1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 10 | 11 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 1 | 0 | 2 | 7 | 14 | 1 | 2 |
ヤクルト | 1 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 0 | 5 | 9 | 1 | 0 |
勝利投手:及川 雅貴(2勝0敗0S) 敗戦投手:バウマン(0勝1敗0S) 本塁打 |

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◆阪神は2点ビハインドの8回表、森下の適時二塁打と佐藤輝の2ランで3点を挙げ、逆転に成功する。その後同点とされるも、延長11回には近本の2ランが飛び出し、再びリードを奪った。投げては、7番手・及川が今季2勝目。敗れたヤクルトは、救援陣が精彩を欠いた。
◆阪神門別啓人投手(20)が試合前練習から1軍本隊に合流した。中継ぎとしての合流とみられる。13日中日戦(甲子園)では先発予定だったが、雨天中止に。出場選手登録は抹消されることなく、前日16日まではファーム施設のSGLで調整を続けていた。
◆上半身コンディション不良でファーム調整していたヤクルト村上宗隆内野手(25)が出場選手登録された。阪神戦(神宮)前に1軍に合流した。フリー打撃では39スイングで3連発を含む17本の柵越えを披露。本職の三塁守備で守備練習をした後、右翼にも回ってノックを受けた。「1カ月間、1軍の試合には出られなかった。初めての経験だったので、いい時間にするためにいろいろイメージトレーニングだったりとか、いろいろなことに時間を費やしてきました。2軍のトレーナーさん方だったり、その人たちの力があって、こうして復帰でき、1軍に出られる。本当に感謝の気持ちを忘れず、1試合ずつ頑張っていきたい」と思いを語った。3月中旬の離脱から8日同西武戦で1カ月ぶりに実戦復帰した。ここまで2軍戦には5試合出場し、12打数6安打の打率5割、1本塁打をマーク。出場5試合のうち2試合は右翼守備に就いた。キャンプから取り組む外野の新オプションにも対応できるよう準備を進めてきた。また3月中旬に上半身コンディション不良でファーム調整していたマイク・バウマン投手(29=マーリンズ)も出場選手登録された。
◆上半身コンディション不良から1軍復帰したヤクルト村上宗隆内野手(25)が「4番右翼」に名を連ねた。今季初出場は外野でのスタメンとなった。外野での出場はプロ8年目、837試合目で初となる。試合前は「まだ(1軍で)守ったことなく、難しいなと思いますけど、チームが必要であれば、やりたいなと思います」と外野について話していた。イースタン・リーグでは右翼で2試合に出場し、準備していた新オプションでの復帰となった。
◆阪神が2試合連続の「4番佐藤輝」で連勝を目指す。佐藤輝明内野手(26)が「4番三塁」で2戦連続のスタメン出場。森下翔太外野手(24)も「3番右翼」で続けての先発となった。また、4月6日巨人戦(東京ドーム)でプロ初勝利を挙げた門別啓人投手(20)がベンチ入りメンバーに名を連ね、中継ぎ待機となった。15日ヤクルト戦(松山)では3番森下、4番佐藤輝、5番大山の新クリーンアップが大当たりし勝利。「森大佐」の打点そろい踏みは、通算19度目で17勝1敗1分け。強力神話の継続はなるか。先発は、今季初勝利を狙うジェレミー・ビーズリー投手(29)。ヤクルトは、上半身のコンディション不良から復帰した村上が今季初昇格。ライバルの主砲を抑え込めるか。
◆阪神ジェレミー・ビーズリー投手(29)が来日3年目で待望の初安打を放った。1点を追う2回2死二塁。カウント1-2と追い込まれたが、ヤクルト先発吉村の直球を詰まりながらもライト前に運びチャンスを一、三塁にチャンスを広げた。開幕から2戦白星なしで、トレードマークのヒゲをそってイメチェン。一塁ベース上で白い歯を見せ、喜びを隠さなかった。続く近本が今季初タイムリーとなる右前同点適時打。助っ人のバットが同点を演出した。初安打の直前には無死二、三塁の好機があった。木浪がファウルで粘った後の5球目、フォークをはじき返して強烈な打球を放つも、三直。三塁走者の前川も戻れず、併殺となる、しぼみかけたムードを取り返す、貴重な初安打になった。
◆見事な背走ライトは一軍で初村上宗隆がナイスキャッチ?プロ野球(2025/4/17)??ヤクルト×阪神??Live on DAZN#オレをみろ#swallows pic.twitter.com/uyjsU8qXgm
◆阪神ジェレミー・ビーズリー投手(29)が、今季最短での降板となった。初回、先頭西川の左翼前に遊撃、左翼の間に落ちる左二塁打で出塁を許すと、2番長岡にセーフティーバントを決められて無死一、三塁。サンタナの遊ゴロの間に1点を先制された。続く2回も1死満塁を招くと、西川に右前適時打、長岡に中犠飛を浴びてさらに2失点を喫した。3、4回は無失点投球を見せながらも、4回5安打3失点で藤川監督は交代を決断。今季3試合目の登板でも、初白星をつかむことはできなかった。
◆阪神門別啓人投手(20)が今季初の中継ぎ登板を果たした。4回降板となった先発ビーズリーの後を受け、5回に登板。1番から始まる打順だったが、この日2安打の先頭西川をまずは左飛。2番長岡を二ゴロに仕留め、3番サンタナからは空振り三振。3者凡退でリズムをつくった。門別の中継ぎ登板は昨季の開幕直後の24年4月19日中日戦(甲子園)以来となった。
◆阪神門別啓人投手(20)が今季初の中継ぎ登板で2回パーフェクトの快投を見せた。4回降板となった先発ビーズリーの後を受け、5回に登板。昨季の開幕直後、24年4月19日中日戦(甲子園)以来となった中継ぎ登板となった。1番から始まる打順だったが、この日2安打の先頭西川をまずは左飛。2番長岡を二ゴロに仕留め、3番サンタナからは空振り三振。3者凡退でリズムをつくった。回またぎでの6回も、先頭の4番村上を一ゴロに封じると、5番オスナ、6番茂木からは連続三振。またも3者凡退に打ち取り、2回3奪三振無失点の快投を披露した。
◆阪神岩貞祐太投手(33)が今季初登板で3球火消しを果たした。2点ビハインドの7回。2死から2連続四球と乱れたゲラの後を受け、2死一、二塁のピンチでマウンドに上がった。2番長岡と「左対左」の対戦。カウント1-1とした後、最後は132キロスライダーで一飛に打ち取った。13日に1軍昇格を果たした岩貞は、これが今季初登板。昨季8月3日DeNA戦(横浜)以来の1軍マウンドとなった。
◆阪神岩貞祐太投手(33)が今季初登板で3球火消しを果たした。2点ビハインドの7回。2死から2連続四球と乱れたゲラの後を受け、2死一、二塁のピンチでマウンドに上がった。2番長岡と「左対左」の対戦。カウント1-1とした後、最後は132キロスライダーで一飛に打ち取った。13日に1軍昇格を果たした岩貞は、これが今季初登板。昨季8月3日DeNA戦(横浜)以来の1軍マウンドとなった。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が逆転5号2ランを放った。2点を追う8回、森下翔太外野手(24)が1点差に詰め寄る適時二塁打を決めた直後の無死二塁。15日ヤクルト戦(松山)に続いて今季2度目の「4番」で出場した佐藤輝が、今季4番初アーチとなる右越え弾を決めた。昨季の神宮球場で森下は打率4割1分、佐藤輝も同3割3分3厘と抜群の相性。15日の同戦(松山)ではそろって打点を挙げて快勝に貢献した3番森下、4番佐藤輝の新主軸が打線を盛り上げた。
◆上半身のコンディション不良から復帰したヤクルト村上宗隆内野手(25)が再びアクシデントに見舞われた。4-5の9回2死二塁、顔をしかめた。阪神岩崎の高め144キロ直球を強くスイングした。空振りした後、上半身に痛みが走った。自ら打席を外れ、そのまま一塁側ベンチに歩いた。肩を落としてベンチに座り込み、バットを置いた。高津監督は代打赤羽を告げた。再出発の一戦となるはずだったが、再離脱でファーム調整の見通しとなった。もともと3月中旬に上半身を痛め、リハビリを積んできた。この日が復帰戦だった。「4番右翼」で即スタメン出場した。外野での出場はプロ8年目、837試合目で初だった。4回1死は木浪の後方への打球を背走し、切り返して捕球するなど8度の守備機会を無難に処理した。バットでは8回1死から左前打を放ち、4打数1安打だった。8日イースタン・リーグ西武戦で1カ月ぶりに実戦復帰し、2軍戦には5試合出場していた。試合前は「何とか少しでも力になりたい。本当に感謝の気持ちを忘れず、1試合ずつ頑張っていきたい」と話していた。万全で戻ってきたはずだったが、無念の結果となった。【上田悠太】▽ヤクルト高津監督(交代の村上について)「再発です」
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が一時逆転となる5号2ランを放った。2点を追う8回、森下翔太外野手(24)が1点差に詰め寄る適時二塁打を決めた直後の無死二塁。15日ヤクルト戦(松山)に続いて今季2度目の「4番」で出場した佐藤輝が、今季4番初アーチとなる右越え弾を決めた。阪神佐藤輝が今季5号2ラン。阪神で開幕15試合目までに5本塁打を放った打者は21年サンズの5本塁打以来。日本人打者に限ると09年金本知憲の8本塁打以来で、生え抜き左打者では85年掛布雅之の6本塁打以来、40年ぶりだ。年間143試合に換算すると47本塁打ペースで、自己最多の年間24本塁打(21、23年)を大きく上回るペースで量産している。
◆阪神ジェレミー・ビーズリー投手(29)が今季最短での降板となった。初回、先頭西川の左翼前に遊撃、左翼の間に落ちる左二塁打からピンチを招き、1点を先制された。続く2回も1死満塁を招くと、西川に右前適時打、長岡に中犠飛を浴びてさらに2失点。3、4回は無失点投球も、4回5安打3失点で降板した。2回には来日初安打も今季3試合目の登板で初勝利とはならず。「コントロールが定まっていなかったし、ゲームのリズムを作ることができなかった」とコメントした。
◆阪神が延長戦を制した。11回表、近本光司外野手(30)の2ランで勝ち越しに成功した。佐藤輝明内野手(26)は「バックスクリーン3連発」の記念日の8回、一時逆転の2ラン。勝利目前の9回2死二塁から、ヤクルトサンタナの適時二塁打、木浪の遊ゴロ失策で同点。延長戦でサヨナラ負けとなった。チームは貯金2となった。先発のジェレミー・ビーズリー投手(29)は、今季最短の4回5安打3失点。それでも2番手の門別啓人投手(20)が、5回から2イニングを投げて3三振を奪うなど、無安打無失点で完璧な投球を見せた。7回には3番手2死からゲラが2四球を出して降板も、代わった岩貞が長岡を一飛に打ち取り無失点に抑えた。2点を追う8回、中野、森下の連続二塁打で1点差。なおも無死二塁で打席に立った佐藤輝が、ヤクルト清水の内角直球を完璧に捉えた。打球は右中間スタンドへ一直線。4月5日巨人戦(東京ドーム)以来となる逆転の5号2ランとなった。さらに9回に森下の適時打で1点を追加し、ヤクルトを突き放した。勝利目前でまさかの展開が待ち受けていた。2点リードの9回。守護神の岩崎優(33)投手がマウンドに上がった。2死二塁からヤクルトサンタナに左適時二塁打を浴び1点差。続く代打赤羽の打球は遊撃へのゴロ。試合終了かと思われたが、木浪のファンブルで、二塁走者が一気に生還。失策で同点となった。今季2度目の延長戦に突入して、サヨナラ勝利を果たした。17日は1985年(昭60)の同日に3番バース、4番掛布雅之、5番岡田彰布の「バックスクリーン3連発」が生まれた記念日。伝説の日に本塁打で白星。貯金2で、18日からは本拠地甲子園で首位広島戦と戦う。
◆阪神及川雅貴投手(23)が勝利投手となった。同点の延長10回に登板。3者凡退で流れを呼び込むと、打線が勝ち越し。回またぎで11回もマウンドへ。3者凡退で試合を締めた。3奪三振だった。「シーソーゲームで、本当に緊迫する場面だった。どんな場面でも無失点で帰ってくることは意識してやっている。その中で流れが作れたのでよかった」と話した。
◆阪神森下翔太外野手(24)が2試合連続猛打賞だ。15日ヤクルト戦(松山)に続き、昨季まで主に務めた3番で先発出場。初回2死で早速、2年間通算で打率4割3分8厘2本塁打と相性抜群のヤクルト先発吉村から右前打。8回は左翼へ、9回には右翼へ、2打席連続の適時二塁打を放った。延長11回にも中前打。「1打席1打席で修正できた」。昨季12球団本拠地別で最高の打率4割1分をマークした好相性の神宮で暴れた。
◆阪神が2本の本塁打で延長戦を制し、敵地で連勝し貯金を2とした。17日は「バックスクリーン3連発」から40年。8回に佐藤輝明内野手(26)が一時逆転の2ランを放ち、同点に追いつかれ迎えた延長11回には、近本光司外野手(30)が決勝2ランを放ち試合を決めた。藤川球児監督(44)は「ねえ、ファンの方、すごくうれしそうでしたね。それを見て、みんなの頑張りが報われたなと思いましたね」と胸をなで下ろした様子だった。また、9回2死二塁で一時同点に追いつかれる適時失策を喫した木浪には「それはゲームの中で起こることは仕方ないしね。日々やってればああいうこともあるし。プロでもあるし。次どう立ち向かうかというところでずっとゲームに出ていますから、特に問題はないです」とかばった。
◆輝止まらん4番弾! 阪神佐藤輝明内野手(26)が「バックスクリーン3連発」の記念日に5号2ランを放った。1点差に迫った8回に一時は逆転となる本塁打を右中間スタンドに運んだ。4番に座って2試合目のアーチは昨年8月21日ヤクルト戦(京セラドーム大阪)以来、239日ぶりの4番アーチ。チームは延長戦でヤクルトを突き放して連勝。18日からは0・5ゲーム差に迫る首位広島を甲子園に迎える。最高潮となった虎党のボルテージに、佐藤輝が一振りで応えた。1点を追う8回無死二塁。清水の低め直球を片手フォローで振り抜き、そのままバットを掲げた。右中間への2ラン。一面黄色で埋められた左翼席からは、割れんばかりの歓声が起こった。「チャンスだったので。なんとか1本というところで。いい結果になって良かったです」チャンステーマが鳴りやまなかった。先頭中野の左越え二塁打で始まった同イニング。無死二塁とし、3番森下の左越え適時二塁打で1点差に迫った直後の打席だった。3連打で一気に決めた逆転劇。奮起した後輩を、二塁からゆっくりと生還させた。今季初となった神宮での一戦。自身にとって昨季打率3割3分3厘、プロ通算でも3割1分3厘と抜群の相性を誇った球場だ。初回にも右前打を放ち、今季4度目のマルチ安打もマーク。25年も変わらない好相性ぶりに、藤川監督からも「打線の中の1つですから。非常にいい活躍だったと思います」とたたえられた。佐藤輝の1発は5日巨人戦(東京ドーム)以来、6試合ぶり。巨人岡本に並ぶ今季5号で、再びセ・リーグトップに躍り出た。4番としてのアーチは24年8月21日ヤクルト戦以来。開幕15試合で5本塁打を放ったのは、球団生え抜き左打者では1985年の掛布雅之以来だ。くしくも40年前の4月17日は「バース、掛布、岡田」の甲子園バックスクリーン3連発が生まれた日。その掛布氏からは以前にも三塁手の後輩として、大きな期待をかけられていた。「佐藤(輝)の30発というのは、まずクリアしてもらいたい」。キャリアハイは21年、23年の24発だが、ここまではシーズン47発ペースでアーチを量産。大台突破を予感させる、シーズンの好発進となっている。延長11回の激闘を制し、チームはヤクルトに2連勝。甲子園開幕カードでやられた2連敗の借りを返し、3カードぶり勝ち越しを決めた。18日からは甲子園に戻り、0・5差に迫る首位広島と3連戦に臨む。「帰ってからも打てるように頑張ります」。元気な主砲が、勢いのまま突っ走る。【波部俊之介】阪神佐藤輝が今季5号2ラン。阪神で開幕15試合目までに5本塁打を放った打者は21年サンズの5本塁打以来。日本人打者に限ると09年金本知憲の8本塁打以来で、生え抜き左打者では85年掛布雅之の6本塁打以来、40年ぶりだ。年間143試合に換算すると47本塁打ペースで、自己最多の年間24本塁打(21、23年)を大きく上回るペースで量産している。阪神が3カードぶり勝ち越し。今季の阪神は敵地で高い勝率を誇っており、7勝1敗で勝率8割7分5厘。セ・リーグでは唯一ビジターで貯金を作っている。一方でホームは1勝5敗1分けと苦戦が続いている。なお、パ・リーグでは今季全チームがビジターで貯金を作っており、オリックスは8戦全勝と無類の強さを誇っている。
◆阪神木浪聖也内野手が同期選手の1発に救われた。勝利目前の1点リードで迎えた9回2死二塁。代打赤羽の打球は遊撃木浪の正面へ。ところがうまく捕球することができず、後ろにコロコロ...。二塁走者は一気に生還し同点としてしまった。延長11回に同期入団で同学年の近本の右越え2ランで勝ち越し。ベンチで迎え、ハイタッチ後、拝むようなポーズで感謝した。試合終了後は、近本が木浪の背中をさするシーンもあった。
◆阪神が延長戦を制した。11回表、近本光司外野手(30)の2ランで勝ち越しに成功。リリーフ陣が助け合いリレーで白星につなげた。5-5と追いつかれた直後の延長10回、マウンドに上がったのは7番手及川。「シーソーゲームで、本当に緊迫する場面だったんですけど。どんな場面でも無失点で帰ってくるというのは意識してやっている。その中で流れが来てくれたので。良かったです」。先頭の茂木、山田を連続で3球三振に仕留め3者凡退。勝ち越しに成功した延長11回も、中村悠から3人で終わらせ、今季2勝目を手にした。7人がそれぞれの持ち場で最善を尽くした。7回に3番手ゲラが2死から連続四球。代わった岩貞は、今季初登板で長岡を3球で一飛に仕留めた。8回は石井が抑え、守護神岩崎が登板した9回は一時同点に追いつかれるも、勝ち越しは許さなかった。岩貞について問われた藤川監督は「うまくアウト取ってくれた」と話した後にこう続けた。「物足りない、まだまだやらないといけない、本来の選手たちはいる。その選手たちも昨シーズンまで必死でプレーしてたからこそ、少しまだエンジンのかかりが、というところですから」。次々に出てくる中継ぎ陣が虎の強みだ。【磯綾乃】
◆阪神門別啓人投手(20)がリリーフでも快投を見せた。4回で降板の先発ビーズリーの後を受けて5回から登板。1番から始まる打順で、ここまで2安打の西川を左飛。2番長岡、3番サンタナも抑え、3者凡退でリズムをつくった。回またぎの6回は、この日復帰の主砲村上を一ゴロに封じると、2者連続三振。「三振を狙いにいってとれた。すごくこれからにつながっていく」と手応え十分だ。24年4月19日中日戦(甲子園)以来の中継ぎ登板でパーフェクト投球。流れを呼び込み、勝利に貢献した。「あそこからテンポがよくなった気がした。試合を運ぶという意味では、すごくいい仕事ができた」。6日巨人戦(東京ドーム)でのプロ初勝利から中6日で13日中日戦(甲子園)に先発予定も雨天中止。この日から中継ぎ待機していた。次の先発は23日DeNA戦(横浜)が見込まれる左腕。中継ぎでの経験も弾みにしてプロ2勝目を狙う。
◆上半身のコンディション不良から復帰したヤクルト村上宗隆内野手(25)が、わずか1日で再離脱の見通しとなった。4-5の9回2死二塁、顔をしかめた。阪神岩崎の高め144キロ直球を強くスイング。空振りした後、上半身に痛みが走った。自ら打席を外れ、そのまま一塁側ベンチに歩いた。交代を申し出て、ベンチに座り込み、バットを置いた。高津監督は代打赤羽を告げ、村上は試合中にクラブハウスに引き揚げた。再出発の一戦となるはずだった。試合後、高津監督は「再発ですね。もちろん万全ではないと(1軍に)上げないので。難しいところですね。トレーナーさんも本人も『もう行ける』と判断してのこれなので、万全だったと思います」と声を落とした。3月中旬に上半身コンディション不良で離脱後、リハビリを積んできた。8日イースタン・リーグ西武戦で1カ月ぶりに実戦復帰し、2軍戦には5試合出場していた。「4番右翼」で昇格即スタメン出場していた。外野での出場はプロ8年目、837試合目で初だった。4回1死は木浪の後方への打球を背走し、切り返して捕球するなど8度の守備機会を無難に処理。バットでは8回1死から左前打を放ち、4打数1安打だった。試合前は「何とか少しでも力になりたい。感謝の気持ちを忘れず、1試合ずつ頑張っていきたい」と話していたが、再びアクシデントに見舞われた。チームもリードを守り切れず、延長戦で競り負けた。借金2で単独最下位となり、また主砲を欠く戦いを強いられる。3年ぶりリーグ奪還へ、早くも耐え時を迎えた。【上田悠太】
◆ともに上半身のコンディション不良により2軍で調整していたヤクルト・村上宗隆内野手(25)と、新助っ人のマイク・バウマン投手(29)=前マーリンズ=が1軍に合流した。村上はオープン戦の期間中に上半身を痛め、3月15日にリハビリ組に合流。4月8日にイースタン・リーグ、西武戦(戸田)で実戦復帰し、同リーグ、オイシックス戦(新潟)では実戦復帰4戦目で初アーチを放った。2軍戦では5試合に出場し打率・500、1本塁打。前日16日には埼玉・戸田球場での2軍の全体練習に参加し、フリー打撃や、右翼、三塁での守備練習を行い「もう大丈夫。ここからチームの勝ちに貢献できるように頑張りたい」と話していた。守護神候補のバウマンは上半身のコンディション不良で3月19日からファームで調整していた。4月8日のイースタン・リーグ、西武戦(戸田)で実戦復帰すると、球団計測で最速156キロをマーク。力強い直球で押し、1イニングを三者凡退に抑えた。2軍戦は3試合で計3回を投げ、防御率0・00。「早めに1軍に戻れれば」と話していた。
◆上半身のコンディション不良により2軍で調整していたヤクルト・村上宗隆内野手(25)が1軍に合流。試合前練習後に取材に応じ「(けがで開幕前に離脱は)初めての経験だったので、いい時間にするためにイメージトレーニングだったり、いろいろなことに時間を費やしてきた。こうして復帰できたのも2軍のトレーナーさん方の力があって、こうして1軍に出られる。本当に感謝の気持ちを忘れずに、今日から1試合ずつ頑張っていきたい」と感謝の言葉を述べた。多くの報道陣が詰めかける中、フリー打撃では39スイングで3連発を含む17本の柵越えを披露。守備練習では三塁、右翼と両方で精力的にノックを受けて最善を期した。約1カ月間のリハビリから復帰した主砲は「野球が好きだったというのはやっぱり改めて思いましたし、野球ができる喜びは忘れちゃいけないなと思った。何とか(チームの)力になれるように頑張りたい」と意気込んだ。
◆1軍復帰したヤクルト・村上宗隆内野手(25)が「4番・右翼」で先発出場する。
◆阪神がヤクルトとの4回戦のスタメンを発表。森下翔太外野手(24)が3番、佐藤輝明内野手(26)が4番で先発する。森下は一昨日の試合で猛打賞。相手先発・吉村には、昨季、昨季の対戦成績は11打数5安打で打率・455と好相性。また、門別啓人投手(20)がブルペン待機する。ヤクルトは村上宗隆内野手(25)が「4番・右翼」で先発復帰する。
◆阪神・近本光司外野手(30)が同点打を放った。0-1で迎えた二回2死一、三塁で打席へ。8球目、吉村の直球を振り抜いた。右前に運ぶ一打で同点。近本は今季得点圏17打席目で初安打となった。一回は先発のビーズリーが先頭の西川を打ち取るも、高々と舞い上がった打球は強風に流され、遊撃手・木浪の後方へポトリ。二塁打でピンチを背負うと、無死一、三塁からサンタナの遊ゴロの間に先制点を奪われた。二回の攻撃では先頭の前川が四球を選ぶと、続く梅野が左翼へ二塁打を放って無死二、三塁の好機。しかし、木浪は捉えた当たりも打球は三塁手の正面へ。三走・前川が戻り切れず、痛恨の併殺とツキがなかった。ビーズリーが右前打でつないで作った一、三塁の好機で出た近本の同点打。虎のリードオフマンがひと振りで流れを呼び戻した。近本は「打ったのはストレート。強い球に振り負けず、いいスイングができたと思います。勝ち越されてしまったので、また逆転できるように次の打席も頑張ります」と話した。
◆阪神・門別啓人投手(20)が今季初めてリリーフで登板、好投した。1―3の五回、この日先発のビーズリーの後を受けて登板。1番・西川からの好打順だったが、三者凡退に抑えた。六回のマウンドにも上がりパーフェクト。2回0封3三振を奪った。門別は今季開幕ローテを奪取。6日の巨人戦(東京D)でプロ初勝利を挙げ、13日の中日戦(甲子園)に先発予定だったが、雨天中止となっていた。先発・ビーズリーは4回3失点で降板。開幕から3試合で勝ち星がない。ビーズリーは降板後、「コントロールが定まっていなかったし、ゲームのリズムを作ることができなかったね。自分の中で修正して粘って投げていこうというところで交代となってしまった。チームメートにも負担をかけてしまったよ。次の登板でチームの力になれるように頑張るよ」とコメントした。
◆眠っていた猛虎打線が目を覚ました。主砲2人のバットで逆転に成功。終盤に試合をひっくり返した。1-3で迎えた八回。ヤクルトの4番手清水から、先頭の中野が左翼線への二塁打で好機を演出すると、続く森下翔太外野手(24)の適時打二塁打で1点差。なおも無死二塁から、佐藤輝明内野手(26)が完璧な一発をライトスタンドに叩き込んだ。カウント1-1から内角直球を一閃。乾いた打球音とともに、神宮球場の左半分を黄色で染めたタイガースファンの歓声が湧いた。5日巨人戦(東京ドーム)で佐藤輝が八回に放って以来、チームとして7試合ぶりの本塁打。巨人・岡本と並び、リーグ最多タイとなる第5号は、値千金の逆転2ランとなった。
◆上半身のコンディション不良から「4番・右翼」で1軍復帰した村上宗隆内野手(25)が途中交代した。4-5の九回2死二塁で迎えた第5打席だった。1ボールから岩崎が投じた144キロの直球に対してフルスイング。その後、一度は投手と対峙(たいじ)したが、何らかのアクシデントが発生したとみられ、自らタイムを取ってベンチに下がり、代打として赤羽が送られた。村上はオープン戦の期間中に上半身を痛め、3月15日にリハビリ組に合流。4月8日にイースタン・リーグ、西武戦(戸田)で実戦復帰するなど2軍戦で実戦を積み、この日に1軍に合流していた。プロ8年目で初めて右翼の守備に就き、八回の第4打席には今季初安打もマークしていた。
◆阪神が延長戦を制した。十一回1死一塁、近本光司外野手(30)がマイク・バウマン投手(29)から決勝2ランを放った。岩崎優投手(33)が九回、1点を失った後の2死二塁で村上宗隆内野手(25)が空振りをした際にアクシデントで交代。代打赤羽由紘内野手(24)の遊ゴロを弾く木浪聖也内野手(30)の適時失策で延長戦に突入していた。十回に登板した及川雅貴投手(23)が2回完全で今季2勝目。二回の右前打で今季初適時打を記録した近本は4安打3打点。佐藤輝明内野手(26)は八回の5号2ランが4月5日巨人戦(東京D)以来22打席ぶりの本塁打。チームは4戦連続2桁安打。2連勝で首位広島に0・5差に迫った。
◆近鉄、西武で主砲として465本塁打&2452安打をマークし、西武コーチ時代には清原和博らを育てたサンケイスポーツ専属評論家・土井正博氏(81)は八回に4月5日巨人戦(東京D)以来22打席ぶりの本塁打を放った佐藤輝明内野手(26)に言及した。最終的に近本の一発で試合が決まったが、ビハインドの八回に逆転弾を放った佐藤輝の打撃をホメたい。何度も指摘したが佐藤輝の場合は待てるか、待てないか。辛抱できるか、辛抱できないか。非常に単純な話だ。2ランの直前の球はボールになるフォーク。これに引っ掛からずにバットが止まった。辛抱して、しっかり見極めたから、次のストライクゾーンの球は、いくら低めでも、佐藤輝の力ならスタンドまで運べるコースになった。4番に座ったことも気分的にプラスに働いているのだろう。阪神には4番を打てる力のある打者が3人いる。シーズンを通じて固定する必要はない。状態がいい佐藤輝で当面、押していけばいいし、調子が落ちれば、再び森下を戻せばいい。佐藤輝で少し気になる点は、球場によって気持ちの持ち方が違うような気がする。彼のパワーなら、球場の広さにかかわらず「ストライクゾーンだけを打つ」を心掛けたらいい。神宮と同じ気持ちで甲子園でもバンテリンでも臨めば、もっと本塁打も増えるだろう。
◆阪神が延長戦を制した。十一回1死一塁、近本光司外野手(30)がマイク・バウマン投手(29)から決勝2ランを放った。岩崎優投手(33)が九回、1点を失った後の2死二塁で村上宗隆内野手(25)が空振りをした際にアクシデントで交代。代打赤羽由紘内野手(24)の遊ゴロを弾く木浪聖也内野手(30)の適時失策で延長戦に突入していた。十回に登板した及川雅貴投手(23)が2回完全で今季2勝目。二回の右前打で今季初適時打を記録した近本は4安打3打点。佐藤輝明内野手(26)は八回の5号2ランが4月5日巨人戦(東京D)以来22打席ぶりの本塁打。チームは4戦連続2桁安打。
◆上半身のコンディション不良から「4番・右翼」で1軍復帰した村上宗隆内野手(25)が再びアクシデントに見舞われた。4-5の九回2死二塁で迎えた第5打席だった。1ボールから岩崎が投じた直球に対してフルスイングして空振り。その後、一度は投手と対峙(たいじ)したが、自ら打席を外し、顔をしかめて一塁側ベンチに下がり、代打として赤羽が送られた。試合後に取材に応じた高津監督は「再発ですね」と説明。「張り切ってきょうを楽しみにしていたでしょうからね。ちょっと残念ですね。今回の昇格時期についてはもちろん万全ではないと(1軍に)上げない。トレーナーさんも本人もいけると判断してのこれなので...。万全だったと思いますけどね」と話した。現在の状態については「まだ話していないので、何とも言えない」と話すにとどめた。村上はオープン戦の期間中に上半身を痛め、3月15日にリハビリ組に合流。4月8日にイースタン・リーグ、西武戦(戸田)で実戦復帰するなど2軍戦で実戦を積み、この日に1軍に合流していた。プロ8年目で初めて右翼の守備に就き、八回の第4打席には今季初安打もマークしていた。
◆リードオフマンの西川遥輝外野手(33)が3安打1打点の活躍を見せた。敵地の甲子園が舞台だった9日の対戦で2打数無安打に封じられた相手先発のビーズリーから2安打を放ち、「ボロクソにやられていたので、やり返すという気持ちをもってやりました」とうなずいた。1試合複数安打は今季初。状態を上げているが、チームは逆転負けを喫し「最後、こういう結果になったので悔しい」と唇をかんだ。
◆1-3の五回から2番手で登板した門別が、2回を投げて打者6人から3三振を奪うなど完ぺきに抑え、試合の流れを引き寄せた。「試合を運ぶという意味ではいい仕事ができた。(三振は)狙いにいって取れた。これからにつながるかなと」と収穫を口にした。6日の巨人戦(東京ドーム)でプロ初勝利。13日の中日戦(甲子園)に先発予定だったが、雨天中止で登板が流れた左腕。先発見込みの23日のDeNA戦(横浜)に向けて弾みのつく投球だった。
◆打者を圧倒するその姿が、虎の闘志に火をつけた。及川が2回無安打無失点、3奪三振の好リリーフで2勝目をゲットだ。「シーソーゲームで、ほんとに緊迫する場面だったんですけど。いつも言っているように、どんな場面でも無失点で帰ってくることを意識してやっているので。その中で流れが来てくれて良かったです」2点差を追いつかれ、延長戦に突入した5-5の十回から7番手でマウンドへ。6日ぶりと間隔が空いた登板だったが、今季を象徴するような投球を見せた。先頭の茂木をスライダーで三球三振に仕留めると、続く山田は外角へのツーシームで、またしても三球三振。最後は岩田を二ゴロに仕留めた。その直後に近本の勝ち越し2ランが生まれ、2勝目の権利が発生。今季初のイニングまたぎで十一回のマウンドにも上がり、三者凡退に抑えた。今季はここまで8試合に登板して2勝0敗3ホールド、防御率0・00。強力ブルペン陣の中でもひと際存在感を放っている。藤川監督は「新しい役割で、スポンジのように(いろいろなことを)吸収していっている。うまくいかなかったシーズンもある。今までの経験が生きて、自分らしく投げていくことができている」とここまでの働きに目尻を下げた。及川は18日が24歳の誕生日。1日早い勝ち星のプレゼントに笑みを浮かべ、虎党からはお祝いの言葉も飛んだ。「明日も頑張ります」。そう力強く口にして、クラブハウスに引き揚げていった左腕。6年目の躍進に、より一層の期待がかかる。(萩原翔)
◆2試合連続で3番起用となった森下は、今季2度目の4安打の固め打ち。終盤の八回、九回には2打席連続となる適時二塁打で2試合連続打点をマークし「逆転で、いい試合だったと思う。納得できる打席もできない打席もあったが、一打席一打席で修正ができた」とうなずいた。ヤクルトとのカードでは2試合で11打数7安打3打点の大暴れで、打率はチームトップの・306に上昇した。
◆阪神はヤクルトに7-5で競り勝った。延長十一回、近本光司外野手(30)が勝ち越しの2号2ラン。九回2死から遊撃手・木浪の適時失策で追い付かれたが、リードオフマンが同期のミスをカバーした。死闘を制したチームは2連勝で首位広島に0・5ゲーム差に迫った。高々と舞い上がった白球が、ホームからバックスクリーン方向に吹く風に乗って右翼席へ吸い込まれた。一度は手からこぼれ落ちた白星と、虎党の大歓声が戻ってくる。木浪を、チームを、近本が救った。勝負強さを取り戻したリードオフマンが神宮の主役となった。「勝ってよかったです。この風が吹いているので、『神宮なので頼む』と思っていました。入ってよかったです」5-5の延長十一回1死一塁。ヤクルトの新助っ人・バウマン(前マーリンズ)の152キロ直球を振り抜いた。スタンドインを確信してゆっくりと歩きだす。決勝の2号2ランに、4時間7分の熱戦を見守った阪神ファンがこの日一番の歓声を上げた。「自分のやることは変わらないけど、最終的にカバーできたので良かったと思います」打たなくてはならない理由があった。2点差で迎えた九回に藤川監督は迷わず守護神・岩崎を送り込む。1点差とされなおも2死二塁。代打・赤羽の打球は平凡な遊ゴロ。誰もが勝利を確信した。しかし、真正面に入った遊撃手・木浪がまさかのファンブル。同点とされた痛すぎるミスだった。近本にとって木浪は同期入団で同学年。〝キナチカ〟として、木浪に〝黒星〟をつけさせるわけにはいかない。「もともと負けていて追いついた試合だったので、なんとか最終的に勝てたのでよかったです」。大きな大きな勝ち星に力強くうなずいた。
◆2点リードの九回に登板した岩崎は、今季7度目のセーブシチュエーションで初めてリードを守れなかった。1死から西川に二塁打を浴びると、2死後サンタナにも適時二塁打を浴びて1点差。さらに代打・赤羽の打球を木浪が後逸する間に走者が生還し、2点を失った。「長打2本で流れを悪くしてしまった。勝ってくれたので、また明日から切り替えて」。次はチームを助ける投球で恩返しする。
◆13日に1軍初昇格した岩貞が1-3の七回2死一、二塁から今季初マウンドへ。長岡を3球で一飛に打ち取り3番手ゲラが2死後に連続四球で招いたピンチを無失点でしのいだ。チームは直後の八回に逆転。九回に同点に追いつかれて2023年7月9日のヤクルト戦(甲子園)以来2年ぶりとなる勝ち投手の権利は消えたが、「抑えられてよかった。これからも変わらずブルペン陣みんなで頑張っていきたい」と充実感をにじませた。
◆先発したビーズリーは今季最短の4回5安打3失点で降板した。「制球が定まらず、ゲームのリズムを作れなかった。チームメートにも負担をかけてしまった」。一回、先頭の西川に左翼線二塁打を許し、サンタナの遊ゴロの間に1点を先制されると、同点に追いついた直後の二回には四球もからんで1死満塁とされ、西川には中前適時打と長岡の中犠飛で勝ち越された。開幕から3試合に先発して勝ち星はなし。二回に来日3年目で初安打を放ったが、助っ人右腕がピリッとしない。
◆中野が反撃の先陣を切った。2点を追う八回先頭で打席に立つと、セットアッパー・清水から左翼線への二塁打でチャンスメーク。直後の森下の適時二塁打でホームを踏んだ。九回にも2死から四球で出塁すると、再び森下の適時二塁打で快足を飛ばしてホームイン。今季初の1試合2得点で役割を果たした。
◆5番手で登板した石井が踏ん張った。4―3と逆転した直後の八回に登板。2本の安打と四球で2死満塁のピンチを招くも、最後は代打・増田を空振り三振に仕留めて声を上げた。5試合連続となる無失点投球で、リーグトップの6ホールド目を記録した。
◆勝っていなければ、責任を背負っていた。1点差に迫られて、なおも九回2死二塁。遊撃手・木浪が、代打・赤羽の打球を後ろにそらして同点に追いつかれた。「全部自分のアレ(ミス)なんで。またしっかりやるだけ」。延長十一回、近本に勝ち越しの2ランが飛び出し、自身の適時失策を挽回してくれた。「勝ってよかった? そうですね。頑張ります」と試合後は言葉少なだった。
◆ここぞの場面でドでかい一発。ボールをしばき上げると神宮の空に飛んで行った。2試合連続で4番に座った佐藤輝の5号2ランで、一時逆転に成功した。「チャンスだったんで、なんとか1本ってところで、いい結果になってよかったです」森下の適時二塁打で2-3と詰め寄った八回無死二塁。カウント1―1から制球が定まらない清水の直球を完璧にとらえると、打球は軽々と右中間スタンドへ。確信歩きからゆっくりとダイヤモンド一周すると、左翼スタンドを埋めた虎党のヒーローとなった。5日の巨人戦(東京ドーム)で自身が八回に放って以来、チームとして7試合ぶりの本塁打。球場の空気を一気に変えた。2点リードで迎えた九回に追いつかれ、V弾とはならなかったが、延長十一回に近本の貴重な一発でシーソーゲームを制した。「いやもうね、それはチームなんでね。勝てて良かったです」と競り勝った大きな1勝に思わずほおが緩んだ。神宮はプロ初アーチを放った思い入れのある球場だ。通算打率・315(181打数57安打)、51点、17本とセ・リーグの他球団の本拠地の中で群を抜いて好相性。今季も神宮で打ちまくってくれるに違いない。4月17日-。40年前のこの日、今も語り継がれるバース、掛布、岡田による「伝説のバックスクリーン3連発」が生まれた。時を超え、球団創設90周年のメモリアルイヤーに令和のタイガースの4番が豪快な本塁打をマークした。これで巨人・岡本と並び、今季リーグ最多となる5本塁打。ハイペースでアーチを量産しているが、「まあ、また(甲子園に)帰ってからも打てるように頑張ります」と前を向いた背番号8。今季チームとしても甲子園アーチはまだなし。首位・広島との3連戦で、虎党の夢を乗せた打球を聖地のスタンドに放り込んでみせる。(渡辺洋次)
◆ヤクルトは17日、阪神4回戦(神宮)に延長十一回、5-7で競り負けて3連敗。最下位に転落した。上半身のコンディション不良により2軍で調整していたヤクルト・村上宗隆内野手(25)が「4番・右翼」で今季初出場。八回に左前に運んで今季初安打をマークしたが、九回の打席中に異変を訴え、代打が送られた。高津臣吾監督(56)は痛めた部位については言及せず「再発」と説明。18日に出場選手登録を抹消される見通しとなった。主砲が再びアクシデントに見舞われた。4-5の九回2死二塁。一発が出ればサヨナラ勝ちの場面、村上が5打席目を迎えた。岩崎が投じた2球目、高めの直球をフルスイングで空振り。直後、自ら打席を外して顔をしかめて一塁ベンチに下がり、代打に赤羽が送られた。「(けがの)再発ですね。(本人も)張り切ってきょうを楽しみにしていたでしょうから残念です」試合後、高津監督は重い口調で明かした。上半身のコンディション不良で出遅れていた村上は「4番・右翼」で今季初出場。プロ通算837試合目で初めて外野で起用され、8度の守備機会を無難にこなした。八回には今季初安打となる左前打を放ったが、最後に悲劇が待っていた。ベンチに下がってからも下を向いたまま、苦悶の表情。九回の打席を迎える前、すでに守備中に右脇腹を気にするしぐさを見せていた。試合前には「何とか少しでも力になりたいと思っている」と意気込みを明かしていたが、再び出場選手登録を抹消される見通しだ。投手陣の崩壊から負の連鎖が始まった。3-1の八回に勝ちパターンの清水を投入。しかし、先頭の中野に二塁打、森下には左翼線への適時二塁打、佐藤に逆転2ランと3連続長打を許した。2点を追う九回はサンタナの適時二塁打と相手失策で一度は追いついたものの、延長十一回に初登板したバウマンが近本に決勝2ランを献上。4時間7分の消耗戦の末に3連敗を喫し、単独最下位に転落した。高津監督は「この場面は誰と思って、期待を込めて登板させているんですけどね...。人間なので失敗はよくあるかもしれないですけど、今日に関しては逃げ切らなきゃいけない試合ですよ」と肩を落とした。再び主砲不在の戦いが続くことに「やっぱりいるといないでは打線、球場、ベンチの雰囲気が随分と違うなとは改めて思った」。試合後に見せた表情が、一敗以上の重さを物語っていた。(樋口航)
◆試合前、神宮球場長の永淵さん(父親は水島新司先生の漫画『あぶさん』のモデルとなった永淵洋三さんです)とバッタリ! 話は雨漏りがひどいなど神宮の裏話から新球場建設に...。「でも、新神宮は203X年でまだ先です」と永淵さん。「現在いくつ?」「56ですから、新球場建設までが未来の野球を愛する人たちのための最後のご奉公ですかね」。その優しいまなざしに「ウ~ン、俺こーいうすてきな大人になる!!」と決意したのだった...。ところが試合に入るやいなや「ビーズリーコントロールむちゃくちゃやんかー何とかせーや!」「門別ええでェ! 藤川監督、先発門別で良かったやんかー!!」と愚痴ると思いきや、八回のサトテルの逆転アーチが出れば「♪踊り踊るな~ら、ホラ虎強(とらきょう)音頭~」とヤクルトの東京音頭の替え歌をがなり、九回よもやの木浪の同点エラーには「俺には話しかけんなー!!」の大不機嫌。そして締めくくりは延長十一回、近本の決勝2ラン。「新球場いらんでェ! やや狭い神宮サイコーや!!」と一生、大人になどなれない俺を証明する試合だったのだ。追伸、及川イニングまたぎの好投、大人やねェ!!
◆朝、目覚めるとLINEの着信が2本。別々の発信者だが、中身は一緒だった。「どうせ、明日の虎のソナタはバックスクリーン3連発の話やろ?」「バース、掛布、岡田! 記念日ですね。虎ソナ、楽しみです!」もう40年も前の出来事を、いつまで話題にしなくちゃいけないのか。藤川監督は4歳。記憶にあるはずがない。サブデスク席にいた川端亮平も「2歳ですから、阪神ファンにもなっていません」と苦笑いだ。とはいえ、語り継いでこそ伝説。そして、阪神ファンは「3連発」の話が大好きだ。「40年前は見てませんが、2011年の3連発はトラ番として目撃しているんですよ」川端が熱く語ったのはバックスクリーン3連発から26年後の5月3日、東京ドーム。主役は鳥谷敬、新井貴浩、ブラゼル。クリーンアップ3連発は『伝説』以来と大騒ぎになった。

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
広島 |
9 | 6 | 1 | 0.600 (-) | - (-) |
127 | 60 (-) | 44 (-) | 6 (-) | 7 (-) |
0.255 (-) | 2.350 (-) |
2 (-) |
阪神 |
8 | 6 | 1 | 0.571 (↑0.033) | 0.5 (↓0.5) |
128 | 51 (+7) | 45 (+5) | 8 (+2) | 11 (-) |
0.238 (↑0.007) | 2.650 (↓0.05) |
3 (-) |
巨人 |
8 | 8 | 1 | 0.500 (↓0.033) | 1.5 (↓0.5) |
126 | 57 (+1) | 56 (+9) | 11 (-) | 7 (-) |
0.258 (↓0.003) | 3.000 (↓0.37) |
4 (2↑) |
DeNA |
6 | 7 | 2 | 0.462 (↑0.045) | 2 (↑0.5) |
128 | 60 (+9) | 54 (+1) | 6 (+1) | 5 (+1) |
0.243 (↑0.012) | 3.130 (↑0.15) |
5 (-) |
中日 |
6 | 8 | 2 | 0.429 (-) | 2.5 (-) |
127 | 29 (-) | 43 (-) | 3 (-) | 9 (-) |
0.192 (-) | 2.450 (-) |
6 (2↓) |
ヤクルト |
5 | 7 | 1 | 0.417 (↓0.038) | 2.5 (↓0.5) |
130 | 37 (+5) | 52 (+7) | 4 (-) | 1 (-) |
0.194 (↑0.003) | 3.510 (↓0.23) |
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