広島(★1対3☆)ヤクルト =リーグ戦21回戦(2024.09.25)・MAZDA Zoom-Zoom スタジアム広島=
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ヤクルト
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広島
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勝利投手:高橋 奎二(7勝9敗0S)
(セーブ:小澤 怜史(5勝6敗9S))
敗戦投手:九里 亜蓮(7勝10敗0S)
  DAZN
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◆ヤクルトは初回、オスナの適時打で先制に成功する。そのまま迎えた7回表には、代打・川端の適時打と西川の押し出し四球で2点を挙げ、リードを広げた。投げては、先発・高橋が6回無失点の好投で今季7勝目。敗れた広島は、打線が相手を上回る10安打を放つも、つながりを欠いた。

◆ヤクルトが鬼門の地で、スタートから仕掛けた。0-0の初回2死一、二塁。オスナが、広島先発・九里のシュートを捉え、中前へ先制適時打を放った。「初回から先制のチャンスで回ってきたのでタイムリーが打てて良かったです」と仕事を果たした。先発高橋も、気合の入った投球で試合をつくった。1点リードの2回には2死一塁から連打で満塁のピンチを招いた。ただ、九里を147キロ高め直球で空振り三振に仕留めた。6回にも連打と死球で満塁としたが、坂倉を遊飛、末包を見逃し三振に片付け、主導権を渡さなかった。チームはマツダスタジアムを苦手としていた。試合前まで、開幕から同球場で9戦9敗。昨年9月24日を最後に、勝てていなかった。昨季も同球場では、1勝11敗1分けと大きく負け越した。不吉なデータを払拭すべく、投打が奮起した。

◆ヤクルトが、やっと鬼門の地で勝利を飾った。今季開幕から9戦9敗だったマツダスタジアムで、10戦目にしてようやく今季初勝利をマーク。先発高橋奎二投手(27)は2、6回に2度の満塁のピンチを招いたが、粘りの投球で6回5安打無失点。継投もはまり、大西ー山本ーロドリゲスー小沢のリレーで締めた。打線も初回にオスナの中前適時打で先制すると、1点リードの7回には代打・川端の右前適時打などで2点を追加。効果的に得点を積み重ねた。昨季は同球場で1勝11敗1分。昨年9月24日以来、1年ぶりに広島で勝利した。高津臣吾監督(55)も24日に来期続投が決まってから初勝利となった。

◆広島が2桁10安打を放ちながら1得点に終わり、3連敗となった。2回2死満塁は九里が空振り三振。6回は無死一、三塁から野間が浅い左飛に倒れ、1死満塁からは坂倉が遊飛、末包が見逃し三振に終わった。3点ビハインドとなった8回に1点を返すのが精いっぱいだった。5回1失点の先発九里は2桁10敗目となった。チームは12年9月以来の月間17敗。最大14あった貯金がなくなり、3位DeNAとのゲーム差も1・5に広がり、自力CSの可能性が消滅した。試合後の新井貴浩監督(47)の談話は以下の通り。-6回裏はいい形をつくったが新井監督 明日はそういうところで返すぞと思って、試合に入ってほしいなと思います。-九里投手は5回1失点新井監督 最少失点だからね。あそこ(5回裏の代打策せずに打席)は行っても、球数的に次のイニングだけだったので。点を取らないといけないところなので、あそこでご苦労さんと言いました。-打線は長打が出ず、1得点のみ新井監督 それを言ったらあれだから。また明日、また明日と、前を向いてやっていきたいと思う。明日は打つぞと思って準備してもらいたい。-新井監督からみて選手、スタッフ、チームの雰囲気は新井監督 雰囲気的にはそんなに(悪くない)。「よし、今日もやるぞ!」と毎日毎日、そういう雰囲気でやっているけどね。どうしても負けがこんでくると周りからはそう見えると思うけど、実際はそんなに。練習のときも試合中も「よし、やるぞ」「今日は行くぞ」と思ってやってくれていると思う。

◆ヤクルト高橋奎二投手(27)が、引退を決断した同期入団の山崎晃大朗外野手(31)へ勝利をささげた。ともに15年ドラフト組。同3位の高橋は「何とか見てくれてるかなと思いながら、今日はマウンド立っていました」。2度の満塁のピンチも冷静に処理し、6回5安打無失点で7勝目。高津監督は「成長を感じます」と左腕を評価した。

◆広島が今季本拠地で9戦全勝だったヤクルトにも敗れ、3位DeNAと1・5ゲーム差に広がり、自力CS進出の可能性が消滅した。相手を上回る2桁10安打を放ちながら、8回の1得点止まり。22日中日戦の2回から続いた連続無得点を24イニングで止めるのが精いっぱいだった。12年9月以来の月間17敗の大失速で最大14あった貯金がなくなり、勝率5割。新井監督は「前を向いてやっていきたい。明日は打つぞと思って準備してもらいたい」とナインの奮起に期待した。▽広島九里(5回1失点で10敗目)「初回に点を与えてしまって、チームが勝てなかったことが悔しい」▽広島末包(6回2死満塁で見逃し三振)「軌道が今までと違った。それが頭になかった分、手が出なかった」

◆ヤクルト・丸山和郁外野手(25)が約1カ月ぶりに1軍に合流した。明大から入団3年目の今季は、けがで離脱した塩見を欠く中、前半戦はレギュラー格として奮闘。キャリアハイの90試合に出場し、打率・239、11打点を挙げていた。8月26日に出場選手登録を外れた後は、ファームで調整。9月21日のイースタン・リーグ、DeNA戦(戸田)で2打席連発、翌22日の同カードで2試合連続となるソロ本塁打を放つなど状態を上げてアピールしていた。

◆2年目右腕のヤクルト・吉村貢司郎投手が今季9勝目(8敗)を懸けて26日の広島戦に先発する。短距離ダッシュなどで調整し「どの試合も絶対に勝ちたいと思っている」と力を込めた。完封勝利を飾った4日の巨人戦(京セラ)から自身3連勝中で、9月は負けなし。好調を維持しているが「一試合一試合、新たな気持ちで。(自身が)連勝中ということは意識せず、僕のできる投球をする」と表情を引き締めた。

◆進化した姿を示す。ヤクルト・丸山和が約1カ月ぶりに1軍に合流。この日を含めて残り7試合となる中、出場選手登録された。試合前には「最後、何もできずにファームで終わるのではなく、また1軍でチャンスをもらえた。1試合ずつ成長できるように頑張っていきたい」と意気込んでいた3年目外野手。「7番・右翼」で即スタメンに名を連ねた。今季はリードオフマンの塩見がけがで離脱する中、前半戦はレギュラー格として奮闘。試合前時点でキャリアハイの90試合に出場していたが、8月は打率・045と苦戦し、同26日に出場選手登録を抹消された。その後はファームで調整。しっかりタイミングを取れる打撃フォームや構えを模索し、修正を図った。「やっぱり打てないと1軍にはいられない。絶対にもう一回(1軍に)上がるという気持ちでずっと取り組んできた」。9月21日のイースタン・リーグ、DeNA戦(戸田)で2打席連発。翌22日にも2試合連続のソロを放つなどアピールし、1軍切符をつかんだ。13日には自主トレで弟子入している42歳の青木が今季限りでの現役引退を表明した。一つのプレーや打席への意識、トレーニングへの取り組み方など多くのことを教わった先輩について「正直、もっと教わりたかった。まだ一緒にやりたかったという思いが強い」と本音を吐露。その上で「青木さんにいい報告ができるようにやりたい」と宣言した。師匠の教えを胸に1軍舞台で輝く。

◆打球が右翼の芝生で跳ねると赤く染まったマツダスタジアムからは歓声がわき起こった。広島・菊池が入団2年目の2012年から12年連続となるシーズン100安打に到達。一塁ベース上でグッと表情を引き締めた。「前半戦はなかなか点が取れなくて、ピッチャーに助けてもらった部分がすごくある。打者陣で引っ張っていけるようにしたいと思う」打撃での貢献を誓っていた34歳の右打者は「7番・二塁」で出場し、0─1の二回2死一塁で1打席目へ。左腕・高橋の5球目、外角145キロの直球を得意の右打ちでチャンスメーク。この回は得点にこそ結びつかなかったが、自身は節目に到達した。赤ヘル一筋13年。13年から10年連続ゴールデングラブ賞に輝いた名二塁手だが、バットでの貢献も光る。球団25年ぶりのリーグ優勝となった16年には181安打をマークし、最多安打のタイトルを獲得。今季前半戦は打撃不振で苦しんだが、新井監督から「後半戦は新たな気持ちでスタートを切ろう」と優しく声をかけてもらって奮起した。チームは今月4日まで首位だったが、9月は試合前時点で新井政権ワーストの4勝16敗で4位に転落した。23日には優勝が消滅。この日を含め残り5試合で、球団ワーストの月間19敗(1953年9月、93年9月)の可能性も出てきているが、16~18年のリーグ3連覇に貢献したベテランが苦境を救う。

◆ヤクルトが先行逃げ切り。一回にオスナの適時打で1点を先制し、七回は代打川端の適時打、押し出し四球で2点を加えた。6回無失点の高橋が7勝目、小沢が9セーブ目。広島は2桁安打を放ちながら八回の1点どまりで3連敗。

◆ヤクルトは25日、広島に3-1で勝利。9回 代打で打席につくヤクルト・青木宣親=マツダスタジアム(撮影・沢野貴信)

◆左腕の高橋奎二投手(27)が6回5安打無失点で7勝目(9敗)を挙げた。二回と六回に満塁のピンチを招いたが、丁寧にコースに投げ分け、後続を断った。チームのマツダスタジアムでの今季初白星に貢献。「(連敗を)止めてやると思ってマウンド立っていた。六回のピンチの場面で、本当に全力で投げにいった結果、ゼロで抑えられた。そこでしっかり粘れたのが、今年イチ良かったんじゃないかなと思う」とうなずいた。この日に今季限りでの現役引退を発表した山崎晃大朗外野手(31)は同期入団の先輩。高橋は「山崎さんが辞めるということを、朝ニュースで見たので、見てくれているかなと思いながら投げた」と自ら切り出して説明。「同期入団で、いろいろ遊んだり、野球のときもいろいろお話したりした。本当にめちゃくちゃいい先輩だったので、悲しい気持ちがある。ちょっと早かったなというのは思います」と感慨に浸った。

◆広島は相手を上回る10安打を放ちながら1得点に終わり、最下位ヤクルトに惜敗した。本拠地の同カードは開幕から9連勝中だったが今季初黒星。自力でのクライマックスシリーズ出場の可能性がなくなった。試合後の新井貴浩監督(47)の一問一答は次の通り。―─九里は5回3安打1失点だったが、自己ワーストの10敗目(7勝)となった「最少失点だからね。あそこは行っても、球数的にも次のイニングだけだったので、点を取らないといけないところなので、あそこでご苦労さんと言いました」──1点を追う六回は1死満塁の好機をつくったが、無得点に終わった「なかなか。それもあしたはそういうところでかえすぞと思って、試合に入ってほしいと思います」──打線は単打が多く長打が出ていない「またあした、前を向いてやっていきたいと思うし、あしたは打つぞと思って準備してもらいたい」──連敗が続いているが選手、スタッフ、チームの雰囲気は「『よし、きょうもやるぞ』と毎日毎日、そういう雰囲気でやっている。どうしても負けがこんでくると周りからはそう見えると思うけど、練習のときも試合中も『よし、やるぞ』、『きょうは行くぞ』と思ってやってくれていると思う。周りからはこういう状況になると元気がないと映るかもしれないけど、『きょうこそ頑張ろう』、今で言うと『あしたはやろう』とそういう雰囲気でみんな入れているとは思う」

◆広島は自力でのクライマックス(CS)出場の可能性がなくなった。開幕9連勝中だったマツダスタジアムでのヤクルト戦で今季初黒星。3連敗で最大14あった貯金はついに0になり、新井監督は言葉を絞り出した。「前だけ向いてやっていきたいと思うし、あしたは打つぞと思って準備してもらいたい」先発の九里が一回に先制点を献上すると、打線は二回2死満塁、六回1死満塁と2度の絶好機で凡退した。3点を追う八回に坂倉の適時打で1点を返したが、反撃はここまで。10安打を放ちながら1得点に終わった。今月4日まで首位を走ったが、新井政権ワーストの月間17敗(4勝)で4位に転落し、23日にはV逸が決まった。今月は残り4試合で球団ワーストの月間19敗(1953年9月、93年9月)が現実味を帯びている。指揮官は「周りは元気がないように映るかもしれないが『今日こそ頑張ろう』という雰囲気で入れている」と強調するが...。3位DeNAが首位巨人に勝ったためゲーム差は1・5に広がった。残り8試合。逆転できる可能性は十分あるとはいえ、ラストスパートへの勢いがなかなか出てこない。(柏村翔)

◆やっと勝った!! セ・リーグ最下位のヤクルトは25日、広島21回戦(マツダ)に3―1で勝って2連勝。マツダスタジアムでは今季10試合目で初勝利を挙げた。24日に来季の続投が発表された高津臣吾監督(55)は、6回5安打無失点の好投で7勝目(9敗)を手にした高橋奎二投手(27)を称賛。2年連続Bクラスが確定しているが、1つでも上の順位を目指して残り6試合を戦い抜く。長いトンネルを抜けた。今季10試合目でマツダスタジアム初勝利。は歯を食いしばりながら指揮を執ってきた敵地での戦いを振り返りながら、先発・高橋の好投に目を細めた。「言葉で表現できないぐらい歯がゆかったというか、悔しかった。ロースコアに持っていった先発ピッチャーは非常に大きい。あそこ(六回)まで0でいったので、いい形でゲームを進められたと思う」指揮官が目指してきた「ロースコアのゲームをものにする」野球で、勝利をつかんだ。高橋は二回に2死満塁、六回に1死満塁のピンチを背負うも粘りの投球で無失点。一回にオスナの中前適時打で奪った1点を守った。七回には代打・川端の右前適時打、西川の押し出し四球で2点を追加。八回に1点を返されたが、救援陣も最少失点で乗り切った。来季に向け、最後まで全力で戦い抜く。24日に高津監督の来季続投が発表された。契約年数は1年。球団を通じて「身を削る思いで努力します」とコメントしていた指揮官はこの日、2025年シーズンにもつながる今季の残り6試合に向け「いろいろ試しながら、ちょっと見てみたい部分もあるので、トライしていきたい」と思いを明かした。選手の起用法や作戦面など試していく部分もありながら、勝利を追い求める姿勢は変わらない。この日も山田、村上、オスナ、サンタナらフルメンバーで打線を組んだ。「いけるのであればきょうのメンバーでずっといきます。負けるのがすごく嫌いなので」と高津監督。2年連続Bクラスが確定しているが、リーグ最下位から1つでも上の順位を目指す。(赤尾裕希)