ソフトバンク(☆3対1★)ヤクルト =オープン戦2回戦(2025.03.05)・みずほPayPayドーム福岡=
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ヤクルト
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ソフトバンク
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勝利投手:田浦 文丸(1勝0敗0S)
(セーブ:尾形 崇斗(0勝0敗1S))
敗戦投手:バウマン(0勝1敗0S)

本塁打
【ヤクルト】濱田 太貴(1号・7回表ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクは、先発・有原が3回3安打無失点の投球。開幕投手に内定している右腕が、順調な調整ぶりを披露した。対するヤクルトは、濱田が代打でソロをマーク。開幕一軍入りへ向け、首脳陣に猛アピールを見せた。

◆開幕投手のエース有原航平投手(32)が3回を3安打無失点で予定イニングを終えた。谷川原健太捕手(27)とのバッテリーで初回は3者凡退。3回は無死一、二塁のピンチも1番塩見を三併、2番西川を一ゴロに仕留めて切り抜けた。今季の本拠地初登板で上々の結果を見せた。初実戦だった2月27日の韓国斗山戦(宮崎アイビー)では渡辺とバッテリーを組み、1回無失点。「逆算して自分なりに自分のペースで消化していくことが大事だと思うので。とにかく開幕戦でチームが勝てるように」と話していた。今後は嶺井や海野ともバッテリーを組んで最適なマッチングを模索していく。

◆ヤクルト先発の高梨裕稔投手(33)が、逆転での開幕ローテ入りにアピールした。4回まで内野安打による1安打の無失点に抑えた。140キロ台後半の直球を軸に落差のあるフォークがさえた。カットボール、カーブも有効的に駆使した。春季キャンプは終盤まで2軍で過ごし、オープン戦開幕の2月22日に1軍合流。今季2度目の実戦登板で、昨季パ・リーグ王者の強力打線から結果を出した。「結果を残さないといけない立場なので良かったかなと思います。球種も含め、いろいろなことを試すことができました」と振り返った。

◆右肩痛から再起を目指すソフトバンク松本裕樹投手(28)が今年初の実戦マウンドに上がった。ヤクルトとのオープン戦に6回から登板。2四球を与えるなど2死満塁のピンチを招いたが、最後はオスナを中飛に打ち取った。1回無失点に抑えた。順調にステップを踏んでいる。昨年9月に右肩痛を発症し、戦線離脱。残りのシーズンを福岡・筑後市のファーム施設でのリハビリ組で終え、同12月にネットスローを再開した。年明けからキャッチボール、ブルペン投球を始め、宮崎春季キャンプ中には実戦形式のライブBPに登板していた。昨季は50試合に登板し、2勝2敗、23ホールド、14セーブ、防御率2・89をマーク。今季は勝ちパターンの一角として大きな期待がかかる。

◆ヤクルト浜田太貴外野手(24)が実戦2号を放った。7回先頭、代打で登場。ソフトバンク田丸の低め直球を左翼テラス席に運んだ。均衡を破り、先制点をもたらした。練習試合の2月24日楽天戦でも1発を放っていた。昨年5月に右膝手術をした塩見も1軍復帰し、外野手争いは激化している。昨季は10試合の出場にとどまっただけに「もう最後のチャンスだと思う」と強い危機感でバットを振っている。北九州市出身の7年目。地元・福岡の試合で、前夜は3三振。この日は1打席で結果を出してアピールした。

◆ソフトバンク松本裕樹投手(28)がヤクルト戦で今年初の実戦マウンドに上がった。6回から3番手で登板し、1回を1安打無失点。2四球を与えるなど2死満塁のピンチを招き「気を引き締めた」。最後はこの日最速147キロ直球でオスナを中飛に抑えた。昨年9月に右肩痛を発症し、同4日の日本ハム戦以来のマウンド。「着実にステップは踏めている。開幕までに勝ちパターンで回れるパフォーマンスを」と力を込めた。

◆リーグ連覇を目指すソフトバンクの25年型打線が見えてきた。5日、ヤクルトとのオープン戦で2試合連続となる「2番柳田-3番近藤-4番山川-5番栗原」をスタメンに据えた。昨季の近藤健介外野手(31)に代わる新5番候補の栗原陵矢内野手(28)は1ー1の7回無死二塁で決勝の適時二塁打。今季の本拠地初勝利を呼んだ新オーダーがハマれば、開幕スタートダッシュは間違いない。小久保監督は打線のキーマンに試合前から重圧をかけていた。「この打順が機能するためには栗原がポイントになる。試合前に本人と話をしてプレッシャーかけておきました」。指揮官がゲキを飛ばした栗原は1-1の7回無死二塁、新5番として決勝の適時二塁打。栗原は「チャンスで1本出すことができて良かった」と重圧を跳ね返しての一打にホッと胸をなで下ろした。春季キャンプで独自調整が許されていた主力の「S組」は、前日4日のヤクルト戦で初実戦を迎えた。「2番柳田-3番近藤-4番山川-5番栗原」だったスタメンは、この日も全く同じ並びだった。小久保監督は「栗原が一皮むけてくれたことでこの打順が組めた」と説明した。4番山川との勝負を避けられないようにするため、昨季は球界屈指の強打者である近藤を5番に据えていた。結果的に山川は移籍1年目から34本塁打を記録して本塁打王を獲得したが、今季はその山川を生かすための重要な5番を栗原に任せるプランだ。栗原は昨季140試合に出場し、打率2割7分3厘、20本塁打、87打点を挙げてベストナインに輝いた。オフの11月には侍ジャパンの5番としてプレミア12の準優勝に貢献。5番を任せるには実績は申し分ない。指揮官も「去年よりも自分の型が見つかったという判断です」と全幅の信頼を寄せている。25年型の新オーダーの核となりそうだ。5番問題が解決し、2番柳田-3番近藤も自然と固まる。この日の栗原の決勝打は近藤からの3連打で生まれた。開幕までに他の打順も試される見込みだが、今季の本拠地初勝利を呼んだ新オーダーがハマれば、開幕スタートダッシュは間違いない。左膝の手術から再起した周東も1番に加え、超豪華な上位打線を形成する。【只松憲】

◆腰痛からの復活を期すソフトバンク藤井皓哉投手(28)が、ヤクルト戦で今年2度目の実戦マウンドに上がった。8回から登板し、1回を1安打3奪三振と圧倒。先頭に右越え二塁打を許すも、落差の大きいフォークがさえ、後続を3者連続三振に打ち取った。勝ちパターンの一角として期待する右腕に、小久保監督は「(昨年8月に痛めた)腰も大丈夫みたいで。藤井は良かった」と目を細めた。

◆開幕投手に内定しているソフトバンク有原航平投手(32)が、今年初の本拠地マウンドで貫禄の投球を披露した。ヤクルトを相手に先発で3回を投げ、3安打無失点と好投。3回は無死一、二塁のピンチを招いたが、後続を三ゴロ併殺、一ゴロに打ち取った。この日の最速150キロは前回登板の2月27日韓国・斗山戦より8キロアップ。出力も右肩上がりだ。"新相棒候補"と呼吸も合わせた。残りのオープン戦は投手陣と各捕手の相性をチェックする段階に入り、この日は谷川原が先発のマスクをかぶった。有原は「しっかりベンチで話せました。ランナーがいる場面でもブロッキングしてくれましたし、とてもやりやすかったです」と好印象だ。すでにキャンプ中に渡辺と組んでおり、今後は嶺井、侍ジャパンに招集された海野とマッチングテストする予定だ。2年連続の大役に向け、最適なコンビを求めていく。

◆獲得した〝意義〟を証明してくれるだろう。楽天から国内フリーエージェント(FA)権を行使してヤクルト入りした茂木栄五郎内野手(31)が、4日のソフトバンクとのオープン戦(みずほペイペイ)に「6番・二塁」で先発し、高津臣吾監督(56)のお眼鏡にかなう活躍を見せた。1点を先制した後だった。一回2死一、二塁で高めのスライダーを右前適時打とし、貴重な2点目を加えた。高津監督は「あそこで一本打つのはすごく大きいよね。いいカウント(3―2)に持っていったし、あそこで打つ打たないでは、初回1点で終わるかというところだから、すごくいい打順で、いい場面で、いい打撃をしてくれたと思う」とたたえた。現在、主将で正二塁手である山田が左手の負傷で離脱中。開幕に間に合うかは微妙な状態だ。昨季はチームの戦力層が厚くなく、故障者が出ても代わって一気にポジションをつかみ取るような活躍をする選手がいなかった。高津監督もシーズン終了後に「若い人とベテランと、1軍と2軍との差をすごく感じたシーズンなので、やっぱりそこのレベルを上げていってほしい」と求めていた。通算781試合に出場するなど実績のある茂木がアピールを続ければ、たとえ山田が開幕に間に合わずとも、戦力的には大きな見劣りはしない。もちろん目指すのはレギュラー奪取だが、ベンチに控えているだけでも心強い存在だ。この日はスタメンを外れたが、四回の守備から二塁に入った。

◆ヤクルト・高梨裕稔投手(33)が先発で4回1安打無失点&4奪三振と好投。「結果を残さないといけない立場なので良かった」と安堵感を漂わせた。「球種も含め、いろいろなことを試すことができた」と手応え十分だった。

◆7回、本塁打を放ち、ベンチでむかえられるヤクルト・浜田太貴(撮影・渋井君夫)

◆開幕ローテーション入りを目指すヤクルト・高梨裕稔投手(33)が4回1安打無失点と好投した。力強い直球とフォークボールやスライダーなどの変化球を両サイドに制球。「全体的によかった。結果を残さないといけない立場で、ゼロで抑えられたので最高の結果になった」とうなずいた。高津監督も「非常に球の力があってよかった。先発がいない。ぜひそのメンバーに入ってほしい一人」と評価した。

◆再起をかける2人が好投した。ヤクルト・清水昇投手(28)が五回に2番手で登板し、1回1安打無失点。田口麗斗投手(29)が六回に登板して1回を三者凡退に抑え、高津臣吾監督(56)が両投手の復調に手応えを示した。「失いかけている、いろいろなものを取り返しつつあると思う。しっかり自信を持って開幕の日をいい形で迎えてくれるのが一番だと思うし、安定した投球を期待しています。全体的には2人とも良くなっている」2020年から2年連続で最優秀中継ぎ投手のタイトルを獲得し、21年にはプロ野球記録のシーズン50ホールドを記録した清水は昨季、状態が上がらず登板は17試合。ファームでは先発調整も経験した。23年に33セーブを挙げた田口は昨季41試合に登板したが、開幕前に下半身を痛めた影響でシーズン通してパフォーマンスが上がらず、防御率2・94と悔しい結果に終わっていた。3年ぶりのV奪回へ、投手陣の奮起は必要不可欠。実績十分な両腕の完全復活に期待ががかる。

◆ヤクルト・浜田太貴外野手(24)が5日、ソフトバンクとのオープン戦(みずほペイペイ)の七回に代打で登場。オープン戦1号となる先制の左越えソロを放った。昨季途中にドミンゴ・サンタナ外野手(32)から譲り受けたものと同型のSSK製のバットを使用。「金棒みたい」と表現する重い〝新相棒〟とともにオープン戦の打率を.333とし、外野の定位置争いに殴り込みをかける。強い思いが、バットに乗り移った。七回先頭。浜田が代打で登場するとカウント1―1からの3球目、内角低めの直球を振り抜いた。オープン戦1号となる左越えへの先制ソロ。前日の〝汚名返上弾〟となった。「昨日(4日)やってしまったので、取り返そうと思って。昨日は守りに入ったというか、あまり手出しが少なかった。どんどん振っていこうと、攻めていきました」大分・明豊高から2019年にドラフト4位で入団した外野手だ。4日は「8番・右翼」で先発したが、3三振。23年は103試合に出場したが、昨季は10試合の出場に終わった。右の大砲候補として期待されるだけに、好不調の波がなくなれば外野の定位置奪取も近づく。「前からなので、そこは変えていかないといけないと思っている。次の試合も攻めの気持ちでやっていこうと思う」と覚悟を示した。〝新相棒〟とともに外野のレギュラー争いに殴り込む。昨季途中、2軍で調整していた際に「ちょっと使ってみたい」とサンタナに頼み、サムバット製のバットを譲り受けた。そのままSSKに同じ形状のものを作ってもらい、今年から本格的に使用。920グラムと、今までのものより60グラムも重いのが特徴だ。「めっちゃ重いです。金棒みたいな感じ。ヘッドが遅れてくる感覚。無駄な動きをしたら確実にバットが出てこないから、重い分コンパクトに打てる」外野の定位置争いは激しい。左翼はサンタナがほぼ確定。左膝の大けがから塩見が1軍に復帰し、西川や丸山和、岩田、並木、沢井らと枠を奪い合う。「人が打った、打たないより、自分の結果が良ければ試合に出られると思うので、自分の結果だけを気にしてやっている」。周りを気にせず、ベクトルが向く方向はあくまで自分自身。7年目でポジションを確固たるものとする決意だ。オープン戦は2日の巨人戦(東京ドーム)で3安打するなど5試合で打率・333、1本塁打、3打点。高津監督は「昨日が何だったかよく分からないけど、ああいう打撃を見させられるとやっぱり使いたくなる魅力はある」と能力の高さを口にした。28日の巨人との開幕戦(東京ドーム)直前までアピールする。(赤尾裕希)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(3↑)
中日
420 0.667
(↑0.067)
-
(-)
24
(+7)
21
(+4)
3
(+1)
9
(+2)
0.241
(↑0.01)
3.500
(↓0.1)
1
(5↑)
日本ハム
210 0.667
(↑0.167)
0
(↓0.5)
6
(+3)
4
(+2)
1
(+1)
2
(-)
0.215
(↓0.004)
1.380
(↓0.32)
1
(1↑)
広島
212 0.667
(-)
0
(-)
16
(+3)
12
(+3)
2
(+1)
1
(+1)
0.211
(↓0.011)
2.050
(↓0.25)
1
(1↑)
ロッテ
210 0.667
(-)
0
(-)
9
(-)
7
(-)
3
(-)
1
(-)
0.175
(-)
1.380
(-)
5
(4↑)
ソフトバンク
220 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
14
(+3)
14
(+1)
2
(-)
5
(-)
0.260
(↓0.017)
2.830
(↑0.63)
5
(1↓)
ヤクルト
330 0.500
(↓0.1)
0.5
(↑0.5)
17
(+1)
20
(+3)
4
(+1)
6
(-)
0.222
(↓0.002)
2.770
(↓0.11)
5
(4↑)
楽天
222 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
26
(+5)
16
(+2)
3
(-)
8
(+3)
0.243
(↓0.001)
2.720
(↑0.14)
5
(4↓)
阪神
111 0.500
(↓0.5)
0.5
(↑0.5)
20
(+4)
20
(+7)
4
(+1)
1
(+1)
0.387
(↓0.008)
6.330
(↓0.33)
9
(2↓)
DeNA
231 0.400
(-)
1
(-)
18
(+3)
16
(+3)
0
(-)
6
(+4)
0.240
(↓0.004)
2.420
(↓0.12)
9
(2↓)
巨人
230 0.400
(-)
1
(-)
16
(-)
22
(-)
3
(-)
0
(-)
0.250
(-)
3.800
(-)
11
(2↓)
ORIX
130 0.250
(↓0.083)
1.5
(↓0.5)
13
(+2)
26
(+5)
0
(-)
1
(+1)
0.248
(↓0.019)
6.690
(↑0.58)
12
(-)
西武
010 0.000
(-)
1
(-)
2
(+2)
3
(+3)
0
(-)
0
(-)
0.233
(↑0.233)
3.380
(↓3.38)