日本ハム(★1対2☆)西武 =リーグ戦5回戦(2025.04.12)・エスコンフィールド北海道=
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西武
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日本ハム
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勝利投手:隅田 知一郎(2勝0敗0S)
(セーブ:平良 海馬(0勝0敗2S))
敗戦投手:池田 隆英(0勝1敗0S)
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◆西武が接戦を制した。西武は両軍無得点で迎えた8回表、源田の適時打で試合の均衡を破る。続く9回には、平沼の適時打で貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・隅田が8回4安打無失点の快投で今季2勝目。敗れた日本ハムは9回に1点を返すも、続く好機であと1本が出なかった。

◆右肘の違和感で登録を抹消されている日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(28)が、試合前練習に姿を見せ、ランニングメニューなどをこなした。11日に北海道・北広島市内の病院で検査を受け、右前腕屈曲回内筋群筋損傷と診断されていた。試合復帰までは約5週間の見通し。今後も本拠地のエスコンフィールドと2軍の千葉・鎌ケ谷でリハビリを行っていく。

◆西武のドラフト2位ルーキー、渡部聖弥外野手(22)が4回裏を終えたところで、右足首の違和感のためにベンチに下がった。この日は3番左翼でスタメン出場。第1打席にチーム初安打を放つと、3回の第2打席にもしぶとく三遊間を割り、打率を4割2分9厘に。その後、プロ初盗塁を足からのスライディングで決めていた。2死二塁で外崎が三遊間の安打。渡部聖は本塁へ突入しかけるも三塁を回ったところで途中でストップ。右足でブレーキをかけていた。その後4回裏まで左翼守備についていたが、5回先頭での打席に代打平沼が送られた。

◆西武の連続無得点イニングが「26」で止まった。8回に連打や暴投、盗塁などで無死二、三塁のチャンスを作り、9番源田壮亮内野手(32)が一、二塁間への詰まった当たり。源田は右足からスライディングし、内野安打に。日本ハムベンチのリクエストも覆らず、スコアボードに「1」が入った。昨季91敗の今季も開幕以降、打力不足に悩まされており、9日のロッテ戦(大宮)の初回に2得点して以来、26イニング連続で無得点。この日も7回までに10残塁を記録するなど、決定力不足が顕著だった。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が、8回無失点と好投した相手の西武隅田知一郎投手(25)に脱帽した。10試合連続で本塁打が飛び出していた打線は、内野安打を含めてわずか4安打。降板するまで三塁を踏むこともできなかった。「全部、いいね。テンポもいいし、球数少ないし。いいピッチャーっていうのは、もうわかっているから。あまり多くはないだろうなチャンスは、と...そしたら全くなかった」と完敗を認めた。それでも次回以降の対戦へ向けて「(日本ハムは)いいピッチャーから結構勝てるチームなんで、次はなんとか攻略して勝ちますよ」とリベンジを誓っていた。

◆日本ハム矢沢宏太投手(24)が、敗戦目前で一矢報いる一打を放った。2点を負う9回2死一、二塁で代打で登場し、西武平良海馬投手(25)から中前適時打。チームの今季初の完封負けを阻止する1本になったが、新庄剛志監督(53)は「あのヒットは期待してなかったけど」。その真意は「もっとパコーンと昨日の最後のフェン直ぐらいのイメージありました」。11日の同戦では8回に今井達也投手(26)から、あと数十センチで本塁打という右翼フェンス直撃の二塁打を放っており、指揮官の期待値は高かったようだ。それでも「追い込まれて力で押し込んだ。大したもんですよね。ああいう場面で期待できるように少しずつなってきていますよね」としっかり評価していた。

◆西武隅田知一郎投手(25)が8回無失点で2勝目を挙げた。8回を終え89球で「体力的には余裕だったんですけど」と完封も狙えたものの、西口監督が「出し切った感が強かったんで」と判断し、9回は平良に託した。万波、レイエス、清宮幸...と強力な上位が並ぶ相手に「押し込んでいけたのは良かったかなと思います」。初回、レイエスには豪快に直球を多投。13日に先発する渡辺にも勇気を届ける投球になった。

◆日本ハムは西武に競り負け、連勝が4で止まった。0-0の8回。3番手で登板した池田が源田に決勝の適時内野安打を浴びた。日本ハムにとって29イニングぶりの失点が黒星に直結した。9回には4番手の柳川も1失点。隅田を攻略できなかった打線は9回に1点を返し、なお2死満塁。8回に代打で開幕から出場7試合連続安打をマークした田宮に回ったが、一ゴロに倒れた。新庄監督は隅田を攻略できなかった打線に「全部、いいね。テンポもいいし、球数少ないし。チャンスは多くはないだろうなと...。そしたら全くなかった」と苦笑い。それでも9回に守護神平良から1点を奪った粘りに「(サヨナラ勝利した)昨日に続いて最後、期待したんですけどね。でも、いい粘りを見せてくれた。明日につながる」と気持ちを切り替えていた。

◆完封勝利を挙げた開幕戦と同じ西武を相手に先発した日本ハム金村尚真投手(24)は、苦しみながらも0を並べた。毎回走者を背負ったが、3回2死満塁で野村大を三ゴロに仕留めるなど、6回5安打無失点。「本当に今日は寅威さんのおかげかなと思います」と、23年4月以来のスタメンコンビとなった伏見に感謝した。スプリットでの空振りも少なく「ボールが悪いのか、相手がケアしているのかわからないですけど、そういった時にどういう投球をするかが大事。勉強しながらやっていければ」と反省を糧にする。

◆西武渡部聖弥外野手(22)が日本ハム5回戦(エスコンフィールド)で途中交代した。3回の走塁で三塁を回った際に右足首を痛め、5回の打席で代打を送られた。西口文也監督(52)は「本人は『打ちたい』と言ってたけど『やめとけ』と」と判断。「一生懸命頑張って結果も出してくれて、外すのが痛いんやけど」と13日の試合は欠場させ、様子を見る方針だ。2軍では岸が好調を維持している。

◆日本ハムは代打で登場した矢沢宏太投手(24)が今季初の完封負けを目前で阻止した。2点を負う9回2死一、二塁で打席に入り、平良から中前適時打を放った。「後ろに(松本)剛さんもいましたし、つなげば逆転のチャンスもあるんじゃないかという気持ちで」と、カウント1-2から初めて投じられた速球をはじき返した。実はベンチでは代走準備をしていた。「バットも持ってなくて...。急に準備したのが逆に良かったのかなと思います」と振り返っていた。

◆日本ハムが投打で西武に連続記録を止められ、連勝が4で止まった。打線は先発隅田を8回まで攻略できず、9回は守護神平良から1点を奪うも、あと1歩及ばず。開幕3試合目からの連続試合本塁打も「10」でストップした。投手陣も10日楽天戦の初回から続いていた無失点イニングが、8回に奪われた決勝点で終止符を打たれた。13日は気持ちを切り替えて、2カード連続勝ち越しを目指す。連勝も、打線の連続試合本塁打も、投手陣の連続無失点イニングも、西武に止められた。こうした記録は、いつかは止まるものでもある。ミスをした後も同じ。そして、結果が良かったときも同様だ。常に過去にとらわれず、気持ちを切り替えて目の前のプレーに集中して臨めるか。試合後の新庄監督はあらためて、その大事さ説いた。新庄監督 (自身は)毎日、切り替えてますよ。勝っても、切り替えている。プロ野球選手は、この世界でやっている以上は切り替えが大事。試合中も。満塁で凡打をしたとしてもグラブを持った瞬間に切り替えて、守備に就かないと。打線は隅田に、ねじ伏せられた。テンポ良し。制球良し。キレも良し。付け入る隙がなかった。9回に登板した平良からは1点を奪ったが、あと1本が出ず。10試合連続で飛び出していたアーチも封じられては、どうしようもなかった。投手陣も西武打線の執念に、最後は踏ん張れなかった。8回に登板した池田が許した決勝点は、アウトと紙一重のタイミングだった。一塁へ足からスライディングした源田の足が一瞬早く、もぎ取られた29イニングぶり失点から、9回にも柳川が手痛い失点を喫してしまった。守備では今季最多の1試合3失策も失点にはつながらなかった。攻守で、うまくいかない日もある。そんな時こそ、切り替えだ。指揮官は、いつも見ている。新庄監督 切り替えてないなと思ったら、たぶん外す(交代させる)。表情というか、歩き方の顔の角度とか、ベンチでの雰囲気とか。でも、ちょっとずつ疲れも出てきているだろうし、今日は早く布団に入って...僕も(休んで切り替えます)。1勝1敗で迎える13日は西武3連戦の3戦目。勝って2カード連続の勝ち越しで終える。【木下大輔】

◆西武の平沼翔太外野手(27)の今季初安打は、勝利を決定づける貴重な適時打となった。負傷した渡部聖の代わりに途中出場し、9回無死二塁で迎えたこの日3打席目。日本ハム柳川の低め150キロをセンターへ打ち返し、二塁走者西川をホームに迎え入れた。打席前には西口監督から「あと2打席凡退したら、もうさよならや」と冗談交じりのジャブを入れられていたという。安打後、代走を送られてベンチへ戻ると「すいません、(今日)3打席目に打っちゃいました」とジャブ返し。それでも西口監督も「あそこは本当によく打ってくれた」とたたえる一打だった。平沼自身も今季7打席目での初安打に「ホッとしました」とし、天井を見上げながら「あ~、良かった...」としみじみ口にしていた。【金子真仁】

◆「0」続きだった西武が執念で勝った。26イニング連続無得点で迎えた8回2死一、三塁。9番源田壮亮内野手(32)が人生初という一塁への足からのスライディングで内野安打をもぎとり、先制適時打にした。9回にも得点し、今季11試合目にして初の2イニング連続得点。8回無失点と好投した隅田知一郎投手(25)も報われ、今季初めて日本ハムにも白星を挙げた。走り出してから約3・9秒間のどこでそうしようと判断したのか、源田に記憶はない。「とっさに。とっさにです」。一、二塁間への詰まった小飛球がバウンドし、二塁ゴロか内野安打か間一髪。右足から一塁に滑り込んだ。野球人生で「初めてです」というプレーで、判定は見事セーフに。西武に27イニングぶりに得点が入り、源田はパンッと手をたたいた。貴重な右足が一塁ベースに強くささった。3回、三塁を回った渡部聖が同じような強さで地面にさし、右足首を痛めていた。よぎらなかったのか。源田は「全然」と即答。「いや、もう、まじで勝ちたかったんで」と目尻を下げた。前夜は3三振。6番打者で果たせなかった役割を翌日、9番打者として果たした。オフの自らの騒動で自らレギュラーを撤回して始まった、この春。「逃げも隠れも、するつもりないので」と野球道に励んだ。周囲も"その後"の源田を見ていた。西口監督は「精力的にやっているし、他の野手を投手のところに行かせたり。いろいろ周りを見てできている」と信頼する。北海道にも大勢のファンが押しかける。開幕3連敗の悔しさにまずは一矢報いた。「練習からもう1回ちゃんとやって、明日も打ちたいですね。それだけです。勝てばいいっす。勝てばいい」。汗をぬぐいながらそう言って、また懇願の顔になる。試合前には中村剛が「源田、頑張れ!!」と甲高く声を張っていた。源田、頑張った。【金子真仁】

◆西武の隅田が8回を投げ、単打4本に抑えて無失点と好投し、今季2勝目を挙げた。打線は八回2死一、三塁から源田の適時内野安打で均衡を破り、九回は途中出場の平沼が適時打を放って加点した。日本ハムは連勝が4で止まった。

◆西武は源田の一打で27イニングぶりに得点を挙げた。八回2死一、三塁で二塁への内野安打が殊勲打に。一塁ベースに足から滑り込み、執念で1点をもぎ取り「本当に勝ちたかった。良かった」と率直に喜んだ。低調な打線は序盤から拙攻の繰り返し。八回も無死二、三塁から2者が倒れ、嫌な流れだった。計3安打と復調の兆しを見せた源田は「いい感じ。明日13日も打ちたい」と力強く語った。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
931 0.750
(↑0.023)
-
(-)
13060
(+4)
39
(+2)
11
(-)
6
(+1)
0.309
(↓0.002)
2.600
(↑0.05)
2
(-)
日本ハム
850 0.615
(↓0.052)
1.5
(↓1)
13050
(+1)
40
(+2)
15
(-)
2
(-)
0.233
(↓0.004)
2.680
(↑0.05)
3
(-)
ソフトバンク
661 0.500
(↑0.045)
3
(-)
13059
(+8)
53
(-)
11
(+1)
10
(-)
0.264
(↑0.009)
3.720
(↑0.3)
4
(1↓)
ロッテ
570 0.417
(↓0.038)
4
(↓1)
13137
(-)
42
(+8)
6
(-)
3
(-)
0.214
(↓0.01)
2.810
(↓0.2)
5
(1↑)
西武
470 0.364
(↑0.064)
4.5
(-)
13228
(+2)
40
(+1)
3
(-)
11
(+2)
0.219
(↑0.005
3.310
(↑0.22)
6
(1↓)
楽天
480 0.333
(↓0.031)
5
(↓1)
13127
(+2)
47
(+4)
2
(-)
11
(+1)
0.244
(↓0.001)
3.800
(↓0.02)