ヤクルト(5対5)阪神 =オープン戦1回戦(2025.03.18)・明治神宮野球場=
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阪神
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ヤクルト
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勝利投手:-
敗戦投手:-
  DAZN
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◆ヤクルトは、先発の奥川が5回途中2失点。自身初の開幕投手に内定している右腕が、順調な調整ぶりを見せた。対する阪神は、森下が3安打2打点の活躍。佐藤輝や木浪にも適時打が飛び出すなど、打線が計12安打をマークした。

◆阪神の先発はドラフト1位伊原陵人投手(24=NTT西日本)が登板する。開幕ローテーション入りへのアピールを見せられるか、投球に注目が集まる。チームはメジャー2球団とのプレシーズンゲームを終え、開幕まで残すオープン戦はこの日を含めて5試合。最終調整へ、まずはヤクルト開幕投手の奥川との対戦に臨む。

◆阪神佐藤輝明内野手(26)がドジャース戦からノリノリ継続だ。3回2死二塁、カウント2-2から、ヤクルト先発の奥川恭伸投手(23)のフォークをうまく合わせ、中前にポトリと落とす適時右前打を放った。「たまたまいいところに飛んでくれた。しっかり振り切れたことは良かったかなと思います。(中野)ムーさんがよく走ってくれました!」と振り返った。佐藤輝は16日のプレシーズンゲーム・ドジャース戦(東京ドーム)でサイ・ヤング賞2度の左腕、ブレイク・スネル投手(32)から豪快な決勝3ランを放った。夢舞台でつけた勢いそのままに、好調を維持している。

◆阪神森下翔太外野手(24)が4番の仕事を果たした。3回2死一塁、ヤクルトの開幕投手に決まっている奥川恭伸投手(23)から佐藤輝明内野手(26)が中前適時打を放つと、直後に初球の直球を強振し、強烈な中前適時二塁打で続いた。「初球から自分の理想とするスイングができました。力強い打球もいっていましたし、継続して積極的にスイングしていきたいと思います」と振り返った。2回にも直球を右前打しており、2打席連続の安打となった。

◆初の開幕投手に決まったヤクルト奥川恭伸投手(23)が5回途中2失点でゲームをつくった。今季3度目の先発に臨んだ右腕は立ち上がりを3者凡退でスタート。3-0の3回には2死から四球を与えて連打で2点を失ったが、なおも2死二塁で5番大山を左飛に仕留めて勝ち越しを許さなかった。5回には1死から2番中野に右前打を許し、3番佐藤の打席で盗塁を許して得点圏に同点の走者を背負った。佐藤を中飛で打ち取ったが、ここまで2安打の次打者森下を迎えたところで交代。球数78球で4回2/3を6安打、2失点、四球1だった。入団6年目で大役を任された23歳は、開幕戦28日の巨人戦(東京ドーム)で先発予定。今季はここまで3試合に先発し、計11回2/3を2失点。5回4安打無失点だった8日のオープン戦広島戦の翌日に高津監督から指名を受けた。昨季は3年ぶりに1軍で白星をマーク。3勝2敗、防御率2・76の成績だった。

◆阪神先発のドラフト1位伊原陵人投手(24=NTT西日本)は立ち上がりを攻められ、快投でのアピールとはならなかった。初回、四球と安打で2死一、二塁を招くと、5番長岡の飛球は右翼手前にポトリ。右翼手森下が懸命なチャージをかけたが追いつけず、先制点を献上した。続く2回も、2死から一、二塁のピンチを招き、2番西川との対戦。内角143キロ直球を右翼線にはじき返され、走者一掃の適時二塁打となった。3回以降は立ち直り、5回2死を奪ったところで降板。87球を投げ、5回途中5安打3失点でマウンドを降りた。開幕ローテーション入りを狙うルーキー左腕。今春実戦では初の失点となった。「球数が増えてしまいましたがイニングを重ねるごとに修正できたと思います。配球面や身体の使い方などまだまだ課題もありますが球数とイニングを増やせていけた事は良かった。また練習の中でもしっかり取り組んでいきたいです」と振り返った。

◆阪神ニック・ネルソン投手(29)にアクシデントが起きた。2-3の6回にマウンドへ。先頭のオスナに中前打を浴び、長岡に四球を与え無死一、二塁。迎えた赤羽に2球を投じた後、ベンチからコーチとトレーナーらが駆けつけた。なんらかの会話を交わした後、そのままベンチへと下がった。マウンドへ戻ることなく、4番手畠への交代が告げられた。来日1年目で、ブルペンの一角として期待される助っ人。状態が心配される。

◆阪神が7回に一挙3点差を追いつき、引き分けに持ち込んだ。打線は佐藤輝明内野手(26)、森下翔太外野手(24)が連続タイムリーを放つなど、クリーンアップが存在感を見せた。3回2死二塁、佐藤輝がカウント2-2から、ヤクルト先発の奥川のフォークをうまく合わせ、中前にポトリと落とす適時右前打。なおも2死一塁で、今度は森下が初球の直球を強振し、強烈な中前適時二塁打を放った。佐藤輝は16日のプレシーズンゲーム・ドジャース戦(東京ドーム)でサイ・ヤング賞2度の左腕スネルから豪快な決勝3ラン。夢舞台でつけた勢いそのままの打撃をこの日も見せた。その後ヤクルトに2点を追加され2-5で迎えた7回。1死一、二塁から森下がこの日2本目の適時打を放つと、さらに2死満塁から木浪聖也内野手(30)が同点の2点中前適時打を放った。先発マウンドに上がったのは、ドラフト1位伊原陵人投手(24=NTT西日本)。初回、四球と安打で2死一、二塁を招くと、5番長岡の飛球は右翼手前にポトリ。右翼手森下が懸命なチャージをかけたが追いつけず、先制点を献上した。続く2回は2死一、二塁から、西川に内角143キロ直球を右翼線にはじき返され、2点適時二塁打に。開幕ローテーション入りを狙うルーキー左腕は5回途中5安打3失点で、今春実戦で初の失点となった。

◆ヤクルト新助っ人のランバート投手(27=ロッキーズ)が、23日の日本ハム戦(エスコンフィールド)で先発することが決まった。試合後、高津臣吾監督(56)が言及した。さらに、この日に楽天との2軍戦で先発した小川泰弘投手(35)については「小川はもう1回ファームで投げます」と、開幕前にもう1度登板機会を与える考えを示した。ヤクルトは開幕戦となる29日巨人戦(東京ドーム)で開幕戦に奥川、2戦目に吉村、3戦目に高橋が登板予定。4月1日の広島との本拠地開幕戦では石川が先発することが決まっており、ローテーション残り2枠を高梨、小川、山野らで争っている。

◆阪神ニック・ネルソン投手(29)にアクシデントが起きた。2-3の6回にマウンドへ。先頭のオスナに中前打を浴び、長岡に四球を与え無死一、二塁。迎えた赤羽に2球を投じた後、ベンチからコーチとトレーナーらが駆けつけた。なんらかの会話を交わした後、そのままベンチへと下がった。来日1年目で、ブルペンの一角として期待されていた助っ人は、マウンドへ戻ることなく4番手畠への交代が告げられた。藤川球児監督は(44)試合後「また調整し直してくれればいいのかなと。コンディションのこともありますからね。たくさんいる投手の中から、いい選手がロースターに名を連ねるというところですから」と説明。続けて「1年長いですからね。まだ細かくは聞いていないですけど、自分の状態を上げることに専念するということ」と話した。

◆ヤクルト新助っ人のバウマン投手(29=マーリンズ)が上半身のコンディション不良で19日から2軍へ合流する。試合後、高津臣吾監督(56)が言及した。試合前のグラウンドに姿を見せず、指揮官は「投げられないってそういうことです。明日から戸田」と説明した。バウマンは守護神候補として、昨オフに米球団のマーリンズから加入。昨季はメジャー5球団で57試合の登板。ドジャース大谷が史上初の「50本塁打-50盗塁」を達成した時、マウンドに立っていた。2月のオープン戦ではDeNA戦で実戦デビューし1回2奪三振のパーフェクト投球を披露していた。

◆阪神の開幕ローテを狙うドラフト1位左腕、伊原陵人投手(24=NTT西日本)が5回途中5安打3失点と粘投した。セ・リーグ相手に初先発。「球数が増えてしまったけど、イニングを重ねるごとに修正できた」と手応えを明かした。藤川監督は起用法を明言しなかったが「安定感がある投手」とあらためて評価。伊原も「反省点が多かったのは良いこと。しっかり次につなげられるように」と前を向いた。19日のヤクルト戦はライバルの新外国人右腕、ジョン・デュプランティエ投手(30=ドジャース3A)が先発する。

◆阪神木浪聖也内野手(30)が満塁男ぶりを発揮した。守備から途中出場して迎えた7回2死満塁で、金久保から中前へはじき返して2者が生還。5-5の引き分けに持ち込む同点適時打となった。「しっかり準備してたんで。最後はやっぱり打たないと意味ないですね」。昨季の満塁打率は4割7分1厘。"今年も満塁男"をアピールした。19日のセンバツでは母校の青森山田が沖縄尚学と対戦。「楽しみですね。頑張ってほしいです」とエールを送っていた。▽阪神及川(7回から登板して2回1安打無失点)「良いところも悪いところもありで。少しボール先行して、慎重になり過ぎている部分かなと思ったので。そこは改善していきたい」▽阪神中野(5回1死から右前打で出塁し、3番佐藤輝の3球目に二盗)「悪くはなかったと思う。欲を言えばスタート自体、初球からもっと行ける準備ができればいいかなと思います」▽阪神高寺(9番中堅で先発して1安打)「(中堅守備は)久しぶりの屋外だったけど、1球目をしっかりさばけました。(打撃は)凡打の内容をもっと上げていけるようにやっていきたいです」

◆大リーガー相手に活躍した若虎たちが、自信を活躍につなげた。16日のドジャースとのプレシーズンゲームで決勝3ランを放った3番佐藤輝明内野手(26)が、3回に反撃の口火を切る適時打。2連戦とも安打を奏でた4番森下翔太外野手(24)も連続タイムリーで続き、4打数3安打2打点。投げては15日のカブス戦で1回3三振を奪った工藤泰成投手(23=四国IL徳島)が、ワンポイント起用に応えてサンタナ斬りの快投。それぞれが"進化を発揮"し開幕へ視界良好だ。託された「1アウト」を奪うと、工藤は表情一つ変えずベンチへ戻った。「今回は変化球主体だったんですけど、抑えられてよかったです」。目指すセットアッパーの座へ、また経験値が加わった。5回2死走者なしの場面で、先発伊原に代わって登板。相手は主砲の3番サンタナだ。カウント2-1からスライダーで追い込むと、最後はワンバウンドのフォークを振らせて空振り三振。「真っすぐはちょっと抜けてしまったけど、それを生かして、低めに変化球を投げるように意識しました。フォークが通用したのは、1つの収穫かなと思います」。15日とのカブスとのプレシーズンゲームでも、直球とフォークで1回3奪三振。最速159キロの剛速球だけではない、もう1つの勝負球に自信を得て、この日は手応えを深めた。開幕10日前にしてイニング途中のワンポイント登板しかも相手は強打の3番。藤川監督は「伊原の球数があったので、楽な場面でイニングを終えて帰ってくるという習慣をつけようと思って、出したまでですね」と話すにとどめたが、勝利の方程式を担える適性を存分に発揮した。初めてイニング途中の8回2死三塁で登板した8日DeNA戦(甲子園)では適時打を浴びたが、その経験を生かして快投。本番さながらの予行演習を完了させた背番号24も、シーズンを見据えていた。「そういうことは本当にあると思うので。もう開幕まで残り少ないので、残り数試合ですけどしっかり準備していきたい」。育成から支配下をつかんだシンデレラボーイが、勝利の方程式に加わる勢いだ。【磯綾乃】

◆初の開幕投手を務めるヤクルト奥川恭伸投手(23)は、5回途中2失点で開幕前ラスト登板を終えた。初回は150キロ超えを3度計測するなど3者凡退に抑えた。球威が落ちた2回以降は毎回走者を背負う内容で、高津監督も「調子はあんまり良くなかったのかな。(開幕)当日万全な状態で勝ちに導くピッチングをしてくれたら、それで良いなと思います」と大一番に期待する。

◆大リーガー相手に活躍した若虎たちが、自信を活躍につなげた。16日のドジャースとのプレシーズンゲームで決勝3ランを放った3番佐藤輝明内野手(26)が、3回に反撃の口火を切る適時打。2連戦とも安打を奏でた4番森下翔太外野手(24)も連続タイムリーで続き、4打数3安打2打点。投げては15日のカブス戦で1回3三振を奪った工藤泰成投手(23=四国IL徳島)が、ワンポイント起用に応えてサンタナ斬りの快投。それぞれが"進化を発揮"し開幕へ視界良好だ。豪快なフルスイングではない。3番佐藤輝の進化は、確実性を増したコンパクトな一振りに表れていた。3回2死一塁、カウント2-2。ランエンドヒットがかかった場面で、奥川のフォークを引きつけてミート。中前に落とす適時打で一気に一塁走者を生還させ、メジャー2球団との2試合を含めて3戦連続打点だ。佐藤輝 追い込まれてからだったので。対応できてよかったです。16日のドジャース戦では、サイ・ヤング賞2度の左腕スネルの152キロ直球を捉えて3ラン。追い込まれてからコンパクトなスイングを意識した1発で「対応力というところで、引き出しが1つ増えた気がした」と語っていた。この日も同様の「コンパクト」な打撃意識を貫き、「それはあるかもしれないです」とうなずいた。昨季は2ストライク後の打率が2割2分4厘。だが対応力を手にした今季は、ひと味もふた味も違う。メジャーとの2試合で自信をつかんだのは、佐藤輝だけではない。直後の2死一塁、4番森下が右中間をライナーで破る適時二塁打で続いた。前打席で右前打、7回1死一、三塁でも中前適時打を放ち、3安打2打点。「メジャーと試合をやってからすごく自分の中でも形ができてきた。タイミングとか姿勢の部分ですね」と手応えを明かした。オープン戦打率は12日の西武戦時点で1割3分3厘。波に乗りきれない状態が続いていたが、15日のカブス戦で1安打、16日のドジャース戦ではスネルから左翼線へ痛烈な二塁打を放った。つかんだ復調のきっかけを、この日の快打につなげた。森下 あの貴重な経験をしっかり生かさないといけない。自分の中で落とし込めたらなと思います。夢舞台を経て、虎の3、4番コンビは一層たくましくなった。【波部俊之介】

◆阪神新外国人のニック・ネルソン投手(29=フィリーズ)の開幕1軍に、黄信号がともった。18日のヤクルト戦(神宮)で6回に登板したが、ヒットと四球で無死一、二塁のピンチを招き、赤羽に初球を投じた直後、足を気にするそぶりを見せた。2球目を投げた後、安藤投手チーフコーチらが駆けつけ、そのまま降板。藤川監督は「また調整し直してくれればいいのかなと。コンディションのこともありますからね。たくさんいる投手の中から、いい選手がロースターに名を連ねる。1年長いですからね」と無理をさせない方針を明かした。

◆阪神は今春実戦3試合で7回無失点と好投を続けるD1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が先発する。打線は「3番・三塁」の佐藤輝明内野手(26)に注目。18日に行われたドジャースとのプレシーズンゲームではサイ・ヤング賞を2度受賞した左腕スネルから決勝3ランを放った。ヤクルトは開幕投手に指名されている奥川が先発する。カブス、ドジャースを打ち破った猛虎がセ界の燕を撃つ。

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=がプロ入り後初失点を喫した。一回1死から西川に四球を与えると、オスナの安打で2死一、二塁とピンチを招く。長岡をカウント1-0からスライダーで詰まらせるも、打球は右前にポトリと落ち、先制点を献上した。この試合が始まるまで、実戦3試合で7イニング無失点の投球を見せていた。

◆阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が二回にも失点した。2死から奥川に右翼前へのポテンヒットで不運な出塁を許すと、塩見を歩かせ、2死一、二塁から西川に右翼線への適時二塁打で2点を失った。簡単に2アウトまでこぎつけながら、投手の安打と四球が絡んでの痛い失点に。ルーキーでの開幕ローテ入りを狙う伊原はこの試合まで3試合7回を無失点だったが、この試合では一回、二回と連続失点となってしまった。

◆猛虎打線が反発力を見せた。0-3の三回2死から阪神・中野拓夢内野手(28)が四球を選び出塁すると、佐藤輝明内野手(26)の中前打で、スタートを切っていた一走・中野が一気にホームイン。続く森下翔太外野手(24)の初球にも一走・佐藤輝がスタートを切り、右中間への二塁打で1点差に詰め寄った。藤川阪神が今季の戦い方を象徴するような、足を絡める攻撃ですぐさま反撃した。

◆先発した阪神D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は4回2/3、5安打3失点でマウンドを降りた。一回に四球と2本の安打でプロ入り後初失点を喫すると、続く二回には2死から投手・奥川に安打を許すなど2失点。それでも三回は無失点に抑え、四回は三者凡退に仕留めた。五回は塩見を1球で左邪飛、西川から外角スライダーで空振り三振を奪ったところで2番手の工藤にマウンドを譲った。プロ入り後最多の87球を投げて3奪三振。開幕ローテを争う左腕がまずまずの結果で実戦4試合目の登板を終えた。開幕に向けて、左腕は自身の状態を万全に仕上げていく。

◆開幕投手に内定している先発のヤクルト・奥川恭伸投手(23)が五回途中6安打2失点でマウンドを降りた。3月28日の巨人との開幕投手に内定して以降、初の実戦登板。最速151キロを計測した直球とフォークボール、スライダーを駆使した投球で一、二回を無失点。三回に佐藤輝、森下に適時打を許して今季の実戦9イニング目で初失点こそしたが、四回以降は走者を背負いながらも粘りの投球を見せて追加点を与えなかった。五回1死二塁で3番・佐藤輝を中飛に打ち取り、球数が78球に達したところで降板。「いい状態で開幕戦に臨めるようにしっかり調整したい」と話していた右腕が、プロ6年目で初めて担う大役に向けての調整登板を終えた。

◆阪神の新助っ人のニック・ネルソン投手(29)が緊急降板した。六回に3番手として登板した右腕は、先頭オスナへの初球で中前打を浴びる。続く長岡には1球もストライクが入らず四球で歩かせ、無死一、二塁とピンチを背負った。なおも赤羽を迎えても初球をボールとなったところでベンチが異変を察知。2球目でストライクを取ったが足を気にするような仕草を見せたタイミングでベンチがタイムを要求し、安藤投手チーフコーチ、通訳、トレーナーがマウンドへ。少し話をした後そのままベンチに引き揚げ、緊急降板となった。多彩な変化球を操る右腕は中継ぎとして戦力として期待されているだけに、状態が気になるところだ。この後緊急で畠がマウンドに上がったが、後続に適時打を許した。

◆阪神は七回、森下翔太外野手(24)と木浪聖也内野手(30)の適時打で試合を振り出しに戻した。2点を失い2-5と突き放された直後のラッキーセブンの攻撃。代わったばかりの長谷川から近本が敵失で出塁すると、佐藤輝への死球と暴投で1死一、三塁となって4番の森下。1ボールから直前でスイッチした金久保の変化球を、遊撃の頭上を抜く鋭いライナーで打ち返し、1点を返した。森下は二回の右前打、三回の右中間への適時二塁打と合わせて3安打。新4番が、状態を上げてきている。なおも2死満塁となって、守備から出場している木浪が打席へ。2球で追い込まれながらも5球目をしぶとく中前にはじき返し、2者を生還させて試合を振り出しに戻した。オープン戦首位のヤクルトを相手にも一挙3得点。猛虎の終盤での強さを発揮した。

◆阪神はヤクルトと引き分けた。0-3の三回、2死から中野が四球で出塁すると、続く佐藤輝の中前打でスタートを切っていた一走・中野が一気に本塁に生還。4番・森下にも右中間への適時二塁打が生まれて、この回2得点。2-5と、ふたたび3点差とされた七回には、今オープン戦初の猛打賞となる森下の適時打、途中出場の木浪の2点適時打で3点を奪い、同点に追いついた。先発した伊原は五回途中3失点。プロ入り後最多の87球を投じ3奪三振も、5安打を浴びてプロ初失点を喫した。六回に3番手で登板したネルソンが足を気にする様子を見せて緊急降板。七回から5番手で登板した及川が2回1安打無失点、最後は石黒が三者凡退に仕留めて試合を締めた。

◆一回、阪神・近本の右飛を好捕するヤクルト・西川遥輝=神宮球場(撮影・長尾みなみ)

◆開幕スタメンへ、アピールした。「6番・二塁」で先発した24歳のヤクルト・赤羽由紘内野手が、六回無死一、二塁で右前適時打を放った。カウント2―2からの7球目、内角低めの直球をうまく捉えた打球は一塁手・大山のグラブを弾いて右前へ。正二塁手・山田が左手指の腱を負傷して離脱する中で結果を残し「何とかバットに当てようという気持ちだった。練習からいい結果が出るように頑張っていきたい」と汗をぬぐった。

◆昨季セ・リーグ最多安打(163)のタイトルを獲得したヤクルト・長岡秀樹内野手が、2安打1打点と快音を響かせ、先発した入団同期で同学年の奥川をもり立てた。「5番・遊撃」で先発し、一回2死一、二塁で先制の右前打を放つと、三回2死では左前打。オープン戦の打率は・310まで上昇し「いつも通りしっかり準備して打席に入れた。結果を出すことにこだわっていきたい」と振り返った。

◆阪神が3点ビハインドからOP戦2度目のドロー。七回、森下翔太外野手(24)の中前打と木浪聖也内野手(30)の中前への2点打で追いついた。先発D1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=は4回?を投げて、球数87で、5安打2四球3失点。六回に3番手で登板したニック・ネルソン投手(29)はイニングの途中にアクシデントがあり、降板した。森下は3安打2打点、佐藤輝明内野手(26)は1打点。藤川球児監督(44)の主な一問一答は以下の通り(OP戦成績=3勝4敗2分、観衆=2万1510人)。ーー伊原は試合を作った「栄枝も(打席に)ピッチャーが入ってマスクをかぶることが全然なかったみたいで。二回の投手(奥川)からつながれたのは違和感があったので、ゲーム中に本人とも話をして、2点も入らなくていいもの。投手の打席で受けたことがほとんどないと言うから、経験。今で良かった」ーー捕手は梅野、坂本の2人だけでは厳しいという考えか「(2人)だけで行けるかもしれないし、行けないかもしれないですけど、今はそうではないことをやっています。栄枝を出してみたら、経験をしていないことがあって、神宮で出たことがあるのか...の話にもなってくる。経験をしなければ乗り越えられない。1歩、2歩と急ぎで。野球がいろいろと教えてくれる」ーー伊原は自分から崩れなかった「どうですかね。あまり伊原の印象は残っていないですけど。安定感がある投手なので、栄枝と組んでみたら...というところ。能力は足りていると思いますけど、どうリードするか、というところが。バッテリーなので。独り相撲をしているわけではないので。伊原については何もないです」ーー交代は球数によるものか「そうですね。それだけです」ーー伊原は開幕に向けて調整か「また投手コーチたちと話してからになりますね」ーー及川もいい投球(七回からの2イニングを無失点)。嬉しい悩みか「何も悩んではいないですけどね」ーー富田を含めて、現状の開幕ローテーションは「『がんばれ、がんばれ』ですね」ーー伊原の開幕ローテ入りは兼ね合いだと話していた「そうですね。また、投手コーチたちと話してからになります」ーー19日に登板する投手の状況にもよる「風邪をひくかもしれないし、何が起こるか分からないですからね。準備です」ーー両軍が継投。シーズンが近づいてきたと思わせる試合だった「いや、意識は全くしていないですけど。まあ、今日はこういうゲーム展開になるだろう、と。これも野球です」ーー工藤は五回2死で登板し、サンタナから空振り三振。シーズン中はワンポイントでの起用も「伊原の球数があったので、そういう部分で、楽な場面で、イニングを終えて帰ってくる習慣をつけようと思って出したまでですね。栄枝とバッテリーを組んで、フォークボールですか、三振が取れたのはバッテリーの成長。それがチームの成長につながる」ーー負傷降板のネルソンは心配「そうですね、また調整し直してくればいい。コンディションのこともありますからね。たくさんいる投手の中から、いい選手がロースターに名を連ねる。1年は長いですからね。細かくは聞いていないですけど、自分の状態を上げることに専念することですね」ーーネルソンの緊急降板後にバトンを受けた畠は、シーズンでもありそうな登場だった「彼を通じて、見ていて思うことは、変化球が多いですね。場面的なところではやるべきことがある。経験をして削れているからこそ、変化球が多くなっていると思いますけど、それだと配球としては限界が来る。そういう意味では、彼もまたタイガースに来て、磨き直せる素材ではないかな、と思いますけどね」ーー打線はいい流れで攻めた「まあ、ただの準備ですから。まだ何も始まっていないですからね。準備をしているまでです」――三回は機動力も絡め、形になった「どうですかね、たまたまだと思いますけどね」

◆阪神で1994年に新人王に輝き、米大リーグのアスレチックス、ジャイアンツ、楽天と渡り歩き、日米通算91勝をマークしたサンケイスポーツ専属評論家の藪恵壹氏(56)が、先発で5回途中3失点の阪神ドラフト1位・伊原陵人(24)について言及した。四回の三者凡退、五回打者2人を抑えた伊原には、十分に先発ローテを争う力を感じた。持ち味の歯切れのいい投球ができていた。だからこそ、立ち上がりのテンポの悪さは猛省してほしい。一回にいきなり1、2番にフルカウント。一回だけで29球を要した。先発投手には「味方打線を勢いづかせる投球」が必要。テンポよく相手打線を打ち取って、攻撃陣がそのリズムに乗って打席に入れるようにしなければいけない。伊原を見ていると、ちぎっては投げ、ちぎっては投げのピッチ投法が合うかもしれない。相当な体力が必要になってくるのだが...。ちょうどメジャーが来日している。いいお手本だ。MLBはピッチクロック、牽制(けんせい)の球数制限が導入されたことにより、投手は軒並みテンポがいい。試合時間が日本に比べると圧倒的に短い。長い試合はお客さんが帰ってしまうのだ。そんな努力をしているのに、NBAやNFLに比べると「まだ試合が長い」と言われてしまっている。長時間の試合が嫌がれるのは日米同じ。伊原には、テンポを意識して、世界に通ずる投手を目指してほしい。

◆今月支配下登録された阪神の育成ドラフト1位・工藤(四国IL徳島)は先発・伊原の後、五回2死から登板。サンタナを最後はフォークで空振り三振に仕留めた。「今回は変化球主体だったんですけど、抑えられてよかったです」。昨季打率・315の強打者を抑えたことに「フォークが通用したっていうのは一つの収穫かなと思います」と手応えを口にした。

◆七回から5番手でリリーフした阪神・及川は2回無失点。「ボールが先行してしまった部分もあって、そこは慎重になり過ぎている分なのかなとは思ったので、そこは改善していきたいです」と振り返った。これでオープン戦2試合で5回無失点。今後の先発調整については「いや、わかんないです。何とも言えないです」と話した。

◆阪神・佐藤輝が反撃ののろしを上げる一打を放った。0-3の三回2死一塁、カウント2-2から5球目フォークを中前に運び、スタートを切っていた一走・中野が一気に生還。「追い込まれてからだったので、対応できて良かったです」と笑顔を見せた。16日のドジャース戦で左腕スネルから本塁打を放った大砲は「またしっかり明日いい当たりを打ちたいと思います」と息まいた。

◆阪神のドラフト1位・伊原陵人投手(24)=NTT西日本=が先発し、4回?を投げて5安打3失点。序盤は苦しんだが、三回以降は修正して踏ん張った。試合序盤に感じた不安は、もうどこにもない。マウンドを降りる左腕に注がれた拍手が何よりの証拠だった。伊原は五回途中5安打3失点。立ち上がりに苦しみながらも高い修正力を発揮し、試合を作った。「序盤は主体が真っすぐなのか、変化球なのかで(決めきれず)バランスが悪い感じがあった。徐々に修正できるポイントや球が見つかった。収穫はあったと思います」順調に結果を残してきた左腕が立ち上がりにつまずいた。一回1死から西川に四球を与え、オスナの中前打で2死一、二塁。続く長岡に真ん中付近のスライダーを右前に運ばれ、プロ入り後実戦8イニング目で初失点を喫した。二回には2死から投手の奥川に安打を許すと、塩見に四球を与え、2死一、二塁から西川の右翼線への二塁打で2点を失った。「先発で序盤に点を取られると試合は締まらないし、チームが勝つ上でいい流れを作ることができない」序盤は猛省する内容も、三回以降は直球を軸にした投球に切り替えて修正。打者9人に対し1安打と、別人のような輝きを見せた。五回は2死を奪ったところで2番手の工藤にバトンタッチ。プロ入り最多の87球を投じた左腕に対して、場内からは惜しみない拍手が送られた。汗をぬぐった左腕は歩み寄る藤川監督と笑顔でグータッチを交わし、ゆっくりとマウンドを後にした。指揮官は伊原と栄枝のバッテリーで臨んだ理由を「伊原は安定感がある投手なので、それを栄枝と組んでみたらどうなるかな、というところではあった。(伊原の)能力は足りていると思いますけど、それを(栄枝が)どうリードするか(見たかった)」と説明した。前回登板3回1安打無失点で、19日のヤクルト戦に先発予定のデュプランティエらと開幕ローテを争う伊原は「先のことは考えず、とにかく毎試合、与えられたところでしっかり活躍する、自分の投球をすることが大事」と誓った。見つかった課題を克服し、またひとつ階段を上る。(萩原翔)

◆「2番・二塁」で出場した中野拓夢内野手(28)が、単打で一塁から一気に生還するなど自慢の走力をみせつけた。虎のいだてんが本領を発揮した。シングルヒットの間に一塁から生還。中野が自慢の足で点をもぎ取った。「思い切ってスタートを切った結果が得点につながった。どんどんもっと積極的に仕掛けていければいいかなと思います」0-3で迎えた三回2死走者なしで、四球が少ない奥川から四球をもぎ取る。続く3番・佐藤輝の打席でカウント2-2からスタートを切ると、中前打の間に一気にホームを駆け抜けた。西武と巨人が激突した1987年の日本シリーズで、第6戦に西武・辻が一塁から一気に生還したシーンを彷彿させる走塁。背番号51は「2アウトからだったんで良かったと思います」と満足げだ。五回の第3打席は右前打で出塁すると、二盗に成功。「スタート自体も悪くなかったと思いますし、欲を言えば初球から行ける準備ができればいいかなと思います」と向上心をのぞかせた。ルーキーイヤーの2021年の盗塁王も昨季は企図13度で成功6度と自慢の走力を生かせなかった。今季の目標に「3割30盗塁」を掲げ、春季キャンプでは球団OBで盗塁王5度の赤星憲広氏からメンタル指導を受けた。15日のカブス戦でも盗塁に成功。そして、この日はオープン戦初盗塁を決め、「スタートを切る勇気が一番大事だなと実戦に入って改めて感じている」と〝足攻〟の大切さを再認識した。「カウントが進んでからの盗塁になってしまっているので、なるべく早い段階で走ってあげる方がバッターにとってはいい。そこも考えながらどんどん行きたい」自分の武器を最大限に生かし、チームの勝利につなげる。(渡辺洋次)

◆助っ人右腕にアクシデントだ。六回に登板した阪神・ネルソン(前フィリーズ)が緊急降板した。安打と四球などで無死一、二塁を招き、赤羽への初球を投じた際に下肢を気にする素振りを見せた。一塁ベンチ内で異変を察知したトレーナーが首脳陣に知らせ、2球目を投球したあとに安藤投手チーフコーチらがマウンドへ。右腕はベンチへ下がり、そのまま交代を告げられた。試合後はナインとともにグラウンドを歩いて球場をあとにした右腕は、「いまは何も答えることはできない」と詳細は明かさなかった。一方、藤川監督は「まだ細かくは聞いていない」と話しつつ、「たくさんいる投手の中から、いい選手がロースターに名を連ねるというところですから。自分の状態を上げることに専念をするということですね」と説明。開幕メンバー入りに暗雲が漂った。(須藤佳裕)

◆六回の遊撃守備から出場した阪神・木浪が3―5の七回2死満塁で中前2点打を放った。「途中から(出場する)ということは、いつ出番があるか分からない。しっかりと準備ができた」。昨季の満塁打率・471を残した〝満塁男〟らしく、結果を出した。ただ、勝ち越し機の九回無死一、三塁では痛恨の二ゴロ併殺に打ち取られ、「やっぱり最後に打たないと意味がない」と反省を忘れなかった。

◆八回に代打で出場した阪神・糸原は、8日のDeNA戦(甲子園)以来となる安打を放った。無死一塁から清水の初球を捉えて中前へ。「打席へ行く前に(藤川)監督に思いっきり行ってこいと言われた。思いっきり行けて、いい結果につながった」と指揮官のゲキに応えた。今季も左の代打として、勝負どころでの仕事が期待される。「オープン戦ですけどしっかり準備して、シーズンでいい一打を打てるように頑張ります」と力を込めた。

◆開幕投手に内定しているヤクルト・奥川恭伸投手(23)が先発し、五回途中6安打2失点だった。直球は最速151キロを計測した一方で、今季実戦9イニング目で初失点するなど、収穫と課題が明確に出た。プロ6年目で初の大役を務める3月28日の巨人戦(東京ドーム)へ、中9日で挑む。本番前最後の実戦登板は、課題と収穫が浮き彫りになった。開幕投手に内定している奥川が五回途中6安打2失点。本人は試合中に球場を離れたため、コメントを残さなかったが、高津監督は大役を託した6年目右腕の勝負強さに期待し、投球を振り返った。「狙ったところに(ボールが)なかなかいっていなかったので、調子はあんまりよくなかったと思う。当日は万全な状態で勝ちに導く投球をしてくれたらそれでいい」善しあしがはっきり出た内容だった。変化球が甘く入ったところを狙われ、三回に中軸の佐藤輝、森下に連続タイムリーを許し、今季実戦9イニング目で初失点。それでも、最速151キロの直球とフォークボールを生かした投球術で4三振を奪い、要所を締める〝らしさ〟も光った。序盤は150キロ近く出ていた直球の球威が落ち始めた五回2死三塁。球数が78球に達したところで降板したが、指揮官は「勝とうと思ったらあそこで抑えて、責任投球を果たさないと勝ちはついてこない」と期待するからこそ、注文をつけた。次回登板は、中9日で28日の巨人との開幕戦(東京ドーム)に臨む。巨人との対戦成績は4試合で3勝0敗、防御率1・96。好相性を誇るが、昨季3勝にとどまった右腕はかねて「いい状態で開幕戦に臨めるようにしっかり調整したい」と語るように慢心はない。近年はけがなどに苦しみながらも、壁を打ち破ろうとする姿を見てきた高津監督は「今までやってきたことを実らせるシーズンにしてほしい」と完全復活を願った。チームに力を与える旗手となる背番号18。指揮官の願いに応えるため、開幕へ最高の状態に仕上げる。(樋口航)

◆阪神・森下翔太外野手(24)が「4番・右翼」で出場し、3安打2打点とオープン戦初の複数安打をマークした。試合前の時点でオープン戦打率・133と低迷していたが、15日のカブス戦と16日のドジャース戦(ともに東京ドーム)できっかけをつかみ、復調につなげた。試合は5―5で引き分けた。世界最高峰を身をもって体感し、開幕へ最後のピースがハマった。メジャーとの2試合でつかんだ浮上のきっかけが、本物だったと証明。これまでの努力の結晶を見せつけるように、森下が何度も快音を響かせた。「メジャー(カブス、ドジャース)と試合をやって、自分の中でも形ができてきた。タイミングとか姿勢の部分。また試行錯誤をしなければいけない部分もあるので、そこを詰めていきたい」プレシーズンゲームから1日空いて臨んだ今季初のヤクルト戦で、完全に目覚めた姿を見せた。二回に燕の開幕投手・奥川から右前打を放つと、三回2死一塁では初球を捉え、痛烈なライナーで右中間を破る適時二塁打。「初球から自分の理想とするスイングができた」と振り返った打席こそが、オフの間取り組み続けてきた成果が、また一つ形となって表れた瞬間だった。「インサイドアウトじゃなかったら右中間には飛びづらい。やってきたことはある程度は出ているかなと思います」首位打者のタイトルを目指し、ノルマを打率3割以上と設定して挑む今シーズン。目標を実現させるために、センターから逆方向への鋭い打球を求めてきた。昨季終了後には、捉えた打球が引っ張り方向ばかりであることを自己分析。広角に打って打率を上げるためにも、バットを内から出すインサイドアウトのスイングを習得できるよう時間を費やしてきた。その技術が定着しつつあることを確認できる1試合だった。七回にも1死一、三塁から中前への適時打を放って2打点目も記録し、今季初めての3安打。これまでオープン戦では打率・133(15打数2安打)と苦しんでいたが、開幕まで10日となったところで大爆発だ。この日は東京ドームでカブス-ドジャースの開幕戦が行われ、ドジャース・大谷翔平に注目が集まる中、森下が〝翔タイム〟を演出した。メジャーとの2試合ではともに安打をマークした。15日のカブス戦の試合前にはメジャー通算125発のタッカーと帽子を交換。世界の一流選手と触れ合い、刺激を受けた。そして、16日のドジャース戦ではサイ・ヤング賞(最優秀投手賞)2度の実績を持つ左腕スネルから二塁打を放った。「あの貴重な経験をしっかり生かさないといけない。自分の中で落とし込めたら」。オープン戦では得られない経験が流れを変えた。世界との勝負から覚醒モードに入った森下が、開幕へと向かっていく。「順調だと思います。シーズンが始まってまたいろいろあると思うので、その中で試行錯誤だったり、調整できる部分を見つけたい」見据えるのは28日の広島戦(マツダ)から始まるペナントレース。猛虎打線の真ん中に座る新4番の準備が整ってきた。(中屋友那)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ヤクルト
831 0.727
(-)
-
(-)
42
(+5)
32
(+5)
6
(-)
10
(+1)
0.235
(↑0.002
2.080
(-)
2
(-)
日本ハム
732 0.700
(↑0.033)
0.5
(↓0.5)
40
(+5)
32
(+2)
11
(+4)
10
(-)
0.242
(↑0.003)
2.490
(↑0.04)
3
(-)
ソフトバンク
743 0.636
(↑0.036)
1
(↑0.5)
54
(+5)
45
(-)
7
(-)
20
(+2)
0.264
(↑0.005)
2.810
(↑0.22)
4
(1↑)
西武
532 0.625
(↑0.054)
1.5
(↑0.5)
35
(+6)
22
(-)
2
(-)
5
(+1)
0.260
(↑0.014)
2.050
(↑0.23)
5
(2↓)
巨人
651 0.545
(↓0.055)
2
(↓0.5)
43
(+2)
43
(+5)
6
(-)
4
(-)
0.247
(↑0.002)
3.060
(↓0.21)
6
(1↑)
DeNA
662 0.500
(↑0.045)
2.5
(↑0.5)
40
(+9)
43
(+4)
3
(-)
9
(-)
0.221
(↑0.017)
2.710
(↓0.1)
6
(1↑)
ロッテ
661 0.500
(↑0.045)
2.5
(↑0.5)
43
(+6)
39
(+4)
7
(-)
7
(-)
0.215
(↑0.008)
2.370
(↓0.14)
8
(2↓)
中日
563 0.455
(↓0.045)
3
(↓0.5)
43
(-)
51
(+5)
7
(-)
11
(-)
0.223
(↓0.007)
3.480
(↓0.07)
9
(1↑)
阪神
342 0.429
(-)
3
(-)
40
(+5)
41
(+5)
6
(-)
6
(+2)
0.295
(↑0.002
4.050
(↓0.12)
10
(3↓)
広島
572 0.417
(↓0.038)
3.5
(↓0.5)
30
(-)
35
(+6)
8
(-)
4
(-)
0.217
(↓0.003)
2.430
(↓0.3)
11
(-)
楽天
372 0.300
(↓0.033)
4.5
(↓0.5)
43
(+4)
39
(+6)
3
(-)
13
(+1)
0.219
(↓0.007)
2.970
(↓0.32)
12
(-)
ORIX
291 0.182
(↓0.018)
6
(↓0.5)
31
(+4)
62
(+9)
1
(-)
3
(-)
0.217
(↑0.004)
4.860
(↓0.34)