ソフトバンク(☆8対6★)オリックス =リーグ戦25回戦(2024.10.01)・みずほPayPayドーム福岡=
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ORIX
04200000061301
ソフトバンク
00115001X81002
勝利投手:又吉 克樹(1勝1敗0S)
(セーブ:オスナ(0勝3敗23S))
敗戦投手:鈴木 博志(1勝1敗0S)

本塁打
【オリックス】セデーニョ(14号・3回表2ラン)
【ソフトバンク】正木 智也(7号・4回裏ソロ),栗原 陵矢(19号・5回裏2ラン)

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◆ソフトバンクは4点ビハインドの5回裏、栗原の2ランと今宮の走者一掃となる適時二塁打が飛び出し、逆転に成功する。そのまま迎えた8回には、笹川が適時打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、3番手・又吉が今季初勝利。敗れたオリックスは、投手陣が振るわなかった。

◆ソフトバンクのドラフト1位、前田悠伍投手(19)が3回までで6失点とプロの洗礼を浴びた。初回の立ち上がり。打者3人をわずか6球で抑えるも、2回に4失点。先頭の4番セデーニョに右前打を許し、犠打を挟んで長短5連打を許した。3回は無死一塁から4番セデーニョに2ランを被弾。内角低めのチェンジアップを左翼スタンドへ運ばれた。ウエスタン・リーグでは4勝1敗、防御率1・94をマーク。アピールを続け、プロ初の1軍初登板を勝ち取ったが、苦いマウンドとなった。

◆ソフトバンク今宮健太内野手(33)の一打で、ルーキー前田悠伍投手(19)の黒星をかき消した。2-6で迎えた5回。2点を返し、なおも2死満塁から今宮が走者一掃の3点適時二塁打をマークした。カウント1-1から3球目、オリックス鈴木の真ん中高めツーシームを仕留め、右中間を真っ二つに破った。この日は前田悠が1軍初登板に臨むも、3回6失点で降板となった。一時は6点ビハインドとなり、ルーキーのプロ初黒星を背番号6の一振りで消した。

◆ソフトバンク和田毅投手(43)が負傷降板した。7-6の6回から4番手で登板。先頭の森を一ゴロに封じるも、ベースカバーに入った際に左足の付け根を痛めたとみられる。治療でベンチに下がり、そのまま岩井俊介投手(23)に交代を告げられた。和田は0回1/3、わずか6球で降板となった。

◆オリックスが大逆転負けを食らった。ソフトバンクの高卒ルーキー前田悠にプロの洗礼を浴びせ、3回までに6得点。だが4点差に詰められ、5回は一気にひっくり返された。先発田嶋が踏ん張れなかった。6点先制からの逆転負けは18年8月14日の西武戦(6-7)以来6年ぶり。中嶋監督は「打てば打たれるし、どうなってんだこりゃって感じで」と首をひねった。27度の逆転負けはリーグ最多となった。このカードは8連敗で終了し、6勝18敗1分けと大幅に負け越した。指揮官は「今まで3年間優勝している時に勝ち越している。一気にここまでというのは、なかなかない。150(キロ)を弾けるか弾けないかっていうのが今の野球。弾ける打者が少ないのが現状だし、そこを弾いてくるのが向こう。その差かなと思いますけど」。5位は確定しており、残り1試合。いい形で終わりたい。▽オリックス山田(プロ15年目で初の50試合登板)「この年齢(33歳)でできたのは自信にしたい」▽オリックス・セデーニョ(3回に14号2ラン)「このホームランで去年の打点を超えることができたので良かった」

◆「ギータ2世」と呼ばれるソフトバンク笹川吉康外野手(22)がプロ初適時打を含む2安打1盗塁と気を吐いた。3回の第1打席で右前打を放つと、1死後に二盗を決めた。終盤8回には1死二塁から一塁を強襲する鋭い打球で右前タイムリー。「アベレージを残さないと1軍に残れない。しっかり残していきたい」。小久保監督も2戦3安打の活躍を好評価しているだけに、さらにアピールを続けるつもりだ。

◆ソフトバンク正木智也外野手(24)が9月11日の楽天戦(楽天モバイルパーク)以来、約3週間ぶりに1発を放った。4回の先頭打席でスライダーを左翼席前列に運んだ。「練習で取り組んでいるイメージ通りの打撃ができたと思う」。2回の第1打席へ追い込まれてからスライダーに見逃し三振。「1打席目に打てなかったスライダーを仕留めることができました」。5回にも左前打を放ちマルチ安打。6戦連続安打とCSへ向け調子を上げてきた。

◆ソフトバンク和田毅投手(43)が1日、オリックス25回戦(みずほペイペイドーム)の6回に4番手で登板。先頭の森を一ゴロに仕留め、一塁ベースカバーに入った際に左足の付け根を痛めた。登板前から違和感を感じていたという。わずか6球、1/3回で降板した。試合後、小久保監督は「まだ病院は行っていないので。(出場選手登録を)抹消はせずに、今のところは様子を見ようかなと思っています」と語った。和田は「大したことはありません」と軽傷を強調した。

◆かわいいドラフト1位ルーキーに屈辱の黒星をつけるわけにはいかない。ホークス打線が一気の攻撃で大量ビハインドをはね返した。4点差となった5回裏だった。3番栗原が反撃の1発を右翼テラス席に運んだ。オリックス田嶋のスライダー。迷いなくスイングした。2戦連続の19号2ランだ。「(スライダーを)うまく拾うことができました。ホームランになってよかった」。さらに山川、正木の連打などで満塁とすると7番今宮が2番手鈴木から右中間を深々と破る逆転の走者一掃のタイムリー二塁打だ。「つないでくれたチャンス。何とか思い切り振り抜こうと思った。前田(悠)君が投げて、負け(投手)にならないでよかった」とベース上で笑顔を作った。ホークスが6点差をひっくり返して逆転勝利を収めたのは13年9月18日の楽天戦(Kスタ宮城、現楽天モバイルパーク)以来、実に11年ぶり。何とも頼もしい先輩打者の活躍ぶり。チーム総得点も両リーグ唯一の600点超えを達成した。

◆6点先制も逆転負けしたオリックス中嶋聡監督(55)は、5回途中6失点で降板した先発田嶋の投球に厳しい表情を見せた。「あの点差であと1アウトを何とかっていうのがありましたけど、さすがにね」と、我慢できなかったことを明かした。田嶋は今季6勝8敗で最終登板を終えた。7年目も2桁勝利に届かず。指揮官は「同じだけ勝っても、同じだけ負ける。なかなか貯金できないピッチャーというのは、そういうことが多い。勝ちきれるピッチャーというのは、勝ちどころと言うんですかね。そこをしっかり抑えてくる。持ってる力、ボールの質とかもみたら、もったいないですよね。もったいないのを何年も続けているというのが、本当にもったいないと思います」と続けた。

◆この経験が、大投手への道しるべとなる-。ソフトバンクのドラフト1位ルーキー、前田悠伍投手(19)がプロの洗礼を浴びた。オリックス戦で1軍初登板に臨むも、3回8安打6失点でノックアウト。初回は打者3人、わずか6球で抑える好スタートも、2回に犠打を挟む長短5連打で4失点した。3回は特大2ラン被弾。デビュー戦は悔しさの残る結果も、チームは逆転勝ちでプロ初黒星は免れる強運ぶり発揮した。プロ初の1軍マウンドはほろ苦かったが、前田悠はすでに前を向いていた。試合後、はっきりとした口調で言った。「全力でいったつもり。打たれてしまったのは自分の実力が足りない。学んだことはたくさんあります。自分で反省して、次はいいピッチングができるようにやっていきたい」1軍のレベルを肌で痛感し、表情が曇った。3回無死一塁の場面。「2軍で打ち取れていたコースでも、1軍のバッターには打たれてしまった」。相手の4番セデーニョに2ラン被弾。1ストライクからの内角低めチェンジアップを豪快に左翼スタンドへ運ばれた。この回でノックアウト。被安打8、2四死球も与え、6失点と悔しい結果に終わった。高卒1年目の19歳。期待は大きいからこそ、小久保監督も厳しい表情だった。「見ての通り。めった打ちですよね。あんだけ分かりやすいノックアウトの方が彼にとってプラスと捉えてます。いい教訓になったんじゃないですか」と成長の糧にすることを願った。大阪桐蔭からドラフト1位でホークス入団。「世代屈指の左腕」の肩書きを背負い、鳴り物入りでプロの世界に飛び込んだ。今季はウエスタン・リーグで4勝1敗、防御率1・94。プロ1年目から申し分ない成績を残していた。順調にきていたサクセスストーリーも、1軍デビューはまた別物。記念すべきプロ初勝利は甘くなかった。小久保監督は「人生初の挫折と言ってもいいかもしれないです。ただ、6点ビハインドで負けがつかないことに、前田悠伍っていうのを感じた」。打線は6点差をひっくり返しての逆転勝ち。ドラ1左腕のプロ初黒星が消え、強運デビューでもあった。「もっと完璧に抑えられるように練習からしっかりやっていきたい」。今後はファームに合流し、悔しさをバネに再出発を誓った。入団会見で「200勝」を目標に掲げた背番号41。苦い過去が大投手への道しるべとなる。【佐藤究】

◆オリックスは投手陣が崩壊し、逆転を許してしまった。6-2の五回に先発の田嶋が栗原に2ランを浴びて2点差とされると、山川、正木に連打を許して降板となった。火消し役を任された2番手・鈴木は谷川原に死球を与えて満塁にピンチを広げ、今宮に走者一生の3点打を浴びて一気に逆転を許した。オリックスは最大6点のリードを奪ったが、投手陣が踏ん張ることができなかった。

◆オリックスは最大6点あったリードを守り切れず、ソフトバンクに8連敗を喫した。打線は二回に紅林の先制打などで4得点し、三回にはセデーニョの2ランで6点差とした。しかし、打線の奮起に投手陣が応えられない。先発の田嶋は五回に栗原に2ランを浴び、山川、正木に連打を許したところで降板。2番手・鈴木は谷川原に死球で満塁にピンチを広げ、今宮に3点打を食らって1イニング5失点で逆転された。登板5連敗で今季9敗目を喫した田嶋は「野手の方にたくさん点を取っていただいたのに、こういうピッチングになってしまい、チームに申し訳ないという気持ちしかない」と反省した。敵地・みずほペイペイドームでの最終戦とあって、今季限りで現役を引退するT-岡田、安達、小田が試合後に博多のファンにあいさつ。オリックスは残り1試合を残すのみとなった。

◆ソフトバンクが逆転勝ち。2―6の五回に栗原の2ランと今宮の3点二塁打で5点を奪った。初登板先発したドラフト1位新人の前田悠は3回6失点で、3番手の又吉が今季初勝利。オリックスは6点を先行したが、田嶋が崩れた。

◆六回に登板したソフトバンクの和田が、先頭打者を打ち取ったところで負傷交代した。森を一ゴロとした後に、左脚を気にするしぐさを見せていた。倉野投手チーフコーチは「本人と話したが、すぐにリハビリ組へ行く状態ではない。明日(2日)病院へ行く」と説明した。43歳の和田は2軍での調整を経て、9月下旬に1軍に昇格。クライマックスシリーズを見据えて中継ぎに回り、プロ初ホールドもマークしていた。

◆六回に登板したベテランの和田にアクシデントが発生した。先頭の森を一ゴロに打ち取ったところでベンチに下がり、そのまま途中降板した。試合後に左足を痛めたことを明かし「そんなに大したことはない。明日(2日)、病院に行きます」と語った。9月25日に昇格した43歳左腕はCSを見据え、救援での登板を続けていた。

◆ソフトバンクのドラフト1位・前田悠はプロ初登板で先発し、3回8安打6失点のほろ苦いデビューとなった。「打たれてしまったのはまだまだ実力が足りないということ」二回に集中打を食らって4失点し、三回には2ランを浴びてKOされた。大阪桐蔭高から入団した左腕はウエスタンで12試合に登板し、4勝1敗1セーブ、防御率1・94。最終盤にチャンスをつかんだが「甘い球を逃してくれない」とレベルの違いを痛感した。それでも打線の援護に恵まれて黒星が消えた19歳に小久保監督は「6点ビハインドで負けがつかないところに前田悠伍を感じた。これからの姿を楽しみにしたい」と期待した。前田悠は「打たれて学んだことがたくさんある。完璧に抑えれるように練習からやっていきたい」と前を向いた。(織原祥平)

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
優勝
(-)
ソフトバンク
89493 0.645
(↑0.003)
-
(-)
2602
(+8)
388
(+6)
113
(+2)
89
(+1)
0.260
(↑0.001
2.550
(↓0.03)
2
(-)
日本ハム
73598 0.553
(↓0.004)
13
(↓1)
3526
(-)
481
(+4)
109
(-)
90
(-)
0.245
(↓0.001)
2.980
(-)
3
(-)
ロッテ
71646 0.526
(↑0.004)
16.5
(-)
2493
(+5)
491
(+1)
75
(-)
61
(-)
0.248
(↓0.001)
3.190
(↑0.01)
4
(-)
楽天
66693 0.489
(↓0.004)
21.5
(↓1)
5483
(+1)
562
(+5)
72
(-)
87
(+1)
0.243
(↓0.001)
3.770
(↑0.01)
5
(-)
ORIX
62773 0.446
(↓0.003)
27.5
(↓1)
1394
(+6)
447
(+8)
69
(+1)
60
(-)
0.238
(↑0.001
2.820
(↓0.03)
6
(-)
西武
49912 0.350
(↑0.005)
41
(-)
1348
(+4)
483
(-)
59
(-)
82
(+4)
0.211
(-)
3.040
(↑0.02)