阪神(-降雨のため試合中止-)中日 =オープン戦2回戦(2025.03.04)・阪神甲子園球場=
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◆今年初の甲子園開催だったが、午前9時30分に悪天候のため中止が発表された。前日3日から本格的な雨が降り続き、日が変わってもやまなかった。気温も低下していた。試合前には新人選手紹介も予定されていた。阪神ナインは室内練習場で練習を行った。

◆中日の井上監督は「投げさせたい投手が多くいる中で今後のやりくりが大変になる。中止は痛い」と苦い顔だった。5日の阪神戦にはスライド登板する大野のほか、涌井、柳と先発枠確保を狙うベテランが投げる予定。オープン戦初登板となる柳は「久々の実戦なので、結果を出せるように頑張る」と話した。チームは昨季、甲子園球場で一つも勝てず、10敗1分け。監督は「年は変わった。意識するつもりはない」と切り替えを強調した。

◆阪神・高寺望夢内野手(22)が甲子園の室内練習場で筒井壮外野守備兼走塁チーフコーチ(50)から外野守備のマンツーマン指導を受けた。「内野だと(腕を横回転で)こう投げているので、縦回転で投げられるようにやっています」全体練習後、約1時間にわたって行われたのは、送球に関する個別レッスン。外野から内野への返球の正確さにつなげようと、送球時の腕の振りを反復練習した。買われる打力を発揮すべく出場機会を求め、春季キャンプから始まった外野挑戦。宜野座では捕球動作の練習がメインだったものの、日に日に教わる内容も濃くなっている。筒井コーチも「守備範囲はこっちの想像を超えるぐらい広い」とセンスを評価。このチャンスと開幕1軍をつかみたい高寺にとっては、走攻守全てでアピールを誓うオープン戦期間だ。「一試合一試合が大事になってくると思う。準備をして、結果を出せるようにやっていきたい」打席で、そして内外野で、存在感を出して目標を射止める。(須藤佳裕)

◆天気には勝てず中止となったが、藤川球児監督(44)の意外な趣味が明らかに。主な一問一答は以下の通り。――三寒四温ということで藤川監督「これが季節ですね。日本ならでは、で。これが春の訪れなのでね」――雨で中止になったが、育成新人の工藤と早川は登板予定だったか「天気には勝てないか」――今後、育成選手が1軍で投げることも「それは当然です。支配下の枠は空いていますから。実力があれば支配下に、ということを考えていますからね。いまの段階で背番号は関係ないですね」――監督になって、天気予報をよく見るように「もともと山菜を採りに行ったりとか、釣りに行ったり、スノーボードに行ったりするので、そのときの方が見ていましたけど」――山菜採り?「めちゃくちゃ好きですよ。天ぷらにして食べたり」――料理もするのか「冷凍をしたりして。いまは冬のワカサギを捕ったやつを冷凍しています。楽しまないともったいないですよ、人生は」

◆オープン戦でアピールを誓う阪神・前川右京外野手(21)が、甲子園室内での練習に側頭部を刈り上げた短髪スタイルで現れた。「長かったので、間(の長さ)は嫌だったので、『めっちゃ短くしてやろう』と思って」と、3日の練習後にキャンプ期間中で伸びた髪をカットした。「打ちやすくなりました。ティー打撃のときは帽子を被っていなくてもこのままいける。髪が長かったら、目に入ってくるので。それは結構いいですね」と〝視界良好〟のようだ。自主トレをともにする中日・岡林勇希外野手(23)からも「お前、さっぱりとしたな」と言われたという。本拠地・甲子園でのオープン戦は9日の巨人戦まで残り4試合しかなくなった。「打撃面よりも、守備をちゃんと。風の吹き方と、球場も広いので、しっかりと確認したいなと思います」とできる限りの準備をしていくつもりだ。(渡辺洋次)

◆阪神の育成ドラフト1位・工藤泰成投手(23)と同3位・早川太貴投手(25)=くふうハヤテ=が甲子園に合流。両者とも5日の同カードに登板の見込みで、室内練習場で調整した。支配下選手枠を勝ち取るため、キャンプからアピール合戦が続いており、熾烈(しれつ)な争いは第2章に入った。オープン戦の甲子園初戦に合わせて、背番号が3桁の2人がやって来た。工藤と早川-。絶対に負けられない支配下枠争いのゴングが鳴る。藤川監督はオープン戦で育成選手も起用し、自らの目で判断していく方針だ。「支配下の枠は空いていますから、実力があれば支配下に、ということを考えていますからね。今の段階で背番号は関係ないですね」背番号127の工藤はこの日、甲子園室内のブルペンで35球を投げた。春季キャンプでは実戦3試合に登板し無失点を継続中。2月16日の練習試合・広島戦では最速158キロデビューで強烈なインパクトを残した。「早川さんと2人で呼ばれて、そこは負けたくないな、と思います」と対抗心をギラつかせ、「自分の一番の持ち味が速球なので、ここ3試合も生かしてきましたけど、真っすぐだけではないところも甲子園で見せたいです」と誓った。真っすぐと同じ軌道から落ちるフォークもアピールポイントの一つだ。背番号129の早川も実戦2試合で無失点と好調をキープ。「キャンプでやってきたことが後半の試合でしっかりと出せて、今のチャンスをもらえているのかなと思う」と手応えを示し、「やってきたことをしっかりと継続をしながら自分の持ち味を出して、いいアピールができればなと思っています」と気合を入れた。甲子園は昨年、くふうハヤテ時代にウエスタン・リーグで登板経験があるが、タテジマを着て聖地デビューの予定だ。支配下選手枠の残りは「4」。工藤と早川が育成選手の先陣を切ってオープン戦のマウンドに上がる。天と地を分ける実力勝負が始まった。(渡辺洋次)空いている支配下の4枠のうち、開幕までに活用するとされる1枠を巡り、育成契約選手14人での競争は熾烈だ。新人の工藤、早川に加え、同じ投手では伊藤稜、松原が春季キャンプ中の紅白戦での投球で藤川監督から評価を得た。野手では俊足が武器の2年目外野手・福島、新入団の内野手・アルナエスが一歩リード。今後の実戦はアピール合戦となる。

◆阪神・伊藤将は先発予定が流れ、5日の教育リーグ・オリックス戦(SGL)に〝スライド〟することになった。3イニングの予定。5年目左腕は「ここからシーズン(開幕)も近いので、結果だけ求めてやっていけたら」と意気込んだ。2月23日の中日戦(北谷)では味方守備の乱れもあり3回2失点。開幕ローテーション入りに向け、今後は厳しく攻める投球も求められる。「対左打者のときにしっかりインサイドに投げられるように。キャンプで取り組んできたところなので、試合でできたら」4勝5敗、防御率4・62とふるわなかった昨季から上昇するため、本来の際どくコースをつく投球を取り戻すことを誓った。(上阪正人)

◆開幕ローテ入りが有力な阪神の右腕ビーズリーは、5日の中日戦(甲子園)で登板予定。「マウンドに上がれば、どこも一緒。そういう意味では、甲子園であろうとどこであろうと変わらない」と平常心を強調した。通常のナイターよりも5時間早い午後1時プレーボール予定だが、「眠たくてもマウンドに上がったら起きます」と来日3年目の助っ投は頼もしさもみせた。

◆藤川新監督の甲子園初戦は天候不良により午前9時30分に早々と中止が決まった。開幕までの実戦(オープン戦、2軍戦)の数は決まっている。開幕から逆算して、先発投手の予定もビッシリ決まっているはず。たったひとつの中止でも、その日登板するはずだった投手にとっては、大問題となる。でも、朝から「中止にしたほうがいいんじゃないの?」と思ってしまうほどの寒さだった。2、3日前に5月中旬の陽気と騒いでいたら、一気に真冬に逆戻り。寒暖差はあなどれない強敵だ。吐く息が白い。そこへ冷たい雨が降り注ぐ。こんな環境で野球をしてはいけない。天の声は素直に聞くべし。中止で大正解、と個人的には思っている。ただ、中止になると「記者」としては困る。試合があれば、誰かが打つし、誰かが抑える。打てなくても、抑えられても、その現象が原稿の取っ掛かりになる。さて、どうするか? 試案に暮れていたら、中日担当がやってきた。「試合がないということは、絶対に負けないということです」一瞬、何の話か理解できなかった。世の中の「あるある」だ。加害者は、被害を与えたことなど全く気にしていなくて、忘れてしまいそうなことでも、被害者は絶対に覚えている。ひょっとしたら、一生(?)忘れない。今回の事例では、加害者は阪神。被害者は中日。覚えていますか? 昨年、中日は甲子園球場で0勝10敗1分け。一度も勝てなかったのだ。

◆現役時代は南海、西武に所属し、引退後は西武、ダイエー、阪神の3球団でヘッドコーチを務めたサンケイスポーツ専属評論家・黒田正宏氏(77)が、外野に挑戦中の阪神・高寺望夢内野手(22)に言及した。高寺が外野からの返球練習を入念に行ったという。私がキャンプを現地視察したのはまだ序盤だったが、その時点から高寺の動きの良さが最も目を引いた。もともとコンパクトなスイングで左右に打ち分けるのが巧みで、2軍戦では結果を残していた。今年になってパワーも身に付けたようで、打球の飛距離が一気に伸びていたのには驚かされた。外野挑戦は決して簡単ではない。肩の強さは最低条件。高寺は合格点で、さらに内野手の中でも、打球を捕ってから送球までの速さが特長。これは有利に働く。走者が最も警戒するタイプの外野手になれる。キャンプ1カ月を宜野座(1軍相当)で過ごせた自信も大きい。現状では、内外野を守れるユーティリティープレーヤー枠が視界に入るが、熊谷、植田らと比較すると打撃ではリードしている。ベンチに置いておきたい選手に近づいている。西武コーチ時代に秋山幸二が三塁から外野へコンバートするのを見守った。阪神では真弓明信、新庄剛志という内野から外野への成功例もある。走攻守そろった選手へ、期待を抱かせる新しい力だ。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
阪神
101 1.000
(-)
-
(-)
16
(-)
13
(-)
3
(-)
0
(-)
0.395
(-)
6.000
(-)
2
(1↑)
広島
211 0.667
(-)
0
(-)
13
(-)
9
(-)
1
(-)
0
(-)
0.222
(-)
1.800
(-)
2
(1↓)
ロッテ
210 0.667
(↓0.333)
0
(-)
9
(+2)
7
(+5)
3
(+1)
1
(-)
0.175
(↓0.037)
1.380
(↓0.38)
4
(-)
中日
320 0.600
(-)
0
(-)
17
(-)
17
(-)
2
(-)
7
(-)
0.231
(-)
3.400
(-)
4
(1↑)
ヤクルト
320 0.600
(↑0.1)
0
(↓0.5)
16
(+4)
17
(+3)
3
(+1)
6
(-)
0.224
(↓0.011)
2.660
(↓0.09)
6
(1↓)
日本ハム
110 0.500
(-)
0.5
(-)
3
(-)
2
(-)
0
(-)
2
(-)
0.219
(-)
1.060
(-)
7
(3↑)
DeNA
230 0.400
(↑0.15)
1
(↑0.5)
15
(+5)
13
(+2)
0
(-)
2
(+2)
0.244
(↓0.006)
2.300
(↑0.08)
7
(2↑)
巨人
230 0.400
(-)
1
(-)
16
(-)
22
(-)
3
(-)
0
(-)
0.250
(-)
3.800
(-)
9
(4↓)
ソフトバンク
120 0.333
(↓0.167)
1
(↓0.5)
11
(+3)
13
(+4)
2
(+1)
5
(+1)
0.277
(↓0.036)
3.460
(↓0.28)
9
(2↑)
楽天
122 0.333
(↑0.333)
1
(↑0.5)
21
(+13)
14
(+2)
3
(+2)
5
(-)
0.244
(↑0.041)
2.860
(↑0.23)
9
(4↓)
ORIX
120 0.333
(↓0.167)
1
(↓0.5)
11
(+2)
21
(+13)
0
(-)
0
(-)
0.267
(↓0.019)
7.270
(↓3.03)
-
(-)
西武
000 0.000
(-)
1
(↑0.5)
0
(-)
0
(-)
0
(-)
0
(-)
0.000
(-)
0.000
(-)