DeNA(-降雨のため試合中止-)ソフトバンク =日本シリーズ6回戦(2024.11.02)・横浜スタジアム=
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◆有原で4年ぶりの日本一へ逆王手をかける。2日の日本シリーズ第6戦に先発。チームはシリーズ連勝発進も、本拠地でまさかの3連敗を喫した。崖っぷちの一戦に向け、みずほペイペイドームで最終調整。「とにかく期待に応えられるように、気持ちを入れて投げていきたい」と決意をにじませた。今季14勝でパ最多勝の右腕に、命運が託される。

◆日本野球機構(NPB)は2日の日本シリーズ、DeNA-ソフトバンク第6戦の雨天順延を発表した。第6戦を3日、第7戦を4日に延期し、ともに横浜スタジアムで午後6時開始で実施する。3日は第6戦のチケットが有効になる。今季の日本シリーズは横浜スタジアムでの第1、2戦でソフトバンクが連勝。福岡への移動日を挟み、みずほペイペイドームで開催した第3~5戦ではDeNAが3連勝した。現在3勝2敗でDeNAが26年ぶりの日本一に王手をかけている。第6戦でソフトバンクが勝利した場合は3勝3敗で並び、4日の第7戦で勝利したチームが日本一に。延長12回で引き分けた場合、第8戦以降は延長回の制限なく勝敗を決する。日本シリーズ中止メモ 中止があったシリーズは04年西武-中日戦以来、20年ぶり。10月20日、西武ドームで予定されていた<4>戦が台風接近のため中止となった。DeNAが前回日本一に輝いた98年は、10月17日の<1>戦(横浜)同21日の<3>戦(西武ドーム)と2試合が中止に。降雨中止で流れが変わったのが58年西鉄-巨人戦。西鉄が0勝3敗で迎えた<4>戦(平和台)が中止となり、そこから西鉄が4連勝で逆転した。ソフトバンクも南海時代の64年は降雨中止を味方にした。今年と同じく2勝3敗で王手をかけられ、移動日を挟んだ<6>戦(甲子園)が中止。休養日が増えたスタンカが<6>、<7>戦と連続完封して逆転で日本一になった。

◆DeNA三浦大輔監督(50)が、日本シリーズ第6戦の中止を冷静に受け止めた。「いつも言ってますけど、どうすることもできないので、コントロールできないことに気を使うこともないですし、この中止を全てプラスに変えて、明日の準備をしていきます」この日の雨天中止によって、第6戦を3日、第7戦を4日に延期し、ともに横浜スタジアムで午後6時開始で実施する。3日は第6戦のチケットが有効になる。三浦監督は「コンディションを整える選手にとっては、時間がもう1日できたのは大きいですし、今日も調整にあてて、練習する選手もいますし、明日の準備をする期間にしたいと思います」と話した。

◆ソフトバンク栗原陵矢内野手(28)が2日、崖っぷちからの巻き返しを誓った。「SMBC日本シリーズ2024」第6戦(横浜)は2日、雨天中止で3日に順延が決定した。前日1日には栗原が呼びかけて野手組の焼き肉決起集会を開催。山川、柳田、今宮ら主力も参加した。チームはここまで2勝3敗。26イニング無得点と沈黙する攻撃陣が息を吹き返すか。小久保裕紀監督(53)は「雨降って地固まる」と水入りが流れを変えると断言した。レギュラーシーズンで貯金42を積み上げたパの王者がこのまま敗れるわけには行かない。雨降る横浜でソフトバンク栗原が力を込めた。「もう、あと2試合なので。勝つか、勝たないかはやってみないと分からない。やれる準備をしたい」。チームは前日1日に横浜入り。その夜、同市内の焼き肉店で野手の決起集会が開催された。発起人は栗原だった。「こういう状況で、もう1度っていう意味も込めて。最後の遠征ですし『みんなで行きましょう』みたいな感じで」本拠地で3連敗を喫した10月31日の試合後のロッカールームで呼びかけた。ここまで2勝3敗。4年ぶりの日本一へ崖っぷちの状況だ。若手選手も含め、山川、柳田、今宮ら主力も参加。最後は栗原の熱いあいさつで、チームは再び結束力を深めた。両リーグ断トツの607得点した強力打線が、本拠地3戦でわずか1得点と沈黙。2試合連続の完封負けで、シリーズワースト記録に並ぶ26イニング連続無得点中だ。「僕らも必死に点数を取りたいと思ってやっています。その中で先制点を先に取りたい」。今シリーズここまで5試合はいずれも先制点を奪った方が勝利。スタメン出場が期待される近藤も「早く点を取って。どうしても後手、後手になってしまう。しっかりと野手が点を取れるように」と意気込んだ。悪天候の影響で日本シリーズ第6戦が中止となり、敵地横浜で選手は調整した。小久保監督は「雨降って地固まる。いい雨だと思います。リセットされた状態でガチンコで明日(3日)と明後日(4日)に勝って日本一になるっていうだけです」と前を向いた。勝利がすべて敵地という史上初の「外弁慶シリーズ」で4年ぶり日本一へ。12球団屈指の攻撃陣が意地を見せる。【佐藤究】外弁慶シリーズ 日本シリーズにおいて、全試合でビジター球団が勝って日本一となれば初となる。11年の中日-ソフトバンク戦では、ヤフードームでの第1、2、6戦で中日が、ナゴヤドームでの第3~5戦はソフトバンクが、それぞれ敵地で勝利。ところが第7戦はヤフードームでソフトバンクが勝ち、史上初の外弁慶シリーズはならなかった。なお03年日本シリーズでは、ソフトバンクの前身ダイエーが阪神と対戦。全試合でホームチームが勝つという内弁慶シリーズを制し、ダイエーが日本一となっている。

◆横浜スタジアムに「恵みの雨」が降り注いだ。強い雨風の影響で早々の午後1時に日本シリーズ第6戦の中止が決まった。第6戦は3日、第7戦に突入すれば4日と1日ずつズレて開催される。98年の同シリーズでも雨天中止を経験したDeNA三浦大輔監督(50)は、総力戦の姿勢を示した。第3戦で勝利した東克樹投手(28)、左足甲の打撲をこらえながらプレーするタイラー・オースティン内野手(33)にとってもプラス材料となった。三浦監督は雨天中止にも、普段通りのトーンは崩さなかった。「常に言ってるように、40人枠の全員、準備してもらっています」と総力戦を強調した。午後1時に中止が発表。雨がぱらつく中でも外で守備練習やキャッチボールを行う選手の姿もあり、それぞれの調整で体を休めつつ、決戦に備えた。投手陣にとって間隔が1日空くのはプラスに転じる。連敗で迎えた第3戦。左太もも裏の肉離れで全治4週間ながら2週間で復帰した東は、105球を投げてチームを救った。仮に第7戦に突入すれば、中5日で先発の可能性も現実味を増す。「肩肘がパンパンです。リハビリの段階を飛ばしていきなり投げたので、体への反応は大きかった」と振り返りながらも「リカバリーに全振りして、投げる場面が来たら結果が残せるように」と覚悟を示した。さらに第4戦で102球を投げて好投したケイも、第7戦となれば中4日で中継ぎ待機の可能性も出てきた。「そういう状況になってみないと分からないですけど、ベストを尽くせれば」と準備している。指揮官は東らの登板について「そういうのも含めて、いろいろ考えています」とにおわせた。4番オースティンにとっても、回復期間が1日増えたのは好材料。第3戦からDHで存在感を示し、DH制のない本拠地に戻ってからの出場は当日の状態を見ての判断となっていた。この日は室内で打撃練習し、治療を受けて帰宅。「(状態は)ぼちぼち。今日プレーしたかったですけど、足の面に限って言えばポジティブかもしれません。(守備も)特に不安はないです」と前向きだった。98年の同シリーズでは第1戦と第3戦が雨天中止となり、順延したいずれの2試合もホームチームが勝利している。巡ってきた26年ぶりの日本一へのチャンス。出し惜しみせずに最後の1勝をもぎ取る。【小早川宗一郎】

◆DeNAが、強力ソフトバンク打線を相手に、日本シリーズ第3戦の2回から26イニング連続無失点を継続する。投手陣の頑張りはもちろん、全試合先発している戸柱恭孝捕手(34)のリードが的を絞らせず、好投を導いている。今季は46試合の出場で、スタメンは19試合だったが、配球がガラリと変化。ターニングポイントは、5月22日のヤクルト戦(神宮)だった。日本シリーズ第5戦、戸柱は1点リードの3回2死二塁から栗原に対し、6球連続チェンジアップを選択し、空振り三振でピンチを脱出した。第1打席は4球中3球が速球だったが、裏をかく"チェンジアップ攻め"に「いろいろ準備や対策はしてましたし、何よりもジャクソンが投げきってくれた」とたたえた。リード面で変われるきっかけを与えてくれたのは、ジャクソンだった。5月22日のヤクルト戦で初回の先頭から15球連続速球を選択。試合を通じ、約60%が速球を占める配球で、6回1失点で勝利に導いた。「彼が一番いいのは真っすぐ。捕手主導じゃなく、投手主導で考えた結果」のリードだった。真面目な性格から、ミーティングやセオリーに沿ったリードをする傾向がみられたが、今季は「トバの感性」をミックス。柔軟な思考で相手打者、状況も冷静に見極めたリードが結果に直結する。CS期間中、小谷コーチングアドバイザーから「ヤクルト戦で何かつかんだやろ?」とズバリと指摘された。プロ野球で指導歴40年超の名伯楽をもうならせるリードで、日本一へと導く。【久保賢吾】

◆「SMBC日本シリーズ2024」は2日、横浜スタジアムで行われる予定だった第6戦が雨天中止となり、3日(午後6時試合開始)に順延された。3勝2敗で王手をかけているDeNA・筒香嘉智外野手(32)は、日本一が懸かる大一番に向けて「勝ち越しているとはいえ(ソフトバンクは)本当に強い。明日しっかり地に足を着けて戦えたら」と表情を引き締めた。第5戦では2安打1打点で打線を牽引(けんいん)。この日は室内練習場で調整し「疲労がたまっている選手が多い中(雨で)1日空いたので、より良いコンディションで明日臨める」と自信をのぞかせた。

◆2日に先発予定だったDeNA・大貫晋一投手(30)が、3日に順延した第6戦にスライド登板する。室内練習場で体を動かし「(中止の場合に)スライドになるというのは事前に聞いていた。心の準備はできている」と頼もしく話した。第2戦は三回途中5失点で黒星も、チームが盛り返して3勝2敗と王手をかけている。再び任される大一番へ「気持ちも高まっていましたが、いったんオフにしてまた明日、良い顔で球場に来られれば」と気合を入れ直した。

◆ソフトバンク・有原航平投手(32)は室内で調整し、3日のスライド登板に備えた。「やることは変わらないので、チームのために全力で投げるだけ」。前回は10月26日のシリーズ第1戦(横浜)に先発し、投げては7回4安打無失点、打っては決勝打を含む1安打2打点でチームの勝利に貢献。しかし現在は2勝3敗で後がない状況に立たされている。今季14勝を挙げ、最多勝に輝いたエースは「ベストな準備をしたい」と力を込めた。

◆「SMBC日本シリーズ2024」は2日、横浜スタジアムで行われる予定だった第6戦が雨天中止となり、3日に順延された。本拠地で3連敗し、DeNAに王手をかけられているパ・リーグ王者のソフトバンクは横浜で調整。13打席連続無安打中の4番、山川穂高内野手(32)は室内練習場でバットを振り込んだ。福岡から移動した1日夜に横浜市内の焼き肉店で野手陣による決起集会を開催。結束して、崖っぷちから逆襲する。本拠地福岡での3連戦でノーヒットだった山川が、横浜で仕切り直しだ。午後1時過ぎに第6戦の雨天順延が決定したこの日、横浜スタジアムの室内練習場でバットを振り、打撃の修正に時間を割いた。「自分が『ここはちょっと違ったかな』というのが1個あったんで、そこはきょう直して。昨日移動していたときも考えていた」プロ11年目で初めて戦う日本シリーズは、ここまでの5試合で快音を響かせたのは、先制2ランなど3安打3打点と爆発した第2戦だけ。本拠地では自身の不振がチームの3連敗につながった。強力打線がシリーズ記録に並ぶ26回連続無得点と抑え込まれているだけに、〝突貫工事〟で修正を急いだ。「本来だったらきょうは試合。試合前の練習しかできなかったのが、きょう一日練習として使えて、明日の試合前も練習できて、その上で試合ができるのはもしかしたらいいかもしれない」と結果を求め改善を急いだ。横浜に移動した1日には、ナインで焼き肉店で決起集会を開き「すごくおいしかった。みんなで食べるとおいしい」と結束を固めて気分もリフレッシュした。日本シリーズにチーム最多7度目出場の今宮は「全員思っていることは2つ勝つこと。そこを再確認した」と決起集会を開いた狙いを引き締まった表情で話した。第6戦に先発する大貫から、第2戦に先制2ランを含む2打数2安打を放っている山川は「僕に与えられた役割をできるような準備をしたらいい」。不動の4番が横浜で頼もしい姿を取り戻し、連勝するだけだ。(上阪正人)