広島(★1対3☆)ソフトバンク =オープン戦3回戦(2025.03.23)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ソフトバンク
0000200013800
広島
0000001001800
勝利投手:上沢 直之(2勝1敗0S)
(セーブ:大山 凌(0勝0敗2S))
敗戦投手:森 翔平(2勝1敗0S)
  DAZN
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◆広島は、矢野が適時打を含む2安打の活躍。守備力に定評のある内野手が、バットで結果を残した。一方のソフトバンクは上沢が先発。走者を背負いながらも粘り強い投球を見せ、4回1/3を無失点に抑えた。

◆ソフトバンクに新加入した上沢直之投手(31)がオープン戦の最終戦に先発し、4回1/3を5安打無失点にまとめた。0-0の3回、1死二、三塁のピンチを背負うも一気にギアを上げた。矢野に対しての7球目で今春の実戦最速となる149キロを計測。この試合でも最速は145キロだったが、右腕がスイッチを入れて4キロも最速を引き上げた。結果は四球だったが、次打者の小園を併殺に打ち取り無失点。走者を出しながらも要所で粘りを発揮した。上沢は開幕3戦目の30日ロッテ戦(みずほペイペイドーム)で先発することが有力となっている。

◆広島の4年目森翔平投手(27)が開幕ローテ入りを決めた。ソフトバンクの中軸から3者連続三振を奪うなど、5回まで7奪三振。5回にオープン戦初失点を喫して5回2失点も、オープン戦防御率1・00と結果で先発枠を勝ち取った。「本当に覚悟を持って1試合1試合投げたい」。1週間後の3月30日、阪神との開幕3戦目の先発が決定的となった。昨季パ王者相手に140キロ後半の直球で押し、変化球でタイミングを外した。4回は柳田をスライダーで空振り三振に切り、続く山川、正木はいずれもチェンジアップで空を切らせた。「勝負できる球が増えた。落ち球が少し浮いたところがあったので、そこをしっかりできるようにやっていきたい」。球数が80球を超えた5回2死から3連打を浴びて2失点も、好投が続いていただけに、最終登板で課題が見つかったことも収穫と言える。

◆4年目森翔平投手(27)が5回4安打2失点で4年目で初の開幕ローテ入りを決めた。打線は7回に2死二塁から矢野の右前適時打で1点を返すも、ソフトバンクと同じ8安打も1得点に終わった。新井貴浩監督(48)の試合後の主な談話は以下の通り。-森が好投新井監督 球も良い球が行っていた。良かったと思いますよ。-前回登板からまた一段上がった感じ新井監督 そうよね。本人も春先が(良くない)ということだったんだけど、今年はキャンプから今までの春先とは違う球だった。それが結果にも出ている。今日どうのこうのではない。それまで点を取られていないわけだから。今日も力のあるいい球が行っていたと思います。-自信を持って開幕ローテに送り出せる新井監督 もちろん。自信を持たないと送り出さないだろう(笑い)。-オープン戦終了。34得点に終わった新井監督 今日も1点だけだけど、結構いい内容の捉えた当たりも多かった。オープン戦とシーズンは別物だと思っている。昨年より打線もいい形で入って行けそうだなというイメージがある。-若手に多くのチャンスを与えたが新井監督 打撃はいきなりパーンって良くなるものではないので、少しずつだと思う。ただオープン戦も終盤になるにつれて、若い選手の内容も良くなってきたと感じている。シーズンに入っても競争は続くので、アピールしてもらいたいなと思います。"遮二無二"アピールしてもらいたい。-開幕1軍メンバーは固まったか新井監督 羽月を呼ぶので、(林)晃汰とニラ(韮沢)はファームの方で頑張って来いと言いました。-投手陣は新井監督 枠的なもので、(高橋)昂也にはファームで頑張っておくようにと伝えます。すごくいいものを見せてくれた。-新人の岡本投手は新井監督 今日初めて点を取られたのかな。いいもの見せてくれているし、開幕1軍に入れます。いく場所はいろいろ限られて来ると思うけど、経験を積ませたい。1軍で経験を積ませたいなと感じさせてくれるキャンプ、オープン戦だったので開幕1軍です。-開幕ローテについては新井監督 固まっている。常広には、開幕はファームの方でしっかり頑張っておくようにとは伝えた。

◆ソフトバンク今宮健太内野手(33)が開幕戦に向けて順調な仕上がりを見せた。左ふくらはぎ痛から復帰して3試合出場。この日は3打数無安打も安定感ある遊撃守備は健在で「まずはディフェンスから。今日はいい張りが出ていたのでしっかり休みます」と帰路についた。昨秋に左膝を手術した周東佑京内野手(29)は2安打。「膝の状態はいい。安心です」と万全を強調した。

◆ソフトバンクに新加入した上沢直之投手(31)が理想通りにオープン戦の最終登板を終えた。立ち上がりから直球を軸に配球し「最後の登板なのでなるべく点を取られたくなかった」と無失点にこだわった。0-0の3回1死二、三塁では、矢野に対しての7球目で今春の実戦最速となる149キロを計測。「なんとか三振が取れたらと思って投げていました」。追い込まれての自然な出力アップでNPB通算70勝の実力を見せつけた。矢野には四球献上も次打者小園を併殺。4回1/3を5安打無失点にまとめ、先発が見込まれる開幕3戦目の30日ロッテ戦に向け「しっかり準備をしたい」と引き締めた。オープン戦は4試合で2勝1敗。16日の古巣日本ハム戦で5回5失点を喫して防御率は3・52フィニッシュも、最後は納得のいく形で本番に向かう。打者のタイミングを狂わすクイックの精度も磨いていく。

◆ソフトバンク小久保裕紀監督(53)が新オプションを試した。「攻めに行ったときの1つの手」として、広島戦の8回から「センター牧原大」を起用。牧原大成内野手(32)は23年まで中堅出場があったが、昨季からは二塁に専念していた。昨オフに本人からも直訴されたことを明かし、レギュラーシーズンでも起用する可能性を示唆。二塁が基本線も有事に備える。

◆指揮官の発言に何を考え、何を思うか。パ・リーグ連覇を目指すソフトバンクは23日、オープン戦の全日程を終えた。小久保裕紀監督(53)は若手のアピール不足に対し怒り口調で総括。正木智也外野手(25)が大本命だった「開幕5番」と「外野の残り1枠」は白紙に戻り「2軍も含めて状態のいい選手を積極的に上げる」と猛ゲキ。開幕まで残り1週間弱。最善のメンバーを慎重に見定める。冷静な小久保監督が珍しく感情的になった。オープン戦ラストだった敵地広島戦後の総括。自ら「開幕5番」や「外野の残り1枠」について言及、若手のアピール不足を嘆いた。囲み取材を終えようとした瞬間の立ち去り間際にも、再び報道陣に切り出した。「本当は5番DHに中村晃を置くと一番得点力があると思う。では、なぜそうしないか。長く強いチームを作る環境を整えるのは僕しかいない。だからこそ1枠を空けている。今の中村晃の姿を見て(若手が)何を考えるか」「開幕5番」は栗原が本命だったが、右脇腹を痛めて開幕アウト。オープン戦中盤から「2番近藤-3番柳田-4番山川-5番正木」を組み「この打順でいくことになると思う」と話していたが「あの発言は撤回」とまさかの急転白紙だ。新5番のはずだった正木がオープン戦打率1割9分2厘。この日も犠打1つを含む3打数無安打に終わった。正木のブレーキが再考の発端だ。「あの数字はレギュラーじゃない。2軍はずっと試合をしている。2軍も含めて状態のいい選手を積極的に上げる」。代打に専念した中村は、この日はDHで1安打。20打数8安打で打率4割フィニッシュ。プロ18年目のベテランは数少ないチャンスで結果を出した。若手の奮起を促すべく指揮官は噴火した。「外野の残り1枠」については、今季は柳田がDHとの併用になる。柳田か腰に張りを訴える近藤がDH起用の場合、左翼か右翼に1枠空きが生まれる。正木や2軍降格が決まった柳町らがチャンスをつかみきれなかった形になった。「結果的にこの打順で行くかもしれない。でも、もう1回考え直します」と小久保監督。常勝軍団の礎を築こうとする指揮官のメッセージや代打に絞った中村晃の覚悟を、若手はどう感じるか。開幕まで、もう1週間を切っている。【只松憲】

◆広島の先発・森翔平投手(27)は5回を5安打2失点。自身初の開幕ローテーション入りをたぐり寄せる内容を披露した。序盤は順調な試合の入りを見せ、四回には柳田、山川、正木を3者連続三振。圧巻の投球を見せた。五回には2死一、三塁から周東、ダウンズに2者連続で適時打を浴び、2点を奪われるが、後続に仕留め流れを切った。森は試合前までオープン戦3試合で計13回を無失点と好投を続けており、4試合目にして初失点となったが、開幕ローテ入りへ前進を続けている。打線は好機を作りながらもなかなかあと一本が出ず。2点を追う七回2死二塁から矢野が右前へ適時打を放ち1点差とするが、追加点は奪えなかった。

◆広島の先発・森翔平投手(27)は5回を5安打2失点。好調を維持し、自身初の開幕ローテーションをつかみ取った。試合後の新井貴浩監督(48)の主な一問一答は次の通り。ーー先発の森は「ボールもいいボールだったし、よかったと思いますよ」ーー開幕に向けてワンランクあがった「いつも本人も春先が、ということだったけど、今年はキャンプからいつもの春先の森とは違うボールを投げていた。結果にも出ている。きょうどうこうじゃなしに、それまで点取られていないわけだから。きょうもボールは力のあるいいボールがいっていたと思います」ーー自信を持って開幕ローテに送り出せる「もちろん」ーーオープン戦終わったが、なかなか得点が「きょうも1点だけだけど、けっこういい内容のとらえた当たりもあったし、そこはオープン戦とシーズン入っての別物だと思っているので。昨年よりいい形で打線も入っていけそうだなというのがある。シーズンとオープン戦は別物」ーー若手に多くチャンスを与えた「打撃はいきなりパーンでよくなるものじゃないから、少しずつだと思う。ただ、オープン戦も終盤になるにつれて、若い選手も内容よくなってきたなと感じる。終盤になるにつれてローテーション投手、勝ちパターンの投手が出てくるんだけど、そのなかでも中盤にかけて内容的なものは上がってきているとみているので。これはシーズン入っても競争は続くので。アピールしてもらいたいなと思います。貪欲に、遮二無二アピールしてもらいたいなと思います。よろしく」

◆広島のドラフト3位ルーキー岡本(甲南大)が開幕1軍入りをたぐり寄せた。九回に登板して1回1失点。オープン戦は6試合で計7回を1失点と好アピール。新井監督は「いいものを見せてくれた。1軍に入れる」と明言した。徳島・城南高から進んだ甲南大で投手に転向した。186センチの長身を生かした右上手からの球筋を評価され、同大から初のプロ野球選手になったホープは「開幕戦からベストなパフォーマンスをできるように制球や球の質などを準備していきたい」と意気込んだ。

◆ソフトバンクは少しずつ戦力が戻ってきた。先発した正捕手候補の海野は1安打。14日の日本ハム戦で右太もも裏を痛めて交代したが、大事には至らずに復帰した。開幕1軍メンバーに入る見込みで「けがをしないように全力でやるだけ」と気合を入れ直した。昨季終了後に左膝を手術した周東は万全の状態に戻り、この日も2安打1打点と好調を維持。オープン戦で計5盗塁を決め「スライディングも気にせずにできるようになってきた」と明るい声で話した。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
1033 0.769
(↑0.019)
-
(-)
60
(+7)
43
(+4)
15
(+1)
12
(+1)
0.249
(↑0.007)
2.490
(↓0.1)
2
(1↑)
西武
842 0.667
(↑0.031)
1.5
(-)
53
(+4)
29
(+2)
4
(-)
8
(-)
0.269
(↑0.006)
1.960
(-)
3
(1↓)
ヤクルト
852 0.615
(↓0.052)
2
(↓1)
51
(+4)
47
(+7)
9
(+2)
12
(+2)
0.223
(↓0.003)
2.510
(↓0.2)
4
(-)
ソフトバンク
963 0.600
(↑0.029)
2
(-)
64
(+3)
51
(+1)
9
(-)
23
(-)
0.246
(-)
2.460
(↑0.09)
5
(2↑)
ロッテ
872 0.533
(↑0.033)
3
(-)
56
(+2)
50
(+1)
10
(-)
7
(-)
0.227
(↑0.003)
2.480
(↑0.09)
6
(-)
DeNA
882 0.500
(↓0.033)
3.5
(↓1)
49
(+2)
51
(+4)
4
(+1)
11
(+1)
0.210
(↓0.001)
2.580
(↓0.1)
6
(1↓)
巨人
772 0.500
(↓0.038)
3.5
(↓1)
56
(+1)
56
(+2)
9
(-)
4
(-)
0.246
(↑0.002)
3.130
(↑0.07)
8
(-)
中日
684 0.429
(↓0.033)
4.5
(↓1)
49
(+1)
59
(+3)
7
(-)
14
(+1)
0.221
(↑0.008)
3.150
(↑0.01)
9
(2↑)
楽天
583 0.385
(↑0.052)
5
(-)
50
(+3)
48
(+1)
3
(-)
21
(+3)
0.213
(↓0.002)
2.800
(↑0.13)
10
(1↓)
阪神
354 0.375
(↓0.054)
4.5
(↓1)
45
(+1)
47
(+2)
6
(-)
6
(-)
0.273
(↓0.005)
3.400
(↑0.27)
10
(-)
広島
6102 0.375
(↓0.025)
5.5
(↓1)
34
(+1)
54
(+3)
9
(-)
4
(-)
0.218
(↑0.003
3.000
(-)
12
(-)
ORIX
3103 0.231
(↑0.064)
7
(-)
37
(+2)
69
(+1)
3
(-)
5
(-)
0.229
(↑0.003)
4.020
(↑0.21)