楽天(☆2対0★)日本ハム =リーグ戦25回戦(2024.10.08)・楽天モバイルパーク宮城=
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日本ハム
0000000000700
楽天
00020000X2600
勝利投手:瀧中 瞭太(4勝6敗0S)
(セーブ:藤平 尚真(0勝1敗1S))
敗戦投手:伊藤 大海(14勝5敗0S)
  DAZN
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◆楽天は0-0で迎えた4回裏、小郷の適時二塁打と浅村の犠飛で2点を先制する。投げては、先発・瀧中が7回無失点の好投で今季4勝目。敗れた日本ハムは、打線がつながりを欠いた。なお、この試合で楽天・辰己が外野手としてシーズン392刺殺をマークし、プロ野球新記録を達成した。

◆楽天辰己涼介外野手(27)が、外野手のシーズン刺殺数で76年ぶりにプロ野球新記録を打ち立てた。試合前時点で389刺殺。4回に日本ハム清宮、伏見の中飛をなんなく捕球し、1948年に青田昇(巨人)が樹立したプロ野球記録の391刺殺に並んだ。さらに5回には松本剛の中飛をキャッチし、392刺殺で単独トップに浮上した。守備範囲の広さに定評がある辰己は、3年連続でゴールデングラブ賞を受賞している。「守備の人としてシーズンの結構序盤からその記録を超えたいと思ってやってきた。今までの外野手の中で一番うまいということを証明するために絶対に塗り替えたい」と試合に臨み、大記録を作った。刺殺 野手がフライやライナーを捕球してアウトにしたり、送球を受けて打者や走者をアウトにした時、または走者にタッチしてアウトにした場合などに記録される。外野手の刺殺はフライやライナーの捕球がほとんどで、守備範囲の広さを表す。三振が少ない時代には多く記録され、過去の外野手歴代5傑は全て1940年代の選手だった。辰己が3刺殺をマーク。今季の刺殺が392となり、48年青田(巨人)の391刺殺を抜き、外野手シーズン最多刺殺のプロ野球記録を76年ぶりに更新した。なお、辰己は補殺5、失策2で守備機会が399。外野手のシーズン守備機会400以上は、48年の青田408(刺殺391、補殺11、失策6)と呉昌征407(阪神=刺殺383、補殺15、失策9)の2人だけ。2リーグ制後に記録した選手はいないが、辰己はさらに数字を伸ばすか。

◆日本ハム万波中正外野手(24)が、今季初の犠打を決めた。「2番右翼」でスタメン出場すると、0-0の3回無死一、二塁で、楽天滝中に対してバットを寝かせた。初球をファウルとしたが、2球目のフォークを一塁手の前に転がした。プロ6年目で通算5個目、今季初の犠打に成功。スラッガーの犠打にベンチは大盛り上がりで、新庄剛志監督(52)も首を縦に振る様子が中継に映し出された。12日から始まるロッテとのCS(エスコンフィールド)を見据えた新庄監督の采配とみられる。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(25)が規定打席未達ながら、自身初の打率3割台でレギュラーシーズンを終えることとなった。打率2割9分9厘で迎えたシーズン最終戦に「4番三塁」でスタメン出場。第1打席で楽天滝中の107キロカーブを左前に運んだ。第2打席は凡退したが、打率は3割ピッタリ。4回の守備からベンチに退いた。試合開始前から雨が降り続いており、降雨ノーゲームが懸念されたが、試合は5回を終了して成立。無事に打率3割台でのフィニッシュとなった。今季は1月29日、キャンプ地の名護で先乗り自主トレ中に、左足を負傷し開幕に間に合わなかった。新庄剛志監督(52)からは「テンションも下がるだろうし、置いていくしかない。それは他の選手たちはラッキー。ポジションが空いたってね」と、突き放されたが、シーズン中盤からはい上がってきた。

◆日本ハム伊藤大海投手(27)が今季レギュラーシーズン最終登板で白星を挙げることができず、単独での最多勝を逃した。既に最多勝、最高勝率の2冠が確定していたが、勝利数はソフトバンク有原と並び14勝止まり。勝率は7割3分7厘で、レギュラーシーズンを締めくくった。日本ハムの投手が2部門以上でタイトルを取るのは、15年に勝利数、勝率、防御率の3冠を取った大谷翔平以来9年ぶりとなる。

◆日本ハムがレギュラーシーズン最終戦で楽天に完封負けを喫した。先発の伊藤大海投手(27)が、7回を6安打1四球2失点8奪三振のピッチングを見せるも打線が無得点。7安打を放つもつながりを欠いた。清宮幸太郎内野手(25)は2打数1安打をマーク。規定打席には未達ながら、打率3割でレギュラーシーズンを終了した。「1番中堅」でスタメン出場した浅間大基外野手(28)は今季初の1試合3安打を記録した。

◆楽天辰己涼介外野手(27)が、外野手のシーズン刺殺数で76年ぶりにプロ野球新記録を打ち立てた。4回に日本ハム清宮、伏見の中飛を危なげなく捕球し、1948年に青田昇(巨人)が樹立した歴代1位の391刺殺に並んだ。5回には松本剛の中飛をキャッチし、392刺殺で単独トップに浮上。ヒーローインタビューでは「まずは天国にいる青田昇さんに報告したいなと思います」と感慨深げだった。守備範囲の広さに定評がある辰己は、3年連続でゴールデングラブ賞を受賞している名手だ。野球を始めた時から青田氏の記録を目標にしてきたという。「まさか抜けるとは思ってませんでした。とてつもなく高い壁でした。思い残すことなく野球を辞められます。ありがとうございました」と、いつもの辰己節で報道陣を笑わせた。打撃面でも光った。4回、6回と2安打を放ち、今季安打数を156本に伸ばして最多安打のタイトルも確実にした。チームは連敗を8でストップし、今日9日のシーズン最終戦・西武戦を迎える。辰己の刺殺数、安打数ともに、さらなる記録の更新に期待がかかる。【山田愛斗】

◆日本ハム浅間大基外野手(28)が今季初の1試合3安打をマークした。トップバッターで起用されると3回無死一塁で、追い込まれながら楽天滝中の外角シンカーをバスターで左前に運び好機を拡大。その後の打席では走者なしでチャンスメークの安打を2本放った。新庄監督は「(CSに向けて)乗りますよ。(相手の)スコアラーさんも見に来てると思うんだよね。良いところを見せてくれましたね」と評価した。

◆日本ハム伊藤大海投手(27)は単独最多勝こそ逃したが、最多勝&最高勝率のリーグ2冠を決めた。雨が降り続く悪条件の中、楽天打線から7回2失点8奪三振の力投も、打線の援護がなく15勝目には届かず。14勝5敗で貯金9の右腕は「チームに感謝して(タイトルを)受け取りたい。(CSへ)気を引き締めて準備したい」と話した。新庄監督は伊藤のCSでの起用について「見てて」と話すにとどめた。

◆日本ハム清宮幸太郎内野手(25)が規定打席(443打席)未達ながら、自身初の打率3割でレギュラーシーズンを終えた。打率2割9分9厘で迎えたシーズン最終戦に「4番三塁」でスタメン出場すると、第1打席で左前打を放った。2打席目は凡退に終わって4回の守備からベンチに退いたが、打率3割ジャストで締めた。1月29日にキャンプ地・名護で左足を負傷して出遅れたが、夏場から復調。CSへ、いい助走がついた。清宮が来季につながる大きな1歩を記した。初回2死一塁で楽天先発滝中の外角低めカーブを、逆らわずきれいに左前へ打ち返した。この一打で3割到達。「本当は2本(安打を)打って文句なしで決めたかったですけど。最初に1本打てたっていうのが、大きかった」。2打数1安打で4回の守備から交代。降雨で中止になる可能性もあったが、試合が成立して初の3割締めとなった。今季、愛あるイジりを繰り返してきた新庄監督は「(3割)だから変えました」。最後に優しさを見せた? と思いきや「まあ規定打席に達してないから意味ないんだけどね。そういう選手は過去にいっぱいいるんじゃないですか。でも本人が喜んでね。やったって手をたたいてたんで、いいんじゃないですか」。今季329打席ながら、いつもよりちょっぴり"優しいムチ"に清宮は「次は、ちゃんと規定に乗って達成できればとは思います」と、来季への宿題にした。胸を張って「3割打者」とは言えないかもしれない。1月29日に先乗り自主トレ中の名護で左足を負傷。一気に出遅れ、4月19日に1軍昇格も打率1割にも満たず5月6日に2軍へ"出戻り"した。再調整して6月11日に2度目の昇格を果たしてから、徐々に調子を上げてきた。「絶対諦めないっていう気持ちでずっとやってた。何があっても逃げずにやるっていう気持ちが、ここまで引っ張ってくれたかなとは思います」。自分を信じ、どん底からはい上がってきた。自身初の3連発締めはかなわなかったが、4試合連続安打と好調を維持して、本拠地でのCSに進む。「この練習期間が本当に大事だと思う。またしっかりいい調整をして、CSに臨めれば」。10日にエスコンフィールドで行うシート打撃は、通常通り球場の回遊エリアが開放される予定。ファンが見守る中、しっかりとキバを研ぎ澄まし、本番に備える。【永野高輔】

◆楽天藤平尚真投手(26)がプロ初セーブを挙げた。2点リードの9回から登板。この日は抑えの則本がメンバー外で、代役守護神を務めた。「めちゃくちゃ緊張しました。初めてですし、そこの重みというのも目の前で見てきたので、そこはちょっと緊張しました」。日本ハム先頭マルティネスを真ん中寄りの150キロ直球で見逃し三振。続く田宮はフォークで左飛、最後は代打矢沢を外角高め148キロ直球で空振り三振に仕留め、3者凡退で試合を締めた。日本ハム戦は苦い記憶があった。対戦成績は13試合に登板して0勝1敗、4ホールド、防御率4・26。直近では9月20日にレイエスに3ラン、今月5日は清宮にソロ本塁打を浴びるなど相性は良くなかった。「自分のことで言ったら、前回、日ハムにやられてますし、今季はやられていることも多かったので、ほんとに来季のためにもここはきっちり切って、ずるずるいかないようにという気持ちでマウンドに上がりました」と振り返った。今季、先発から中継ぎに転向し、現在は勝ちパターンの一角を担う。46試合で0勝1敗、1セーブ、19ホールドの好成績をマークし、不動の地位を築いた。「使ってくれた監督、コーチに感謝したいですし、けがもありましたけど、今年は満足のいくシーズンになったと思うので、来年も頑張ってやりたいと思います」と力を込めた。

◆楽天滝中瞭太投手(29)が、雨中のマウンドで躍動した。7回5安打無四球無失点。4勝目を手にし、チームの連敗を8で止めた。「テンポ良く、初球からストライク率高くいけたのが良かったかなと思います」とうなずいた。大ピンチもしのいだ。0-0の3回。9番水野、1番浅間に連打を許し、続く万波に犠打を決められて1死二、三塁とされた。打席には1発のある水谷。「正直、1点は覚悟してました」という場面だったが、3球目の内角142キロ直球で遊直に打ち取った。さらに三塁走者が飛び出しており、遊撃入江が冷静に三塁に送球して併殺で切り抜けた。「簡単に外野フライやヒットを打たれたら、あまり野手としても乗ってこないですし、そこだけは意識しました。それがいい結果につながったと思います」とうなずいた。今季は夏場から先発ローテに定着し、12試合で4勝6敗、防御率4・16。最終登板は白星で締めた。「最後までローテーションをきっちり中6で回れたかっていうと、そうではないですけど、イニングを投げる試合も多かったですし、そういう面では昨年に比べると1歩前進かなと思います」と振り返った。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)3年目のレギュラーシーズンは75勝60敗8分け、貯金15、勝率5割5分6厘での2位と、一気に躍進した。この成果を受け指揮官は、コーチ、スタッフ、選手、支えてくれたみんなに感謝した。新庄監督の一問一答は以下の通り。新庄監督 まず、1年間ありがとうございました。いろいろ協力してもらって。僕も協力して(笑い)。いや、本当、今シーズンはもう大きなケガがなかったからね。それものすごくでかいことで、トレーニングコーチとトレーナーがしっかり選手のケアをしてくれたんで感謝してます。-貯金も15という形で新庄監督 貯金とかいうよりも、このポジションまでたどり着けたっていうところが。選手の今後のね、選手生活でも、ステップアップするスピードはすごく早く上がっていくと思うから。そこはうれしいですね。-借金3から貯金15まで上がってきた新庄監督 交流戦でずるずるいくかもしれないっていうところで。ない頭を振り絞って、もう1回復活させようと、いろいろな方法でやって。それに選手が応えてくれてね。まあ、コーチですよ。コーチのみんなが、一緒に戦ってるコーチの方たちが、選手を毎日のように、朝早くからもう夜遅くまで選手のことだけを考えてね。どうやったら成長するか、っていうところを育ててくれて、それを僕が見極めて、さあグラウンドで思いっきりプレーしてくださいっていう。これ格好つけてるわけでもなく。素直にそう思いますね。-伊藤投手について新庄監督 いいピッチングをしましたよ。ボール良かったし。この足場が悪い中ね、あれだけのピッチングしてくれたら、もう十分でしょ。あそこですよ、ポイントは。万波君の後の水谷君。あそこでサードベンチ側のファウルはないですね。やっぱり犠牲フライを打ちにいかないと。何のために送らせたんだっていうところで。やっぱり犠牲フライを打つためには、センターやや右方向に行けば、バットの角度がよくなるんで。ちょい詰まり気味でも持っていけるから。そんなに外野も定位置ちょっと前ぐらいでも、ホームは狙わないですから。サードにいくから。あ、そうだ辰己君。(外野手の刺殺記録76年ぶり更新)おめでとうございます。ちょっとね、地味な記録ですけど、知らなかった。そういう記録があることすら。その記録を持ってた人も覚えてないんじゃないかな。俺、それに絡んでないのかな。ー辰己選手は392新庄監督 俺は? そこはすぐ調べとかないと。内野もキャッチャーもあるんでしょ? 内野の記録もあるしキャッチャーの記録もあるし、ピッチャーフライもあるわけでしょ? でも、たくさん際どいボールも、後ろの打球もね、確実に捕ったという記録なんで。ケガしてないことがすごい。それが一番ですよ。-順位が確定してからいろいろ試しながら新庄監督 もうちょっと試したかったんですけど、たったの5試合しかなかったから。でも、いろんな作戦をして失敗も見られたし。こういうプレッシャーではできないんだとか、エンドラン出したら当たらないとか、バントだったらできるとか。その辺は、たくさん経験させてきたけど。今までも。大事な短期決戦で、この選手はこういう場面でも大丈夫なんだっていう選手は、レギュラー取れますからね。今後もね。-万波君にバント新庄監督 いや、あれは短期決戦というよりも、伊藤くんのため...の方(の意味合い)が強いバント。-清宮は3割で交代新庄監督 だから代えました。まあ規定打席達してないから意味ないんだけどね。-とはいえ3割は自信になる新庄監督 規定打席ね、クリアしての3割は胸張って3割打ったって言えますけど。そういう選手、過去にいっぱいいるんじゃないですか。規定打席達してなくても。でも本人が喜んでね"やった"って手たたいてたんで、いいんじゃないですか。-浅間選手が猛打賞。CSで乗ってくるのでは新庄監督 乗りますよ。あれ(3回の場面で)バスターだったんですけど。バント一発で決めないといけなかったんですけど。サードがあんだけ前に来てるから、左バッターはそこに打つ、右バッターは引っ張り込む。というのを見せてたら、そんなに前に来られないんで。その時にバントができるっていう。スコアラーさんも見に来てると思うんでね。今日ね。いいところを見せてくれましたね。-エスコンフィールドで2日間、練習できますが、何を新庄監督 (10日は)シートバッティングだね。ファンは...紅白戦やったら3万1000人ぐらい来る? シートバッティング...なら、たぶん400人ぐらいかな(笑い)。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)が自身の来季去就に言及した。今季のレギュラーシーズンが終了。1日順延となった最終楽天戦は黒星も貯金15、2位と躍進した。「今シーズンは大きなケガがなかった。ものすごくでかいこと。トレーニングコーチとトレーナーに感謝してます」と振り返った。球団は既に続投要請する方針も、判断は指揮官次第。来季については「今後の戦い方次第ですね。『(悔しくて)くぅ~』ってなって、やり返したろと思ったら、また(続投が)あるし」。CS以降の戦いで完全燃焼した場合は「もう責任を果たしましたってなるかもしれないし。それは戦い方次第」とした。06年に日本ハムで日本一達成後、現役引退。07年からバリ島に移住しモトクロスレーサーを目指すなど、自身がやりたいことを追求し、一直線に突き進んできた。当時の思いを振り返りながら、未来を決める"新庄式判断基準"を示した。新庄監督 僕、バリにいたじゃないですか。野球のことなんか一切入れなかったし、興味なかったし。でもそれがあったからね。やるって決めたら僕、とことんやる性格なんで。「お前、大丈夫か」って違う自分に言われるぐらいやるんで。完全燃焼させたら、もう一気に消えてしまうっていうところはありますね。とはいえ、選手時代と異なり、自分の意思だけで判断できない事情もわきまえている。自ら招いたコーチ陣もおり「そこなんですよ、そこ」。6日の練習後は、阪神新監督に藤川球児氏が決定的だと知り「(春季キャンプに招いていた)臨時コーチ頼めないね」と、続投? をにおわせる言葉も発している。球団の思いを真摯(しんし)に受け止めながら「くぅ~」となるか、完全燃焼したと思うかを軸に、最終的な結論を出すことになりそうだ。

◆楽天の辰己涼介外野手が8日、楽天モバイルパーク宮城で行われた日本ハム25回戦で、外野手のシーズン最多刺殺のプロ野球記録を76年ぶりに塗り替えた。従来の記録は1リーグ時代の1948年に青田昇(巨人)がマークした391。外野手の刺殺は、飛球を捕ってアウトにした際に記録されるケースがほとんど。辰己は昨季まで3年連続でゴールデングラブ賞に選ばれた名手。「3番・中堅」で先発出場した今回の試合では四回に記録に並び、五回に松本剛のフライを捕球して392刺殺として更新した。

◆日本ハムは伊藤がリーグ単独トップとなる15勝目を逃した。7回2失点、8奪三振と力投したが、打線の援護を得られなかった。楽天は連敗を8で止めた。四回に小郷の適時二塁打と浅村の犠飛で2点先制し、7回無失点の滝中が4勝目。

◆伊藤は113球、7回2失点で5敗目を喫した。それでも14勝、勝率・737で、球団では大谷翔平(現ドジャース)以来となる最多勝と勝率第1位の2冠を獲得。プロ4年目での初タイトルにも「納得できる数字でフィニッシュしたわけではないので」とさらなる高みを見据えた。CSはファーストステージを飛ばして、16日のファイナルステージ第1戦に中7日で登板する公算が大きく、「シーズン同様、投げた試合は勝つ」と力を込めた。

◆楽天が連敗を8で止め、長いトンネルをようやく抜けた。今江監督は「勝った時のうれしさを本当に忘れかけていたような気がした。勝つのはやはり大変としみじみ感じた」とかみしめた。先発滝中は、最多勝が確定している伊藤との投げ合いを7回5安打無失点で制した。雨の中、無四球とテンポよくアウトを積み重ねて4勝目。「初球から高いストライク率で投げられたのが良かった」と話した。

◆楽天・辰己涼介外野手(27)が中堅で先発出場し、外野手のシーズン刺殺数を「392」としてプロ野球記録を更新。同じ兵庫県出身の青田昇(巨人)が1948年に記録した391を、76年ぶりに塗り替えた。「天国にいる青田昇さんに報告したいと思います」外野手の刺殺は、飛球を捕ってアウトにした際に記録されるケースがほとんど。辰己は、今季の刺殺数389で日本ハム戦に臨み、四回先頭の清宮、続く伏見の飛球を捕球して記録に並び、五回1死から松本剛の飛球を捕った。ゴールデングラブ賞3度受賞の名手。「全部俺が行く。飛んできたボールは全部俺が捕る。ライト、レフトフライでも俺が捕るという〝がめつさ〟が、この記録につながった」とまくしたてた。打撃でも、主に中軸の役割を果たした。四回は中前打を放って、得点に絡んだ。六回にも右前打で勝利に貢献した。パ・リーグ1位を独走するシーズンの安打数を156に伸ばし、最多安打のタイトルを確実とした。(広岡浩二)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
優勝
(-)
ソフトバンク
91493 0.650
(-)
-
(-)
0607
(-)
390
(-)
114
(-)
89
(-)
0.259
(-)
2.530
(-)
2
(-)
日本ハム
75608 0.556
(↓0.004)
13.5
(↓0.5)
0532
(-)
485
(+2)
111
(-)
91
(-)
0.245
(-)
2.940
(↑0.01)
3
(-)
ロッテ
71666 0.518
(-)
18.5
(-)
0493
(-)
495
(-)
75
(-)
64
(-)
0.248
(-)
3.170
(-)
4
(-)
楽天
67723 0.482
(↑0.004)
23.5
(↑0.5)
1490
(+2)
577
(-)
72
(-)
89
(-)
0.242
(-)
3.750
(↑0.03)
5
(-)
ORIX
63773 0.450
(-)
28
(-)
0402
(-)
448
(-)
71
(-)
61
(-)
0.238
(-)
2.820
(-)
6
(-)
西武
49912 0.350
(-)
42
(-)
1348
(-)
483
(-)
59
(-)
82
(-)
0.211
(-)
3.040
(-)