DeNA(3対3)広島 =オープン戦1回戦(2025.03.05)・横浜スタジアム=
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広島
0100020003501
DeNA
0002010003700
勝利投手:-
敗戦投手:-

本塁打
【広島】二俣 翔一(1号・2回表ソロ)

  DAZN
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◆DeNAは、3番手・篠木が2イニングを投げて無安打無失点の好投。3奪三振を記録するなど、順調な調整ぶりを披露した。対する広島は、清水が適時打を含む2安打1打点をマーク。開幕一軍入りに向けて、バットで結果を残した。

◆広島二俣翔一内野手(22)が、実戦4本目となる先制ソロを放った。2回にDeNA先発ケイの内よりカットボールを引っ張り、左翼席に放り込んだ。昨季6ポジションを守ったユーティリティープレーヤーが今春、打撃で猛アピールを見せる。春季キャンプでは紅白戦、対外試合とチーム1号を記録。オープン戦チーム1号はモンテロに譲ったものの、チーム日本人選手1号を記録した。オープン戦で先発起用された3試合すべてで安打を記録し、2試合連続長打と勢いが止まらない。これまで三塁、右翼での先発から、この日は侍ジャパンの矢野が抜けた遊撃での先発。ユーティリティー性を生かしつつ、打力でもアピールして開幕スタメンの座を狙う。

◆広島ドラフト1位の佐々木泰内野手(22=青学大)が負傷交代した。3試合連続スタメン出場した6回1死一、三塁。一走としてスタートを切った佐々木は小園の右前打で一気に三塁を陥れたが、塁上で苦悶(くもん)の表情を浮かべた。走塁時に左足を痛めたとみられ、トレーナーに促されるようにベンチ裏へと引き上げた。佐々木は左肩痛から2軍キャンプスタートも、1日楽天戦から1軍に合流。この日「2番右翼」でオープン戦3試合連続先発出場し、1打数無安打も2四球を選んでいた。

◆DeNAのドラフト3位、加藤響内野手(22=四国IL徳島)が6回2死三塁、益田の初球144キロを同点の左越え適時二塁打を放った。「前の打席(4回2死二塁)にチャンスで打てなかったので、初球から積極的にいこうと決めていました」と声を弾ませた。三浦監督は「ちょっと疲れてきてる感じだったけど、いいタイムリーを打ってくれた」とたたえた。

◆DeNA三浦大輔監督(51)が走塁に手応えを得た。途中出場の3選手が計4盗塁。9回1死からの右飛では、一走の西巻が二塁を狙うそぶり。指揮官は「キャンプからの課題で、スタートを切る判断力をやっている。西巻はタッチアップは行かなかったけど、ああいう姿勢はチームが求めているもの」とうなずいた。8回1死満塁では浅い左飛に三走の知野が生還を狙った。憤死したが「オープン戦だからこそ狙って。良かったと思う」と、よしとした。

◆イメージに体の動きが追い付いた。5回2死走者なし。DeNAドラフト2位の篠木健太郎投手(22=法大)は松尾が高めに構えたミットを狙い、腕を振り切った。146キロに広島渡辺のバットは空を切る。真っすぐ3つ、全て振らせた。「追い込むまでは刺しにいって、追い込んでからは空振りを取ろうと思いました」と穏やかに言った。奪三振直後に見せた、気合の叫びとは対照的だった。オープン戦初登板は「緊張しました」。1イニング目の4回も0に抑え、149キロを出した。ただ、空振りが1つも取れなかった。ベンチに戻り、考えた。「もう1個、バッターを刺すイメージで」。"刺す"とは? 「タイミングを差し込むという意味です。自分の投げる軌道のイメージの中で、どの軌道に乗せたいか」。打者の反応や、自分の感覚と実際のボールとのギャップを冷静に分析した。真骨頂は、ここからだ。2イニング目の5回。末包に真っすぐを2つ振らせ、最後はスライダーで空振り三振。林は真っすぐで空振り三振。渡辺も同じくで、3者連続空振り三振で締めた。「イメージを変えた結果、体の動きがイメージに沿う感じ。1イニング目よりボールをたたけたと思う」。最速149キロは変わらずとも格段に力強くなった。三浦監督は「球のキレ、投げっぷり。回またぎもして、ボールの走り、非常に良かった」と絶賛した。法大時代は主に先発で東京6大学通算14勝。リリーフの適性も見せるルーキーは「どんなことにも対応して、少しでもいいものをつくれるように」と頼もしかった。【古川真弥】篠木健太郎(しのぎ・けんたろう)2002年(平14)5月7日、群馬県生まれ。小学3年から野球を始め、中学時代は館林ボーイズ所属。木更津総合では1年春からベンチ入りし、同年夏に甲子園出場。法大ではリーグ戦通算49試合、14勝12敗、防御率2・26。2、4年時に大学日本代表に選出された。24年ドラフト2位でDeNA入り。契約金7000万円、今季年俸1200万円(金額は推定)。背番号30。177センチ、80キロ。右投げ左打ち。

◆広島ドラフト1位の佐々木泰内野手(22=青学大)が5日、DeNAとのオープン戦で左太もも裏を痛めて途中交代した。6回1死一、三塁の一走としてスタートを切り、小園の右前打で三塁に滑り込んだ際に痛めた。新井監督は「いいものを見せてくれていただけに...。時間はかかると思う」と表情を曇らせた。佐々木は6日に広島市内の病院で検査を受けるため、松葉づえをつきながら球場を後にした。正捕手坂倉に続き、期待の新人も開幕は厳しい状況となった。

◆DeNA三浦大輔監督(51)が、ドラフト2位の篠木健太郎投手(22=法大)を絶賛した。篠木は4回に3番手で上がり、オープン戦初登板。4回は1死から四球を出したが、後続を抑えた。5回も続投し、末包、林、渡辺と3者連続空振り三振。最速は149キロ。2回無安打1四球無失点だった。試合後の三浦監督の篠木に関する一問一答は次の通り。-篠木投手、どうだった良かったですよ。球の切れも、腕の、投げっぷりもね。回またぎもしてくれて。ボールの走りも、スライダーの、変化球の切れも非常に良かったと思います。-下(2軍)では竹田投手が投げた。新人たちがインパクトを刻んでいるのでは今、言った通りです。良かったなと思いますね。(打者が)分かってて、真っすぐいって、空振りもとれてましたし。変化球も、いいところから、打者が手を出しそうなところから、しっかりといいコースに投げ切れてましたし。投げっぷり良かったですよね、そういう印象です。-新人の競争はまだまだ続くうん、競争はずっと続いてます。変わらずです。終わることはないです。終わってもらったら困ります。-篠木投手は初のハマスタでいい投球だった。開幕1軍に近づくのではいいもの見せてくれたんでね、それは近づきますよ。まだこれで決めたわけではなくね、いいものを出し続けてくれているんでね、楽しみな選手だなと思って見ていますけど。-大学までは先発。リリーフ適性はそれを今、見ているところです。きょうもね、途中からいった中でも良かったですし。回またぎもね、2イニング目、逆に2イニング目の方がボールの走りも、変わらずにいい球を投げてましたから。まだあまり決めつけずに見ていますけど。-本人はイニング間に修正したと言っていた。適応できるのは評価できる適応できるというよりもね、そういうの、試合中でも瞬時にできるというのが、適応力というのは、順応力というのは必要ですから。そういうのを持った選手だなと思いますし。きょうは抜群の切れで、この(低い)気温の中でも、声出してましたからね。気持ちも、気合も入ってたかなと思います。-中継ぎにいないパワーピッチャーではそう? 堀岡もパワーピッチャーだよ。-ライバルが増えている中で、使い道が多いルーキーでこれからどうなるか分からない。先発もリリーフもあまり決めつけずに見ているところでね。マウンドに上がったところで、本当に一生懸命腕を振って、投げっぷりもいいですし、打者に向かっていく姿勢は非常にチームに勇気を与えてくれる投球をしてくれてますし。ルーキーで怖いもの知らずと言われるかもしれないですけど、どんどん向かっていけばいいんですよ。打たれたらまたそこで考えたらいいですし。あの姿勢を崩さずにね。きょう、あのボールを見ていても、次の攻撃に勢いをつけてくれるようなマウンドでのしぐさ、投球でしたね。-2イニングは予定で予定通りですよ。

◆広島は2回に二俣のオープン戦1号で先制。1点を追う6回には小園、清水の適時打で一時は逆転した。この回の走塁でドラフト1位の佐々木泰内野手(22=青学大)が左太もも裏を痛めて途中交代した。先発ジョハン・ドミンゲス投手(29=ホワイトソックス3A)は4回3安打2失点も、変化球でカウントを取るなど内容ある登板となった。新井貴浩監督(48)の主な談話は以下の通り。-ドミンゲス投手は変化球でもしっかりストライクを取れていた新井監督 そうだね。しっかりカウントも取れていた。ちょっと寒かったけどね。また次の登板を見てみたい。-佐々木選手が6回の走塁時に足を痛めて途中交代新井監督 左のハムストリングスがちょっとピリッときたということだったから(広島に)帰って検査して(どうか)かな。いいものを見せてくれていただけにね...。でも、こればっかりはしょうがない。-症状的に時間は...新井監督 時間はかかると思う。まずはしっかり治してほしい。-二俣選手がキャンプから好結果を続ける新井監督 いいね。難しい球だったけど、うまく打ったね。その他の打席も内容いいからね。ずっといいものを見せてくれている。昨年の秋から。本人も打席の中でちょっと余裕が出てきているんじゃないの。-今日は遊撃で先発。複数守る守備でも新井監督 やっぱりバッティングでいいものを見せてくれているから。今はまだオープン戦だから、いろんなところで準備させておきたいので。という感じかな。-それだけチャンスが広がる新井監督 そういうことよね。-山足選手が右翼に入った新井監督 初めてじゃないけど、準備しておこうということ。内野も外野もそつなくこなしてくれる。

◆力投するDeNA・篠木健太郎(撮影・長尾みなみ)

◆DeNAのドラフト3位・加藤響内野手(22)=四国IL徳島=が「6番・遊撃」で先発出場。1点を追う六回2死三塁で、高めに浮いた初球を捉えて左越え適時二塁打を放った。神奈川・東海大相模高3年時以来となる横浜スタジアムでの安打。「初球から積極的に行こうと決めていた。しっかりと捉えることができていい感触で打てた」と笑顔を見せた。

◆「2番・右翼」で出場した広島のドラフト1位新人、佐々木(青学大)が六回の走塁で左太もも裏を痛め、代走を送られて交代した。新井監督は「ぴりっときたということだった。(広島に)帰って検査をしてからになる。時間はかかると思う」と話した。

◆途中出場のDeNA・京田陽太内野手(30)が四回2死二塁の第1打席で同点の中前打。次打者の打席では二盗成功と存在感を示し、「積極的に仕掛けていけた」と胸を張った。横浜スタジアムは7年ぶりに人工芝を張り替え。この日、一塁を守った守備の名手は芝の状態にまだ慣れていない様子。「めちゃくちゃ難しい。失敗に慣れていくしかない」と開幕を見据えた。

◆DeNAのドラフト2位・篠木健太郎投手(22)=法大=が広島とのオープン戦に初登板。四回から3番手でマウンドに上がり、2回無安打無失点と好投した。最速149キロの直球で押し、五回には3者連続三振と鮮烈なオープン戦デビューを果たした。入団後は先発での育成方針だったが、今後は中継ぎでの起用が濃厚。気持ちを前面に出すスタイルが持ち味の右腕が、開幕1軍に大きく前進した。初めて上がった本拠地横浜スタジアムのマウンドで、篠木がほえた。四回から登板して2回無安打無失点。冷え込んだ寒空を一切感じさせない球威で、奪三振ショーだ。2イニング目の五回。先頭の6番・末包をスライダーで空振り三振、7番・林を149キロ直球で空振り三振。8番・渡辺に対しては全球ストレートで勝負を挑んだ。カウント0-2から直球で3球三振にねじ伏せ、3者連続の空振り三振。堂々の〝オープン戦デビュー戦〟を飾った。「緊張もあったが、応援のある中、初めての感覚の中で投げられたことが収穫。全体的にいい感じだった」登場曲にはファンを公言する歌手で女優、大原櫻子の楽曲「Over The Rainbow」を選択した。四回に四球を出したが、五回に修正。「1イニング目からイメージを変えた。(リリースで)ボールをたたけていた」。直球の球威が増すと、投じた直球9球のうち8球で空振りを奪った。最速157キロ右腕は「投球スタイルは、ストレートでどんどんゾーンの中で勝負する投球」と持ち味を存分に発揮した。三浦監督は「ボールの走りもよく、変化球も抜群の切れだった。この気温の中で声も出て、気合も入っていた」と目を細めた。この日のように、登板直後からアクセル全開で力強い球を投げ込めることをアピールした。入団後はドラフト1位の竹田祐(三菱重工West)らとともに先発での育成方針だったが、今後、中継ぎでの起用が濃厚になった。篠木は「与えられた役割を全うして、貢献できたらそれでいい。先発の時とブルペンでの作り方も違う。でも、どんなことにも対応したい」と意欲を示せば、指揮官も今後については「あまり決めつけずに見ています。いいものを見せてくれたからね、それ(開幕1軍)は近づきます」と評価した。昨季まで救援で地位を築いてきた伊勢が先発に挑戦するなど、ブルペン陣の再整備は開幕までの課題の一つ。「積み重ねていくことが大事」と篠木。気迫十分で声を張り上げる投球スタイルが魅力のルーキーが、開幕1軍スタートへ、闘志を燃やす。(阿部慎)

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(3↑)
中日
420 0.667
(↑0.067)
-
(-)
24
(+7)
21
(+4)
3
(+1)
9
(+2)
0.241
(↑0.01)
3.500
(↓0.1)
1
(5↑)
日本ハム
210 0.667
(↑0.167)
0
(↓0.5)
6
(+3)
4
(+2)
1
(+1)
2
(-)
0.215
(↓0.004)
1.380
(↓0.32)
1
(1↑)
広島
212 0.667
(-)
0
(-)
16
(+3)
12
(+3)
2
(+1)
1
(+1)
0.211
(↓0.011)
2.050
(↓0.25)
1
(1↑)
ロッテ
210 0.667
(-)
0
(-)
9
(-)
7
(-)
3
(-)
1
(-)
0.175
(-)
1.380
(-)
5
(4↑)
ソフトバンク
220 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
14
(+3)
14
(+1)
2
(-)
5
(-)
0.260
(↓0.017)
2.830
(↑0.63)
5
(1↓)
ヤクルト
330 0.500
(↓0.1)
0.5
(↑0.5)
17
(+1)
20
(+3)
4
(+1)
6
(-)
0.222
(↓0.002)
2.770
(↓0.11)
5
(4↑)
楽天
222 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
26
(+5)
16
(+2)
3
(-)
8
(+3)
0.243
(↓0.001)
2.720
(↑0.14)
5
(4↓)
阪神
111 0.500
(↓0.5)
0.5
(↑0.5)
20
(+4)
20
(+7)
4
(+1)
1
(+1)
0.387
(↓0.008)
6.330
(↓0.33)
9
(2↓)
DeNA
231 0.400
(-)
1
(-)
18
(+3)
16
(+3)
0
(-)
6
(+4)
0.240
(↓0.004)
2.420
(↓0.12)
9
(2↓)
巨人
230 0.400
(-)
1
(-)
16
(-)
22
(-)
3
(-)
0
(-)
0.250
(-)
3.800
(-)
11
(2↓)
ORIX
130 0.250
(↓0.083)
1.5
(↓0.5)
13
(+2)
26
(+5)
0
(-)
1
(+1)
0.248
(↓0.019)
6.690
(↑0.58)
12
(-)
西武
010 0.000
(-)
1
(-)
2
(+2)
3
(+3)
0
(-)
0
(-)
0.233
(↑0.233)
3.380
(↓3.38)