巨人(★1対2☆)DeNA =クライマックスシリーズ3回戦(2024.10.18)・東京ドーム=
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DeNA
0001100002701
巨人
0100000001511
勝利投手:佐々木 千隼(1勝0敗0S)
(セーブ:森原 康平(0勝0敗2S))
敗戦投手:赤星 優志(0勝1敗0S)

本塁打
【DeNA】オースティン(2号・4回表ソロ)
【巨人】岡本 和真(1号・2回裏ソロ)

  DAZN
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◆DeNAが接戦を制し、日本シリーズ進出に王手をかけた。DeNAは1点を追う4回表、オースティンのソロで同点とする。続く5回には相手の暴投の間に1点を加え、勝ち越しに成功した。投げては、先発・吉野が3回1失点。その後は4人の継投で得点を許さなかった。敗れた巨人は、打線が振るわなかった。

◆CSファイナルステージ第3戦のスタメンが発表された。2連敗を喫し、アドバンテージの1勝を含めても1勝2敗と黒星が先行している巨人は、前日からオーダーを変更した。「1番左翼」に長野久義外野手(39)、「5番一塁」に大城卓三捕手(31)を起用。CSファイナル2試合で、1得点に終わっている打線の起爆剤となれるか。また、坂本勇人内野手(35)はベンチスタートとなった。先発は今季6勝をマークし、ポストシーズン初先発となるフォスター・グリフィン投手(29)。連敗ストップへ、チームを勝利に導く投球に期待がかかる。対するDeNAの野手陣は第1戦、第2戦と不変のオーダーで臨む。先発は今季巨人戦に2試合登板し、防御率1・64の吉野光樹投手(26)が務める。3連勝を飾り、日本シリーズ進出へ王手をかけたいところだ。

◆パリ五輪柔道女子48キロ級金メダルの角田夏実(32=SBC湘南美容クリニック)が始球式を行った。自身の名前にちなみ背番号「723」のユニホーム姿で登場。「まだ心臓がバクバクしてるぐらい、ちょっと緊張しました」と振り返った投球は惜しくもワンバウンド投球となった。それでも「本当にどっか飛んでいかなくて良かった」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。巨人ファンの父親の影響で幼少期は東京ドームへ野球観戦に訪れていたことを告白。「子供の時はよく球場に一緒に連れてきてもらってました。オレンジカラーのメガホンを持って応援しに来てました」と明かした。現状、2連敗と苦しむ巨人に対し「少しでも私のパリオリンピックの金メダルの力を分け与えられたらと思います。本当に頑張ってください。応援しています」とエールを送った。

◆巨人の岡本和真内野手(28)が、先制のソロ本塁打を放った。両チーム無得点の2回無死、DeNA吉野の真ん中高めの146キロ直球を力強く振り抜いた打球は、左翼席中段まで届いた。チーム待望の先制点も、引き締まった表情のままベースを一周。「いい流れを呼び込みたいところでしたし、浮いてきたら積極的にいこうと決めていました。先制できて良かったです」と振り返った。2連敗を喫し、迎えた第3戦。「絶対勝てるように頑張りたいなと思います」と意気込んでいた4番が、第1打席からチームを勢いづけた。

◆DeNA牧秀悟内野手(26)が気迫のダイビングキャッチでピンチを切り抜けた。1点ビハインドの3回、先発の吉野が1死満塁のピンチを招いた。巨人大城卓に対しての2球目、直球をはじき返された。二遊間を抜けようかという強い当たりに、二塁・牧が横っ跳び。ダイビングキャッチで捕球し、二塁へトス。遊撃・森敬から一塁に送られてゲッツーが完成した。今季、シーズンでは12球団ワーストの96失策のDeNAだったが、ポストシーズンに入ってからは4試合で無失策と固い守備で4連勝を収めてきた。

◆DeNAタイラー・オースティン内野手(33)が、2戦連発となる同点ソロを放った。1点を追いかける4回先頭、フルカウントから巨人グリフィンの外角高めの146キロの速球を右翼席に運んだ。「自分が打てる球をしっかり捉えることを意識していました。今シーズンずっと継続してきたことで、ここでいい結果につながって良かったです」17日の第2戦でも、巨人菅野の外角高めの150キロを右中間席に運んだが、リプレー映像のような豪快なアーチだった。2回に巨人岡本和に先制ソロを許したが、「ハマの大砲」が打ち返し、試合を振り出しに戻した。

◆DeNA三浦大輔監督(50)が勝負に出た。オースティンの同点アーチで試合を振り出しに戻した4回。桑原の二塁打と森敬が死球で2死一、二塁となって先発・吉野光樹投手に打席が回ってきた。ここで指揮官は代打フォードを打席に送った。しかし、積極策は実らず、捕邪飛に倒れて勝ち越しはならず。先発の吉野は57球で3回4安打1失点、3奪三振3四球で降板となり、2番手には佐々木が上がった。

◆巨人フォスター・グリフィン投手(29)が4回3安打1失点で降板した。1点リードの4回、先頭のDeNAオースティンにフルカウントから真ん中高めの直球を右翼席へ同点アーチを浴びた。直後の攻撃で、打席が巡ってきたところで、代打・佐々木が告げられて交代となった。来日初のポストシーズンでの登板だったが「ストレートも走っていたと思うし、強い気持ちをもって試合に臨みました。先制点を取ってもらった後の失点は悔やまれます」と、悔しさを残しマウンドを降りた。

◆巨人が痛恨の3連敗を喫し、アドバンテージを含めて1勝3敗となった。2回無死、岡本和真内野手(28)に今CS第1号となるソロ本塁打が飛び出し、待望の先制点を挙げた。 しかし、先発フォスター・グリフィン投手(29)が4回先頭のDeNAオースティンに2戦連発となる同点ソロ本塁打を献上。続く5回には2番手の赤星優志投手(25)が2死三塁から痛恨の暴投で勝ち越し点を許した。8回には2死一、二塁の好機をつくったが、大城卓三捕手(31)が二ゴロに倒れ無得点に終わった。チームはここ3試合でわずか2得点と貧打に苦しみ、日本シリーズ進出へ崖っぷちに立たされた。

◆DeNAが、巨人に3連勝し、対戦成績を3勝1敗(巨人の1勝のアドバンテージを含む)とし、7年ぶりの日本シリーズ進出に王手をかけた。同点の5回、先頭の梶原が左前打で出塁し、二盗を成功。牧の投ゴロで三塁に進み、2死三塁から巨人赤星の暴投で決勝点を奪った。1点を追いかける4回先頭では、タイラー・オースティン内野手(33)が、2戦連発となる同点ソロ。フルカウントから巨人グリフィンの外角高めの146キロの速球を右翼席に運び「自分が打てる球をしっかり捉えることを意識していました」とコメントした。前夜のリプレー映像のような豪快なアーチだった。17日のCSファイナルステージ第2戦では、同点の7回に先頭で打席に立ち、菅野の外角高めの150キロを右中間席に運んだ。この日と同様に内角を狙ったボールが外角高めに浮き、完璧にはじき返した。三浦監督は攻めのタクトを振った。オースティンの同点ソロで試合を振り出しに戻した4回。さらに2死一、二塁から投手の吉野に代打フォードを起用。吉野は3回1失点で57球だったが、好調をキープする助っ人砲で勝負をかけた。捕邪飛に倒れ、勝ち越しは逃したが、攻める姿勢をナインに示した。4回からは継投に入った。2番手佐々木が1回を無失点に抑えると、5回からは3番手中川颯が2回を無失点、7回からは山崎が2回を無失点に抑えた。野手陣も好守で投手をもり立て、1点ビハインドの3回1死満塁では、牧が二遊間のゴロをダイビングキャッチし、併殺で大ピンチを脱出した。投打ががっかりかみ合って、チームは阪神とのファーストステージから5連勝をマーク。3位からの下克上日本一を目指す中、17年以来の日本シリーズ進出に王手をかけた。

◆DeNA山崎康晃投手(32)が、魂の回またぎで2回を無失点に抑えた。1点リードの7回から登板。1イニング目を3者凡退で片付け、2イニング目の8回は2死一、二塁のピンチを背負ったが、大城を二ゴロにねじ伏せ、雄たけびを上げた。三浦監督の攻めの継投も光った。4回の好機では投手の吉野の打席で代打フォードを起用。4回は2番手佐々木が1回を無失点に抑えると、5回からは3番手中川颯が2回を無失点に抑え、バトンを渡した。魂を込めた「ヤスアキの22球」に、DeNAファンが詰めかけた左翼スタンドからは、「ヤスアキコール」が沸き起こった。

◆DeNAが、阪神とのCSファーストステージから5連勝を飾る中、光ったのは5試合連続無失策の守備だった。1点ビハインドの3回1死満塁、大城卓の二遊間への痛烈なゴロを二塁の牧がダイビングキャッチ。素早く二塁へトスし、遊撃の森敬から一塁に送られ、併殺で大ピンチを脱出した。今季、シーズンでは12球団ワーストの96失策を犯したが、阪神とのCSファーストステージから好守を連発。投手陣も好投し、締まった試合で白星を積み重ねる。

◆DeNAが、巨人に3連勝し、対戦成績を3勝1敗(巨人の1勝のアドバンテージを含む)とし、7年ぶりの日本シリーズ進出に王手をかけた。DeNAが3連勝で王手。日本シリーズ出場をかけたプレーオフ、CSで先に王手のチームは今年のソフトバンクまで45チーム中42チームが進出で、突破率は93%。下位チームが先に王手をかけたのは19年ソフトバンク以来9度目で、過去8度のうち12年中日を除く7度が突破。3位チームで先に王手は17年DeNA以来2度目で、今回もDeNAが3位から日本シリーズ進出を決めるか。DeNAは1S<1>戦から5連勝。同一年のCSで5連勝以上は、19年に6連勝のソフトバンク以来4度目。DeNAでは初で、3位チームの5連勝も初めてになる。敵地で5連勝は18~19年に7連勝したソフトバンク以来2度目で、セ・リーグでは初めて。

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます/下剋上が見えてきた\3試合連続で接戦をものにしたベイスターズ日本シリーズ進出に王手!?プロ野球(2024/10/18)?? 巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#baystars pic.twitter.com/2vX9UsJ4yQ

◆動画は下記X(エックス)のロゴをクリックすると見られます/リーディングヒッターが止まらない\今日も打った #オースティン同点ホームラン!?プロ野球(2024/10/18)?? 巨人×DeNA??Live on DAZN#DAZNプロ野球 #ここがMAX#baystars pic.twitter.com/X7EmwwGmQ1

◆DeNAが巨人に3連勝し、対戦成績を3勝1敗(巨人の1勝のアドバンテージを含む)として、7年ぶりの日本シリーズ進出に王手をかけた。2回に巨人岡本和に先制ソロを許したが、逆転で接戦を制した。三浦大輔監督(50)は「先制はされましたけども、本当よく守ったと思います、今日も」と振り返った。中でも指揮官がたたえたのが、3回の二塁牧秀悟の好守備。1死満塁のピンチで、巨人大城卓の二遊間への強い打球を横っ跳びでダイビングキャッチし、二→遊→一の併殺を完成させた。「本当、スーパープレーですよ。あのプレーでね、またチーム、ベンチも盛り上がりましたし、もう最高のプレーしましたね」と興奮を隠せなかった。守備から流れを呼び込んで直後の4回、オースティンが同点ソロを放った。4回から救援したリリーフ陣も、4投手が無失点でリレー。「みんながみんなカバーしてカバーして、よく守ったと思います。全員が腹をくくって、今日の試合、絶対勝つんだという気持ちでね、各自の仕事をよくやってくれました」と話し、「また今からね、明日に向けてしっかり準備したいと思います」と締めた。

◆巨人岡本和真内野手(28)が放った待望のアーチも空砲となった。2回先頭、初球の直球を悠然と見送ると、2球目の高めにきた同じ直球に反応。左翼席中段に今CSチーム1号となる先制ソロを運んだ。一方で、3回と8回の得点圏では、立て続けに申告敬遠で勝負を避けられた。崖っぷちに立たされ「まだ決まったわけじゃないですし、最後まで何が起こるか分からないので頑張ります」と奮い立たせた。

◆静まりかえった巨人ベンチに重苦しい空気が漂った。無風のまま終わってしまうのか。レギュラーシーズン3位で勝ち上がってきたDeNAに3連敗を喫し、王手をかけられた。3試合でわずか2得点。湿ったバットが打線を鈍化させた。試合直後の取材で阿部慎之助監督(45)は感情を押し殺し、震える声で言った。「なんとか粘っていたけどね。あとはもう、意地を見ましょう。それだけです。以上」。15秒足らずで取材を打ち切り、足早に引き揚げた。気持ちだけで勝てるほどプロの世界は甘くない。技術、戦略、データ、駆け引き、そのすべてがトップ・オブ・トップでぶつかり合う。長野を1番に据え、丸を3番に動かした。坂本をベンチスタートさせ、4番三塁に岡本和、5番一塁で大城卓を起用。日替わりオーダーでもがいた。勝負の分かれ目は球際に凝縮された。同点の5回2死三塁、2番手赤星のオースティンへのカウント2-2からの5球目だった。外角を狙った直球を引っかけ、痛恨の暴投で決勝点を献上した。6回無死、宮崎の一塁線後方への飛球を背走で追った二塁手の中山はグラブに当てるも二塁打。9回1死、桑原の三遊間の打球も遊撃手の門脇のグラブの先っぽをかすめて二塁打。いずれも失点には結びつかずも、反撃ムードへの演出にもならなかった。CSファイナルステージを4連敗で敗退となれば、14年以来の屈辱となる。一方で12年は、中日に3連敗からの3連勝で逆転突破を果たし、日本一まで上り詰めた。負ければ即敗退と文字通り後がない。あとは、もう意地を見せるしかない。それだけだ。【為田聡史】

◆DeNAタイラー・オースティン内野手(33)が、2戦連発の同点ソロを放った。1点を追う4回先頭、巨人グリフィンの外角高めの146キロの速球を右翼席に運んだ。17日の第2戦でも菅野の外角高めの150キロを右中間席に運んだが、リプレーのような豪快な1発だった。前夜は観戦に訪れた愛妻にアーチを届けたが、この日は訪れず。「美容院の予約があって、そっちが大事だと。ただ、ハイライトで映像は見てくれた」と笑顔で話した。

◆DeNA 4試合連続スタメンマスクの戸柱恭孝捕手(34)が、投手陣を好リードで導いた。先発吉野が3回1失点で降板し、4回以降は4投手で無失点に抑えた。「本当に投手陣がよく頑張ってくれた。ヤス(山崎)も気持ちを出して抑えてくれた」と称賛。捕手陣の山本、伊藤を故障で欠く中、ベテランの経験や技術を凝縮したプレーで存在感を発揮している。

◆巨人5番大城卓三捕手(31)が痛恨の併殺打に倒れ、好機を逸した。1点リードの3回1死、4番岡本和が申告敬遠による満塁のチャンス。2球目の直球を引っかけた。1点を追う8回にも申告敬遠で、2死一、二塁での勝負を仕掛けられ、再び二ゴロ。初戦に続くスタメン出場で2試合連続無安打に終わり「また明日頑張ります」とだけ話した。

◆ソフトバンク近藤健介外野手が4安打で完全復活をアピールした。初回、4番山川が先制二塁打を放つと、右翼線へエンタイトル二塁打で山川を迎え入れた。「打ったのはチェンジアップです。先制した直後で思い切って自分のスイングができました」。第2打席以降も3本のヒットを重ねて圧倒。右足首の故障で出場も危ぶまれたCSファイナルだったが、3戦連続安打で11打数6安打、1本塁打。打率5割4分5厘と驚異的な数字を残した。

◆DeNAが守り抜いた。「2024 JERA クライマックスシリーズ セ」のファイナルステージ第3戦で巨人に1点差で勝ちきった。2回に先制されるも、中川颯投手(26)、山崎康晃投手(32)がともにイニングまたぎで2回無失点ずつに封じるなど好リリーフ。守備でも牧秀悟内野手(26)、森敬斗内野手(22)が好守を見せてロースコアゲームを制した。ポストシーズン5連勝と猛烈な勢いは止まらず。アドバンテージ含めて3勝1敗とし、17年以来7年ぶりの日本シリーズ進出まであと1勝に迫った。鉄壁の守りで勝ちきった。1点ビハインドの3回1死満塁、内野は前進守備を敷かない。牧が巨人大城卓の二遊間への当たりに飛び付いた。「次の1点で勝負が決まると思ってた」と気迫あふれるダイビングキャッチで二塁にトスし、併殺を完成させた。三浦監督も「ビッグプレーでした。いっぱいいっぱいの中で流れを引き寄せてくれて昨日に引き続き、よく守ったと思います」と感謝した。リリーフもしのぎきった。4回を佐々木が無失点、5、6回は中川颯が打者6人を完全投球。7、8回は山崎が気迫の投球で役割を全う。9回は森原が締めて1点差を守り切った。山崎は「ブルペンでも『誰が行くか分からないぞ』と声が飛んでますし、みんなで1つの目標に向かってやっている」と一丸でつないだ。指揮官が重視する凡事徹底の精神が形になりつつある。「27個のアウトを1つ1つどれだけ大事にできるか。取れるアウトをとらないと、相手の打順の巡りも良くなって終盤に響いてくる」とシーズン中から繰り返してきた。8月には平凡なゴロを野選で失点を招いた森敬には「ああいうプレーをしていたら試合には出られない」と即座に2軍調整を命じたこともあった。それでも森敬は2軍で毎日の"個別特守"で基本から見直し、この日も好プレーと強肩を披露して堅固な守備で貢献した。今季、チーム防御率はリーグワースト2位の3・07で96失策は12球団ワースト。点を取られても圧倒的な攻撃力で打ち勝ってきた。しかし、CSに入ってからは5試合で6失点、失策は0。牧は「シーズン中は投手に申し訳ないプレーばかりだった。(今は)打ち取った球をアウトにとるという守備の鉄則をできている」とうなずいた。三浦監督も「一体感を持って全員が集中できているのが大きい」と評価した。日本シリーズまであと1勝、全員で勝ちきる。【小早川宗一郎】▽DeNA中川颯(1点リードの5回から登板し、2回を無失点)「中11日空いてたので、少し不安な気持ちもありましたけど、とばさん(戸柱)がしっかりリードしてくれたので、信じてしっかり腕を振った」

◆巨人大勢投手(25)がCS初登板を果たし、1回無失点に抑えた。1点ビハインドの9回から登板。先頭のDeNA宮崎を空振り三振に打ち取るも、続く桑原の二塁打、森敬の右前打と二盗で1死二、三塁のピンチを招いた。それでも、戸柱と代打・筒香を連続三振に抑えピンチを脱出。「3者三振とか取って流れ持っていきたかったけど、ピンチ作っちゃったので。でも短期決戦なので内容より結果の方が大事になってくるのかなと思ったので、0に抑えられたのが良かったです」と振り返った。チームは3連敗を喫し、アドバンテージの1勝を含めても1勝3敗。日本シリーズ進出に向けて崖っぷちの状況となったが「(やることは)変わらず目の前のアウトをしっかり3つ取って、勝ちに貢献できたらいいなと思います」と決意を示した。

◆チーム最年長の巨人・長野久義外野手(39)が「1番・左翼」で先発する。1番に座っていた丸佳浩外野手(35)が「3番・左翼」で出場する。

◆巨人・岡本和真内野手(28)が先制の1号を放った。0-0で迎えた二回先頭。DeNA・吉野が投じた高めの直球を捉え、左翼席上段までかっ飛ばした。打球速度170㌔、120メートルの特大弾。ポストシーズンでは、3本塁打を放った2019年のCS以来、5年ぶりの一発。2試合でわずか1得点と打線の奮起が求められる中、主砲が値千金の一発で貴重な先制点を挙げた。

◆DeNAの主将、牧秀悟内野手(26)が「2番・二塁」で出場。三回にビッグプレーでチームのピンチを救った。0ー1の三回、4番岡本和を申告敬遠し1死満塁の大ピンチ。5番大城卓が捉えた中前へと抜けようかという鋭いゴロに、牧が横っ飛びで好捕した。すぐさま二塁へトスし、一塁へ転送されて併殺が完成。無失点で切り抜け、牧は拳を握った。シーズンではリーグワースト2位の18失策に終わったが、17日に続き大一番で好守備を見せた。

◆DeNAのタイラー・オースティン内野手(33)が1点を追う四回、右翼席へ2試合連発となる2号ソロを放った。前日の第2戦では七回に決勝弾。この日は満塁のピンチを脱した直後の四回、先頭でグリフィンの高めの直球を振り抜き、逆方向となる右翼席へ同点弾をたたきこんだ。

◆パリ五輪柔道女子48キロ級で金メダルを獲得した角田夏実(SBC湘南美容クリニック)が始球式に登場。ワンバウンド投球を披露し、「心臓の鼓動が聞こえるくらい緊張しました」と笑顔で振り返った。幼少期から球場に足を運ぶ巨人ファンで、この日に向けて公園などで練習してきた。「記憶がないですけど、投げられたという安心感があります。どこかに飛んでいかなくてよかった」と胸をなでおろした。

◆高卒5年目の巨人・井上が19日の第4戦に先発する。6月頃から先発ローテーションに定着し、キャリアハイの8勝を挙げた左腕はCS初登板に向け「一球一球に対してのプレーの重みはシーズン中より大きいと思うが、そこを不安に思ってもしょうがない。いつも通りに投げたい」と力を込めた。

◆戦っているのは、選手たちだけではない。DeNAはCSを戦うチームのもとへ、球団事務所で働く約70人の職員による寄せ書きメッセージパネルが届けられ、甲子園、東京ドームのベンチ裏とブルペンの目につくところに置かれている。「全員で勝ち切る」をテーマに、現地で直接サポートはできなくても勝利を後押ししたいという職員たちの思いで実現。「横浜で待ってます!」「苦しいときはハマスタの声援を思い出してください!」などの熱いメッセージが込められた。主将の牧は「やっぱり選手だけじゃなく、今ここにいるメンバー以外の方にも応援していただいていることは本当にありがたいし、そういう気持ちを忘れずに阪神戦から戦えている」と感謝していた。(日)

◆DeNA・ジャクソンが19日のCSファイナルステージ第4戦に先発する。13日の阪神とのファーストステージ第2戦にCS初登板先発し、六回途中1失点、9奪三振の快投で白星。そこから中5日での登板に「うまくリカバリーできている。きょう(18日)いけと言われたらいけるくらい体の状態はいい。(チームが)攻守に勢いがあるので、それに乗っていきたい」と語った。

◆昨オフにオリックスを自由契約となり今季、DeNAに加入した下手投げ右腕、中川颯投手(26)が2―1の五回に3番手で登板。CS初登板で2回を完全投球、3奪三振の好リリーフを見せた。五回に相手の暴投で1点を勝ち越した直後、マウンドに上がった中川颯は1番からの上位打線を三者凡退斬り。回をまたいで六回も続投し、大城卓、中山を連続三振に仕留めるなど全く相手を寄せ付けなかった。

◆DeNA・山崎康晃投手(32)が1点リードの七回に4番手で登板。魂の回またぎで、2回を無失点に抑えてバトンをつないだ。七回先頭の岸田を二ゴロに仕留めると、続く門脇と代打秋広は2者連続の見逃し三振に仕留めた。続投した八回は先頭の長野に左前打を許し、そこから2死一、二塁と一打逆転のピンチを招いたが、大城卓を二ゴロに打ち取り無失点で切り抜けガッツポーズを見せた。

◆巨人はまたも惜敗で3連敗。アドバンテージの1勝から上積みできず、崖っぷちに立たされた。阿部慎之助監督(45)は「(選手は)何とか粘っていたけどね。あとはもう、意地を見ましょう。それだけです」と答えると、次の質問が飛ぶ中で右手を上げて会見場を後にした。丸をシーズン中からの〝定位置〟1番から3番へ動かし、1番にチーム最年長39歳の長野を置く打線を組んだ。ただ、計5安打で二回に4番・岡本和が左越えへの先制ソロで奪った1得点のみ。3試合で計2得点と貧打は続く。岡本和は2度、敬遠四球で勝負を避けられた。「5番・一塁」で起用した大城卓は2度の満塁機で凡退。3試合を通して5番打者に安打がない状況だ。

◆DeNAは1点を追う四回、オースティン内野手(33)が2試合連続となるソロ本塁打を右翼席へ放ち同点に追いつくと、2死三塁、打者・オースティンの場面で巨人・赤星が暴投。三走・梶原昂希外野手(25)が勝ち越しのホームを踏んだ。先発の吉野光樹投手が3回1失点で降板すると、その後は救援陣が無失点リレーを見せ、3連勝。日本シリーズ進出に王手をかけた。三浦大輔監督(50)の主な一問一答は以下の通り。--試合を振り返って「先制はされましたけども、今日も本当によく守ったと思います」--三回一死満塁で牧のファインプレーで併殺「本当、スーパープレーですよ。あのプレーでね、ベンチも盛り上がりました。もう最高のプレーをしましたね」--直後にオースティンが同点弾「牧が作った流れで、オースティンが一発で追いついてくれましたし、ベンチを最高の状態にしてくれましたよね」--1点差という中で、リリーフ陣が点を与えなかった「皆がいい準備をしてくれて、回またぎもしてくれましたし、みんなでカバーしてよく守ったと思います」--チームの雰囲気は「全員が腹をくくって絶対勝つんだっていう気持ちで、各自の仕事をよくやってくれました」--日本シリーズ進出へ王手「また今から明日に向けてしっかり準備したいと思います」

◆試合に勝利し、スタンドに手を振るDeNA・三浦大輔監督(中央)=東京ドーム(撮影・佐藤徳昭)

◆DeNA・中川颯投手(26)が2―1の五回に3番手でCS初登板。2回を完全投球、3奪三振の好リリーフを見せ「左が課題と言われるけど、それも打ち取ることができて、相手の裏をかく投球ができた」とうなずいた。昨オフにオリックスを自由契約となり加入した右腕は新天地での登板に「過去3年間、オリックスに在籍していたときは画面の前ですごい悔しい思いをしていたので、いざCSファイナルの舞台でこういう投球ができて、オリックスのときから応援してくれているファンの方にもいい姿を見せられたかなと思います」と語った。

◆DeNAのタイラー・オースティン内野手(33)が1点を追う四回、グリフィンの高めの直球を右翼席へ、2試合連発となる同点ソロを放ち「いい感覚で打つことができた。グリフィン投手が好投手で今季全然打つことができなかったので、チャンスがある球がきたらしっかり仕留めようと打席に入った」と拳を握った。第2戦では、夫人でモデルのステファニー・ダナさんが観戦する前で決勝弾を放ったが、この日は「奥さん、今日は試合を見に来ていないです。美容院の予約があって、そっちの方が大事だと思うので。ただ、ハイライトで自分のホームランシーンを見たという連絡は受けました」と笑顔で明かした。

◆DeNAが救援陣の奮闘で逆転勝ちした。四回にオースティンの同点ソロ本塁打の後、2番手の佐々木が1回、中川颯と山崎が2回無失点。九回は森原が締め、五回の暴投による勝ち越し点を守った。DeNAのデータは以下のとおり。?レギュラーシーズン3位のDeNAが対戦成績を3勝1敗とした(巨人にアドバンテージの1勝)。日本シリーズ出場を懸けたプレーオフ、CSで先に王手をかけたケースは今季のソフトバンクを含めた45度のうち、日本シリーズ進出が42度で突破率93・3%。逃したのは1977年のロッテ、2010年のソフトバンク、12年の中日の3度。2位以下の球団が先に王手をかけたケースは、過去8度のうち日本シリーズ進出が7度で突破率は87・5%。?同一年のプレーオフ、CSで5連勝以上したのは19年のソフトバンク(ファーストS第2戦-ファイナルS第4戦)以来5年ぶり4度目。ファーストS第1戦から5連勝は最多タイで、07年の中日、14年の阪神(1分けを挟む)に次いで10年ぶり3度目。5連勝以上した球団はいずれも日本シリーズに進出。?同一年のプレーオフ、CSで3試合の合計失点が2以下だったのは21年のヤクルト(巨人とのファイナルS第1-3戦、0→0→2)以来3年ぶり4度目。最少は14年の阪神(広島とのファーストS第1戦-巨人とのファイナルS第1戦、0→0→1)がマークした計1失点。

◆DeNAの牧が二塁の好守で流れを呼び込んだ。0―1の三回1死満塁のピンチで、大城卓の中前へ抜けそうな強い打球を横っ跳びで好捕。素早く森敬に送って併殺を完成して追加点を与えず、直後のオースティンの同点ソロにつなげた。チームの今季失策数96は12球団ワースト。牧も18個を記録したが、CSでは安定した守備を見せており「投手に申し訳ないプレーばかりだったが(CSでは)エラーをしない、打ち取ったアウトを取るという守備の鉄則を一試合ずつ集中してできている」と胸を張る。三浦監督は「スーパープレー。あれでチームも盛り上がった」とたたえた。

◆セ・リーグ覇者が、まさかの3連敗で崖っぷちに立たされた。2試合続けて1-2の惜敗。巨人・阿部慎之助監督(45)は「(選手は)何とか粘っていたけどね。あとはもう、意地を見ましょう。それだけです」と最初の質問に答えると、右手を上げて会見場を後にした。不動の1番打者だった丸を3番へ動かし、いつもは〝代打の切り札〟の長野を1番に置いたが、4番・岡本和が二回に放った先制ソロ本塁打の1得点のみ。今季チームトップの154安打を放った正二塁手・吉川の不在も響き、3試合で計2得点。五回に2番手・赤星の暴投で決勝点を献上した投手陣は責められない。岡本和が2度、敬遠四球で歩かされた中、「5番・一塁」で先発した大城卓は2度の満塁機で凡退。3試合を通して5番打者が11打数無安打。主砲と勝負させるためにも岡本和の次打者が鍵になる。二岡ヘッド兼打撃チーフコーチは「今いるメンバーでやるしかない。明日、勝つだけ」と前を向いた。クライマックスシリーズファイナルステージで4連敗して敗退となれば阪神に〝下克上〟を食らった2014年以来。12年には中日に3連敗した後に3連勝を飾り、日本一まで駆け上がった。伝統球団の〝意地〟にかけて、起死回生を図る。(谷川直之)

◆「2024 JERA クライマックスシリーズ(CS) セ」はファイナルステージ第3戦が行われ、レギュラーシーズン3位のDeNAがリーグ王者の巨人に2-1で競り勝ち、3連勝を飾った。巨人の1勝のアドバンテージを含めて通算3勝1敗とし、2017年以来、7年ぶりの日本シリーズ進出に王手をかけた。牧秀悟内野手(26)が好守でナインをもり立て、三浦大輔監督(50)は四回から継投に入り5投手のリレーで守り勝った。どよめきが静まらない。東京ドームを飲み込んだ大観衆の熱気が、プレーのすごさを物語った。気迫のこもった好守で勝利の立役者となった牧が、額に浮かぶ汗を拭った。「次の1点で勝負が決まるぐらいの展開だった。追加点を取られなくてよかった」0―1の三回だった。チームは1死二、三塁から岡本和を申告敬遠で歩かせ、大城卓との勝負を選択。内野は前進守備を敷かず、併殺を狙った。中前へ抜けそうな痛烈な当たりが飛ぶ。牧は横っ跳びでつかむと、素早く森敬へトス。4―6―3の併殺を完成させ、直後のオースティンの同点ソロを呼び込んだ。三浦監督は「スーパープレー。チームが盛り上がった」と絶賛し、牧は「ホームではなく後ろでのゲッツーの指示を出してくれた。監督が二遊間を信頼してくれて、ああいうプレーにつながった」とうなずいた。闘志はナインに乗り移った。指揮官は先発の吉野を三回で降板させ、四回から継投へ。五回から3番手で登板した中川颯が2回を打者6人でシャットアウトするなど、佐々木、山崎、森原がスコアボードにゼロを並べ、打線は五回に暴投で勝ち越した。今季のチーム防御率3・07はリーグ5位、96失策は12球団ワーストと守りを課題としてきた。一方、CSでは5試合で計6失点、無失策と守備が安定。三浦監督は「全員が一球に集中している。ブルペンとベンチが同じ熱量で戦えている」と一体感を要因に挙げる。チームの教訓がある。7月7日の阪神戦は勝利まで1死に迫りながら逆転サヨナラ負け。4失策がいずれも失点につながった。この試合でゴロをファンブルするミスを犯した牧は「一つのアウトを取る。守備の鉄則を意識し、一試合一試合に集中できている」と短期決戦に臨んでいる。レギュラーシーズンで一度もなかった巨人戦の3連勝を飾り、ポストシーズン5連勝。「3位からはい上がってきて、みんなに強い気持ちがある」。主将を中心に結束するベイスターズが、日本シリーズまで駆け上がる。(鈴木智紘)

◆魂の回またぎだった。DeNA・山崎康晃投手(32)が2―1の七回に4番手で登板。2回無失点でリードを守り「いろんな人のエネルギーがマウンドに集中して力を発揮できた。リリーバーの真骨頂。クローザーで学んだ耐えしのぐこと、みんなのバトンをつないで投げることの喜びを感じながらマウンドに立てた」と胸を張った。七回を三者凡退斬り。ベンチへ戻ると、コーチから「康晃で、ここはかけるぞ」と声を掛けられ「行かせてください」と即答した。続投した八回に2死一、二塁のピンチを招いたが、大城卓を二ゴロに打ち取り力強くガッツポーズ。待ち受けた筒香と熱く抱き合った。通算231セーブを誇る右腕も、10年目の今季は早い回の救援や緊急時には初先発も務めた。右腕の献身に小杉投手コーチは「チームにとっても本人にとっても大きな登板。いろいろ思うところもある中でああやってカバーして、あれを見てみんな一体感が生まれた」とねぎらった。筒香、戸柱、桑原ら前回、日本シリーズに進出した2017年を経験している選手たちが輝く中、山崎も存在感を示した。7年前を知る選手たちが、再びチームを頂上決戦へと導く。(浜浦日向)

◆巨人からすれば、痛かったのは三回1死満塁。大城卓の中前へ抜けるかという痛烈なゴロを二塁・牧に好捕されていなければ、展開も大きく変わったことだろう。あの併殺で得点を阻まれたことで、どんどん1点の重みがのしかかってきた。ただし、だ。全体的にバッターのレベルが下がっているのも、まぎれもない事実。レギュラーシーズンから口酸っぱく指摘してきたように、ホームランを20本も30本も打てるのは岡本和しかいないのに、誰が出てきても、ブリブリ振って、打とうとするばかり。これでは打線は機能しない。せめて1人くらい、セーフティーバントを試みるとか、ホームベースにかぶさって構えて、ボールにぶつかってでも出塁しようとか、考えないものかね。何か行動を起こさないことには、きっかけなどつかめやしない。DeNAはここにきて、確かに「投・打・守」のバランスが良くなっている。それでも、レギュラーシーズンでは5連勝したら5連敗してしまうチームだった。この流れを切らさず、一気に第4戦で決めたいよね。そして、だからこそ、巨人も諦めず、死に物狂いで巻き返さないといかんよね。(サンケイスポーツ専属評論家)