楽天(★0対2☆)広島 =オープン戦2回戦(2025.03.02)・倉敷マスカットスタジアム=
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広島
0000000022800
楽天
0000000000700
勝利投手:鈴木 健矢(1勝0敗0S)
敗戦投手:津留﨑 大成(0勝1敗0S)
  DAZN
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◆楽天は、2番手・古謝が2回1安打無失点。調整の遅れていた2年目左腕が、状態の良さを示した。一方の広島は、ドラフト1位ルーキーの佐々木が2安打の活躍。開幕一軍入りに向け、首脳陣へのアピールに成功した。

◆広島のドラフト1位、佐々木泰内野手(22=青学大)が「プロ初安打」をマークした。「7番右翼」で2試合連続のスタメン。3回の第1打席で、左腕辛島航投手(34)に2球で追い込まれたが、5球目の外角135キロに逆らわずバットを出した。一、二塁間をライナー性の打球で鋭く抜いて「H」ランプをともした。倉敷マスカットスタジアムに集まった多くの広島ファンから拍手で祝福され、一塁塁上で少しホッとしたような表情を見せた。佐々木は昨年11月に左肩を脱臼した影響でキャンプは2軍で過ごした。前日1日に1軍に初合流。先発し4打席で1四球を選ぶも無安打だったが、新井貴浩監督(48)が「雰囲気がある。すべてが初見の投手になる中で、あれだけ自分から仕掛けていけるのはメンタル的に強いから」と才能を再確認していた。

◆広島新井貴浩監督(48)は2日、坂倉将吾捕手(26)が骨折と診断され、開幕には間に合わないことを明かした。沖縄キャンプ最終日の2月26日の練習中にボールを右手中指に受けた。1日の楽天戦(倉敷)は痛みを押して捕手として先発出場し、2打席に立っていた。2日になっても腫れが引かないためチームを離れて広島市内の病院に行ったところ「中指末節骨の骨折」と診断された。坂倉は今季も正捕手として計算されていた。昨年11月に右肘のクリーニング手術。順調に回復し、2月下旬から試合に本格復帰していた。新井監督は「開幕には間に合わない。ちょっとかかるかなと。早くても、今から2カ月くらいかかるかな。本人は、痛いけどできるという感じでやっていたらしいんだけど。(チームとして)もちろん痛いよね。みんなでカバーしていきたいと思います」と説明した。広島の捕手では昨季56試合出場の石原貴規(26)も、1月に左手の有鈎(ゆうこう)骨を骨折し、手術を受けた。復帰の見通しが立っていない。

◆23年ドラフト1位の楽天古謝樹投手(23)が、今季初実戦で好スタートを切った。2日の広島とのオープン戦(倉敷)で4回から2番手で登板。沖縄キャンプでは背中の張りで1週間別メニューが続いたが、2回を27球、1安打無失点に抑え、開幕ローテーション入りへアピールした。前日1日には早川隆久投手(26)が開幕投手を務めることが決定。近い将来、先輩左腕に追いつき、追い越すことを誓った。古謝がベンチに引き揚げる野手陣をハイタッチで迎えた。0-0の5回2死走者なし、広島秋山をスライダーで二ゴロに打ち取り、お役御免となった。最速は145キロをマーク。「復帰明けでもあったので、第一はけがしないことを優先にしていた。4回を投げ終わり、5回の時はだいぶ腕も振れるようになりましたし、変化球も真っすぐも投げられたので、いい収穫となりました」。上々の試運転となった。1年目に5勝を挙げ、さらなる飛躍が期待される今季は出遅れた。沖縄キャンプでは背中の張りで1週間の別メニュー調整。そこから状態を上げ、初実戦で2回1安打無失点と好投した。「キャンプ初日で離脱してしまい、指導者の方、トレーナーさんであったりとか、ほんとにいろんな方に迷惑かけて、今日こうして投げることができた。いろんな方に感謝して投げようってことは登板前に思って投げました」と振り返った。前日1日には早川が2年連続で開幕投手を務めることが決まった。同じ左腕でドラフト1位。役割は先発と、3学年上の先輩との共通点は多い。「もちろん、自分もいつかは開幕投手だったりとかしたいなと思ってます。いつか早川さんに追いついて追い越せるようになりたいと思います」と誓った。この日は先発ローテ候補の辛島が3回無失点と力投。自身もベテランに負けじと広島打線を封じた。「まずは初登板をしっかり投げられたことと、順調にここまで来られてるので。そこはしっかり開幕まで結果を残して、いいアピールができればいいかなと思ってます」。着実に状態を上げていき、自身初の開幕ローテ入りへ突き進む。【山田愛斗】

◆熟練の投球で復活を印象づけた。楽天辛島航投手(34)が広島戦で今季3度目の実戦登板し、3回を50球、3安打無失点3奪三振と力投した。「3回にちょっとばたばたしましたけど、全体的に良かった」。左肩痛の影響で昨季は1軍登板なしに終わったチーム生え抜き最古参の17年目左腕が、開幕ローテ入りへアピールした。カーブがさえた。3回2死満塁。広島モンテロに投じた7球目、100キロのカーブでタイミングを外して空を切らせた。「インサイドもアウトサイドもいろいろ投げましたけど、両方ついてきた。投げてない球がカーブかスライダーで、最後カーブでというイメージ通りだった」。1回には菊池、2回は堂林と、いずれも90キロ台のカーブで凡打に打ち取った。巨人に移籍した田中将が、この日のヤクルト戦で2回無失点と好投した。自身と同様に復活を目指す2学年上の先輩で、田中将の野球教室を手伝うなどの間柄だ。報道陣に「(田中将が)魔改造成功ですか(笑い)。球、速くなってました?」と逆質問した上で「自分もそうですが、これぐらいは大丈夫だろうなみたいなのが大丈夫じゃなかったりするんですよ、最近。けがとか。去年、将大さんもそんな感じだったので。『けがしないように頑張りましょう』とちょっと前に連絡しました」と明かした。最速は138キロも、持ち味の投球術で打者を幻惑した。「急に160キロとかは投げられないので、自分のやれることを徹底して、それを試合でどれだけ出せるかというところだと思う」。頼れるベテランが状態を上げてきた。【山田愛斗】

◆広島のドラフト1位、佐々木泰内野手(22=青学大)が真価を示した。「7番右翼」で2試合連続のスタメン。3回の第1打席で、左腕辛島航(34)に2球で追い込まれたが、5球目の外角135キロに逆らわずバットを出した。一、二塁間をライナー性の打球で鋭く抜いて「H」ランプをともした。「追い込まれてからでしたが、しっかりゾーンの球を打ちにいけました。追い込まれてからの打撃も自分の持ち味の1つなので」。スタイルを発揮して、胸を張った。9回無死一塁では津留崎大成投手(27)の甘い直球を力強く振り抜き、中前に転がした。チャンスを広げて、決勝点につなげた。1軍初昇格でいきなり先発出場した前日1日は4打席立って無安打(1四球)だった。「昨日と同じく、1打席1打席必死にやって。昨日は力みがあったので、少し修正して。意識的な部分を変えて入れたのが今日の2本につながったかなと思います。強く外野の間を抜けていくような打球を意識していました」三塁が本職だが、キャンプ中から外野守備の練習にも並行してチャレンジしてきた。前日は三塁でフル出場したが、この日は右翼と中堅を守った。「秋山さんが声をかけてくださり、ポジショニングのこととかを教えてもらいながらでした。しっかり先輩方を見ながら外野守備も上達していければいいと思う」と前向きに話した。昨年11月に左肩を脱臼した影響でキャンプは2軍で過ごしたが、1軍で戦う準備はしっかり整えてきた。あとは経験だ。新井貴浩監督(48)は「昨日より落ち着いて、リラックスして打席に入っているように見えました。彼の場合は慣れていくことが大切。ナイスバッティング」と拍手を贈った。

◆広島森翔平投手(27)が開幕ローテ入りに前進した。オープン戦2度目の登板で、先発して4回3安打無失点にまとめた。2回まではパーフェクト。3回2死から初の走者を背負ったが後続を断った。4回は2死二、三塁のピンチをしのいだ。ともに最後はチェンジアップでタイミングを外した。70球を要したが崩れなかった。「序盤は直球でファウルを取れたけど、後半は走者を背負ってから抑えようと少し力が入ってしまった。変わらない力感で投げられたらよかったんですけど」と収穫と反省を口にした。2月16日の阪神戦は3回無失点、同23日の巨人戦も3回無失点。期待の4年目左腕は10イニング連続で「0」を並べたことになる。「1試合1試合が勝負」という先発枠争いで、好位置を守っている。

◆広島が9回に均衡を破った。ドラフト1位の佐々木泰内野手(22=青学大)の中前打などで無死満塁。代打の高木翔斗捕手(21)が決勝の中犠飛を放った。高木は県岐阜商で佐々木の1学年後輩。今春、1軍初打席で結果を出した。守っては先発で4回を抑えた森翔平投手(27)を含む5投手で無失点リレーを完成させた。新井貴浩監督(48)の一問一答は以下の通り。-森が4回無失点「しっかりとね。走者を背負っても、そうやってゼロで抑えているわけだから。いいんじゃないですか」-ローテ争いが続く「そうだね。いいアピールをしてくれているけど、もう少し見てみたいかな。(ドジャース大谷だけでなく)うちの翔平もいいねって。以上!(笑い)」-佐々木が2安打「昨日より落ち着いてリラックスして打席に入っているように見えました。彼の場合は打席にたくさん立って慣れていくことが大切。ナイスバッティングだったと思います」-右翼と中堅を守った「いろいろな可能性を探して、準備をしておきたいということですね」-打撃の期待が大きいから「うん、まずは試合に出ないことには成長できないので。シーズンは長いから何が起こるか分からない。いろいろなことを想定して、今、外野もやってもらっているという感じかな」-これから初めての球場が多い。その部分でも外野が多くなるのか「そうなってくるかもしれないけど、極端にかたよることはないかも。本職ではないから。多少、外野の方が多くなるくらいで」

◆6年目の楽天武藤敦貴外野手(23)が、"師匠"の前で快音を響かせた。広島戦に「9番中堅」でフル出場。3回2死の第1打席で、2ボールから森の外角のカットボールを中前にはじき返し、チーム初安打をマークした。打球を運んだ先には自主トレでお世話になっている秋山翔吾外野手(36)がいた。「現状を見てもらいたいなと思ってて、1本出てすごく良かった。秋山さんのアドバイスを実行してバッティングできた」とうなずいた。意味のある打席を増やしていく。5回は四球を選び、7回は遊ゴロに倒れたものの、進塁打とした。外野のレギュラーは中堅辰己と右翼小郷が有力で、左翼を2年目の中島らと争う構図だ。前日の試合は出場がなかったが「印象づけが結構大事だなと。いい印象で監督にアピールできるように頑張っていきたい」。少ないチャンスをものにして定位置をつかんでみせる。

<オープン戦順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
ロッテ
200 1.000
(-)
-
(-)
7
(-)
2
(-)
2
(-)
1
(-)
0.212
(-)
1.000
(-)
1
(-)
阪神
101 1.000
(-)
0
(-)
16
(-)
13
(-)
3
(-)
0
(-)
0.395
(-)
6.000
(-)
3
(-)
広島
211 0.667
(↑0.167)
0
(↓0.5)
13
(+2)
9
(-)
1
(-)
0
(-)
0.222
(↑0.004
1.800
(↑0.62)
4
(1↓)
中日
320 0.600
(↑0.1)
0
(↓0.5)
17
(+1)
17
(-)
2
(-)
7
(+2)
0.231
(↓0.023)
3.400
(↑0.85)
5
(2↓)
ソフトバンク
110 0.500
(-)
0.5
(-)
8
(-)
9
(-)
1
(-)
4
(-)
0.313
(-)
3.180
(-)
5
(4↑)
ヤクルト
220 0.500
(↑0.167)
0.5
(↓0.5)
12
(+4)
14
(+1)
2
(-)
6
(+1)
0.235
(↑0.022)
2.570
(↑0.55)
5
(2↓)
ORIX
110 0.500
(-)
0.5
(-)
9
(-)
8
(-)
0
(-)
0
(-)
0.286
(-)
4.240
(-)
5
(2↓)
日本ハム
110 0.500
(-)
0.5
(-)
3
(-)
2
(-)
0
(-)
2
(-)
0.219
(-)
1.060
(-)
9
(6↓)
巨人
230 0.400
(↓0.1)
1
(↓0.5)
16
(+1)
22
(+4)
3
(-)
0
(-)
0.250
(↓0.016)
3.800
(↓0.05)
10
(1↓)
DeNA
130 0.250
(↓0.083)
1.5
(↓0.5)
10
(-)
11
(+1)
0
(-)
0
(-)
0.250
(↓0.04)
2.380
(↑0.74)
11
(-)
楽天
022 0.000
(-)
1.5
(↓0.5)
8
(-)
12
(+2)
1
(-)
5
(+2)
0.203
(↑0.003
3.090
(↑0.37)
-
(-)
西武
000 0.000
(-)
1.5
(↓0.5)
0
(-)
0
(-)
0
(-)
0
(-)
0.000
(-)
0.000
(-)