1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
DeNA | 0 | 0 | 1 | 3 | 0 | 0 | 0 | 0 | 3 | 7 | 13 | 0 | 1 |
ソフトバンク | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 |
勝利投手:ジャクソン(1勝1敗0S) 敗戦投手:大関 友久(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆DeNAが3連勝で日本一に王手をかけた。DeNAは3回表、筒香の適時打で先制する。その後は4回に牧の3ランで加点すると、9回には梶原の適時二塁打などで3点を挙げ、相手を突き放した。投げては、先発・ジャクソンが7回3安打無失点の力投。敗れたソフトバンクは、投打ともに振るわなかった。
◆日本シリーズ第5戦のスタメンが発表され、DeNAは佐野恵太外野手(29)がベンチスタート。代わって、マイク・フォード内野手(32)が「5番一塁」でスタメン出場となった。フォードは前日第4戦の8回に代打で登場し、右中間を破る二塁打を放った。今ポストシーズンは11打数4安打で、打率3割6分4厘。短期決戦に強い助っ人がチームを勝利に導く一打を狙う。また、先発はアンドレ・ジャクソン投手(28)が務める。第1戦は、4回2/3を97球9奪三振2失点。そこから中4日での登板となるが「しっかりリカバリーはできている」と、万全の状態で先発マウンドに上がる。
◆DeNAは31日、格闘家でタレントの角田信朗氏(63)が横浜スタジアム場内にて開催中の「SMBC日本シリーズ2024」パブリックビューイングに、緊急参戦することを発表した。選手たちへエールを届けるべく、ファンとともに球場内を盛り上げる。試合前には、球場スタンド内の特設ステージに登場し「攻めまくれ」をアカペラで歌唱。試合中のイニング間にも登場し、福岡の地で戦う選手たちを鼓舞する予定としている。
◆福岡県宗像市出身でパリ五輪フェンシング女子サーブル団体で銅メダルを獲得した福島史帆実(29)が、日本シリーズ第5戦(みずほペイペイドーム)で始球式に登場した。スタンドの歓声を浴びながらマウンドへ。大きく振りかぶり、右腕から投じた1球は捕手の海野へ見事なノーバウンド投球だった。「福岡県出身なので、8月にも1度観戦に来たことがあるみずほペイペイドームで日本シリーズの始球式ができて光栄でした。投球練習の時の方が上手にできた気がしますが、今日の点数をつけるなら75点です。選手のみなさんには悔いなく戦ってほしいです」とコメントした。福島は17年のユニバーシアード団体戦で金メダルを獲得。21年の東京五輪では団体戦5位入賞を果たした。22年は世界選手権の団体戦で銅メダルを獲得し、24年のパリ五輪では団体戦のキャプテンを務め、女子サーブル史上初の銅メダルに貢献していた。
◆DeNAアンドレ・ジャクソン投手(28)が、1回を衝撃の3者連続三振でスタートした。先頭の笹川を3球連続の速球勝負で見逃し三振。2番柳田は2ストライクからチェンジアップで空振り三振に抑え、3番栗原はカウント1-2から、154キロの速球で空を切らせた。30日の第4戦では、ケイが1回を3者連続三振でスタート。2回の先頭の山川からも三振を奪って、日本シリーズ史上初の初回先頭から4者連続三振をマークした。
◆DeNAが3試合連続で先制した。0-0で迎えた3回2死一、二塁、筒香嘉智外野手(32)のフォークを捉えた打球は二塁手の頭上を越えた。先制適時打を「追い込まれていましたが、うまく捉えることができました。つないで作ってくれたチャンスでランナーをかえすことができうれしいです」と笑顔で振り返った。初回、2回は得点圏に走者を進めながらも得点できなかったが、この試合3度目のチャンスをものにした。
◆ソフトバンクの先発大関友久投手(26)が2回2/3、1失点で降板した。0-0の3回2死一、二塁。筒香嘉智外野手(32)に中前適時打を浴びた。1点を先制され、小久保裕紀監督(53)は早くも2番手の松本晴投手(23)に交代を告げた。大関は初回に2死一、二塁、2回は2死満塁のピンチを招くも、声を出しながら気迫の投球でDeNA打線を抑え込んでいた。だが、4四死球を与えるなど、制球に苦しみ、3回につかまった。
◆ソフトバンク前田純投手(24)が痛恨被弾を浴び、リードを4点差に広げられた。0-1の4回に3番手でマウンドへ。DeNA先頭の桑原将志外野手(31)と梶原昂希(25)に遊撃への内野安打を許し、無死一、二塁。牧秀悟内野手(26)に141キロ内角直球を左翼へ豪快に運ばれ、3ランとなった。前田純は日本文理大から22年育成ドラフト10位で入団。今年7月に支配下選手登録を勝ち取り、9月29日の日本ハム戦(エスコンフィールド)でプロ初登板初勝利。自らの力ではい上がり、日本シリーズに抜てきされた。第3戦では4番手で2イニングを投げ、無安打2奪三振の好投を見せていた。
◆DeNA牧秀悟内野手(26)が大きな1発を放った。1-0で迎えた4回。桑原将志外野手(31)、梶原昂希外野手(25)が連続内野安打で無死一、二塁のチャンスで打席を迎えた。ソフトバンク3番手前田純と対峙(たいじ)した牧は、カウント0-1からの141キロ内角直球を振り抜き、DeNAファンが待つレフトスタンドに放り込んだ。貴重な3ランに両手でガッツポーズ。「クワ(桑原)さん、カジ(梶原)がつないで作ってくれたチャンス、余計なことは考えずとにかく強く捉えることを意識していました。追加点を奪うことができうれしいです」とコメントした。前日までシリーズ17打数2安打、打率1割台だったキャプテンが貴重な追加点を挙げた。
◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] #牧秀悟 スリーランホームラン/レフトスタンドに吸い込まれる"豪快な一発"で渾身のガッツポーズも\???SMBC #日本シリーズ 2024??#福岡ソフトバンク vs #横浜DeNA??#アベマ ・テレビ朝日系列地上波
◆DeNA桑原将志外野手(31)が、またも、美技でチームを救った。4点リードの4回2死走者なし。ソフトバンク今宮が放った中堅左方向への飛球にダイビングキャッチ。体を斜め前に投げ出しながら、グラブに収めた。まさにデジャブ。今シリーズ2回目のファインプレーだった。第3戦の1-1の2回先頭でも、ソフトバンク正木の中堅方向への飛球にダイビングキャッチ。落ちるかどうか、微妙な打球に対して、抜群の守備範囲の広さを見せていた。
◆DeNAが26年ぶりの日本一に王手をかけた。2代目主将の筒香嘉智外野手(32)が3回2死一、二塁で先制の中前適時打を放つと、4回無死一、二塁では4代目主将の牧秀悟内野手(26)がシリーズ1号3ラン。日本シリーズ前に主将の流儀を託した先輩から後輩にバトンがつながった。3勝2敗と優位に立って2日、本拠地・横浜で第6戦を迎える。リーグ戦3位からの下克上、「横浜優勝」まであと1勝だ。歴史は受け継がれる。筒香から牧へバトンがつながった。3回2死一、二塁、筒香がソフトバンク大関の内角フォークを詰まりながらも振り切った。セカンドの頭を越えてほえる。「うまく捉えることができました」と、取れば今シリーズ勝率100%の先制点をもぎ取った。さらに4回無死一、二塁、牧が左翼席へシリーズ1号3ラン。「余計なことは考えず、とにかく強く捉えることを意識していました」と跳びはねた。DeNAの2代目主将から4代目主将へつながった。今季から主将を務める牧は、日本シリーズ前に「分からないまま行かないように」と主将として7年前の同シリーズを経験した筒香を頼った。キャプテンとしてのあり方や、言葉遣い、普段の態度に加え、ミーティングでの言葉のチョイスなどを相談。「人前で話すときは大事と言われました。どういう言葉を使えば良いのかもアドバイスもしてもらいましたけど、自分がキャプテンなので自分の言葉が大事だと。まだまだ勉強中です」と26歳の新米主将として奮闘する。筒香も牧を立てつつ、サポートを約束する。「キャプテンが(チームの)方向を示すもの。キャプテンの思いはみんなも思ってること」と背中を押した。主将の重責はよく知っている。言葉そのものだけでなく、ミーティングでどんな声、どんなトーンだと伝わりやすいのか。かつての筒香は考え抜いた末、ボイストレーニングに通ったことも。主将として誰よりも勉強を積み重ねてきた。過去が未来につながる。2人のバットでパ王者ソフトバンクに敵地で3連勝に成功。DeNAとしての初優勝へ王手をかけた。あと1つ。まさにこの瞬間、未来につながる歴史を築いている。【小早川宗一郎】
◆DeNAマイク・フォード内野手(32)が、右肘付近に死球を受け、一瞬ヒヤリとさせたが、プレーを続行した。4点リードの4回1死、フルカウントからの速球が抜け、右肘付近に直撃。よける際に打席内で転倒したが、すぐに立ち上がって、スタンドのファンから拍手を受けた。この日は、佐野に代わって、「5番一塁」で日本シリーズ初スタメン出場。3回に右前打を放ち、一塁ベース上でうれしそうな笑顔が印象的だった。
◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます[速報] "横浜の大砲"がゲームを動かす/#筒香嘉智 の右中間へのタイムリーヒットで横浜DeNAが先制\???SMBC #日本シリーズ 2024??#福岡ソフトバンク vs #横浜DeNA??#アベマ ・テレビ朝日系列地上波
◆DeNA筒香嘉智外野手(32)が、三塁ベース直撃のラッキーな内野安打を放ち、マルチ安打をマークした。4点リードの7回無死、三塁線へのボテボテのゴロが、三塁ベースに直撃。ソフトバンクの三塁手の栗原の前に転がり、全力疾走で一塁を駆け抜けた。3回には、2死一、二塁から先制の適時打をマーク。3試合連続の先制点を奪って、試合の主導権を握った。
◆DeNAが3連勝で日本一へ王手をかけた。投打でソフトバンクを圧倒した。0-0の3回に2死一、二塁のチャンスを迎えると、筒香嘉智外野手(32)がソフトバンク先発大関のフォークを捉え、先制適時打とした。勢いは止まらない。1-0で迎えた4回。桑原将志外野手(31)、梶原昂希外野手(25)が連続内野安打で無死一、二塁のチャンスを作り、打席に立つのは前日まで打率1割台だったキャプテン牧秀悟内野手(26)。ソフトバンク3番手の前田純と対峙(たいじ)した牧は、カウント0-1からの141キロ内角直球を振り抜き、DeNAファンが待つレフトスタンドに放り込んだ。貴重な3ランに両手でガッツポーズして喜び、ダイヤモンドを1周した。先発全員安打で流れを渡さなかった。投げては来日初の中4日での登板となった先発のアンドレ・ジャクソン投手(28)が初回の3者連続三振を皮切りにアウトを重ね、7回3安打無失点と熱投。チームでは29日の第3戦から26イニング連続無失点と強力ソフトバンク打線を寄せ付けなかった。下克上で26年ぶりの頂点へ、横浜に帰って決める。
◆小久保ホークスが追い込まれた。本拠地3連敗。第5戦を終えて2勝3敗と崖っぷちに追い込まれた。4年ぶり日本一まで1敗も許されない状況に。敵地横浜で連勝スタートを決めたが、地元福岡でDeNAに完敗した。先発の大関友久投手(26)が3回途中1失点で降板。大関は79球を要するなど制球に苦しんだ。2番手松本晴は無失点も0-1の4回に暗転。3番手の前田純が無死一、二塁で牧に痛恨の3ランを献上した。打線も元気がない。高卒4年目の笹川吉康外野手(22)を1番起用したが、起爆剤とはならなかった。第3戦の初回に得点してから26イニング連続0行進。12球団最強打線が鳴りを潜めている。11月1日の移動日をはさみ、第6、7戦目は横浜スタジアムで行われる。悲願までは2連勝が必要だ。パ・リーグ王者として意地を見せたい。
◆DeNAが、強力ソフトバンク打線を相手に、驚異の26イニング連続無失点を記録した。先発したアンドレ・ジャクソン投手(28)が、7回無失点と好投。8回は伊勢、9回は中川颯が好救援し、無失点リレーを飾った。日本シリーズ第3戦で東が1回に近藤の適時打で失点したが、2回以降は無失点。第4戦は先発ケイが7回無失点と好投し、8回は坂本、9回はウェンデルケンが無失点に抑えた。本拠地横浜スタジアムでは、第1戦に5失点、第2戦は6失点したが、敵地みずほペイペイドームでは、26イニングでわずか1失点に抑えた。投手陣の頑張りはもちろん、阪神とのCSファーストステージ第2戦からスタメン出場し、CSでMVPに輝いた戸柱恭孝捕手(34)の好リードが光る。
◆DeNAが、敵地みずほペイペイドームで3連勝を飾り、日本一に王手をかけた。今季は、指名打者制の試合で11勝1敗の驚異的な強さを誇った。交流戦では日本ハム戦(エスコンフィールド)に2勝1敗、ロッテ戦(ZOZOマリン)で3連勝、西武戦(メットライフドーム)で3連勝を飾った。相性の良さは変わらず、日本シリーズでもみずほペイペイドームで3連勝をマークし、パ・リーグ球団を圧倒した。日本シリーズでは3試合ともに左足の負傷を抱えるオースティンが「4番DH」でスタメン出場した。交流戦では、日本ハム戦で筒香、牧、宮崎がDHで出場。ロッテ戦では筒香、オースティン、筒香がDHで出場、西武戦はオースティン、筒香、オースティンがDHでスタメンだった。
◆ソフトバンクが26イニング連続無得点で2夜連続の完封負けを喫した。レギュラーシーズンは両リーグトップ607得点の強力打線が沈黙した。本拠地3連戦でたった1得点だ。DeNAの先発アンドレ・ジャクソン投手(28)に7回まで3安打に抑え込まれた。7回に四死球と暴投で1死二、三塁の好機をつくったが、嶺井博希捕手(33)が空振り三振。周東右京内野手(28)も二ゴロに倒れ、ヘルメットをたたきつけて悔しさをあらわにした。前日30日の第4戦では左腕のアンソニー・ケイ投手(29)を前に7回7K。これで29日第3戦の初回以降、ゼロが続いた。
◆DeNA桑原将志外野手(31)が、死球を受けた。4点リードの9回2死満塁。ソフトバンク6番手右腕・津森の151キロ直球が左肘付近を直撃した。直後に打席を離れ、もん絶の表情を浮かべていた。トレーナーも駆けつけたが、代走を送られることなく、一走としてプレーを再開。9回裏の守備にも就くなど、ガッツマンが体を張って、貴重な押し出しの1点をもぎ取った。
◆DeNAが、3試合連続で先制し、ソフトバンクに3連勝で日本一に王手をかけた。0-0で迎えた3回2死一、二塁、筒香嘉智外野手(32)が、先制の適時打をマーク。4回には牧秀悟内野手(26)が、3ランを放ち、リードを広げた。第1戦、第2戦は先制したソフトバンクが連勝。第3戦、第4戦、第5戦はDeNAが先制し、3連勝をマークした。今シリーズは先制したチームが、勝利を飾っている。
◆DeNAが3連勝で日本一へ王手をかけた。0-0の3回に2死一、二塁のチャンスを迎えると、筒香嘉智外野手(32)がソフトバンク先発大関のフォークを捉え、先制適時打。4回無死一、二塁で牧秀悟内野手(26)が141キロ内角直球を振り抜き、貴重な3ランを放った。来日初の中4日での登板となった先発のアンドレ・ジャクソン投手(28)が7回3安打無失点と熱投。チームでは29日の第3戦から26イニング連続無失点と強力ソフトバンク打線を寄せ付けなかった。DeNAが2試合続けて完封勝ち。シリーズの2試合連続完封勝利は99年第3、4戦のダイエー以来25年ぶり7度目。セ・リーグのチームでは51年第1、2戦の巨人、53年第4、5戦の巨人に次いで71年ぶり3度目で、DeNAでは初めて。第3戦の2回からは26イニング連続無失点。シリーズの連続イニング無失点記録は58年西鉄の26回(第5戦2回~第7戦8回)で、66年ぶりに最長記録に並んだ。第6戦の初回も無失点に抑えると、シリーズ新記録になる。第4戦のケイに続き、ジャクソンが勝利投手。シリーズで2試合続けて同一チームの外国人投手が白星は、64年南海の第6戦スタンカ→第7戦スタンカ、16年日本ハムの第5戦バース→第6戦バースに次いで3度目。外国人投手2人で連勝は今回のDeNAが初めてだ。
◆DeNAが3連勝で日本一へ王手をかけた。0-0の3回に2死一、二塁のチャンスを迎えると、筒香嘉智外野手(32)がソフトバンク先発大関のフォークを捉え、先制適時打。4回無死一、二塁で牧秀悟内野手(26)が141キロ内角直球を振り抜き、貴重な3ランを放った。来日初の中4日での登板となった先発のアンドレ・ジャクソン投手(28)が7回3安打無失点と熱投。チームでは29日の第3戦から26イニング連続無失点と強力ソフトバンク打線を寄せ付けなかった。DeNAが先発全員安打で98年以来の日本一へ王手をかけた。シリーズで先に王手をかけたチームは過去74度のうち優勝が63度。2勝2敗から王手は30度目で、過去29度のうち22度優勝しており、V確率は76%になる。DeNAの王手は大洋時代の60年、横浜時代の98年に次いで3度目。過去2度は王手をかけた次の試合も勝って日本一になっている。なお、先発全員安打は15年第1戦ソフトバンク以来でDeNAは初めて。第1戦から5試合以上続けてビジターチームの勝利は00年巨人-ダイエー戦(第5戦まで)11年ソフトバンク-中日戦(第6戦まで)に次いで3度目。第7戦すべてビジターチームの勝利はなく、00年は巨人、11年はソフトバンクが最後は本拠地で日本一になった。
◆DeNAのガッツマン桑原将志外野手(31)が、体を張ってチームの勝利に貢献した。4点リードの4回2死走者なし。ソフトバンク今宮が放った中堅左方向への飛球に体を投げ出した。第3戦でも魅せたダイビングキャッチで流れを渡さなかった。4点リードの9回2死満塁では、津森の151キロ直球が左肘付近を襲い、押し出し死球。もん絶の表情を浮かべたが、代走を送られることなく、直後の守備もこなした。桑原が第2戦から4試合連続打点。シリーズの4試合連続打点は04年第4~7戦井上(中日)以来13人目のタイ記録で、DeNAでは初めて。桑原はすべて1番で出場しており、1番打者の4試合連続打点は69年第1~4戦高田(巨人)76年第1~4戦福本(阪急)に次いで3人目。
◆3連勝で26年ぶり日本一に王手をかけたDeNA三浦大輔監督が、勝利監督インタビューに登場した。以下は、一問一答。-2連敗から3連勝。試合を振り返って先発のジャクソンが中4日でしたけど、昨日のケイに続いて最高のピッチングをしてくれました。-牧の3ランもあったその前にゴウ(筒香)が先制を打って、追加点で牧が3ランを打ってくれて良かったです。-福岡に来てから打線も爆発。ここ2試合は無失点。投手陣もリリーフ陣もきっちりと仕事をしてつないで、つないでよく守ってくれています。-これで明後日、本拠地で戻っての試合また横浜でホームでまた1試合、1試合、いつも通り、全員でその試合に、力を出し切れるように出していきます。-横浜スタジアムに戻って、26年ぶりの王手に向かってファンのみなさまと一緒に力を合わせて出し切って全力で戦っていきます。-ファンに向けて今日もたくさんのファンの方が応援していただき、ありがとうございます。また横浜でも、熱い、熱いご声援よろしくお願いします。
◆ホークスが本拠地3連敗で4年ぶりの日本一まであとがなくなった。打線は26イニング連続無得点で2夜連続の完封負け。投手陣もDeNA打線の勢いを止められなかった。小久保監督の一問一答は以下の通り-1点が遠い「まあまあまあそうだね。3つ負けれる、3つ負けてしまったんでね。もうやるだけですよ」-みずほペイペイドーム初戦の初回以降ホームが遠い「うん、そうだね。今年1年ずっとこうやってやってきた中で、このホームゲームで、あれだけお客さん入ってくれた中の最後の試合の3連戦やったので、そこで勝ちを見せることができなかったのが残念。何回も言うように、敗戦を振り返ってもしょうがない。もう3つ負けられるのが日本シリーズで、もう負けられなくなったというだけなんでね。ただ、お客さんにはちょっと点入らないと盛り上がんないので、そこは申し訳なかったなというところですね」-投手の継投も厳しくなる「継投は苦しくなるとかは。一応は予定通りなので。大関行っても3回4回という予定の先発だったですかね、今日」-甲斐は休ませた「今日はビハインドやったら使わないと思って決めてました」-DeNA打線は勢い乗って手ごわい「いや、打線いいですよ、元々。初戦も2戦目も追い上げられたりというかね。打線は切れ目のない打線なので」-尾形は次につながる「うん、もう次は。今日もビハインドでも外国人のピッチャー行く予定やったんですけど、さすがにあの点差じゃいかないので。はい」-笹川は思いきってやってほしい思いを込めて「昨日の姿見てですね。一番速い球に可能性あるじゃないかという判断でいきました」-守りの時間が長すぎると攻撃のリズムもつかみにくい「それはでも。そんなシーズン中はあれですけど、日本シリーズですから。もう負けられなくなりました、ということです」
◆DeNA三浦大輔監督が、ナインをたたえた。7回無失点の先発ジャクソンについて「中4日でしたけど、昨日のケイに続いて最高のピッチングをしてくれました」と最敬礼し、打線の爆発にも手応えを示した。これで26年ぶりの日本一に王手。本拠地での頂上が見えてきたが「1試合、1試合、いつも通り、全員でその試合に、力を出し切れるように」と浮かれることはなかった。
◆まさか...。ソフトバンクが「SMBC日本シリーズ2024」第5戦で痛恨の3連敗を喫した。2試合連続の完封負けで、26イニング連続無得点。同一年の日本シリーズでは58年巨人に並ぶワースト記録になった。レギュラーシーズンで12球団トップの607得点を挙げた強力打線が急ブレーキ。今シリーズは敵地横浜で連勝スタートも2勝3敗で負けが先行した。4年ぶりの日本一へ、小久保ホークスが崖っぷちに追い込まれた。ナインに笑顔が消えた。重苦しい雰囲気がみずほペイペイドームに漂った。地元福岡、本拠地のはずが、第3戦から3試合で計1得点、16失点の大敗。痛恨の3連敗で小久保ホークスが追い込まれた。シーズンで両リーグ断トツ607得点を挙げた強力打線が鳴りを潜めた。2試合連続の完封負けで、26イニング連続無得点。同一年の日本シリーズでは58年巨人に並ぶワースト記録になった。高卒4年目の笹川はプロ初の1番起用も4打数無安打と沈黙。小久保裕紀監督(53)は「(シリーズ初安打を放った)昨日の姿を見て。一番速い球に可能性があるじゃないかという判断」と起用の意図を明かしたが、奇襲は実らなかった。柳田、山川、近藤を擁するフルメンバーの打線も覇気がなかった。小久保監督は「3つ負けられるのが日本シリーズ」と話していた。そして、ついに3敗。今シリーズは敵地横浜で連勝スタートも、これで形勢が逆転した。チーム名がソフトバンクに変わってから8度目の日本シリーズだが、相手チームに先に王手をかけられたのは初めて。崖っぷちに立たされ「もうやるだけですよ」と指揮官は必死に前を向いた。6回先頭で三飛に倒れた笹川はバットをたたきつけた。7回2死二、三塁で二ゴロの周東はヘルメットをたたきつけた。移動日をはさみ第6、7戦は再び横浜決戦。王座奪還は2連勝しか許されない。両軍ともに敵地で連勝、本拠地で連敗という「外弁慶」シリーズ。苦しむパ・リーグ王者が横浜で巻き返す。【只松憲】
◆ソフトバンクの4番山川穂高内野手(32)が敵地横浜での巻き返しを誓った。チームはシリーズ連勝発進も、本拠地でまさかの3連敗。主砲のバットから快音も聞こえず、直近3試合で12打数ノーヒットと沈黙している。「バットを振る時間もある。しっかり微修正していきたい」と前を向いた。DeNAに日本一へ王手をかけられたが、「なるべくいつも通りに1試合1試合をやるだけですかね」と意気込んだ。
◆DeNAのガッツマン・桑原将志外野手(31)が、気丈に振る舞った。4回の守備のダイビングキャッチ後には、顔をしかめる場面があったが「アウト1つ取っただけ。別に腹打っただけで大丈夫です。慣れています」と頼もしかった。4点リードの9回2死満塁からは、ソフトバンク6番手右腕・津森の151キロ直球が左肘付近を直撃。貴重な押し出し死球となったが、打席を離れ、もん絶の表情を浮かべていた。それでも、代走を送られることなく、一走としてプレーを再開。9回裏の守備にも就き、チームの3連勝を見届けた。それについても「大丈夫です。全然。ガード内とかなんで。別に痛いって言ってられないんで」と言ってみせた。勝利しか見ていない。「どんな形でもいいんで、もう勝てばいいんで。チームが。それだけです」とうなずいた。「調子うんぬんは関係ないと思うんで。自分の役割っていうものを果たせれば」と続けた。日本一に王手とし、迎える本拠地での一戦。「横浜に戻ることには日本一になれないっていうか、日本シリーズ勝ち抜けない。ファンの皆さまは僕たちのプレーを楽しみにしてくれてると思いますし、ファンの皆さまはやっぱり僕たちの勝利を見届けたいと思ってると思うので、何とかか勝ちを見せられるように、届けられるように頑張っていきたいです」と力強く言った。
◆DeNAのマイク・フォード内野手(32)がスタメン起用に応えた。「5番一塁」で日本シリーズ初スタメンで1安打3出塁。「1軍で貢献するためにベイスターズにやってきたので、それが今日少しでもできたと思うとうれしい」と喜んだ。「打撃の状態も上がってきたし、日本人ピッチャーへの対応も良くなってきた。次の試合も先制点をとって試合を優位に進めたい」と、勢いそのままに本拠地で日本一を決める。
◆心と体を整えて試合に臨んだ。DeNAジャクソンが7回108球3安打無失点の好投で、チームを勝利に導いた。中4日での先発も「この時期はそういうこともあり得ると思っているので」と意に介さず。リリーフ陣もスコアボードにゼロを刻み、チームは26イニング連続無失点となった。「歌詞を口ずさんでしまうと無駄に興奮してしまったりするので、歌詞のないクラシック音楽を聴きます」。シーズン中盤から、心を落ち着かせるために試合前にクラシックを聴くルーティンを取り入れた。7月までの防御率が3・55に対して、8月以降は1・82。クラシック効果もあり、確実に日本の野球に順応した。この日はいつものルーティンに加えて「今日はもうちょっと気合を入れたかった」とロック音楽も聴いた。気合十分のマウンドで、最速155キロの直球を軸に強力ソフトバンク打線を封じた。海の向こうではドジャースが世界一の称号を手にした。21年から23年途中までドジャースに所属していた助っ人右腕も、かつてのチームメートに負けじと日本一に王手をかける快投を披露した。【水谷京裕】
◆DeNA三浦大輔監督が、日本一に王手をかけ、手綱を締めた。先発したジャクソンが7回無失点と好投。打線は筒香が先制打、牧が3ランを放つなど投打がかみ合った。2日の第6戦に向け「チーム状態もいいですし、選手たちの表情を見てもいい形でこの3試合戦えましたし、ホームに帰っても同じような雰囲気で入っていけるように準備していきます」と力を込めた。
◆2勝2敗で迎えた日本シリーズの第5戦は勝ったチームが日本一に王手がかかる一戦。ソフトバンクは1番に笹川が入り、先発は今シリーズ初登板の大関で捕手に海野。DeNAは第1戦に先発したジャクソンが先発する。
◆DeNA・筒香嘉智外野手(32)が先制適時打を放った。0-0の三回2死一、二塁。カウント1-2からフォークボールをはじき返した。打球は二塁手の頭上を越え、二走の牧が先制のホームを踏んだ。筒香は今シリーズ、第4戦までで打率・154(13打数1安打)だった。
◆ソフトバンク・大関友久投手(26)が日本シリーズ初先発に臨み、79球を投げ2回?、4安打1失点で降板した。一回2死一、二塁、二回2死満塁のピンチをしのいだが、0─0の三回に先頭・牧の中前打から2死一、二塁を招く。ここで筒香を3球で追い込んだが、外角の変化球をとらえられると、打球は中前で跳ねた。今シリーズの第4戦まではすべて先制したチームが勝利しており、痛い失点となった。茨城・土浦湖北高─仙台大を経て、2020年育成ドラフト2位で入団し、翌21年に支配下契約を結んだ。プロ5年目の今季は8勝4敗、防御率2・50で4年ぶりのリーグ優勝に貢献。日本ハムとのクライマックスシリーズファイナルステージでは登板機会がなくようやく巡ってきた大舞台だったが、立ち上がりから制球に苦しみ、無念の降板となった。
◆DeNA・牧秀悟内野手(26)が自身の日本シリーズ1号となる左越え3ランを放った。1-0の四回無死一、二塁。1球目はカーブを打ってファール。続く2球目、内角高めの直球を高々と打ち上げると、左翼スタンドに吸い込まれた。
◆重苦しいムードを打ち破った。DeNA・筒香嘉智外野手(32)が「7番・左翼」で出場。0―0の三回に中前適時打を放って先取点を刻み「追い込まれていましたが、うまくとらえることができました。つないでつくってくれたチャンスでランナーをかえすことができうれしいです」と笑顔で話した。チームは一回から死球と四球で2死一、二塁の好機をつくったが、5番で日本シリーズ初スタメン起用されたフォードが一ゴロに倒れ無得点。二回も2死満塁としたがあと一本が出せず、スコアボードに0を並べた。迎えた三回も牧とフォードが安打を放ち1死一、二塁としたが、前を打つ宮崎が一邪飛に倒れた。なかなかチャンスをものにできずにいた展開の中で打席に立った筒香はカウント1―2と追い込まれてからの4球目、低めに落ちるフォークボールをしぶとく捉え、中前に運んだ。待望のホームを踏み、敵地で3試合連続となる先取点。大関を降板に追い込んだ。試合前の時点で、日本シリーズ4試合で13打数2安打に終わっていた筒香。打順が前日の第4戦の3番から、この日は7番になったが、経験豊富なポイントゲッターは巡ってきた好機をしっかりとものにした。
◆ついに主将にも待望の一発が飛び出した!! DeNA・牧秀悟内野手(26)が「3番・二塁」で出場。四回の第3打席に左翼席へ貴重な1号3ランを放ち「余計なことは考えず、とにかく強くとらえることを意識していた。追加点を奪うことができてうれしい」と拳を握った。1―0の四回。1番桑原、2番梶原が続けて内野安打で出塁した。無死一、二塁の絶好機。牧はソフトバンク3番手の前田純に対し1ストライクからの2球目、高めの直球を力強く振り抜いた。高々と舞い上がった打球は大きな弧を描き、ベイスターズファンで青く染まった左翼席へと着弾した。前日まで2試合連続無安打に終わるなど、日本シリーズ4試合で17打数2安打と苦しんでいた。それでも3番で起用した首脳陣に期待に〝一発回答〟。2022、23、そして今季のクライマックスシリーズ(CS)も通じて、自身ポストシーズン初となる本塁打を記録した。二回2死一塁の守備では、牧原大の一、二塁間へのゴロを横っ飛びで好捕。内野安打にはなったが、傷口を最小限にとどめて先発のジャクソンを助けた。前日の第4戦でも痛烈なライナーをダイビングキャッチし「一つの安打で流れも変わる。必死にアウト取れるやつはアウト取ることだけ考える」と語っていた主将。攻守でチームをけん引した。
◆先発したDeNAアンドレ・ジャクソン投手(28)が7回無失点の好投を披露。リードを保って救援陣にバトンを渡した。一回、三者連続三振で抜群の立ち上がりを見せると、二回は連打を浴びて2死一、二塁としたが最後は海野を見逃し三振。味方打線の援護を受け、四、五回は三者凡退に打ち取った。今季先発ローテーションの一角としてフル回転。この日は日本シリーズ第1戦から中4日でのマウンドとなったが、「しっかりリカバリーはできている。万全なコンディションで迎えられる」と話していた。
◆ソフトバンクが2試合連続零封負けを喫して本拠地で屈辱の3連敗となった。今シリーズの対戦成績は2勝3敗。2連勝発進から暗転し崖っぷちに立たされた。第4戦に続き、投打ともに振るわなかった。0─0三回に今シリーズ初先発の大関が筒香に中前適時打を浴び、先制点を献上。今シリーズは先制したチームが勝利しており、嫌なムードが漂うと四回には3番手・前田純が牧に3ラン被弾で点差が拡大。九回にはさらに3点を追加されて勝負は決まった。第3戦は1得点、第4戦は無得点と苦しむ打線は1番に笹川、8番に海野を先発起用して得点力アップを図ったが中4日で先発してきたDeNA・ジャクソンの速球の前に沈黙。第3戦の一回の得点を最後に26イニング連続無得点と貧打は深刻だ。
◆頂上決戦の反響は絶大だ。DeNAの守護神を担う森原は日本シリーズ進出を決めた際、LINEで200件以上の祝福メッセージをもらった。日本一を目指す戦いに集中しながら全てに返信するのは難しく「無理ですね。すみません」と苦笑交じりに頭を下げた。29日の第3戦では3点リードの九回を締め、セーブを記録した。右肩の状態は万全ではない。それでも、緊張感が増す舞台で抑えの役目を果たしており、故郷の広島県で暮らす祖父母も活躍を喜んでくれているという。「メジャーのワールドシリーズが終わり、世界で僕らくらいしか野球をやっていないはず。親たちの世代はテレビ画面越しに応援してくれる。頑張っている姿を見せられるのはプロ野球選手の醍醐味(だいごみ)」。喜びを胸に刻み、最高峰の勝負に臨んでいる。(鈴木智紘)
◆DeNAは三回に筒香の適時打で先制し、四回に牧秀悟が日本シリーズ1号の3ランを放ち、九回にも3点を加えた。ジャクソンが150キロ台の直球を軸に7回3安打無失点。伊勢、中川颯とつなぎ、2試合連続の無失点リレーで快勝した。ソフトバンクはシリーズのワースト記録に並ぶ26回連続無得点。山川が3試合連続無安打で、打線がつながらなかった。DeNA・牧のヒーローインタビューは以下のとおり。--見事な3点本塁打「はい、もう入ってくれと思いながら。スリーランになって良かったなと思います」--2連敗から3連勝、雰囲気は「すごくいいと思いますし、ピッチャーの皆さんが頑張ってくれて、野手が点を取ってるんで。すごくいい形で攻撃できているなと思います」--ジャクソンが7回無失点「本人も気合入ってましたし、本当にナイスピッチだと思います」--いよいよ本拠地に戻って第6戦「また横浜スタジアムで試合できることも本当に感謝してますし...勝ちます!」--たくさんのファンが福岡に駆けた「毎試合熱い応援してくれるんですけど、この福岡でも熱い熱いご声援のおかげでこうやって勝つことができたかなと思います」--第6戦、優勝のポイントは「この3試合同様、粘り強く戦っていきたいなと思います」--ベイスターズファンの皆様に向けて一言「横浜スタジアムに戻って試合ができますし、またはハマスタで熱い熱いご声援よろしくお願いします」
◆ソフトバンクは大敗で本拠地3連敗となった。2勝3敗となった小久保裕紀監督(53)の一問一答は次の通り。ーー1点が遠い「まあまあ。3つ負けられると言って3つ負けてしまった。まあまあ。やるだけ」ーー本拠地3試合で1得点。ホームが遠かった「今年1年ずっとやっていた中、でホームゲームで、あれだけのお客さんが入ってくれた中の最後の試合の3連戦で勝ちを見せられなかったことが残念。何回も言うように敗戦を振り返っても仕方がない。3つ負けられるのが日本シリーズで、もう負けられなくなったというだけ。ただお客さんは点が入らないと盛り上がらないので、そこはちょっと申し訳なかった」ーー先発・大関が2回?を1失点で降板。継投が苦しくなった「きょうは予定通り。大関はいっても三回、四回予定の先発」ーー正捕手の甲斐は休養「きょうはビハインドなら使わないと決めていました」ーーDeNA打線の勢い「打線はいいでしょう。もともと初戦、2戦目も追い上げられたり、切れ目のない良い打線」ーーセットアッパーの1人の尾形が七回に登板し1回無失点「きょうはビハインドでも外国人2人(ヘルナンデス、オスナ)はいくつもりだったが、さすがにあの点差ではいかない」ーー笹川を1番に抜てき「きのうの姿を見て、一番速い球に可能性があるんじゃないかと判断しました」ーー守りの時間が長いと打線にリズムが生まれない「シーズン中ならあれですけど、日本シリーズですから。もう負けられなくなりました」
◆ソフトバンク・王貞治球団会長(84)が本拠地3連敗の試合後に取材対応し、26イニング連続無得点を嘆いた。「点が取れないから、こちらのペースに持ち込めなかった」。敵地での第1戦は5得点、第2戦は6得点だったが、本拠地に戻っての第3戦は1得点、第4戦は無得点と急降下。この日は1番に笹川、8番に海野を抜てきしたが、ジャクソンらの投手リレーの前にわずか4安打で2試合連続の零封負け。後がなくなった敵地での第6戦に向け、王球団会長は「勝てなきゃ終わりだから、今年最後の試合だと思って頑張ろう」と奮起を求めた。
◆DeNAは三回に筒香の適時打で先制し、四回に牧が日本シリーズ1号の3ランを放ち、九回にも3点を加えた。ジャクソンが150キロ台の直球を軸に7回3安打無失点。伊勢、中川颯とつなぎ、2試合連続の無失点リレーで快勝した。ソフトバンクはシリーズのワースト記録に並ぶ26回連続無得点。山川が3試合連続無安打で、打線がつながらなかった。三浦監督のインタビューは以下のとおり。ーー2連敗後に3連勝、今日の試合を振り返って「今日の先発のジャクソンが中4日でしたけど、昨日のケイに続いて最高のピッチングをしてくれました」ーージャクソンのピッチング、牧の3ラン、ベンチからどのように見たか「その前に筒香が先制打を打ってくれて、追加点ということで、牧が大きな3ランを打ってくれて良かったです」ーー福岡に来てから打線は爆発、ここ2試合は無失点「投手陣もそうですし、リリーフ陣もきっちりと自分の仕事をして、繋いで繋いでよく守ってくれています」ーーいよいよあさって本拠地に戻っての試合「横浜で、ホームでまた一試合一試合いつも通り全員で、その試合に全力で出し切れるようにやっていきます」ーー26年ぶりの日本一に向けて「ファンの皆さまと一緒に力を一つにして、出し切って、全力で戦っていきます」ーーファンに向けて「今日もたくさんのファンの方々に応援していただきありがとうございます。また横浜でも熱い熱い応援よろしくお願いします」
◆DeNAは三回に筒香の適時打で先制し、四回に牧が日本シリーズ1号の3ランを放ち、九回にも3点を加えた。ジャクソンが150キロ台の直球を軸に7回3安打無失点。ソフトバンクはシリーズのワースト記録に並ぶ26回連続無得点。?ソフトバンク(前身を含む)が日本シリーズで3連敗を喫したのは、2003年第3-5戦(対阪神、甲子園)以来21年ぶり。本拠地3連敗は11年第1、2、6戦(対中日、ヤフードーム)以来13年ぶりで、本拠地連戦での3連敗は00年第3-5戦(対巨人、福岡ドーム)以来24年ぶり。?第3戦の二回から26イニング連続無得点となり、1シリーズでは1958年の巨人(第5戦の二回-第7戦の八回)と並ぶワースト記録。?2試合連続での零敗は51年第1、2戦(0-5→0-7巨人)、53年第4、5戦(0-3→0-5巨人)に次いで71年ぶり3度目。
◆ファンと喜びたかった本拠地3連戦で3連敗。ソフトバンクは2試合連続の零封負け。みずほペイペイドームでのカード3連敗はレギュラーシーズンでもなかった。小久保裕紀監督(53)は試合を振り返るよりも、崖っぷちに立たされた状況を端的に言葉にした。「もう負けられなくなりました。そういうことです」打線はジャクソン、伊勢、中川颯の継投に対してホームが遠かった。第3戦の二回からゼロ行進が続き、同一シリーズでの連続無得点は1958年の巨人に並ぶ最長の26回となった。同年の巨人は3連勝したのち西鉄・稲尾和久に連日封じ込まれて4連敗で敗退。今年の鷹も同じように勢いが止まっており、不吉な予感が漂う。2試合連続の零封負けは99年の中日以来、7度目。福岡での3試合でわずか1得点しか取れず、小久保監督は「ホームゲームで最後の3連戦で勝ちを見せることができなかったのが残念。点が入らないと盛り上がらないのでお客さんには申し訳なかった」とわびた。「3つ負けられるのが日本シリーズ」と言ってきた中で、猶予はリミットを迎えた。背水の陣となる敵地で総力を尽くすしかない。(上阪正人)
◆サンケイスポーツ専属評論家の江本孟紀氏は、シリーズ勝敗予想を覆すDeNAの王手に、思わず、陳謝。決着についての予想は控えることとした。理由は...。破れかぶれ?先に謝っておこう。「4勝2敗でソフトバンク」としたエモトの予想は、この時点で外れた。正直に言うと、どうなっているのかとも思う。とにかくDeNAは、普段着の野球をしているよ。打線は三回に安打を集めて、筒香が先制打。四回にも内野安打2本のあと牧が3ラン。パパパッと集中して点を取り、がっちり主導権を握る。みんなが波に乗って、不振をかこったままの打者がいなくなった。攻撃の流れが出来上がっている。その土台にあるのは投手陣。ここ3試合、東、ケイ、ジャクソンと先発がしっかりゲームを作った。チームの士気を上げるのに十分な働き。リリーフも安定し、確実にバトンをつないでいる。一方で、現実的には、ソフトバンクの方もコケている。振り返れば第1戦。先制の2点は投手の有原がたたき出したもの。打線としては、打ち勝ったと勘違いしたらいけないケースなのに、3戦、4戦と大振りが目立ち、つなぐ打撃を忘れてしまった。なんとホームで、26イニング連続無得点。勝敗の予想が当たる人はいても、これほどの異常事態は、予想できるわけがない。したがって、DeNAがこのまま日本一になるかどうか、予想は控えておく。というのも、移動日をはさむためだ。DeNAは2敗したあと、開き直って福岡入りしたはず。今度はソフトバンクが開き直って横浜入りする番。しかも王手をかけられた分、破れかぶれで、なりふり構わず臨める。DeNAが「流れは我にあり」と自信を持つのも、この夜までにしよう。なにしろ短期決戦は予想が難しく、何が起こるかわからないのだから。(サンケイスポーツ専属評論家)
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