1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
阪神 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 1 | 7 | 2 | 0 |
ORIX | 1 | 0 | 0 | 0 | 1 | 0 | 0 | 0 | X | 2 | 8 | 1 | 0 |
勝利投手:髙島 泰都(1勝0敗0S) (セーブ:マチャド(0勝0敗1S)) 敗戦投手:門別 啓人(0勝1敗0S) |

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◆オリックスは、中川がリードオフマンとして3安打を放つ活躍。4安打を記録した前日に続き、快音を連発した。一方の阪神は、梅野が適時打を含む3安打をマーク。開幕スタメンの座を勝ち取るべく、バットで存在感を示した。
◆阪神新外国人のラモン・ヘルナンデス内野手(29=メキシカンリーグ)が、1軍本隊に合流した。21日はウエスタン・リーグ中日戦(ナゴヤ球場)に帯同し、22日にはSGLでの残留練習へ参加。この日の練習開始時は不在だったが、ウオーミングアップの途中で姿を現し、ジョン・デュプランティエ投手(30=ドジャース3A)らは驚きの表情を見せた。報道陣にも「おはようございます。元気ですか?」と日本語で話しかけるなど、陽気な言動で場を和ませていた。
◆阪神は開幕3戦目となる30日広島戦(マツダスタジアム)の先発が濃厚の門別啓人投手(20)が先発マウンドに上がる。前回登板の15日カブス戦(東京ドーム)では、5回完全投球を披露。今春の実戦登板ではここまで計6試合で20回無失点と結果を残し続けている。ここまで3勝4敗、引き分け4で、勝てば負け越し回避となるオープン戦最終戦。打線は1番近本から6番前川につながる基本オーダーで挑む。
◆阪神先発門別啓人投手(20)が、オープン戦最終戦で今春の実戦初失点を喫した。初回、先頭の中川に初球の直球を、いきなり左中間を破る二塁打とされた。中堅の近本の失策もあり、無死三塁。2番太田の中犠飛で先制を許した。今春はここまで6試合の実戦に登板し、20イニング連続無失点。自責点はつかなかったが、7試合目、21イニング目で初失点となった。続く3番紅林に四球を与え、出塁を許したが、4番オリバレスを併殺に打ち取り、最少失点で切り抜けた。
◆阪神先発門別啓人投手(20)が、打席でカウントを勘違いし、観客を笑わせた。2回2死一、二塁で打席に入った門別。カウント1-1から空振りをすると、三振と勘違いしたのか、そのままベンチに戻りかけ、カウントを確認して急いで打席に戻った。スタンドからは笑い声があがり、打席に戻りながら門別は恥ずかしそうに照れ笑い。藤川球児監督(44)もベンチで笑みを浮かべていた。SNSにはファンからの「かわいい」などの投稿があった。門別は次の4球目で空振り三振となった。
◆阪神先発門別啓人投手(20)が、5回2/3、7安打2四球2奪三振2失点(自責0)で降板した。初回、先頭の中川への初球の直球で、左中間を破る二塁打。中堅の近本の失策もあり、無死三塁となり、2番太田の中犠飛で先制を許した。開幕3戦目となる30日広島戦(マツダスタジアム)の先発が濃厚の門別は、登板前まで20イニング連続無失点。自責点はつかなかったが、今春の実戦登板7試合目、21イニング目で初失点となった。5回は1死一、三塁のピンチで、三塁佐藤輝の本塁への送球がそれ、追加点を許した。なおも1死二、三塁のピンチとなったが、紅林を投ゴロ、オリバレスを一飛に抑え、切り抜けた。5回の失点も自責点はつかず、自責点は0のままマウンドを降りた高卒3年目左腕。25回2/3を自責点0でシーズン開幕を迎える。6回先頭の代打杉本に右前打で出塁されるも、西川を二ゴロ併殺に打ち取り降板。3者凡退は4回のみで、走者を背負う場面も多かったが、3つの併殺を奪うなど、粘りの投球だった。門別は「立ち上がりからボールが高く、なかなか修正することができませんでしたが、ランナーを出してから丁寧に投げることができたので結果的に大崩れすることなく粘ることができたと思います。投球以外でもバントなどまだやるべき準備があるのでしっかり練習していきたいです」とコメントした。
◆阪神が負け越しでオープン戦全日程を終えた。先発は開幕3戦目3月30日広島戦(マツダスタジアム)での先発が有力の門別啓人投手(20)が先発。初回先頭中川に中二塁打を許し、味方の失策も絡み無視三塁を背負い、太田の犠飛で先制点を奪われた。2、3回も走者を許しながらも4回まで粘投。5回1死一、三塁で太田の三ゴロを佐藤輝明内野手(26)が本塁悪送球でさらに1点を失った。3年目左腕は6回途中、2失点(自責0)で降板。オープン戦規定投球回もクリアし、防御率0・00で防御率1位タイフィニッシュを確定させた。打線はオリックス継投の前に6回まで4安打無得点。7回先頭大山悠輔内野手(30)の左翼フェンス直撃二塁打を皮切りに1死二塁から梅野隆太郎捕手(33)がこの日3安打目の投手強襲安打で1点を返した。
◆オリックスは岸田護監督(43)就任後、本拠地8戦目で初勝利を挙げた。初回、前日4安打の中川圭太内野手(28)が阪神先発門別啓人投手(20)の初球、142キロ高めの直球を左中間へ二塁打。中堅手近本光司外野手(30)の悪送球で一気に三塁を仕留めた。2番太田椋内野手(24)の中犠飛で1点を先制した。さらに5回。1死一、三塁から太田に三ゴロを阪神佐藤輝明内野手(26)が本塁悪送球の間に2点目を挙げた。先発の高島泰都投手(25)は6回4安打無失点の快投。7回古田島成龍投手(25)が1死二塁から梅野隆太郎捕手(33)に一塁へ適時内野安打を許し、1失点。それでも追加点を与えず、8回ルイス・ペルドモ投手(31)、9回アンドレス・マチャド投手(31)が無失点リレーで締めた。オープン戦最終戦を白星で飾り、28日開幕楽天戦(京セラドーム大阪)へ弾みをつけた。
◆開幕3戦目での先発が濃厚となっている阪神門別啓人投手(20)のオープン戦の防御率が0・00となり、1位が確定した。この日は5回2/3を投げ、規定投球回に到達。7安打2四球2奪三振2失点(自責0)で降板した。初回と5回に失点したが、失策がらみで自責点はつかなかった。虎党期待の高卒3年目左腕。今春は実戦7試合25回2/3、オープン戦3試合12回2/3を投げ、自責点0のままシーズン開幕を迎える。球団では楽天の戸村、田中将と並んで1位だった11年の久保康友(防御率0・00)以来のオープン戦防御率1位となった。オープン戦で規定投球回数を満たし、防御率0・00は23年の平良(西武)以来2年ぶり。阪神の投手では11年の久保以来で、阪神投手のオープン戦防御率1位もこのとき以来。
◆快音が止まらない。オリックス中川圭太内野手(28)がこの日も3安打を放ち、8打数連続安打でオープン戦を終えた。「1番中堅」で出場。初回、阪神門別の初球、142キロ高めの直球に「いい反応ができた」と左中間へ二塁打。中堅手の悪送球で一気に三塁を仕留め、犠飛で先制のホームを踏んだ。3回と5回はいずれも低めの変化球を泳がされながら左前にはじき返した。これで20日DeNA戦(横浜)から8打数連続安打。「来たボールに対する体の反応がうまくできている」。試行錯誤を重ね、オープン戦打率3割6分4厘をマークした。チームは8試合ぶり勝利。岸田監督就任後、本拠地8戦目で初勝利となった。オープン戦最終戦での白星に「接戦を勝てたというのが、非常にチームとしていい勝ち方ができたんじゃないかな」。岸田監督も中川の好調ぶりに「心配なぐらい」とえびす顔。開幕戦を想定したオーダーの中、1番起用での活躍に指揮官も「いろんな作戦とか組めますし、足もありますしね。頼もしい」。開幕スタートダッシュから中川が打線を勢いづける。
◆オリックス2年目の高島泰都投手(25)が開幕ローテ入りに当確ランプをともした。今季初めてオープン戦に先発し、6回4安打無失点。3回まで毎回走者を許しながら、最速149キロの直球に、左打者の内角にカットボールを投げ込み、6奪三振。「キャンプから球数を投げてきたのでバテずに投げられた。いいアピールになったかなと思います」。開幕3戦目の30日楽天戦(京セラドーム大阪)に登板する見込みだ。
◆阪神中野拓夢内野手(28)は自信を胸に開幕を迎える。昨秋から打撃フォームの改良に取り組み、今季のオープン戦は打率3割4分2厘。惜しくも打率トップは逃したが、オフの成果が結果として十分に現れた。昨季のオープン戦では34打席連続無安打など打率1割3分と振るわず。シーズンも2割3分2厘と低空飛行だっただけに「秋季キャンプからずっとやってきたことをしっかりオープン戦で出せた。いい準備ができた」と胸を張った。
◆オープン戦負け越しフィニッシュにも阪神藤川球児監督がオープン戦を終えて及第点を与えた。3勝5敗4分けの10位。チームとして3年連続で勝率5割を割った。それでも今季からチームを預かる指揮官は「選手たちのコンディションもよく、オープン戦を通して、いいことも課題も出た。非常にいい準備期間だった」。3月中旬にはメジャー2球団とのプレシーズンゲームも挟んだが、主力選手のリタイアもなく完走できたことを素直に喜んだ。3・28開幕投手は村上を指名済み。「何とかこれでベストメンバーで開幕日を迎えられる」。指揮官の頭の中では開幕オーダーも準備万全だ。「想像がつかないですけど、非常に面白い、アグレッシブなチーム。締めるところは締まっていくようなチームになっていくと思います。期待して見てもらいたい」。新生藤川阪神の出船を見据えた。▽阪神桐敷(1回無安打無失点)「まっすぐの感覚もいいですし、ベストな状態でいけてるので、あとは粘り強く1年間戦力になること。状態のいい悪い関係なく、しっかりゼロで抑えることにこだわっていけたらなと思います」▽阪神佐野(1軍オープン戦初出場も見逃し三振)「平常心でやれたが球質やキレだったり、レベルの違いというか、自分の実力のなさを感じた」▽阪神岩崎(8回から登板。1回無安打無失点)「シーズン入ってもしっかりやっていきたいと思います」
◆阪神森下翔太外野手(24)は平常心で開幕を迎えるつもりだ。この日は3打数無安打。21日から11打席連続無安打でオープン戦の打率は1割6分7厘まで落ち込んだ。ただ、本人は切り替えを強調。「まあオープン戦なので。もう終わったことなのでリセットして、特に変えることなく平常心にやっていきます」と開幕を見据えた。
◆3安打締めだ!阪神梅野隆太郎捕手(33)が、オープン戦最終戦で3打数3安打1打点と躍動した。第1打席は左前打、第2打席は右前打と左右に安打。7回の第3打席では、タイムリー内野安打でこの日チーム唯一の得点を挙げた。開幕に向けていい流れを生み出し、レギュラーシーズンでは勝利にこだわる。「しっかり1打席1打席、いい感じで対応できたことはよかった」2点を追う7回1死二塁、カウント1-2からの5球目。オリックス2番手の古田島が投じた内角直球を、肘をたたみながら、右方向へ。打球は一塁手のグラブをはじき、二塁走者の大山は一気に本塁に生還した。「変化球をマークした中で、難しいインサイドの球だったので、とにかくコンパクトにいこうと」と振り返った梅野。「シーズンに入るとそういう駆け引きになったり、技術的な部分でああいう風にしぶとくやるのも大事。結果が出てよかった」と満足感のあるすがすがしい表情で喜んだ。捕手としては門別らをリード。高卒3年目左腕が5回完全投球を披露した15日カブス戦(東京ドーム)に引き続き、バッテリーを結成した。失策も絡み、2点を失ったが、「しっかり粘り強く投げてくれた。連係やバッテリー間の呼吸だったり、『ここはしっかり』というジェスチャーも含めて、今日はできた。いいことはしっかり続けて、シーズンを通してやっていきたい」。若手の台頭も目立つ投手陣を引っ張る気概も十分だ。28日には王座奪回を目指すペナントレースがついに開幕する。ここまでの実戦以上に、1試合1試合の勝敗にかける思いも強くなる。「ギリギリのところで、しっかり勝っていかないといけない。これから勝っていくためにどうしていくべきかをしっかり考えながら、シーズンに臨んでいきたい」。マスクをかぶれば、扇の要として勝利にこだわる。【塚本光】
◆阪神大山悠輔内野手(30)は打撃好調もリセットして開幕に臨む。前日22日は2本の適時打、この日も左越え二塁打を放ち、オープン戦打率3割6分で終えた。それでも「開幕迎えたらゼロからなので」ときっぱり。「キャンプからやってきたことを自分の中で整理していきたい。開幕までの時間を有意義に。その時間は自分の中ですごく大事になる」と準備に余念がなかった。
◆阪神佐藤輝明内野手(26)は開幕へ向けて最終確認に入る。この日は3打数無安打に終わり、三塁守備の際に本塁への悪送球で失策も記録。「もう1回修正できたらなと思います」と反省を生かすつもりだ。オープン戦が終了し「しっかりいい準備ができた。休む時は休んで、あと何回か練習して、自信を持って開幕に臨みたい」と力を込めた。
◆オープン戦負け越しフィニッシュにも阪神藤川球児監督がオープン戦を終えて及第点を与えた。3勝5敗4分けの10位。チームとして3年連続で勝率5割を割った。それでも今季からチームを預かる指揮官は「選手たちのコンディションもよく、オープン戦を通して、いいことも課題も出た。非常にいい準備期間だった」。3月中旬にはメジャー2球団とのプレシーズンゲームも挟んだが、主力選手のリタイアもなく完走できたことを素直に喜んだ。藤川監督の一問一答は以下の通り。-開幕への心境は「この役職になってからわたくし、というものはありませんから。私自身の感情は全くないです」-門別は開幕へステップを踏んだ「オープン戦が準備のマックスではなく、シーズンを戦うための準備ができたからこそ、壁を乗り越えて開幕ローテーションに入るというところまで来たと思います」-門別は打席カウント間違いにバント失敗「打席に立たせた甲斐があったか。ファームがDHを使ってますから、そのあたりは改善点が球団としてあるかな。そのあたりも含めて組織作りはテーマ。きょうここで出たことまでがファームから含めた課題として、来年の春までの課題かなと思います」-栄枝、高寺にも経験を積ませ、底上げもできた「それは1年間が終わってから。どこかで経験ある選手に切り替わることがあるかもしれないけど、野球人生は長いですから。1歩ずつ進みながら。一気に抜けてしまう選手もいますけど、そんな甘くないのも野球界。全部人生と一緒です」-実戦は今日で終了だが、開幕1軍メンバーの大枠は固まったか「そうですね。大体は決まってます」
◆虎の新ミスターゼロ誕生だ。高卒3年目の阪神門別啓人投手(20)がオープン戦を防御率0・00で終えた。開幕前のラストゲームとなったオリックス戦(京セラドーム大阪)で6回途中7安打2失点(自責0)と粘投。阪神の投手では2011年久保康友以来となるオープン戦防御率0・00を記録した。開幕3戦目の30日広島戦(マツダスタジアム)で先発濃厚。安定感抜群の20歳左腕が、プロ初勝利の準備を整えた。開幕前最後の登板を終え、門別からは充実感が漂っていた。6回途中7安打2失点(自責0)。今春実戦初の失点にも、確かな手応えがあった。「しっかり(ボールを)押せている中での失点。ランナーを出さないのが一番ですけど、出た時の対処法として今日は良かった。シーズンに入っても、ああいう投球ができるように頑張ります」5回2/3を投げ、3者凡退は4回だけ。粘りの投球で後続の流れを切り、3つの併殺も奪った。2失点ともに失策が絡み、自責0だった。オープン戦は3試合、12回2/3で自責0。今春実戦は15日のカブス戦の5回完全も含めて7試合で計25回2/3を投げて防御率0・00だ。12球団を見渡しても際立つ安定感。20歳左腕は冷静にその要因を分析した。「コントロールしたいところにできている。先頭を出すのはもったいないけど、出た時にしっかりゲッツーを取れたり、要所をしっかり投げられていると思う」中6日で30日の広島戦先発が濃厚。本番を想定して打席にも立った。ただ、2回の打席ではカウントを勘違い。三振と間違えてベンチに戻りかけて照れ笑いを見せていた。5回1死二塁には送りバントも失敗。「(腰が)引けていた。もっとバント練習を頑張ろうと思いました」。反省も多いが、未来は明るい。後輩からの刺激もあった。春のセンバツでは母校・東海大札幌が10年ぶりに白星。9回に1点差をひっくり返す逆転勝利で1回戦を突破した。「みんなでしっかり野球ができていた。次、もう1回勝ってほしいです」と笑顔でエールを送った。藤川監督も「非常に良く映りましたね」と称賛した。託す開幕ローテの大役にも「段階を踏んで、ここまで来たと思いますね。彼らしくやってくれれば」と期待十分だった。高卒3年目の25年シーズン。待望のプロ初勝利へ、準備は整った。【波部俊之介】オープン戦で規定投球回数を満たし、防御率0・00は23年の平良(西武)以来2年ぶり。阪神の投手では11年の久保以来で、阪神投手のオープン戦防御率1位もこのとき以来。
◆藤川阪神が開幕前最後の一戦に臨む。先発は高卒3年目左腕の門別啓人投手(20)。前回登板の15日、カブスとのプレシーズンゲームでは5回完全投球と圧巻の投球を披露した。打線は「1番・中堅」で近本光司外野手(30)が2試合ぶりにスタメン復帰。この日もDH制を使用せず、本番想定で試合に挑む。
◆阪神の門別啓人投手(20)が第1打席でカウントを誤り、ベンチに帰ろうとするシーンがあった。0-1で迎えた二回、2死一、二塁。カウント1-1から内角の変化球を空振りすると、三振と勘違いし、うつむきながら球審の後ろを通り三塁ベンチへ向かう。ベンチからの声かけでカウントの間違いに気づいた門別は苦笑いで打席に戻り、場内は笑いで包まれた。その後、門別は空振り三振に倒れた。
◆阪神の先発・門別啓人投手(20)が一回に先制点を失った。開幕3戦目が決定的な門別は、最終調整のマウンドに臨んだ。しかし、先頭の中川に左中間への二塁打を浴びると、中継ミスも絡んでいきなり無死三塁とピンチを背負う。続く太田に中犠飛とされ、打者2人で先制点を奪われた。門別は15日にカブスとのプレシーズンゲームで5回完全投球を披露するなど、今春は1点も失っていなかったが、21イニング目で初失点。それでも、そこからは紅林の四球の後にオリバレスを併殺に打ち取り、自責点ゼロは継続している。
◆先発した阪神・門別啓人投手(20)は5回2/3を投げて7安打2失点(自責0)。粘りの投球を見せ、開幕前最後の登板を終えた。一回、先頭の中川に左中間への二塁打を許し、近本の中継への悪送球で三進を許した。続く太田の中犠飛で、今春実戦で初失点を喫した。それでも二、三回は得点圏に走者を背負いながら粘りの投球で無失点。五回に2本の安打と佐藤輝の本塁悪送球で2点目を献上したが、今春最多の86球を投じて六回2死までマウンドに立った。藤川監督が交代を告げ歩み寄ると、ボールを直接手渡し、後を継ぐ岡留とグラブでタッチを交わしてマウンドを降りた。高卒3年目左腕は初の開幕ローテ入りが濃厚。今春は7試合を投げて計25回2/3で自責点ゼロ。防御率0・00と圧倒的な数字を残して、勝負の1年に挑む。
◆先発した阪神・門別啓人投手(20)は5回2/3を投げて7安打2失点(自責0)。粘りの投球を見せ、開幕前最後の登板を終えた。一回、先頭の中川に左中間への二塁打を許し、近本の中継への悪送球で三進を許した。続く太田の中犠飛で、今春実戦で初失点を喫した。それでも二、三回は得点圏に走者を背負いながら粘りの投球で無失点。五回に2本の安打と佐藤輝の本塁悪送球で2点目を献上したが、今春最多の86球を投じて六回2死までマウンドに立った。藤川監督が交代を告げ歩み寄ると、ボールを直接手渡し、後を継ぐ岡留とグラブでタッチを交わしてマウンドを降りた。高卒3年目左腕は初の開幕ローテ入りが濃厚。今春は7試合を投げて計25回2/3で自責点ゼロ。防御率0・00と圧倒的な数字を残して、勝負の1年に挑む。門別は「立ち上がりからボールが高く、なかなか修正することができませんでしたが、ランナーを出してから丁寧に投げることができたので結果的に大崩れすることなく粘ることができたと思います。投球以外でもバントなどまだやるべき準備があるのでしっかり練習していきたいです」と話した。
◆2年目右腕のオリックス・高島泰都投手(25)が6回4安打無失点の好投で開幕ローテ入りへ猛アピールした。二回に1死で連打を許すも小幡を中飛、門別を空振り三振に仕留めて危機を脱した。三回以降も散発2安打に封じた。1年目だった昨季は救援で開幕1軍をつかみ、最終的には21試合の登板(先発9試合)で2勝2敗、4ホールド、防御率4・02。オフから先発調整を続け、開幕ローテ入りを目標にしてきた高島が今季初めての京セラのマウンドで躍動した。
◆阪神が梅野隆太郎捕手(33)の適時打で1点を返した。0-2の七回、代わった古田島から大山の二塁打でチャンスを作ると、1死となって梅野。外角のボールに逆らわず、逆方向へ鋭くはじき返した。この打球が一塁・頓宮のグラブをはじき、ボールが転々とする間に走者がホームイン。梅野は二回の左前打、五回の右前打に続いて3打数3安打をマークし、オープン戦最終戦で万全の仕上がりを見せた。なおも小幡がヒットでつないで1死一、三塁と好機を広げるも代打・糸原、高寺が倒れて一挙同点とはならなかった。
◆阪神は開幕前最後の一戦でオリックスに1-2で敗れて、3勝5敗4分けで終え、3年連続オープン戦負け越しとなった。先発の門別が一回に太田の犠飛で今春21イニング目で初失点を喫すると、五回にも味方の失策が絡んで失点。それでも粘りの投球を披露し、六回途中2失点(自責0)。今春は実戦7試合に登板し、25回2/3で自責点ゼロ。高卒3年目左腕は防御率0・00で開幕を迎える。その後は岡留、桐敷、岩崎とつなぎ、強力リリーフ陣が無失点で最終登板を終えた。打線は0-2の七回に先頭の大山が左翼フェンス直撃の二塁打で出塁すると、1死二塁から梅野のこの日猛打賞となる一塁への内野安打で1点を返した。しかし反撃もここまで。オリックス投手陣の前に7安打に抑え込まれて、3連戦で1敗2分で終わった。
◆オリックスは関西対決を制し、8試合ぶりに勝利。チームは今季初めて本拠地の京セラで白星を挙げた。打線は一回に中川のチャンスメークから太田が先制犠飛。五回には相手のミスも絡んで追加点を挙げた。開幕ローテ入りを狙う2年目右腕の高島は6回無失点の好投で猛アピール。開幕カード3戦目となる30日の楽天戦(京セラ)で先発する可能性が高まった。これでオープン戦の全日程が終了。3勝10敗3分けで最下位に終わったが、開幕前のラストゲームを勝利で締めくくった。
◆五回1死一、三塁、オリックス・太田椋の三ゴロを処理後、本塁送球が乱れ、2点目を与えた阪神・佐藤輝明=京セラドーム大阪(撮影・松永渉平)
◆オリックスはオープン戦最終戦で今季初めて本拠地の京セラで白星を挙げた。岸田護監督(43)は九回に登板した来日2年目のアンドレス・マチャド投手(31)をシーズンで守護神として起用する方針を示唆した。主な一問一答は以下の通り。ーー本拠地の初勝利「よかったです。今日、ミスもね、出ましたけどね。なんとか逃げ切ったっていうところはよかったですけどね。まだミスがあるので、そこはやっていかないといけないですし、考えていかないといけないかなとは思いますけれども」ーーオープン戦を振り返って「いろいろ試したことは多かったんですけどね。最後の方に少し見えてきたところもありましたしね。バッターの方もやっぱり徐々に徐々に上がってきてくれましたからね。そこは良かったと思いますけど」ーー初回の中川の走塁「ああいう相手の隙をつけるようなところっていうのは、そういう意識っていうのはみんな持ってくれてると思ってます」ーー阪神との3連戦非常に中身があった「ほんとに中身濃かったと思いますね。特に打線の方とかもね、結構いい調子で来てるんでね。あと1本とか、どうやって進塁するのかとか、色んな課題も出ましたけども。守備の方でもちょこっとミスとかも出てますし、色々内容の濃い3試合だったなと思いますけど。怪我がなかったのかまだ良かったですしね。集中力の高さを感じましたし」ーー先発の高島の投球は「よかったんじゃないですかね。カットボールもなんかかなり切れてるみたいで。スピードも最後まで落ちなかったところもよかったと思いますし」ーー1週間後も自信を持って送り出せる「そうですね、大丈夫だと思いますけど」ーー救援陣はある程度シーズン本番を想定した起用に「そうですね。こういう形に、最初の方はね、なるんじゃないでしょうかね」――2日間、1番の中川がすごい「すごい打ってますよね。心配なぐらい。大丈夫と思いますけど。まあまあ、ほんとに上がってきてくれてると思いますけどね」ーー彼がよーいドンで出ると「そうですね、なかなかいろんな作戦とかも組めますし、足もありますしね。頼もしいと思いますけど」ーーオープン戦の最終試合。ある程度開幕を想定してのオーダーになる「そうですね。これが全てじゃないですけどね。やっぱある程度、開幕を見据えたこの3試合っていうとこなんでね」ーースタメンマスクの福永は盗塁阻止なども「そうですね。すごくね。2軍でも頑張ってる姿を僕が2軍にいたときも見てますけども、すごい成長してるなと思いますけど」ーー森がいないなかであのようなパフォーマンスを見せているのは「そうですね」ーー高島とバッテリー組ませたのは2人の相性を含めて「いや、こういうこともあるだろうということもね、ありますしね。いろんなパターンをこれからも出てくるとは思いますけど」ーー捕手を3枚置くか2枚でいくのか「そうですね。そういう意味でも、色んなパターン組んどかないといけないなっていうところがありましたからね。やりましたけど」ーー開幕まで2軍戦がある。試合に出させる選手も「そうですね。いると思いますよ。それもまだ今から話し合いますけど」ーー麦谷が代走で出場。途中から起用も期待できそうか「期待はどこでも期待はしてるんですけどね。ちょっとどうなるかっていうところはまだわかんないですけどね。それは頭で行くときもあれば、後から行くこともね、あるでしょうしですね」ーー出陣式でファンの前でスピーチ。どんな決意を「いや、あれですよ、やっぱりもう今日から、というわけではないですけど、前からやっぱり準備はありましたけども、もうこっからもう本番に入っていくんでね、皆全員がね、腹決めてやっていくっていうところですよね。そこしかないと思います」ーーファンの前で挨拶するのは引退時の以来「そうでしたっけ?懐かしいですね」ーーシーズン最後にいい報告を「そうですね、できたらいいですよね。そのつもりで頑張りますけど」ーーやりたい野球の形はできた「いかがですかね? 頑張ります」ーー中川の好調の理由はどういうところにあるのか「どこにあるんでしょうね。(僕は)ピッチャーなんでね、やっぱりタイミングとか色々取れてるんじゃないですか。見えてたりね。やっぱり今までやってきたことが出てきてるっていうことだと思いますよ。全員。みんなやっぱ確実に上がってきましたっていう風には思いますけど」
◆阪神がOP戦最終試合を1点差で落とした。先発門別啓人投手(20)は一回に近本光司外野手(30)、五回に佐藤輝明内野手(26)の失策がらみで2点を失って、5回?を投げ、86球7安打2奪三振2四球で降板した。実戦連続無失点は20イニングで止まったが、自責0で開幕に向かう。佐藤輝はOP戦初失策。打線は七回1死二塁、梅野隆太郎捕手(33)の一塁強襲内野安打がタイムリーとなった1点のみ。3勝5敗4分で終え、3年連続OP戦負け越し。藤川球児監督(44)の主な一問一答は以下の通り(観衆=3万3106人)。★テレビ編ーー準備の面で手応えは「選手たちのコンディション。モチベーションを含めていいこともあり、課題も出たところで、あと何日間、選手のメンタルを整えながら開幕日を迎えるという意味では、順調なことばかりではなく、不安なミスも出ながら、シーズンが始まっても、同じことは必ず出ますからね」ーー不安な面は戦いながら解決する「まだ始まっていないので、シーズン始まってもチームを一から作り上げる作業があります。開幕日が一番いい状態ではなくて、最後の時に一番いい形を迎えることを考えている」ーーキャンプ終了時は感情で揺れ動かないチームを作りたいと「まだ想像がつかないですけど、非常に面白いチーム、アグレッシブなチーム。締めるところは締まっていくチームになっていくと思います」ーー初の開幕「この役職になってから、わたくし、というものはありません。私自身の感情は全くないですね」ーー開幕は村上「非常に大きな一日になるかもしれないし、143分の1になるかもしれない。どの選手にも共通して言えるのは、いいスタートと、うまく立ち上がれなかったとしても粘り強く戦い抜くのがペナントレース。モチベーションとメンタルの上げ下げが極力ないような精神的に強いチームを目指しています。臆することなくスタートしてくれるのかなと思います」ーーファンに向けて「3月28日、広島からですけど、シーズンが始まります。その日を楽しみに、あと数日ですけど、私たちもメンタルを非常に強く掲げて、モチベーション高く戦っていきますので、一緒に戦いましょう。その言葉で終わらせて下さい」★囲み編ーー門別はステップを踏めたか「オープン戦が準備のマックスではなく、シーズンを戦うための準備ができたからこそ、過去に乗り越えられなかった壁を乗り越えて開幕ローテーションに入るところですから、段階を踏んで、ここまで来たと思います」ーーいい準備ができたら「大きな一日と捉えずに、長い野球人生の中での一日と捉えて、あまりにも大きく捉えすぎても。そこまでの必要はない」ーー門別はカウント間違い(二回2死一、二塁でカウント1ー1から空振りした際にベンチに戻りかける)「バントミスがあった(五回1死二塁でスリーバント失敗)。打席に立たせた甲斐があった。ファームがDH使ってますから、改善点が球団としてあるかなと思います」ーー監督自身の感情はない「まったくない」ーー感覚的には「ないですね、今日帰ってサウナ入って、そんな感じですね」ーー守備の面でミスがあった。見つめ直したいか「どのチームも出てますから。私たちのチームは私たちのチームで考えますけれど、エラーで2点、そんなもんでしょう」ーーシーズンでは痛い試合か「シーズンではないですからね。1年間、乗り越えながらというか、多々ありますからね。それが人生と一緒ですよ」ーー栄枝、高寺にも経験を積ませた「どこかで淘汰されて、経験がある選手に切り替わることがあるかもしれないけど、野球人生は長いですから。一気に抜けてしまう選手もたまにはいますけど、甘くないのも野球界ですから。全部人生と一緒です」ーー開幕1軍メンバーの大枠は固まったか「風邪ひいたらら変わっちゃう。まだ練習日もあるし。ギリギリに決まるんで。大体は決まってますよね」ーー秋季キャンプから底上げを口にしていた「ファーム組織から含めてやらなければいけないことがあるなとは思います。もう一回平田ファーム監督と球団とも話しながら、DHないですからね、セ・リーグは。考えなければなと思います。ファームから含めた課題として、来年の春までの課題かなと思います」
◆中日、西武、阪神で通算1560安打を放ち、楽天初代監督を務めたサンケイスポーツ専属評論家の田尾安志氏(71)は近本光司外野手(30)、佐藤輝明内野手(26)の失策で2点を失った阪神の守備に言及した。阪神のオープン戦を振り返ると、交代選手が結果を残すケースが多かった。選手層が厚くなった証拠で、近年で最も戦力が充実している。だからこそ指摘したいのは守備のミス。一回、二塁打を処理した近本のカットマンへの悪送球、五回1死一、三塁への佐藤輝の本塁悪投が失点につながった。22日もホームに高投(結果はアウト)していたし、三塁線の打球を何本も抜かれたり、はじかれたり。いくら投打に戦力が整っても、守備のほころびが出ては野球は勝てない。打線に関しては一時期の「全員が絶好調」から比べると明らかに下降線。佐藤輝はボール球を振るケースが目立つし、粘り強かった前川にも空振りが増えてきている。とはいえ、高いレベルの選手が調子を落としただけで、交代を考える必要などないし、開幕までに状態を上げてほしい。好不調は誰にもあるので、その不調が今、来ていると考えれば、ラッキーかもしれない。クリーンアップ以外も近本は当然として、中野、木浪の状態がいい。ということは、間違いなく得点力がアップする。期待できるシーズンだ。だからこそ、守備はしっかりしてほしい。
◆阪神がOP戦最終試合を1点差で落とした。先発門別啓人投手(20)は一回に近本光司外野手(30)、五回に佐藤輝明内野手(26)の失策がらみで2点を失って、5回?を投げ、86球7安打2奪三振2四球で降板した。実戦連続無失点は20イニングで止まったが、自責0で開幕に向かう。OP戦初失策の佐藤輝は3打数無安打1三振。森下翔太外野手(24)もノーヒットだった。打線は七回1死二塁、梅野隆太郎捕手(33)の一塁強襲内野安打がタイムリーとなった1点のみ。3勝5敗4分で終え、3年連続OP戦負け越し。主な選手のコメントは以下の通り(観衆=3万3106人)。開幕までの過ごし方について佐藤輝明 「休む時は休んで、練習する時はして...」3安打の梅野隆太郎 「いい感じで対応できて良かった」七回を三者凡退に抑えた桐敷拓馬 「シーズン通して、チームでしんどい時期とか絶対多くなるので踏ん張って自分も頑張っていきたい」降板時、マウンドでの指揮官との会話について門別啓人 「失点はエラーだからって言われて...自分はそう思ってないですけど、ランナーを出した自分も悪い。そういうところをしっかり反省しながら」OP戦を終えて中野拓夢 「去年に比べたらいいとは思いますけど、気分よくとかは考えてない」OP戦振り返って前川右京 「いい時も悪い時も両方味わえている。ベストなオープン戦だったかなと思います」無安打の森下翔太 「(開幕まで)別に変えることなく、平常心でやっていきます」OP戦初出場で1三振のD5位・佐野大陽 「自分が思ってるよりも緊張とかはなく、平常心でやれた」六回2死で登板した岡留英貴 「そういう場面も多くなると思うので、与えられた役割を、全うできるように」
◆オリックス2年目右腕、高島泰都投手(25)が6回零封で開幕ローテに滑り込んだ。「抑えられたことで、いい調整ができているなと実感できた」序盤はボール先行の投球が続いたが、三回以降はプレートの踏む位置を三塁側から一塁寄りに修正したことで安定した。2024年にドラフト5位で王子から入団。明大時代は準硬式。先発陣の一角を担うはずだった山下が腰の張り、田嶋も体調不良で調整が遅れ、高島が好機をつかんだ。岸田監督は「スピードが最後まで落ちなかったところもよかった」と合格印。この日の最速は149キロだった。28日からの楽天との開幕カード(京セラ)は宮城、九里、高島、次カードのロッテ3連戦(ZOZOマリン)はエスピノーザ、曽谷、椋木が先発する見通し。チームとして8試合ぶりの勝利を挙げ、オープン戦は3勝10敗3分けの最下位で開幕を迎える。昨季21試合に登板した高島は「平常心で(開幕までの)1週間を過ごしたい」と力を込めた。(織原祥平)
◆阪神・大山悠輔内野手(30)が0-2の七回、左翼フェンス直撃の二塁打で口火を切り、梅野隆太郎捕手(33)の適時打を演出。22日は2本のタイムリーで3打点を放つなど、オープン戦は8試合で打率・360(25打数9安打)、6打点。FA残留して5年契約1年目のシーズン。「開幕までの時間がすごく大事になると思うので。もう一度、自分の中で整理して、しっかり準備します」と気を引き締めた。
◆阪神・桐敷拓馬投手(25)が1-2の七回に登板し、打者3人をわずか10球で封じ込めた。「(球が)甘くいったり、反省するところもあったが、ゼロで抑えられてよかった」。3月に入ってからの対外試合は4試合で防御率0・00と抜群の安定感。昨季は70試合に登板し、最優秀中継ぎのタイトルを獲得。「一年間、戦力になる(のが目標)。チームもしんどい時期はあると思う。そこを踏ん張って、頑張っていきたい」と昨年のような活躍を誓った。
◆阪神・岩崎優投手(33)は八回に登板し、2死から連続四球で一、二塁とされたが、頓宮を右飛に抑えた。「きょうは良くなかったけど。(逆に)スッキリしました」。実戦は5試合で無失点。「シーズンに入ってもしっかりやっていきたい」。6月で34歳となる左腕が今年もブルペン陣を引っ張る。
◆無安打&適時失策も阪神・佐藤輝明内野手(26)は「しっかりいい準備ができた。自信を持って、あと何回か練習して開幕に臨みたいなと思います」。オープン戦を含めた今春の実戦は打率・265(49打数13安打)、3本塁打、10打点。「課題も出てきたので、もう一回修正してできたらなと思います」と開幕までに微調整を加える。
◆阪神・中野拓夢内野手(28)が三回の左前打で5試合連続ヒットを記録し、打率・342(38打数13安打)でオープン戦を締めくくった。「状態をもっと上げて、開幕でスタートダッシュが切れるように頑張りたい」。オリックスとの3連戦では、二塁守備で幾度となく投手を救った選手会長は「守備で大きく貢献することが大事かなと思っている。しっかり守って攻撃にリズムをつなげていくのが自分のスタイル」と堅守野球を目指す。
◆「7番」で出場した阪神・梅野隆太郎捕手(33)が3安打1打点をマーク。「しっかり一打席一打席、いい感じで対応できた」と振り返った。七回1死二塁では、一塁手・頓宮のミットをはじく適時打。守りで門別をリードし、「ピッチャーも(オープン戦は)粘り強く投げてくれた。勝っていくためにはどうすべきか、を考えながらシーズンに臨みたい」と決意を新たにした。
◆阪神D5位・佐野大陽内野手(23)=日本海L富山=は六回の守備から三塁でオープン戦初出場。八回の初打席は見逃し三振に倒れ、「レベルの違い、自分の実力のなさを感じた」と振り返った。ウエスタン・リーグで打率・417(12打数5安打)と結果を残し、21日から1軍に合流。練習中には積極的に先輩とコミュニケーションをとり、「教えてもらったことを自分の成長につなげられれば」と貴重な機会を喜んだ。
◆阪神・森下翔太外野手(24)は3打数無安打で途中交代した。5日に体調不良で離脱したが、カブス、ドジャースとのプレシーズンゲームでは2戦連続で安打を放つなど、実りのある3月になった。オープン戦は打率・167(30打数5安打)も「もう終わったことなので。変えることなく、平常心でやっていきます」と新4番は開幕までの準備を進める。
◆阪神・前川右京外野手(21)に待ちわびた一打が生まれた。11打席ぶりのHランプ。バットを折られながらも中前に運び、塁上で控えめなカモメポーズで喜んだ。「シーズンだったら、きょうのヒットはいいと思いますけど、オープン戦なんで。完璧に詰まってバットも折れた状態なので、どういうアプローチをしたら良くなるか。(開幕までの)1週間弱でもう一回考えたい」二回の第1打席、高島に2球で追い込まれたが、カウント2-2から内角の変化球を詰まりながらも中前に運んだ。18日のヤクルト戦(神宮)以来、久々の安打がオープン戦最終戦に出たことは大きい。「いい時も、今の悪い時も両方味わえている。ベストなオープン戦だったかなと思います」オープン戦は甲子園で2試合連発を記録するなど3本塁打。雨天中止やメジャー球団とのプレシーズンゲームもあり、チームは12球団最少の12試合消化にとどまったにもかかわらず、球団では2021年の佐藤輝(6本)以来の本塁打王に輝いた。長打率・632も12球団トップの数字。オープン戦とはいえ、〝2冠〟を手にした。結果を残した半面、安打が出ない苦悩の時期も過ごした。オリックスとの3連戦では11打席で4三振を喫し、「打席での待ち方、思考に変な悪いものが入って迷っている」と本心を吐露。それでも自信を持って開幕を迎える。「良い悪いは絶対に出ると思う。悪い時の波をなるべく少なくして、一年間スタメンで出続ける大変さを感じながらやっていきたい」高卒4年目のシーズンを迎える若虎からは、レギュラーとしての自覚がにじみ出ていた。誰もが納得する数字を残し、V奪回に貢献する。(萩原翔)
◆いざ、開幕3戦目へ! 阪神・門別啓人投手(20)が先発し、六回途中2失点(自責0)。今春実戦初失点を喫したが、3併殺で要所を締めた。飛躍が期待される高卒3年目左腕は実戦7試合で25回?を投げ、防御率0・00のまま30日の広島戦(マツダ)へ向かう。チームは1―2で敗れ、3勝5敗4分けの10位でオープン戦を終えた。マウンドを降りる門別を、期待がこもった大歓声が包んだ。開幕ローテという目標を達成するために、結果を積み重ねてきた2カ月。来る開幕3戦目へ向け、圧巻の防御率0・00で実戦を締めくくった。「しっかり押せている中の失点で、あまり悪い失点ではなかった。ランナー出てからはしっかり投げられたので、しっかり継続していきたい」開幕前最後の登板でいきなりゼロが止まった。一回、先頭の中川に左中間への二塁打を浴びると、中継ミスが絡んで無死三塁。続く太田の犠飛で先制を許し、これがキャンプから21イニング目で初失点となった。五回にも連打で1死一、三塁となって佐藤輝の悪送球で失点。ただ、いずれも失策絡みのため自責はつかず。六回2死で降板し、今春は計7試合25回?を防御率0・00で実戦登板を終えた。交代の場面では、マウンドに来た藤川監督にボールを手渡した際、「失点はエラーだから(気にするな)」と言葉をかけられた。それでも「ランナーを出した自分も悪いので、自分はそう思っていない。反省しながら次につなげていきたい」と理想は高い。7安打を浴びて四回以外はすべて走者を背負ったが、自責ゼロにまとめられた要因は走者を出してからの投球だ。「ランナーを出さないのが一番ですけど、出たときの対処法としては良かった。しっかりゲッツーを取れたり、要所要所しっかり投げられていると思う」。一、三、六回と3併殺。盗塁も許すことなく、落ち着いてまとめる投球術に手応えが残った。
◆主力が欠けることなく、そろって開幕のグラウンドに立つことができる。これが一番で最大の収穫だ。采配を振るった初めてのオープン戦を総括し、阪神・藤川球児監督(44)は安堵(あんど)の表情を浮かべた。「選手たちのコンディションもよく、非常にいい準備ができた。何とかこれでベストメンバーで開幕日を迎えられる」何より選手のコンディションを気遣った1カ月だった。オープン戦最終戦のこの日も1番・近本は2打席で交代。「一番心配していたのは故障。ドームとか人工芝(での試合)が続いてましたから、少し不安でしたけど」。開幕に向けた選手個々の調整を最優先しつつ、けがのリスクは最小限にとどめた。故障の苦しさ、もどかしさは指揮官自身が身に染みて理解している。「僕も米国で大きなけがをして、コンディションが整わなくて戦えないのが一番、プレーヤーとしてきつかった」。近本や大山ら、中堅の立場となったレギュラークラスの体は知らず知らずのうちにすり減っている。だから危機管理を徹底した。アピールに必死になる若虎もそう。「監督が代わったタイミングで『いくぞ、いくぞ』となって故障してしまう形は求めていなかった。そういうリーダーにはあまりなりたくないなと思っていた」。野手では高寺や栄枝、投手では富田に育成ドラフト1位から支配下に昇格した工藤(四国IL徳島)ら新戦力が数多く台頭した。一方で目立った離脱者はゼロ。だから、胸を張って言える。「非常に面白いチーム、それからアグレッシブなチーム。締めるところは締まっていくようなチームになっていくと思いますから、期待してみてもらいたいなと思います」虎党に向け、指揮官は「ぜひ一緒に戦いましょう」と呼びかけた。28日、マツダで迎える広島との開幕戦。ベストメンバー、ベストコンディションで藤川阪神はセ界の頂点に向かって船出する。(原田遼太郎)
◆関西ダービーとなったオープン戦のラストゲームはオリックスが逃げ切り勝ち。岸田監督は本拠地初勝利だとか。モヤモヤが吹き飛んで、4日後の28日に迫った開幕には、気分よく臨めるのでは?!お隣さんの心配をしている場合ではない阪神だが、最終戦で負けても「どうってことないさ」と余裕でいる自分が、何かうれしい。本来ならメンバーを固定して戦いたくなるオープン戦ラスト3試合も、阪神のショートのスタメンは高寺、木浪、小幡の日替わり。開幕スタメンは木浪のような気がする(あくまで虎ソナ予想)。だが、選手の気持ちを大事にして...。他の2人のモチベーションも維持したままで開幕に突入できる。いろんな部分で藤川監督の流儀を見つけられるが、ショートの日替わり起用は球児流の真骨頂かもしれない。その高寺に注目し続けているのがトラ番サブキャップ・原田遼太郎。トラ番歴は6年目。高校を卒業して入団5年目の高寺を、優しいまなざし(?)で、ずっと見守り続けてきた。「入ってきたときから、打撃センスがすごいと思ってたんです。だから『君は首位打者になれる』と伝えたんですよ。将来、首位打者になったら、最初に予言した記者になれると思って」センスは早くから話題になっていたが、ついにブレークの空気が漂ってきている。

<オープン戦順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
日本ハム |
10 | 3 | 3 | 0.769 (↑0.019) | - (-) |
60 (+7) | 43 (+4) | 15 (+1) | 12 (+1) |
0.249 (↑0.007) | 2.490 (↓0.1) |
2 (1↑) |
西武 |
8 | 4 | 2 | 0.667 (↑0.031) | 1.5 (-) |
53 (+4) | 29 (+2) | 4 (-) | 8 (-) |
0.269 (↑0.006) | 1.960 (-) |
3 (1↓) |
ヤクルト |
8 | 5 | 2 | 0.615 (↓0.052) | 2 (↓1) |
51 (+4) | 47 (+7) | 9 (+2) | 12 (+2) |
0.223 (↓0.003) | 2.510 (↓0.2) |
4 (-) |
ソフトバンク |
9 | 6 | 3 | 0.600 (↑0.029) | 2 (-) |
64 (+3) | 51 (+1) | 9 (-) | 23 (-) |
0.246 (-) | 2.460 (↑0.09) |
5 (2↑) |
ロッテ |
8 | 7 | 2 | 0.533 (↑0.033) | 3 (-) |
56 (+2) | 50 (+1) | 10 (-) | 7 (-) |
0.227 (↑0.003) | 2.480 (↑0.09) |
6 (-) |
DeNA |
8 | 8 | 2 | 0.500 (↓0.033) | 3.5 (↓1) |
49 (+2) | 51 (+4) | 4 (+1) | 11 (+1) |
0.210 (↓0.001) | 2.580 (↓0.1) |
6 (1↓) |
巨人 |
7 | 7 | 2 | 0.500 (↓0.038) | 3.5 (↓1) |
56 (+1) | 56 (+2) | 9 (-) | 4 (-) |
0.246 (↑0.002) | 3.130 (↑0.07) |
8 (-) |
中日 |
6 | 8 | 4 | 0.429 (↓0.033) | 4.5 (↓1) |
49 (+1) | 59 (+3) | 7 (-) | 14 (+1) |
0.221 (↑0.008) | 3.150 (↑0.01) |
9 (2↑) |
楽天 |
5 | 8 | 3 | 0.385 (↑0.052) | 5 (-) |
50 (+3) | 48 (+1) | 3 (-) | 21 (+3) |
0.213 (↓0.002) | 2.800 (↑0.13) |
10 (1↓) |
阪神 |
3 | 5 | 4 | 0.375 (↓0.054) | 4.5 (↓1) |
45 (+1) | 47 (+2) | 6 (-) | 6 (-) |
0.273 (↓0.005) | 3.400 (↑0.27) |
10 (-) |
広島 |
6 | 10 | 2 | 0.375 (↓0.025) | 5.5 (↓1) |
34 (+1) | 54 (+3) | 9 (-) | 4 (-) |
0.218 (↑0.003) | 3.000 (-) |
12 (-) |
ORIX |
3 | 10 | 3 | 0.231 (↑0.064) | 7 (-) |
37 (+2) | 69 (+1) | 3 (-) | 5 (-) |
0.229 (↑0.003) | 4.020 (↑0.21) |
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