ロッテ(★0対3☆)日本ハム =リーグ戦25回戦(2024.10.03)・ZOZOマリンスタジアム=
このエントリーをはてなブックマークに追加

 123456789
日本ハム
1000000023701
ロッテ
0000000000800
勝利投手:達 孝太(1勝0敗0S)
(セーブ:田中 正義(4勝4敗20S))
敗戦投手:カイケル(2勝4敗0S)

本塁打
【日本ハム】清宮 幸太郎(14号・9回表2ラン)

  DAZN
チケットぴあ ロッテ戦チケット予約 日本ハム戦チケット予約
◆日本ハムは初回、無死満塁からレイエスの併殺打の間に1点を先制する。そのまま迎えた9回表には、清宮の2ランが飛び出し、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・達が5回3安打無失点の好投。その後は5人の継投で完封リレーを展開し、達はプロ初勝利を挙げた。敗れたロッテは、打線が相手を上回る8安打を放つも、無得点と振るわなかった。

◆ロッテのドラフト5位ルーキー、寺地隆成捕手(19)がプロ初スタメンで初安打を放った。「1番DH」でスタメン出場。1回無死の第1打席で、日本ハム達の初球カットボールを捉えて左翼フェンス直撃の二塁打とした。プロ初打席で「Hランプ」をともし「初球から積極的に行こうと思って打席に入りました。真っすぐ狙いではありましたが、うまく変化球に対応できて、しっかり打てました。プロ初安打うれしいです! 次の打席も頑張ります!」とコメントした。明徳義塾(高知)出身。プロ1年目の今季はファームで104試合に出場。打率2割9分、2本塁打、39打点、2盗塁の成績を残し、この日から1軍に昇格していた。

◆日本ハム新庄剛志監督(52)がCSを見据え、トリッキーな策を試みた。初回無死一、二塁、ロッテ先発カイケルの初球を、3番清宮幸太郎内野手(25)が意表を突いてセーフティーバント。打球は惜しくもファウルとなったが、ロッテ三塁の中村はベース付近におり、フェアなら確実にセーフという状況だった。さらに2球目のカットボールをスイングすると、当たりが弱かったことも奏功し、遊撃内野安打とし無死満塁と、チャンスを広げた。この一打が生き、続く4番レイエスの遊撃併殺打で先制点。今季初先発の達孝太投手(20)を援護した。新庄監督は「今年は誰でもバントやエンドランがあるよ」と話しており、4月には万波にもバントのサインを出している。レギュラーシーズンはこの日を含め3試合。培ってきた"新庄イズム"を短期決戦でも体現するため、この後も、さまざまな手を繰り出してきそうだ。

◆ロッテは3日、本拠地最終戦となったZOZOマリンスタジアムでの日本ハム戦、午後6時試合開始のチケットが午後1時までに完売になったと発表した。チケット完売は今年10回目。昨年は5回だった。

◆ロッテのドラフト2位ルーキー、大谷輝龍投手(24)がプロ初登板で1回3奪三振無失点の好投を見せた。0-1の6回から4番手で登板。先頭の日本ハム水野に左前打を許したが、後続を3者連続三振で抑えた。試合前に「1軍でどれだけ自分の真っすぐが通用するか」と話していた通り、15球中11球が直球で最速は155キロを計測した。「すごく緊張しました。コースなどは考えずゾーンに思いっ切り投げることだけを意識しました。とりあえず無失点で抑えることができて良かったです」と、この日の投球を振り返った。独立リーグBC・富山から23年ドラフト2位で入団。プロ1年目の今季はファームで19試合に登板。0勝2敗、防御率5・64の成績を残し、この日から1軍に昇格していた。

◆今季初登板の21年ドラフト1位右腕、達孝太投手(20)が5回76球を投げ3安打無失点と好投し、プロ初勝利となる勝利投手の権利を得て降板した。1、2、3回と連続して先頭打者に安打を浴びたが落ち着いて後続を断ち、4、5回は3者凡退で抑えた。「今季初登板でしたが、初回から落ち着いて投球することができました。途中に力みすぎていた部分があったので、そこは反省です。それでも4、5回はテンポ良く抑えられたので、いい形で終えられたと思います」と振り返った。

◆今季初登板の21年ドラフト1位右腕、達孝太投手(20)が5回76球を投げ3安打無失点と好投し、プロ初勝利を挙げた。1、2、3回と連続して先頭打者に安打を浴びたが落ち着いて後続を断ち、4、5回は3者凡退で抑えた。打線も初回無死満塁からレイエスの併殺の間に先制。さらに1点リードの9回無死一塁で、同じドラフト1位の先輩、清宮幸太郎内野手(25)が右越え14号2ランを放ち、援護した。2年ぶりの登板で大きな1勝を手にした達は「今季初登板でしたが、初回から落ち着いて投球することができました。途中に力みすぎていた部分があったので、そこは反省です。それでも4、5回はテンポ良く抑えられたので、いい形で終えられたと思います」と振り返った。

◆ロッテが今季16度目の完封負けで、レギュラーシーズンホーム最終戦を勝利で飾ることはできなかった。打線は初回、「1番DH」でプロ初スタメンの寺地隆成捕手(19)が左越えフェンス直撃の二塁打を放ちチャンスを作ったが、後続が倒れ無得点。2回以降も日本ハム投手陣から得点を奪うことができなかった。先発のダラス・カイケル投手(36)は2回1失点で今季4敗目を喫した。初回の守備で一塁ベースカバーに入った際に、左足を痛めたそぶりをみせるなどの影響もあってか、早めの降板となった。

◆日本ハム田中正義投手(30)が、2年連続20セーブを挙げた。3点リードの9回1死一塁の場面で河野に代わり6番手で登板。和田を153キロストレートで左飛に抑えると、続く佐藤都も左飛に打ち取り、試合を締めた。移籍初年度の昨季途中から抑えに転向し、47試合登板で25セーブ。今季は途中で調子を落とし2軍再調整を課されながら、新たな球種を覚えるなどバージョンアップして1軍復帰し、キャリアハイの52試合目の登板で、節目の20セーブに達した。

◆ロッテ吉井理人監督(59)が試合後の「レギュラーシーズンホーム最終戦セレモニー」で、ファンにあいさつした。今シーズンの振り返り映像が放映された後、マウンド後方付近に設置されたマイクの前に立った吉井監督は「皆さんこんばんは。ファイターズファンの皆さんもこんばんは。そして、今シーズンもたくさんのお運びありがとうございます」と切り出した。続けて「今年はファイターズファンの方々には、喜んでもらった試合が多かったんですけども、マリーンズのファンの皆さんもいい時も悪い時も熱い声援、本当にありがとうございました。おかげさまで、ホークスにはかなりの差をつけられて優勝できなかったんですが、ぎりぎりハナ差くらいで3着残れました」と感謝した。12日からはエスコンフィールドで、日本ハムとのクライマックスシリーズ(CS)ファーストステージが控えている。「これで日本一の可能性も残りました。そして、ここでゲームするために心と心をつないで頑張っていきたいと思います。この後も声援よろしくお願いします。ありがとうございました」と下克上での日本一を誓った。

◆ロッテが年間観客動員数を更新した。ホーム最終戦で2万9588人の満員御礼。今季のZOZOマリンでの計71試合における主催試合の年間観客動員は191万5246人(1試合平均2万6975人)。これまでの年間観客動員球団記録は、23年の180万3994人(1試合平均2万5055人)だった。

◆日本ハム"ドラ1先輩"の清宮幸太郎内野手(25)が今季初先発の達を援護した。1回無死一、二塁、意表突く三塁線への初球セーフティーバントはファウルも、遊撃内野安打を放ち、先制点をお膳立て。9回無死一塁では右越え14号2ランで勝利を引き寄せた。「達に勝ちを付けたかった。それが一番」。新庄監督は「あれ(セーフティーバント)はサイン。ありますよ全員。レイエスにも『あるよ』って話してます」と強調した。

◆ダルビッシュ、大谷の系譜を継ぐ、日本ハムの新たなスター候補が登場した。21年ドラフト1位の達孝太投手(20)がロッテ戦(ZOZOマリン)でプロ初勝利を挙げた。将来は大先輩たちのようにメジャー志望の高卒3年目右腕が、CSファーストステージで戦う相手に5回3安打無失点、4奪三振の快投。プロ2試合目の先発で、伝説の幕開けを予感させるメモリアル勝利を手にした。記念の勝利球を手にしても、笑顔は少しだけだった。ヒーローインタビューで達は「内容自体は正直、納得はしていないんですけど、無失点で抑えられてうれしいです」。最速は152キロ。鋭く落ちるフォークや大きな縦割れのカーブでも三振を奪ったが、反省したのは2回と3回の投球。直球が高めに抜けたり、フォークもたたきつけすぎたりと2イニングで45球を要したこと。逆に言えば、そこを乗り越えれば、もっと楽に勝てる。「方向性は見えたのかな」と試合後にはレベルアップへの道筋を頭の中で描いていた。メジャー志望を公言して、天理(奈良)からプロ入りした。長身の高卒右腕は、目指す場所で活躍する球団OBのダルビッシュや大谷の系譜を継ぐ、次世代スター候補のプロ1勝。新庄監督も「ここからどこまで球界のすごいピッチャーたちに仲間入りするのか、何年かかるかなというところの楽しみはありますね」と今後への期待を高めた。CSでのサプライズ起用について、指揮官は「まだ決めてないです」と可能性を否定しなかったが、「いきなりはちょっと...おしっこちびると思うから(笑い)。そういうのは嫌いじゃないです。でも、そういう年じゃないんで、もう今年は」と言った。ポストシーズンでの登板機会があるかは分からないが、達本人は自身の成長だけに目を向ける。「率直に1軍でどれだけ自分のボールが通用するか疑問の中で投げた。感覚とはあまりズレていなかった。手応えは意外とありましたね」。将来の大飛躍へ、確かな自信を得たプロ初勝利となった。【木下大輔】

◆ロッテのルーキーコンビが、本拠地最終戦で存在感を示した。「1番DH」に大抜てきのドラフト5位寺地隆成捕手(19)は初打席で逆方向へのフェンス直撃二塁打。「来た球を打ったって感じだったんで手応えはあまりなかったです。何も聞こえないぐらい緊張していて、打った瞬間の歓声は結構すごかったです」とマリンの大歓声を振り返った。ドラフト2位大谷輝龍投手は、6回に4番手で1軍初登板を果たした。先頭に安打を許したが、後続を3者連続三振に抑えて小さくガッツポーズ。「本当に緊張して、最初はボールが続いてどうなるかと思ったんですけど、途中から修正してなんとか抑えられたので良かった」とほっとした表情を浮かべた。吉井監督は2人のCS起用について「可能性はあります。ただ、シーズン頑張った人たちはやっぱり優先してあげなきゃいけないかなと思う。それを見て入れるところがあるんだったら入れたいし、そこはこれから相談します」と話した。

◆日本ハムはCSファーストステージで対戦するロッテとの最終戦に勝利した。2年ぶり登板の達孝太投手(20)が5回無失点でプロ初勝利。9回には清宮幸太郎内野手(25)が14号2ランを放ち、21年ドラフト1位右腕を、17年ドラフト1位が2安打2打点とバットで援護した。新庄剛志監督(52)は初回無死一、二塁のチャンスで3番清宮にセーフティーバントのサインを出すなど"新庄イズム"をチラ見せ。「誰でもバントやエンドランがあるよ」と話しており、CSでのかく乱を、視野に入れる。新庄監督の一問一答は位の通り。新庄監督 よかったね、達君。1勝。ここでスタートラインだね。ちょっと1歩踏み出して、ここからどこまで球界のすごいピッチャーたちに仲間入りするのに、何年かかるかなというところの楽しみはありますね。-ずっと1軍で見たいっておっしゃってましたけど、今日ご覧になって新庄監督 ちょっとストライクゾーンの...やっぱり高めにはっきりしたボールが、だんだんもっと経験することによって、この枠の中に収まった出し入れ、コントロールができていけばね。いいフォークもあったし、しっかりバッターのタイミングを狂わす投球もしていたし。まだ、あれですよ。本人は、まず福島君と柳川君に先を越されたという意識が必ずあったと思うので。もうこんなもん半年も経ちゃ、抜ける世代ですからね。この1勝はでかかったですね。-今日は無四球。フォアボールの心配がないピッチャーですね新庄監督 まだ全然ある。ファームの試合を見ていても1回崩れ出すとね、ちょっと収まりがきかなくなるところをよく見てたんで、今日はそれが出るかな、って思って見ていたんですけど。伏見君がテンポ良く、いいリードをしてくれたんで。乗せるのうまいんでね、伏見君は。-今後はどういう成長を期待新庄監督 でも、人それぞれ成長のスピードが違うんでね、まだ見てみないとわからないですね。そこから5、6勝してからじゃないと、ちょっとはっきりと説明できない。まぐれで1勝、2勝はしますからね。-達が1年目の時に札幌ドームで初登板させたが、そこからの成長はどんなところに感じた新庄監督 まだ変わってないかな。体は、ちょっとひと回り大きくなったっていうところで。2軍のバッターと1軍のバッターで全く違うから。本当、見てみないとわからないです。変化はちょっとわからない。あとはもう、彼がどういう気持ちを持って練習に取り組んで、この先、何年後にはこういうピッチャーになるっていうプランを立てて。もうやっているとは思いますけど。ただ、どれが正しいかが、この世界は難しいから。自分を信じて、こうやっていけば、そこにたどり着くっていう、ブレがない取り組み方をしていけば、必ずいいピッチャーになると思いますね。-CSへ向けては、いい投手はいくらでも欲しいと思うんですけど、そういう意味で達投手は新庄監督 まだ決めてないです。いきなりはちょっと...おしっこちびると思うから(笑い)。たぶん143キロぐらいに落ちるかもしれないから、真っすぐが。いきなりは...でも嫌いじゃないですよ、そういうの。いきなりポンって、そういう舞台に立たせるのは。でも、そういう年じゃないんで、もう今年は。-清宮君も対ロッテっていう部分で1本出たのは大きい新庄監督 頼みますよ、短期決戦。今日、打たなくてよかった。(CSに)取っておけって。ハッハッハ。-今回、清宮がセーフティーバントしたが、あれはサイン新庄監督 あれはサイン。いや、ありますよ全員。レイエスも「あるよ」っていう話はしてますけど。みんな、あります。でも、(清宮のセーフティーの)形、良かったと思いません?-ちょっと打球は切れちゃったですけど新庄監督 ねえ。他ないっすね、言うこと別に(笑い)-最近、斎藤友貴哉がいい新庄監督 斎藤君もいいし、山本君もいいしね。河野君も上がってきたし。みんないいんで誰を投げさせても(大丈夫)。向こうのバッターによってですけど、それは信頼して、これからみんなで戦っていくから。もう送り出す時は「もう、頼むよ」って。信用して出すんだから、思いっきり楽しみなさいっていう形では送り出したい。こればっかしは、わからない。どこで投げさせたら抑えられるかはわからないです。誰かが打たれるかもしれないし。向こうも必死になってくるから。点を取られたら、「なにしとん新庄、あそこはこのピッチャーじゃないやろ」って(笑い)。教えてって(笑い)。-投げさせる前に教えてくれと新庄監督 そうです。だいたい打たれた後に「あそこは、あのピッチャーじゃないやろ」ってね。で、きっちり抑えたら何も言われない。そういう戦いです。-ロッテ戦が18勝6敗1分けで終了新庄監督 もういいって、もう(笑い)。クライマックスいくんだから、もう(笑い)。

◆先発のダラス・カイケル投手(36)は、初回の守備で一塁ベースカバーに入った直後に左太ももの違和感を訴え、2回1失点で降板となった。吉井理人監督(59)は「本当は4、5回はいってほしかった。明日検査して、それで結果が分かると思います」と説明した。

◆今季初登板初先発の21年ドラフト1位右腕、日本ハム達孝太投手(20)が5回76球を投げ3安打4奪三振無失点と好投し、プロ初勝利を挙げた。1、2、3回と連続して先頭打者に安打を許したが後続を断ち、4、5回は3者凡退に抑えた。打線も1点リードの9回無死一塁で、同じドラフト1位の先輩、清宮幸太郎内野手(25)が右越えに14号2ランを放ち援護した。達は身長が194センチで体重は97キロ。日本ハムの歴代高卒ドラ1右腕のパドレス・ダルビッシュやドジャース大谷と似たスケール感を持つが、他人のまねをしようとしたことはない。「誰かのボールがいいなと思って近づけようとしても結局、その人が(打者に)対応されたら自分も対応されちゃうじゃないですか」。ずっと追い求めているのは「唯一無二のボール」だ。奈良・天理時代から球速や回転数などが計測できるラプソードを使い、自分が投げるボールを徹底的に分析。プロ入り後は体づくりも並行し、日々進化する肉体の感覚と科学的な数値を擦り合わせてきた。「真っすぐでも(数値的に)ちょっとみんなと外れているところに平均を置きたい」。打者にとって"未知の投手"になることが目標だ。今季は同期入団の福島と柳川が先に1軍で活躍したが、焦りはなかった。「焦ってもメリットがあんまりないじゃないですか」という21年ドラ1右腕の誕生日は04年3月27日。「自分は(同学年より)1個下の学年だなって勝手に思ってるので(笑い)」。周りに流されず、最終目標の"メジャーで大活躍する達孝太"を、これからも追い求めていく。【木下大輔】

◆ロッテのドラフト5位・寺地隆成捕手(19)=高知・明徳義塾高=が「1番・DH」でプロ初出場し、一回に二塁打を記録。いきなりプロ初安打を達成した。積極的にバットを振りぬいた。この日に1軍初合流で初昇格にも関わらず、いきなり初球のカットボールをスイング。打球は左翼フェンスに直撃した。イースタン・リーグでは104試合出場し、打率・290、2本塁打、39打点。試合前には「めちゃくちゃ緊張しています。緊張しているんですけど、今まで2軍で培ってきたことをここで生かせるようにしたい。自分の長所である低く強い打球を広角に打てるようにしたい」と話しており、有言実行の当たりとなった。

◆日本ハムの2022年ドラフト1位右腕・達孝太投手(20)が5回を3安打無失点、4奪三振で勝利投手の権利を持って降板した。最速は152キロだった。「初回から落ち着いて投球することができた。途中に力みすぎていた部分があったのは反省だが、四、五回はテンポ良く抑えられたので、いい形で終えられたと思います」1軍登板はプロ初登板初先発で3回無失点に抑えた22年9月25日楽天戦以来、実に739日ぶり。3年目の今季は2軍戦で7月2日から6連勝、特に直近3試合は計14回を無失点だった。クライマックスシリーズ(CS)ファーストステージで対戦するロッテを相手の好投。ポストシーズンの〝秘密兵器〟となり得るか。

◆ロッテのドラフト2位・大谷輝龍投手(24)=日本海L富山=が六回にプロ初登板を果たした。1回を1安打無失点に抑えた。「すごく緊張しました。コースなどは考えずゾーンに思いっ切り投げることだけを意識しました。とりあえず無失点で抑えることができて良かったです」先頭の水野に左前打を許したが、その後は水谷、浅間、清宮と3者連続三振を記録。最速は155キロを記録し、落差のあるフォークボールでも空振りを奪うなど持ち味をみせた。1年目の今季はイースタン・リーグに19試合登板し、0勝2敗、防御率5・64。最速159キロを誇り、シーズン中には先発にも挑戦するなどしていた。

◆日本ハムは3年目の達が力強い速球を武器に5回を散発3安打の無得点に抑え、プロ初勝利を挙げた。一回に併殺打の間に1点先制し、九回に清宮が2点本塁打。連敗を3で止めた。8安打で無得点のロッテは連勝が4で止まった。

◆ロッテのダラス・カイケル投手(36)が左ハムストリングの違和感で二回で交代した。試合後に吉井監督は「ちょっと体に不具合が出て、無理をしないというところで代えました。明日検査して、それで結果はわかると思います」と明かした。一回無死一塁で浅間の一ゴロの打球で一塁にベースカバーで走った際に、左脚を気にするしぐさをみせていた。小野投手コーチとトレーナーが駆けつけて、その後は続投したが二回でマウンドを降りることとなった。試合は打線が得点を奪うことができず、2回3安打1失点で降板したカイケルが4敗目となった。試合後の本拠地最終戦セレモニーでは姿を見せ、球場を歩く様子もあった。

◆試合には敗れたが、本拠地最終戦を終えてロッテ・吉井監督は「鼻差くらいで3着には残れました。これで日本一の可能性も残りました。ここで試合をできるように、心と心をつないで頑張ります」とファンに誓った。シーズンは残り1試合。3位を確定させたチームは12日から日本ハムと敵地でCSファーストステージを戦う。本拠地に帰ってくるためにも日本シリーズまで勝ち抜く覚悟だ。

◆清宮が九回に右翼席中段に14号2ランを放った。「打った瞬間、いったかなと」と手応え十分の一発。これで今季のロッテ戦は打率.370(46打数17安打)、3本塁打、10打点。CSファーストステージで戦う相手に「いい感じで終われたし、ロッテに嫌な印象を与えられたかな」と胸を張った。ただ、新庄監督は「頼んます、短期決戦。今日打たなくてもよかったのに。(CSに)とっとけ!」と苦笑していた。

◆日本ハムの2022年ドラフト1位、達孝太投手(20)が5回を3安打無失点、4奪三振で3年目、2試合目の登板でプロ初勝利。奈良・天理高から高卒でプロ入りした投手の勝利は87年の小山昌男(近鉄)以来、37年ぶりとなった。「結構打たれる覚悟でいったけど、初回を投げ終わって『意外といけるな』と。緊張も全然なくて、いつも通りにやることをやった感じ。ジャストミートされた球もなかったので、もう一つ、二つボールの質が上がれば、打者を圧倒できる」最速152キロも計測し、確かな手応えを口にした。1軍登板はプロ初登板先発で3回無失点に抑えた22年9月25日の楽天戦以来、実に739日ぶり。3年目の今季は2軍戦で7月2日から6連勝、特に直近3試合は計14回を無失点だった。日本ハムOBのダルビッシュ有(パドレス)に憧れる身長194センチ右腕。入団時は体重88キロだったが、現在は97キロと一回り大きくなった。大阪・堺市立浜寺南中の卒業文集に「将来はメジャーリーガーになります。高卒後にドラフト1位になり、日本で5~7年間プレーして、アメリカの球団と5年100億円の大型契約をし、最終的にサイ・ヤング賞を獲る」と記した中、順調に夢の架け橋を歩んでいる。ただ、新庄監督はクライマックスシリーズ(CS)での〝秘密兵器〟としての起用には「おしっこちびると思う。いきなりそういう舞台にポンと立たせるのは嫌いじゃないけど、今年はそういう年ではないので」と否定。それでも、達は「来年は開幕投手をやりたいですね」と来年3月28日を見据えていた。(東山貴実)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
優勝
(-)
ソフトバンク
90493 0.647
(↑0.002)
-
(-)
1606
(+4)
390
(+2)
113
(-)
89
(-)
0.259
(↓0.001)
2.540
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
74598 0.556
(↑0.003)
13
(-)
2529
(+3)
481
(-)
110
(+1)
91
(+1)
0.245
(-)
2.960
(↑0.02)
3
(-)
ロッテ
71656 0.522
(↓0.004)
17.5
(↓1)
1493
(-)
494
(+3)
75
(-)
63
(+2)
0.248
(-)
3.190
(-)
4
(-)
楽天
66703 0.485
(↓0.004)
22.5
(↓1)
4485
(+2)
566
(+4)
72
(-)
88
(+1)
0.243
(-)
3.770
(-)
5
(-)
ORIX
62773 0.446
(-)
28
(↓0.5)
1394
(-)
447
(-)
69
(-)
60
(-)
0.238
(-)
2.820
(-)
6
(-)
西武
49912 0.350
(-)
41.5
(↓0.5)
1348
(-)
483
(-)
59
(-)
82
(-)
0.211
(-)
3.040
(-)