した清原和博が試合後に発した言葉が「チ〇ポコ、付いとんのか!」。名指しされたのは、マウンドにいた現監督・藤川球児。通算500号を本拠地で決められてなかった希代のアーチストは、悔しさのあまり、言ってはならない捨てゼリフを言ってしまった。でも、真剣勝負の場で真っすぐを投げなければいけない理由など、どこにもない。言われた球児は後に振り返る。「あの一件で真っすぐを磨くという方向性が見えた」火の玉ストレートの原点が「チ〇ポコ」-。その後、自慢の剛速球で清原はもちろん、球界のあらゆる打者をねじ伏せた。伝説がスタートした日なのだ。20日の試合前。カープに3連敗したら、この話を持ち出して、「阪神ナインよ、現役時代の監督のようにやり返そう!」と書こうと思っていた。勝ったから、書かなくてもいいのだが、藤川監督が坂本への頭部死球でベンチを飛び出してファイティングポーズを取っていたので、やっぱり書くことにした。グラウンド上では常に闘争本能を全開にしていなければいけない?!同時に思い出したのが清原という打者のホームランの数々。球児への失言はあっても、アーチストの偉大な残像は消えることはない。甲子園で、西武球場で、東京ドームで、何本も美しい一発を見た。スタンドの爆発するような歓声を聞いた。

◆全国の虎党の皆さん、さあ万歳三唱をご一緒に! 「猛虎大勝、バンザーイ! バンザーイ! バンザーイ!!」 いや~D1位、伊原のプロ初先発勝利に、4番サトテルちゃんの2ホーマーを含む大漁6打点! 盆と正月とクリスマスに誕生日がまとめてきたくらいうれし~い!! 初先発なのに伊原は落ち着いていたねェ!(内心は朝から緊張していたらしいけど) 三回のピンチも堂々の無失点。圧巻は前日、村上に14球も放らせて四球を奪った『しつこい二俣』にまたもや粘られるが10球目に空振り三振。スカッとしたでェ!!伊原の初勝利、門別も初勝利を挙げ、富田も先発初勝利を決めた。『若虎サウスポー3本の矢』は球児元就の強い息子たちです。ムフフ... この先が楽しみやねェ。4番佐藤輝は『センター返しの怪物』や! 普段からあの感じで力まず、打って下さいませ~!!坂本への頭部死球(坂本は大丈夫そうなので一安心)に激高した球児監督に虎魂を見た! そーこなきゃ!! 苦しんでいた甲子園で猛虎についに火がついたー!! さあ、連勝がはじまりまっせ!!

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
広島
1171 0.611
(↓0.036)
-
(-)
12469
(+1)
54
(+8)
6
(-)
9
(-)
0.250
(↓0.002)
2.520
(↓0.31)
2
(1↑)
阪神
981 0.529
(↑0.029)
1.5
(↑1)
12561
(+8)
54
(+1)
10
(+2)
13
(+2)
0.240
(↑0.007
2.550
(↑0.09)
3
(1↓)
巨人
1091 0.526
(↓0.03)
1.5
(-)
12372
(+2)
65
(+3)
14
(+1)
10
(-)
0.264
(↓0.003)
2.990
(↑0.01)
4
(-)
中日
882 0.500
(↑0.033)
2
(↑1)
12534
(+2)
45
(-)
5
(+1)
9
(-)
0.198
(↑0.001)
2.240
(↑0.13)
5
(-)
DeNA
692 0.400
(↓0.029)
3.5
(-)
12662
(-)
59
(+2)
7
(-)
5
(-)
0.234
(↓0.007)
3.100
(↑0.04)
5
(1↑)
ヤクルト
691 0.400
(↑0.043)
3.5
(↑1)
12746
(+3)
67
(+2)
6
(+1)
2
(-)
0.210
(↑0.004)
3.750
(↑0.14)