巨人(★2対3☆)DeNA =クライマックスシリーズ6回戦(2024.10.21)・東京ドーム=
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DeNA
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巨人
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勝利投手:伊勢 大夢(1勝0敗1S)
(セーブ:森原 康平(0勝0敗3S))
敗戦投手:菅野 智之(0勝2敗0S)
  DAZN
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◆DeNAが7年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。DeNAは2点を追う5回表、森敬の適時三塁打と代打・フォードの適時打で同点とする。そのまま迎えた9回には、2死三塁から牧が適時打を放ち、勝ち越しに成功した。敗れた巨人は、打線が再三の好機を生かせなかった。

◆日本シリーズ進出か、今季終戦が決まる大一番を前に、DeNA三浦大輔監督(50)がミーティングで声かけした。練習前にベンチ裏に選手、スタッフを集めてメッセージを送り、拍手が起こった。指揮官は内容について「『思い切って戦っていこう』と。簡単に言えばそう言うことを伝えさせてもらいました」と明かした。3位でスタートしたCSもファーストステージの阪神戦から破竹の5連勝。勢いそのままに17年以来7年ぶりの日本シリーズ進出に王手をかけた。しかしファイナルステージ第4戦から巨人に2連敗を喫し、アドバンテージを含めて3勝3敗と五分に持ち込まれた。最終の第6戦、勝てば日本シリーズ、引き分けか負けで今季の戦いが終戦となる。三浦監督は「今日で決まるわけですから、選手たちには結果は考えずに思い切って、気持ちよくグラウンドに立たせられるようにやっていきます」と意気込んだ。

◆左脇腹痛で戦列を離れていたが、19日にスクランブル昇格した巨人吉川尚輝内野手(29)がグラウンド上でのフリー打撃を再開した。阿部監督も見守る中、軽めの35スイングだったが、中堅から左翼方向を中心に打ち返して状態を確認した。「ずっと裏では打っていたので。いい感じに打てました。できることを準備してやっていきたい」と、日本シリーズでの復帰に向けてステップを踏んだ。フリー打撃のほか、二塁の守備位置でノックを受け、ティー打撃やバント練習もこなした。「負けられない試合ですし、僕は応援しかできないですけど、皆さんと一緒の気持ちだと思います」と話した。

◆巨人-DeNAのCSファイナルステージが21日、最終戦となる第6戦を迎える。巨人は勝利か引き分けで突破し、DeNAは勝利すれば、日本シリーズ進出が決まる。過去5戦のスコアを振り返れば、第1戦は2-0、第2戦は2-1、第3戦は2-1でDeNAが3連勝を達成。第4戦は4-1、第5戦は1-0で巨人が勝利し、対戦成績を3勝3敗(巨人の1勝のアドバンテージを含む)とした。最大得点差は第4戦の3点差で、2点差が1試合、1点差が3試合で、ヒリヒリとした僅差の試合が繰り広げられている。第5戦終了までで決勝点は3試合が本塁打だが、全てがイニングの先頭打者のソロ本塁打だった。第1戦では0-0の4回無死、DeNA佐野のソロが決勝点。第2戦では同点の7回無死、DeNAオースティンのソロが決勝点で、第5戦でも0-0の5回無死、巨人中山のソロで試合が決まった。5試合が終了し、DeNAが4本塁打、巨人は2本塁打で全てがソロ。第3戦の巨人岡本和、DeNAオースティンのソロもイニングの先頭で、第4戦の戸柱は1死後だった。5試合を合わせ、スコアは巨人7-7DeNAの同点。互角の状態で、天下分け目の一戦を迎える。

◆CSファイナルステージ最終戦となる第6戦のスタメンが発表され、巨人は長野久義外野手(39)を「1番左翼」で起用。先発マウンドには戸郷翔征投手(24)が上がる。長野は18日の第3戦以来、3試合ぶりのスタメン出場となる。戸郷は16日の第1戦で先発。7回途中6安打2失点の力投も、敗戦投手となった。そこから中4日での登板となるが「やるしかない」と覚悟を持って、運命の大一番に臨む。また、前日の第5戦で決勝のソロ本塁打を放つなど、2安打をマークした中山礼都内野手(22)は「7番二塁」でスタメン出場となった。好調ぶりを発揮し、この日もチームを勝利に導く一打を放ちたいところだ。対するDeNAは打線を並び替えた。1番に桑原将志外野手(31)、6番に戸柱恭孝捕手(34)、7番に梶原昴希外野手(25)、8番に森敬斗内野手(22)を据えた。先発はアンソニー・ケイ投手(29)が務める。16日の第1戦では6回1安打無失点の快投を披露。17年以来7年ぶりの日本シリーズ進出へ、この日もケイの投球に期待がかかる。

◆守備のほころびが先制点に直結した。DeNAが巨人にノーヒットで先制された。1回、先発ケイが先頭の長野に四球を与えると、門脇の犠打で1死二塁。丸は遊飛に打ち取り、岡本和を申告敬遠で2死一、二塁とした。ヘルナンデス勝負を選択するも、詰まったボテボテのゴロを遊撃の森敬がランニングスローからワンバウンドで一塁へ悪送球。一塁手オースティンも止められず、ボールが転々としている間に二塁走者の生還を許した。ファーストステージから5連勝で幕を開けたCS。同期間中には5試合連続無失策に好守も連発した。12球団ワーストの96失策を感じさせないディフェンス力で守り勝ってきたが、第4戦でオースティンの悪送球から2失点して敗れると、そのまま2連敗で第6戦まで持ち込まれた。日本シリーズ進出か、今季終戦が決まる大一番の先制点は、ノーヒットでミスから許す展開となった。

◆/今日も足で魅せる\この野球センスと気迫 #坂本勇人 レフトフライで三塁へタッチアップ?プロ野球(2024/10/21)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#giants pic.twitter.com/S7zChpboxv

◆/思わず「うまい!」\#戸郷翔征 完璧に転がしたスリーバントスクイズ#坂本勇人 好走塁が生きて追加点!?プロ野球(2024/10/21)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#giants pic.twitter.com/ARl7GJ6LTu

◆/バットで取り返した\#森敬斗 右中間真っ二つ反撃のタイムリー!?プロ野球(2024/10/21)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#baystars pic.twitter.com/PhKVELpsCB

◆DeNAが下位打線の3連打で2点ビハインドをすぐに追いついた。5回、1番から7番に打順を下げた先頭梶原が右前打。続く森敬が右中間への適時三塁打で1点を返すと、無死三塁から代打フォードが前進守備の二遊間を破る中前適時打で同点に追い付いた。ベンチは大盛り上がりで7、8、9番での同点劇をたたえた。森敬は1回2死一、二塁で、先制点を献上する悪送球による適時失策を犯していた。汚名返上の一打となり「とにかくランナーを進めることを意識した結果、外野の間を抜けてくれました。チームの勝利のため全員で頑張ります」と意気込んだ。なおも同点で無死一塁、桑原が犠打で1死二塁と走者を進めた。しかし牧が二飛、佐野が代わったばかりの高梨のスライダーを捉えるも、中堅のヘルナンデスの好捕に阻まれて勝ち越しとはならなかった。

◆/すかさず取り返す\代打 #フォードこの大一番、値千金の同点打?プロ野球(2024/10/21)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#baystars pic.twitter.com/Q85JM7tsup

◆DeNAマイク・フォード内野手(32)が同点打を放った。2点を追う5回、森敬の三塁打で1点を返し、なお無死三塁から代打で登場。フルカウントからの6球目、戸郷の高めに浮いたフォークを強振することなく軽打した。前進守備の間を抜ける中前適時打に「ランナーが三塁にいたので、フォークを追いかけないよう高めに目付けをしていました。最高の当たりではなかったですが、チームに貢献することができうれしいです!」と声を弾ませた。

◆巨人坂本勇人内野手(35)が再び、激走を見せた。1点リードの4回先頭で迎えた打席。2ボールからの3球目、DeNAケイの直球を捉え左中間へ運んだ。一塁ベースを蹴って、二塁へ滑り込むと、右手を掲げて喜んだ。さらに次打者中山の左翼後方への飛球で迷わずタッチアップ。三塁手宮崎のタッチの前に右足をベースに滑らせた。足を使って好機を広げ、戸郷のセーフティースクイズで生還した。19日の第4戦では、魂のヘッドスライディングでチームを勢いづかせた。同点の7回にヘッドスライディングを連発。岸田のセーフティースクイズで本塁生還したときは、うつぶせのまま地面をたたいて喜んだ。「ヘッドスライディングが一番速いと思って思い切って飛び込みました。もう勝つしかないと思った結果」と、プロ18年目のベテランの激走でチームを後押し。3連敗から2連勝を収め、アドバンテージ含め3勝3敗で臨んだ一戦。変わらぬ姿勢でグラウンドを駆け回り、貴重な追加点を挙げた。【水谷京裕】

◆/まさに痺れる勝負\#船迫大雅 満塁のピンチでスーパーリリーフ軍配はジャイアンツバッテリー?プロ野球(2024/10/21)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#giants pic.twitter.com/FqqSZC8LhL

◆大歓声の後押しを受けながら巨人菅野智之投手(35)が、8回のマウンドに上がった。第2戦での先発から中3日、18年10月9日阪神戦以来6年ぶりの中継ぎ登板。捕手も小林誠司に代わり、「スガコバ」で登場した。2-2の同点の場面、初球からエンジン全開。151キロの直球でストライクを取ると、スライダーで空振りを誘い追い込んだ。1ボール挟んで、再びスライダーで投ゴロに打ち取った。1球投げるたびに球場のボルテージは上がっていったのは、巨人を支える大エースだから。2人目の戸柱はカットボール1球でバットをへし折り二ゴロ。最後は梶原をストライク先行で追い込み、大きく息を吐きだした直後の9球目。152キロの直球で空を切らせた。3者凡退に抑える最高の形で、8回の攻撃につなげた。菅野の中継ぎ ポストシーズンでは初めて。レギュラーシーズンでは13年10月8日ヤクルト戦(東京ドーム)で4回無失点、18年10月9日の阪神戦(甲子園)で1回無失点。この日は6年ぶり3度目の中継ぎ登板となった。前回までは計5イニングで無失点投球を続けていた。

◆/エースに託す\8回から #菅野智之 #小林誠司#スガコバ で日本シリーズ出場権を取りに行く?プロ野球(2024/10/21)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#giants pic.twitter.com/7uCQPXUfbT

◆/キャプテンの執念\均衡を破ったのは #牧秀悟値千金のタイムリー!?プロ野球(2024/10/21)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#baystars pic.twitter.com/6UaIIedXHo

◆巨人がDeNAに逆転負けし、日本シリーズ進出を逃した。3連敗を喫しながら、その後2連勝でアドバンテージを含め3勝3敗で迎えた大一番。引き分けでもCSファイナル突破だったが、9回に痛恨の失点を喫した。2-2の8回から菅野智之投手(35)が6年ぶり、ポストシーズンでは初の中継ぎ登板。8回を無失点に抑え、9回もマウンドに上がったが、2死三塁から牧に決勝の左前適時打を浴びた。巨人は接戦を落とし、リーグ制覇を果たしながら、20年以来4年ぶりの日本シリーズ進出を逃した。

◆DeNAが逆転勝ちでCSファイナルステージを勝ち抜き、17年以来7年ぶりの日本シリーズ出場を決めた。2-2で迎えた9回表2死三塁、牧秀吾内野手(26)が6年ぶりに中継ぎ登板した巨人菅野から三遊間を破る決勝打を放った。序盤のビハインドをひっくり返した。初回、森敬の適時失策から1点先制を許した。4回には戸郷にスクイズを決められ2点目を失った。打線が5回につながった。先頭の梶原が右前打で出塁。続く森敬が右中間を破る適時三塁打でまず1点。さらに代打フォードが中前適時打を放ち、3連打で追い付いた。投手陣は先発のケイを4回途中で代え、以降は小刻みにつないだ。終盤に勝ち越し、巨人のアドバンテージを含め、4勝3敗でファイナル突破を決めた。試合前、三浦大輔監督(50)は「向かっていく気持ちです。戦っていく気持ち。持ってるものを全て出し切る気持ちです」と話した。チームの持てる力を出し切り、つかんだ日本シリーズだ。次は3位からの日本一へ、98年以来26年ぶりの日本一へ、26日からパ・リーグ王者ソフトバンクに挑む。

◆/下剋上\ベイスターズがセ・リーグ3位から日本シリーズ進出パ・リーグ王者に挑む!?プロ野球(2024/10/21)??巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#baystars pic.twitter.com/JSyBHWiQt7

◆DeNAが逆転勝ちでCSファイナルステージを勝ち抜き、17年以来7年ぶりの日本シリーズ出場を決めた。2-2で迎えた9回表2死三塁、牧秀吾内野手(26)が6年ぶりに中継ぎ登板した巨人菅野から三遊間を破る決勝打を放った。公式戦3位のDeNAが17年以来4度目の日本シリーズ出場を決めた。プレーオフで優勝チームを決めた04~06年を含め、公式戦勝率2位以下で出場は9度目となり、3位からは10年ロッテ、17年DeNAに次いで3度目。今季の公式戦は71勝69敗3分け、勝率5割7厘で、貯金はわずか2。シリーズ出場チームでは75年阪急の貯金5、勝率5割2分を下回り、最少貯金と最低勝率だ。また、1位から8ゲーム差は、17年DeNAの14・5ゲーム差に次いで差をつけられたチームになる。シリーズで対戦するソフトバンクは91勝49敗3分けの勝率6割5分で、両チームは貯金差が40、勝率差も1割4分3厘。17年ソフトバンク(貯金45、勝率6割5分7厘)とDeNA(貯金8、勝率5割2分9厘)の貯金差37、勝率差1割2分8厘を上回る「格差対決」となった。

◆巨人がDeNAに逆転負けし、日本シリーズ進出を逃した。3連敗を喫しながら、その後2連勝でアドバンテージを含め3勝3敗で迎えた大一番。引き分けでもCSファイナル突破だったが、9回に痛恨の失点を喫した。2-2の8回から菅野智之投手(35)が6年ぶり、ポストシーズンでは初の中継ぎ登板。8回を無失点に抑え、9回もマウンドに上がったが、2死三塁から牧に決勝の左前適時打を浴びた。菅野が18年以来、ポストシーズンでは自身初の救援登板も黒星を喫し、CS通算5敗目。プレーオフ、CSで通算5敗は斉藤和巳(ソフトバンク)杉内俊哉(ソフトバンク)チェン・ウェイン(中日、ロッテ)の3人に並ぶワーストタイで、セ・リーグでは初めて。

◆巨人戸郷翔征投手が中4日で4回2/3 6安打2失点と力投した。4回まで無失点と粘り、バットでも自身のスクイズで2点目をもたらした。しかし、5回に梶原、森敬、フォードと3連打で2失点を喫し、イニング途中でマウンドを譲った。「最後まで笑顔で終わることができれたら、一番でしたが。この悔しさを糧にして、次は日本一を取れるようにチーム一丸となって頑張りたい」と受け止めた。

◆巨人阿部慎之助監督(45)が、深々と頭を下げた。リーグ覇者として臨んだCSファイナルステージでDeNAに競り負け、敗退した。3連敗からの2連勝でアドバンテージの1勝を含む五分まで押し返したが、最終決戦は1点差で及ばず。「勝たせてあげられなかった。申し訳ない...。それが一番ですね」と自らだけを責めた。死力を尽くした総力戦だった。中4日で戸郷を先発マウンドに送り、同点の8回から中3日の菅野も投入。熟練の"スガコバ"に託したが、9回に痛恨の勝ち越しを許した。起用に悔いはない。だから「選手は批判しないであげてほしい。僕が勝たせてあげられなかった。その批判は受けます」と強調した。最終目標には届かなかった。でも、2年連続Bクラスだったチームはペナントレースを勝ち抜き、大きな成長を示した。試合直後のミーティングでは「優勝した自信というのは持っていてほしい。でも、こういう難しいゲームを勝てなかったという悔しさは、必ず来年につなげてほしい。いろんな分析だったり、自問自答してほしい」とチーム全体に伝えた。就任1年目は149試合を戦い、日本シリーズには届かなかった。「逆王手までいったということもね、すごい収穫だと思います。負けた悔しさはね、その何十倍もあるんですけど」と唇をかんだ。来季も挑戦者として、この悔しさを晴らす。【為田聡史】

◆DeNAが3位からの劇的な下克上を決めた。「2024 JERA クライマックスシリーズ セ」のファイナルステージ最終の第6戦、牧秀悟内野手(26)が同点の9回2死三塁、巨人菅野から左前へ決勝の適時打を放った。ファーストステージから破竹の5連勝で勢いに乗り、2連敗で最終戦までもつれた中、主将の一打で17年以来の日本シリーズ進出を決めた。三浦大輔監督(50)の勝利監督インタビューは以下の通り。-今の心境はいや...本当にありがとうございます。-勝利の瞬間、抱き合っていた選手たちがいっぱいいっぱいのところで気力振り絞って、一生懸命戦ってくれました。-厳しい戦いを制したずっと厳しい戦いが続いている中で、今日も最後の最後までチーム一丸になって戦えたと思います。-3連勝から2連敗して、第6戦を制したリーグ優勝したジャイアンツですから、そう簡単に勝たせてもらえなかったですけど、最後は気持ち1つにして、みんなで勝つことができました。-チームの成長ぶりはリーグ優勝はできなかったですけど、CSから日本一を目指そうと。もう1度ギアを上げて、戦いながら選手みんなが大きく成長したと思います。-7年ぶりの日本シリーズ今はそこまで考えられないですけど...頑張ります!-日本一へ向けて今日も東京ドームだけじゃなく横浜スタジアム、全国から応援ありがとうございました。これで、もう1度、横浜スタジアムで試合ができますので、また熱いご声援よろしくお願いいたします! ありがとうございました!

◆巨人の24年シーズンが終わりを告げた。セ・リーグ王者として臨み、アドバンテージ含む3勝3敗で迎えた第6戦。阿部慎之助監督(45)は、中4日の戸郷翔征投手(24)を先発に指名し、8回のマウンドからは菅野智之投手(35)を中継ぎとして送り込んだ。大接戦の末に土壇場での1点で敗れ、07年、14年に続いて、リーグ優勝を収めながらCSファイナルでの敗退が決まった。阿部監督は選手に最大限の敬意を示しながら、悔しさを語った。日本シリーズ進出を逃したチームは、25年シーズンこそ日本一を目指す。以下阿部監督一問一答-振り返って「勝たせてあげられなかった。申し訳ないわ...。それが一番ですね」-監督として悔しい部分があるとすれば「やっぱりこういう難しいポストシーズン、勝たせてあげられなかったっていうのが...うん、一番ですね」-短期決戦6試合で難しかったことは「調整もそうだし、なかなか思うように機能しなかったなというのもあったし、させてあげられなかったなというのもあった。そこは今のところの反省点ですね」-菅野リリーフ「そうだね。いまミーティングをやったんだけど、総力戦でいってこれが現実だから。優勝した自信というのは持っていて欲しいし、こういう難しいゲームを勝てなかったという悔しさは、必ず来年につなげて欲しいというのは言って今終わったんだけど、それしかないので。いろんな分析だったり、自問自答してくれというのは言いました」-キャンプからの成長を感じた1年だった「結果が全てのプロ野球だし、ここでゼロにはならないと思うけど、成長したところも、たくさんあったのかなって。収穫もたくさんあったんで。選手は批判しないであげて。僕が勝たせてあげられなかったので、そっちの批判は受けます」-あと1歩「そうだね、最初と最後、そんな感じだったね。形はつくってったりして序盤はなかなかタイムリーが出なかったりとか。なんか、最後同じになっちゃったなと思ってね」-CSファイナル初戦から3連敗が「そこが、やっぱ響いちゃいますよね。だけどこうやって逆王手までいったということも、すごい収穫だと思いますし。負けた悔しさはね、その何十倍もあるんですけど」

◆巨人高梨雄平投手が今季に取得した国内FA権について言及した。「まだ自分の中でもよく分かっていないのもあるが、もちろんジャイアンツから、いい評価をしてもらえたら一番うれしい」とした。今季は51試合登板、4勝3敗25ホールドの防御率2・04だった左腕。推定年俸1億2000万円でBランク見込み。試合では5回2死一、二塁から登板し、佐野を中飛に封じた。

◆DeNA伊勢大夢投手(26)が2イニングを無失点に抑え、勝利につなげた。同点の7回、5番手で登板。1死から門脇に二塁打を浴びたが、後続を断った。8回も2安打を許したが、ホームは死守。9回の勝ち越しで勝利投手になった。「踏ん張らないとって気持ちは持ちながら投げました」。日本シリーズへ「ソフトバンク、めちゃくちゃ強い。でも、自分の真っすぐがどれだけ通用するか楽しみ」と意気込んだ。

◆DeNA7年ぶりの日本シリーズを決める決勝ホームは、森敬斗内野手(22)が踏んだ。2-2の9回2死三塁、牧の左前打で生還した。この回、先頭で右前打。犠打で二塁へ進み、桑原の三ゴロで三塁へ。「飛んだ瞬間に絶対いけると。行くふりを見せないようにして(一塁に)投げた瞬間に」。坂本からの送球を捕った一塁岡本和がすぐに三塁へ転送も、セーフ。二走のままなら外野は前進守備のはず。牧の安打で生還はできなかった。失敗を取り返した。初回2死一、二塁で遊ゴロを一塁悪送球。先制を許す失策を犯した。だが、切り替えた。0-2の5回無死一塁で適時三塁打。「取り返したい気持ちが直結したのか分からないですけど。何としても塁に出る気持ちがあったので、いいところに飛んだのかな」。8月に約1カ月の2軍降格。再昇格後は攻守に活躍を続ける。5年目で成長著しい若者は「ここまで来たら優勝するだけ」と頂点を見据えた。

◆巨人主将で4番の岡本和真内野手が、来季リーグ2連覇と日本一へのリベンジを誓った。第6戦では得点圏で迎えた初回と7回の打席では、申告敬遠2つで勝負を避けられ、球場は大ブーイングに包まれた。岡本和は「勝ち切れなかったんで、そこは本当悔しい。まずは、来年連覇っていうのを目指して、その次に日本一になれるように頑張りたい」と宣言した。

◆巨人大城卓三捕手(31)が今季取得した国内FA権について言及した。試合後に「まだ終わったばかりなので...という感じです」。7年目の今季は打率2割5分4厘、3本塁打、27打点だった。

◆ろっ骨を骨折している巨人・吉川尚輝内野手(29)が試合前練習でティー打撃、フリー打撃を行った。「ずっと中で打っていた。いい感じで打てました。できることを準備してやっていきたい」シーズン終盤に内角球を避けようとした際に転倒し、CSファイナルステージ期間は別メニューをこなしていた。グラウンドで試合前の打撃練習に参加するのはこの日が初めてだった。19日に出場選手登録されたが、第5戦まで出場はなかった。

◆巨人・長野久義外野手(39)が第3戦以来、3試合ぶりに「1番・左翼」で先発出場する。第2戦で先発した菅野智之投手(35)、第3戦で先発したグリフィン投手(29)がベンチに入った。

◆勝てば日本シリーズ進出、負ければ敗退が決まる一戦。DeNAは一回2死一、二塁で、遊撃の森敬斗内野手(22)の悪送球で手痛い先取点を献上した。0―0の一回2死二塁で岡本和を第1打席から申告敬遠。1点勝負への強い意志を示したが、続くヘルナンデスの詰まった遊ゴロを捕球した森敬が一塁へランニングスローをするも、ハーフバウンドで一塁オースティンが捕球できず。ボールが転々とする間に二塁走者が一気に生還した。森敬はこのCSで何度も好守備を見せていたが、最終戦で痛恨の失策となった。

◆左手の骨折で離脱している巨人・萩尾匡也外野手(24)が第6戦の試合前、3日連続で円陣での声出し役を務めた。これまでとは異なり、一塁側のカメラマン席から登場。持参したスケッチブックをめくりながら「軽打、繋打、打倒〝KAYだ〟!!」と、、相手先発のDeNA・ケイにちなんだフリップネタでナインを鼓舞した。3連敗を喫した18日夜に亀井コーチから〝緊急招集〟され、ベンチ外の選手による異例の声出しが実現した。故障班は休養日だったが、萩尾は休日返上で東京ドームに駆け付け、チームを盛り上げた。(優)

◆一回に先取点を献上する失策を犯したDeNA・森敬斗内野手(22)が2点を追う五回、右中間を深々と破る適時三塁打を放ち「とにかく走者を進めることを意識した結果、外野の間を抜けてくれた」と拳を握った。0―2とされた直後の五回。先頭の梶原が右前打で出塁し、無死一塁で迎えた第2打席だった。2ボールから戸郷の直球を振り抜き、右中間を真っ二つに破った。反撃の1打点を刻むとともに、快足を飛ばして一気に三塁へ到達。相手内野陣が前進守備を敷く状況を演出し、続く代打フォードの同点打を呼び込んだ。守りでは痛恨の悪送球を犯していた。一回2死一、二塁のピンチでヘルナンデスの詰まった遊ゴロを捕り、そのまま一塁へランニングスローも、送球がハーフバウンドとなり一塁手のオースティンが捕球できず。ボールが転々とする間に二塁走者の生還を許し、手痛い先取点を献上した。短期決戦のCS。大一番を前に、三浦監督は「ミスは出るかもしれないけど、すぐに忘れろ」とナインに伝えた。「ミスして終わりじゃない。短期決戦は切り替えの早さも重要」と語っていた指揮官の思いを、22歳が大舞台でしっかりと体現してみせた。

◆今季途中に新加入したDeNAのマイク・フォード内野手(32)が1点差に迫った五回、代打で同点に追いつく中前適時打を放ち「走者が三塁にいたので、フォークを追いかけないよう高めに目付けをしていた。最高の当たりではなかったが、チームに貢献することができうれしい」とコメントした。1―2とした五回、なお無死三塁の好機に代打で出場。フルカウントから戸郷のフォークボールを捉え、前進守備を敷いていた内野陣の間をしぶとく破った。

◆巨人・菅野智之投手(35)が緊迫した熱戦の空気を変えた。2-2の八回に6番手として登板。先頭の宮崎を投ゴロ、戸柱を二ゴロ、梶原を空振り三振と三者凡退に封じた。同時に出場した捕手・小林との息ぴったりのコンビネーションで、17日からの中3日の登板で完璧な好リリーフを見せた。

◆DeNA・伊勢大夢投手(26)が2―2の七回に5番手で登板。終盤2回を無失点に抑える魂のリリーフを見せた。七回は2死一、二塁のピンチを招くもヘルナンデスを見逃し三振斬り。無失点で切り抜け右拳を掲げた。八回も2安打を許し1死一、二塁とされたが、小林を見逃し三振、立岡を右飛に打ち取り再び無失点で切り抜けた。直後の九回、牧が勝ち越しの適時打を放った。

◆リーグ3位から勝ち上がったDeNAが接戦を制し、7年ぶり4度目(大洋、横浜時代含む)の日本シリーズ進出を果たした。森敬斗内野手(22)が〝神走塁〟で勝ち越し点を呼び込んだ。2―2の九回に先頭で右前打を放ち出塁。犠打で二進後、桑原の三ゴロで三塁手・坂本が一塁へ送球した瞬間に三塁へスタート。際どいタイミングで三塁を陥れ、続く牧が左前に勝ち越し打を放った。

◆9回 DeNA・牧秀悟が勝ち越しの適時打を放ち、一塁上で雄たけびをあげる=東京ドーム(撮影・荒木孝雄)

◆DeNAの主将、牧秀悟内野手(26)が2―2の九回に左前へ勝ち越し打。感情を爆発させ、雄たけびをあげながら一塁へ向かった。2―2の九回2死三塁。救援で2イニング目に入った菅野のカットボールに食らいつき、しぶとく三遊間を破った。DeNAは九回裏を6番手・森原が3人で締め、7年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。日本シリーズは26日に横浜スタジアムで開幕。パ・リーグ覇者のソフトバンクと対戦する。

◆リーグ3位から勝ち上がったDeNAが接戦を制し、7年ぶり4度目の日本シリーズ進出を果たした。主将、牧秀悟内野手(26)が2―2の九回に左前へ勝ち越し打。九回裏を6番手・森原が3人で締め、7年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。日本シリーズは26日に横浜スタジアムで開幕。パ・リーグ覇者のソフトバンクと対戦する。三浦大輔監督(50)の主な一問一答は以下の通り。――今の気持ちは「本当に、ありがとうございます」――試合後、選手と抱き合っていた時の気持ち「選手たちはね、体もいっぱいいっぱいのところ、今日も気力を振り絞って本当に一生懸命戦ってくれてました」――先制されたあと逆転。厳しい試合を制した「ずっと厳しい戦いが続いてる中で、今日も本当に最後の最後までチーム一体になって戦えたと思います」――3連勝したあとの2連敗。苦しんだ中での勝利「やっぱり優勝したジャイアンツですから、そう簡単に勝たせてくれなかったですけども。本当に最後は気持ち一つで、みんなで勝つことができました」――CSでの選手たちの成長「リーグ優勝できなくなった時点で、クライマックスから日本一を目指そうということで。もう一度みんながギアを上げてこのクライマックス戦いながら、選手みんなが大きく成長したと思います」――7年ぶりの日本シリーズ進出「まだ今はね、そこまで考えられないですけれどもね(笑)。また頑張っていきます」――最後に一言「今日もこの東京ドームだけじゃなく、横浜スタジアム、全国から応援ありがとうございました。これでもう一度横浜スタジアムで試合ができますので、熱いご声援よろしくお願いします。ありがとうございました」

◆試合に敗れ、スタンドにあいさつに向かう巨人・阿部慎之助監督(手前左)ら =東京ドーム(撮影・佐藤徳昭)

◆リーグ3位から勝ち上がったDeNAが接戦を制し、7年ぶり4度目の日本シリーズ進出を果たした。DeNAのデータは以下のとおり。?レギュラーシーズン3位のDeNAが対戦成績を4勝3敗(巨人にアドバンテージの1勝)とし日本シリーズ出場を決めた。DeNA(前身を含む)の日本シリーズ出場は、1960年(4勝0敗で日本一)、98年(4勝2敗で日本一)、2017年(2勝4敗で敗退)に次いで7年ぶり4度目。?プレーオフを制した球団が年度優勝となった04-06年のパを含め、レギュラーシーズン2位以下の球団がプレーオフ、CSを勝ち上がって日本シリーズに出場するのは、19年のソフトバンク(2位)以来5年ぶり9度目。DeNAが2位以下で出場するのは、3位だった17年以来2度目。他に公式戦3位から出場したのは05年のロッテだけで、2度出場するのはDeNAが初めて。?DeNAのレギュラーシーズンの勝率は・507(71勝69敗2分けの貯金2)。日本シリーズに出場した球団の中では75年の阪急の・520(64勝59敗7分けの貯金5)を下回り最も低い勝率となる。?プレーオフ、CSにおいて両軍ともに勝てば、日本シリーズ出場となる試合(今回で9度目)で、先に王手をかけたチームが日本シリーズ出場を決めたのは、73年の南海、04年の西武、05年のロッテ、07年の日本ハム、14年のソフトバンクに次いで10年ぶり6度目。セ・リーグ球団ではDeNAが初めて。

◆DeNAは巨人に逆転勝ちで、7年ぶり4度目の日本シリーズ進出を決めた。全6試合で先発マスクを被り好リード、打撃でも本塁打を含む6試合連続安打をマークした戸柱恭孝捕手(34)がMVPに輝いた。山本、伊藤と主力捕手を欠く中で奮闘した戸柱は「本当にほっとして、良かったなと言うのがまず一番でした。一試合一試合を戦っていこうと、バッテリーは特に話していたので。自分がMVPとか目標というよりは、一試合一試合をみんなで戦っていこうとずっとやっていた」と振り返った。今季はレギュラーシーズンでは自己最少46試合の出場に終わったが「今年一年を振り返ると控えというか、サポート役というか、後ろでいくことがやっぱり多かったので。それで一年間ずっと準備をし続けてきて、改めて緊迫した場面で試合に出ると成長できるというか、年齢に関係なく野球人としてすごい成長できるなと思えたこのCSでした」と明かした。前回日本シリーズに進出した2017年も主力としてプレーしていたベテランは「前回はやっぱり2年目だったので、周りが見えていないというか、一生懸命プレーをやっていたんですけど、今回に関してはチーム全体が自分的には見れていますし、投手も野手も。前回と違う感覚でできた」と語った。

◆巨人の船迫が2―2の七回2死満塁で登板し、4番オースティンを低めの変化球で泳がせ三ゴロに打ち取った。堂々とした投球で持ち前の度胸の良さを見せ「厳しい場面だろうと、投げられるだけで感謝。ゼロにつながったから良かった」と振り返った。2年目の今季は51試合に登板し、防御率2・37、22ホールドでセ・リーグ新人王候補に挙がる。「シーズンを通しても火消しの場面では、ほぼほぼゼロで抑えることができていた。そういう面は成長した」と胸を張った。

◆ファーストステージ第1戦で負傷し、左太もも裏肉離れで離脱したDeNAのエース、東克樹投手(28)は東京ドーム内で歓喜の瞬間を迎え「やっぱりうれしさ半分、悔しさ半分という感じですね」と語った。20日にはブルペンで投球練習も行っており「順調というか、かなりハイペースで調整はしているので、無理はしないようにという感じ」と明かした。チームが日本シリーズに進んだことで再び登板の可能性が復活し「もしそういう機会があれば、ここで戦力になれなかった分はしっかりと戦力になれるように調整したい。経験したことがないので、経験できるのであれば自分の野球人生の中でとてもいい経験になると思うので、楽しみながら投げたい」と語った。

◆DeNA守護神の森原が1点差の九回を三者凡退で締めた。肩のコンディション不良で第1戦を欠場するなど、万全ではない中でもチームを日本シリーズに導き「気持ちは勝手にめちゃくちゃ入った。こういう瞬間はほとんどの人は味わえないので、どうせなら楽しもうと。良い環境で投げさせてもらい、感謝です」と感慨深く振り返った。

◆巨人の4番・岡本和は2度敬遠で勝負を避けられ、1安打を放つも、1点を追う九回2死では中飛を打ち上げ、最後の打者となった。日本シリーズ進出を逃し、「勝ち切れなかったので本当に悔しい。来年(リーグ)連覇をまずは目指して、その次に日本一になれるように頑張りたい」と雪辱を誓った。