1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ソフトバンク | 2 | 0 | 3 | 1 | 0 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 9 | 0 | 1 |
DeNA | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 0 | 3 | 9 | 1 | 0 |
勝利投手:モイネロ(1勝0敗0S) (セーブ:オスナ(0勝0敗1S)) 敗戦投手:大貫 晋一(0勝1敗0S) 本塁打 |
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◆ソフトバンクが連勝。ソフトバンクは初回、山川の2ランで幸先良く先制する。そのまま迎えた3回表に牧原大の適時打などで3点を加えると、続く4回には山川の適時打でリードを広げた。投げては、先発・モイネロが7回途中3失点。敗れたDeNAは、先発・大貫が試合をつくれなかった。
◆ソフトバンク周東佑京内野手(28)が通常通りに球場入りした。前日26日の第1戦では第3打席で自身の打球が左膝に直撃。一夜明けて「大丈夫です。(宿舎では)アイシングしかやることがなかったのでアイシングをしていました」と語った。この日の出場に関しては「行けたら行こうと思います」と意欲を示した。周東は9月下旬に左膝の違和感を訴えて戦線離脱。自打球の箇所が同じだっただけに心配されたが、第4打席と第5打席は中前打を放った。さらに9回の走塁では前にいた走者の川村を追い抜かす勢いで激走。この日の本人の言葉からも大事には至らなかった模様だ。
◆DeNAタイラー・オースティン内野手(33)が、ソフトバンクとの日本シリーズ第2戦を欠場した。25日の第1戦は「4番一塁」でスタメン出場。6回の第3打席で左足に自打球を受けたが、9回の第4打席では左中間フェンス直撃の二塁打で出塁した。この日は、試合前練習ではグラウンドに現れず、別メニューで調整した。「4番・左翼」で筒香嘉智外野手(32)が入り、一塁には佐野が回った。
◆日本シリーズ第2戦のスタメンが発表され、タイラー・オースティン内野手(33)がベンチから外れ、代わりに筒香嘉智外野手(32)が「4番左翼」でスタメンに名を連ねた。筒香は今ポストシーズン初スタメン。前日の第1戦では9回に代打で登場し、右翼線への安打を放った。その勢いのまま、チームを勝利に導く一打を放ちたいところだ。先発は大貫晋一投手(30)が務める。前回は17日のCSファイナルステージ第2戦に先発し、7回途中5安打1失点の好投を見せた。中9日と間隔が空いたが「なかなか人生で味わうことのできないマウンドになると思うので、その喜びもかみしめながら明日は投げたいと思います」と気合十分で、マウンドに上がる。
◆日本シリーズ第2戦のスタメンが発表され、ソフトバンク周東佑京内野手(28)は「2番中堅」で先発出場する。周東は前日26日の第1戦の第3打席で自身の打球が左膝に直撃していた。9月下旬に左膝の違和感を訴えた箇所と同じだったが、大事には至らなかった。この日の試合前練習も通常通りに行い、「大丈夫です」と語っていた。
◆ソフトバンク山川穂高内野手(32)についに日本シリーズ1号が飛び出した。初回2死一塁。追い込まれながら大貫晋一投手(30)の緩いカーブを強振。やや詰まったように見えたが、左翼フェンスをギリギリで越えた。プロ11年目で初めての日本シリーズ。第1戦は安打がなく、シリーズ初安打が大きな先制2ランになった。
◆ソフトバンク先発のリバン・モイネロ投手(28)が珍しい登場シーンを見せた。1回にソフトバンクの攻撃が終わると、三塁側の自軍ベンチではなく左翼側からリリーフカーに乗って登場。通常先発ピッチャーはベンチから登場するが、車に乗って悠々とマウンドに向かう異例の登場方法だった。1回は3者凡退で危なげなく立ち上がりを終えた。モイネロは昨年まで絶対的セットアッパーとして活躍。今季から先発転向し、レギュラーシーズンでは11勝5敗、防御率1・88で最優秀防御率のタイトルを獲得した。
◆パリ・パラリンピック車いすテニス女子シングルス、女子ダブルスで2冠を達成した上地結衣(30=三井住友銀行)が始球式を行った。車いすに乗った状態から上半身をひねらせ、力強く投げ込んだボールはノーバウンドで捕手のミットまで届いた。場内から大きな拍手が送られると、満面の笑みを浮かべた。
◆DeNA大貫晋一投手(30)が、3回途中7安打5失点でKOされ、ソフトバンクに主導権を奪われた。1回2死一塁、山川に対し、カウント1-2から119キロのカーブを投じたが、甘く浮き、左翼席に先制2ランを運ばれた。3回には今宮、山川の連打の後、栗原を四球で歩かせ、1死満塁から牧原大に2点適時打を浴びた。代わった2番手の佐々木千隼投手(30)も甲斐に右犠飛を許し、5点目を失った。第1戦の9回に堀岡が3点を失ったが、勢いに乗ったソフトバンク打線にこの日も序盤からのみ込まれた。
◆DeNAがミスから失点を重ねた。2点を追う3回1死満塁で、先発の大貫晋一投手(30)がソフトバンク牧原大に2点適時打を許した。一、二塁間を抜けて右前に転がった打球を、梶原昂希外野手(25)がこぼして処理にもたついている間に一走・柳町は三塁へ、牧原大は二塁へ進塁。ピンチを拡大して、続く甲斐に犠飛を許した。DeNAのシーズン96失策は12球団ワーストだが、CSではファーストステージから5戦連続無失策の堅守で勝ち抜いてきた。梶原は前夜の第1戦でも、2回2死満塁で右前への打球が手に付かない場面があった(記録上は失策なし)。守備のほころびで、3回までに5点差と苦しい展開を招いた。
◆ソフトバンク先発のリバン・モイネロ投手(28)がバットでファンを沸かせた。2回1死一塁。登録上は左打ちだが、右投手の大貫晋一投手(30)に対し、右打席に入った。3球目に高めの直球を一塁側へ転がし、犠打に成功。きっちりと役割を果たし、ベンチで笑みを浮かべた。3回2死三塁の第2打席では左打席へ。2番手の佐々木千隼投手(30)の前に左飛に倒れたが、141キロの直球を外野に運んだ。X(旧ツイッター)では瞬く間に話題となり、「モイネロ」がトレンド入り。「左投げ両打ち!?」「モイネロのスイッチが全国に知れ渡ってしまった」など話題になった。前日26日には「左打席ならヒット。右打席ならホームランを打てるように。打撃でもチームに貢献したい。バッティング、タノシミダネ」と笑顔でコメントしていた。
◆「ホークスキラー」のDeNA浜口遥大投手(29)が、3番手でリリーフ登板した。レギュラーシーズンでは先発で、巨人とのCSファイナルステージ第5戦では先発で4回を1安打無失点と好投した。先発大貫が3回途中5失点でKOされ、2番手の佐々木は3回裏の攻撃で代打を送られた。注目の3番手は、日本シリーズ第4戦以降で先発する可能性がある浜口が送られ、流れを変えることを期待された。新人だった17年の日本シリーズ第4戦では、ソフトバンクを相手に8回1死までノーヒットノーランと快投したが、この日は4回2死二塁から山川に追加点となる適時打を浴びた。
◆雨が降り注ぎ、DeNAがビハインドを背負う試合展開にX(旧ツイッター)では「ノーゲーム」がトレンド入りした。「選手の皆さん応援してる皆さん大変」「ハマスタ雨やんでくれーー」という声がある一方で、DeNAファンからは嘆きの声も挙がった。好投するソフトバンク・モイネロの前に強力打線が沈黙。Xでは「雨でモイネロが崩れるのを期待したのだが」「土砂降りになってノーゲームにならないかな」「横浜雨乞いしてノーゲームを狙うしかない」などとの投稿が見られた。
◆DeNA大貫晋一投手(30)が、3回途中7安打5失点でKOされ、ソフトバンクに主導権を奪われた。1回2死一塁、山川に対し、カウント1-2から119キロのカーブを投じたが、高めに浮き、左翼席に運ばれた。3回には今宮、山川の連打の後、栗原を四球で歩かせ、1死満塁から牧原大に右前2点適時打を浴び、降板を告げられた。待ち望んだ登板だったが、結果は非情だった。チームが前回、日本シリーズに出場した17年はプロ入り前で社会人野球でプレー。横浜出身の右腕は、友人とテレビでDeNAを応援した。「いちファンとしてすごくうれしかったですし、すごく盛り上がったのは覚えてます」と回想。登板前日には「すごく楽しみな気持ちです」と話したが、早々と降板した。5点ビハインドの4回からは、「ホークスキラー」の浜口遥大投手が、3番手でリリーフ登板した。レギュラーシーズンでは先発で、巨人とのCSファイナルステージ第5戦では先発で4回を1安打無失点と好投。日本シリーズでも先発する可能性が残る中、流れを変えるジョーカー的な役割を期待され、リリーフでマウンドに送られた。新人だった17年の日本シリーズ第4戦では、ソフトバンクを相手に8回1死までノーヒットと快投したが、4回2死二塁から山川に追加点となる適時打を浴び、継投が失敗した。第1戦の9回に堀岡が3点を失ったが、この日も勢いに乗ったソフトバンク打線に投手陣がのみ込まれた。
◆高卒2年目の松尾汐恩捕手が、日本シリーズ初打席初安打を放った。5回1死一塁、9番浜口の代打で登場。初球、左腕モイネロの150キロ内角高め直球を引っ張ると、三塁線を破る二塁打となった。20歳の一打は日本シリーズで、球団史上2番目の若さ(最年少は17年の細川成也で19歳)。二塁塁上でガッツポーズを繰り出すと、打線が活気づき、続く桑原の適時二塁打で生還した。2番梶原も中前打で、一気に4連打となった。松尾はさらに、このままマスクをかぶった。CSでMVPを獲得した捕手戸柱がベンチに下がった。6回は2軍時代からバッテリーを組んできた4番手の救援中川颯をうまくリードし、相手打線を3者凡退に抑えた。CSファーストステージでも、初出場した阪神戦(甲子園)で初球を左前打していた。「初球からしっかり振りにいった中でのヒットだったので、ちょっとホッとした気持ちが強かった」と話していた。高校時代は大阪桐蔭でもまれてきたホープは、大舞台でも物おじしない。プロ2年目、20歳3カ月のDeNA松尾が代打出場からマスクをかぶった。日本シリーズで20歳以下の選手が捕手の守備に就いたのは16年<1>戦の清水優心(20=日本ハム)以来。セのチームでは57年森昌彦(20=巨人)以来67年ぶりとなった。
◆DeNA三浦大輔監督(50)の5回までにリクエストを使い切る勝負手は、不発に終わった。まずは2回の守備。先頭牧原大が二塁へたたきつけた打球を放つ。二塁牧が際どいタイミングで一塁に送球したが、一塁はセーフの判定。三浦監督はリクエストを求めたが、判定は覆らなかった。5回の攻撃でも勝負に出た。2点をかえし、なおも1死一、三塁の場面。3番牧が遊ゴロを放ち、遊-二-一と転送される。遊撃今宮の二塁へのトスが若干浮いたが、二塁牧原大が一塁へ鋭い送球。一塁もアウト判定で併殺となった。再び三浦監督がリクエストしたが、2回に続いて失敗。併殺崩れなら3点差に迫っていただけに手痛いプレーとなった。
◆DeNA中川颯投手(26)が、日本シリーズ初打席に立ち、一ゴロに凡退した。4点を追いかける6回2死から、宮崎が中前打で出塁したが、三浦大輔監督(50)は代打を送らず、打席に向かわせた。桐光学園、立大時代から打撃が得意で、今季は5月18日の中日戦で松葉からプロ初本塁打をマーク。ファンの期待も高まったが、凡打に落胆の声が漏れた。6回から登板し、打席に立った後の7回は今宮、山川の右打者を抑え、2死から左打者の栗原に左腕の坂本を起用し、空振り三振に抑えた。
◆ソフトバンクが前日26日の第1戦から2連勝を飾り、日本シリーズの連勝記録を14に伸ばした。4番・山川穂高内野手(32)のアーチで先制した。初回2死一塁。DeNA大貫の119キロカーブにやや詰まりながらも左翼席まで届かせた。プロ11年目での日本シリーズ初安打が先制&決勝2ランとなった。3回には牧原大成内野手(32)が右前2点適時打を放つなど3点を追加。4回には2死二塁から再び山川が左前適時打を放ち、6点目をゲットした。山川はこの日3安打3打点と大暴れした。先発のリバン・モイネロ投手(28)は強力DeNA打線を相手4回1死まで無安打投球。5回に打球が左腰付近に直撃し、そこから連打を浴びて2失点した。7回には2死走者なしから連打を許して降板。それでも6回2/3を8安打3失点6奪三振と試合を作った。先発転向1年目でレギュラーシーズン11勝5敗、防御率1・88で最優秀防御率のタイトルを獲得した左腕。大舞台でも試合をつくった。これでソフトバンクは18年10月30日の広島戦から日本シリーズ14連勝。前日から2連勝と波に乗り、福岡に戻る。
◆7年ぶりの日本シリーズを戦うDeNAが、本拠地でまさかの2連敗を喫した。先発の大貫晋一投手(30)が3回もたず、7安打5失点でKOされた。1回2死一塁からソフトバンク山川に先制の左越え2ランを被弾。3回は1死満塁から牧原大に2点打を許し、右翼手梶原の失策も絡んで走者を二、三塁に残して降板した。2番手の佐々木千隼投手(30)が、続く甲斐に右犠飛を打たれた。4回からマウンドに上がった左腕の浜口遥大投手(29)も山川に適時打を許し、6点を追う苦しい展開となった。打線はタイラー・オースティン内野手(33)が欠場する中、筒香嘉智外野手(32)を4番に据えたオーダー。だが相手左腕モイネロに3回まで無安打に封じられ、主導権を握れなかった。5回に、1死二、三塁から桑原将志外野手(31)が2点適時二塁打を放つなど4連打。7回2死一、二塁では牧秀悟内野手(26)が投手の代わりばなを捉え、尾形から適時二塁打を放ったが及ばなかった。逆転日本一への望みを胸に、29日の第3戦からは敵地福岡に乗り込む。
◆先発のリバン・モイネロ投手(28)が6回2/3を8安打2失点、6奪三振でマウンドを降りた。4回1死まで無安打投球。5回に森敬斗内野手(22)の打球が左腰付近に直撃し、そこから連打を浴びて2点を失った。それでも1死一、三塁で牧秀悟内野手(26)を遊ゴロ併殺に打ち取った。7回には2死走者なしから1番桑原将志外野手(31)、梶原昴希外野手(25)に連打を許したところで2番手、尾形崇斗投手(25)と交代した。先発転向1年目にレギュラーシーズン11勝5敗、防御率1・88で最優秀防御率のタイトルを獲得した左腕が、この日も試合をつくった。バットでもファンを沸かせた。2回1死一塁。登録上は左打だが、右投手の大貫晋一投手(30)に対し、右打席に入った。3球目に高めの直球を一塁側へ転がし、犠打。きっちりと役割を果たし、ベンチで笑みを浮かべた。3回2死三塁の第2打席で今度は左打席へ。2番手の佐々木千隼投手(30)に左飛に倒れたが、141キロの直球を外野に運んだ。前日26日には「左打席ならヒット。右打席ならホームランを打てるように。打撃でもチームに貢献したい。バッティングタノシミダネ」と笑顔でコメントしていた男が投打で躍動した。
◆ソフトバンクが前日26日の第1戦から2連勝を飾り、日本シリーズの連勝記録を14に伸ばした。ソフトバンクが2連勝。18年<3>戦から続く通算連勝記録を14に伸ばし、敵地ではマツダスタジアムで行われた18年<6>戦から7連勝。敵地連勝でも巨人が00年<3>戦~08年<3>戦にマークした6連勝を抜く新記録となった。本拠地では11年<7>戦から16連勝中で、通算、本拠地、敵地と連勝記録を独占した。シリーズの連勝スタート(引き分け含む)は40度目で、過去39度のうち29度優勝しており、V確率は74%。今回のように敵地連勝発進は過去14度のうち11度優勝し、こちらのV確率は79%になる。16連勝中のみずほペイペイドームで一気に決めるか。
◆ソフトバンクが前日26日の第1戦から2連勝を飾り、日本シリーズの連勝記録を14に伸ばした。4番・山川穂高内野手(32)のアーチで先制した。初回2死一塁、DeNA大貫の119キロカーブにやや詰まりながらも左翼席まで届かせた。プロ11年目での日本シリーズ初安打が先制&決勝2ランとなった。山川が初回に決勝点となる先制2ランを含む3安打。シリーズで本塁打を含む猛打賞は、ソフトバンクでは20年<1>戦栗原以来7人目だが、4番で記録したのは山川が球団初。他球団も含めると、18年<3>戦鈴木(広島)以来で6年ぶりになる。また、決勝弾を含む猛打賞は、22年<1>戦塩見(ヤクルト)以来で、4番では82年<4>戦谷沢(中日)以来42年ぶり4人目。他は55年<1>戦川上哲(巨人)と72年<5>戦など4度記録の長嶋(巨人)だけで、パ・リーグの4番がVアーチを含む猛打賞は山川が初めてだ。
◆DeNA 1番桑原将志外野手(31)が、反撃の2点適時打でチームを勇気づけた。6点を追う5回1死二、三塁、初球チェンジアップを左中間に運ぶ二塁打を決めた。「とにかく得点を積み重ねていくしかないので後ろにつなげることだけを意識していました」。7回2死の場面では左前打でチャンスメークし、牧の適時二塁打で生還。敗戦の中で2安打2打点と気を吐いた。
◆DeNA中川颯投手(26)がソフトバンク打線を手玉に取った。4点ビハインドの6回から4番手で登場し、1回2/3を無安打3奪三振。6回を3者凡退に抑えると7回も続投。今宮を投ゴロ、山川を空振り三振に打ち取ったところで降板となった。「少しでも引いたらいかれてしまうので、油断せずに、もう本当全球決め球のつもりで投げられたので、そこは良かったと思います」と振り返った。
◆下を向いている暇はない。DeNA三浦大輔監督(50)が日本シリーズ2連敗を正面から受け止めた。「しゅんとしてられないですから。連敗したからといって終わりじゃない。気持ち切り替えて、選手たちがもっともっと思い切ってできるようにしていきます」4番不在の緊急事態だった。オースティンが前日26日の初戦、第3打席で左足に当てた自打球の影響でベンチから外れた。指揮官は「歩き方、今日の反応見てても試合は厳しいかなと」と苦渋の決断だった。骨には異常はなかったものの、左足甲の打撲で次戦以降の出場可否は様子を見ての判断になる。代役4番には17年の日本シリーズでも4番を任された筒香が入った。3点を追う7回2死二、三塁では遊ゴロに倒れるなど、無安打に終わったが、三浦監督は「打線の並びを考えてもゴウ(筒香)が一番しっくり来ると。ノーヒットというほど内容が悪いわけでもなく、いい雰囲気がありました」とうなずいた。打線以上に先制を許す失点が重かった。1回にソフトバンク山川の2ランで先制されると、4回までで6点のビハインド。2試合連続で先制され、主導権を握られた。28日の移動日を挟んで29日から敵地・福岡で3連戦を戦う。「明日1日空くので、いい切り替えの日にしたい。またもう1回横浜に戻ってこられるように、それを目標にやっていきます」と三浦監督。2つ負けたら今季が終わる。26年ぶりの日本一へ、切り替えるしかない。【小早川宗一郎】
◆DeNAの高卒2年目の松尾汐恩捕手(20)が初打席初安打を放った。5回1死一塁、9番浜口の代打で登場。初球、左腕モイネロの150キロ内角高め直球を引っ張り、三塁線を破る二塁打とした。「思い切って自分の力を出そうと、しっかり振っていこうと思っていた」。20歳の日本シリーズ安打は、17年細川の19歳に次いで球団史上2番目の若さ。6回の守備からはマスクもかぶり「いろんなデータと特徴を照らし合わせた」と相手打線を完全に抑えた。プロ2年目、20歳3カ月のDeNA松尾が代打出場からマスクをかぶった。日本シリーズで20歳以下の選手が捕手の守備に就いたのは16年<1>戦の清水優心(20=日本ハム)以来。セのチームでは57年森昌彦(20=巨人)以来67年ぶりとなった。
◆ソフトバンク 守護神オスナが雪辱の快投だ。3点リードの9回に登板。打者3人を10球で料理し、日本シリーズ初セーブを手にした。「今日はすごく良かったと思う」。26日の初戦は5点リードで9回投入も4安打を許して3失点。「メンタルをしっかり切り替えた。昨日起こったことは昨日のこと」。気持ちを切り替え、連投でしっかり結果を残した。背中側に倒れ気味だったフォームも微修正。小久保監督も厚い信頼を寄せるクローザーは「(4連勝での)最短優勝を決めたい」と意気込んだ。
◆ソフトバンク先発のリバン・モイネロ投手(28)が謎のシーンの"真相"をサラリと解説した。1回裏のマウンドに向かう際、外野からリリーフカーに乗って登場した。通常、先発投手は自軍ベンチから登場する。異例の登場方法に球場がどよめいた。初回は3者凡退で危なげなく立ち上がった。「試合の前、ぎりぎりまでブルペンで投げていたので、時間がなくなって、車に乗りました」とモイネロ。準備が長くなった理由についても「特に理由はないけど、今日は長めにした方がいいかなと思って長くなりました。試合への入り方はいつも通りでした」と照れた。打線の援護も受けて7回途中まで3失点で先発の役割を果たした。昨年までリリーバーとして活躍しただけに、リリーフカーの乗車は慣れっこ。日本シリーズ、セ・リーグ球場という勝手が違う舞台でも、在籍8年の優良助っ人ならではの「裏技」で、結果につなげた。
◆ソフトバンクが前日26日の第1戦から2連勝を飾り、日本シリーズの連勝記録を14に伸ばした。以下、小久保監督の一問一答。-敵地横浜で連勝小久保監督 非常にプレッシャーがかかるベイスターズの応援の中、本当によく2連勝できたなと思います。-後半は追い上げられたが逃げ切った展開に小久保監督 山川の先制2ランで前半はいい流れで試合を運ぶことができたんですけど、DeNAの中継ぎ陣の奮闘で5回以降は1人のランナーも出せない、非常に重たく苦しい展開だった。最後はヘルナンデスとオスナがしっかり3人ずつで切ってくれたので、最後はしっかり締まったゲームになったと思います。-2勝して福岡へ小久保監督 もうあと2つ勝つだけなので。福岡に帰ってホークスファンの(見つめる)中で良いプレーを見せたいと思います。-ファンに向けて小久保監督 あと2つ勝ちます。ありがとうございました。
◆DeNAタイラー・オースティン内野手(33)が負傷欠場を悔やんだ。4番として先発出場した前夜の第1戦、6回の第3打席で自打球を左足に受けた。骨に異常はなかったものの、左足甲を打撲。この日は試合前練習からグラウンドに姿を現さず、ベンチを外れた。本拠地で2連敗を喫し、試合後は「自分以上にあの場に出たいと思っている男はいないと思う」とコメント。左足を引きずって歩いた。次戦以降の出場は経過を見ての判断となる。「できることをすべてやって、何とか(29日の)第3戦を目指したい」と話した。
◆ソフトバンク周東佑京内野手が不屈の2試合連続マルチ安打を放った。前日26日の第1戦では第3打席で自打球が左膝に直撃。9月下旬に違和感を訴えていた箇所と同じだったが「アドレナリンが出てくれたおかげです」と汗をぬぐった。万全ではない中で第1打席に右前打、第3打席は左翼線二塁打。「昨日の終わりの打席(第5打席)ですごく感覚が良かった。そのままって感じで」。選手会長がガッツを見せた。
◆ハマスタの「モイネロ劇場」で勝ったば~い! ソフトバンクのリバン・モイネロ投手(28)が日本シリーズ初先発で"三刀流"を披露した。7回途中3失点でのシリーズ初勝利に加え、打ってはまさかのスイッチヒッターも披露。敵地横浜を大いに沸かせた。右で、送った。2-0の2回1死一塁。右腕大貫に対し、右打席に立って犠打を成功させた。登録は左打ちだが「バントは右の方が自信があったんだ」。一塁線に完璧なゴロ。きっちり走者を進めた。左で、打った。5-0の3回2死三塁。右腕佐々木に対して本職の左打席に立った。3球目ストレートを強振。左飛に終わったが、浅くはない飛球にスタンドがどよめいた。「打撃はいい結果が出なかったけど、投げる方でなんとかできたのでよかったね」。陽気な左腕は上機嫌だった。登場シーンまで異例だった。初回。左翼ポール付近からリリーフカーに乗って登場した。本来、先発投手は自軍ベンチから登場するはず。珍しい光景の真意は「ギリギリまでブルペンで投げていたので時間がなくなって車に乗ったんだ」。初の大舞台。直前まで調子を整えて試合を作った。運もある。5回1死で森敬に投手強襲安打を浴びた。幸いにもベルト直撃だった。「ベルトが守ってくれたんだ」。内野安打を含めて4連打を献上しながら2失点。1死一、三塁では牧を遊ゴロ併殺打に仕留めた。「大事なプレーだったね」。相手に流れを渡さなかった。先発転向1年目。アマ時代から信頼する母国キューバのコーチから練習メニューのアドバイスを受け続けてきた。ホークスの首脳陣にも相談しながら独自の調整法を築いた。とにかく走る。登板翌日もジョギングではない。チームメートは「本当によく走る。独自の調整法ですよ」と口をそろえる。皆が認める努力家。投げて、送って、打って、ツキもあった。モイネロが頂上決戦を楽しんだ。【只松憲】
◆ソフトバンク山川穂高内野手(32)が敵地の応援に惚れ込んだ。お立ち台では「横浜のファンの応援がとにかくすごい。個人的には牧選手の応援歌が好きです」とにっこり。プロ11年目で初めての日本シリーズを楽しみながら、快音を響かせた。初回、2死一塁から左翼へ、日本シリーズ第1号の先制2ラン。4回にも左前適時打を放ち、この日3安打3打点と大暴れした。これでチームは日本シリーズ14連勝。前日26日から2連勝と波に乗り、福岡に戻る。ヒーローインタビューの一問一答は以下の通りー先制シーン振り返って「先制できていい流れでいけたと思うのでよかったです」ー初回に2ラン「追い込まれてたんですけど、2死一塁だったので、しっかり狙っていきました」ー第2戦で1発目が出た「あんまり関係ないと思うので。明日の試合もしっかりやっていきたいと思います」ーご自身としては初めての日本シリーズ。この2試合はどんなことを感じながらプレーしているか「横浜のファンの応援がとにかくすごい。個人的には牧選手の応援歌が好きです」ー連勝で福岡に戻り、大声援が待っている。第3戦へ「良いところで打てるように頑張りますけど、とにかく勝てればなんでもいいと思うので、頑張っていきたいと思います」
◆DeNA 3番に入った牧秀悟内野手(26)が2安打をマークした。4回の第2打席で1死からチーム初安打となる中前打を放つと、7回の第4打席では2死一、二塁から3点差に詰め寄る適時二塁打。4番のオースティンがベンチ外の中で、打線を引っ張る活躍を見せたが「向こうに打ち負けたのは事実ですし、自分たちが打てずに負けてしまったので。またそこは切り替えてやっていきたいと思います」と反省を口にした。
◆主砲の一撃で2連勝発進! ソフトバンク山川穂高内野手(32)が「SMBC日本シリーズ2024」第2戦で値千金の先制&決勝2ランを放った。初回2死一塁、DeNA大貫から左翼席に運んだ。代名詞のアーチは自身にとって日本シリーズ初安打。3回は左前打、4回には左前適時打と3安打3打点の大暴れだ。チームはシリーズ14連勝を飾り、4年ぶりの日本一まで残り2勝。29日から福岡に戻り、一気の4連勝で決めにいく。横浜の夜空に舞った打球を見上げ、山川はゆっくりと一塁へ駆け出した。「打った瞬間はどうかなと思いましたが、スタンドまで届いてくれました」0-0で迎えた初回2死一塁の第1打席。カウント1-2からの4球目だった。大貫が投じた真ん中の緩いカーブを豪快にかち上げる。大歓声をBGMに左翼フェンスをオーバーさせた。貴重な先制2ランを放ち、ベンチ前ではお決まりの「どすこいポーズ」を披露した。プロ11年目で自身初の日本シリーズ舞台。シリーズ初安打を代名詞のアーチで飾った。これでCS3試合を含めてポストシーズン4発目。「頭の中が整理できていて、1つのことにフォーカスしている状態」。短期決戦で好調をキープする4番の背中が頼もしい。今季はリーグトップの34本塁打。左中間6本も含めば、34発のうち27発が左翼方向だった。岩手・富士大時代からレフトへ打球が飛びやすかった。フリー打撃では同大学の左中間後方の防球ネットを軽々と越えていた逸話がある。その先にある建物2階の剣道場の窓ガラスを何度も割り続け、ネットが増設された。「流し打ちはあんまり意識したことがない」。プロでも、スラッガーらしく豪快に引っ張る姿勢を貫く。1発だけでは終わらない。2-0の3回は無死一塁で左前打をマーク。5-0の4回は2死二塁から三遊間をしぶとく抜く左前適時打でダメ押しした。前日26日の3打数無安打から一転、この日は3安打3打点の大暴れ。セ・リーグ投手に対して「原点に戻って、来た球を打つ。1回1回の勝負」。レギュラーシーズンに比べてシンプル思考に切り変え、勝負強さを際立たせた。チームは敵地横浜で連勝し、18年の第3戦から日本シリーズ14連勝と破竹の勢い。29日からは本拠地のみずほペイペイドームに戻る。「いいところで打てるように頑張りますけど、とにかく勝てれば何でもいいので」。一気の4連勝で4年ぶりの日本一奪還へ-。背番号25が打線のど真ん中にどっしり座り続ける。【佐藤究】ソフトバンク王会長(山川の日本シリーズ1号となる先制2ランなどで連勝し)「会心の当たりじゃなかったけど、あれで(スタンドに)入るんだから大したもんだよね。ずっと調子はよかったからね。モイネロもあそこ(7回)はピリッとしてくれればね。まあ、欲を言えばキリがないからね」第1戦VTR ソフトバンクは有原が投打に活躍。投げては7回4安打無失点。打っては2回2死満塁から右前へ先制の2点打を放った。9回には今宮の2点二塁打などで3点を加え、シリーズ通算13連勝。DeNAは9回に4安打で3点を挙げる粘りを見せた。
◆「ホークスキラー」のDeNA浜口遥大投手(29)が、リリーフ登板した。5点ビハインドの4回から登板。山川に追加点となる適時打を浴びたが、5回は3者凡退に抑えた。シーズンでは先発で、巨人とのCSファイナル第5戦でも先発で4回無失点と好投。日本シリーズ第5戦以降で先発する可能性が残る中、2回1失点で降板した。「流れ的に失点するといい流れではなくなるので、そこはすごく悔しいです」と話した。
◆DeNA大貫晋一投手(30)が、3回途中7安打5失点でKOされた。1回2死一塁から山川の2ランで先制点を献上。3回には今宮、山川の連打の後、栗原を四球で歩かせ、1死満塁から牧原大に2点適時打を浴びた。「大事な試合で早いイニングでの降板となり、チームに申し訳ないです」と唇をかんだ。
◆ソフトバンクが「SMBC日本シリーズ2024」第2戦で連勝を飾った。日本シリーズの連勝記録を14に伸ばし、4年ぶり日本一まであと2勝とした。日本シリーズ・ニッカンMVP査定 先制のVアーチを含む3安打3打点の山川が打線をけん引。シリーズの流れを呼び込む敵地2連勝に貢献した。
◆ソフトバンク牧原大が欲しかった追加点をたたき出した。2-0の3回。無死満塁から二塁牧の好守で1死満塁となり、少し嫌なムードが漂いかけた直後、一、二塁間を抜いて2者を迎え入れた。試合の流れを決める一打を、7番打者は「ここまできたら気持ちだけ。この絶好機でも、絶対にランナーをかえそうと強い気持ちで打席に入りました。気合と根性で打つことができました」と振り返った。
◆DeNAのタイラー・オースティン内野手(33)がベンチ入りメンバーから外れた。この日は試合前の全体練習でグラウンドに姿を見せなかった。前日の第1戦には「4番・一塁」で出場。六回の第3打席で自打球が左足を直撃し倒れ込んだがプレーを続行した。0―5の九回に先頭で左越え二塁打を放つと、代走が送られ交代していた。オースティンに代わって筒香が「4番・左翼」で起用され、左翼を守っていた佐野が一塁に回った。
◆DeNAのスタメンが発表された。前日26日の第1戦で九回に代打で安打を放った筒香嘉智外野手(32)が「4番・左翼」、同じく前日に2安打1打点の活躍をみせた梶原昂希外野手(25)が「2番・右翼」で名を連ねた。今季セ・リーグの首位打者に輝いたタイラー・オースティン内野手(33)はベンチ入りメンバーから外れた。
◆ソフトバンクは柳町達外野手(27)が「6番・左翼」で日本シリーズで初めてスタメン出場する。DeNAとの交流戦では13打数7安打、打率・537。レギュラーシーズン終盤にサヨナラ打を放つなど存在感を示した。5年目は決戦でも打力発揮が期待されている。
◆ソフトバンクは一回に山川穂高内野手(32)が左越えに2ランを放ち、2-0と先制した。周東佑京外野手(28)が右前打を放つなどして迎えた2死一塁。山川は2球空振りの後、1球ボールを選んだカウント1-2から、DeNA先発大貫のカーブを力強くとらえた。打球は左翼フェンスを越えた。プロ11年目で初めて臨む日本シリーズで、うれしい初安打を本塁打で飾った。悠々とダイヤモンドを一周すると、ベンチでナインとタッチをかわし、ホークスファンの陣取る左翼側スタンドへ向けて「どすこーい!」と得意のポーズも決めた。「打った瞬間どうかなと思いましたが、スタンドまで届いてくれました。とにかく先制となるホームランと最高の形になって良かったです」。連勝を狙い、主砲が自ら打線に勢いをつけた。
◆DeNA・浜口遥大投手が0―5の四回に2番手で登板。1年目の2017年、ソフトバンクとの日本シリーズ第4戦に先発し八回1死まで無安打に抑える快投を見せた。あの日から7年、大舞台での再戦で2回2安打1失点と力投した。クライマックスシリーズ(CS)ではブルペン待機、先発登板もこなした左腕。この日は救援登板で、四回1死から周東に左翼線二塁打を打たれた。今宮は右飛に抑えるも、山川に三遊間を破る適時打を浴びた。回をまたいで五回は三者凡退に抑えた。
◆DeNA・松尾汐恩捕手(20)が五回1死一塁に代打で出場し、日本シリーズデビューを果たした。初球150キロの直球をいきなり振りぬき、左翼線へ二塁打を放った。その後、桑原の適時二塁打の間にホームにも生還した。大阪桐蔭高から昨季ドラフト1位で入団。2年目の今季は27試合に出場し、打率・211、0本塁打、1打点だった。CSデビューを飾ったファーストステージの13日の阪神戦でも代打で出場し、初球から振りぬいて安打を記録していた。
◆「1番・中堅」で先発出場のDeNA・桑原将志外野手(31)が0-6の五回、追撃の2点二塁打を放った。連打で1死二、三塁。好機でハマのリードオフマンが右打席に立った。ソフトバンク先発左腕、モイネロの初球を一閃。チェンジアップをはじき返し、左中間を破った。点差を4点に縮める貴重なタイムリーを放ち、二塁ベース上で手をたたいた。
◆DeNA・三浦大輔監督(50)が五回で2度のリクエスト権を消失した。まずは二回の守備。牧原大の二ゴロで牧が一塁へランニングスローを見せるも、際どい判定でセーフ。リクエストもリプレー検証の結果判定は覆らず。そして五回1死一、三塁では牧が遊ゴロを放ち、6―4―3で併殺。一塁の判定に三リクエストで勝負をかけるも、再び判定は覆らなかった。
◆悔しさが残るマウンドになった。17日のクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージで巨人打線を七回途中まで1失点に抑えたDeNA・大貫晋一投手(30)が中9日で先発した。登板前に「いよいよ始まるなっていう気持ちでいっぱい。チームが勝つことが1番大事だと思う。一イニング一イニング、ゼロで抑えることを目標にやっていきたい」と力を込めていたが、7安打で5点を失い、今季自己最短の2回?で降板した。立ち上がりからソフトバンク打線の速攻を受けた。一回2死一塁で4番・山川に左越え2ランを被弾。3本塁打6打点の大活躍でパ・リーグCSファイナルのMVPに輝いた相手主砲に先制アーチを許し、試合の主導権を明け渡した。二回は無失点に抑えたが、雨脚が強まった三回に失投を痛打された。連打と四球で1死満塁。7番・牧原大に真ん中に入った変化球をはじき返され、走者2人の生還を許した。。続く甲斐を迎えた場面で投手交代を告げられた。前回登板の好投の要因について「いろんなボールを(コースに)散らして投げることができた。相手に狙い(球)を絞らせなかった」と語っていた6年目右腕。この日は自慢の制球力が影を潜め、甘く入った変化球をことごとく捉えられた。
◆「1番・中堅」で先発出場のDeNA・桑原将志外野手(31)が0-6の五回、追撃の2点二塁打を放った。「とにかく得点を積み重ねていくしかないので後ろにつなげることだけを意識していました」。連打で1死二、三塁。好機でハマのリードオフマンが右打席に立った。ソフトバンク先発左腕、モイネロの初球を一閃。チェンジアップをはじき返し、左中間を破った。点差を4点に縮める貴重なタイムリーを放ち、二塁ベース上で手をたたいた。
◆主将が意地を見せた。DeNA・牧秀悟内野手(26)が5点を追う四回、モイネロの速球をはじき返し、中前打を放って自身日本シリーズ初安打をマークした。巨人とのクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ第6戦。同点の九回に菅野から決勝打を放ち、プロ4年目で初となる日本シリーズの出場権をつかみ取った。迎えた大舞台。26日の第1戦では2点差に追い上げた九回、2死一、三塁で第5打席に左中間への打球を放ったが、惜しくも中飛に終わり最後の打者となった。日本シリーズデビュー戦を5打数無安打で終えた牧は「レギュラーシーズン、CSと違って難しいというか、初めての雰囲気だったので、後手に回ってしまった」と悔しさをにじませた。それでも「今日のこと反省しても、もうないので。明日のことに向けていい準備できれば」と短期決戦で気持ちを切り替え迎えた第2戦、待望の1本を放った。チームはこの日、今季首位打者に輝いたオースティンがベンチ入りメンバーを外れた。非常事態の中で第1戦の2番から3番に打順が変わった。0-6から2点を返した五回、なおも1死一、三塁のチャンスが続いた。この好機では遊ゴロ併殺打に倒れた。
◆昨オフにオリックスを自由契約となり、今季DeNAに加入した中川颯投手(26)が六回から4番手で登板し、1回?を投げ無安打無失点に抑えた。打撃も得意な下手投げ右腕は六回2死一塁で打席も回り、2球目を捉えて一ゴロだった。高卒2年目の松尾とのバッテリーで六回は先頭のモイネロを見逃し三振に仕留めると、柳田は三ゴロ、周東は空振り三振と完璧に封じた。七回も今宮を投ゴロ、山川を空振り三振に仕留めると、栗原の打席を前に5番手・坂本と交代した。今季は29試合(6先発)に出場し、3勝0敗5ホールド1セーブを記録。前日26日の第1戦も五回2死一、二塁のピンチで登板し、山川を空振り三振に仕留める〝火消し〟をしていた。
◆ソフトバンク先発のリバン・モイネロ投手(28)は七回2死一、二塁の場面で降板した。初回にマウンドへ向かう際、リリーフカーに乗って左翼ポール際フェンスの扉から出てくる、先発投手としては異例のスタイルで登場。三回まで相手に安打を許さず、上々のスタートを切った。5-0の五回に1死二、三塁から桑原にタイムリーを浴びるなど4連打されたが、その後は持ち直した。七回、2死を取ってから桑原と梶原に連打を許して一、二塁とされたところで降板となった。尾形崇斗投手(25)が牧に適時打を打たれて、モイネロは6回?を投げて8安打3失点。過去4度出場した日本シリーズではすべてリリーフで計14試合に登板して防御率1・35と活躍。今回は先発として打撃でも9番打者を担ったなか、「左投げ左打ち」での登録ながら、打撃では二回に右打席に立って犠打を決めるなど奮闘した。
◆「3番・二塁」で先発出場のDeNA・牧秀悟内野手(26)が2-6の七回2死一、二塁で反撃の適時二塁打を放った。ソフトバンク2番手右腕、尾形の代わりばなを捉えた。カウント2-2から直球をコンパクトに振り抜き、左翼線を破った。終盤で3点差に詰め寄る貴重な一打を放ち、二塁ベース上で右拳を握った。
◆DeNAは本拠地・横浜スタジアムで2連敗となった。先発の大貫が三回途中5失点と踏んばれず。打線もチャンスは作ったが4番・筒香、5番・佐野らが無安打に終わって追い上げることはできなかった。大貫は一回に山川に先制となる2ランを浴びると、三回は今宮、山川の2連打などで1死満塁となると牧原大に適時2点打を浴びて降板。佐々木に交代したが、犠飛でさらに1点を失った。四回にも浜口が山川に適時打を浴びた。打線はモイネロの前に四回1死から牧が中前打を放つまで無安打に抑えられた。五回に森敬と代打・松尾の連打で1死二、三塁とし、桑原が2点適時打を放ち、梶原も安打で続いたが牧が遊撃への併殺打に倒れた。七回も2死一、二塁のチャンスで牧が左適時打を記録するも、筒香が遊ゴロに倒れて追加点を取ることはできず。終わってみればソフトバンク打線と同じ9安打したが、3得点に終わった。巻き返しを期すべく、まだまだ終われない。28日は移動日で29日からはソフトバンクの本拠地・みずほペイペイドームで第3戦が行われる。
◆ソフトバンクが逃げ切った。一回に山川の2ランで先制し、三回に牧原大の2点打などで3点を追加。四回にも山川が適時打を放った。モイネロは6回?を3失点にまとめ、九回はオスナが締めた。DeNAは大貫が5失点で三回途中KO。打線は相手と同じ9安打を放ち中盤以降に追い上げたが、あと一押しが足りなかった。
◆ソフトバンク・小久保監督は2017年の第4回WBCで日本代表を率いたように大舞台に〝慣れている〟。5-3で勝利した第1戦の後、日本シリーズ初采配の感想を問われても「僕は落ち着いていました」とサラリ。「(2点差に詰め寄られた)九回裏だけは、ちょっと...」と笑い飛ばす余裕さえ見せていた。現役時代は同シリーズに3度(1999、2000、11年)出場し、2度(1999年、2011年)日本一を経験している。特に中日が相手だった11年は一年を通じて苦しんだ首痛をものともせず第4、5戦に先制打をマークし、史上最年長40歳でMVPに輝いた。柳田が右太もも裏、近藤が右足首、周東が左膝と、それぞれがけがを抱えているが、手負いであることを感じさせないプレーを見せている。大舞台でこそ、アスリートの真価が問われる。小久保イズムは確実に浸透している。(柏村翔)
◆ソフトバンクの山川穂高内野手(32)は先制の2ランを含む3安打3打点の活躍で勝利に貢献した。山川はプロ11年目で初めて臨む日本シリーズ。うれしい初安打を本塁打で飾った。試合後の山川のヒーローインタビューは以下の通り。--内容を振り返って「先制できて、いい流れでいけたと思う。良かったです」--先制ホームランを振り返って「追い込まれてたんですけど、2死走者一塁だったので、しっかり狙っていけました」--第2戦でシリーズ1号が出た「あまり関係ないと思うので、明後日の試合もしっかりやっていきます」--自身初の日本シリーズ。この2試合はどんなことを感じている「横浜のファンの方の応援がすごい。個人的には牧選手の応援歌が好きです」--第3戦以降の意気込みを「いいところで打てるように頑張りますけど、とにかく勝てれば何でもいいと思う。頑張っていきたいと思います」
◆過去の日本シリーズで第1戦から2連勝した例は36度あり、そのうち約78%にあたる28度日本一になっている。ソフトバンクの連勝スタートは南海、ダイエー時代を含めて過去7度。日本一になったのは6度で、2019、20年は巨人に4連勝した。DeNAの初戦からの連敗は、ソフトバンクと対決して2勝4敗だった17年以来で2度目。劣勢から巻き返せるか。
◆DeNAのタイラー・オースティン内野手(33)がベンチ入りメンバーを外れ欠場。球団は試合後、26日の試合で自打球が当たり、チームドクターにより「左足甲の打撲」と診断され、骨に異常はないと発表した。第1戦には「4番・一塁」で出場。六回の第3打席で自打球が左足を直撃し倒れ込んだがプレーを続行した。0―5の九回に先頭で左越え二塁打を放つと、代走が送られ交代した。一夜明け、試合前の全体練習でグラウンドに姿を見せず。代わって筒香が「4番・左翼」で出場した。
◆DeNAのタイラー・オースティン内野手(33)がベンチ入りメンバーを外れ欠場。球団は試合後、26日の試合で自打球が当たり、チームドクターにより「左足甲の打撲」と診断され、骨に異常はないと発表した。オースティンは試合後「状態は正直あまりよくないが、明日の移動日などをうまく生かして第3戦に間に合わせたいなと思っています。自分以上にあの舞台に立ちたいと思っている人は正直いないと思っているので、できることを全てやって何とか第3戦を目指したい」と明かした。第1戦に「4番・一塁」で出場。六回の第3打席で自打球が左足を直撃し倒れ込んだがプレーを続行した。0―5の九回に先頭で左越え二塁打を放つと、代走が送られ交代。「偶発的な残念な事故で悔しい気持ちもあるけど、なんとか一日も早くまたグランドに立てるように、明日しっかり休みたい」と語った。
◆DeNA・松尾汐恩捕手(20)が五回1死一塁に代打で日本シリーズデビュー。初球、150キロの直球を振りぬき、三塁線を破る二塁打に「チームとしてもモイネロに苦しめられていたところで、何か自分が新しい風を吹かせられないかというのは常に思っていた。いい準備もできたし、その中での安打だったので本当によかった」と語った。そのまま六回から九回までマスクを被り、救援陣を無失点でリードした。2年目で大舞台を経験し「いろんなデータと自分の見ていた打者の特徴を照らし合わせて、全員攻めていけたのでよかった。いろんな空気感を感じられていますし、勉強できることは非常に多いので自分の野球人生のプラスにしていきたい」と明かした。
◆3番に入ったDeNA・牧秀悟内野手(26)が四回に日本シリーズ初安打の中前打、七回は左翼線へ適時二塁打を放ち「その前の打席に出ていれば流れも変わったと思うが、良い形で一本出たのはよかった」と振り返った。チームは本拠地で連敗。主将は「打ち負けたところは事実。自分たちが打てずに負けてしまった。やっぱり打って勝たないと」と反省。さらに「向こうはつないでつないでやってきて、そこは自分たちにまだできていない部分の一つ。先発投手から得点できていないですし、この2戦やられたことを復習して、新たな気持ちで臨みたい」と第3戦以降の巻き返しを誓った。
◆今季11勝を挙げ、最優秀防御率のタイトルを獲得したソフトバンク・モイネロがDeNA打線をねじ伏せた。6回?を8安打3失点。先発としては自身初の日本シリーズで勝利投手となった。「プレッシャーがある中で一回から七回まで、しっかり投げることができた。満足している」試合直前までブルペンで投げ込み、左翼からリリーフカーに乗ってマウンドへ。6─0の五回1死では森敬のライナー性の打球が左腰付近に直撃したが、小久保監督は「幸いベルトの上だった。『まったく痛くない』と言っていた」と証言。運も味方した。実はスイッチヒッターだった!? 左打ちで登録しているが、2点リードの二回1死一塁では右打席に入り、一前への犠打を成功させた。今季で在籍8年目を迎えるキューバ出身の助っ人が、雨の横浜スタジアムで躍動した。(柏村翔)
◆「SMBC日本シリーズ2024」の第2戦が行われ、ソフトバンクがDeNAを6―3で下して2連勝を飾った。山川穂高内野手(32)が一回にシリーズ初安打となる先制2ランを放つなど、3安打3打点をマーク。初戦は無安打だった主砲が強力打線に火を付け、2018年第3戦からのシリーズ連勝記録を14に伸ばした。29日の第3戦からは本拠地に舞台を移し、一気に4年ぶり12度目の頂点へ駆け上がる。日本最高峰の舞台で初めて「どすこいポーズ」を決めた。山川が11年目で初出場の日本シリーズで初アーチとなる先制2ラン。3安打3打点と4番の仕事を果たしてチームを2連勝に導き、満足げにうなずいた。「状況的に長打をというところで、しっかり押し込めた。そういう打撃ができてよかった」一回2死一塁。カウント1-2から大貫のカーブにタイミングを合わせて振り抜いた打球は、左翼フェンスをぎりぎりで越えた。3本塁打を放ってMVPに輝いたクライマックスシリーズファイナルステージと合わせ、ポストシーズン通算4本目のアーチに「レギュラーシーズンは個人成績も大いに頭に入れているが、CSとか日本シリーズはそれはあまり頭に入れていない。チームが勝ちに近づく喜びがある」と胸を張った。初戦は3打数無安打で2三振だったが、一日で修正した。その日やるべきことに集中できている。日本国内でも盛り上がりを見せている米大リーグ、ワールドシリーズ中継の時間帯はベッドの中で、全く見ていない。「頭の中が一つのことにフォーカスできている状態。僕はけがが続いていたことも多くあったので『もっと準備しなきゃいけない』ということで、ストレッチとかジョギングにより時間をかけてやっている」。この日はチームの移動バスより1時間以上早く前に横浜スタジアムに向かい、三塁側ベンチの前でDeNAの打撃練習を眺めた。「勝てれば何でもいい」頼れる主砲がけん引したチームは敵地でDeNAファンの圧倒的な熱量にも屈さずに2連勝。2018年の広島との第3戦から続く日本シリーズ連勝を14に伸ばした。これまで敵地で連勝スタートを決めたチームの優勝確率は78・6%。熱いファンが待つ本拠地・福岡に帰って、あと2つ勝つだけだ。(上阪正人)?...ソフトバンクが第2戦に勝利し開幕2連勝。日本シリーズで開幕2連勝(引き分けを含む)したのは、2022年のヤクルト以来2年ぶり通算40度目。過去39度のうち、日本一に輝いたのは29度、優勝確率は74・4%。今回のように敵地連勝スタートは過去14度のうち、日本一が11度、優勝確率は78・6%?...18年第3戦から14連勝(シリーズ記録更新中)。敵地では18年第6戦から7連勝となり、巨人が00年第3戦-08年第3戦でマークした6連勝を上回るシリーズ新記録?...4番・山川がシリーズ初本塁打。シリーズで4番打者が一回に本塁打を放ったのは、13年第4戦の楽天・ジョーンズ以来11年ぶり14人目(18度目)。日本選手では00年第1戦の巨人・松井秀喜以来24年ぶり12人目(16度目)。ソフトバンク(前身を含む)では1965年第5戦の野村克也以来59年ぶり2人目?...一回表の4番打者の本塁打が勝利打点となったのは58年第6、7戦の西鉄・中西太、83年第2戦の巨人・原辰徳、93年第7戦のヤクルト・広沢克己に次いで31年ぶり4人目(5度目)
◆「SMBC日本シリーズ2024」は第2戦が行われ、セ・リーグ3位のDeNAはパ・リーグ王者のソフトバンクに3-6で敗れ、2連敗を喫した。主砲のタイラー・オースティン内野手(33)が左足甲の打撲でベンチ入りメンバーから外れ、代わりに4番に座った筒香嘉智外野手(32)は4打数無安打。大幅な打順の組み替えが実らなかった。28日は試合がなく、29日の第3戦はみずほペイペイドームで行われる。劣勢をはね返せなかった。DeNAは四回までに6点を先行され、反撃も及ばず2連敗。三浦監督は「諦めずに食らいついていこうとしたが、前半の6点が大きかった」と渋い表情を浮かべた。前夜の第1戦で左足甲の打撲を負った主砲のオースティンがベンチから外れ、代わりに筒香が4番に座った。指揮官は筒香を打線の中心に据えた理由について「並びを考えて、一番しっくりくる」と説明した。2番を務めてきた牧が3番に入るなど打順を大幅に組み替えてモイネロの攻略を図ったが、変幻自在の投球に翻弄されて四回1死まで無安打。2-6の七回は2死から牧の適時二塁打で3点差に詰め寄り、なお二、三塁と好機が続いたが、筒香が遊ゴロに倒れた。ペナントレース終盤に正捕手の山本、クライマックスシリーズ(CS)ではエースの東と主軸の故障者が後を絶たない。ナインは窮地でこそ結束力を発揮し、日本シリーズまで勝ち上がってきたが、ここにきて打率・316で今季の首位打者に輝いた主砲も負傷と厳しい現実に直面した。2017年の日本シリーズを経験した筒香は短期決戦を迎えるにあたり「ミスは出るもの。そこをすぐ誰かがカバーできるようなプレーができれば勝ちに近づく」と説いていた。負傷者が相次ぐ不測の事態でも同じ。ナインの結束力が改めて問われている。CSから好投を続ける救援陣は、五回から5イニング連続で一人の走者も許さず、意地を見せた。東が敵地での第3戦以降に戦列復帰する可能性も高まっている。三浦監督は「もう一度、横浜に戻ってこられるように。全員がもっとギアを上げて臨んでいかないといけない」と挽回を期した。(鈴木智紘)
◆サンケイスポーツ専属評論家の江本孟紀氏が日本シリーズ第2戦をかぶりつきで凝視。ソフトバンク打線の充実ぶりを評価するとともに、チラリとのぞいた「油断」も見逃さなかった。さて、どこから攻め入るのかと見ていたら、やはり主砲・山川だった。それも一回から。実は、ニッポン放送の解説で、こう表現していた。きょうのソフトバンク打線は要注意。第1戦で先制タイムリーを放ったのがピッチャー(有原)だから、バッターとして恥だと感じている-と。山川が持ち前のパワーによる先制パンチなら、三回には牧原大が追い打ちのタイムリー。こちらは決して大振りせず、野手の間を抜きさえすればいいとばかり、単打狙いに徹していた。まさに本領発揮。役割分担がしっかりして、臨機応変に戦える。打線全体の意識の高さを物語っている。ただし、見過ごせないこともある。第1戦でチームの特長を「上から目線にならない」「おごることがない」と評した途端、出たね、イズムに反するかのようなプレーが。先発のモイネロだ。五回に森敬に対し、投球モーションをろくすっぽ取らず、ひょいと投げて強襲安打を喫した。そこから投げ急ぎ、ストライクとボールもはっきりして、失点した。慎重さを忘れたあの一球は、相手を軽くみて、調子に乗ったと言われてもしかたない。油断大敵だよ。もっとも、DeNAからすると、そう思わせてしまう展開であることも確か。引き続き、第3戦が最後というくらいの覚悟を持って、一戦必勝、総力戦で臨むしかないね。(サンケイスポーツ専属評論家)
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