日本ハム(☆3対2★)西武 =オープン戦1回戦(2025.03.05)・エスコンフィールド北海道=
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西武
1010000002700
日本ハム
00030000X3601
勝利投手:金村 尚真(1勝0敗0S)
(セーブ:松岡 洸希(0勝0敗1S))
敗戦投手:隅田 知一郎(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】マルティネス(1号・4回裏3ラン)

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◆日本ハムは、マルティネスがオープン戦1号となる逆転3ランをマーク。本拠地のファンの前で、持ち前の長打力を発揮した。対する西武は、ネビンが適時打を含む2安打を記録。中軸として期待される新助っ人が、バットで順調な仕上がりを披露した。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が試合前に、大好きなお米を本拠地がある北海道・北広島市からチームを代表して受け取った。同市で収穫された北海道米のゆめぴりかを「優勝祈願米」と銘打って1俵(60キロ)分がチームに贈られた。その贈呈式で上野正三市長から米俵を受け取った新庄監督は「ゆめぴりかの大ファンなので毎日、食べています」と笑顔を見せた。上野市長は「今年はぜひ日本一になっていただくよう御祈念申し上げます」と、本拠地移転後初の日本一になることを期待した。

◆開幕投手に内定している日本ハム金村尚真投手(24)が"開幕前哨戦"に臨んだ。エスコンフィールドでの今季初戦となった西武とのオープン戦に先発。「やっぱ相手じゃなくて自分だと思うんで、今の時期っていうのは」と話していた28日開幕戦で対戦する相手に、4回4安打2失点。課題と収穫をたくさん得たマウンドとなった。失点シーンの1つは初回の立ち上がりだった。1番長谷川に左前打を浴びると、2番平沢に犠打を決められ、3番の新外国人ネビンには右前打。1死一、三塁のピンチを背負ってオリックスから移籍した4番セデーニョに先制犠飛を浴びた。もうひとつの失点は3回。こちらも先頭打者に安打を許してから同様にピンチを広げて得点を献上した。収穫は、真っすぐの威力が上がってきたところだ。4安打を浴びたが、直球をまともに捉えられた打球はゼロ。ただ、制球面は課題も残った。「真っすぐが良くなれば、もうちょっと変化球も良くなるかなって思う」と話していたように、変化球を捉えられていたことを考えれば、真っすぐもまだまだ質を上げていける部分がありそう。開幕戦まであと約3週間。現在地を確かめる、貴重なマウンドとなった。【木下大輔】

◆西武の甲斐野央投手(28)が、今年初めて実戦に登板した。チームのオープン戦初戦でもある日本ハム戦の7回にリリーフ登板。先頭打者に安打を許したものの、その後は3人を切った。「投げた後の感じもメカニック的にいいのかなと思いますし、ボール自体もスピードは150キロ台後半近く出てたので」。156キロを何球か投げ込んだ。移籍2年目。2月の南郷キャンプは寒波の影響もあって、豊田清投手チーフコーチ(54)と協議し、意図的に調整を遅らせた。「豊田さんとしっかり相談しながら、メニューもしっかり決めてくださって、順調に来てるのかなと思うので。感謝しています」と話す。出力は「まだまだ上げていける感じです」と頼もしい。パワフル右腕は今年もリリーフでの活躍が期待されるが、数字の目標はあえて掲げない。「見に来てくださってる方々がワクワクできるような、そういうピッチングをしたいです。具体的な数字とかではなく、そこを目標にやっていきたいです」そこはプロ野球の原点でもある。【金子真仁】

◆日本ハムのフランミル・レイエス外野手(29)が5日、西武とのオープン戦(エスコンフィールド)の8回に右手首付近に死球を受けて負傷交代した。新庄剛志監督(53)は試合後「ヒヤッとしますやん。勘弁してよ。本人は握力は多少入るみたいなんですけど」と現状を説明。病院で検査を受けるかは、6日の状態次第で決める予定だ。昨季はチームトップの25本塁打を放った助っ人大砲が開幕前に離脱となれば、大きな痛手となる。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が、侍ジャパンでの"新庄チルドレン"の躍動を喜んだ。西武とのオープン戦後の取材対応で試合を振り返りながら「水谷君が打った、と」と自らオランダ戦で先頭打者アーチを放った水谷の話題を切り出した。「僕の元で野球をやっているんで、そのぐらいで驚かれたら困っちゃいます。やる子なんで」と笑顔。「そういう舞台が好きなのかな。シーズン中、WBCのユニホームで出させようかな」と話すほど活躍をたたえていた。

◆日本ハム新庄剛志監督(53)が、今年も「新庄覚醒工場」を稼働させている。巨人から移籍2年目のスイッチヒッター、若林晃弘内野手(31)に、春季キャンプ途中から左投手相手でも左打席で立たせている。この日も西武とのオープン戦(エスコンフィールド)で8番二塁でスタメン出場した若林は3回の第1打席、左腕隅田を相手に左打席に入ると、一塁線を破る二塁打を放った。新庄監督は試合後、狙いを明かした。新庄監督 左のスイングがすごくいい。左ピッチャーに対して、どういう対応をするかなと思ってキャンプ中に言った。キャンプ2軍スタートだった若林はキャンプ序盤の実戦から左右両打席で安打を放ってアピールし、途中から1軍へ合流。その中で新庄監督は"左打ちの若林"に可能性を感じていた。新庄監督 データないでしょ、相手は。(若林の)左ピッチャーに対しての(左打席のデータが)。データ全盛のプロ野球において"高校以来の左対左"に挑戦する若林の傾向は他球団にほぼ存在しない。新庄監督 やっぱり彼の立場からしたら、新しいものに挑戦して成功する確率が上がれば上がるほど自信にもなる。今日のヒットは本人も「よし、左ピッチャーでも打てる」って、すごくハッピーな1日だったんじゃないですかね。昨季は両足の故障に泣いて1軍未出場に終わった若林は「やってみて、いい形も出ているので僕はプラスに捉えています。安打は打者にとっていい薬なので良かった」。野球人生を懸けたシーズンに指揮官が与えたきっかけを生かせれば、北海道で「若様」が覚醒する。【木下大輔】

◆日本ハムの育成右腕、松岡洸希投手(24)が支配下昇格へ猛アピールした。1点リードの9回。昨季終了後からフォームを参考にする巨人大勢のような剛速球で西武打線を圧倒した。先頭の外崎には「人生、マックスです」という154キロもマークし、最後は「それも自己最速です」という146キロのフォークで空振り三振。仲田は144キロのフォークで一ゴロ、牧野は153キロ直球で詰まらせて右飛。オープン戦では西武時代を通じて初セーブを挙げた。22年オフの第1回現役ドラフトで西武から移籍して3年目。23年は1度も1軍昇格できず、オフに育成選手として再契約。育成1年目の昨季も支配下に上がれなかった。そんな右腕がひと冬を越えて大変身したきっかけを意外な人物が明かした。新庄剛志監督(53)だ。新庄監督 松岡君、良くないですか。(本人に)聞いたら同級生の食事会に行って、みんなはクライマックスの話とかをしている中で会話に入れなかった。それでグワァってこみ上げるものがあったらしくて、それで急に変わったらしい。その食事会がきっかけ。毎日、食事会すればいい(笑い)。松岡によると、その食事会は昨年11月末に北海道で開催された。ミレニアム世代の右腕は、今回の侍ジャパンに選出されている万波や水谷、今季の開幕投手に指名されている金村らに囲まれて思った。「2000年生まれの世代で1回も1軍に上がっていないのが僕だけだった」。その席でシーズンを振り返る話題は、もちろん1軍の舞台の話で「話に入れない」。その時に思った。「絶対、来年は頑張ろうっていう気持ちになった」。このオフは月に1度、チームに訪れるゴールドジムのトレーナーから学んだトレーニングを実施して、筋力も強化。巨人大勢を参考にしたフォームもハマり、これで2月の実戦も含めて計5試合登板で計7回1失点と猛アピールを続けている。2月18日の中日との練習試合で登板した後には、初めて新庄監督からインスタグラムで「これを続けていこう」とDMが来た。その際に、悔しさを味わった食事会の話もDMで伝えていたという。それを言いたくなってしまうほど、指揮官の中では松岡の存在が大きくなっているということだ。1月には「丸坊主で1軍のエスコンのマウンドで投げていた」という初夢を見て、髪の毛を長さ3ミリでバッサリときれいに刈り上げた。今回の1軍登板を前に、伸びていた髪の毛を再び刈り上げて臨んだ"1軍のエスコンのマウンド"での躍動。新庄監督も「ボールの勢いもあるし、変化球も曲がる場所が去年と全然違う。バッターが振りに行く手前で変化しているんで、すごくいい」と高評価した。悔しさをバネに生まれ変わった松岡による、初夢を現実にする瞬間もグッと近づける快投だった。【木下大輔】

◆日本ハムのアリエル・マルティネス捕手(28)が4回、右翼席へ今季実戦1号となる3ランを放った。「アリエル・マルティネスがここにいるんだと、そういう存在感を見せることができるいいホームランだったと思います」と少し安堵(あんど)したものの、「チームはベンチのメンバーも含めて本当にみんなの状態が良くて、誰かが出たら絶対に誰かが活躍する、そんな状況だと思う。今日たまたまそれが僕だった」と、チーム内の競争の激しさを実感している。昨年の開幕戦に「4番一塁」で出場したマルティネスだが、今年はポジション争いの真っただ中にいる。一塁は開幕4番を明言されている野村佑希内野手(24)、DHは主砲のフランミル・レイエス外野手(29)らと争う。「開幕スタメンで出たいし、それを糧に、シーズンを通して活躍できる選手になりたい。僕が唯一こだわってる数字は143試合出場です」。そう話すマルティネスにとっては、チームメートよりも結果を残し、アピールするしかない。だが、「ポジション争いのライバルが多い...」と報道陣に問われたマルティネスは、キッパリという。「僕にとってファイターズにライバルはいないと思っています。僕のライバルは相手チームの選手たちです」凡退しても仲間に球種や相手投手のボールの状態を伝え、レイエスが死球を受ければ心から心配する。ファンやチームメートに愛され、新庄剛志監督(53)に信頼される"グワチョ"。開幕スタメン争いの結末はわからないが、大切な戦力であることはすでに誰もが認めている。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(3↑)
中日
420 0.667
(↑0.067)
-
(-)
24
(+7)
21
(+4)
3
(+1)
9
(+2)
0.241
(↑0.01)
3.500
(↓0.1)
1
(5↑)
日本ハム
210 0.667
(↑0.167)
0
(↓0.5)
6
(+3)
4
(+2)
1
(+1)
2
(-)
0.215
(↓0.004)
1.380
(↓0.32)
1
(1↑)
広島
212 0.667
(-)
0
(-)
16
(+3)
12
(+3)
2
(+1)
1
(+1)
0.211
(↓0.011)
2.050
(↓0.25)
1
(1↑)
ロッテ
210 0.667
(-)
0
(-)
9
(-)
7
(-)
3
(-)
1
(-)
0.175
(-)
1.380
(-)
5
(4↑)
ソフトバンク
220 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
14
(+3)
14
(+1)
2
(-)
5
(-)
0.260
(↓0.017)
2.830
(↑0.63)
5
(1↓)
ヤクルト
330 0.500
(↓0.1)
0.5
(↑0.5)
17
(+1)
20
(+3)
4
(+1)
6
(-)
0.222
(↓0.002)
2.770
(↓0.11)
5
(4↑)
楽天
222 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
26
(+5)
16
(+2)
3
(-)
8
(+3)
0.243
(↓0.001)
2.720
(↑0.14)
5
(4↓)
阪神
111 0.500
(↓0.5)
0.5
(↑0.5)
20
(+4)
20
(+7)
4
(+1)
1
(+1)
0.387
(↓0.008)
6.330
(↓0.33)
9
(2↓)
DeNA
231 0.400
(-)
1
(-)
18
(+3)
16
(+3)
0
(-)
6
(+4)
0.240
(↓0.004)
2.420
(↓0.12)
9
(2↓)
巨人
230 0.400
(-)
1
(-)
16
(-)
22
(-)
3
(-)
0
(-)
0.250
(-)
3.800
(-)
11
(2↓)
ORIX
130 0.250
(↓0.083)
1.5
(↓0.5)
13
(+2)
26
(+5)
0
(-)
1
(+1)
0.248
(↓0.019)
6.690
(↑0.58)
12
(-)
西武
010 0.000
(-)
1
(-)
2
(+2)
3
(+3)
0
(-)
0
(-)
0.233
(↑0.233
3.380
(↓3.38)