西武(★0対2☆)ロッテ =リーグ戦25回戦(2024.09.29)・ベルーナドーム=
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ロッテ
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西武
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勝利投手:小島 和哉(12勝10敗0S)
(セーブ:益田 直也(1勝4敗24S))
敗戦投手:與座 海人(1勝4敗0S)
  DAZN
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◆ロッテは6回表、2死三塁から岡のバントヒットで1点を奪い、試合の均衡を破る。そのまま迎えた8回には、藤岡が適時二塁打を放ち、貴重な追加点を挙げた。投げては、先発・小島が7回4安打無失点の力投で今季12勝目。敗れた西武は、先発・與座が好投するも、打線が援護できなかった。

◆パリ五輪フェンシング男子フルーレ団体金メダリストの松山恭助(27)が夢をかなえた。29日、西武-ロッテ戦(ベルーナドーム)のセレモニアルピッチに臨み「もう本当に夢のような時間でした。オリンピックで勝ってよかったと心から思った」としみじみと言った。「フェンシング(選手)というのを見た瞬間にすぐわかる格好」と本大会で着用したユニホーム姿で登場した。侍ジャパンの一員として東京五輪金メダルに輝いた源田が打席に立つと、甲斐野から教わったという「フォーシーム」を投げ込んだ。「腕の振りが甘くなった」と結果は惜しくもワンバウンド投球。自己採点は「60点ぐらいですかね」と口にし、「大暴投じゃなかったんで、まあいいかな」と振り返った。ライオンズを愛して16年という生粋の西武ファン。きっかけは「2008年のリーグ優勝と日本一の年。華のある選手も何人かいて、そのままWBCに選ばれて。見たタイミングがすごい良かった」とハマった。「栗山選手、中村選手と源田選手」の3人を推しに挙げるが、何よりチームが好きだ。遠征が多く年間の半分を海外で過ごす中でも逐一成績をチェックして見守ってきた。今季既に最下位が確定しているが、応援する気持ちに揺るぎはない。「残り数試合、しっかり皆さんが持ってるものをぶつける戦いになっていけばうれしい」と期待した。初めての大役を経験し、早くも2度目を待ち望む。「次の(28年)ロスで負けたら多分もうもうないと思うんで」と冗談を交えながら、「次はフォークとかちょっと習得していきたい」と目を輝かせた。

◆ロッテ岡大海外野手(33)がセーフティーバントを決め、貴重な先制点を生んだ。0-0の6回2死三塁で「ネクストの時から考えていて、2アウト三塁になった瞬間に決めました」と三塁前に決めた。キャリア初のシーズン100安打も達成したが「単純にうれしいですけど、まだまだシーズン、順位も決まってないですし、そこに向けてしっかりやるだけ。自分たちができる野球をしっかり集中してやっていきたい」と気を引き締めた。

◆西武が、ロッテ先発の小島に11連敗を喫した。6回から3イニング連続で先頭打者を出すも、犠打失敗や併殺と自滅。再三の好機で打ち崩せず無得点に終わった。渡辺久信GM兼監督代行(59)は「塁は出るんだけど、ことごとくミスが出る。『よーし』というときに、何もできない」と怒り心頭だった。先発与座は8回2失点と好投。「球も強かったし、コントロールもすごく良くて今年一番のピッチングじゃないかなと思う」と渡辺GM兼監督代行も絶賛の内容だったが、打線の援護に恵まれなかった。相次ぐ拙攻に指揮官もいら立ちを隠せず「できない選手を使っている自分が悪いと思う。以上」と、早々と取材を切り上げた。

◆すた丼パワー気合マシマシで、キャリアハイをさらに更新した。ロッテ小島和哉投手(28)が7回無失点で自己最多を更新する12勝目を挙げた。西武戦は22年8月6日から11連勝と好相性。前日好投した西野から託されたバトンをつないでチームの2連勝に貢献。CS圏を争う4位楽天とのゲーム差を3に広げる、大きな1勝をたぐり寄せた。投手戦となった試合で、小島はフィールディングも光った。4回、正面のライナーに素早く反応してキャッチ。6回は先頭打者に出塁を許したが、後続のバント処理で二塁に送球し進塁を許さなかった。さらに併殺崩れで残った一塁走者をけん制でアウトにし、チャンスの芽を摘んだ。7回無死一塁でも投-遊-一の併殺で、相手に反撃の隙を与えなかった。高校時代から守備練習は多く行い、苦手意識は全くない。それとともに「常にノーアウト一塁とかワンアウト一塁の、バントあるなっていう場面だったら、絶対セカンド狙おうと思って投げてる。1個でいいやっていう感覚はない」と高い意識を持っている。4位楽天と僅差でCS圏を争う中、1戦目先発の西野と東京・立川の「すた丼」で決起集会。「しっかり2試合勝って右投手2人(種市、佐々木)につなごうって話しました。『おっさん2人で頑張るか』って言われたんですけど、僕まだ28なんですけど...」と若干の不満も吐露したが、見事に2人で有言実行して見せた。今では"お得意様"となった西武戦だが、苦い思い出もある。19年、新人ながら開幕ローテーション入りし、プロ初登板でベルーナドーム(当時はメットライフドーム)のマウンドに上がったが、2回7安打4四球8失点と炎上。「あの時は本当に1、2年で終わるなって思ってた」と振り返る。「そこから比べたらちょっと頑張ってるなっていう自分に思うこともありますし。いや、まだまだだなって痛感することも多い」と語った。それでもチームトップの12勝。「防御率も2点台っていうのも掲げたのにいってないので満足はできてないですけど。今チームがいい位置にいるので、しっかりCS投げられるように準備したい」と軽快な口調で先を見据えた。【星夏穂】小島が22年8月6日から西武戦11連勝。ロッテ投手の同一カード11連勝以上は、近鉄戦でマークした58~60年小野13連勝、69~70年成田12連勝、51~55年榎原11連勝に次ぎ4人目で、近鉄戦以外では初めて。西武相手に11連勝は他球団を含めても12~16年武田(ソフトバンク)に並び2人目の最長連勝となった。ロッテは今季西武戦を21勝4敗で終了。ロッテが同一カードでシーズン21勝は61年近鉄戦(7敗)、95年ダイエー戦(5敗)、03年オリックス戦(6敗1分け)に並ぶ球団最多。

◆すた丼パワー気合マシマシで、キャリアハイをさらに更新した。ロッテ小島和哉投手(28)が7回無失点で自己最多を更新する12勝目を挙げた。西武戦は22年8月6日から11連勝と好相性。前日好投した西野から託されたバトンをつないでチームの2連勝に貢献。CS圏を争う4位楽天とのゲーム差を3に広げる、大きな1勝をたぐり寄せた。シーズンを通してけがなくローテーションを支える小島の強靱(きょうじん)な体には鍵がある。吉井監督から「いつもローテーションでミスしないで守ってくれますし、イニングもしっかり投げてくれるので、ありがたい」と感謝され、ベテランの西野からも「球数、イニング投げても必ず中6日でまわれて体が強いところがすごい」と尊敬のまなざしを向けられる。幼少期から大きなけがをしてこなかった小島は「小さいときから気をつけてる食生活とかはあまりない。食べたいものを食べる」ときっぱり。「今でも冷やし中華のキュウリは抜くし、チョレギサラダのキュウリも抜きます」と意外にも野菜が苦手。「自分も大人になってきたので、最近はタマネギとかキャベツとかは食べるようになってきた。レタスはちょっと厳しいけど」とストレスフリーな食事が鍵なのかも知れない。【ロッテ担当=星夏穂】

◆右脚をけがしていたロッテ・種市篤暉投手(25)が30日の楽天戦(楽天モバイル)で復帰登板を果たす。3位のチームと2ゲーム差でクライマックスシリーズ進出を争う4位楽天との直接対決2連戦の初戦を担うことになった。「歩くのはだいぶ痛かった。階段も登れないくらいでしたが、思ったよりも早く復帰できてよかった。けが前くらいの感覚で投げられている。やれることは全部やってきました」種市は今月1日のソフトバンク戦で右足内転筋の筋損傷で離脱。その後は酸素カプセルに入るなどやれるケアをすべてこなし、20日にはイースタン・リーグ、オイシックス戦で実戦復帰。球団の計測では153キロを記録し、2回36球を投げ4安打2失点に抑えていた。今季は22試合に登板し7勝8敗、防御率3・16。プロ8年目で初となる規定投球回到達(143回)まで残り?回に迫っている。「いつも通りに、できないことはやらないように頑張っていきたい。昨年も終盤にけがをしていなくなっていたので、2年連続で同じようにはならないようにCSにいけるように頑張りたい」と力を込めた。

◆ロッテは先発の小島和哉投手が要所を締め、7回無失点で3連勝の12勝目を挙げた。このカードは2022年8月から11連勝。六回に岡のバント安打で先制した打線は八回に藤岡の適時二塁打で加点した。西武は拙攻で与座の好投を生かせなかった。

◆零敗の西武は開幕16連敗もあった今季のロッテ戦を4勝21敗で終えた。相次ぐバント失敗など拙攻が響き、渡辺監督代行は「塁には出るが、ことごとくミスが出る。よーしという時に何もできない。できない選手を使っている自分が悪い」と怒気をはらませた。与座の8回2失点を「ことし一番の投球だったかな」と評価しただけに、援護できずに悔しさを募らせた。

◆思い切った策で空気を変えた。0―0の六回2死三塁。ロッテ・岡大海外野手(33)がセーフティーバントを決めた。均衡を破るバント安打に、普段はポーカーフェースを貫く男がガッツポーズ。残り1枠のクライマックスシリーズ進出へ、一歩近づけた。「打席に立つ前から考えていて、2死三塁になった瞬間に(やろうと)決めていました。チャンスはあると思っていた」布石はあった。一回の第1打席。三塁手・佐藤龍が深めに守る中、セーフティーバントのそぶりを見せた。このときの佐藤龍は「前に来ていなかった。(勝負どころで)バントに賭けてみてもいいかな」と考えを巡らせた。そして六回は強めのバントで三遊間に転がして先制点をもたらした。2021年に2本のサヨナラ本塁打、今季も2度のサヨナラ打を放つなど勝負強さを発揮。得点への嗅覚にも優れ、「昨日の朝5時半から、あれを練習していたらしい」とは吉井監督の冗談だが、「岡の判断でよくやってくれた。狙っていましたね」とたたえた。3位のチームは4位楽天に3ゲーム差をつけ、30日からは敵地での直接対決2連戦。2連勝すれば2年連続のクライマックスシリーズ進出が決まる。「一番一番、目の前の試合に集中して、選手たちが活躍できる環境をつくっていきたい」と吉井監督。選手に主体性を持たせ勝利を目指す理想の〝吉井野球〟が体現された瞬間でもあった。(森祥太郎)

◆ロッテ・小島和哉投手(28)が7回4安打無失点で、自己最多の12勝目をマーク。2022年8月6日から続く球団記録の西武戦の連勝を11に伸ばした。直球を軸に、ストライク先行で三回まで無安打投球。走者を許しても2併殺を取るなど要所を締めた。母校、埼玉・浦和学院高の後輩たちが観戦に訪れた中で快投し「真っすぐが立ち上がりから良かった。(ピンチでも)イメージ通りにできた」とうなずいた。

◆ロッテ・鈴木昭汰投手(26)が、4年目で初の50試合登板を果たした。八回に登板し1回1安打無失点に抑えた。「本当に1試合1試合やった結果だと思う」八回は先頭の代打・山野辺に二塁打を打たれたが、長谷川を一邪飛、源田をニゴロ、西川を空振り三振に仕留めた。しっかりとゼロで抑え「2点差だったので、もう割り切って1点はしょうがないぐらいの気持ちで、1人1人アウトを取っていく思いで投げました」と息をついた。2021年に法大からドラフト1位で入団。今季は開幕から27試合連続で自責点なしに抑えるなど抜群の安定感をみせて2勝2敗25ホールド、防御率0・76。昨季までは1年目の23登板が最多だったが飛躍を遂げ、今では主に八回を担い、チームに欠かせない存在へと成長を遂げた。

◆零敗の西武は開幕16連敗もあった今季のロッテ戦を4勝21敗で終えた。打線は5安打で相次ぐバント失敗など拙攻が響き、渡辺監督代行は「塁には出るんだけど何もできない。できない選手を使っている自分が悪いと思う」と厳しい表情だった。8回2失点と役割を果たした与座は「先制点や追加点を与えてチームを勝たせきれない投球になってしまった」と反省した。

<パ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
優勝
(-)
ソフトバンク
87493 0.640
(↑0.003)
-
(-)
4593
(+6)
382
(+2)
110
(+1)
88
(-)
0.260
(↑0.001)
2.540
(↑0.01)
2
(-)
日本ハム
73578 0.562
(↓0.004)
11
(↓1)
5526
(+2)
469
(+6)
109
(-)
89
(-)
0.247
(↓0.001)
2.970
(↓0.02)
3
(-)
ロッテ
69646 0.519
(↑0.004)
16.5
(-)
4486
(+2)
489
(-)
74
(-)
60
(-)
0.249
(-)
3.220
(↑0.02)
4
(-)
楽天
66673 0.496
(↓0.004)
19.5
(↓1)
7481
(+1)
555
(+8)
72
(-)
86
(-)
0.244
(-)
3.790
(↓0.03)
5
(-)
ORIX
62753 0.453
(↑0.004)
25.5
(-)
3388
(+8)
438
(+1)
68
(-)
59
(-)
0.237
(↑0.002)
2.800
(↑0.01)
6
(-)
西武
47912 0.341
(↓0.002)
41
(↓1)
3336
(-)
483
(+2)
59
(-)
78
(+1)
0.211
(-)
3.080
(↑0.01)