オリックス(★0対2☆)日本ハム =リーグ戦6回戦(2025.04.20)・京セラドーム大阪=
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日本ハム
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ORIX
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勝利投手:金村 尚真(2勝1敗0S)
敗戦投手:山田 修義(1勝2敗0S)
  DAZN
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◆日本ハムは0-0で迎えた7回表、吉田の適時打で1点を先制する。そのまま迎えた9回には、代打・レイエスが適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・金村が9回5安打無失点の快投。今季2度目の完封で2勝目をマークした。敗れたオリックスは、打線が沈黙した。

◆日本ハムが2連勝し、首位オリックスとのゲーム差を1に縮めた。7回2死満塁、吉田賢吾捕手(24)が先制の左前打を放った。新庄剛志監督(53)はレイエスを休ませ吉田を"代役DH"で先発起用も、1回2死一、二塁で中飛、3回2死一、二塁で空振り三振、5回2死満塁で中飛と、3度のチャンスを物にできなかった。大事な終盤に"4度目の正直"で、貴重な1点をひねり出した。吉田は「こんなにチャンスで回ってくるか、という感じでした。それまでの打席で打って、金村を楽にしたかったですけど、最後のチャンスで打ててよかったです」とコメントした。投げては、金村尚真投手(24)が9回無失点で、今季2度目の完封勝利をおさめた。

◆首位オリックスは2位日本ハムに2連敗を喫し、ゲーム差は1に縮まった。先発の宮城大弥投手(23)は6回118球、5安打無失点で勝ち負けつかず。2回まで1安打ながら、日本ハム打線に粘られ、50球を要した。5回、2安打と四球で2死満塁のピンチには、5番吉田を147キロ直球で中飛に仕留め、手をたたいた。7回、2番手の山田修義投手(33)が先頭の水野に右中間へ三塁打。2死後、3番手で登板した博志投手(28)は2者連続四球で2死満塁のピンチを招いた。代わった川瀬堅斗投手(22)が吉田への初球、スライダーを左前にはじき返され、1点を先制された。試合前時点でパ・リーグ打率ランキングでトップ5を独占していた打線は、日本ハムの先発金村を前に8回まで4安打。4回、7回と先頭が出塁も、後続が凡退。好機を生かせなかった。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が自身の"勘ピューター"的中率に驚いた。試合後の第一声で「どうした新庄剛志、めっちゃ代打当たってる(笑い)。日頃の行いがいいから、当たるだろうなって(笑い)。怖いぐらい」と振り返った。5番DHでスタメン起用した吉田賢吾捕手(24)が5回までの3打席はいずれも好機で凡退していたが、7回に決勝の先制打。9回には代走起用した五十幡亮汰外野手(26)が二盗と失策で三塁まで進み、スタメンから外して休養を与えていたフランミル・レイエス外野手(29)を代打起用して適時打で追加点を挙げた。また、3番中堅でスタメン起用した松本剛外野手(31)も3安打をマークした。「吉田君をあそこ(7回)で代えなかった。吉田君は宮城君の球数が結構いってたんで次は右ピッチャーが来て吉田君が決めてくれると。レイエスも、昨日万波君を休ませたように今日休ませて代打でいこうと。五十幡君もよく走ってくれてね。松本君は昨日(8回の好機に)代打で交代して、めちゃくちゃ悔しかったと思うんですけど、その気持ちが今日につながると思って3番起用した」。しっかりと選手起用に根拠を持ってはじき出した"勘ピューター"起用だった。投げては先発金村尚真投手(24)が今季2度目の完封勝利となった。「なんて言っても金村君だね。開幕戦のピッチングをそのまま今日、この球場でしてくれたような。完璧でした」と絶賛。首位オリックスとの3連戦は2勝1敗と勝ち越して、ゲーム差を1に縮めた。

◆首位オリックスは今季2度目の完封負けで、2位日本ハムに2連敗。ゲーム差は1に縮まった。先発の宮城大弥投手(23)は6回118球、5安打無失点で勝ち負けつかず。2回まで1安打ながら、50球を要した。岸田護監督(43)は粘る相手打線に「当然うちのエースなのでね、そこは(球数を投げさせようと)やってくると思います。そこをよう粘って抑えたと思います」とたたえた。0-0の7回、2番手の山田修義投手(33)が先頭の水野に右中間へ三塁打。2死を奪った後、「バッターも見ながら」と右の博志投手(28)に交代した。だが、2者連続四球で満塁。代わった4番手川瀬堅斗投手(22)が吉田に決勝打を浴びた。1イニングに3投手をつぎ込んだ総力戦に「みんなでなんとかというところで、1点で抑えたというところは良かったかもわかりませんし、無失点で抑えられたら当然もっと良かったですけどね」と振り返る。一方、打線は日本ハムの先発金村を前に今季最少タイの5安打。4回、7回と先頭が出塁も、後続が倒れた。「それは当然、波のある話だと思いますからね。もう1回盛り返してくれると思う」と期待を込めた。これで本拠地では3カード連続負け越し。22日からは開幕から8連勝中のビジターゲームとなる。ソフトバンク2連戦(みずほペイペイドーム)で首位を守れるか。

◆日本ハム金村尚真投手(24)が9回118球と熱投し、5安打無失点で今季2度目の完封を飾った。同じ沖縄出身で1学年下の宮城との初対戦で今季2勝目。「相手もいいピッチャー。1点取られたら厳しい試合になると思っていた」。"美ら腕"バトルを制し「高校の時から有名だったので知ってます。沖縄の方もすごく楽しみにしていたのかなと。いい試合を見せられて良かった」と振り返った。

◆日本ハム伏見寅威捕手(34)が好リードで金村尚真投手(24)を今季2度目の完封に導いた。「(新庄監督に)『インサイドを打たれてもいいからどんどん使って』と言われていた」と効果的に配球した。ここ数試合は山崎との「さちとら」が解消されている一方、金村登板時は伏見のマスクが続いている。新庄監督は「山崎君が田宮君、金村君が伏見君でいってみようというトライ...(寅威に)かけたわけではない(笑い)。やってみたらよかった。今後はわからない」と話した。

◆日本ハム吉田賢吾捕手(24)が、オリックス戦(京セラドーム大阪)で値千金の決勝打を放った。好機で3打席連続凡退して迎えた7回2死満塁で、初球を捉えて先制左前適時打。新庄監督から受けた助言を生かしながら、今後の野球人生もかけた一振りで"四度目の正直"となった。チームは3カードぶりの勝ち越しを決め、首位オリックスとのゲーム差を「1」とした。吉田は心の中で、先に謝っていた。「ファンの皆さんには申し訳ないですけど、アウトになるのは3回も4回も一緒だなと思って割り切った」。1、3、5回と3打席連続で好機で凡退したあとに7回2死満塁で打席へ。「こうなったらマインドが全て。自分の持ち味は積極的にボールにスイングをかけていくところ」と、原点回帰で初球スライダーを引っ張って、先制の左前適時打を放った。休養でスタメンを外れたレイエスの代わりに「5番DH」でスタメン出場すると「さすがに、こんなに回ってくるか...」とチャンスばかりが巡ってきた。試合中には野村から「今日は"お前の日"だよな」と言われたが、自覚もあった。7回は「自分の今後の生活がかかっている打席だと認識していた。勝っても負けても自分。全責任を負うつもりでいきました」。最後は自分自身にかけたプレッシャーに打ち勝った。新庄監督のアドバイスも"四度目の正直"のスパイスとなった。「(5回の)3打席目が終わった後に監督から『ちょっと今日、ボール見すぎてない』と」。先発宮城に対しては本塁打も放った4日の対戦を踏まえて「空振りしたコースやボール球に手を出したらしんどくなると分かっていた。逆にそこの判断で1個(打つポイントが)差されちゃう感覚だった」。洞察力、分析力が優れているからこそハマった落とし穴から、吉田を救った指揮官は「あそこは行かせるべきでしょ」と挽回のチャンスを与えてくれた。吉田も助言通りに「見すぎない。打てるコースが来たら打つ」と期待に応える大仕事。"吉田の日"は笑って終えられた。

◆オリックスは今季2度目の零封負けでホームで3カード連続負け越しとなった。先発の宮城は日本ハム打線にファウルで粘られ、6回無失点ながら118球を要した。七回に山田が先頭の水野に三塁打を許し、その後なんとか2死までこぎつけたが、後を継いだ博志が満塁までピンチを広げて4番手・川瀬が先制打を許した。九回にはマチャドが2死から与えた四球からピンチを広げて代打・レイエスにタイムリーを食らった。打線は太田が4試合連続マルチ安打を記録したが、先発・金村の前に散発5安打に封じ込まれた。チームは日曜日の試合で3戦3勝としていたが、この試合で初めて黒星を喫した。これで2連敗で2位・日本ハムに1ゲーム差とされた。

◆日本ハムの金村は打たせて取る投球で5安打に抑え、今季2度目の完封勝利。打線は七回2死満塁、吉田の適時打で均衡を破り、九回に加点した。オリックスは2カード連続で負け越し。宮城は球数がかさみ6回無失点で降板した。

◆オリックスは今季2度目の完封負けで2連敗。今季最少タイの散発5安打にとどまった打線について岸田護監督(43)が試合後に言及した。「野手は今までよう打ってチームを助けてくれたので。調子の波はあるので、また修正して、対策して、攻撃していけるようにやっていくしかない」2週連続で対戦し、今回は9回無得点に抑えられた先発の金村には「うまく抑えられた。いいピッチャーなので、そういうとこもあると思うけど、次はしっかり対策して臨みたい」と切り替えた。今季ここまで20試合を消化して打線は2桁安打を11度も記録しているだけに「毎日、毎日、根気強く戦っていくしかない」と奮起に期待した。

◆登板3連勝を目指したエースのオリックス・宮城大弥投手(23)は序盤からファウルで粘る相手打線に手を焼きながらも6回5安打無失点。勝ち負けはつかなかった。「0点で粘れたところはよかったが、ボール先行が多く、球数が多くなってしまったことが反省点」。13日の楽天戦(楽天モバイルパーク)では自己最多の132球を投げ、今回も今季最多の3四死球などで118球と球数がかさむ中で踏ん張った左腕に、岸田護監督(43)は「よう粘って抑えた」と評価した。

◆日本ハム・金村尚真の完封勝利は3月28日の西武との開幕戦(○2-0)に次いで今季2度目。今季の2勝は全て完封勝利。シーズン1勝目と2勝目がともに完封勝利だったのは、2019年のDeNA・浜口遥大(1勝目=4月10日の阪神戦、2勝目=5月19日のヤクルト戦)以来6年ぶり。日本ハムでは2001年の中村隼人(1勝目=6月2日のオリックス戦、2勝目=同23日のロッテ戦)以来24年ぶり。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
1271 0.632
(↓0.035)
-
(-)
12376
(-)
58
(+2)
16
(-)
9
(-)
0.292
(↓0.006)
2.540
(↑0.08)
2
(-)
日本ハム
1180 0.579
(↑0.023)
1
(↑1)
12471
(+2)
60
(-)
18
(-)
4
(+1)
0.232
(-)
2.750
(↑0.15)
3
(-)
西武
990 0.500
(↓0.029)
2.5
(-)
12547
(+1)
50
(+3)
5
(-)
15
(+1)
0.239
(↓0.007)
2.550
(↓0.03)
4
(-)
楽天
9100 0.474
(↑0.03)
3
(↑1)
12447
(+4)
65
(+1)
7
(+1)
16
(-)
0.243
(↑0.003)
3.220
(↑0.12)
5
(-)
ロッテ
7100 0.412
(↓0.026)
4
(-)
12650
(+1)
58
(+4)
11
(-)
6
(-)
0.210
(↓0.001)
2.840
(↓0.09)
6
(-)
ソフトバンク
7111 0.389
(↑0.036)
4.5
(↑1)
12469
(+3)
69
(+1)
12
(-)
16
(-)
0.242
(↑0.005)
3.260
(↑0.12)