1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ロッテ | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 3 | 1 | 2 | 7 | 8 | 2 | 1 |
ソフトバンク | 0 | 2 | 2 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 9 | 0 | 1 |
勝利投手:木村 優人(1勝0敗0S) (セーブ:鈴木 昭汰(0勝0敗1S)) 敗戦投手:杉山 一樹(0勝1敗0S) 本塁打 |

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◆ロッテが逆転勝利で開幕3連勝。ロッテは3点を追う7回表、ポランコと岡の適時二塁打で同点とする。続く8回には、相手の暴投の間に1点を加え、勝ち越しに成功した。投げては、2番手・木村がプロ初勝利。敗れたソフトバンクは、救援陣がリードを守れなかった。
◆ソフトバンクの「ロマン砲」ことリチャード内野手(25)が、好捕のちに今季初安打を放った。開幕から3試合連続「8番三塁」でスタメン出場。2回の守備でロッテ佐藤が放った三塁側ファウルエリアへの飛球をカメラマン席に身を乗り出しながら捕球した。移籍後初先発の上沢を守備で援護した。直後の攻撃では5番正木に1号2ランが飛び出し先制。リチャードは2死走者なしから左翼越え二塁打を放ち、今季9打席目で待望の初安打、初長打を記録した。
◆ソフトバンクに新加入の上沢直之投手(31=レッドソックス)が今季初先発し、4回までノーヒット投球を続けるも、5回にソロを被弾した。4-0の5回。先頭の4番ソトに1発を献上した。フルカウントから投じた6球目、外角カットボールを左中間ホームランテラス席へ運ばれた。だが、その後は後続を打者3人で抑え、この回を最少失点で切り抜けた。移籍後初登板は初回からテンポ良く投げ込み、4回までは無安打無失点1四球のみの好投。2回は2死で6番ポランコを3球三振。わずか2球で追い込むと、最後は真ん中低めへ140キロの落ち球でバットの空を切らせた。2-0の3回は1死から四球を与えるも、次打者を注文通りの遊ゴロ併殺に仕留めた。4回は3者凡退と上々の立ち上がりを見せた。上沢は23年のオフに日本ハムからポスティングシステムを利用して米球界挑戦も、昨季はメジャー登板2試合のみだった。ホークス加入後は宮崎春季キャンプをA組(1軍)で完走し、オープン戦は4試合に先発。計15回1/3を投げ6失点、防御率3・52だった。国内での公式戦登板は、日本ハム時代の23年10月1日以来546日ぶりとなった。
◆ロッテドラフト1位の西川史礁外野手(22)が、3試合連続の安打を放った。開幕3連勝がかかったソフトバンク戦に「2番左翼」で先発出場。6回終了時点でソトのソロ本塁打1本のみの安打に抑えられていたソフトバンク先発の上沢から、7回の第3打席で初球の直球を捉え、中前打を放った。この日チーム2本目の安打。西川自身は開幕から3戦連続での安打となった。
◆ソフトバンク小久保裕紀監督(53)の継投策が裏目に出た。4-1の7回。先発の上沢直之投手(31)が1死一、三塁のピンチを招いたが、続く5番佐藤を移籍後最速の150キロストレートで空振り三振。上沢はマウンドでほえ、2アウトとした。左の6番ポランコを迎えところで小久保監督はリリーフ陣を投入。2番手に変則左腕のヘルナンデスを送ったが、ポランコに左中間適時二塁打、代打の岡に同点の中越え2点適時打を浴びた。4-4と追いつかれ、上沢の移籍後初勝利は持ち越し。上沢は7回途中で76球、3安打3失点の成績だった。
◆ソフトバンクがまさかの形で勝ち越しを許した。4-4の同点で迎えた8回2死三塁だった。3番手でマウンドに上がった杉山一樹投手(27)が、ロッテ藤岡にカウント1-1から投じた3球目。鋭く落ちるフォークが、海野隆司捕手(27)のプロテクターに挟まる珍プレーが起き、球審が三塁走者の和田にホーム生還を宣告した。場内アナウンスで「捕手のプロテクターにボールが挟まったため、進塁」と説明。記録は暴投となった。
◆ロッテ高卒2年目の木村優人投手(19)がプロ初登板を果たした。3点ビハインドの7回にチームは同点に追いつく。その直後の7回裏の大事な場面で先発の種市に代わり、「ピッチャー木村」の名前がコールされた。1軍初マウンドはソフトバンク山川を空振り三振、正木を三ゴロ、今宮を中飛と堂々の無失点デビューとなった。吉井理人監督(59)は開幕1軍に抜てきした木村について「一応ブルペンで待機してもらって、複数イニング投げられるリリーバー、1イニングでもいいんですけど、レバレッジな場面で。若い力でいってほしい」と期待していた。木村は霞ケ浦から23年ドラフト3位指名を受けロッテに入団。プロ2年目にして初の開幕1軍を勝ち取っていた。
◆ソフトバンクが開幕3連敗を喫した。南海最終年の88年以来37年ぶりで福岡移転後は初。すべて本拠地での開幕3戦3敗は球団史上初の屈辱となった。3回までに4得点を挙げたが、7回に暗転した。先発の上沢が2死一、三塁のピンチで降板し、2番手のヘルナンデスがポランコと岡に適時打を浴びて4-4の同点に。先行逃げ切りのパターンに持って行ったが、継投策が裏目に出た。8回は3番手杉山がマウンドに上がったが、2死二塁で2度の暴投。特に走者を三塁に置いた2度目の暴投は、フォークがワンバウンドして捕球を試みた捕手海野のプロテクター内にボールが侵入。場内アナウンスでは「捕手のプロテクターにボール挟まったため進塁」と説明され、三塁ランナーがホームに生還。極めて珍しい形で勝ち越しを許した。(記録は暴投)。小久保裕紀監督(53)は「初めて見たね。何してもうまくいかない時はこんなもん」と淡々と振り返った。リーグ連覇を目指すソフトバンクは痛すぎる3試合連続の逆転負けスタート。31日の移動日をはさみ、次カードは4月1日、2日の日本ハム戦(エスコンフィールド)を戦う。3試合で投手陣は20失点。指揮官は「それはなかなか難しい。野球はピッチャーなので」と肩を落とした。
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◆ソフトバンク5番正木智也(25)が先制アーチを含む2安打3打点と気を吐いた。2回無死一塁で先発種市の直球を仕留め、左翼ホームランテラス席へ今季1号2ラン。「思い切った自分のスイングができた」。3回1死満塁では中犠飛、5回1死一塁は右前打とバットで存在感を示した。開幕3連戦ではいずれも安打を記録。打率3割6分4厘と好調だ。
◆ロッテドラフト1位の西川史礁外野手(22)が開幕から3戦続けて安打を放った。7回の第3打席で同点につながる中前打を放ち「あの1本で精神的に楽になった部分はあったので1本出て良かった」と振り返った。開幕からの3試合連続安打に「まだ自分の出せるべきところはたくさんあると思うので、そこはしっかりとまた見直しやっていきたい」と先を見据えた。
◆ソフトバンク上沢直之投手(31)が移籍後初先発し、6回2/3を投げ3安打3失点にまとめた。「期待されていても、結果が出なければ信頼されない。最低限はできたかなと」。国内での公式戦登板は546日ぶり。勝ち星はつかずも、納得の76球だった。初回からテンポ良く投げ込み、4回まで1四球のみの無安打投球。5回にはソトにソロ被弾も、後続は打者3人で抑えた。7回1死一、三塁では佐藤を空振り三振。3球で追い込むと、最後はこの日最速150キロ直球で空振り三振を奪った。「カウント的に三振を取りにいった。気持ちが入っていた」と渾身(こんしん)の1球を投じ、雄たけびを上げた。23年オフにポスティングシステムを利用し、米球界挑戦も昨季はメジャー登板2試合のみ。わずか1年で日本球界に復帰し、新天地で再起を期す右腕は「1年間健康に投げ続けることが大事かなと思います」。ホークス上沢として25年シーズンの戦いが始まった。
◆7番二塁で今季初めてスタメン出場したソフトバンク牧原大成内野手(32)が、勝負強さを発揮した。3-0で迎えた3回2死満塁。カウント1-1からの3球目、ロッテ種市が投じた外角149キロ直球を流し打った。技ありの左前適時打を放ち、今季初打点もマーク。「満塁のチャンスで結果を出すことができて良かったです。気持ち1本で打ちました」と振り返った。
◆白星も白球も消えた...。ソフトバンクが90年以来、35年ぶりの開幕3連敗を喫した。すべて本拠地に限るとホークスの歴史でも史上初の屈辱。4-4の8回には捕球を試みた捕手のプロテクターにボールが挟まり、三塁走者がホームに生還する「珍プレー」が発生。超異例の形で決勝点を献上した。昨シーズン91勝のパ・リーグ王者が、まさかの船出だ。球場にいる誰もが目を疑った。4-4の8回。3番手の杉山が2死三塁でワンバウンド投球。ボールは捕球を試みた捕手海野のミットに収まらず、消えた。キョロキョロと必死に探す海野。胸部分に違和感を感じて手を差し込むと、防具のプロテクター内にボールが挟まっていた。公認野球規則の規定により、異例の形で三塁ランナーの和田が決勝ホームを踏んだ。まさに珍事。小久保裕紀監督(53)は「初めて見たね。何してもうまくいかない時はこんなもん」と苦笑いするしかなかった。3回までに正木の1号2ランや牧原大の適時打で一時4点差をつけながら逆転負け。「明るい材料もあったけどね」。白星も白球もむなしく消えた。90年以来35年ぶりの開幕3連敗。すべて本拠地に限ると球団史上初の屈辱だ。先行逃げ切りを得意にするはずが3試合連続の逆転負け。昨季リーグトップの防御率2・53を記録した投手陣が計20失点と崩れた。小久保監督は「3試合で20点も取られたら、そらなかなか難しい」と険しく、倉野投手チーフコーチは「何かかみ合っていない。何か1つズレている」と早急な改善に務める。継投策も裏目に出た。4-1の7回2死一、三塁で左の長距離砲ポランコ。小久保監督は76球だった先発上沢から左腕ヘルナンデスにスイッチしたが、ポランコと代打の岡に連続適時二塁打を浴びて同点とされた。指揮官は上沢の続投と継投策をてんびんにかけた結果、後悔の少ない決断を選択。昨秋から勝ちパターン入りを明言するなど信頼を寄せる助っ人左腕だったが、この日は期待通りの火消しとはならなかった。昨季のパ・リーグ王者にとってはまさかの開幕3連戦になった。次カードは逆に開幕3連勝と波に乗る日本ハムが相手で、敵地エスコンフィールドに乗り込む。チームは春の寒波とともに北の大地へ。苦しい戦いは続く。【只松憲】公認野球規則5・06(c)(7) 投球が、捕手のマスクまたは用具、あるいは球審の身体やマスクまたは用具に挟まって止まった場合-各走者は進む。
◆自らの武器を封印し、開幕3連勝に貢献した。同点に追いついた直後の7回、ロッテ木村優人投手は2番手で登板。初の1軍マウンドも「最初緊張はしたんですけど、それ以上に投げたい、勝ちたい気持ちが強かった」と戦う準備はできていた。強打のソフトバンク打線が相手でも、冷静だった。山川の空振り三振を皮切りに3者凡退で堂々の無失点デビュー。最大の武器である直球を投じたのは13球中4球のみ。「少し真っすぐで押せるかなって思ったんですけど、(佐藤)都志也さんのサイン通りうなずいて自信持って投げるだけだった」。チームの勝利を最優先した。マウンドを降り、佐藤とハイタッチした瞬間、緊張がほどけて笑みがこぼれた。吉井監督は「かなり気合入ったと思うんですけど、初球ストライクとってなかなか堂々としていて最高のピッチングでした」と13年ぶり開幕3連勝を呼び込み、自らも白星を手にした右腕をたたえた。霞ケ浦から23年ドラフト3位で入団した2年目。木村は「いずれは先発でローテ回ってっていう気持ちが強いですけど、今は中継ぎでできることをしっかりやって、チームの勝利に貢献できるようにやりたい」と与えられた役割を全うする。【星夏穂】高卒2年目、19歳9カ月の木村が初登板で初勝利。ロッテの初登板勝利は21年4月1日楽天戦の本前以来17人目で、10代では08年4月26日ソフトバンク戦の唐川(18歳9カ月)以来17年ぶり。木村のように初登板で救援勝利は、90年8月3日オリックス戦の八島以来35年ぶり。八島も高卒2年目、19歳10カ月で初登板勝利したが、通算1勝のみ。木村は何勝積み上げられるか。ロッテが開幕3連勝。ロッテの開幕3連勝以上は4連勝した12年以来、13年ぶり5度目。この3試合は0-1→8-2、3-4→5-4、0-4→7-4とすべて逆転勝利。開幕から3試合連続逆転勝ちは18年広島以来で、ロッテでは初めてだ。また、ソフトバンクの開幕3連敗は、1分けを挟んで4連敗した90年以来、35年ぶり4度目。開幕から3試合連続逆転負けは、こちらも球団初だった。
◆ソフトバンク・正木智也外野手(25)が先制の1号2ランで連敗中のチームに勢いをつけた。二回、先頭の山川が三塁失策で出塁し、無死1塁。ロッテの先発・種市の内よりの真っすぐを振りぬき、左中間スタンドにたたき込んだ。「開幕から2連敗の中で、『今日は何とかしないと』という思いで打席に入りました。思い切った自分のスイングができたと思います。大事な先制のホームランといい形となって良かったです。今シーズンのチーム初勝利と、ホークスで初先発となる上沢さんに白星をつけられるように援護していきたいです」三回にも周東、柳田の安打などで1死満塁から、中堅への犠飛。移籍後初先発の上沢を打撃で援護。連敗中の重苦しい空気を振り払った。
◆ロッテは3点を追う七回に先頭打者のドラフト1位ルーキー、西川史礁外野手(22)=青学大=の中前打を起点に2死一、三塁の好機を作ると、ポランコの左中間二塁打で1点を返す。続く二、三塁では2回戦のヒーロー、岡が代打で登場。2番手左腕のヘルナンデスから4球目の152キロ直球を捉えると、中堅フェンス直撃の2点二塁打で同点に追いついた。左翼席のロッテファンはお祭り騒ぎ。13年ぶりの開幕3連勝に向け、ボルテージは上がっている。
◆ロッテが3試合連続で逆転勝ち。開幕3連勝を決めた。1―4の七回にポランコ、代打岡の連続適時二塁打で同点。八回に暴投で勝ち越し、九回にも2点で突き放した。2番手の木村がプロ初登板で初勝利。?ロッテ(前身を含む)の開幕3連勝以上は1950年(3連勝、対西鉄→近鉄→南海)、52年(7連勝、対阪急3→東急3→南海)、57年(3連勝、対西鉄)、2012年(4連勝、対楽天3→西武)に次いで13年ぶり5度目。前年のリーグ優勝球団を相手に開幕3連勝したのは57年の対西鉄以来68年ぶり2度目。?開幕から3試合連続逆転勝利(開幕戦と第2戦=1点差、第3戦=4点差)。開幕3戦3勝全て逆転勝ちしたのは球団史上初。球界では18年の広島(対中日、全て1点差)以来7年ぶり。パでは05年のソフトバンク(開幕戦・日本ハム=1点差、第2戦・同=2点差、第3戦・楽天=1点差)以来20年ぶり。ビジターで開幕3戦3勝全て逆転勝利は、73年の南海(開幕戦・日拓=2点差、第2戦・阪急=2点差、第3戦・同=1点差)以来52年ぶり。?高卒2年目(19歳9カ月)の木村がプロ初登板勝利。ロッテの投手がプロ初登板勝利をマークしたのは、2021年の本前郁也(先発、対楽天、2年目)以来4年ぶり17人目。10代でマークしたのは、52年の清水宏員(先発、対大映、19歳5カ月)、90年の八島祥司(救援、対オリックス、19歳10カ月)、08年の唐川侑己(先発、対ソフトバンク、18歳9カ月)に次いで17年ぶり4人目。救援では90年の八島の19歳10カ月を抜く最年少初登板勝利。
◆ロッテは八回の珍プレーが決勝点につながって7-4と逆転勝ち。2012年以来13年ぶりとなる開幕3連勝を飾った。前年優勝チームに開幕3連勝となると、球団では毎日時代の1957年西鉄戦以来、68年ぶりだ。4-4で迎えた八回2死三塁で打者藤岡の場面。ソフトバンク杉山が投じたフォークはワンバウンドとなり、捕手海野がミットで弾いたボールが左肩に当たって真上に跳ね上がり、肩口からプロテクターの中にすっぽりと入ってしまった。三塁走者の和田には安全進塁権が与えられて生還し、決勝点となった。実は今年のオープン戦でも同様のプレーが起こっていた。19日の楽天戦(ZOZOマリン)の八回2死二、三塁で、楽天のターリーが投げたスライダーがワンバウンドして捕手水上のプロテクター内に入り込み、走者にそれぞれ進塁権が与えられていた。吉井監督は「年に2回もあんなん見るのってないと思うんで、ツキもあったんだろうなって」と目を丸くしたが、この3連戦はともに救援陣が踏ん張り、打線の奮起を呼び込んでいる。「みんなが諦めない気持ちでしっかりと攻めてくれた。試合前にどんな展開でも挑戦し続けようと話し合ったが、その通りにやってくれた」と指揮官はチームの結束をたたえた。(片岡将)公認野球規則5・06(c)ボールデッド(7)「投球が、捕手のマスクまたは用具、あるいは球審の身体やマスクまたは用具に挟まって止まった場合──各走者は進む」
◆ソフトバンク移籍後初マウンドとなった上沢は6回?を投げて3失点と先発の役割を果たした。「初登板だったのでいろんな思いがあったが、最低限はできた」と多彩な球種を駆使し、打者のタイミングを外した。降板直前の七回1死一、三塁では「三振が欲しいところ。気持ちは上がっていた」と佐藤を150キロの直球で空振り三振に仕留め、雄たけびを上げた。白星は逃したが「次に向けてやらなければ」と気持ちを切り替えた。
◆高卒2年目の木村優人投手(19)が同点の七回から2番手でプロ初登板し、1回を三者凡退。直後に味方が勝ち越し、うれしい初勝利を手にした。2024年に茨城・霞ケ浦高からドラフト3位で入団。「若い子を成長させるのは緊張感。敗戦処理ではなく接戦で投げさせたかった」と吉井監督。最速152キロの直球とカーブを駆使した19歳右腕は今季の目標に掲げていた初勝利を達成し「これで満足せず次の登板もしっかり抑えられるように」と前を見据えた。
◆昨季のリーグ覇者がいきなり屈辱にまみれた。1988年以来、37年ぶりとなる開幕3戦全敗で、本拠地では球団初。ソフトバンク・小久保監督が「初めて見た。うまくいかないときは何をしても...」と嘆く超珍プレーも飛び出した。4-4で迎えた八回2死三塁の場面。杉山のフォークがワンバウンドとなり、捕手・海野がミットで弾いたボールが自身の左肩に当たって真上にあがり、肩口からプロテクターの中にすっぽりと入ってしまった。記録は暴投となり、場内アナウンスで「捕手のプロテクターにボールが挟まったため、進塁」と説明。三塁走者の和田には安全進塁権が与えられて生還し、これが痛恨の決勝点となってしまった。海野は「初めて。ルールは知ってました。後ろにそらさないことが一番なんで」とプレーを振り返った。開幕から3戦とも投手陣が崩れ、逆転負け。小久保監督も「3試合で20点。なかなか勝つのは難しい」と苦い表情だ。昨年の日本シリーズ第3戦から数えると〝7連敗〟。「野球は守り」を強く掲げる中、イメージとは程遠いスタートとなった。(澄田垂穂)公認野球規則5・06(c)ボールデッド(7)「投球が、捕手のマスクまたは用具、あるいは球審の身体やマスクまたは用具に挟まって止まった場合──各走者は進む」
◆米大リーグ挑戦を経て新加入のソフトバンク・上沢直之投手(31)は6回?を3安打3失点で、移籍後初勝利はならなかった。七回1死一、三塁のピンチで佐藤をカーブで空振り三振。ここで小久保監督から笑顔で交代を告げられた。「全体的にはいいリズムで投げられた。ランナーを残してマウンドを降りることになってしまい、申し訳ないし悔しい」。七回途中の交代について倉野投手コーチは「あそこまでと決まっていた」と説明した。
◆ソフトバンクが上沢直之投手(31)は七回途中まで好投するも、逆転負けを喫した。?ソフトバンクの開幕3連敗はダイエー時代の1990年(最終順位=6位)に1引き分けを挟んで開幕4連敗して以来35年ぶり。引き分けなしでは球団ワーストの開幕7連敗を喫した南海最終年の88年(最終順位=5位)以来37年ぶり。?前年リーグ優勝チームの開幕3連敗は2019年の西武(3連敗、最終順位=優勝)以来で15度目。ソフトバンクは初。

<パ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
日本ハム |
3 | 0 | 0 | 1.000 (-) | - (-) |
140 | 12 (+7) | 7 (+5) | 4 (+2) | 1 (-) |
0.234 (↑0.009) | 1.610 (↓1.14) |
1 (-) |
ロッテ |
3 | 0 | 0 | 1.000 (-) | 0 (-) |
140 | 20 (+7) | 10 (+4) | 4 (+1) | 3 (-) |
0.259 (↓0.008) | 1.930 (↑0.44) |
3 (-) |
ORIX |
2 | 1 | 0 | 0.667 (↑0.167) | 1 (-) |
140 | 13 (+6) | 8 (+1) | 3 (+1) | 1 (-) |
0.321 (↑0.061) | 2.570 (↑0.75) |
4 (1↓) |
楽天 |
1 | 2 | 0 | 0.333 (↓0.167) | 2 (↓1) |
140 | 8 (+1) | 13 (+6) | 0 (-) | 2 (-) |
0.260 (↑0.025) | 4.390 (↓1.01) |
5 (-) |
ソフトバンク |
0 | 3 | 0 | 0.000 (-) | 3 (↓1) |
140 | 10 (+4) | 20 (+7) | 2 (+1) | 3 (+1) |
0.236 (↑0.004) | 6.430 (↓0.27) |
5 (-) |
西武 |
0 | 3 | 0 | 0.000 (-) | 3 (↓1) |
140 | 7 (+5) | 12 (+7) | 1 (+1) | 3 (+1) |
0.225 (↑0.016) | 3.860 (↓1.49) |
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