楽天(★2対3☆)西武 =オープン戦1回戦(2025.03.08)・静岡草薙球場=
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西武
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楽天
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勝利投手:渡邉 勇太朗(1勝0敗0S)
(セーブ:黒田 将矢(0勝0敗1S))
敗戦投手:早川 隆久(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆楽天は、2番手でマウンドに上がったハワードが3回無失点3奪三振の好投。新助っ人が持ち前の力強いピッチングを披露した。対する西武は、4番に座った村田が先制の適時二塁打を放つ活躍。開幕一軍入りを狙う2年目内野手が、バットでアピールを見せた。

◆楽天のドラフト1位、宗山塁内野手(22=明大)がマルチ安打を放った。2番遊撃でスタメン出場。初回、西武渡辺のフルカウントからの148キロにコンタクトし、一、二塁間を破って出塁。4回の第2打席ではカウント0-2からの3球目を痛烈にセンター前にはじき返し、球場スピードガンに「164」が表示された。渡辺のこの日最速は152キロ。宗山の打球速度で「164」が表示された可能性が高い。試合前には明大の先輩、西武鳥越裕介ヘッドコーチ(53)らにあいさつする場面もあった。

◆西武の背番号140、仲田慶介内野手(25)が4出塁に成功し、支配下登録へアピールした。この日は「2番三塁」でスタメン出場。楽天の開幕投手早川から四球、左前打で右打者として2出塁すると、その後の左打席でも四球、左前打で4打席2安打2出塁。大きな働きを見せた。ソフトバンクから育成再契約を打診されるも辞退し、新天地の西武で育成契約からスタート。レギュラー不在の二塁手候補としてアピールが続いている。試合後は西口文也監督(52)も「1打席1打席集中して打席に入っているっていうね。分かるでしょ? かかりまくってるっていうのが」と仲田の姿勢にご満悦。「まずは支配下っていうところを」と脚力も含めたさらなるアピールに期待していた。

◆楽天ドラフト1位の宗山塁内野手(22=明大)がマルチ安打を放った。西武とのオープン戦に「2番遊撃」で出場し、1、4回といずれも2ストライクから快音を響かせ「追い込まれてからは、冷静に振っていくことを意識した」と振り返った。オープン戦出場7試合で3度目の複数安打にも「安打の内容や、凡打の原因が何かを分かっていないと次につながらない」と緩む様子はない。

◆西武の支配下選手は64人で、8日時点でまだ6枠が余っている。モンテル外野手(24)もそこをつかみ取るべくアピールが続く。8日の楽天戦は途中出場。6回の初打席はしっかり捉え、いい角度で上がったものの惜しくもレフトフライ。ただ8回2死三塁のチャンスでは、追い込まれながらしぶとくレフト前へ。結果的に決勝点となり「ああいう場面で凡退することも多かったので、チャンスで決勝点になって、追加点がほしいところで打てたのは良かったです」と仕事への手応えを口にした。四国IL・徳島時代はオリックス茶野と1、2番を組んでいた。脚力とそれを生かした外野守備には定評があり、あとは1軍で打てるかが試されている。「走攻守、もっとアピールが必要なので」と立ち位置は自分が一番知る。「代走か守備固め」に起用が限られるなら、簡単には2桁背番号は手にできない。すらりとしたモデル体形なだけでなく、本当にモデル経験もある。黄色いバッティンググローブなどもどこか映える男。「開幕までに(支配下に)上がれるように、誰よりもアピールしたいです」。1年前は桜咲く前にアピールも失速。今年はむしろ、加速したい。【金子真仁】

◆西武の1軍オープン戦に岸潤一郎外野手(27)蛭間拓哉外野手(24)、育成ドラフト2位の佐藤太陽内野手(22=神奈川大)の3人が合流した。3人とも2月は高知・春野での2、3軍キャンプに参加しており、1軍に合流するのは今季初めて。佐藤太は静岡・浜松出身でこの日は親族や友人も球場へ。4打席無安打で見逃し三振が2つ。西口監督は「守備はいいと思うので。見逃し2つが残念なところではあったけど、経験にしてくれればというところじゃないですかね」と今後の成長に期待する。岸は1番中堅でスタメン出場し、4打数無安打。途中から一塁守備に入った。セデーニョやネビンといった外国人勢が一塁を守る機会が多くなりそうで、岸が外野でスタメン出場しても試合途中から一塁に入れれば、運用の幅は広がる。春野キャンプでも投内連係などで一塁をこなしてきた。蛭間は6番右翼でスタメン出場し、4回には楽天早川のフォークにうまく反応して適時打に。「2ストライクと追い込まれる中で、食らいつくことができました」と振り返った。左肩のコンディションが万全ではなく、春野でじっくり作り上げてきた。アプローチを改善してきた打撃で、まずはアピールしていく。【金子真仁】

◆西武のプロ7年目右腕、渡辺勇太朗投手(24)が開幕先発ローテーション入りを決定づけた。楽天相手に5回2安打6奪三振で無失点投球。4回に制球が乱れ1死満塁とするも、後続を連続空振り三振。いずれも直球がウイニングショット。「球の勢いや感覚も良かったです」。最速は152キロだった。浦和学院(埼玉)時代から注目された右腕は、プロに入って肉体も技術も少しずつ高め、ようやく春から期待できるレベルにやって来た。「シーズンに入ったつもりで日々準備をしていますし、現状維持に加えて、さらに細かいところを突き詰めて、開幕を迎えたいと思っています」と先発投手としての意識も高い。ドジャース大谷が投げて話題になった、横曲がりの大きな「スイーパー」をこの日は投げてみた。「カウントも取れますし、空振りも取れます」。カットボールやスプリットの多い右腕に、新たな球速帯が生まれれば、幅をさらに広がる。"ナベU"開花のシーズンはもうすぐだ。【金子真仁】

◆西武の西口文也監督(52)が8日、仲田慶介内野手(25=ソフトバンク)について「まずは支配下っていうところをね」と言及した。普段は選手の入れ替えなどを「言わないからね」と華麗にスルーする指揮官が、開幕3週間前のこの時期に自身の口から「支配下」のフレーズ。背番号140の育成選手が、それだけの存在になってきた。オープン戦の楽天戦で4打席で全出塁した。相手の開幕投手、左腕の早川から右打席で四球、安打。「実戦に入って左打席で立つことがけっこう多くて、右打席でもしっかり打てるとアピールしたくて」。救援右腕たちからも左打席で四球、安打。第4打席はカウント2-2から遊撃頭上へライナー性を放ち「勝負球をしっかり打てました」と、内容も見事だった。ソフトバンクからの育成再契約の打診を断り、西武で勝負をかける。外崎の三塁コンバートに伴う二塁手争いで、キャンプから先頭集団にいる。とはいえ、この日は三塁スタメン。5、6日の日本ハム戦(エスコンフィールド)では途中出場で、二塁と遊撃を守った。首脳陣は、今はあえて二塁起用に固定していない。それでも、不安がらず「1日1日全力でやるだけ」と言う。そのひたむきな姿勢に、西口監督は「分かるでしょ? (打席で)かかりまくってるのが」。積極的な姿勢で脚力をアピールし、背番号を軽くして「3・28」開幕へ-。ネット裏の他球団関係者たちは、すでに仲田を1軍戦力の前提でチェックしている。【金子真仁】

◆2年連続で開幕投手を務める楽天・早川隆久投手が先発し、4回3安打2失点。立ち上がりから直球の制球に苦労し、四回は変化球を捉えられて2本の適時打を許した。「真っすぐの精度が微妙だと変化球も生きてこない」と反省。降板後はブルペンで約40球、投げ込んで修正した。「(開幕戦の)3月28日に向けて、いま出ている課題をつぶしていかないといけない」と先を見据えた。

◆楽天のドラフト1位・宗山塁内野手(22)=明大=が8日、西武とのオープン戦(静岡)に「2番・遊撃」で先発出場し、4打数2安打。開幕スタメンに向けて視界良好だ。「しっかり球を見て、甘い球を仕留める。追い込まれたら、冷静に振っていこうと意識して臨みました」一回1死走者なし。7年目右腕、渡辺の7球目、真ん中高めの148キロの直球を右前に運んだ。四回先頭にも渡辺から中前打。気温6度、雨天の中で力を発揮した。オープン戦の打率は・308。12球団トップタイの8安打を放つなど堂々の成績も、「まだまだ勉強することばかり。すべて吸収して、結果より内容を大事にしてつなげていきたい」と謙虚に受け止めている。気分よく球場入りした。明大時代は春季キャンプを静岡・沼津市で行い「この時期にまた静岡で野球ができることはうれしい。すごくいい環境です」。休養日だった7日は、ホテルで静岡おでんを食べた。名物の黒はんぺんは食さず、「おでんは大根が好き」と味もブレない。三木監督は打順2番での起用について「お試し中」とけむに巻いたが、周囲の評価は高まるばかり。大物ルーキーは順調に歩みを進め、オリックスとの開幕戦、3・28に備える。(広岡浩二)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
日本ハム
311 0.750
(-)
-
(-)
15
(+6)
12
(+6)
3
(+1)
4
(-)
0.241
(↑0.009)
2.050
(↓0.51)
2
(-)
中日
421 0.667
(-)
0
(-)
30
(+6)
27
(+6)
3
(-)
9
(-)
0.243
(↑0.002)
3.860
(↓0.36)
2
(2↑)
ソフトバンク
420 0.667
(↑0.067)
0
(↓0.5)
23
(+6)
20
(+4)
3
(+1)
7
(+1)
0.245
(↑0.004)
2.890
(↓0.23)
4
(2↑)
ヤクルト
430 0.571
(↑0.071)
0.5
(↓0.5)
18
(+1)
20
(-)
4
(-)
8
(+2)
0.213
(↓0.009)
2.360
(↑0.41)
4
(2↑)
巨人
430 0.571
(↑0.071)
0.5
(↓0.5)
25
(+4)
24
(+1)
5
(+2)
0
(-)
0.241
(↑0.007)
2.860
(↑0.47)
6
(2↓)
ロッテ
330 0.500
(↓0.1)
1
(↓0.5)
19
(+4)
16
(+6)
4
(-)
5
(+2)
0.199
(↑0.021)
1.870
(↓0.64)
6
(4↓)
阪神
221 0.500
(↓0.167)
1
(↓0.5)
30
(+4)
25
(+5)
6
(-)
4
(+3)
0.357
(↓0.025)
4.200
(↑0.55)
8
(2↑)
DeNA
341 0.429
(↑0.096)
1.5
(↑0.5)
23
(+5)
26
(+4)
0
(-)
7
(+1)
0.223
(↑0.009)
3.000
(-)
9
(3↓)
楽天
232 0.400
(↓0.1)
1.5
(↓0.5)
28
(+2)
19
(+3)
3
(-)
8
(-)
0.238
(↓0.005)
2.610
(↑0.11)
9
(3↓)
広島
232 0.400
(↓0.1)
1.5
(↓0.5)
16
(-)
17
(+1)
2
(-)
1
(-)
0.201
(↑0.002)
2.210
(↑0.21)
11
(1↑)
西武
120 0.333
(↑0.333)
1.5
(↑0.5)
7
(+3)
8
(+2)
1
(-)
1
(+1)
0.219
(↓0.003)
2.520
(↑0.29)
12
(1↓)
ORIX
150 0.167
(↓0.033)
3
(↓0.5)
15
(+1)
35
(+4)
0
(-)
1
(-)
0.231
(↑0.001)
5.430
(↑0.5)