ソフトバンク(☆3対2★)日本ハム =クライマックスシリーズ3回戦(2024.10.18)・みずほPayPayドーム福岡=
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日本ハム
0020000002511
ソフトバンク
20010000X3710
勝利投手:スチュワート・ジュニア(1勝0敗0S)
(セーブ:オスナ(0勝0敗2S))
敗戦投手:山﨑 福也(0勝1敗0S)

本塁打
【日本ハム】伏見 寅威(1号・3回表ソロ)

  DAZN
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◆ソフトバンクが3連勝で日本シリーズ進出を決めた。ソフトバンクは初回、山川と近藤の適時二塁打で2点を先制する。その後同点を許すも、4回裏に周東が適時打を放ち、勝ち越しに成功した。投げては、先発のスチュワート・ジュニアが5回2失点。敗れた日本ハムは、打線が終盤の好機を生かせなかった。

◆ソフトバンク山川穂高内野手(32)がまた打った。0-0で迎えた初回2死一塁。日本ハム山崎から先制の適時二塁打をマークした。フルカウントからの6球目。真ん中143キロ直球を捉え、ダイビングキャッチを試みた中堅手の横を抜けた。これで3戦連続で打点を挙げ、今ステージはここまで打率6割6分7厘、3本塁打、6打点の大暴れだ。続く5番近藤健介外野手(31)は右翼線を破る適時二塁打を放ち、この回2点を先制した。チームはアドバンテージを含めて3勝0敗とし、4年ぶりの日本シリーズ進出へ王手をかけている。

◆動画は下記Xロゴをクリックすると見られます/頼りになりすぎる\これでCSは3試合連続打点#山川穂高 先制タイムリー2ベース?プロ野球(2024/10/18)??ソフトバンク×日本ハム??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#sbhawks pic.twitter.com/mhsUhprp7V

◆日本ハム伏見寅威捕手(34)が、負ければ敗退の崖っぷちで"今季1号"を放った。2点を追う3回、先頭で打席に立つと、ソフトバンク先発スチュワートの初球を左翼ホームランテラスに突き刺した。伏見は今季レギュラーシーズンで本塁打ゼロ。大事な試合で1発が飛び出し「監督直伝ポイント前打法」とコメントした。伏見に打撃指南したと思われる新庄監督は、ベンチで出迎える際、両手のひらを広げ驚きのしぐさ。チームメートは両拳を握って突き出す"きつねポーズ"。この日、出場戦登録した清水は珍しい白馬のスターホース「ソダシ」の人形を持って、笑顔で出迎えていた。魂の1発だ。14日の試合前練習中にノックの打球が顔面を直撃し鼻骨を骨折。右目まぶたは腫れ上がり、青いあざをつけながら16日のファイナルステージ初戦にフル出場した。17日の第2戦は出場しなかったが、この日は2試合ぶりにスタメンマスクをかぶり、先発山崎と「さちとら」コンビを組んでいる。精神的支柱のアーチに、SNS上では「かっこよすぎる」「伏見寅威しか勝たん」などと、コメントが相次いだ。

◆日本ハム伏見寅威捕手(34)が、負ければ敗退の崖っぷちで"今季1号"を放った。2点を追う2回、先頭で打席に立つと、ソフトバンク先発スチュワートの初球を左翼ホームランテラスに突き刺した。伏見は今季レギュラーシーズンで本塁打ゼロ。大事な試合で1発が飛び出し「監督直伝ポイント前打法」とコメントした。伏見に打撃指南したと思われる新庄監督は、ベンチで出迎える際、両手のひらを広げ驚きのしぐさ。チームメートは両拳を握って突き出す"きつねポーズ"。この日、出場戦登録した清水は珍しい白馬のスターホース「ソダシ」の人形を持って、笑顔で出迎えていた。魂の1発だ。14日の試合前練習中にノックの打球が顔面を直撃し鼻骨を骨折。右目まぶたは腫れ上がり、青いあざをつけながら16日のファイナルステージ初戦にフル出場した。17日の第2戦は出場しなかったが、この日は2試合ぶりにスタメンマスクをかぶり、先発山崎と「さちとら」コンビを組んでいる。精神的支柱のアーチに、SNS上では「かっこよすぎる」「伏見寅威しか勝たん」などと、コメントが相次いだ。

◆日本ハム山崎福也投手(31)が、後がない一戦で3回2/3を3失点(自責2)で降板した。立ち上がりは1回2死一塁から、ソフトバンク山川と近藤に連続二塁打を浴びて2失点。2、3回は3者凡退と立ち直ったが、2-2の4回1死二塁から正木のライナーを三塁手清宮が落球。1死一、三塁から8番甲斐を一邪飛に打ち取ったが、周東に左前適時打で勝ち越しを許し、2番手生田目にマウンドを譲った。チームはシリーズ0勝3敗で、CSファイナルステージ突破には4連勝が条件。土俵際に追い込まれた状況でのマウンドで3回2/3を61球、5安打1四球3失点(自責2)で降板した。

◆日本ハムがソフトバンクに敗れ、シリーズ0勝4敗で敗退となった。先発の山崎は初回にソフトバンク山川と近藤の連続適時二塁打で2点の先制を許した。打線が3回に伏見のソロと万波の適時打で同点としたが、4回1死二塁から正木のライナー性の打球を、三塁手清宮が落球。2死一、三塁から周東に左前適時打を許し、これが決勝点となった。今季はレギュラーシーズンを75勝60敗8分の2位で、6年ぶりのCS進出。就任3年目の新庄剛志監督(52)の下、経験を積んできた若手が力を発揮した。本拠地でのCSファーストステージでは、ロッテに先敗を喫してからの連勝でファイナルステージに逆転進出。勢いを付けて今季14勝の伊藤、同10勝の加藤貴と山崎を敵地のマウンドに送り込んだが、主力の柳田や近藤らが故障から復帰して万全の王者の前に力負けが続いた。新庄監督の来季去就は未定。球団は続投要請する方針だが、新庄監督は「今後の戦い方次第ですね。『(悔しくて)くぅ~』ってなって、やり返したろと思ったら、また(続投が)あるし」と話している。

◆ソフトバンクが無傷の3連勝を飾り、4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。アドバンテージ1勝を含む4勝0敗で日本ハムを下した。ファイナルステージで無傷突破は球団では11年、15年、20年に続き4度目。(20年は3勝制)。主軸で決めた。1回2死一塁で4番の山川穂高内野手(32)が中堅に先制の適時二塁打。なおも2死二塁で近藤健介外野手(31)が右翼線への適時二塁打で続いた。レギュラーシーズンで本塁打、打点の2冠を獲得した山川と首位打者近藤の4、5番コンビで主導権を握った。2-2の4回1死一、三塁では選手会長の周東佑京内野手(28)が勝ち越し打を放った。第1戦で近藤が右足首の捻挫から復活し、左膝の違和感を訴えていた周東佑京内野手(28)も戦列に戻った。5月で右太もも裏を負傷した主砲、柳田悠岐外野手(36)もスタメンに名を連ねた。開幕当初の最強打線がよみがえり、新庄ハムを沈黙させた。セ・リーグのファイナルステージ勝者と26日から頂上決戦に挑む。現在ソフトバンクは18年10月30日の広島戦から日本シリーズで12連勝中だ。19、20年はともに巨人相手に4勝0敗でスイープ。小久保ホークスが球団12度目となる日本一への挑戦権を手にした。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が来季の去就について、明言しなかった。CSファイナルステージ3連敗で、敗退が決定。試合後「今後の僕がどうするかは、(24日の)ドラフト会議が終わったときにしっかり答えを出します。ちょっと待っといてください」と話した。ドラフト会議に出席する意向も示した。球団は、3年目で初のAクラス入りを果たし、現場の采配だけでなく若手選手の育成面でも評価。来季続投を要請する方針を固めていたが、最終判断は本人の意向次第となっている。

◆ソフトバンク山川穂高内野手(32)が、CSファイナルステージの最優秀選手賞に選出された。今CSは全3試合に「4番一塁」でスタメン出場。第1戦で1発を含む2安打2打点をマークし、同2戦は2発を含む3安打3打点の大暴れ。この日は初回に3試合連続打点となる先制適時打を放った。通算打率5割、3本塁打、6打点と打ちまくり。文句なしの大活躍を見せ、チームを4年ぶりの日本シリーズ進出に導いた。移籍1年目の今季は全143試合に4番で出場し、34本塁打、99打点で打撃2冠を獲得。短期決戦でも、主軸の責務を果たした。

◆ソフトバンクが無傷の3連勝を飾り、4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。アドバンテージ1勝を含む4勝0敗で日本ハムを下した。ファイナルステージで無傷突破は球団では11年、15年、20年に続き4度目(20年は3勝制)。ソフトバンクがアドバンテージの1勝を含め4勝0敗。無敗で20年以来4年ぶり21度目の日本シリーズ出場を決めた。日本シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSで無敗の突破は昨年の阪神以来16度目。日本シリーズ出場21度は巨人の36度に次ぎ、西武の21度に並んでパ・リーグでは最多となる。ソフトバンク小久保監督は就任1年目。新人監督のシリーズ出場は21年の中嶋監督(オリックス)以来19人目。無傷でプレーオフ、CSを突破した新人監督は12年栗山監督(日本ハム)15年工藤監督(ソフトバンク)21年中嶋監督(オリックス)に次いで4人目。

◆ソフトバンクが無傷の3連勝を飾り、4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。アドバンテージ1勝を含めて4勝0敗。小久保裕紀監督(53)は優勝監督インタビューで「非常に日本ハムは強い相手で。初戦がポイントだと思ったところでエース有原で取れて。それで非常にいい流れでこのシリーズに入れたと思います」と総括した。インタビュアーの「監督の目には光るものがあるようにも見えますが?」との問いには「いや、ありません」と即答し、球場には笑いが起こった。ファイナルステージで無傷突破は球団では11年、15年、20年に続き4度目となった。(20年は3勝制)。セ・リーグのファイナルステージ勝者と26日から頂上決戦に挑む。12度目の日本一に向けて、指揮官は「(日本シリーズまで)1週間あるんでね。今日の喜びは今日の喜びとして、しっかり切り替えて日本シリーズの準備をしたい。日本一になる。その強い決意を持って挑みたいと思います」と意気込んだ。

◆【パ・リーグ】ソフトバンクがリーグ覇者の威信を示し、4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。日本ハムとのCSファイナルステージ第3戦を3-2で制し、アドバンテージ含めて4勝0敗とストレートで下した。同点の4回に周東佑京内野手(28)が決勝打を放った。日本ハムは新庄剛志監督(52)の就任3年目の大航海が終わった。鼻骨骨折しながら強行出場した伏見寅威捕手(34)の1発など粘り強く戦ったが、リーグ優勝した相手の壁はぶ厚かった。新庄監督は試合後、来季の去就について「今後の僕がどうするかは、(24日の)ドラフト会議が終わったときにしっかり答えを出します。ちょっと待っといてください」と話した。【セ・リーグ】DeNAが3連勝で3勝1敗(巨人の1勝のアドバンテージを含む)とし、17年以来の日本シリーズ進出に王手をかけた。「2024 JERA クライマックスシリーズ セ」ファイナルステージ第3戦で、巨人に2-1で競り勝った。1点を追う4回、タイラー・オースティン内野手(33)が2試合連発となる同点ソロ。5回に相手投手の暴投で得たリードを"マシンガン継投"で守り切った。巨人は4番岡本和真内野手(28)が先制ソロを放ったが逆転負け。セ・リーグ王者が、瀬戸際に立たされた。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます/小久保裕紀監督も満面の笑み\ソフトバンクが3連勝4年ぶりの日本シリーズ出場決定?プロ野球(2024/10/18)??ソフトバンク×日本ハム??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#sbhawks pic.twitter.com/ZMJWdHdDuO

◆ソフトバンクが無傷の3連勝を飾り、4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。試合後の小久保裕紀監督(53)の優勝インタビューは以下の通り。-無傷の3連勝で突破小久保監督 非常に日本ハムは強い相手で。初戦がポイントだと思ったところでエース有原で取れた。それで非常にいい流れでこのシリーズに入れたと思います。-地の利を生かした小久保監督 (レギュラーシーズンの)最終セレモニーの時は超満員のファンで後押しをしてくださいと(お願いした)。本当にその通りに我々を後押ししていただきました。ありがとうございました。-監督の目には光るものがあるように見える小久保監督 いや、ありません(球場は笑いに包まれる)。-試合は初回の山川、近藤のタイムリーで勢いづいた小久保監督 クライマックスファイナルステージは4番山川がどっしりと打線を引っ張ってくれて、けがから復帰した近藤も足の痛みをこらえながら懸命にプレーをしてくれた。-右足首の捻挫から復帰した近藤は4安打小久保監督 1カ月ブランクあったとは思えない。まぁ近藤のバッティングは僕には聞かないでください。分からないので。-想像の上をいっている小久保監督 もちろんです。いつも聞かれるんですけど。レベルが違うので。-選手会長の周東が4回に決勝打小久保監督 彼も今年1シーズンね、足が悪い中、本当に1年間痛みを抱えながら盗塁王も取れて。選手会長としてチームを引っ張ってくれました。感謝しています。-常々野球は投手と話してきた。今日も投手陣が奮闘した小久保監督 今日もヘルナンデス、オスナが3連投。シーズン中もほぼない起用をしたんですけど、今日は勝ってたら今日までは連投でいこうと決めていた。本当に見事に期待に応えてくれたと思います。-短期決戦ならではの采配小久保監督 そうですね。リードした状態で3試合とも迎えられたのでそういう起用になりましたけど。まだまだベンチには劣勢になった時の代打中村晃。結局使わずじまいだったので、日本シリーズで暴れてもらいましょう。-次は日本一をかけた戦いになる小久保監督 今日までの戦いで頭がいっぱいなんで、選手諸君、明日は休みます。ゆっくり休んでください。切り替えて日本シリーズにしっかり準備したいと思います。-全国のファンへ小久保監督 (日本シリーズまで)1週間あるんでね。今日の喜びは今日の喜びとして、しっかり切り替えて日本シリーズの準備をしたい。日本一になる。その強い決意を持って挑みたいと思います。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(25)が雪辱を誓った。この日は「3番三塁」でスタメン出場するも3打数ノーヒット。守りでは4回にソフトバンク正木のライナー性の打球を落球し、決勝点につながる失策を犯した。「やっぱり僕のミスが(CSで)相当点に絡んだので...。もう本当、申し訳ないです。自分が情けないっていうか...。全然打てなかったし、エラーもするし。本当にチームに申し訳ないなっていう思いが強いです」と口にした。18年のルーキーイヤー以来2度目のCS。主軸として臨んだが、相手からのマークも厳しく打率1割台に終わった。「やっぱり自分の力のなさを感じましたし。まだまだだなっていうか、来年やり返すためにまた鍛え直さないとなと思います」と王者へのリベンジを誓った。

◆日本ハム万波中正外野手(24)が、王者ソフトバンクの地力に脱帽した。この日は4回に同点の適時打を放つも及ばず。17日の第2戦では、初回に1番起用に応える二塁打で先制の足掛かりを作った。それでもソフトバンク投手陣の前に、3試合で12打数2安打に抑え込まれた。「なかなか打たせてもらえなかったなと思いますけど。改めてまだまだだな」とシリーズを振り返った。ケガから復帰した柳田や近藤らを加えた万全のソフトバンクに3連敗。「やっぱりもう完敗だなと思いますね、素直にやってみて。やっぱり力の差はあるなと思いました。勢いだけでどうにかなる相手じゃなかった」と脱帽した。早くも来季のリベンジに向けて「みんなで強くなって。他のパ・リーグのチームもそうですけど、ホークスを倒せるようなチームになって、またこういう舞台に帰ってきたいなと思います」と話した。

◆ソフトバンクが周東佑京内野手(28)で日本シリーズ進出を決めた。2-2の4回2死一、三塁。山崎の2球目、高めに浮いたシュートを左翼に流した。CSファイナルステージ2安打で初の適時打。「初戦から何回もチャンスで回してもらった。何回もやられるわけにはいかないと思った」。逆方向への安打は好調のバロメーター。「本当に気持ちいいですね」。選手会長が最高の仕事を果たした。

◆ソフトバンク先発スチュワート投手が5回を2失点にまとめて勝利を呼び込んだ。2点リードの3回に伏見のソロ本塁打などで同点とされたが、勝ち越しは許さなかった。「満足のいく投球ではありませんでしたが、球場の素晴らしい緊張感と雰囲気の中、先発として最低限の仕事はできたと思います」。1番からマルティネス、レイエス、清宮、万波と続いた超重量の上位打線には1安打しか許さなかった。今季9勝とブレークした助っ人右腕が仕事を果たした。

◆ソフトバンク王貞治球団会長(84)もチームのCSファイナル突破に賛辞を贈った。「投打にスキを見せないでね。シーズン中も強かったけど、もっと強いという感じを相手にも与えたよね」。無敗でケリをつけただけに「シーズン以上の戦いができた」と称賛した。古巣巨人はCSファイナルで劣勢。「まだ(可能性は)あるからね。ジャイアンツらしく粘り強く戦ってほしい」とエールも忘れなかった。

◆CSファイナルステージ3連敗で敗退が決まった日本ハム新庄剛志監督(52)が、自身の去就について言及した。「今後、僕がどうするかはドラフト会議が終わったときにしっかり答えを出します。ちょっと待っといてください」。球団は続投要請を行う方針を固め、内々で本人にも伝わっているが、この日は受諾するか否かは明言せず。球団幹部も「今日は何もないです」と試合後に説明し、正式要請も後日となった。しばし、熟考する。24日に都内で開催されるドラフト会議に、新庄監督は「行きます」。来季へ向けて重要な補強手段でもあるドラフト会議に出席するだけに、続投を決断する可能性は高い。ただ、それまでに頭の中を整理する時間を球団からもらった形だ。22年の監督就任以降の3年間の振り返りも含め、来季へ向けた自分の気持ちを確かめた後に「答えます」と言った。就任3年目のシーズンは、自身の去就を決める要素の1つだった「完全燃焼」はできなかった。リーグ王者のソフトバンクにスイープを許して終戦。「シナリオ通り行かなかったですね。まだまだ...凡人やね。もう少し盛り上げたかった」。この日も4番山川、5番近藤を止められず、ミスも失点に直結した。「盛り上げられなかったことの悔しさは、強烈にあります」と素直な気持ちを吐露した。選手たちも強烈に抱えた悔しさは、采配を振った「全て僕のせい」。かわいい選手たちには「成長度は12球団ナンバーワンですよ」と褒めたたえた。足りなかったのは「そりゃ経験が違いますもん。顔ぶれ見たら分かるでしょ。レベルの差は、すごい感じた。ファイターズの選手も今そういう経験をしている途中なんで、こういう時期が必ず来る」。この数日間で4年目のシナリオを描けたら...答えはおのずと出る。【木下大輔】

◆ソフトバンク孫正義オーナー(67)がチームのCSファイナルステージ突破を喜んだ。現地で見届け、「うれしかったですね。最高ですね」と振り返った。今季は4年ぶりのリーグVを果たし、今CSでは2位の日本ハムに3連勝。アドバンテージ1勝を含めて4勝0敗で4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。小久保ホークスの日本一を「もう、心からそう願っています」と期待を寄せた。

◆ソフトバンク山川穂高内野手(32)がCSファイナルステージの最優秀選手賞を獲得した。「出来過ぎかなと...。1打席は1打席だと思って、自分の仕事を全うしようと思っていた。そこはできたので良かったかな」。今ステージは12打数6安打で打率5割、3本塁打、6打点の大暴れ。MVPにふさわしい成績で文句なしの選出だった。この日も流れを呼び込んだ。0-0の初回2死一塁。日本ハム山崎から適時二塁打を放った。「いい反応で捉えることができた」。フルカウントからの6球目、真ん中143キロ直球を仕留めた。ライナー性の打球はダイビングキャッチを試みた中堅手の右を抜けた。先制点をもたらし、これで3試合連続打点。「いい展開にもっていくことができた」と胸を張った。自身の調整を信じて今がある。4日にレギュラーシーズンの全日程が終了。本拠地で調整する主力もいる中、フェニックスリーグへの参加を志願した。首脳陣の中には万が一の負傷を危惧する声もあった。それでも最後は実績十分のスラッガーの意見が尊重された。宮崎では3試合に出場し、うち2試合はDH起用だった。リスクを少なくするための判断。その埋め合わせとしてランメニューを自身に課した。「ランニングもやってきたのでキレが出た」。体との"対話"を続け、納得の状態でポストシーズンに臨んでいる。日本シリーズ進出。山川にとっては初めての大舞台となる。「またちょっと間隔が空くので」。セ・パ頂上決戦へ、さらにベストを追求する。【佐藤究】

◆「大航海」をスローガンに掲げた日本ハムの24年シーズンが終了し、SNS上では新庄剛志監督(52)や選手らに対する感謝の声であふれた。新庄監督就任3年目の今季は、2年連続最下位から75勝60敗8分けの2位で、6年ぶりのCSに進出。就任当初から手塩にかけて育てた万波や水野、田宮ら若手が花開き、郡司や山本、水谷らの移籍組も新天地で結果を残した。さらには苦しんでいた17年ドラフト1位の清宮が規定打席未達ながら打率3割、15本塁打と復活。若手の活躍を22年首位打者の松本剛や宮西、伏見らベテランと、レイエスやマルティネスら助っ人外国人が支えた。ロッテとのCSファーストステージでは王手をかけられてからの連勝で逆転進出。ファイナルステージでは王者の地力に屈したが、「愉しむ」をテーマに掲げて大きな足跡を残した。新庄監督は試合後、来季の去就を「今後の僕がどうするかは、(24日の)ドラフト会議が終わったときにしっかり答えを出します。ちょっと待っといてください」と話した。「X」では「愉しい1年ありがとう!」「来年は優勝」「来年が愉しみ」など、新庄監督や選手に対する感謝の声があふれた。

◆こりゃ強か~! パ・リーグ王者のソフトバンクがクライマックスシリーズ(CS)のファイナルステージで無傷の3連勝を飾り、4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ファイナルステージで無傷突破は20年以来、球団4度目。小久保裕紀監督(53)は勝ちパターン投手の3連投を解禁する執念采配で、「新庄ハム」に一瞬たりとも流れを渡さなかった。圧倒的な強さで頂上決戦に駒を進め、4年ぶり12度目となる日本一を目指す。小久保監督の目は輝いていた。優勝監督インタビュー。「監督の目には光るものがあるように見えるが?」と問われると「いや、ありません」と真剣な顔で即答した。指揮官らしい冷静な回答に、球場は笑いに包まれた。待ちわびた4年ぶりの頂上決戦への切符。小久保監督は勝利に飢えていたナイン、ファンとともに喜びを分かち合った。執念を見せた。「勝っている試合はつぎ込むつもりだった」。勝ちパターンのヘルナンデス、オスナの3連投を決断した。今季は序盤にヘルナンデスが1度だけ3連投。諸事情で日本を一時的に離れるための処置だった。レギュラーシーズンでは基本的に封印してきた采配を大一番の短期決戦で解禁した。「シーズン中もほぼない起用をしたんですけどね。本当に見事に期待に応えてくれたと思います」。3連勝は全て8回ヘルナンデス、9回オスナが締めて勝利。両助っ人は無失点で応えた。「僕は一番、流れを大事にするんで」。逃げ切る流れは手放さない。若き新庄ハムに1勝でも献上すれば勢いづかせる状況でもあった。執念は打順にも表れた。シーズンで2試合しかなかった「6番今宮」を3試合とも続けた。「6番今宮、有りだな」。第1戦で3安打を放ち、指揮官はニヤリ。この日も4回に犠打を成功させ、周東の決勝打が生まれた。「僕は打線の足を引っ張らないように」と指揮官。勢いそのままに無傷の3連勝を決めた。セ・リーグのファイナルステージ勝者と26日から頂上決戦に挑む。ソフトバンクは現在、18年10月30日の広島戦から日本シリーズで12連勝中。頂上決戦で無類の強さを誇ってきた。「日本一になる。その強い決意を持って挑みたいと思います」。王者小久保ホークスが12度目の日本一をつかみにいく。【只松憲】▽ソフトバンク・オスナ(レギュラーシーズンを含め初の3連投で無失点)「小久保監督と倉野コーチの期待に応えることができてよかったよ。3連投はきついところもあるけど、結果が伴ってうれしいね」

◆鍛え直してやり返す-。パ・リーグのCSファイナルステージは、日本ハムが3連敗し、アドバンテージを含め4敗となり、1勝もできないまま終戦が決まった。前夜、今CS初の先制打を放った清宮幸太郎内野手(25)は4打数無安打。4回には自身のミスがきっかけで勝ち越された。夏場から打線をけん引も、悔しい幕切れを猛省。勝負どころでの決定力を磨きなおし、来季の雪辱を誓った。悔しさがにじみ出ていた。敗戦の瞬間、清宮はベンチからしばらく立ち上がらず、歓喜するソフトバンクベンチを、じっとみつめていた。「自分が情けないっていうか。全然、打てなかった」。王者の前に1勝もできずに敗退。無念の思いしかなかった。1点を追う8回1死二塁、ヘルナンデスの152キロの初球に反応も、右飛に倒れた。前日は初回に適時二塁打を放つも、負けたら終わりの崖っぷちで無安打。「なんて言うんすか...まだまだだなっていうか」。相手の山川は2発放った前夜に続き、この日も初回に先制二塁打。近藤は4打数4安打と、同じ中軸として格の違いを、まざまざと見せつけられた。手痛いミスも、あった。4回1死二塁の守備で、正木のライナーを落球。その後2死一、三塁から周東の適時打で勝ち越された。「僕のミスが点に絡んだんで。本当にチームに申し訳ないな、っていう思いが強いです」。1勝、1点を争う、緊迫した場面。断トツでリーグを制した王者は、1回の失態を、見逃してはくれなかった。この痛みこそが成長の糧になる。6年前のCSは1打席立っただけ。二ゴロに倒れ、終わった。今回は打線の中心となり、チームをもり立てたが、そこまでだった。マークされ、レギュラーシーズン同様の打撃を出し続けられなかった。「常に安定していいパフォーマンスを出し続けられる心と技と体が必要だと思う。来年やり返すために、そこをしっかり鍛え直したい」と、来季を見据えた。ロッテとのファーストステージを逆転突破した際は、うれしさのあまり涙がこぼれたが今回、涙はなし。ファイナルステージは悔し涙を流す余地のないぐらい、圧倒された。来季は違う。最後の瞬間まで「泣きべそ清宮」は封印し、必ずてっぺんに立つ。【永野高輔】

◆日本ハム山崎福也投手(31)が大一番で踏ん張りきれなかった。初回に2死一塁から連続長打で2点を失うと、同点の4回2死一、三塁から、周東に決勝の左前適時打を許した。移籍1年目の今季は「僕が入って順位が変わらないのは嫌だった」と10勝でCS進出に貢献。オリックス時代に日本一を経験した左腕は「あのチーム(ソフトバンク)を倒さないと来年優勝できない。もっと成長できるように頑張ります」と前を向いた。

◆日本ハム伏見寅威捕手が"今季1号"を放った。2点を追う3回、先頭で打席に立つと、ソフトバンク先発スチュワートの初球を左翼ホームランテラスに突き刺した。今季レギュラーシーズンでは本塁打ゼロ。大事な試合で1発が飛び出し「感触は完璧。シーズンで1本も打ってないんで、完璧なのか自分でも分からないですけど。でも、何とかしようって気持ちが出た打席だったのかなと思います」と振り返った。

◆【日刊スポーツ西日本写真映像チーム のとっておき映像プレイバック】ソフトバンクがクライマックスファイナルステージを無傷の3連勝で突破!4年ぶりの日本シリーズ進出です。

◆ソフトバンクが4年ぶりの日本シリーズ進出に向けて幸先よく2点を先制した。一回2死一塁で今シリーズ絶好調の4番・山川穂高内野手(32)が右中間への先制二塁打。「大事な先制点を取ることができて良かったです」と振り返った。さらに約1カ月前の右足首のけがから復帰3戦目の5番・近藤健介外野手(31)が変化球を引っ張り、右翼線で跳ねた打球が観客席に入り、エンタイトル適時二塁打となった。「思い切って自分のスイングができました」と汗をぬぐった。4年ぶりの日本一を目指すチームは第1、2戦に連勝し、リーグ優勝チームの1勝のアドバンテージを含め3勝0敗。この試合は引き分けでもファイナルステージ突破が決まる。

◆今季レギュラーシーズンで本塁打がなかった日本ハム・伏見寅威捕手(34)が0-2の三回、追撃のソロ本塁打を放った。チームとしてここまで無安打に抑えられていたソフトバンク先発右腕、スチュワートの初球の直球一閃。左中間のホームランテラス席へ運び「監督直伝ポイント前打法」と振り返った。鼻を骨折しながら出場を続ける扇の要が意地の一発を放った。

◆日本ハム・新庄監督が就任以来、選手に言い続けてきた言葉の一つが「たのしめ!」。今では選手の多くがこのワードを使う中、エースの伊藤はこう言う。「言葉としては簡単かもしれないが、僕はすごく重く捉えている。ワーワーやるたのしさと、プロ野球選手として目の前の一瞬のプレーを本気で心からたのしむのとは違う。いろんなことを考えさせられる言葉」いつしか、伊藤は自身のSNSで「楽しむ」ではなく、「愉しむ」と表記するようになった。「楽しむ」は与えられたことをたのしむ受動的な状態、「愉しむ」は自分の気持ちから生まれる能動的なたのしさ。その違いを差別化するためだ。新庄監督も同様に最近では「愉しむ」を使う。CSのような短期決戦でも自ら「愉しむ」ことによって、守りに入らない。これこそが大舞台を経験したことのない選手への〝魔法の言葉〟の狙いだった。(貴)

◆ソフトバンク・周東佑京内野手(28)が左前へ勝ち越しタイムリーを放った。「絶対にこのチャンスを生かそうと思いました。なんとかきょう突破を決めたいと思います」「9番・中堅」で3試合連続の先発出場。2─2の四回2死一、三塁の2打席目にシュートに食らい付き、前進守備の三遊間を破った。引き分け以上で4年ぶりの日本シリーズ進出が決まるチームは一回に2点を先制したが、先発のスチュワートが三回に伏見のソロ、さらに万波にタイムリーを浴びて2失点。いったんは振り出しに戻ってしまったが、今季41盗塁で自身3度目の盗塁王に輝いたスピードスターが、今シリーズ初タイムリーで存在感を示した。

◆ソフトバンクのカーター・スチュワート投手(24)は5回4安打2失点で力投した。「満足のいく投球ではありませんでしたが、球場の素晴らしい緊張感と雰囲気の中、先発として最低限の仕事はできたと思います」150キロ台中盤の直球で押し込み、カットボール、カーブ、スプリットの変化球などでタイミングを外した。2─0の三回には伏見のソロと万波のタイムリーで2点を失ったが、逆転は許さなかった。2─2の四回には周東のタイムリーで再び勝ち越し、「野手の皆さんの援護に感謝です」とコメントした。

◆ソフトバンクが無傷の3連勝で最後の日本一となった2020年以来4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。一回に4番・山川の右中間適時二塁打、5番・近藤の右翼へのエンタイトル適時二塁打で2点を先制。2─2の四回2死一、三塁では周東が左前へ勝ち越し打を放った。先発のスチュワートが5回4安打2失点で踏ん張り、六回からは尾形、杉山、ヘルナンデス、オスナのリレーで逃げ切った。今季のパ・リーグ王者はファーストステージを勝ち上がってきた日本ハムにスイープを決め、ファイナルステージを突破した。日本シリーズ(4戦先勝)は26日にセ・リーグ出場チーム(巨人かDeNA)の本拠地で開幕する。

◆ソフトバンク・王貞治球団会長(84)が4年ぶり日本シリーズ進出に「シーズン中も強かったけど、もっと強いという感じを相手に与えたし、ファンの皆さんにも感じてもらえた戦いができたのでは」と話した。日本ハムとはレギュラーシーズンでは12勝12敗1分。「決して日本ハムも弱かったわけじゃないんだけど、ほんとに強かったんだけど、やっぱりシーズン中あれだけいい戦いをしてなんだけど、クライマックスシリーズはやっぱりうちがシーズン中以上の力を発揮できたよね」と賛辞を送った。「シーズン初めからどんどんやるに従ってみんな若い選手たちも自信持ってね。 だから今日投げた杉山とか尾形とかも、なんか堂々として投げてたもんね」と選手の成長に目を見張った。選手として、監督としてユニホームを着た巨人はDeNAに敗れ、後がなくなったが、「ジャイアンツはちょっと打てなかったね。でもまだ1つあるからね。ジャイアンツらしく粘り強く戦ってほしいね」とエールを送った。

◆ソフトバンクが無傷の3連勝で最後の日本一となった2020年以来4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ソフトバンクのデータは以下のとおり。?レギュラーシーズン1位のソフトバンクがアドバンテージの1勝を含めて対戦成績を4勝0敗とし、2020年以来4年ぶり21度目(前身を含む)の日本シリーズ出場を決めた。パ・リーグで21度の出場は西武と並ぶ最多回数。セの最多は巨人の36度。?日本シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSを無敗で突破したのは昨年の阪神に続いて16度目。ソフトバンクは11、15、20年に次いで4度目で、過去3度はいずれも日本シリーズを制覇。?小久保監督が就任1年目で日本シリーズへ導いた。新人監督が日本シリーズで指揮をとるのは、21年のオリックス・中嶋聡以来3年ぶり19人目で、無敗でプレーオフ、CSを突破したのは12年の日本ハム・栗山英樹、15年のソフトバンク・工藤公康、21年のオリックス・中嶋に次いで4人目。

◆ソフトバンクが無傷の3連勝で日本一となった2020年以来4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。小久保裕紀監督(53)のインタビューは次の通り。ーークライマックスシリーズファイナルステージを制した小久保監督。おめでとうございます「ありがとうございます」ーー無傷の3連勝で制した「非常に日本ハムは強い相手で、初戦がポイントだなと思って、エース有原で取れて、非常にいい流れでこのシリーズに入れた」ーー地の利を生かした戦い「最終セレモニーで超満員のファンで後押ししてくださいと言って、本当にその通りに後押ししていただきました。ありがとうございました」ーー監督の目には光るもの「いや。ありません」ーー一回は山川と近藤のタイムリーで勢いを付けた「このシリーズは4番山川がどっりしと打線を引っ張って、けがから復帰した近藤も足の痛みを堪えて懸命にプレーしてくれた。それが初回の良い攻撃につながった」ーー近藤は4安打の活躍「1カ月のブランクがあるとは思えない。近藤のバッティングは僕に聞かないでください、わからないんで。レベルが違うんで」ーー四回に選手会長の周東が決勝のタイムリー「彼も足が悪い中、一年間痛みに耐えながら、盗塁王も取れて、選手会長としてチームを引っ張ってくれました。感謝しています」ーー監督は常々『野球はピッチャー』と言っている。リリーフ陣が躍動した「きょうもヘルナンデス、オスナが3連投。シーズン中にほぼない起用をした。勝ってたら連投をしようと思っていて、見事に期待に応えてくれた」ーー短期決戦ならではの戦い方「そう。リードした状態で3試合とも迎えられたので、そういう起用になった。まだまだベンチには劣勢になった時の代打中村晃がいる。日本シリーズで暴れてもらいましょう」ーー4年ぶりの日本一を懸けた戦いが始まる「きょうまでの戦いで頭がいっぱい。選手は明日休みます。ゆっくり休んでください。切り替えて日本シリーズに向けてしっかり準備をしたいと思います」ーー監督としては初の日本シリーズ。意気込みは「1週間ある。きょうの喜びはきょうの喜びとしてしっかり切り替えて、日本シリーズの準備をして、日本一になる、強い決意を持って臨みたい」

◆日本ハムの清宮が痛恨の失策を悔やんだ。2―2の四回1死二塁で、正木の三直を捕球できなかった。二塁走者が飛び出していて併殺を狙えた場面だったが、逆に一、三塁とピンチが広がり、2死後に周東の適時打で勝ち越しを許した。「僕のミスが点に絡んだ。申し訳ない」と力なく話した。ファイナルステージでは1勝もできず、王者の厚い壁に阻まれた。「自分の力のなさを感じた。来年やり返すために鍛え直したい」と雪辱を期した。

◆ソフトバンクのクライマックスシリーズ優勝セレモニーで福岡・久留米市出身の歌手・藤井フミヤ(62)がサプライズで登場。背面に「FUMIYA 0238」が入ったユニホーム姿で自身が作詞作曲をした球団公式歌「勝利の空へ」を熱唱するとスタンドからは盛大な拍手が起こった。芸能界屈指の鷹党で孫オーナーと王会長の2人と熱い握手を交わした。

◆ソフトバンクが無傷の3連勝で日本一となった2020年以来4年ぶりの日本シリーズ進出を決めた。ソフトバンクは勝ちパターンの継投を担うオスナとヘルナンデスが3連投し、1点差で逃げ切った。第1戦の前に、イニングまたぎも辞さない意思を小久保監督に伝え、九回を締めたオスナは「勝つことが一番大事。そこに貢献できたことがうれしい」と右腕を振った。先発のスチュワートは「球場の素晴らしい雰囲気の中、最低限の仕事はできた」と5回2失点と何とか粘ったのも大きかった。監督は「きょうまでは(投手を)つぎ込むと決めていた」と最後まで勝利にこだわる采配だった。

◆短期決戦で、ソフトバンクがレギュラーシーズン以上に強い姿を見せつけた。主砲・山川はCS3試合で12打数6安打、3本塁打、6打点。チームとして4年ぶり、山川としては初めての日本シリーズ進出に貢献した。「うれしく思います。1戦目を取って、2戦目を取って、目の前に見えているものに、いつも通り(向かって)いけた」快音を響かせたのは一回2死一塁。フルカウントから山崎の直球をはじき返した。右中間への打球は中堅手・松本剛のグラブをかすめて、一走の柳田を悠々とかえした。「いい反応でとらえることができた。一打席一打席、自分の仕事を全うしようと思いながら入っていた。それを全うできてよかった」チームでただ一人、全試合出場した4番打者が、レギュラーシーズン終了後に志願して宮崎でのフェニックス・リーグに参加した。8日からの3日間、若手に交じって試合に出場。走り込みや特打を行って、体の切れを出す努力を続けた。「調整できたかどうかは結果で語れるのかなと思う。こういう結果になって、うまく調整できたのかなと思う」山川だけではない。今季終盤に右足首を負傷した近藤も1カ月間のリハビリ調整を経てぶっつけ本番で臨んだ決戦で、この日も一回に適時二塁打を放つなど4安打。3試合で11打数6安打、1本塁打、3打点と猛威をふるった。打つべき選手が結果を出すと、やっぱり強い。小久保監督は「打線が活発で非常にいい流れでこられた」と、コンディションを合わせてきたナインをねぎらった。就任1年目での日本一へ、指揮官は「まずはCSの疲れをいったん取って、いい準備をして来週の土曜日を迎えたいなと思います」と26日を見据えた。相手が決まるまではセ・リーグの戦いは高みの見物だ。MVPを獲得した山川がいる限り、鷹は飛び続ける。(上阪正人)

◆3連敗での終戦。日本シリーズ進出への道が絶たれた日本ハム・新庄剛志監督(52)は大きなため息をついた。「シナリオ通りにいかなかった。まだまだ凡人やね。(打順や投手起用を)全力で考えた結果、こうなったんで全て僕のせい。ソフトバンクとのレベルの差をすごく感じた。盛り上げられなかったことの悔しさは強烈にある」崖っぷちの一戦。今季初めてマルティネス、レイエスの大砲コンビを1、2番で起用し、ファーストステージ第2戦で救援で3回を投げた山崎を中4日で先発に立てたが機能しなかった。ただ、その一方で「成長度は12球団ナンバーワン。ウチの選手も経験を積んでいけば、これ(=ソフトバンク)ぐらいの強いチームになれる。上を向いてやっていってほしい」とナインにはエールを送った。今季の全ての戦いを終え、自身の去就問題にも改めて言及。「今後、僕がどうするかは、(24日の)ドラフト会議が終わったときにしっかり答えを出します。それまで、ちょっと待っておいてください」と話した。レギュラーシーズンを終えた今月8日には「それは今後の(ポストシーズンでの)戦い方次第。完全燃焼したら、もう責任を果たしましたってなるかもしれないし、(悔しくて)くぅーってなって、やり返してたろと思ったら、(来年も)またあるし...」と発言。しかし、CS敗退後にすぐに心は決まらず、あと1週間の熟考期間を置くこととした。ドラフト会議には出席する。球団ではすでに来季の続投を要請する方針を固め、水面下で打診も終えている。続投か、退任か。あとは新庄監督の腹一つだ。(東山貴実)