楽天(★2対5☆)日本ハム =リーグ戦1回戦(2025.04.08)・楽天モバイルパーク宮城=
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日本ハム
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楽天
0200000002401
勝利投手:伊藤 大海(1勝1敗0S)
敗戦投手:則本 昂大(1勝1敗2S)

本塁打
【日本ハム】万波 中正(2号・4回表2ラン)
【楽天】浅村 栄斗(1号・2回裏2ラン)

  DAZN
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◆日本ハムは2点を追う4回表、万波の2ランで同点とする。そのまま迎えた9回には、清宮幸の適時二塁打とレイエスの適時打で3点を挙げ、リードを奪った。投げては、先発・伊藤が9回2失点13奪三振の完投で今季初勝利。敗れた楽天は、5番手・則本が踏ん張りきれなかった。

◆体調不良で2試合連続で欠場していた日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が、3試合ぶりにスタメン復帰した。試合前練習では「メッチャ、ゲンキ」と笑顔いっぱいで調整し、「3番DH」に入った。前カードのオリックス戦で右太もも裏に違和感を覚えていた野村佑希内野手(24)は「4番一塁」で、3試合ぶりに守備に就く。1番打者にはチーム9試合目で6人目の登用となる松本剛外野手(31)が今季初めて抜てきされた。

◆日本ハム柳川大晟投手(21)が今季初昇格し、ベンチ入りメンバーに入った。先発志望で臨んだ春季キャンプ終盤に昨季も活躍した中継ぎへ配置転換され、2軍へ合流。ストロングポイントの直球を磨き直し、イースタン・リーグでは4試合すべて中継ぎ登板で1勝0敗、防御率0・00。計4イニングを投げて8奪三振で奪三振率は18・00と無双の投球を続けていた。試合前に柳川は「4月中に上がりたいなと思ってたんで、思ったより早く上がれたのでうれしいです」と笑顔。新庄監督からは「(試合の)展開にもよると思うけど『投げると思っていて』っていう感じです」と声をかけられた。ブルペン待機で今季初登板に備える。

◆楽天浅村栄斗内野手(34)が、今季本拠地チーム1号となるアーチをかけた。「6番一塁」で先発。0-0の2回1死一塁の第1打席、1ストライクから日本ハム伊藤の136キロスライダーを左中間に放り込んだ。先制の1号2ランを放った主砲は「打ててよかったです。(先発の藤井)聖頑張れ」と笑顔。この1発で7試合連続安打とした。初本塁打は昨季が59打席目だったが、今季は29打席目。300本塁打まで残り2本、2000安打まで残り27本とした。

◆楽天藤井聖投手(28)にとって悔しさにじむ今季初登板となった。日本ハム戦に先発し、5回85球、5安打4四死球2失点。もともと本拠地開幕投手に指名されていたが、雨天中止で2試合流れ、この日が初登板だった。毎回、走者を背負う苦しい展開となった。3回まで無失点でしのいでいたが、4回2死一塁から万波にスライダーを捉えられて同点2ランを被弾。5回2死満塁のピンチは乗り切ったものの、5回を投げ終えたところで降板となった。藤井は「(浅村の)ホームランで先制をしてもらったのに、自分もホームランを打たれて追いつかれてしまい申し訳ないです。カード頭なので長いイニングを投げたかったのですが、そこも悔しいし申し訳ないです」と肩を落とした。

◆日本ハム伊藤大海投手(27)が自己最多の13奪三振の快投で今季初完投勝利を挙げ、チームの連敗を3で止めた。2回1死一塁で浅村に先制1号2ランを浴びた直後に仕留めた武藤の空振り三振から、気温11~12度と肌寒い中でも貫いた半袖姿での奪三振ショーが始まった。これまではルーキーイヤーの21年4月7日ソフトバンク戦(札幌ドーム)、3年目の23年9月2日オリックス戦(エスコンフィールド)で記録した11奪三振が最多だった。打線も伊藤の快投に応えるように4回に万波が同点2号2ラン。9回には相手守護神の則本から清宮幸が決勝の2点適時二塁打を放った。

◆楽天西口直人投手(28)が、3者連続三振の圧巻リリーフを見せた。同点の6回から2番手で登板。先頭の代打矢沢を114キロカーブで見逃し三振に封じると、続く万波は152キロ直球で空を切らせた。最後は奈良間をこの日最速の155キロ直球で空振り三振に仕留めた。「真っすぐに関しては空振りも取れてましたし、感覚は良かったかなと思う」とうなずいた。西口は23年9月に右肘のトミー・ジョン手術を受け、昨季は育成選手としてリハビリに励んできた。今年2月のキャンプ期間に支配下復帰を果たすと、開幕1軍入りしてブルペンを支えている。楽天モバイルパークでの登板は23年6月1日DeNA戦以来677日ぶり。1回無安打無失点で完全復活を印象づける15球となった。「ほんと2年ぶりぐらいの本拠地のマウンドで、すごい声援が力になりましたし、ファンの人の声から勇気をもらえて、いいピッチングができたかなと思う」と力を込めた。

◆日本ハムの"半袖エース"伊藤大海投手(27)が肌寒い仙台で連敗を止めた。この日の120球目は152キロ直球。気持ちも乗ったストレートで代打伊藤のバットに空を切らせた。自己最多13奪三振で今季初完投勝利。「先週のホーム開幕戦でふがいない投球をしてしまった。今日はカード頭で絶対最後まで投げるんだという気持ちで投げました」。雄たけびを上げた午後9時の気温は10度。寒さを感じさせない熱投だった。奪三振ショーの起点は、悔しい被弾だった。2回、浅村に先制1号2ランを献上。「うわぁ、またか」。1週間前の本拠地開幕戦では2被弾を浴びて負け投手となったが、同じ失敗を繰り返さないのがエースだ。「やっぱ攻めきらないと、ああいう結果になる。そこで気持ちを切り替えられた」。次打者の武藤から、この日最初の奪三振。力のこもった直球を軸にスライダー、フォーク、スプリット、カットボールと変幻自在にウイニングショットを操り、三振の山を築いた。5回5失点だった前回登板後も投球フォームや取り組みは「本当に何も変えてないです。そのまま、行きます」。ブレない強さがエースの真骨頂。「半袖しか持ってないです」と昨季から続ける半袖姿も変えず...。でも「さすがに...」と、この日はイニング間に上着を羽織った。「強がっちゃいました」と笑ったが、マウンドではいつもの頼りになる"半袖エース"が最後まで君臨した。新庄監督も「丁寧に9回まで投げられる精神面の良さが出た。投げるタイミングもいいし、体力もあるし、後ろ髪もなびいてたしね」と笑顔でたたえた。【木下大輔】

◆日本ハム清宮幸太郎内野手が9回2死一、二塁で決勝の適時二塁打を放った。「(松本)剛さんが執念で(四球を選んで)つないでくれたので、完全にそれが乗り移ったなって感じです」。前カードは守備でのミスが黒星につながるなど気持ちの晴れない試合も続いていた。「今日しか来られないファンの人たちもいる。その人たちのためにプレーしようと気持ちを切り替えた」と今季3度目の勝利打点を振り返った。▽日本ハム万波(4回に1日遅れの"バースデー弾"となる同点2号2ラン)「ジェイ(一塁走者の野村)をゆっくりかえすためにも長打が欲しかった。最高の結果になってよかった」

◆楽天浅村栄斗内野手(34)が、今季本拠地チーム1号を放ち、通算300本塁打まで残り2本とした。0-0の2回1死一塁、1ストライクから日本ハム伊藤の真ん中スライダーをフルスイングし、左中間スタンドに運んだ。1号先制2ランに「上がりすぎてちょっと詰まってたんで、入らないかなと思ったんですけど、入ってくれて良かった。結果、ホームランになったんで。感触的には良かった」。ヤクルト山田に続くプロ野球史上47人目となる大台が近づいてきた。初本塁打は昨季が59打席目(14試合目)で飛び出したが、今季はその半分の29打席目(8試合目)だった。「そこはあんまり考えてなかったですけど、本拠地で早めに出たんで、まあ勝ちたかったですけど。打席自体は良かった」と振り返った。チームは逆転負けを喫したものの、7試合連続安打と好調を維持。平成生まれ初の通算2000安打まで残り27本とした。ここまで継続して安打が出ているが「出ない時もやっぱり年間通してやっていく中であるので、その波をなるべく少なく。コンスタントに打てればなと思う」と力を込めた。

◆体調不良から3試合ぶりにスタメン復帰した日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が値千金の一打を放った。「メッチャ、ゲンキ」と試合前練習から完全復調をアピールし、3番DHで出場。8回に復帰後初安打となる右前打を放つと、9回は清宮幸の勝ち越し打の直後にダメ押しの中前適時打。新庄監督も「あの1点は、でかい」と感謝するほどの大仕事を果たし、存在感を示した。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(25)が、みんなの思いを打球に乗せて決勝打を放った。楽天戦(楽天モバイルパーク)の9回2死一、二塁で中堅後方を襲う決勝の2点適時二塁打。前カードのオリックス3連戦では三塁守備で悔しい思いをした主砲が、気持ちを切り替えて最高の場面で仕事を果たした。エース伊藤の今季初完投勝利をアシストする一打で、チームの連敗も3で止めた。試合が始まるまでに清宮幸は心を立て直していた。清宮幸 いや、もうなんて言うんですかね...。その日、その日で、今日しか来られないファンの人たちがいるんで。本当その人たちのために精いっぱいプレーしようって切り替えました。チームが3連敗を喫した6日オリックス戦では、三塁守備で打球処理を判断ミスし、逆転負けのきっかけをつくった。試合後には「最近やっぱり守備で結構迷惑をかけているんで」と自らを責めたが、次の試合はやってくる。いつも大きな声援を送ってくれるファンのためにも、引きずってはいられない。強い気持ちで臨むと、最高の場面が巡ってきた。同点の9回2死一、二塁で打席が回った。先輩の姿にも心を動かされていた。清宮幸 (松本)剛さんが執念でつないでくれたんで、もうそれが乗り移ったなって感じです。打球を見ながら「うわぁ、捕られちゃったかな」と思ったんですけど、よかったです。今季初めて1番でスタメンの松本剛が2球で追い込まれながらも、冷静に見極めて四球で出塁。チャンスを広げてくれた選手会長の必死な姿に、選手会副会長も燃えた。左中間寄りへの大飛球。右中間寄りに守っていた中堅辰己が追いつきながらも捕球できず、勝ち越しとなる2点適時二塁打となった。清宮幸 ほんと(伊藤)大海さんのピッチングあってこそだったと思いますし、なかなか点が取れない展開でしたけど、ああやって剛さんが粘ってくれたんで。もちろん奈良間のヒットもあったし、みんなで取った点だったんじゃないかなと思います。これで勝利打点はチーム9試合目で早くも3度目だ。チームのため。ファンのため。ひとりじゃないから。大丈夫、いける。みんなの思いを背負える清宮幸が、今季は何度も勝利に導いてくれる。【木下大輔】

◆日本ハム新庄剛志監督(53)の「予言」がまた的中した。開幕前に「9試合で5勝4敗。1つ勝ち越すのを続ける意識で」と話していたが、この日で9試合を終えて5勝4敗。「あんま当たらんで、よかったけど」と苦笑いも現状では御の字。「もう1回、9試合をそういう気持ちで。4敗できるっていう気持ちの余裕がいい。うまくいってないからね、今は。このチームは爆発したらどこまで上に行くんやってぐらい行くんで」と長いシーズンを見据えた。

◆楽天は終盤の逆転負けで連勝はならなかった。同点の9回2死一、二塁、守護神の則本昂大投手が日本ハム清宮幸に勝ち越しの2点二塁打を浴びるなど3失点。三木監督は「非常に残念な試合でしたけど、そこは僕の責任」。則本への変わらぬ信頼を口にし「開幕して試合の終盤、大変難しい局面でいつも投げてくれてる。今日のことをしっかり胸に、またチームのために腕を振ってもらいたい」と話した。

◆楽天・浅村栄斗内野手(34)が「6番・一塁」で先発出場し、先制となる今季1号2ランを放った。0-0、二回1死一塁。伊藤の2球目を捉え、左翼スタンドに運んだ。球団広報を通じて、「打ったのはスライダーかカットボール。打ててよかったです。(味方先発の藤井)聖頑張れ」とコメントした。

◆日本ハムが競り勝った。伊藤大海投手が自己最多の13三振を奪い、2失点完投で今季初勝利。打線は四回に万波中正外野手が同点2ランを放ち、2―2の九回2死一、二塁から清宮幸太郎内野手の2点二塁打などで3点を勝ち越した。

◆楽天・浅村栄斗内野手(34)が二回に先制となる左越え1号2ランを放った。「打てないときもあるので、その波をなるべく少なくしたい。本拠地で早めに打てたけど、勝ちたかった」。逆転負けに悔しさをにじませた。昨季は59打席を要した最初の一発が、今季は29打席目で飛び出した。通算300本塁打まで2本、通算2000安打まで27安打とした。

◆楽天は2―2の九回に登板した抑えの則本が3失点して敗れた。2死一塁で、1番の松本剛に追い込んでから四球を与えたのが痛恨だった。続く清宮幸に2点二塁打、レイエスにも適時打を浴び「投球内容が悪かった。もう一回、見つめ直して次に備えたい」と言葉を絞り出した。昨季は防御率7・62と打ち込まれた難敵に対し、今季初対戦でも苦杯をなめた。「(相性は)関係ない。自分の状態が悪かっただけ」と自身に厳しい目を向けた。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
720 0.778
(↓0.097)
-
(-)
13442
(+2)
25
(+5)
8
(+1)
4
(+1)
0.316
(↓0.002)
2.410
(↓0.07)
2
(1↑)
日本ハム
540 0.556
(↑0.056)
2
(↑1)
13429
(+5)
36
(+2)
11
(+1)
1
(-)
0.209
(↑0.007
3.510
(↑0.19)
2
(1↑)
ロッテ
540 0.556
(↑0.056)
2
(↑1)
13433
(+7)
27
(+3)
5
(-)
3
(-)
0.220
(↑0.012)
2.410
(↓0.07)
4
(2↓)
楽天
440 0.500
(↓0.071)
2.5
(-)
13522
(+2)
21
(+5)
2
(+1)
9
(-)
0.246
(↓0.015)
2.550
(↓0.36)
5
(1↑)
ソフトバンク
360 0.333
(↑0.083)
4
(↑1)
13435
(+5)
39
(+2)
6
(-)
6
(-)
0.252
(↑0.006)
4.110
(↑0.27)
6
(1↓)
西武
260 0.250
(↓0.036)
4.5
(-)
13524
(+3)
37
(+7)
3
(+1)
7
(-)
0.232
(-)
4.310
(↓0.39)