◆広島は、先発・森が6回無失点5奪三振の好投。開幕ローテーション入りへ、首脳陣に猛アピールを見せた。一方のロッテは、サモンズが4回2失点のピッチング。先発陣の一角として期待される新助っ人が、まずまずの投球を披露した。

◆ロッテ藤岡裕大内野手（31）がオープン戦初安打を含む2安打と気を吐いた。沖縄でのキャンプ中に訴えた右肘の張りで離脱し、広島遠征から1軍に合流したばかり。先発した14日は無安打だっただけに、ほっとした様子で「ちょっと自分の感覚とずれはあるが、開幕までに何とかしたい」と話した。1回に低めの速球を引っ張って右前に運び、8回は中前へ。二塁の守備も無難にこなした。今季から主将に就任した31歳のベテランは「1日1日、1打席1打席を大事にしたい」と開幕を見据えた。

◆広島中村奨成外野手（25）の2軍降格が決まった。オープン戦5試合出場も、打率7分1厘にとどまった。代わって野間峻祥外野手（32）が18日西武戦から1軍に合流する。また、前日15日ロッテ戦を体調不良で欠場した田村俊介外野手（21）が、この日から1軍合流。7回に代打出場するも、空振り三振に終わった。新井監督は「トレーナーからの報告では2、3日かかるということだったけど、1日で戻って来た。気合と根性で治したんでしょう」と、21歳の意気込みがうれしそうだった。

◆4年目左腕の広島森翔平投手（27）が、プロ入り初の開幕ローテーション入りをたぐり寄せた。ロッテとのオープン戦に先発し、6回7安打無失点。5回まで毎回安打を許しながらも、要所を締めた。最終イニングとなった6回は3者凡退。オープン戦最多74球、最長6回を投げ、次週の最終調整をへてシーズンに臨む。課題の立ち上がりにピンチを招いた。ストライク先行を意識した1回。岡、藤岡にいずれも初球を打たれ、わずか2球で無死一、二塁とした。「球が走ってなさすぎてやべぇと。ちょっと（力を）入れました」。ギアを入れ直し、続く石川慎を併殺。ソトを遊ゴロに切って事なきを得た。2回以降も走者を背負ったが、慌てなかった。「走者が出てから粘れているのはひとついいこと。打者1人1人のイメージで投げています」。チェンジアップで左打者の内角に突くなど変化球を巧みに使い、本塁を踏ませなかった。"開幕投手"を務めたオープン戦は、3試合で計13イニング連続無失点。結果で開幕ローテ入りを決定づけた。開幕6戦目先発の可能性も残すが、開幕投手の森下、床田に続き、阪神との開幕3戦目の先発が見えてきた。新井監督はローテ入りを明言しなかったものの「一昨年、昨年のこの時期の森とは別人。素晴らしい投球だった。うちの翔平もいいよ」と笑顔でたたえた。先発候補だったドラフト2位の佐藤柳之介投手（22＝富士大）の2軍降格が決まり、残り2枠をジョハン・ドミンゲス投手（29＝ホワイトソックス3A）と常広、玉村の3投手で争うことになる。【前原淳】

◆広島森翔平投手（27）が5回まで毎回安打を許しながら、6回7安打無失点と結果を残した。開幕ローテ入りに大きく前進。7回以降の中継ぎ陣も無失点リレーでゼロ封勝利となった。野手では新外国人のサンドロ・ファビアン外野手（27）に待望の1発が飛び出すなど3得点を奪った。新井貴浩監督（48）の主な談話は以下の通り。－森投手は安定した投球新井監督　今日もナイスピッチングでしたね。ずっといいピッチングですね。走者を背負っても球を低めに集めて、いいピッチングだったと思います。腕の振りがいいですね。－昨年からの成長新井監督　昨年とは別人でしょう。一昨年、昨年のこの時期の森とは別人。本人も分かっているように、春先に状態があまり上がらないということだったので、今年は別人ですね。素晴らしいピッチングだったと思います。うちの翔平もいいよ。－開幕ローテーション入りは新井監督　いい悩みですね、はい。－ファビアンにも待望の1発新井監督　良かったですね。昨日もヒットが出たし、他の打席の内容も上がって来ていた。毎日言っていますけど、まだオープン戦ですから。しっかりと打席に入って慣れてもらいたいと思います。－鈴木投手も好内容が続く新井監督　いいものを見せてくれていますね、彼も。うちにはいないタイプですし、いろいろな幅を持った起用ができる投手なので、すごくいいアピールをしてくれていると思います。－若手の見極めは新井監督　（中村）奨成はファームの方で頑張って来いと。西武（18日オープン戦）から野間が合流します。

◆広島の新外国人、サンドロ・ファビアン外野手（26）＝前レンジャーズ傘下＝が待望の一発を放った。三回に1死二塁から左翼席最前列に飛び込む先制の2ラン本塁打を放った。ファビアンはドミニカ共和国出身で、マイナーでは通算104発を誇る右の大砲。試合前まで打率・107となかなか快音が響かず、開幕前にして状態が不安視されていたが、目覚めの一撃を披露した。先発した森は6回を無失点と快投。自身初の開幕ローテーション入りへ、アピールを続けた。

◆広島の新外国人、ファビアンに待望の一発が飛び出し、先発の森が6回無失点と好投した。試合後の新井貴浩監督（48）の主な一問一答は次の通り。ーー先発の森が好投「きょうもナイスピッチングでしたね。ずっといいピッチング。走者を背負ってからもボールを低めに集めて。ナイスピッチングでした。腕の振りがいいですね」ーー去年と比べて「去年と別人でしょ。去年、おととしのこの時期の森と別人ですね。本人も分かっているように、春先、入りがあまり状態が上がらない、と。今年はこの時期、別人ですね。素晴らしい投球だと思います。うちの（森）翔平もいいね。いいでしょ。しっかりいい内容ですね」ーーファビアンにも一発が出た「よかったですね。きのうもヒットでたし、そのあとの打席もなきよう上がってきていたので。毎日言っていますけど、まだオープン戦ですから。しっかり打席にね、入って、雰囲気に慣れてもらいたいなと思います」ーー鈴木も好投が続いている「いいものを見せてくれている。うちにはいないタイプですし、いろいろな幅を持った起用ができる投手なので。すごくいいものを見せてくれていると思います」

◆広島の新外国人、ファビアン外野手（前レンジャーズ傘下）が三回1死二塁から左翼席最前列へ先制の2ラン。来日1号に「感触は良かった。調子は完璧とはいかないが、練習を頑張ってやっていきたい」と手応えを語った。試合前まで打率・107と振るわなかったが、目覚めの一撃。新井監督は「内容も上がってきた」と評価しつつ「まだオープン戦。打席に入って雰囲気に慣れていってもらえれば」と期待した。

◆自身初の開幕ローテーション入りへ、またスコアボードにゼロを並べた。先発した広島・森翔平投手（27）が6回を無失点。オープン戦3試合で計13回を零封と猛アピールだ。「ボール先行だったり投げ切れていないボールだったり、課題もあった。結果的によかったけど、もう少しテンポよくいけたら」快投を続けても向上心を忘れない。一回に先頭の岡、藤岡に連打を許し、一、二塁のピンチを迎えるが後続を断った。粘りの投球を新井監督は「走者を背負ってからもボールを低めに集めて、ナイスピッチングでした」とたたえ「うちの（森）翔平もいいね」とドジャース・大谷翔平と絡めて評価した。ただ、開幕ローテ入りついては「いい悩みですね。もう一回、ラストあります」と明言しなかったが、その役は着実に近づいてきている。（西垣戸理大）

◆ロッテの藤岡がオープン戦初安打を含む2安打と気を吐いた。沖縄でのキャンプ中に訴えた右肘の張りで離脱し、広島遠征から1軍に合流したばかり。先発した14日は無安打だっただけに、ほっとした様子で「ちょっと自分の感覚とずれはあるが、開幕までに何とかしたい」と話した。一回に低めの速球を引っ張って右前に運び、八回は中前へ。二塁の守備も無難にこなした。今季から主将に就任した31歳のベテランは「一日一日、一打席一打席を大事にしたい」と開幕を見据えた。