1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 1 | 0 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 4 | 7 | 0 | 3 |
巨人 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 3 | 6 | 0 | 1 |
勝利投手:富田 蓮(1勝0敗0S) (セーブ:岩崎 優(0勝0敗3S)) 敗戦投手:赤星 優志(1勝1敗0S) 本塁打 |

![]() |
![]() |
![]() |
◆阪神は1-1で迎えた3回表、近本の2ランで勝ち越しに成功する。その後8回には、佐藤輝がこの日2本目となるソロを放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・富田が5回1失点で今季初勝利。敗れた巨人は、9回に岡本の2ランで1点差に迫るも、反撃は及ばなかった。
◆巨人坂本勇人内野手(36)が「7番三塁」で2試合ぶりにスタメン復帰する。坂本は3日の中日戦(バンテリンドーム)で「7番三塁」でスタメン出場。今季初安打に加えて2本の犠飛を放ち、田中将大投手(36)の復活勝利をアシストした。先発は赤星優志投手(25)が務める。
◆カード勝ち越しへ、阪神のスタメンが発表された。先発は今季初勝利を狙う富田蓮投手(23)。前回、開幕2戦目となった3月29日広島戦(マツダスタジアム)では粘りながらも、4回5安打1失点で降板。いまだ先発としての白星がなく、記念すべき1勝をつかみたいところだ。今季初の伝統の一戦となった前夜は、7-2で快勝。開幕カードとなった広島3連戦以来、2カードぶりのカード勝ち越しを狙う。
◆タレントの中山秀征(57)が始球式を行った。自身がMCを務める日本テレビ系の情報番組「シューイチ」(土曜午前5時55分、日曜午前7時30分)の番組名にちなんで、背番号「11」のユニホーム姿で登場した。15年前の始球式は大暴投だったが、この日はノーバウンドのストライク投球。帽子を取りながらスタンドの歓声に応えた。グラウンドを後にする際には阿部慎之助監督(46)と握手も交わすなど、終始笑顔の始球式となり「今日は、投球前にしゃべることができて緊張がほぐれました。泉口選手が座ってくれていて心強かったです。私が始球式をした試合は、ジャイアンツは勝ちます!チームの皆さんのチカラで、勝利を期待しています!!」とコメントした。タレントの中山秀征(57)が始球式を行った。自身がMCを務め「シューイチ」の番組名にちなんで、背番号「11」のユニホーム姿で登場した。15年前の始球式は大暴投だったが、この日はノーバウンドのストライク投球。帽子を取りながらスタンドの歓声に応えた。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)が、区切りの球団8500号本塁打を放った。初回2死走者なしから左翼席にギリギリ届かせた1発。相手先発赤星の136キロ変化球を捉えた、先制アーチとなった。3日DeNA戦(京セラドーム大阪)で佐藤輝明内野手(26)が左中間へ今季2号2ラン。これで通算8499号とし、王手をかけて臨んだ一戦だった。1リーグ時代から存続する巨人、阪神、中日、オリックス、ソフトバンク、日本ハムの中で、阪神がラストの到達となった。最近の節目のアーチでは、7000号が09年金本知憲、7500号は14年ゴメス、8000号は19年ソラーテが記録している。初本塁打は、36年5月4日セネタース戦(甲子園)の藤井勇。野口明からランニングホームランを放ったもので、これはプロ野球の第1号でもあった。
◆巨人岡本和真内野手(28)が左翼フェンス直撃の適時三塁打を放ち、同点に追いついた。1点を追う1回2死一塁、左腕富田の128キロカットボールを捉えた打球は左翼フェンス直撃。左翼手の前川がジャンプするも捕球できず。打球が転々とする間に一塁走者の吉川尚輝内野手(30)が一気に本塁に生還した。初回に先制を許したが、主砲の一打で試合は振り出しに戻った。岡本が三塁打を記録したのは22年9月9日、中日戦(東京ドーム)以来、約3年ぶり通算3本目。4番が初回から打って、走ってチームに貢献した。
◆3回終了時に東京ドーム名物イベント「すしレース」が開催された。まぐろ、こはだ、たまご、えび、あなごのコスチュームに身を包んだ小学生以下の子どもたち5人がレースに参加。この日は、あなごがスタート直後から抜け出し、ぶっちぎりのトップでゴールした。3月の開幕戦から勝者はあなご、あなご、えび、えび、あなごとなっている。あなごは2連勝中だったえびの勢いを食い止め、今季3勝目をつかみ取った。
◆阪神近本光司外野手(30)が、球団通算8501号となる今季1号を放った。1-1で迎えた3回2死一塁、巨人赤星の初球のスライダーを迷わず振り抜いた。打球は高々と上がって、そのまま右翼スタンドへ。大きな勝ち越し2ランとなった。球団通算8500号に王手をかけて臨んだ今試合で、初回2死から佐藤輝が今季3号ソロを放ち、メモリアルアーチとした。その勢いのまま、虎のリードオフマンも虎党を喜ばせた。
◆阪神先発の富田蓮投手(23)が、今季初勝利の権利を持って降板した。「3回まで上ずってしまうボールも多かったのですが、4回、5回は修正して自分の投球ができました。前回登板より少しですがイニングも伸ばすことができたので、次回はもっと投げていけるように頑張ります」1点リードの初回2死一塁、4番岡本和から左翼フェンス直撃の適時三塁打で一気に失点。それでも2回以降は、無失点投球を継続し、3回から5回までは1人の走者も出さなかった。6回に2番手及川雅貴投手(23)への交代が告げられて降板。5回3安打1失点と試合をつくった。ベンチでは藤川監督とガッチリ握手。先発として初勝利の権利を持って、ブルペン陣に勝利を託した。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)がこの試合2発目となる左翼への4号ソロを放った。2点リードの8回1死。巨人ケラーの152キロ直球を思い切り振り抜いた。左翼へ高々と上がった打球は、そのままスタンドイン。初回には球団通算8500号となる先制ソロを放っており、今季初の1試合2発を決めた。
◆巨人高梨雄平投手(32)が7回から登板し、先頭の阪神前川右京外野手の背中に死球を当て、場内が一時騒然とした。2点ビハインドの状況で2番手で登板。この日1安打の前川の内角を攻め、4球目を背中に当てた。これを受けて左翼スタンド虎党は大ブーイング。ベンチの藤川監督は身を乗り出した。代走に島田が送られ、前川は途中交代となった。高梨はいきなり走者を背負うも、後続の木浪、坂本を連続三振。代打原口を敬遠し、この日勝ち越し弾を放った近本を二ゴロ。ブーイングが鳴り響く嫌な流れを、無失点で切り抜けた。
◆動画は下記Xロゴをクリックすると見られますパワーが開花キング独走へ佐藤輝明が今日2本目のホームランまたも逆方向??"野球一本" 「DAZN BASEBALL」月々2,300円 (年間プラン・月々払い)初月無料!4/14まで登録はこちら?https://t.co/xuxqErhJa9?プロ野球(2025/4/5)??巨人×阪神??Live on DAZN#オレをみろ #阪神タイガース pic.twitter.com/rrysacotsb
◆阪神が佐藤輝明内野手(26)のメモリアルアーチを含む2本塁打が飛び出し、伝統の一戦で連勝した。カード勝ち越しは広島との開幕カード(マツダスタジアム)以来、2カードぶり。阪神は開幕連勝の後、引き分けを挟んで3連敗を喫したが、再び連勝を飾った。虎の主砲がいきなり東京ドームを盛り上げた。初回2死走者なしから、佐藤輝が相手先発赤星の136キロ変化球を捉え、左翼席ギリギリに先制の3号ソロ。これが球団通算8500本塁打となった。直後に追いつかれるも、1-1のまま迎えた3回2死一塁、近本光司外野手(30)が赤星の初球スライダーを振り抜き今季1号2ラン。球団8501本目のアーチで、勝ち越しに成功した。さらに2点リードの8回1死で、再び佐藤輝が巨人ケラーの152キロ直球を思い切り振り抜き、左翼席へ4号ソロ。今季初の1試合2発を決めた。先発の富田蓮投手(23)は5回3安打1失点の好投で、プロ3年目で先発初勝利を挙げた。チームは今季初の伝統の一戦で、カード勝ち越しが決定。敵地で3連勝を挙げて一気に勢いに乗りたい。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)のメモリアルアーチを、藤川球児監督(44)も祝福した。初回2死走者なしから、佐藤輝が相手先発赤星の136キロ変化球を捉え、左翼席ギリギリに先制の3号ソロ。これが球団通算8500本塁打となった。「佐藤(輝)はファンの方々からの期待も大きな選手ですから、それだけ記念すべきホームランを打ったということは、タイガースの選手もスタッフも、それからファンの方々も、全ての方にとってハッピーな出来事ですね。しかも勝てたしね」2点リードの8回にも4号ソロを放ち、今季初の1試合2本塁打。虎の主砲がチームもファンもハッピーにさせた。
◆今季初の伝統の一戦でカード勝ち越しを決めるも、藤川球児監督(44)は表情を引き締めた。初回に佐藤輝が先制3号ソロを放つと、1-1で迎えた3回2死一塁で近本が勝ち越しの今季1号2ラン。8回には佐藤輝にこの試合2発目となる4号ソロが飛び出し、連勝とした。先発の富田は5回3安打1失点で、プロ3年目で先発初勝利。「この前は4回で降板したんですけど、今日は4回の途中で1球いいボールが決まって、そこから安定感が出ましたからね。新たなところに少しこう、見えた気がしますね、次がね」と評価した。インタビュアーから6日の第3戦は、3連勝をかけて門別が先発するがと問われると「1日1日、デー・バイ・デーですから、明日は門別が素晴らしいピッチングをしてくれることを願いながら、ゆっくり寝たいと思います」と落ち着いた表情で話した。
◆巨人が一発攻勢に沈んだ。阪神に2連敗し、今季初のカード負け越しも決まった。阿部慎之助監督は試合後「いい集中力を出してくるよね、やっぱね。ここだっていう時はね。そこは見習うとこですよね」と、3本塁打で4得点を挙げた阪神打線に脱帽した。打線も阪神先発の富田を打ち崩すことができなかった。初回に岡本の適時三塁打で一時同点としたが、その後は攻めあぐね「なかなかチャンスができなかったね」と指揮官。9回に岡本の2ランで1点差に迫り「もうちょいだったけど」としながらも「(阪神の)ピッチャー陣は盤石だし、いいピッチャーが多いので。なかなか点は取れないなと思って見てるんだけど」と冷静に敗戦を受け止めた。連敗脱出が懸かる「伝統の一戦」第3戦に向け、阿部監督は「とにかく連敗を止められるようにね。切り替えて頑張ります」と前を向いた。
◆阪神近本は攻守で勝利に直結するビッグプレーを決めた。まずは中堅守備だ。同点の2回裏1死三塁。8番門脇の右中間への飛球に快足を飛ばすと、ワンステップしてホームベース上の捕手坂本へ寸分狂わぬツーバウンド送球。「気づいたら投げていて、気づいたらキャッチャーが...。(捕手へのラインとか)そんな考えている暇はなかったです」。間一髪のタッチアウトで流れを引き戻した。直後の3回表1死一塁。今度は赤星の初球、低めスライダーを巧みにすくい、右翼フェンスオーバー。チーム8501号となる今季1号2ランは決勝弾だ。「スライダーを狙っていたわけじゃない。反応で。甘い球だったので」。自然と体が反応した千金プレーの連発で先発富田を援護。それでも自身の個人成績には「そこは別に気にしていない。チームが勝てたらいい」と冷静に球場を後にした。
◆先発赤星優志投手(25)が失投を悔やんだ。6回3失点と試合をつくったが今季初黒星。初回2死から佐藤輝に先制弾を浴び、3回には近本に2ランを被弾。「甘く入ったボールをホームランにされたのは反省点。次回は攻撃の流れをつくる投球をしたい」。杉内投手チーフコーチは「来週も先発でいいと思う。次につなげてくれたら」と次週も先発起用することを示唆した。
◆巨人岡本和真内野手(28)がチーム全打点をたたきだした。1点ビハインドの初回2死一塁から一時同点となる適時三塁打を放った。22年9月9日、中日戦(東京ドーム)以来、約3年ぶり通算3本目の三塁打に「三塁まで走るの久々やったんで疲れました」と汗をぬぐった。最終回には2死三塁から左翼スタンド上段に飛び込む2号2ランを放つも、勝利にはつながらなかった。「3連敗しないように明日勝てるように頑張りたい」と切り替えた。
◆千両役者がメモリアルアーチを決めた! 阪神佐藤輝明内野手(26)が伝統の一戦で球団通算8500号を放ち、2連勝でのカード勝ち越しに貢献した。初回に記念の先制3号ソロ、8回にも4号ソロを運んで巨人戦初の1試合2本塁打。3回には近本光司外野手(30)にも1号決勝2ランが飛び出し、今季初の3発で巨人を連倒した。きょう6日も勝って3連勝なら首位に立ち、8日のヤクルト戦で始まる甲子園開幕6連戦を迎えることができる。打った瞬間、ではなかった。佐藤輝の打球は左翼へ高く上がった。なかなか落ちてこない。東京ドームのざわつきが増す。スタンドギリギリに着弾すると、左翼阪神ファンから地鳴りのような歓声がはじけた。「上がりすぎたかなと思ったんですけど。何とか入ってくれてよかったです」初回2死。先発赤星の136キロカットボールを捉えた先制の3号ソロは球団通算8500号。3日のDeNA戦では8499号を放って王手をかけた男が、自ら大台にその名を刻んだ。幼少期は1人の阪神ファンだった。地元西宮から甲子園に何度も通い、ファンクラブにも入会。憧れた大先輩たちの豪快な打撃は、今も記憶に残っている。「僕が小さい頃はよくホームランが出ていた。またそこに僕が1本ずつ積み重ねたことが、よかったんじゃないですか」。球団創設90周年を迎えた今季。歴史に名を連ねた背番号8は、少しだけ笑みをこぼした。1発では終わらない。3回に出た近本の8501号勝ち越し2ランに続き、2点リードの8回には元同僚ケラーの真ん中外寄りの152キロ直球を粉砕。またも左翼席にたたき込む8502号の4号ソロも決めた。昨秋キャンプから意識を置いてきた、中堅から左中間方向への打球。新打法が結実したような左翼への1試合2発は、プロ5年目で初だ。巨人戦の2発も初めてで、4本塁打&8打点は両リーグトップの2冠。シーズン71本塁打の量産ペースで、開幕直後こそ遠のいた快音が、完全に戻っている。開幕前に「イチ押し」選手に挙げた藤川監督も大喜びだ。「ファンの方々からの期待も大きな選手ですから。記念すべきホームランを打ったということは選手もスタッフもファンの方々も、すべての方にとってハッピーな出来事ですね」。今季初の1試合3発で巨人戦のカード勝ち越しを決め、再び貯金を1に戻した。首位巨人に0・5差に肉薄し、7日も勝てば首位に立てる。佐藤輝は「もっともっといい当たりを増やしていきたい」と貪欲に言った。そのバットで巨人戦3連勝を導いて勇躍、8日からの甲子園開幕6連戦に臨む。【波部俊之介】
◆阪神富田蓮投手(23)が先発でのプロ初勝利をG倒で決めた。今季2度目の先発で5回を3安打1失点。救援陣にあとを託してベンチに腰かけると、藤川監督からがっちり握手でねぎらわれた。新人の23年4月1日のDeNA戦(京セラドーム大阪)で1回を無失点に抑えて1勝目を手にしたが、先発での味は格別だ。「1年目からずっと悔しい思いをしていたので。先発で勝てたのは自分の中で何か変われる部分だと思います」初回こそ2死一塁から岡本和に同点適時三塁打を浴びたが、勝ち越しは許さず。3回からの3イニングは走者を許さなかった。プロ4度目の先発チャンスでつかんだ、待望の1勝目だ。キャンプからの実戦で結果を残して初の開幕ローテ入り。昨季はロング救援などでブルペンを支えたが、1軍戦先発はなかった。大役に重責も感じていた。「見えないところで不安というか『いつも以上の自分を出してやろう』みたいな。『チームを勝たせたい』とか、自分には少し行きすぎた気持ちが出ていた」背中をしてもらったのは経験豊富な周囲の先輩たち。その1人が自主トレで師事した元ソフトバンクの日米165勝左腕、和田毅氏(44)だった。ローテ入りを報告した際、貴重な言葉をかけられた。「開幕ローテ入りはリーグで36人しかできない。プレッシャーもあると思うけど、まずは誇りを持って楽しんで。いい緊張感を持ってやっていくといいよ」チームに6人だけの開幕ローテ投手。気負いは誇りに変わり自信に昇華した。「自分のパフォーマンスをするだけだなと。気持ち的にも楽になりました」開幕7試合でチームの先発勝利は、村上の2勝にとどまっていた。レジェンドの金言を胸に渾身(こんしん)の68球。「この勝ちを今後につなげられるように。意味ある試合にしていきたい」。勝利球は両親に渡す予定。大きな1歩を踏み出した。【波部俊之介】富田蓮(とみだ・れん) 2001年(平13)9月6日生まれ、岐阜県出身。大垣商から三菱自動車岡崎を経て、22年ドラフト6位で阪神入団。1年目の23年に中継ぎで開幕1軍入りし、2戦目の4月1日DeNA戦で初登板初勝利。昨季は自己最多33試合に登板し防御率0・76。176センチ、76キロ。左投げ左打ち。今季推定年俸は2800万円。▽阪神坂本(先発富田を好リード)「1人1人先に勝負していこうという話をして。3、4回ぐらいから持ち味を出して、粘り強く投げてくれたと思います」▽阪神及川(6回の1イニングをオール二ゴロで抑え5試合連続0封)「トミ(富田)も同級生ですし、自分も手伝えたという部分ではやっぱりうれしい。おめでとうございます、はい」▽阪神桐敷(8回のアウト3つはオール三振)「結果的に0でいけたのはよかったし、クイックなり間とかをしっかり使えてよかった。でも門脇選手には当ててしまったのは申し訳ない」
◆守備の安定感が、打撃にも好影響を及ぼしている。試合前練習で、阪神佐藤輝明内野手(26)はひとつのルーティンを続けている。田中内野守備走塁コーチが投げる緩いショートバウンド捕球を繰り返し、球際のハンドリングを磨いている。開幕前に戦ったドジャースのベッツら、超一流大リーガーも行っていた基礎練習。実は、佐藤輝も沖縄・宜野座キャンプから実践していた。田中コーチは「『彼らもやっているんだな』というのがあったんじゃないかな。今やっているのは輝が『やりましょう』と自分から言ってきた」と明かした。さらに前向きに、守備向上に取り組んできた。昨季は両リーグ最多23失策も、今季はまだ0失策で好守が目立つ。この日も、7回にはヘルナンデスの鋭いゴロを逆シングルで捕球。正確に一塁へ送球していた。地道に向上させる守備力が、打撃好調の土台にある。【阪神担当=波部俊之介】
◆6日の巨人との3回戦(東京D)には阪神・門別啓人投手(20)が先発する。プロ初勝利に向け、この日はキャッチボールなどで調整した。前回登板の3月30日広島戦(マツダ)では五回途中2失点で敗戦投手になり「次は1イニングでも長いイニングを投げたい」と闘志を燃やす。東京ドームでの巨人戦は、昨季初先発で3回6失点を喫した因縁の地。高卒3年目の左腕は「巨人にやられているイメージがある。そのイメージをなくせるようなピッチングができれば」と意気込んだ。
◆阪神・富田蓮投手(23)が先発する。開幕ローテーションの座をつかんで臨んだ前回登板、開幕2戦目だった3月29日の広島戦(マツダ)では4回5安打1失点で降板。この1週間では変化球の精度を修正点に挙げて取り組んできた。首位巨人との対戦を前に、登板前日の4日には「たぶん、誰が出てきても調子がいいと思う。でも、自分のピッチングをしっかりとしていけば、味方も打ってくれると思う。前回は4イニングで終わってしまったけど、今回は先発の役割をしっかりと果たして、しっかりと後ろにつなげたら」と意欲。先発としての初勝利を目指し、自分の腕と、前夜は今季最多となる13安打7得点とつながった打線を信じ、巨人打線に立ち向かう。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が「3番・三塁」で出場し、一回に球団通算8500号となるメモリアルアーチを放った。巨人先発・赤星を相手に2死走者なしの場面で第1打席へ。カウント1―1からの3球目、ファーストスイングで136㌔の変化球を振り抜くと、打球は左翼席最前列へ突き刺さった。佐藤輝自身の通算500安打でもあった。この一発は1リーグ時代を含めた球団通算8500号という節目のアーチ。3日のDeNA戦(京セラ)の八回に左中間2ランで王手をかけた主砲が、この伝統の一戦でメモリアルなアーチを見舞った。8500本塁打は史上9球団目だった。
◆阪神・富田蓮投手(23)が一回に同点打を浴びた。佐藤輝の本塁打で1点を先制した直後の一回、1死からキャベッジに内野安打を許すと、2死一塁で4番・岡本に低め変化球を捉えられた。打球は高々と舞い上がり、左翼・前川が懸命に腕を伸ばすも、フェンス直撃の三塁打。それでも続くヘルナンデスを二飛に仕留めて、最小失点で切り抜けた。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)が「3番・三塁」で出場し、一回に球団通算8500号となるメモリアルアーチを放った。「打ったのカット(ボール)かな。いい形で打てたと思いますし、しっかりと自分のスイングができました。すぐに追いつかれてしまったので、また勝ち越せるように、次の打席も万全な準備をして、集中して臨みたいと思います」巨人先発・赤星を相手に2死走者なしの場面で第1打席へ。カウント1―1からの3球目、ファーストスイングで136㌔の変化球を振り抜くと、打球は左翼席最前列へ突き刺さった。佐藤輝自身の通算500安打でもあった。この一発は1リーグ時代を含めた球団通算8500号という節目のアーチ。3日のDeNA戦(京セラ)の八回に左中間2ランで王手をかけた主砲が、この伝統の一戦でメモリアルなアーチを見舞った。8500本塁打は史上9球団目だった。
◆阪神・近本光司外野手(30)が好守で先発の富田を救った。1-1で迎えた二回、1死三塁から木浪の一ゴロで三走・大山が本塁を狙うもタッチアウト。その裏、富田が先頭の甲斐に二塁打を許してピンチを招いた。続く坂本に左中間深くに打球を飛ばされるも、近本の広い守備範囲で中飛に。走者が三進し、1死三塁から見せ場がやってきた。門脇の浅い中飛で三走の甲斐がタッチアップ。捕球した近本は本塁へワンバウンドでストライク返球し、本塁補殺を記録した。勝ち越しのピンチを防ぎ、レフトスタンドからは近本コールが湧き起こった。
◆阪神・近本光司外野手(30)が「1番・中堅」で出場。1―1の三回に勝ち越し2ランを放った。「打ったのはスライダー。打った瞬間は『どうかな』と思いましたが、入ってくれてよかったです。後ろにつないでいく意識を持って積極的にスイングしたことが、良い結果につながってくれたと思います」この回先頭の坂本が中前打で出塁するも、富田が送りバントを失敗。走者が入れ替わって1死一塁の状況でリードオフマンの第2打席が巡ってきた。巨人先発・赤星に対し、振り抜いたのは初球の変化球。高々と打ち上がった打球はそのまま右翼席に吸い込まれた。直前の二回の守備では1死三塁で門脇の飛球をキャッチすると、タッチアップをした三走・甲斐を本塁への好返球で刺し、マウンド上の富田を助けていたが、今度はバットで援護。この一発が近本の今季第1号で、チームにとっても今季7戦目で初となる1試合2発だった。
◆阪神・富田蓮投手(23)は5回3安打1失点。勝ち投手の権利を持ってマウンドを降りた。1-0の一回に岡本の三塁打で同点とされたが、最小失点に切り抜けると、二回には中堅・近本の好返球もあり無失点。3回以降は立ち直り、五回までの3イニングを完璧に抑えた。五回を投げ切った左腕はベンチで藤川監督とガッチリ握手。強力巨人打線を相手にも臆さず、切れのある直球で勝負する姿を見せた。「3回まで上ずってしまうボールも多かったのですが、4回5回は修正して自分の投球ができました。前回登板より少しですがイニングも伸ばすことができたので次回はもっと投げていけるように頑張ります。ここからは後ろを投げてくれるピッチャーのみんなを応援します」
◆巨人・赤星優志投手(25)が先発し、6回6安打3失点で降板した。一回2死から阪神・佐藤輝に左越え先制ソロを浴び、三回1死一塁から近本に右越え2ランで追加点を許した。29日のヤクルト戦(東京ドーム)では5回無失点の好投を披露し、今季初登板で初白星を挙げていた。この日に向け「立ち上がりやっぱり大事になると思うので、初回は全力で、そこから1イニングずつ投げていきたい」と話していた。
◆七回表の阪神の攻撃中、三塁側を埋める阪神ファンからブーイングが相次いだ。この回から登板した巨人・高梨が、先頭の前川に対する投球は背中付近を直撃する死球。2023年には近本が左腕から右脇腹付近に投球を受けた経緯もあるなか、ここで大ブーイングが起こった。さらに、前川には代走・島田が送られたが、打席の木浪への投球前に一塁けん制が挟まれると、再び野太い共鳴が膨れ上がった。島田の二盗成功後に巨人の内野陣がマウンドに集まり始めると、またもブーイング。2死後に代打・原口が登場するも、一塁が空いた状況で申告敬遠が告げられると、ここでも不満があふれかえり、異様な光景が続いた。
◆阪神・佐藤輝明内野手(26)がこの日2本目となる本塁打を放った。3-1で迎えた八回1死、カウント1-1から巨人・ケラーが投じた真ん中直球を完璧に捉えた。乾いた打球音を響かせ、白球は虎党が陣取る左翼スタンドへ。3点差に広げる貴重な追加点を主砲のバットで生み出した。一回には球団通算8500号となる本塁打を左翼スタンドへ運んだ。三回には近本が8501号を右翼スタンドへ。8502号を再び佐藤輝が刻んだ。佐藤輝の1試合2本塁打は昨年7月3日広島戦(マツダ)以来。これで今季4本塁打とし、セ・リーグの本塁打トップを走っている。
◆巨人は九回に4番・岡本の2号2ランで1点差に迫るも万事休す。阿部慎之助監督(46)は「もうちょいだった」と下を向いた。打線は阪神先発の左腕、富田に苦戦するなど今季最少タイの6安打。阪神投手陣に「やっぱりピッチャー陣は盤石だし、いいピッチャーが多い。なかなか点は取れないな」と舌を巻いた。一方、この日2本塁打を許した佐藤輝ら打線にも「なんて言うのかな。いい集中力を出してくるよね、やっぱね。ここだっていう時はね。そこは見習うところ」と語った。今季初の連敗で今季は5勝3敗。6日の第3戦へ「とにかく連敗を止められるように切り替えて頑張ります」とうなずいた。
◆阪神が巨人に連勝。一回、佐藤輝明内野手(26)の球団8500本塁打となる3号ソロで先制。通算500安打を節目のアーチで飾り、4試合連続打点となった。八回にも左翼席にソロを運んだ。三回の近本光司外野手(30)の1号2ランと合わせて、1試合3本塁打でカード勝ち越しを決めた。先発富田蓮投手(23)は5回3安打1失点で、プロ2勝目を先発初勝利で記録した。六回から及川雅貴(23)、石井大智(27)、桐敷拓馬(25)の3投手がつなぎ、九回は岩崎優投手(33)が2ランを浴びて、1点差に迫られたが、3セーブ目を挙げた。チームは「貯金1」に戻し、2位タイに浮上。
◆ライバルチームに舌を巻いた。巨人は阪神に1点差で敗れ、今季初の連敗。阿部慎之助監督(46)は藤川新監督が率いる新生阪神の手ごわさを感じ取った。「なかなかチャンスができなかったね。やっぱり投手陣は盤石だし、いい投手が多い。なかなか点は取れないな」岡本が1点を追う一回に同点の適時三塁打、九回に2号2ランを放ち全打点をたたき出したが、打線全体では今季最少タイの6安打。阪神の左腕、富田の前に凡打の山を築き、5回3安打1失点の好投を許した。阪神の3番、佐藤輝に2本塁打を許し、相手打線に対しても「ここだというときはいい集中力を出してくるよね。そこは見習うところ」と脱帽。昨季終盤にリーグ優勝を争った宿敵の引き立て役となってしまっている。5勝3敗となったが、首位の座はキープ。阿部監督は「とにかく連敗を止めれらるように切り替えて頑張ります」と暗い顔はしなかった。(谷川直之)
◆六回から2番手で登板した阪神・及川雅貴投手(23)は全て二ゴロの三者凡退。これで5試合連続無失点とした。「内容よくストライク先行でいけましたし、いいピッチングができたんじゃないかなと思います」。同学年で同じ左腕の富田からマウンドを受け継ぎ、先発初勝利をアシスト。「ずっと(先発で)初勝利っていうのを言ってましたし。そこを自分も手伝えたっていう部分ではやっぱりうれしいです」と喜んだ。
◆4番手で八回に登板した桐敷拓馬投手(25)は、アウトをすべて三振で奪い0封。前回登板の3日のDeNA戦(京セラ)では1失点を許しただけに「引きずらないようにはしていたので結果すんなり行けたのでよかった」と胸をなでおろした。しかし、巨人・門脇に死球を与えたとあって「当ててしまって申し訳ないです」と伏し目がちだった。
◆4日の巨人戦で1失点した阪神・石井大智投手(27)は、七回から登板。先頭が3番・吉川からの打順に「勝っている状況ですけど、僅差の場面で同じバッターの巡り合わせで使ってもらえるのは、昨日やられた分、返したい思いもあった。きょうはゼロで抑えられてよかった」とリベンジ成功した。吉川にはヒットを打たれたが、岡本を併殺打に、ヘルナンデスを三ゴロに打ち取り、今季3ホールド目をつかんだ。
◆先発した巨人・赤星優志投手は6回6安打3失点で今季初黒星を喫した。佐藤輝、近本に被弾し「守備にも助けてもらいながら何とか試合は作れたが、甘く入った球をホームランにされたのは反省点」と振り返った。発熱のため開幕ローテを赤星と交代したグリフィンはイースタン・リーグ、日本ハム戦で3回3安打無失点と好投した。
◆阪神・前川右京外野手(21)は七回に巨人の2番手左腕・高梨から背中に死球を受けると、そのまま代走を送られた。場内がブーイングに包まれ、虎党が肝を冷やした場面だったが、試合後は「大丈夫です」と無事を強調した。四回には左前打を放ち2打数1安打で打率・217に。「あしたの方が大事。そんなに調子が上向いている感じではないので、ちゃんとあした結果を残せるようにしたい」と意気込んだ。
◆阪神・門別啓人投手(20)は6日の巨人戦(東京ドーム)での先発登板へ向け、キャッチボールなどで調整した。今季初登板となった前回3月30日広島戦(マツダ)では、五回途中2失点で敗戦投手となり「1イニングでも長く投げたい」と闘志を燃やす。巨人戦では昨年5月3日にも敵地で登板し3回6失点だった。プロ初勝利を狙う左腕は「巨人にやられているイメージがある。そのイメージをなくせるようなピッチングができれば」と誓った。
◆富田をリードで初勝利に導いた坂本誠志郎捕手(31)は、ねぎらいの言葉を口にした。「四球出すタイプじゃないですけど、一人一人、先に勝負していこうと。カウントが悪くなるときもあったけど、四回くらいからしっかりして、粘り強く投げてくれた」。この日は「8番・捕手」でフル出場。バットでも4打数1安打で打率・353と好調を維持している。
◆高く舞い上がった打球が、G党で埋まる右翼席に突き刺さった。阪神・近本光司外野手(30)が今季初アーチとなる勝ち越しの2ラン。東京ドームの空気を一変させる一発だった。「打った瞬間は『どうかな』と思った。入ってくれてよかった。後ろにつないでいく意識を持って、積極的にスイングしたことが、いい結果につながった」1-1の三回1死一塁。赤星の初球のスライダーを振り抜いた。その前には〝肩〟でも先発初勝利を挙げた富田を強力援護していた。二回1死三塁で門脇の飛球をキャッチすると、本塁に狙い澄ましたワンバウンド送球。タッチアップした甲斐を刺してリードを許さなかった。「気づいたら投げていた。そんな考えている暇はないです」守備での好プレーが値千金の2ランへとつながった。振り返れば、3月28日の開幕戦(対広島、マツダ)では3安打猛打賞で藤川監督の初星に貢献。開幕から8試合で打率・303、1本塁打、2打点と上々の数字を刻む。1年目からスタメン出場しているが、開幕8試合終了時点での打率3割超えは初めてで、10安打は自己最多。「スロースターター」と呼ばれた男が今年は開幕からアクセル全開だ。近本は「そんなに気にしていないです」と、多くは語らなかったが、開幕以降に照準を合わせて調整したことが、功を奏したのは間違いない。「30歳(で迎える)シーズンなので、若いときのままの出力だと(体力が)回復しない。出力をうまくコントロールすれば、疲労も少なくなる。うまく調整できたら」中堅からベテランの域に入る25年シーズンに向けて、こんな話をしたことがあった。春季キャンプからマイペース調整を続け、開幕直前のオープン戦も〝あえて〟欠場した。すべては、開幕から虎を強烈に引っ張るためだった。藤川監督は「本人も長打を打てるというところをしっかりと課題として持っていたから。これから(本塁打は)さらに増えると思います」とうなずく。敵地での巨人戦連勝スタートに貢献しても、近本は「チームが勝てたらいいです」といつも通り。このままの勢いで、藤川虎をさらに押し上げていく。(三木建次)
◆巨人打線に臆することなく腕を振り、5回3安打1失点。試合を作った3年目左腕の阪神・富田蓮投手(23)が、待望だった先発としての初勝利をつかんだ。「初回に点を取ってもらった後に取られて、良くない流れだったけど、三回以降はしっかりと粘った投球ができた」1―0の一回に、岡本に左翼フェンス直撃の同点三塁打を打たれたが、崩れなかった。オフに自主トレをともにした元ソフトバンク・和田毅氏直伝のチェンジアップも有効に使いながら立て直し、三回からの3イニングはパーフェクト。救援陣から、白星を受け取った。救援で挙げた2023年4月1日のDeNA戦(京セラ)以来735日ぶりとなる通算2勝目となったが、「全然違いますね」と先発星の喜びは格別だった。「僕は3年後、プロに行きます!!」3年間を過ごした大垣商高を卒業する日、そうドデカい夢を宣言した。最後のホームルームで、一人一人がクラスメートに向けてメッセージを送る場面での発言だった。「言ったことは実現しないと恥ずかしいし『言ったのにできていないじゃん』みたいなことは思われたくなかった。あそこで発言したことも頑張れた理由」。社会人の三菱自動車岡崎で研さんを積み、プロの舞台へ。厳しい世界に食らいつき、昨季は33試合すべてに救援で登板し防御率0・76と確かな結果を残した。さらにオフには先発で勝負すると誓い、開幕ローテの一角に食い込むと、そのまま今季2戦目で先発星をつかんだ。有言実行の男だ。「1年目からずっと悔しい思いをしていた。先発で勝てたことは、自分の中でも変われる部分だと思う。この勝ちを今後につなげられるように、意味のある試合にしていきたい」5回での交代にももちろん満足はしていない。さらなる飛躍に向けて、まだ大きな一歩を踏み出したところだ。(須藤佳裕)
◆巨人の追い上げを振り切って決めた連勝。1点差勝利に阪神・藤川球児監督(44)は胸を張った。「点数はありますからね。その中でゲームを終わらせられる仕事ですから。岩崎の性格もよく知っていますから、安心して見られましたね」守護神は4―1の九回2死で岡本に左越え2ランを浴びた。だが、将の心にも揺らぎはなく、左腕が続くヘルナンデスを二ゴロに打ち取ってゲームが終わった。阪神の新監督が1年目の最初の巨人戦で勝ち越すのは、2016年の金本監督(4月5~7日、東京ドームで2勝1敗)以来だ。2、3日のDeNA戦(京セラ)で複数失点を喫したゲラは4日に2軍降格。そんな状況でも、六回から継投に入り及川―石井―桐敷―岩崎とバトンをつないだ。「いい投手たちですから、大丈夫です」と頼もしくみつめる。助っ投が離脱してなお分厚いリリーフ層を武器に、これからも接戦をモノにしていく。
◆節目弾も、2冠も持っていった! 阪神は巨人に4-3で勝利し、2連勝。佐藤輝明内野手(26)は一回に球団通算8500号となる先制ソロを、八回にも貴重な追加点となるソロを放ち4本塁打と8打点でセ・リーグ2冠に立った。逆方向の左翼席へアーチを量産する大砲に、藤川球児監督(44)も「全ての方にとってハッピーな出来事」とアッパレ。首位巨人に0・5ゲーム差に接近。6日にも奪首だ!!乾いた音を残した白球が、東京ドームの天井をなぞるようにして柵を越えた。黄色く染まった左翼席へ向かって、佐藤輝がメモリアルアーチを届けた。「伝統の一戦」の連勝発進に導く先制弾。球団創設90年という記念すべき年に、千両役者が球団通算8500号だ。「先輩たちが積み重ねてきたものを、また一つ増やすことができてうれしいです」ヒーローインタビューではにかんだ。一回2死で赤星が投じた外角変化球を一閃すると、左翼スタンド最前列に着弾。2試合ぶりの3号弾は、プロ通算500安打のオマケつきとなった。さらに3-1の八回にはケラーの外角直球をたたき、巨人戦では自身初となる1試合2本塁打とした。逆方向へ引っ張ったような、この完璧な一撃があったから、九回に岡本の2ランが出ても1点差で逃げ切れた。「最終的にはすごく大事な1点だったので、よかったと思います」と納得顔。4本塁打、8打点はセ・リーグ2冠の数字となり〝佐藤輝、ここにあり〟を強烈に示した。アグレッシブにチームを引っ張って欲しいと願い続けてきた藤川監督も「ファンの方々からの期待も大きな選手ですから。記念すべきホームランを打ったということは、タイガースの選手もスタッフも、それからファンの方々も。すべての方がハッピーな出来事」と大きくうなずいた。V奪回を期すシーズンの最初の顔合わせで、2連勝で2位タイに浮上。「貯金1」に戻し、昨季は一度もなかった東京ドームでのカード勝ち越しも決めた。6日も首位巨人をたたけば首位に立つ。
◆昼過ぎに出勤すると、大阪・難波にあるメディア局は普段よりも熱気に満ちていた。4月の土曜日。プロ野球はもちろん、Jリーグやラグビー・リーグワン、自動車レースの最高峰・F1の日本グランプリも行われていた。バレーボール・SVリーグ男子では、大阪ブルテオン対サントリーサンバーズ大阪の〝大阪ダービー〟。局内には10台以上のテレビがあるけれど、こうなると足りない。その中で巨人対阪神、伝統の一戦第2ラウンドと同じくらいチャンネルの占拠率が高いのが、JRAの競馬中継。中央競馬は阪神と並んで大阪サンスポの柱となるコンテンツだ。さらにサンケイグループには、僚紙の専門紙『競馬エイト』、僚誌の週刊誌『週刊Gallop』がある。業界内でも触れる機会が多く、その分、競馬をたしなむ記者もたくさんいる。レースごとに、ゴール前では思い思いの声がまじり合い、悲鳴が上がり、ときには罵声が飛ぶことも...。そして、ニンマリしながら休憩に出る者と出くわすと、おこぼれにあずかることもある。3月30日に行われた高松宮記念からJRAの春のGⅠシリーズがスタート。6日は阪神競馬場で『大阪杯』が開催される。わが社と縁深いレースだ。GⅡからGⅠに昇格した2017年に現名となる前は『産経大阪杯』。さらにさかのれば、1964年に『サンケイ大阪盃』となって以来、レースに冠名がついた本社杯だった。サンスポのレース記者としては、いつも以上に当てなければならないレース。『サンケイ』の冠が外れても、その名残はある。どうぞ、いつも以上にご期待ください。その中で、中央競馬担当記者の誰に乗るべきか。今春は土曜付の紙面でGⅠ11番勝負『大獲りケースケでございます』に挑んでいる水谷圭助? それとも、すっかりおなじみになった『YM砲』こと、山口大輝と増本隆一朗? 虎ソナの推しは、関西主場の本紙予想を務める斉藤弘樹だ。予想のファクターで大事なものを備えている。まずは実績だ。昨年のこのレースでは◎ベラジオオペラが勝利し、◎●(=二重△)で馬単3720円を的中。一昨年は◎スターズオンアースが2着で、○◎で馬単1580円を仕留めた。勢いもある。前週の高松宮記念では◎サトノレーヴが優勝。◎▲△で3連単1万1080円を的中した。そんな頼れる男の大阪杯本命はステレンボッシュだ。「昨年の有馬記念を勝ったレガレイラ、今年のサウジアラビアで1351ターフスプリントを制したアスコリピチェーノなどがいる、レベルの高い4歳牝馬の一頭。阪神内回りコースは紛れがあるけど、末脚がしっかりしていて根性もある。強いと思うよ」ちなみに、滋賀出身の斉藤は大の巨人ファン。開幕ダッシュに成功しただけに声も弾む。「マルティネスを補強して救援陣が盤石になったからね。阪神が『JFK』を擁したときみたいに、相手は六回までにリードされていると厳しいってなるから、苦しい戦いになるよ。新助っ人のキャベッジも期待以上。いい感じでしょ」G党斉藤のGT戦〝予想〟は外れ、マルティネスらを出させない展開に持ち込んだ藤川虎が連日のG倒。6日はステレンボッシュと虎に勝ってもらいましょう。
◆佐藤輝明、5年目に満開のサクラ咲く!!一回、球団通算8500号ホーマーに、八回は終わってみれば値千金の4号アーチ! 全国の虎党はしびれたでェ!!よっしゃ、今年は大ホームラン王になったれ!! 現在8試合で4本は71本ペース! いや、夢は大きく球団創設90周年に90本のアーチや!! (「ダンカン、頭は大丈夫か?」。そーいうことは言わない!!)そのために本日は俺のスペシャル打撃アドバイスだよ~!! 気になるのは8試合で早くも15個と三振の多さ...。本日のように早いカウントでカットボールや直球を打つときはいいけど、追い込まれたときはフォークボールなどの低めの球を振ってしまうのがもったいな~い!!そこでフォークだと思った瞬間、わざとボール一つ分、下を振ったら芯に当たるはず!! それはないか~? じゃ、真面目に。かつて3000安打の張本さんに変化球の打ち方を質問したら「首を、ちょっと横にするんだよ。すると変化が小さく見えるんだよ」の答え。この大打者の理論、いかがでしょうか? 最後に富田投手、先発初勝利オメデトウ!! 次は完投、お願いしま~す!!
◆両チームの台所事情には、似たところがある。巨人は赤星を10勝クラスにしたい。阪神も富田をローテーション投手にしたい。どちらも先発は一応、いるにはいるけど、今季を占う上では、新たな駒をつくり、先々まで伸ばしたい。軸に掲げるポイントは一緒といえる。その点から現状では、阪神の方がやや上。なにしろ打線が、日本一になった一昨年の状態を思わせる。1、2番からクリーンアップ、さらに下位まで、いい流れで、つながっている。こういうゲームを重ねるうちに、若手投手も伸びて、チームを押し上げることになるわけだ。それに阪神は得点差こそ「1」ながら、佐藤輝が逆方向へ2ホーマー、近本が効果的な2ランと、一発攻勢による完全な力勝ちだった。巨人を力相撲で下すなど、久しぶりだよ。こうなると6日は、やはり若い門別の先発で、同一カード3連勝はどうだろう。相手も前回先発勝利の石川。面白い対戦だし、そう簡単には運ばないだろうけど、チャンスがあるときは、一気にいきたいよね。(サンケイスポーツ専属評論家)
◆阪神・富田蓮投手(23)の父・広之さん(53)は岐阜県内の自宅から東京ドームに来場し、バックネット裏から観戦。息子の先発での初勝利に際しサンケイスポーツに祝福メッセージを寄せた。蓮、先発としての初勝利おめでとう!! 巨人打線は前評判通りの強さで「大丈夫かな...」と不安も大きかったけど、よく投げたと思います。プロ初勝利の時は、翌日が観戦日だっただけに〝ニアミス〟でした。でも、先発する試合は、プロ初先発だったこれまで4試合全てを球場で観戦してきました。ついに勝ち、三度目を通り越して〝四度目の正直〟。勝ち投手になる姿を見られて感無量ですし、ウルッとくるものがありました。この年末年始は自宅で過ごすことが多く元気な姿を見せてくれました。でも、和田(毅)さんたちとの自主トレのために年始にはすぐに九州に行ったりバタバタしていましたね。西武・隅田投手、ロッテ・小島投手などもいて「こんなところに入っていいのかな...」とビックリしますが、いいものを吸収させていただいているのでしょう。まだ先発ローテをつかんだわけではないですし、今後はベテランの方も1軍に来るでしょう。その座を守れるかどうかだと思います。その中で2勝目、3勝目と何とか1軍で活躍できるようにやってくれたらうれしいです。応援しています。

<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
5 | 3 | 0 | 0.625 (↓0.089) | - (-) |
135 | 35 (+3) | 22 (+4) | 5 (+1) | 4 (-) |
0.291 (↓0.012) | 2.500 (↓0.21) |
2 (1↑) |
阪神 |
4 | 3 | 1 | 0.571 (↑0.071) | 0.5 (↓1) |
135 | 27 (+4) | 27 (+3) | 6 (+3) | 7 (+1) |
0.226 (↓0.002) | 3.280 (↑0.04) |
2 (-) |
DeNA |
4 | 3 | 1 | 0.571 (↓0.096) | 0.5 (-) |
135 | 34 (+7) | 27 (+8) | 4 (-) | 4 (-) |
0.234 (↑0.005) | 2.760 (↓0.13) |
4 (-) |
ヤクルト |
3 | 3 | 1 | 0.500 (↑0.1) | 1 (↑1) |
136 | 16 (+2) | 26 (-) | 2 (+1) | 1 (-) |
0.188 (↓0.002) | 3.150 (↑0.5) |
5 (-) |
広島 |
3 | 4 | 0 | 0.429 (↑0.096) | 1.5 (↑1) |
136 | 24 (+8) | 24 (+7) | 4 (+2) | 1 (+1) |
0.233 (↓0.001) | 3.080 (↓0.55) |
6 (1↓) |
中日 |
2 | 5 | 1 | 0.286 (↓0.047) | 2.5 (-) |
135 | 9 (-) | 19 (+2) | 0 (-) | 2 (-) |
0.195 (↓0.012) | 2.000 (↓0.03) |
コメント