阪神(★2対8☆)巨人 =オープン戦1回戦(2025.03.09)・阪神甲子園球場=
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巨人
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阪神
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勝利投手:田中 将大(1勝0敗0S)
敗戦投手:西 勇輝(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆阪神は、3番手・才木が4回1安打無失点。5つの三振を奪うなど、順調な仕上がりをアピールした。一方の巨人は、オコエが適時打を含む4安打の活躍。開幕スタメン入りに向けて、バットで存在感を示した。

◆阪神森下翔太外野手(24)が、全体練習に合流した。7日は体調不良で自宅療養し、8日は室内で打撃練習、外で打球補するなど別メニュー調整となっていたが、「大丈夫です。元気です」と話していた。この日はウオーミングアップからダッシュを繰り返し、元気な姿を見せていた。

◆新型コロナ禍で休止していた甲子園名物のジェット風船が、6季ぶりに限定復活した。今年2度予定されている検証実験の初日。来場者には専用空気入れが付いた風船(2個入り)が無料配布された。開門と同時に次々とファンの手に渡った。従来通り、7回裏の阪神の攻撃前に、音楽に合わせて一斉に飛ばされた。休止期間中は、点滅自在のLED照明によるグラフィックで風船が上に飛んでいく様子を表現。笛の音も流して「模擬ジェット風船」の演出を続けてきた。ファンは19年シーズン以来の「本物」復活に歓迎の声が多く上がった。一方で、反対論が根強くある。もともとは口で空気を吹き入れる仕様だった。他人の唾液がついた無数の風船が頭上を舞うことに、嫌悪感を示す人は多かった。「唾液爆弾」との揶揄(やゆ)もあった。今回配布されたものは、付属のポンプで空気を入れる仕様になっており、唾液の心配はない。ただ、来季以降に本格復活した場合、非公式の風船に、口で空気を入れる客がいないとも限らない。SNSで反対を表明するファンはそこに「疑念」を抱いている。復活に向けては「必ずポンプを使うというルールを守ることが大前提」という声が一定数あった。7回表終了前から、スタンドでは黄色い風船を配布されたポンプで膨らませる光景がチラホラ。7回裏攻撃前、トラッキーらやタイガースガールズがグラウンドに登場するころには、スタンドには黄色いジェット風船が乱立した。6年ぶりの再開のため、テーマ曲の開始前に、フライング発射するファンもいたが、テーマ曲終了後には、甲子園スタンドに「ピーっ!」という音とともに、6年ぶりに黄色い風船が乱舞した。

◆巨人田中将大投手(36)が移籍後初めて甲子園での先発に臨む。スタメン発表時に「ピッチャー田中将大」とアナウンスされると、巨人ファンが陣取る左翼席のみならず、スタンド全体からどよめきが起こった。

◆巨人との一戦、スタメンが発表された。阪神は西勇輝投手(34)が先発。巨人は田中将大投手(36)が先発する。体調不良で欠場していた森下翔太外野手(24)が、スタメンに復帰。今年のオープン戦、甲子園での試合では初めて佐藤輝明内野手(25)、大山悠輔内野手(30)とともに、クリーンアップを形成する。

◆楽天から新加入した巨人田中将大投手(36)が、阪神とのオープン戦に先発し、移籍後初めて甲子園のマウンドに上がった。スタメン発表時に「ピッチャー田中将大」とアナウンスされると、巨人ファンが陣取る左翼席のみならず、スタンド全体からどよめきが起こった。1回は、先頭の近本にストレートの四球を与えたが、2番中野を142キロの速球で遊ゴロ併殺、3番佐藤輝は痛烈なライナーを一塁の秋広が好捕した。

◆阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)が監督退任後、初めて解説を務めた。毎日放送の生放送に登場した。3シーズンぶりの解説に「やっぱりいろいろなところを見られるので、楽しみな年になりそうですね」と張りのある声で語った。昨年、シーズン最後に苦汁をなめた巨人との今季初対戦。ライバルの新戦力にも言及した。トレイ・キャベッジ外野手(27=パイレーツ)については「オリックスの試合見たんですけど、思ったよりいいみたいですね。あんまりクセ(がない)というか。素直にバットが出ますから」と評した。先発した田中将大投手(36)には「いいときを知っているので、それに比べるとね。やっぱりストレートのスピードとキレですよ。それがないとしんどい。変化球はうまく投げると思う」と話した。

◆楽天から新加入した巨人田中将大投手(36)が、阪神とのオープン戦に先発し、移籍後初めて甲子園のマウンドに上がった。スタメン発表時に「ピッチャー田中将大」とアナウンスされると、巨人ファンが陣取る左翼席のみならず、スタンド全体からどよめきが起こった。1回は、先頭の近本にストレートの四球を与えたが、2番中野を142キロの速球で遊ゴロ併殺、3番佐藤輝は痛烈なライナーを一塁の秋広が好捕した。2回は、先頭の森下に初球の142キロの速球を左前にはじき返されたが、5番大山をスライダーで空振り三振に抑え、捕手の大城卓が森下の二盗を阻止した。6番前川は117キロのカーブで見逃し三振に抑え、この回2三振を奪った。田中将は前回登板の2日ヤクルト戦は2回無失点に抑え、阿部慎之助監督が開幕ローテーションについて「(先発の)6番目だと思う。入れてるつもり」と明言。開幕3戦目となる3月30日のヤクルト戦(東京ドーム)で登板するプランで進めている。

◆体調不良のため7日から欠場していた阪神森下翔太外野手(24)が復帰第1打席でさっそく安打を放った。2回先頭で打線に立つと、田中将が投じた初球の142キロ直球を強振し左前に運んだ。森下は5日の中日戦(甲子園)以来、3日ぶりの出場。7日に体調不良のため自宅療養し、8日には室内で打撃練習など行っていた。この日ウオーミングアップからチームに合流していた。

◆阪神西勇輝投手(34)が今季オープン戦初登板でメッタ打ちを食らった。昨季リーグV打線を相手に登板したベテラン右腕は序盤から連打。初回先頭門脇に左前打を許すと、続くオコエの打席でけん制悪送球で二塁を許した。オコエの遊撃内野安打と1死後のヘルナンデスの中犠飛で先制点を献上。大城から浅野までの3連打でさらに2点を失った。3回には2死一塁から浅野に左中間深くへの適時二塁打。死球を挟んで、荒巻、門脇、オコエに3連打を浴び、3回途中11安打8失点(自責7)で降板した。巨人戦はオリックス時代を含め、公式戦の過去32登板で9勝11敗。この日の登板へ向け、「相手に手の内を見せないようにあえて配球を適当にします。訳わからんタイミングで違う変化球を放ったりとか、セオリー(通り)には投げない。1%でも相手を悩ますことができたら大きい」と話していたが、シーズンを見越した幻惑作戦は失敗に終わった。

◆楽天から新加入した巨人田中将大投手(36)が、阪神とのオープン戦に先発し、移籍後初めて甲子園のマウンドに上がった。スタメン発表時に「ピッチャー田中将大」とアナウンスされると、巨人ファンが陣取る左翼席のみならず、スタンド全体からどよめきが起こった。1回は、先頭の近本にストレートの四球を与えたが、2番中野を142キロの速球で遊ゴロ併殺、3番佐藤輝は痛烈なライナーを一塁の秋広が好捕した。2回は、先頭の森下に初球の142キロの速球を左前にはじき返されたが、5番大山をスライダーで空振り三振に抑え、捕手の大城卓が森下の二盗を阻止した。6番前川は117キロのカーブで見逃し三振に抑え、この回2三振を奪った。3回は、先頭のヘルナンデスに左翼フェンス直撃の二塁打を浴び、8番木浪は145キロの速球で遊ゴロで1死三塁。9番坂本を四球で歩かせた後、近本の一ゴロの間に1点を奪われた。2死一塁から中野は三ゴロに抑えた。3回を投げ、2安打1失点、2奪三振、48球でマウンドを降りた。2番手には赤星優志投手(25)がマウンドに上がった。田中将は、前回登板の2日ヤクルト戦は2回無失点に抑え、阿部慎之助監督が開幕ローテーションについて「(先発の)6番目だと思う。入れてるつもり」と明言。開幕3戦目となる3月30日のヤクルト戦(東京ドーム)で登板するプランで進めている。

◆楽天から新加入した巨人田中将大投手(36)が、阪神とのオープン戦に先発し、移籍後初めて甲子園のマウンドに上がった。1、2回は無失点に抑えたが、3回にヘルナンデスの二塁打を足掛かりに内野ゴロの間に1点を失った。3回を投げ、2安打1失点、2奪三振、48球で最速は145キロをマークした。試合後、田中将は「本当に今日はバックに、卓三(大城)もそうですし、内野の守りにもほんと助けられて、何とかこういう形になったかなっていうふうに僕は思っています」と振り返った。次回登板は、16日のカブスとのプレシーズンゲームが予想される。「楽しみではありますけど、中盤以降の登板(リリーフ登板)になってくると思うんで、レギュラークラスが出てるかどうかはわからないですけど。あとは、なんか申し訳ないなって気持ちですね。投げたい選手がたぶんいっぱいいると思うんで」と話した。

◆楽天から新加入した巨人田中将大投手(36)が、阪神とのオープン戦に先発し、移籍後初めて甲子園のマウンドに上がった。1、2回は無失点に抑えたが、3回にヘルナンデスの二塁打を足掛かりに1死三塁から内野ゴロの間に1点を失った。3回を投げ、2安打1失点、2奪三振、最速は145キロをマークした。スタメン発表時には「ピッチャー田中将大」とアナウンスされると、巨人ファンが陣取る左翼席のみならず、スタンド全体からどよめきが起こった。試合後、田中将は「そこは驚きましたね。タイガースファンの方からああいう歓声が上がるとは思ってもなかったので、うれしかったですね」と感激した。田中将は、地元の兵庫・伊丹出身で、小学生時代は坂本勇人内野手(36)とチームメートで、坂本が投手、田中将が捕手で、バッテリーを組んだ。

◆毎日放送で試合の解説を務めた阪神岡田彰布オーナー付顧問(67)が15、16日に予定されているカブス、ドジャースとのプレシーズンマッチについて言及した。1度目の阪神監督だった08年にもレッドソックス、アスレチックスと開幕前に対戦した経験がある。「あんまりええことないわな。思い切ってインコース攻めたりできないし。日本でやっているのに、みんなメジャーの味方になっているからね。実験台にされてるみたいで、いい気持ちにならなかったですよね。どっちか言うと悪者。こっちはやってやってるんやで、って思うんですけど」とジョークを交えたような口調で話した。しっかり「俺が(挙行の)返事したんやけどね」とオチもつけた。

◆4回から3番手で登板した阪神才木浩人投手(26)が4回1安打無失点、5奪三振の好投を見せた。巨人の主砲、岡本和真内野手(28)を2打席連続三振に斬るなど、ほぼ完璧な内容だった。4回1死で迎えた岡本の第1打席、直球を3球続けてカウント1-2。最後は外角低めのフォークで空振り三振に打ち取った。7回無死で迎えた2打席目も外角のスライダーを振らせた。この日の最速は151キロ。危なげない投球でエースの貫禄を見せつけた。

◆新型コロナ禍で休止していた甲子園名物のジェット風船飛ばしが、6季ぶりに限定復活した。今年2回予定されている実証実験の1回目。来場者には専用空気入れが付いた風船(2個入り)が無料配布された。7回裏の阪神の攻撃前に、音楽に合わせて黄色1色の風船が、一斉に飛ばされた。一方で、開封せずに、フリマサイトやオークションサイトで出品する例がいくつも確認された。即決価格が5000円を超えるものもあった。ネット上では「セコすぎやろ」と非難する声が上がった。第2回は4月13日の中日戦。同様に、来場者に無料配布される。

◆巨人ドラフト3位ルーキーの荒巻悠内野手(22=上武大)が、オープン戦初の適時打を放った。4点リードの3回2死一、二塁、阪神西勇から右翼線への適時二塁打をマーク。阿部監督から8日の試合前練習で打撃の助言を受け、結果で応えた。「甲子園で打てたっていうのは良かったです」と話した。

◆巨人浅野翔吾外野手(20)が、12打席ぶりに安打を放った。2点リードの1回2死一、三塁から左前適時打。3回にも適時二塁打を放ち、2安打2打点で途中交代した。「開幕も近づいてきているので、これで打てなかったら終わりだなと思いながら、集中して打席に入ったので、ヒットになって良かったです」。高松商3年夏に3本塁打を放った甲子園で、復調の兆しを示した。

◆阪神の前監督、岡田彰布オーナー付顧問(67)が3シーズンぶりに解説に復帰し、チームにゲキを飛ばした。MBSテレビの生放送で試合開始から2時間半、バックネット裏で大放談。ジェット風船よりも勢いよく!? 愛の毒ガスを噴射した。6回。不満の矛先は2番中野と3番佐藤輝に向いた。1死一塁から中野が左前に落とす安打。昨年の不振を受け、打撃修正を試みているが「今のも引っ張りにいっているんですけどね。バットの出る角度が右にいく角度じゃない。だから一、三塁にならない。2番打者のバッティングじゃないですよ」とばっさりだ。続く佐藤輝にも容赦ない。1死一、二塁から落ちる球で空振り三振。「公式戦でこの点差(7点ビハインド)だったら自分も塁に出るのが一番。今のも、ホームランを打ちにいっている姿にしか見えない。ホームランでも4対8。負けますよ。でも満塁で(4番の)森下に回せばチャンスが広がる。それがチームです」。昨年、何度も口酸っぱく言い続けた「状況判断」ができていないと指摘した。先発で3回途中8失点と打ち込まれた西勇にも首をひねった。前日8日に、公式戦とは違い、セオリー通りには投げないというプランを明かしていた。「そういうことやらなくていいと思うんだけどね。新人じゃないんだから」。指揮を執った2年間と今春キャンプまでの流れを把握した上での苦言の数々。もちろんすべては勝ってほしい阪神愛の裏返しだ。監督1年目の開幕を控えた藤川監督にも金言を授けた。「(監督)1年目の開幕3連戦はすごく大事。絶対勝たないといけません。勝ち負けの執念みたいなものを見せないと。(自分は)めっちゃくちゃ勝ちにいきましたよ。3回とも3連勝しました。ほかの5球団、全部が注目しますからね」。岡田新監督は阪神での04年と23年、オリックスでの10年と3度とも開幕カードに全勝。その事実を踏まえ、28日からの敵地広島で開幕を迎える藤川阪神も、ライバル球団に強いんだと印象づけるべく、3連戦3連勝が必要と力を込めた。放送は8回表で終了。「まだ見ていくわ」と関係者ロビーで、CS中継を最後まで見届けた。仕事もプライベートもない。その姿はタイガース愛にあふれていた。【柏原誠】岡田監督の就任初年度 開幕3連戦は就任3度とも3連勝を飾った。★04年 阪神を率い巨人との敵地開幕戦で今岡の決勝打など13安打8得点で逆転勝ちし、2戦目は矢野の先制弾からアリアスが満塁弾。先発福原も7回2安打1失点と圧倒した。3戦目は金本らの1発攻勢で8得点し、球団初の巨人戦開幕カード3連勝に導いた。★10年 オリックスの監督に就任し、楽天とのホーム開幕戦は金子が岩隈に投げ勝ち1-0完封。2戦目は3-4の9回に後藤のソロなどで2点を奪い逆転サヨナラ。3戦目は1点を追う4回から岸田が6回1失点の好救援で、ラロッカの逆転2ランを呼び込んだ。★23年 再び阪神を率いたDeNAとのホーム開幕戦で、遊撃で先発起用した小幡が3安打2打点で応えて白星をつかむと、2戦目は延長12回2死から近本がサヨナラ打。3戦目は打席途中に代打起用の原口が2ランと采配ズバリだった。【阪神岡田顧問のテレビ発言あれこれ】★巨人の新戦力に「キャベッジは要注意。素直にバットが出る。田中将はやっぱり直球のスピードとキレ。それがないとしんどい。心配です」★阪神の遊撃争い「今だったら木浪。バッティングがいいです。小幡、守備ちょっと悪いですよね。ボールにぶつかりにいくんですよね。あまり肩の調子もよくないんじゃ」★森下が新4番「ほかの解説者から、いつ4番にするんですかってよく言われていました。3年やってからと言ったんですけど、1年早かった」★田中将が3回1失点「3カード目の東京ドームで、たぶん投げてきますよ。あまりここで打ったら(阪神戦に)投げてこなくなりますからね。(自分が)ベンチおったら、あんま打つな言いますもん」★メジャーとの試合「(開幕前の3月にレッドソックス、アスレチックスと対戦した)08年はあまりええことなかったんですよ。(世間が)みんなメジャーの味方になっているから。実験台にされてるみたいでいい気持ちにならなかった。どっちか言うと悪者というか」★才木について「キャンプはあんまりよくなかった。ブルペンのはしっこばっかりで投げてたんですよ。(後日)真ん中のマウンドに来たら良かった。そういう球を投げられるなら、毎日投げろと。1日でも変なことしたら投手はおかしくなるんやから」★先発の曜日について「日曜日が一番勝てるんですよ。(翌日が月曜で)投手を早く代えられる。(相手も)そんなにいい投手が出てこないんですよ。昨年の才木は日曜日11勝(実際は日曜9勝、土曜2勝)、火曜日2勝ですから。いかに去年の村上が火曜日で苦労したか」★阪神優勝の可能性「優勝する力は全然あります。強いのは間違いないです」

◆巨人阿部慎之助監督が、先発6人目の争いが激化したことを歓迎した。阪神とのオープン戦に2番手で登板した赤星優志投手が3回無失点。2軍ではDeNAから新加入の石川達也投手が、阪神戦で4回無失点と好投した。開幕ローテは戸郷、グリフィン、田中将、井上、山崎が内定。残り1枠について、阿部監督は「最後の最後までいい悩みとして、もっておこうかなと思います」と話した。

◆阪神才木浩人投手(26)が主砲岡本斬りで、16日のドジャースとのプレシーズンゲーム(東京ドーム)に弾みをつけた。巨人戦の4回から3番手で25年の甲子園で初登板し、4回1安打無失点5奪三振と快投。最速151キロの直球とフォークを軸に、岡本を2打席連続三振に斬るなど、ほぼ完璧な内容だった。4回1死で途中出場した岡本と対戦し、直球を3球続けてカウント1-2。最後は外角低めのフォークで空振りを奪った。7回先頭で迎えた2打席目もカウント1-2から外角のスライダーを振らせた。「急に岡本さんが出てきて、俺の時に出んなよ、って思ったんですけど(笑い)。巨人の軸になる選手。シーズンでもしっかり抑えられるように」。手応えを深めたが、慢心することはなかった。次回登板はいよいよ大谷らを擁するドジャース相手に先発する。すでに藤川監督から4月1日DeNA戦(京セラドーム大阪)の先発を託されており、昨季の世界一軍団相手に、絶好の腕試しに臨む。「すごい楽しみ。真っすぐとかフォークとか持ってるものを出せたら」と目を輝かせた。23年3月に行われた侍ジャパン相手の強化試合では大谷にフォークをとらえられる「膝つき本塁打」を浴びた。大谷との再戦については「言わないです」とサラリ。昨季13勝を挙げたチームの勝ち頭は、名実ともに虎のエースに成長した姿でリベンジする。「(ドジャース戦は)いい経験になると思う。そういう経験を無駄にしないように楽しんでいきたい」。ベッツやフリーマンら、世界一の男たちを手玉に取り、シーズン開幕にはずみをつける。【山崎健太】

◆阪神佐藤輝明内野手(25)はプロ5年目で初体験の甲子園ジェット風船に興味津々だった。甲子園がある西宮市出身で、幼少期から何度も客席から飛ばしてきた。新型コロナ禍のさなか、20年ドラフトで入団した。打撃は3の0に終わったが「ベンチで見るのは初めてなのでよかった」と感慨。「前はもっといろいろな色がなかったですか? 今は黄色だけなんだって。名物の1つだと思いますね」と歓迎していた。

◆阪神の前監督、岡田彰布オーナー付顧問(67)が3シーズンぶりに解説に復帰し、チームにゲキを飛ばした。MBSテレビの生放送で試合開始から2時間半、バックネット裏で大放談。ジェット風船よりも勢いよく!? 愛の毒ガスを噴射した。【阪神岡田顧問のテレビ発言あれこれ】★巨人の新戦力に「キャベッジは要注意。素直にバットが出る。田中将はやっぱり直球のスピードとキレ。それがないとしんどい。心配です」★阪神の遊撃争い「今だったら木浪。バッティングがいいです。小幡、守備ちょっと悪いですよね。ボールにぶつかりにいくんですよね。あまり肩の調子もよくないんじゃ」★森下が新4番「ほかの解説者から、いつ4番にするんですかってよく言われていました。3年やってからと言ったんですけど、1年早かった」田中将が3回1失点「3カード目の東京ドームで、たぶん投げてきますよ。あまりここで打ったら(阪神戦に)投げてこなくなりますからね。(自分が)ベンチおったら、あんま打つな言いますもん」★メジャーとの試合「(開幕前の3月にレッドソックス、アスレチックスと対戦した)08年はあまりええことなかったんですよ。(世間が)みんなメジャーの味方になっているから。実験台にされてるみたいでいい気持ちにならなかった。どっちか言うと悪者というか」★才木について「キャンプはあんまりよくなかった。ブルペンのはしっこばっかりで投げてたんですよ。(後日)真ん中のマウンドに来たら良かった。そういう球を投げられるなら、毎日投げろと。1日でも変なことしたら投手はおかしくなるんやから」★先発の曜日について「日曜日が一番勝てるんですよ。(翌日が月曜で)投手を早く代えられる。(相手も)そんなにいい投手が出てこないんですよ。昨年の才木は日曜日11勝(実際は日曜9勝、土曜2勝)、火曜日2勝ですから。いかに去年の村上が火曜日で苦労したか」★阪神優勝の可能性「優勝する力は全然あります。強いのは間違いないです」

◆森下もジェット風船も復活だ! 体調不良で欠場していた阪神森下翔太外野手(24)が3試合ぶりに4番で復帰し、第1打席でHランプをともして万全をアピールした。今年初の伝統の一戦となった巨人戦(甲子園)は異例の前売り完売で、オープン戦史上球団最多の4万1839人を動員。コロナ禍で休止していたジェット風船が実証実験で6年ぶりに復活した記念日に、有言実行の"田中将大撃ち"で花を添え、ファンや藤川監督を安心させた。6年ぶりに甲子園の空が黄色く染まった。「ラッキーセブン」の7回裏攻撃開始前。風船が「パン! パン!」と割れる懐かしい音も響く中、あのファンファーレが流れた。ブランクの影響か、フライング発射も見られたが、05年の実数発表後、オープン戦で球団最多4万1839人を動員した甲子園に黄色い風船が乱舞。そんな記念の試合に「4番右翼」で3試合ぶりに復帰した森下がHランプをともして花を添えた。「真っすぐのタイミングでいった」。体調不良を克服し、2回先頭で迎えた3試合ぶりの復帰打席。巨人先発田中将が投じた初球、142キロ直球を強振して左前にはじき返した。先発西勇が崩れて0-3とされ、暗くなりかけていた甲子園に大歓声が響き、ムードも一気に明るくする"快気祝い"だった。有言実行の一打だった。6日の練習後、週末に対戦する田中将ら一線級の投手について「シーズンで絶対に対戦するピッチャー。納得した形が出るように努力したい」と意気込んでいた。日米197勝右腕とはプロ初対戦。「1球だったので、シーズンを戦って感じられたら」と引き締めたが、嫌なイメージを植え付けたことは間違いない。藤川球児監督(44)も「1本出たしね、すぐにね。いい反応をしたし、順調かなと思いますね」と目を細めた。森下もプロ初のジェット風船を楽しみにしていた。阪神入団後の2年間は停止中。6日の練習後に「タイガースを象徴するもの。復活してくれると球場全体にも一体感が生まれる」と目を輝かせて盛り上げに一役買うことを誓っており、こちらも有言実行となった。現役時代、ジェット風船に力をもらった藤川監督も感慨深げだった。「非常にうれしい瞬間でしたね。ファンの方も楽しそうな声も、雰囲気が伝わってきた」。直後の7回裏は「すごかったですね」と大感激した大山の内野安打を口火に、1点をかえした。指揮官は「そのイニングもね、やっぱり元気出ましたしね。攻撃面もね。そういう部分では力になっていましたね」とジェット風船パワーを感じずにはいられなかった。今回は実証実験のため、シーズンでのジェット風船復活は最短26年シーズン。その瞬間を楽しみに、4番森下を中心とした藤川阪神が1年を戦う。【塚本光】

◆マー君が4万1839人の視線をくぎ付けにした。巨人田中将大投手(36)が9日、阪神とのオープン戦(甲子園)に先発。スタメン発表時に名前がアナウンスされると、球場全体からどよめきが起こり「驚きましたね」と振り返った。「タイガースファンからああいう歓声が上がるとは、思ってなかったのでうれしかった」。日米通算197勝を誇る大スターの伝統の一戦"プレデビュー"に、敵も味方も関係なかった。マウンド上では試練の連続だった。初回、先頭の近本にストレートの四球を与え「いきなりストレートのフォアボールで歩かせるところとかは、締めるところはしっかり締めないと」と反省。それでも、中野を142キロ直球で遊ゴロ併殺、佐藤輝を一直に打ち取って、無失点で切り抜けた。2回以降も我慢の投球が続いた。毎回先頭打者を出しながらも、要所を締め3回2安打1失点。「満足いくものはなかった」と納得いかない様子だったが、さすがの投球術で試合をつくった。阿部監督も「立ち上がり不安なのが分かった」としつつも「すごく丁寧にいこうとしていたのは見えた」と一定の評価を下した。右腕の粘投に、ナインも好守でもり立てた。初回2死走者なしで佐藤輝の痛烈なライナーを一塁手の秋広が好捕。続く2回も先頭の森下に左前打を許したが、大山を132キロスライダーで空振り三振にした際、捕手大城卓が二盗を阻止しゲッツー。田中将は「(大城)卓三もそうですし、内野の守りにも本当に助けられて、なんとかこういう形になったかな」と感謝した。次回は、16日のカブスとのプレシーズンマッチ(東京ドーム)での登板が見込まれる。5年ぶりにメジャーのチーム相手に投げることになるが「なんか申し訳ない気持ちですね。投げたい選手がたぶん、いっぱいいると思うので」。謙虚な気持ちを持って、開幕への調整を進める。【水谷京裕】▽巨人阿部監督(田中将について)「ちょっとエンジンがかかるのが遅いのかなと思って見ていましたし、自分でも課題があると思うので、次は修正したところを見せてもらいたいです」

◆阪神木浪聖也内野手(30)がヒヤリだ。8番遊撃で出場した7回1死三塁の場面。巨人3番手森田が投じた初球のツーシームをスイングした自打球が、右膝付近を直撃した。もん絶してしばらく立ち上がることができず、直後の守備から小幡と交代。状態が心配されたが「全然大丈夫。ちょっと足に当たっただけなので」と軽症を強調していた。

◆阪神西勇輝投手(34)は課題と収穫が交錯する今季の甲子園初登板になった。巨人戦に先発し、3回途中11安打8失点(自責7)で降板。若手主体の打線にカーブ、スライダーを痛打される場面が目立ち、失点を重ねた。「シーズン中には試せないので、そんなに悲観はしていない。しっかり修正していく」と力を込めた。収穫もあったようで「使える球と使えない球を精査する時間でもあったので、気づくこともあった」と前を向いた。阪神西勇がオープン戦ではオリックス時代も含めて自己ワーストの8失点(自責7)。19年の阪神移籍後は公式戦での7失点が最多で、ポストシーズンを合わせても移籍後ワーストとなった。なお、公式戦での自己ワーストはオリックス時代の16年8月23日西武戦(ほっともっと神戸)での10失点。

◆阪神新外国人のラモン・ヘルナンデス内野手(29=メキシカンリーグ)が憧れの巨人田中将から左中間フェンス直撃の二塁打を放った。3回の第1打席にスプリットを強打した。「田中投手は小さい頃からテレビで見ていたし、ヤンキースでもやっていたすごく経験のある方。リスペクトも込めて、とてもうれしい気持ちです」。自信と手応えを深める打席になった。

◆阪神の新外国人ニック・ネルソン投手(29=フィリーズ)が修正力を発揮した。8回から4番手登板。ライバル相手に武器のナックルは封印したが、最速152キロの直球にチェンジアップを交え、巨人門脇、オコエ、若林を3人で斬った。「すごくよかったと思います。特に前回の登板よりだいぶ改善することができた」と笑顔。甲子園初登板となった前回5日の中日戦は1回持たず3四球1失点。安藤投手チーフコーチも「状態を上げてきてくれている」とうなずいていた。▽阪神岩崎(9回の1イニングをピシャリ)「まだまだこれからなので。自分の状態を上げて、怪我なくいけるようにやっていきます」

◆阪神前川右京外野手(21)がまた結果を残した。7回の第3打席で巨人の3番手左腕、森田から右前打。7日のDeNA戦でも左腕の東から本塁打を放つなど、左腕を苦にしない打撃を確立しつつある。それでも9回の最終打席で一ゴロに倒れた場面を反省。「最後の打席はダメだった。肩が前に出て振りにいってしまった。ああいう打撃をしていたら崩れていく」と引き締めていた。

◆甲子園でのジェット風船復活を左右する第1回目の検証実験成功に阪本三千男球団事業本部営業部次長(52)も「本当にいい光景だな」と表情を緩めた。4月13日中日戦(甲子園)でも2回目を予定。賛成、反対意見などを集約する。衛生面では口で膨らませるのでなく、専用ポンプを使用。環境面でも本体は天然ゴムを使用して、回収後はフロアマットなどのゴム製品への転換や、吹き込み口は細かく裁断して再利用するなども検討している。再開させた他球団の意見も聴取。26年に復活させるかの最終判断は球団、電鉄本社などで精査をしていく。

◆森下もジェット風船も復活だ! 体調不良で欠場していた阪神森下翔太外野手(24)が3試合ぶりに4番で復帰し、第1打席でHランプをともして万全をアピールした。今年初の伝統の一戦となった巨人戦(甲子園)は異例の前売り完売で、オープン戦史上球団最多の4万1839人を動員。コロナ禍で休止していたジェット風船が実証実験で6年ぶりに復活した記念日に、有言実行の"田中将大撃ち"で花を添え、ファンや藤川監督を安心させた。阪神ファンもジェット風船に感激だ。上半身はユニホーム、下半身はユニホーム風の幅の広いズボンで応援した沢田和昭さん(50代、会社員)は「武者奮いというか、鳥肌立ったというか」と絶賛。「帰り拾ってはる人結構いてたから、捨てたもんじゃないなと」とゴミ処理の問題にも安堵(あんど)した。窪田悠宇さん(11)と、和華さん(6)はそれぞれ「すごかった。(映像より)きれいだった」、「楽しかった」と笑顔。悠宇さんは「チャンスを作って打てるように頑張ってほしい」とエールを送った。

◆阪神が巨人に大敗を喫した。先発西勇輝投手(34)が今季オープン戦初登板でメッタ打ちを食らい、3回途中8失点だった。藤川監督は以下の通り。-4回無失点の才木は順調「そうですね。展開的には、そこ(7点差)からゲームを作るのは難しいんですけど、さすがにしっかりと自分の間合いに引き込んでくれた」-ネルソンも1回無失点「ホッとしたんじゃないですかね。たくさんのファンの方にびっくりしていると思うのでね。いい投球をしたかなと思う」-西はまだ調整段階「本人の調整のやり方がありながら、ある程度尊重しながらやってますから。実戦2回目ということで、本人の中での課題はあるでしょうね。それだけのキャリアを持った選手ですから次の登板をしっかりと見ていきたい」-巨人先発の田中将は「健康そうに投げてたし、いい勝負ができればなと思います。素晴らしい選手ですから、またいい勝負がシーズン中にできることを楽しみにしてます」-開幕前の甲子園最終ゲームでベストオーダー。「選手たちは非常に出塁も。コンディション良くベストなメンバーたちがここまできている。次から出て行くメンバーを掘り起こしていく作業が大変になっている。井坪も最後にスチールを仕掛けた(8回2死から三盗失敗)けど、教育リーグとか教育の場は必要なんだなと思う。私たち首脳陣がしっかりと選手教育に当たらなければなと(思う)」-巨人との伝統の一戦で意識したか「シーズンを楽しみにやっていきたいなと思います」

◆巨人は郡拓也捕手(26)、若林楽人外野手(26)、森田駿哉投手(28)が阪神戦に臨む1軍本隊に合流した。坂本勇人内野手(36)、丸佳浩外野手(35)、甲斐拓也捕手(32)、吉川尚輝内野手(30)とライデル・マルティネス投手(28)ら前日8日のオリックス戦に登板した投手陣は出場機会なしのため同日の試合後に帰京した。

◆阪神は西勇輝投手(34)が先発。24日のDeNAとの練習試合(宜野座)以来、今春2度目のマウンドに上がる。また昨季チーム最多の13勝を挙げた才木浩人投手(26)も登板予定。打線は体調不良で7、8日のDeNA戦を欠場していた森下翔太外野手(24)が「4番・右翼」で先発出場。フルオーダーで昨季セ界王者の巨人に挑む。

◆3試合ぶりにスタメンに復帰した阪神・森下翔太外野手(24)が1打席目で安打を放った。初対戦となる巨人・田中将大の初球142キロ直球を捉えると、打球は三遊間を痛烈に破る左前打。万全の状態をプレーで示した。

◆巨人・浅野翔吾外野手(20)が「7番・DH」で出場。苦しんでいた打撃で一回から2打席連続適時打を放ち復調をアピールした。2安打を放った2月23日の広島戦(那覇)以来、1軍戦では安打がなかった。この日は一回2死一、三塁、2ボールから西勇のスライダーを振り抜き、左前に適時打。三回2死一塁の第2打席は初球のスライダーを捉え、左中間を真っ二つに破る適時二塁打を放った。香川・高松商時代に活躍した甲子園。18日に開幕する選抜大会に母校が出場を控える中、先輩が聖地で元気な姿を見せた。

◆阪神・西勇輝投手(34)は3回途中11安打8失点でマウンドを降りた。一回、先頭の門脇に安打を許すと、けん制悪送球とオコエの内野安打で1死一、三塁とされ、ヘルナンデスに中犠飛で先制点を献上。中山、浅野にも適時打を許し、5本の安打で3点を失った。三回には2死から中山に安打を許し、浅野、荒巻の適時二塁打、門脇の適時打内野安打で3失点。オコエの適時打で7点目を失ったところで藤川球児監督(44)が交代を告げ、マウンドに歩み寄った。代わって2死一、二塁から登板した岡留がキャベッジに適時打を許してこの回5失点。満員の甲子園のスタンドからはため息がもれた。

◆巨人打線が爆発した。阪神・西勇を攻め立て、三回途中11安打7失点KOに追い込んだ。一回に中山、浅野の連続適時打などで3得点。三回は阪神が2番手・岡留に投手交代しても攻撃は止まらず、打者一巡。2死から四球を挟んで6連打を浴びせ、一挙5得点した。「2番・中堅」で先発したオコエ瑠偉外野手(27)は一回に遊撃への内野安打、二回に左前打、三回にも中前適時打を放ち、早くも3安打で猛打賞をマーク。オープン戦はこれで12打数6安打の打率5割と好調をアピールしている。

◆阪神が近本光司外野手(30)の内野ゴロで1点を返した。0-8の三回、先頭のヘルナンデス内野手(29)が巨人・田中将の変化球を捉えると、打球は左翼フェンスの上部に直撃。あと少しで本塁打という二塁打に嫌なムードが漂っていた甲子園からは大歓声。1死一、三塁から近本光司外野手(30)の内野ゴロで1点を返した。

◆大山悠輔内野手(30)が美技で甲子園を沸かせた。1-8の四回、先頭中山の痛烈なライナーを一塁・大山が横っ飛びで好捕。この回から3番手でマウンドに上がった才木を助けるプレーに、場内からは大きな拍手が送られた。

◆楽天から巨人に加入した田中将大投手(36)が、北海道・駒大苫小牧高時代に激闘を繰り広げた甲子園で先発。今季3度目の実戦登板は主力がズラリと並んだ阪神打線に3回48球を投げ、2安打1失点。2四球、2奪三振、最速は145キロだった。一回先頭の近本にストレートの四球を与えるも、続く中野を遊ゴロ併殺斬り。佐藤輝の痛烈なライナーを一塁・秋広が好捕し、無失点で切り抜けた。二回は先頭森下に左前打を浴びるも、続く大山を空振り三振で二盗も阻止。前川もカーブで見逃し三振に仕留めた。三回に味方が一挙5点の猛攻を見せたその裏、先頭のヘルナンデスに低めに落ち切らなかったスプリットを左越えに運ばれ二塁打とされた。その後1死一、三塁となり、近本の一ゴロ併殺崩れの間に巨人での初失点を喫したが、続く中野を三ゴロに仕留め、最少失点で投げ終えた。今季初登板の2月24日のロッテ戦(那覇)で1回無失点、続く3月2日のヤクルト戦(東京ドーム)は2回無失点に抑えていた。

◆オープン戦初登板の阪神・西勇輝投手(34)が一回に3点を失うなど、2回?を投げ、11安打8失点(自責7)だった。主な一問一答は以下の通り。ーー振り返って「実際、球場に人が入って最初の初球、けん制(一回無死一塁で一塁けん制を悪投)かな。大山も見えづらいと言ってたし、人がたくさん入ってからの雰囲気だったり、そういうのが感じられたことは良かったかな。こういう感覚で変化球をほったら、こういう感じに曲がるとか、落ちるとか、その部分で使える使えないを精査する時間でもあったんで、そこが実際投げてて感じる部分があったので。今週、来週ですね。来週の1週間でどこまで断捨離できるかを詰めていきたい」ーー打たれた球はスライダーとカーブが多かった「これ試さないと。シーズン入った時に試しましたってチームに迷惑かかる。カーブ続けてもいいし、スライダーを3つ続けてもいいし、フォーク続けてもいい。自分が納得して、残りの3戦。今日含めて3戦、オープン戦投げるわけですから、どう自分が自信を持って開幕が始まった時に投げれるかが大きいかな思います。配球も誠志郎に迷惑かけたけど。投げないと、僕らって分からないので。むしろ僕は感覚派の方なんで、指先の感覚を一番大事感じていきたい」ーー真っすぐは差し込む場面が多かった「そんなのは結果論なんで、別に今結果論の話じゃないと思うんですよ。いつも通り、は自分の中で何も得られない。トライするだけだなと思います」

◆3番手で登板した阪神・才木浩人投手(26)は4回1安打無失点。5奪三振だった。1-8の四回からマウンドへ上がると、1死から代打・岡本をフォークで空振り三振に斬るなど三者凡退。六回には4番・ヘルナンデス、5番・大城を直球で連続三振。七回は岡本、泉口からスライダーで三振を奪った。敗戦ムードが漂う中、昨季チーム最多の13勝を挙げた右腕がマウンドで躍動。圧倒的な投球で場内を沸かせた。

◆帰ってきたジェット風船が超満員の甲子園を黄色に染め上げた。実証実験として七回裏の阪神攻撃前にジェット風船の演出を実施。2019年9月30日の中日戦以来、1987日ぶりに〝名物〟が復活した。午前11時の開門から試合開始2時間後までに入場したチケットを持つ観客全員にジェット風船2つと専用ポンプのセットを配布。周囲への飛沫防止のため、球場ビジョンで何度も専用ポンプの使用がアナウンスされた。七回表になると風船を膨らませる音が場内に響き渡り、甲子園は徐々に黄色一色に。帰ってきた甲子園の風物詩にオープン戦歴代最多を記録する4万1839人の大観衆は酔いしれた。

◆阪神は2-8で昨季セ・リーグ王者の巨人に大敗した。先発の西勇輝投手(34)が3回途中11安打8失点と乱調。打線も8安打を放つも、内野ゴロでの2点のみ。3番手で登板した才木浩人投手(26)が4回1安打無失点。岡本から2打席連続で空振り三振を奪うなど5奪三振だった。4番手で登板した新助っ人のニック・ネルソン投手(29)も1回無安打無失点、2奪三振。2019年以来6年ぶりにジェット風船が復活し、オープン戦歴代最多の4万1839人が来場。大観衆の前で悔しい敗戦となった。

◆巨人は13安打8得点で阪神に大勝した。オコエ瑠偉外野手(27)が4安打の大暴れ。浅野翔吾外野手(20)が2打席連続適時打、門脇誠(24)、中山礼都(22)両内野手も2安打を放つなど若手もアピールした。浅野は2安打を放った2月23日の広島戦(那覇)以来、1軍戦では安打がなかった。4打数無安打に終わった前日8日のオリックス戦後に阿部慎之助監督(45)は報道陣に「僕が言うより、皆さんから言ってあげてください」と語っており、この日は「みんなが昨日言ってくれたからじゃないですか。それだけだと思います」と笑いを誘った。坂本、丸、吉川ら主力を除いた打線がつながった。指揮官は「みんなよく打って、よかったと思います」とうなずいた。4安打の固め打ちを見せたオコエについては「必要なピースだと思っている」と語り、オープン戦で好調の中山にも「いいアピールをしてくれている」と評価した。

◆楽天から巨人に加入した田中将大投手(36)が、北海道・駒大苫小牧高時代に激闘を繰り広げた甲子園で先発。「良いとは思わないですね、特にきょうは。満足いくものはなかった」と厳しく振り返った。今季3度目の実戦登板は、主力がズラリと並んだ阪神打線に3回48球を投げ2安打1失点。2四球&2奪三振で最速は145キロだった。一回先頭の近本にストレートの四球を与える立ち上がり。続く中野を遊ゴロ併殺、佐藤輝の痛烈なライナーを一塁手秋広が好捕し、無失点で切り抜けた。だが「きょうはバックに(捕手の大城)卓三もそうですし、内野の守りにも助けられて、何とかこういう形になったと思っている」と明かした。阿部監督も「やっぱりちょっとエンジンかかるのが遅いのかなと思って見ていました。立ち上がり不安なのが分かった。自分でも課題があると思う。次はもうちょい長いイニングいくかもしれないので、そこで修正したものを見せてもらいたい」と語った。

◆阪神が今季初の巨人戦で完敗。オープン戦初登板の先発西勇輝投手(34)が一回に3点を失うなど、2回?を投げ、11安打8失点(自責7)だった。四回から登板した才木浩人投手(26)は4回1安打無失点。打線は3回を投げた巨人・田中将大投手(36)からは内野ゴロの間の1点のみ。七回の阪神攻撃前に「ジェット風船」の実証実験が行われ、2019年以来、6年ぶりに風船が舞った。藤川球児監督(44)の主な一問一答は以下の通り(OP戦成績=2勝3敗1分、観衆4万1839人)。ーー才木は順調「展開的には、そこからゲームを作るのは難しいんですけど。さすがにしっかりと自分の間合いに引き込んでくれましたね」ーー巨人・岡本が代打で登場「相手のことはわからないですね」ーーネルソンもナイスピッチング(八回を無失点)「梅野と組んでどんな感じになったのか。ホッとしたんじゃないですかね。たくさんのファンの方にビックリしていると思うのでね」ーーチェンジアップの精度も上がってきてる「横からなんで、帰って映像見てから、次に生きてくると思うんですけど。まだ見てないんでね」ーー森下も問題なく「一本出たしね、すぐにね。良い反応したし、順調かなと思います」ーー西勇は調整段階「本人の調整のやり方ありながら、ある程度尊重しながらやってますから。(2月24日のDeNAとの練習試合で)1イニングだけ投げてから今日のゲームかな、実戦2回目ということですけど、本人の中での課題はあるでしょうね」ーー徐々に「彼の中で合わせてるところがあるでしょうから、そこは責任を持って、それだけのキャリアを持った選手ですから次の登板をしっかりと見ていきたいなと思いますけど。らしいピッチングが二回途中に出だしたんですけど、相手も若い選手が多くてですね、食らいつかれたところがあったと思います。そのあたり彼なりに次につなげるんじゃないかと」ーー巨人・田中は「健康そうに投げていたし、いい勝負ができればなと思います。健康なことがね。素晴らしい選手ですから、またいい勝負がシーズン中にできることを楽しみにしています」ーージェット風船「感慨深かったと言いますか、全部黄色もなかなかなかったんですけど、非常に嬉しい瞬間でしたね。見たことがない選手たちも多い。ファンの方の楽しそうな声や雰囲気が伝わってきたんで、そのイニングも元気出ました。攻撃面もね。そういう部分では力になってましたね」ーー現役時代はブルペンにいてベンチで見ていない「僕、投げてましたけどね」ーー九回のイメージで「僕、七回の表に投げてました。経験があると思っていました」ーー―伝統の一戦。意識するか「シーズンを楽しみにやっていきたいなと思います」

◆阪神で1994年に新人王に輝き、米大リーグのアスレチックス、ジャイアンツ、楽天と渡り歩き、日米通算91勝をマークしたサンケイスポーツ専属評論家の藪恵壹氏(56)が2回?を投げ、11安打8失点(自責7)の阪神・西勇輝投手(34)に言及した。西勇ほどの経験を持つ投手が、このままの内容で開幕を迎えるとは思わない。とはいえ、本当に大丈夫か?と不安を覚える投球だった。「ライバル巨人相手に手の内を見せない」と宣言した上での投球だったようだが、簡単に打たれ過ぎ。球種を封印しながらも、相手を打ち取る工夫が見られれば、それでOK。だが一回の3連打、三回の1四球を挟んでの6連打などは工夫が伝わってこなかった。投手によっては、捕手との相性も影響するケースがあるが、西勇クラスになれば、サインに首を振って、自分で配球を組み立てればいいだけの話。捕手を育てる役割もある。調整段階とはいえ、相手に自信を与えただけの投球だった。現状は村上、才木以外はローテ当確ランプは灯っていない。西勇は次回登板次第だ。この内容のまま、経験があるからといってローテに入れると競争している他の投手に示しがつかない。そんな投球だった。キャンプ以来、不安視していた才木は、この日の内容ならもう安心。微調整してシーズンを迎えられそうだ。

◆先発枠入りを目指す巨人・赤星優志投手(25)が2番手で登板し3回2安打無失点、5奪三振の快投でアピールした。阿部監督は「自分で工夫して投げている。相手の対赤星の印象がちょっと変わったと思う。それだけで十分じゃないですかね」と評価。実質残り1枠の開幕ローテーションについては「(2軍戦で)石川もいい投球をしたみたいだし、最後の最後まで、良い悩みとしてもっておく」とした。

◆「2番・中堅」で出場した巨人・オコエ瑠偉外野手(27)が、三回の中前適時打を含め第1打席から4打席連続で安打をマークした。開幕1軍入りへ猛アピールし「(状態が)めっちゃ良いわけではないけど、結果が出ているのは唯一の救い。まだ上がるなっていうのはあるので、もっと良くなっていければ」と誓った。阿部監督は「必要なピースだと思っている」と評価した。

◆阪神が今季初の巨人戦で完敗。オープン戦初登板の先発西勇輝投手(34)が一回に3点を失うなど、2回?を投げ、11安打8失点(自責7)だった。四回から登板した才木浩人投手(26)は4回1安打無失点。打線は3回を投げた巨人・田中将大投手(36)からは内野ゴロの間の1点のみ。七回の阪神攻撃前に「ジェット風船」の実証実験が行われ、2019年以来、6年ぶりに風船が舞った。阪神選手の主なコメントは以下の通り(OP戦成績=2勝3敗1分、観衆=4万1839人)一回無死一塁でのけん制悪送球に西勇輝 「大山も見えづらいと言っていた。人がたくさん入って雰囲気を感じられたことは良かった」ジェット風船に佐藤輝明 「ベンチで見るのは初めて。(以前は)飛ばす側だったんで。前はもっといろんな色なかったですか?」初のジェット風船に中野拓夢 「鳥肌が立ちました。喜びを感じながらプレーしたい」ファンのジェット風船の準備に前川右京 「守備中、打球音とか聞こえづらくなるかなと思う。気を付けないといけないなと思いました。巨人・田中将大から左前打の森下翔太 「1球だったんで。シーズン戦って感じればいいと思います」田中から二塁打を放ったラモン・ヘルナンデス 「小さい頃からテレビで見ていたし、ヤンキースでもやっていた凄く経験のある方だったので、とてもうれしい打席でした」代打・岡本に才木浩人 「急になんか岡本さん出てきたんで。出てくるんだと思って、俺の時に出んなよって思ったんですけど(笑)」九回に登板し、三者凡退の岩崎優 「健康に終われたので、良かったです」

◆阪神・岡田彰布オーナー付顧問(67)がテレビ中継で解説を務めた。28日の広島との開幕戦(マツダ)に向けて「勝ちにいく執念を見せないと」と必勝態勢を厳命。藤川球児監督(44)については「強烈な印象を与えないと。一番いいのは開幕戦」とハッパをかけた。また7点を追う六回1死一、二塁で空振り三振に倒れた佐藤輝明内野手(25)について「本塁打を狙っているようにしか見えない」と苦言を呈し、続く森下翔太外野手(24)の見逃し三振に「ここは塁に出て、チャンスを広げるか」と、つなぐ意識の徹底を求めた。

◆巨人2年目の28歳、森田がオープン戦初登板し、1回を2安打1失点だった。七回に登板し、連打と内野ゴロで1点を失ったが、木浪を空振り三振に仕留めるなどして崩れず、「粘ることができた」と振り返った。富山商高から法大、ホンダ鈴鹿を経てドラフト2位で入団した昨年は4月に左肘の手術を受け、プロデビューできなかった。リハビリを乗り越え、オープン戦ながら1軍のマウンドにたどり着き「去年は何もできなかった。まず一つ試合を経験できたことは良かった」と安堵した。

◆生き残りをかける巨人の若手たちが打ちまくった。三回終了時で12安打8得点。阿部慎之助監督(45)は、2打席連続適時打で2月23日の広島戦(那覇)以来の安打を記録した浅野翔吾外野手(20)に「みんなが昨日、(浅野)言ってくれたからじゃないですか」とジョークを飛ばすほどに満足げだった。浅野は8日のオリックス戦後で4打数無安打。試合後の会見で指揮官から「僕が言うより、皆さんん(報道陣)から言ってあげてください」とハッパを掛けられた中、三回に左中間を深々と破る適時二塁打。「最近打てていない。開幕も近づいてきているので、これで打てなかったら終わりだなと思いながら集中した」と、香川・高松商高時代に沸かせた甲子園で2安打2打点と結果を出した。7、8日のオリックス戦に出た坂本、丸、甲斐、吉川らベテラン勢が一時帰京し、この日は若手にアピールの場が与えられた。阪神の先発、西勇を攻め、一回に3得点、三回は四球を挟んで6連打を浴びせるなどして5点を加えた。オコエが4安打、中山も2安打をマーク。指揮官は「みんな、よく打ってよかった。キリン(秋広の呼び名)が芯に当たらなくなってきたから、そろそろ潮時かな」と、2打数無安打の左打者に〝愛のムチ〟を入れたのが唯一の苦言だった。阪神・藤川監督の就任後、初対戦となった宿敵を相手に選手層の厚みを見せた。オープン戦8試合で平均4・13得点。昨季は同3・23得点だった攻撃力に、改善の兆しが見えている。(谷川直之)

◆阪神が新型コロナウイルス感染拡大の影響で2020年シーズンから中止となっていたジェット風船を使った応援の実証実験を行った。試合開始2時間後までに入場したファンに風船2個と専用ポンプをプレゼント。飛沫による感染防止対策をうながした。球団担当者は今後の見通しについて「一定の時間はかかる」とし、今季中の再開ついては「現実的にはない」と語った。4月13日の中日戦(甲子園)でも実験を行う。

◆体調不良で3試合ぶりに「4番・右翼」で出場した阪神・森下翔太外野手(24)が一球で仕留めた。日米通算197勝のプライドをかなぐり捨て、新天地で再起を懸ける巨人・田中将大投手(36)に痛打を浴びせた。「真っすぐのタイミングじゃないと入れない。狙った球というより、タイミングっていう感じです」0-3の二回先頭で打席に立つと、初球の高め142キロ直球を振り抜き、三遊間を鋭く破った。オープン戦では2月23日の中日戦(北谷)での本塁打以来、2週間ぶりの安打。一塁に到達するとホッとしたような表情をみせた。初対戦だった田中将との勝負が終わっても笑顔はない。「1球だったので、シーズンで戦って(印象を)感じればいい」と先を見据える。巨人・阿部慎之助監督(45)は田中将を日曜日の先発として想定しており、4月6日の東京ドームで再び対峙する可能性があるからだ。同一リーグだからこそ、オープン戦は化かし合いになる。本番での結果だけが求められる立場。もちろん一喜一憂はしない。2月の春季キャンプは腰の張りで約2週間、別メニューで調整。それでも23日の中日戦で復帰し、初打席で本塁打を記録するなど、周囲の心配を杞憂に終わらせていた。藤川球児監督(44)は「すぐに一本出たしね。いい反応をしていたし、順調かなと思います」とうなずいた。仮に立ち止まることがあっても、前に進むことができる。シーズンに入れば痛いかゆいは言っていられない。V奪回へ向けて、欠かせない4番に成長した今、脅威の〝回復力〟を示すことに意味があった。「常に言っている通り、同じように調整していけたら」と森下。開幕前、最後の甲子園。スタメン発表時にはファンから喜びの声が上がった。1安打2三振もハッスルプレーを見せた。28日の広島戦へ、万全の状態をもう一度作る。(萩原翔)

◆巨人のユニホームを身にまとい、マー君が甲子園に帰ってきた。新加入の田中将大投手(36)=前楽天=が、北海道・駒大苫小牧高時代に幾多の激闘を繰り広げた聖地で移籍後初登板。注目のマウンドは虎党からも拍手が起こり「驚きましたね。阪神ファンの方からも歓声があるとは思っていなかったのでうれしかった」と心境を明かした。投球自体は「良いとは思わないですね。特にきょうは。満足いくものはなかった」と自分に厳しかった。一回先頭の近本にストライクを一つも取れずに四球を与えた。この回は無得点で切り抜け、三回は内野ゴロの間に失点。主力が並んだ阪神打線を3回1失点に抑えたが「バックに助けられて、何とかこういう形になった」と総括した。阿部監督は「ちょっとエンジンかかるのが遅い。次は立ち上がりをもう少し意識してほしい」と注文した。次回は16日に米大リーグ、カブスとのプレシーズンゲーム(東京ドーム)に2番手で登板予定。経験豊富な右腕は「きょうの登板でいろいろ見えたところはある。出た課題をしっかり練習したい」と気を引き締めた。確実視される30日の開幕3戦目(対ヤクルト)の先発に向けて調整していく。(浜浦日向)

◆阪神・木浪聖也内野手(30)が「8番・遊撃」で出場し、自打球を受けて負傷交代した。2-8の七回2死三塁で森田の初球142キロをファウルした際に、右膝内側付近に打球を当てて、倒れ込んだ。そのまま打席に残り、空振り三振。その後、小幡と交代し、試合途中にクラブハウスへと戻って治療に入った。木浪は「大丈夫。問題ない。ちょっと当たっただけ」と軽傷を強調したが...。大事に至らないことを祈るばかりだ。

◆八回から4番手で登板した阪神ニック・ネルソン投手(29)は真っすぐとチェンジアップのコンビネーションで2三振を奪い、三者凡退。オープン戦登板3試合目で初めて無失点で切り抜けた。「沖縄のときから、たくさんのファンの方が来てくれて環境にも少しずつ慣れてきた」と笑顔。伝統の一戦デビューも果たし「このような雰囲気で投げられるのはすごくうれしい。貴重な経験」とやりがいを感じていた。

◆阪神・西勇輝投手(34)は先発で2回?を投げて11安打を許し、OP戦では自己ワーストの8失点(自責7)。一回に3失点し、三回には連打を浴びるなど、ことごとくヒットゾーンに飛ばされたが「変化球の曲がりや落ち方で使える使えないを精査する時間でもあった」と〝試運転〟だったことを強調した。「来週の1週間でどこまで断捨離できるか」と次回登板の16日のウエスタン・広島戦(SGL)を見据える。開幕3戦目となる3月30日の広島戦(マツダ)での登板が見込まれる中、藤川球児監督(44)は「キャリアを持った選手。次の登板を見ていきたい」とコメントした。

◆阪神・前川右京外野手(21)は七回に右前打を放ち、4打数1安打。選手として初めて経験するジェット風船を使った応援に「きれいですけど。集中しないといけないんで、ファンの皆さまに楽しんでもらえれば」と気を引き締めた。オープン戦は3本塁打と絶好調。九回、一ゴロに倒れた打席について「肩が前に出て、なんでもかんでも振りに行ってしまった。ああいう打席をしていたら、多分崩れていく」と冷静に自己分析した。

◆阪神ラモン・ヘルナンデス内野手(29)が「7番・DH」で出場。0-8の三回先頭で巨人・田中将大投手(36)のスプリットを捉える左翼フェンス直撃の二塁打。「田中投手は小さい頃からテレビで見ていた。とてもうれしい打席」と声を弾ませた。4打数1安打で甲子園名物も初体験。「これほどたくさんの人の観戦は一度も体験したことがなかった。ジェット風船も新鮮でした」とリラックスした様子で振り返った。

◆2021年入団の阪神・佐藤輝明内野手(25)は6年ぶりに甲子園で復活したジェット風船に「ベンチで見るのは初めて。よかったです」と感激していた。西宮出身で甲子園に通っていただけに「飛ばす側だったんで。前はもっといろんな色なかったですか? 名物の一つだと思うので。今日はテストなんですよね? どうなるかわからないですけど」と復活を願った。打席では一回に痛烈な打球を放ったが好守に阻まれ一直。3打数無安打1三振だった。

◆阪神・中野拓夢内野手(28)は巨人・田中将大投手(36)の前に2打数無安打。「変化球でうまくタイミングをずらしてくるというか、そういうイメージが今回対戦して思った。これをしっかりと頭に入れながら修正して、次にいい形で迎えればいいかなと思います」と切り替えた。ジェット風船については「ちょっと鳥肌が立ちました。そういう中で野球ができている喜びを感じながらプレーしたいなと思います」と喜びをかみ締めた。

◆阪神・岩崎優投手(33)はOP戦で初めて九回に登板。14球で料理し、1奪三振の三者凡退で役目を終えた。「健康に終われたので、良かったです」と涼しい表情。3月の甲子園ゲームを終え、開幕に向け「自分の状態を上げていけるように。あとはけがなくいけるように」と淡々と話した。

◆思いっきり飛ばしまっせ! 阪神・才木浩人投手(26)が9日、巨人戦とのオープン戦(甲子園)に四回から登板し、4回1安打無失点。実証実験としてジェット風船が甲子園に6年ぶりに帰ってきた日に、岡本和真内野手(28)から2三振を奪うなど、快投した。試合は2-8で敗れたが、ホーム開幕となる4月1日のDeNA戦(京セラ)へ、頼れる右腕が上昇気流に乗っている!甲子園が黄色に染まっていく。集中しているため普段は聞こえないはずの歓声も耳に届いた。ジェット風船がスタンドで揺れる。背中を押してくれるような気がした。目標の4イニングを投げ終えベンチに向かう。才木の快投を祝うかのように名物が飛ばされた。「すごい久々っすよね。懐かしいなって感じはしました。終始、音が鳴っていたんで。うるさいなと思って(笑)」新型コロナウイルス感染拡大の影響を受け、2020年シーズンから中止されていたジェット風船の実証実験が行われ、6年ぶりに復活。四回から3番手で登板していた才木は七回先頭の岡本から2個目の三振を奪うなど、3人で片付けた。静電気の影響などでパンパンと風船が割れてしまう音も楽しみながら、安打は五回にオコエに許した中前打のみにとどめた。

◆球場でジェット風船を飛ばし始めたのはカープの応援団が最初といわれている。証言者は川藤幸三前OB会長だ。「(旧)広島市民球場の外野スタンドで、コージさん(山本浩二)の応援団だけが飛ばしとった。おかしなことをするファンがおるなぁと思ってた。それを、ある時期に阪神ファンもパクって」パクって...は人聞きが悪い。訂正しましょう。いいものは見習って、ステキな応援スタイルはマネをして、ですね。「いや、間違いなくパクった。でも、阪神ファンがすごいのは、それを一気に広めたこと。1985年シーズンの夏場あたりから『また増えとるぞ』『すごいことになってきたぞ』とベンチでも驚きっぱなしや。甲子園の球場全体から黄色い風船が飛ぶんやから」こうなると、屈指の人気球団・タイガースのパワーは偉大だ。「元祖」を吹き飛ばして(?)、ジェット風船といえば、甲子園の応援の代名詞に成長していった。まさかのコロナ禍。もともと、衛生面で反対の声があったのは事実。アッという間に禁止に追い込まれたのは2020年だった。マスクをしなければ外出できない世の中で、息をフーフー吹き込んだ風船を飛ばせるはずもない。6年ぶりとなった感動のセレモニー。巨人ファンが陣取る左翼スタンド以外が黄色い風船で埋まる光景は、ちょっと、うるっときた。解説で、評論で、甲子園を訪れていたレジェンドOBたちも「懐かしいなあ」「昔より飛ばないな」と笑顔で見上げていた。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
411 0.800
(↑0.05)
-
(-)
16
(+1)
12
(-)
3
(-)
5
(+1)
0.215
(↓0.026)
1.700
(↑0.35)
2
(-)
ソフトバンク
421 0.667
(-)
0.5
(↑0.5)
28
(+5)
25
(+5)
4
(+1)
8
(+1)
0.257
(↑0.012)
3.190
(↓0.3)
3
(1↑)
ヤクルト
530 0.625
(↑0.054)
0.5
(-)
22
(+4)
20
(-)
4
(-)
8
(-)
0.218
(↑0.005)
2.060
(↑0.3)
3
(1↑)
巨人
530 0.625
(↑0.054)
0.5
(-)
33
(+8)
26
(+2)
5
(-)
0
(-)
0.254
(↑0.013
2.630
(↑0.23)
5
(3↓)
中日
431 0.571
(↓0.096)
1
(↓1)
30
(-)
28
(+1)
3
(-)
10
(+1)
0.231
(↓0.012)
3.550
(↑0.31)
6
(5↑)
西武
220 0.500
(↑0.167)
1.5
(-)
14
(+7)
12
(+4)
1
(-)
3
(+2)
0.257
(↑0.038)
2.650
(↓0.13)
6
(-)
ロッテ
331 0.500
(-)
1.5
(↓0.5)
24
(+5)
21
(+5)
5
(+1)
6
(+1)
0.204
(↑0.005)
2.030
(↓0.16)
8
(-)
DeNA
342 0.429
(-)
2
(↓0.5)
25
(+2)
28
(+2)
0
(-)
7
(-)
0.216
(↓0.007)
2.650
(↑0.35)
9
(3↓)
阪神
231 0.400
(↓0.1)
2
(↓1)
32
(+2)
33
(+8)
6
(-)
4
(-)
0.338
(↓0.019)
4.670
(↓0.47)
10
(1↓)
楽天
242 0.333
(↓0.067)
2.5
(↓1)
32
(+4)
26
(+7)
3
(-)
10
(+2)
0.233
(↓0.005)
3.170
(↓0.56)
10
(1↓)
広島
242 0.333
(↓0.067)
2.5
(↓1)
16
(-)
21
(+4)
2
(-)
1
(-)
0.201
(-)
2.440
(↓0.23)
12
(-)
ORIX
151 0.167
(-)
3.5
(↓0.5)
17
(+2)
37
(+2)
0
(-)
1
(-)
0.230
(↓0.001)
4.940
(↑0.49)