ソフトバンク(★0対6☆)西武 =リーグ戦1回戦(2025.04.04)・みずほPayPayドーム福岡=

 123456789
西武
00060000061000
ソフトバンク
0000000000720
勝利投手:今井 達也(1勝1敗0S)
敗戦投手:有原 航平(0勝2敗0S)
  DAZN
チケットぴあ ソフトバンク戦チケット予約 西武戦チケット予約
◆西武は4回表、野村大の適時二塁打で2点を先制する。その後は源田と長谷川の適時打が飛び出すなど、この回に一挙6点を挙げた。投げては、先発・今井が7回無失点10奪三振の好投で今季初勝利。敗れたソフトバンクは先発・有原が振るわず、打線もつながりを欠いた。

◆ソフトバンク有原航平投手(32)が4回途中でKOされた。突然崩れたのは0-0の4回だ。先頭ネビンへの死球を皮切りに、四球や犠飛を挟んで5安打を浴びた。打者一巡の猛攻を受けて一挙6失点。2番西川に四球を与えたところで小久保監督は2番手に松本晴をマウンドに送った。有原は3月28日の開幕戦でも7回8安打7失点と背信投球。前日3日の投手練習では「チームが勝つことが一番なので。勝てるようなピッチングをしたいなと思います」と話していたが、昨季の最多勝右腕が2試合連続で不本意な投球を見せてしまった。

◆みずほペイペイドームの床はコンクリートゆえ、それなりの強度がある。3度の小休憩込みとはいえ約20分間もジャンプし続け、西武ファンの足は試合中盤にしてどうなったことだろう。4回表、開幕4連敗中の西武打線がついに目覚めた。先頭の3番ネビンを機に無死満塁。6番野村大が打席に入ったところで、西武ファンが大きな得点機に奏でる「チャンステーマ4」が始まった。盛り上がりに乗り、野村大は右翼線へ2点適時打。「みんながつないでくれたチャンスの場面、絶対に打つ気持ちで打席に入りました」と気持ちを込めた。左翼席ではそこで「ミラクル元年、奇跡を呼んで~♪」と得点歌が入るが、すぐさまチャンステーマ4を再開。また飛び跳ね始めた。外崎の犠飛の後、さらに今季15打席目の源田がようやく初安打を放つ。適時二塁打。「チームのみんなが喜んでくれたのでうれしかったです」と話すも「いい流れに乗れました」と応援席が生み出した空気にも後押しされた。その後、長谷川の2点適時打の盛り上がりが終わるまで「チャンテ4」の演奏は続き、日刊スポーツの計測で合計約20分間、ジャンプ応援は続いていた。この日、仙台から福岡へチームと同じように"帯同"してきたファンたちもいる。結局6点を奪った4回表の攻撃自体も33分超。前日までのチーム打率1割9分7厘がウソのように、一気に攻め立てた。【金子真仁】

◆動画は下記Xロゴをクリックすると見られます終わりなきチャンステーマこの回一挙6得点長谷川信哉 適時打"野球一本" 「DAZN BASEBALL」月々2,300円 (年間プラン・月々払い)初月無料!4/14まで登録はこちら?https://t.co/xuxqErigZH?プロ野球 (2025/4/4)??ソフトバンク×西武??Live on DAZN#オレをみろ#seibulions pic.twitter.com/AYtItByZs5

◆西武ドラフト2位の渡部聖弥外野手(22=大商大)がプロ初の猛打賞をマークした。開幕から5試合続けて「5番左翼」でスタメン出場。2回の第1打席で左翼へ二塁打を放つと、第2打席の死球後、第3打席と第4打席はそれぞれセンターへ安打を放った。第4打席終了時点での打率は18打数9安打の5割ちょうど、OPS(長打率+出塁率)は1・167とルーキーばなれした数字を残している。

◆開幕4連敗を喫した西武が、今季5試合目にしてようやく初勝利を挙げた。昨オフに就任した西口文也監督(52)は監督としてうれしい初白星となり「ほっとひと安心って感じ。最後、黒田がハラハラドキドキさせてくれて。ちょっとひと安心。それが率直な感想ですね」と話した。前日までチーム打率は2割を切っていた。この日も3回まではソフトバンク有原の前に1安打のみ。それが4回に爆発した。四死球などで無死満塁のチャンスを作り、今季初スタメンの野村大樹内野手(24)が2点適時二塁打を放って先制。その後は源田壮亮内野手(32)の今季15打席目にしての初安打が適時打になるなど、5安打を集中し6得点。イニング途中で有原をKOし、攻撃時間は33分を超えた。投げては開幕戦で黒星スタートになった今井達也投手(26)が粘りの投球で3回まで無失点で切り抜けると、4回表に味方打線が大量援護。直球は7回になっても156キロをマークするなど、スライダーも交えての自由自在の投球でソフトバンク打線から三振と凡打の山を築いた。その今井からウイニングボールをもらった西口監督も「強弱をつけながらしっかりイニングも投げてくれた」と厚い信頼を寄せていた。昨季はシーズン91敗。松井前監督は交流戦を前に休養を余儀なくされ、その後シーズン途中から監督代行を兼任した渡辺前GMも、シーズン後に引責退団した。新体制で再建を始めた2025年。オープン戦では若手のアピールも続き、12球団中2位に入った。ところが開幕から負けが込み、西口監督も「そう甘くはないということ。オープン戦の勢いのままって、そううまくはいかない」と気を引き締め直していた。4月4日の"獅子の日"に、ようやく新生ライオンズがスタートした。

◆昨季のパ・リーグ王者ソフトバンクが単独最下位に沈んだ。開幕6試合を終えて1勝5敗。今季初勝利を飾った西武は開幕5試合を終えて1勝4敗となり、5位に浮上した。ソフトバンクの単独最下位はシーズン4位に終わった13年7月24日以来、4272日ぶりとなった。先発の有原航平投手(32)が4回途中6失点でKO。開幕戦の7回7失点に続き、2試合連続で背信投球となった。0-0の4回、先頭ネビンへの死球を皮切りに5安打6得点を献上。昨季の最多勝右腕がまさかの防御率11・32だ。打線も西武先発の今井を打ち崩せず、敗れた。みずほペイペイドームに限れば開幕4連敗。本拠地のファンになかなか勝利を届けられない。連覇を目指す王者が苦しんでいる。ソフトバンクが敗れ、西武と入れ替わって単独最下位に転落。ソフトバンクがリーグ6位になったのは、13年7月24日以来12年ぶり(4272日ぶり)。

◆ソフトバンクのリチャード内野手(25)が2軍に降格した。西武戦後に小久保裕紀監督(53)が「リチャードは今日で終わりです。明日からファームに行ってもらいます」と明言した。リチャードは開幕スタメン出場も、ここまで22打数2安打で打率9分1厘。この日も「8番三塁」でスタメン出場したが2打席連続三振に倒れ、7回の好機で代打を送られていた。チームは開幕6試合を終えて1勝5敗。最下位に転落し、小久保監督が決断をくだした。

◆西武今井達也投手(26)が7回10奪三振の力投で初勝利し、西口監督にウイニングボールを贈った。開幕戦は日本ハムに2発を浴びて黒星。この日はソフトバンク打線に粘り強く投げ「(捕手)古賀がいいリードをしてくれているのでご飯おごってあげようかな」と笑った。4回の6得点に「今日勝てる確信がついた」。お役御免となる7回にも156キロをマークするなど、今後にもつながる1勝になった。

◆西武ドラフト2位の渡部聖弥外野手(22=大商大)が、自身初の猛打賞をマークした。ただ本人は「一番自分を評価できるとすれば、2打席目のチャンスでの四球を選べたところ」と4回表6得点の好機を拡大させた粘りに手応え。これで打率5割、OPSは1・2超の活躍も「自信にする部分と、あと140試合近くあるんで気を抜かず、ただ自分の技術を高めながらやっていきたいです」と緩むことはなかった。

◆ソフトバンク2番手で登板した松本晴投手(24)が好投した。6失点の先発有原の救援で、4回途中でマウンドへ。2死一、二塁の場面でネビン、セデーニョを連続三振に切ってピンチをしのいだ。7回までのロングリリーフも3安打無失点投球。計5三振を奪った。開幕ローテ入りを目指したが、中継ぎとしてベンチ入り。「1球1球に集中できていました。(投球)イニング以上に三振が取れたし、要所を三振で抑えられたのはよかったと思います」と納得顔だった。

◆負、負、負、雨、雨、負の西武がようやく晴れた。開幕5戦目で今季初勝利。昨季91敗のどん底からの再建を託された西口文也監督(52)も「ちょっとひと安心。本当、それが率直な感想ですね」と初のウイニングボールにしばし浸った。重荷が少し外れた。源田壮亮内野手(32)も「ホッとしました」とひと息だ。開幕から14打席で無安打。「いい当たりあるし、ワンチャン、高打率もあったのに...」。2日、雨の仙台での居残り打撃。何を思ったか記者に2択を迫った。「直球と変化球、どっちがいいですかね?」。直感で「変化球?」と答えると「じゃ変化球打ってきまーす」と迷わずマシンの設定をいじった。この日、3点先制の直後に訪れた今季15打席目。初球の内角カットボールを迷わず引っ張った。一塁線を破る適時二塁打。「みんなが喜んでくれてうれしかったです」。オフには自身の騒動もあった。「逃げも隠れもするつもり、ないので」。信頼を取り戻せるよう懸命にやってきた。責任の大きさは自覚する。特に複数年契約中で、チームの中核にいる自身と外崎の"トノゲン"には矛先が向きやすい。「いろいろ言われるのは、それだけ真剣に応援してもらっているということなので」。自身も外崎も、この日はチーム初勝利に貢献。雨の仙台から福岡へハシゴしてきたファンたちは、4回表の33分間の猛攻で跳ね続けた。これが獅子再建への1ページだ。もう91敗もしたくない。負ければ誰もが悔しい。3月25日夜、都内の焼き肉店で決起集会。くじ引きで席を決め、スローガン「ALL ONE」を高めた。勝利まで10日もかかったけれど、だからこそ夜明けが心にしみる。偶然にも4月4日と運命の語呂合わせ。ベンチ裏でセデーニョが何度も「獅子DAY!!」と叫んでいた。【金子真仁】

◆8年目の西武・西川愛也外野手(25)が開幕からバットでアピールを続けている。西口監督がキャンプ前にレギュラー白紙を宣言した外野3枠の定位置争いを勝ち抜いて「2番・中堅」で3月28日の日本ハム戦(ベルーナ)で初の開幕スタメンに名を連ねると、いきなり3安打の固め打ちで期待に応えた。「オープン戦の時より内容はよかった。本人が一番喜んでいるというか、開幕戦で3つ出てホッとしてるんじゃないかな」と指揮官は成長に目を細めた。3日までの全4試合に先発し、17打数7安打、チームトップの打率・412と好調を維持している。埼玉・花咲徳栄高から2018年ドラフト2位で入団。20年9月にプロデビューしたが思うように結果が出ず、23年4月30日の楽天戦の第1打席で空振り三振を喫して60打席連続無安打となり、プロ野球ワースト記録を更新したが、第4打席に中前打を放って63打席ぶりに快音。昨季は自己最多の104試合に出場し、打率・227、6本塁打、31打点だった。最下位からの巻き返しを図るチームにとって、頼もしい存在に成長した。(石井孝尚)

◆西武の源田は今季15打席目での初安打が適時打となった。四回に3点を先制し、なお1死一、二塁で有原が投じた内角への速球を振り抜き、強烈な二塁打で1点を加えた。待望の一打で勢いに乗り、八回には津森から低めの147キロを逆方向にはじき返し、二塁打をマークした。正遊撃手としてチームを支えるが、開幕から4試合連続無安打と苦しんでいた。2安打と復調の兆しに「ほっとしました。もっともっと勝っていけるように頑張る」と語った。

◆西武が開幕からの連敗を4で止めた。0―0の四回に野村大の2点二塁打など5本の長短打を集め、打者一巡の攻撃で6点を挙げた。7回無失点と好投した今井が初勝利。ソフトバンクは有原が6失点と乱れ2敗目。打線も低調だった。

◆「6番・二塁」で今季初スタメンした野村大樹内野手(24)が先制2点打を放った。四回無死満塁でカットボールを右翼線へ運び「何としても前に飛ばそうと考えて打席に入った」。2桁安打をマークした打線はこの回11人の猛攻で一挙6点。D2位・渡部聖(大商大)は二塁打を含む3安打でプロ初の猛打賞。「詰まった当たりもいいところ飛んでくれた」と振り返った。

◆完敗したソフトバンクで2番手の松本晴が気を吐いた。6失点した有原の後を受け、四回1死一、二塁でマウンドへ。「バッターに集中できていた」と2者連続三振で悪い流れを断ち切ると、計5三振を奪うなど3回?を無得点に抑えた。オフから握りなどの改良に取り組んだチェンジアップがさえ「イニング以上に三振が取れた。いい結果だった」と手応えを口にした。開幕直前に中継ぎへ回った3年目左腕は「投げられたらどこでも」と頼もしかった。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ORIX
510 0.833
(↑0.033)
-
(-)
13723
(+4)
15
(+3)
5
(+1)
2
(-)
0.308
(↓0.007)
2.290
(↓0.14)
2
(1↓)
日本ハム
420 0.667
(↓0.133)
1
(↓1)
13719
(+3)
17
(+4)
8
(+2)
1
(-)
0.200
(↑0.002)
2.290
(↓0.14)
3
(1↑)
楽天
320 0.600
(↑0.1)
1.5
(-)
13815
(+3)
15
(+1)
1
(+1)
5
(+2)
0.273
(↓0.008)
3.020
(↑0.51)
4
(1↓)
ロッテ
330 0.500
(↓0.1)
2
(↓1)
13725
(+1)
19
(+3)
5
(+1)
3
(-)
0.229
(↓0.017)
2.290
(↑0.06)
5
(1↑)
西武
140 0.200
(↑0.2)
3.5
(-)
13814
(+6)
16
(-)
1
(-)
4
(+1)
0.213
(↑0.016
3.200
(↑0.8)
6
(1↓)
ソフトバンク
150 0.167
(↓0.033)
4
(↓1)
13716
(-)
30
(+6)
4
(-)
5
(+1)
0.234
(↓0.006)
4.830
(↓0.23)