1 | 2 | 3 | 4 | 5 | 6 | 7 | 8 | 9 | 計 | 安 | 失 | 本 | |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
ヤクルト | 2 | 0 | 0 | 0 | 4 | 0 | 0 | 0 | 0 | 6 | 11 | 1 | 1 |
広島 | 0 | 0 | 0 | 0 | 2 | 0 | 1 | 0 | 1 | 4 | 13 | 1 | 0 |
勝利投手:吉村 貢司郎(9勝8敗0S) (セーブ:小澤 怜史(5勝6敗10S)) 敗戦投手:床田 寛樹(11勝8敗0S) 本塁打 |
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◆ヤクルトが3連勝。ヤクルトは初回、村上の2ランで先制に成功する。そのまま迎えた5回表には、村上と山田の適時打などで4点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・吉村が7回途中3失点の粘投で今季9勝目。敗れた広島は、先発・床田が振るわなかった。
◆今季限りで現役引退を表明しているヤクルト青木宣親外野手(42)が、試合前に広島菊池涼介内野手(34)から、花束を贈られた。試合前練習中には、青木の打撃の様子がバックスクリーン上部のスクリーンに映し出されるなど、球場全体からねぎらいの拍手が送られた。
◆神様が、号砲を鳴らした。0-0の初回2死一塁。ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、広島床田のシンカーを捉えた。打球は、あっという間にバックスクリーンへ。豪快すぎる先制弾。「しっかり自分のポイントで打つことができました。先制できて良かったです」と、リーグ単独トップの33号2ランでチームに勢いをもたらした。続く2、3回はともに得点圏に走者を進めながらも、無得点に終わった。4回は3者凡退。どこか停滞した空気が流れる中、そんな雰囲気を変えたのも神様だった。3点リードと変わった5回無死一、二塁。今度は床田の高め146キロ直球を強振し、左中間フェンス直撃の適時二塁打を放った。神様に導かれるように、山田、丸山和も適時打で続いた。チームは前夜に今季初めてマツダスタジアムで勝利。今季10戦目、そして昨年9月24日以来の同球場での白星だった。その勢いは日付が変わっても、衰えることはなかった。
◆広島は最大6点ビハインドから2点差に詰め寄るも、悪い流れを断ち切ることはできなかった。今月3度目の4連敗で、最大14あった貯金がなくなり、5月7以来の借金1。4日まで首位に立ちながら、2位の可能性もなくなり、3位以下が確定した。先発床田は1回の先制2ラン被弾から粘りの投球も、5回に味方のミスから失点を重ねた。無死一、二塁からサンタナの三遊間への弱い当たりを三塁小園がトンネル。さらに3本の適時打を浴びた。今季ワースト5回6失点。8月28日の11勝目から白星が遠く、自身3連敗で自己最多タイのシーズン8敗目を喫した。21歳田村を先発起用し、矢野をプロ入り初の3番で起用した打線は、ヤクルトの11安打を上回る13安打を記録した。だが、序盤2回まで毎回先頭が出ながら無得点に終わり、中盤まで2併殺。勢いに乗り切れなかった。一度狂った投打の歯車がかみ合わず、1993年9月(球団ワーストタイ19敗)以来の月間18敗。新井監督は「そこは考えずにまた明日の試合ということで頑張りたいと思います」と言葉を絞り出した。
◆ヤクルト吉村貢司郎投手(26)が9勝目をマークした。3回以外、毎回走者を背負う展開。7回途中10安打を許しながら、3失点にまとめた。「秀樹が誕生日ということで、絶対勝ちたいと思っていた」と長岡の23歳の誕生日を粘投で祝った。キャリア初の10勝も目前。「自分自身のピッチングをしっかりやっていきたい」と先を見据えた。
◆神様が、キングとなる日は近い。ヤクルト村上宗隆内野手(24)が、リーグ独走の33号2ランをマークした。初回2死一塁。バックスクリーンへぶち込んだ。広島床田はぼうぜんとした表情で、異常な打球の伸びを見つめていた。村上は「しっかりセンターに打てていることが要因かなと思います」。本塁打王争いを演じる2位の巨人岡本和もこの日に27本目の1発をマークしたが、その差は6本。2年ぶりの本塁打王の座は、ほぼ手中に収めた。ソフトバンク山川に並び、12球団トップタイの本塁打数も「ん~まあ、ピンと来ないですけど、う~ん、まあ、なんとも思わないです」と一喜一憂することはなかった。神が戻ってきた。8月24日DeNA戦(神宮)で23号2ランを放ってから、49打席アーチから遠ざかった。24号は9月10中日戦(バンテリンドーム)。12試合、50打席ぶりの1発だった。その裏で試行錯誤を続けた。試合前の打撃練習中には、バント練習の場に赴き、スタッフに内角の球筋を要求。より生きた球を体感し、イメージをふくらませた。現在の好調のポイントは「全てですね。ある程度、凡打の内容もいいですし、しっかりと修正もできているのでこれを続けていけるように頑張りたい」と確かな手応えをつかんでいる。このまま、頂点まで駆け上がる。【栗田尚樹】
◆広島が最大6点差から2点差まで詰め寄るも、今月3度目の4連敗を喫した。先発床田は1回に先制2ランを浴び、5回は味方のミスから失点を重ねて、今季ワーストの5回6失点。打線も中盤まで2併殺など、反撃が遅かった。最大14あった貯金がなくなり、5月7以来の借金1。3位以下が確定した。月間18敗は、1993年9月(球団ワーストタイ19敗)以来。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-先発床田投手は1回よりも5回の失点か新井監督 ちょっとミスもあったけどね。本人は分かっていると思う。全体的にちょっと高かったというかね。また次に備えてもらいたいと思います-2番手には前回先発から中4日でアドゥワ投手を起用新井監督 あそこは最近ブルペンに負担がかかっているから、2イニング行ってもらいたくてアドゥワに行ってもらいました。-先発ローテを守ってきたアドゥワ投手を中継ぎに新井監督 ちょっと早い回で(先発が降板する)のが結構出てきているので、ブルペンに負担がかかっている。そこをカバーしてもらいたいと。-スタメンには田村選手、林選手と若手を起用新井監督 タム(田村)良かったね。いい打撃だったし、守備の方も良かったです。-3番起用した矢野選手が2打点新井監督 どうしたら(打線が)つながっていくのかな、点が入るかな、と。矢野は何でもできるので、という意味合いで小園にチャンスをつなげてもらいたいイメージで入ってもらいました。-残り試合も若い選手を使いながらになるか新井監督 そう考えています。-月間18敗。どう乗り切っていくか新井監督 そこは考えずに、また明日の試合ということで頑張りたいと思います。
◆今季限りでの現役引退を表明している球界野手最年長のヤクルト・青木宣親外野手(42)に向け、試合前に広島・菊池涼介内野手(34)から花束が贈られた。場内アナウンスが流れると、大型ビジョンには「東京ヤクルトスワローズ 青木宣親選手 21年間おつかれさまでした」との文字が表示され、両軍のファンから温かな拍手が湧き上がった。ホームベース付近で花束が手渡され、最後は肩を組んで記念撮影に応じる場面がみられた。青木は13日に今季限りでの現役引退を表明。その後、東京ドーム、甲子園、横浜スタジアム、マツダスタジアムと各球場で〝セレモニー〟が開かれている。引退試合は10月2日の広島戦(神宮)。「ファンの皆さんに向けてプレーを見せることが大切。皆さんの記憶に残せられたらいい」と話すベテランが、最後まで自分のスタイルを貫き、ファンを沸かせる。
◆ヤクルト・村上宗隆内野手(24)が一回、リーグトップを独走する今季33号の先制2ランをマークした。「4番・三塁」で先発出場。一回2死から3番・サンタナが右前打で出塁し、2死一塁で迎えた第1打席に、広島先発の左腕、床田が投じたシンカーを完璧に捉えた。バックスクリーンへ運び、球団を通じて「しっかり自分のポイントで打つことができました。先制できてよかったです」とコメントした。
◆ヤクルトが一回に村上の2ランで主導権を握り3連勝。村上は五回に適時二塁打を放ち2安打3打点。6回?を3失点の吉村が自身4連勝で9勝目。広島は4連敗で5月以来の借金1。相手を上回る13安打を放ったが後手に回った。
◆ヤクルトが6ー4で広島に勝利。1回 2点本塁打を放ち生還したヤクルト・村上宗隆(右)=マツダスタジアム(撮影・沢野貴信)
◆ヤクルトは村上宗隆内野手(24)がリーグ単独トップを独創する33号2ランで先制。五回には村上が左フェンス直撃の適時二塁打を放つなど一挙4点の猛攻を見せ3連勝を飾った。先発の吉村貢司郎投手(26)は6回2/3を投げ3失点で9月負け無しの自身4連勝。9勝目(8敗)を挙げた。以下、吉村のヒーローインタビュー。--投球を振り返って「ランナーを結構出してしまったんですけど、その中でもしっかりと粘れた」--どんな意識でマウンドに上がった「しっかりと0点を続けることを意識して投げました」--中盤も要所を締め併殺に抑えた「野手の方が点数取ってくれたんで、落ち着いて投げることができました」--打線が序盤からいい形で得点を重ねた「本当に頼もしい打線です。ありがたかったです」--9月は4試合負けなし「自分自身はそんなに変えずに1イニング1イニングしっかりと投げていこうと思って投げたんですけど、今日は(長岡)秀樹が誕生日ということで絶対勝ちたいと思っていた。勝ててよかったです」--二桁勝利に王手「いつもと変わらずに自分のできることをやって、勝利を掴めればいいかなと思ってます」
◆ヤクルトが一回に村上の2ランで主導権を握り3連勝。村上は五回に適時二塁打を放ち2安打3打点。6回?を3失点の吉村が自身4連勝で9勝目。村上のデータは以下のとおり。?ヤクルト・村上が今季33号2ラン。ヤクルト(前身を含む)で通算224本塁打は杉浦享と並ぶ歴代5位で、左打者では最多となった。球団記録は池山隆寛の304。?通算600打点に到達。入団7年目までの通算打点数で西武・清原和博の599を抜いた。7年目までに通算600打点以上を挙げたのは、巨人・原辰徳(612)、西鉄・中西太(610)、巨人・長嶋茂雄(606)に次いで4人目。?直近15試合で10本塁打。日本選手最多のシーズン56本塁打を記録した2022年6月10日のソフトバンク戦-同29日の広島戦の14試合で13本塁打をマークしている。
◆負けが込む広島は床田が一回、いきなり村上にバックスクリーンへ2ランを運ばれた。ここまで11勝を挙げているチームの勝ち頭は「相手の方が上だった」と淡々と振り返った。19日の前回登板もヤクルトが相手で5回5失点。「考えすぎていい結果が出なかった」と修正して臨んだつもりだったが、5回6失点で自己最多に並ぶ8敗目を喫した。「実力不足。自分がやろうとしたことはできたが、結果に出なかった。結果が全て」と悔しさをかみ殺すように話した。
◆広島は13安打4得点も投打がかみ合わず最下位のヤクルトに連敗した。今月4度目の4連敗で球団ワーストの月間19敗に迫る月間18敗目。新井貴浩監督(47)の一問一答は次の通り。──床田は5回8安打6失点(自責4)で8敗目(11勝)となった「(五回の4失点は味方の)ちょっとミスもあったけどね。本人はわかっていると思うし、全体的にちょっと高かったというね。また次に備えてもらいたいと思います」──六回からは先発のアドゥワを中継ぎ起用し2回無失点「最近ブルペンに負担がかかっているから、2イニングいってもらいたかった」──田村、林の若手をスタメンで起用「タム(田村)良かったね(2安打と右翼で好守備)。いいバッティングだったし、守備の方も良かったです」──矢野は3番で起用し2安打2打点「どうしたらつながっていくのかな、点が入るかなというところで、矢野はなんでもできる。(4番の)小園にチャンスをつなげてもらいたいイメージで入ってもらいました」──7試合。中村奨を含め若手を使う「そう考えている」──月間18敗。1敗で球団ワーストの同19敗となるがどう乗り切る「そこは考えず、また明日の試合ということで頑張りたいと思います」
◆〝負の記録〟が迫ってきている。広島は最下位ヤクルトに連敗し9月18敗目(4勝)。報道陣から、今月の残り3試合で球団ワーストの月間19敗(1953年9月、93年9月)を更新する可能性があると指摘された新井監督は、必死で前を向いた。「そこは考えず。またあしたの試合を頑張りたいと思います」チームトップ11勝を挙げてきた床田が誤算だった。0─0の一回2死一塁で村上に2ランを浴びて先制を許すと、五回には三塁・小園の適時失策から4失点。5回8安打6失点(自責4)で8敗目を喫した。今月4日まで首位を走ったチームは9月に入り急失速。23日には6年連続のV逸が決定し、25日には自力でのクライマックスシリーズ(CS)出場の可能性が消滅した。この日は21歳の田村、23歳の林をスタメン起用して13安打4得点と奮起したが、投打がかみ合わなかった。今月4度目の4連敗で最大14あった貯金は底をつき、ついに借金1となった。残り7試合。1・5ゲーム差で追う3位DeNAを抜きCS出場権をつかみ取るためには、これ以上負けられない。(柏村翔)
◆〝マツダのうっぷん〟を晴らす、完璧なアーチだ。ヤクルト・村上宗隆内野手(24)が一回、バックスクリーンへ一直線に伸びる先制の33号2ラン。11試合目にしてマツダスタジアムでは今季初の一発を放ち、主導権を手繰り寄せた。「センターにいい打球が打てたので良かった。先制点を取れたことが、一番大きかったですね」2死一塁で迎えた第1打席。床田のシンカーを捉え、ライナーで中堅フェンスを越えた。7月13日に自己ワーストの1試合5三振を喫するなど、試合前時点のマツダでの今季成績は打率・152、0本塁打、1打点。今季2勝9敗のチームだけでなく、自身にとっても鬼門だったが、一振りで払拭すると、五回には左中間へ適時二塁打を放ち、2安打3打点を挙げた。10日の中日戦から15試合で10発。今季の本塁打数は33本に達し、2位の岡本和(巨人)に6本差をつけ、リーグトップを独走状態だ。86打点も1位を維持しており、2冠も現実味を帯びてきた。8月終了時点では打率・241、23本塁打、65打点。シーズン序盤から苦戦する中、7月以降には、ベンチにノートを持ち込み、打席で感じたことなどをメモして書き残す姿もあった。試合前に見返すこともあり「気持ちの整理がしやすくなった」と明かす。「書いてみようかな」と新しい習慣を取り入れるなど、もがいてきた成果がここにきて表れている。シーズンは残り5試合。勝利につながる放物線を描き続けた先にタイトルが待つ。(武田千怜)
<セ・リーグ順位表推移>
順位 | チーム名 | 勝数 | 負数 | 引分 | 勝率 | 首位差 | 残試合 | 得点 | 失点 | 本塁打 | 盗塁 | 打率 | 防御率 |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 (-) |
巨人 |
74 | 58 | 7 | 0.561 (↓0.001) | M3 (↑1) |
4 | 443 (+12) | 372 (+5) | 80 (+2) | 59 (+5) |
0.244 (-) | 2.490 (-) |
2 (-) |
阪神 |
72 | 60 | 6 | 0.545 (-) | 2 (-) |
5 | 471 (-) | 401 (-) | 66 (-) | 37 (-) |
0.244 (-) | 2.470 (-) |
3 (-) |
DeNA |
67 | 65 | 3 | 0.508 (-) | 7 (-) |
8 | 500 (+5) | 483 (+12) | 98 (+1) | 61 (+1) |
0.257 (↑0.001) | 3.120 (↓0.04) |
4 (-) |
広島 |
65 | 66 | 5 | 0.496 (↓0.008) | 8.5 (↓1) |
7 | 396 (+5) | 394 (+9) | 51 (-) | 59 (+1) |
0.239 (↑0.002) | 2.580 (↓0.02) |
5 (-) |
中日 |
58 | 72 | 8 | 0.446 (-) | 15 (-) |
5 | 363 (-) | 464 (-) | 65 (-) | 37 (-) |
0.242 (-) | 3.000 (-) |
6 (-) |
ヤクルト |
59 | 75 | 4 | 0.440 (↑0.008) | 16 (↑1) |
5 | 486 (+9) | 539 (+5) | 98 (+1) | 66 (+1) |
0.242 (-) | 3.670 (↑0.03) |
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