ヤクルト(★6対7☆)中日 =リーグ戦25回戦(2024.09.21)・明治神宮野球場=
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中日
20212000071301
ヤクルト
04001000161200
勝利投手:福谷 浩司(3勝1敗0S)
(セーブ:マルティネス(1勝3敗41S))
敗戦投手:山野 太一(2勝4敗0S)

本塁打
【中日】福永 裕基(6号・3回表2ラン)

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◆中日は2点ビハインドで迎えた3回表、福永の2ランで同点とする。続く4回に岡林の適時打で1点を勝ち越すと、5回には鵜飼の適時打でリードを広げた。投げては、先発・福谷が5回5失点の投球で今季3勝目。敗れたヤクルトは、先発・山野が試合をつくれなかった。

◆ヤクルトのレジェンドOBによる始球式が行われ、元監督の若松勉氏(77)が打席に立ち、小川淳司GM(67)が投手を務めた。事前から2球目に打つという打ち合わせを済ませていたが、小川GMは「打つってなったら、緊張しちゃって」と初球ストライクの後、2球続けてアウトコースに外れた。それでも、4球目でストライクに修正。若松氏は思いっきりバットを振り抜いたが、惜しくもファウルに終わった。若松氏は「ドン詰まった」と苦笑いを浮かべていた。「外野まで飛ばしたかったね。でも楽しかった」と満足げだった。高校野球では甲子園で優勝投手となり、プロでは外野手で活躍した小川GMは「プロ野球で投げるの初めてだから、そんな簡単じゃないっていうのは改めて思いました。最初は打たないってわかってたから。でも打つってなった時に、やっぱりちょっと違うっていうのは思いました」と振り返った。

◆ヤクルトが、高い集中力を見せつけた。初回に2点を先制され、2点ビハインドの2回だった。先頭オスナ、山田の連続安打などから1死一、三塁のチャンスで、岩田の右前適時打で1点を返した。「ランナーが三塁だったのでコンパクトにランナーをかえすことだけを考えて打ちました」と仕事を果たした。勢いは止まることなく、2死二、三塁からは長岡が左翼線への適時二塁打で2点を追加。「追い込まれていたので強引にいかずコンパクトに打ちました。良いところに打ちました」。そして次打者の西川も、右翼線への適時二塁打をマークし、さらに1点を加えた。一方で先発山野は、精彩を欠いた投球となった。初回先頭から3連打で満塁のピンチを招くと、押し出し四球で先制点を献上。さらに犠飛で失点した。2回こそ3者凡退に抑えたが、以降は立て直しが出来なかった。2点リードと変わった3回には、無死一塁から福永に左翼へ同点の2ランを許した。結果的に4回7安打5失点でマウンドを降りた。雨の神宮は、打ち合いの展開となった。【栗田尚樹】

◆中日がヤクルトに競り勝ち、広島に次いで勝ち越しを決めた。両軍2桁安打の乱打戦。2点差の9回に守護神マルティネスが1点を失いながらも逃げ切った。立浪監督も「(ヤクルトの)クリーンアップ、ベンチで見ていても非常に迫力がある。最後はライデル(マルティネス)が1点を取られたけど粘ってくれた」とほっとした表情。単独最下位からも3日ぶりに脱出した。▽中日福谷(5回9安打5失点も打線の援護で3勝目)「点は取られてしまいましたが、チームが勝つことしかマウンドでは考えていませんでした」▽中日鵜飼(5回2死満塁で今季初タイムリーの2点適時打)「満塁で良い場面だったので、なんとか抜けてくれて良かったです」

◆中日2年目の福永裕基内野手(28)がプロ入り初の2試合連続本塁打を含む今季8度目猛打賞の活躍を見せた。2点を追う3回無死一塁、ヤクルト先発山野から左翼席へ6号同点弾。5回までに単打、二塁打を放ちサイクル安打にリーチも、その後2打席は凡退。打席では「(サイクルは)周りから言われてたけど、村松が塁に出ていて、返すことだけ考えた」と冷静さをキープ。今季通算98安打まで伸ばし、初の年間100安打も射程圏内だ。射程圏内だ。

◆中日がヤクルトに競り勝ち、広島に次いで勝ち越しを決めた。両軍2桁安打の乱打戦。2点差の9回、守護神ライデル・マルティネス投手(27)が1点を失うも、逃げ切った。マルティネスはリーグトップ、自己最多を更新する41セーブ。チームも単独最下位から3日ぶりに脱出した。試合後の立浪監督のコメントは以下の通り。-乱打戦を制した「村松がここの球場で(打率)6割ぐらい打っているでしょ」-今季の神宮球場での通算打率は6割5分「こんなことは(プロ)野球史上始まって、あんまり聞いたことない。多分、記録じゃないですか、同一カードで。2番で非常にいい働きをしてくれている。チャンスを作ったりして、こういう試合展開にはなっていると思う。特に(ヤクルトの)クリーンアップは本当にベンチで見ていても、非常に迫力がある。最後にライデルが1点を取られたけど、攻めた結果。ただあの盗塁(西川の二盗)も加藤(匠)があれだけの球を投げているんで、もう少し前でパッと(山本が)タッチできれば、アウトにできたかもしれない。そういうところは、勝ちにつなげていくために大事なところだと思う。(9回無死一塁で西川の遊ゴロも)ゲッツーを取れればね。ソロホームランだったら、まだ1点差だった。ライデルがよく頑張ってくれた」-鵜飼の適時打も大きい「そうですね。最後、ちょっと浮いた変化球が来たんで、それを仕留められた。ああいうところで打って、自信にしてもらいたいなと思う」-ヤクルトに2年ぶりの勝ち越し「それは良かったと思います」

◆ヤクルトが、中日25回戦(神宮)に敗れ、CS進出の可能性が完全に消滅した。終戦を迎え、高津臣吾監督(55)は「今年は去年の悔しさをもって挑んだシーズンなんですけど、本当スローガンの通りヤり返してやろうと思ってスタートしたんですけど、悔しいの一言です」と言い「力がなかったと思います。僕の力もそうですし、チームの力もそうですし」と語り、悔しさをにじませた。高津監督は、今季が2年契約の最終年。現状は不透明な状況だ。自身の去就について「いや特に何も考えていないです」と話すにとどめた。「来年自分が立て直したいか?」という質問に対して「どう...。難しいこと聞きますね。チームは強くなってほしいなと思いますけどね」と苦笑いを浮かべていたが、複数の球団関係者の話によれば、現場への熱は衰えていないという。監督人事の決定権は衣笠会長が持つが、細かな話し合いなどに遅れが生じている。ただ、関係者によれば来季も続投を託される可能性を残している。一方で最下位のままなら、雲行きは怪しくなる。まずは5位を目指し、残り9試合を戦う。

◆ヤクルト球団設立55周年企画として行われた「レジェンドOBファーストピッチ」に、元ヤクルト監督の若松勉氏(77)=サンケイスポーツ専属評論家=と、小川淳司GM(67)が登場した。若松氏は現役時代につけた「ミスタースワローズ」を象徴する背番号1を背負って左打席に立ち、小川GMは背番号80のユニホームでマウンドに上がった。大きく振りかぶって投じた直球は見事なストライクだったが、若松氏は見逃して、もう1球を要求。その後は2球続けて、外角へのボール球となった。若松氏はカウント2-1からの4球目をスイングしてゴロを打ち、「1球目がすごくいい球だった。だから、もう1球って言ったけど、(その後は)みんなアウトコースにいくから振れなかった。最後はいい球だったよね。どん詰まったよ。外野まで飛ばしたかったけど、楽しかった」と笑顔で振り返った。プロでは外野手だったが、千葉・習志野高時代の1975年に、夏の甲子園で優勝投手となった小川GMは、「最初は打たないとわかっていたから、普通に投げられたけど、(2球目以降は)打つってなったら緊張しちゃって」と苦笑い。「プロ野球で投げるのは初めてだから、そんなに簡単ではいっていうのは改めてわかった」と語った。多くのファンが集まる神宮のグラウンドで〝プレー〟。若松氏は「これだけのお客さんの前で打席に入ったのは初めて。現役のときは、こんなにお客さんは入っていなかったし。だから、選手はゲームでも一生懸命にならないと、お客さんに申し訳ないよね。すっごいもんだって」と話した。

◆中日が着実に加点した。2―4の三回に福永が同点2ラン、四回に岡林の適時打で勝ち越して五回は鵜飼の2点適時打でリードを広げた。マルティネスは41セーブ目。ヤクルトは中日と入れ替わりで最下位に落ち、4位以下が確定した。

◆選手交代を告げるヤクルト・高津臣吾監督(撮影・長尾みなみ)

◆及ばなかった。ヤクルトは九回に1点差まで追い上げたが力尽き、リーグ最下位に転落。134試合目でクライマックスシリーズ(CS)出場の可能性が完全に消滅した。2021、22年の連覇から一転、5位に沈んだ昨季に続くBクラス確定に高津臣吾監督(55)は厳しい表情を浮かべた。「去年の悔しさを持って動いたシーズン。スローガンの通り、やり返してやろうと思ってスタートしたが悔しいの一言」12安打6得点を挙げながら敗戦。先発陣はこの日4回5失点で降板した山野に象徴されるように何度も早い回で降板し、救援陣も固定できなかった。リーグワーストのチーム防御率3・68が示す通りの結果に、指揮官は「まさにきょうの試合が典型的。そのぐらい取ったら勝てるチーム、投手陣じゃないといけない」と指摘。主力に故障者が相次いだことも響いた。球団側はこの日までに、就任5年目で2年契約の最終年の高津監督と話し合いの場を持ったとみられる。球団の林田社長は試合後「話はしているけど、何も決まっていない」と説明。来季の体制について慎重に判断しながら、シーズン終了までには決めることになる。セ・リーグ全球団に負け越しも決定。高津監督は「力がなかった」と悔しさをにじませた。残り9試合、来季巻き返しへの希望を見いだすべく、最後まで戦い抜く。

<セ・リーグ順位表推移>

順位チーム名 勝数負数引分勝率首位差残試合 得点失点本塁打盗塁打率防御率
1
(-)
巨人
72567 0.563
(↓0.004)
M6
(-)
8430
(+4)
366
(+5)
78
(-)
54
(-)
0.244
(-)
2.520
(-)
2
(-)
阪神
71596 0.546
(↑0.003)
2
(↑1)
7470
(+6)
400
(+5)
66
(+2)
36
(-)
0.245
(-)
2.500
(↓0.01)
3
(1↑)
広島
65625 0.512
(↑0.004)
6.5
(↑1)
11390
(+5)
382
(+4)
51
(-)
57
(+1)
0.239
(↑0.001)
2.570
(↓0.01)
4
(1↓)
DeNA
65633 0.508
(↓0.004)
7
(-)
12486
(+5)
464
(+6)
96
(+1)
60
(-)
0.256
(-)
3.070
(↓0.01)
5
(1↑)
中日
56728 0.438
(↑0.005)
16
(↑1)
7360
(+7)
463
(+6)
65
(+1)
37
(-)
0.243
(↑0.001
3.030
(↓0.02)
6
(1↓)
ヤクルト
56744 0.431
(↓0.003)
17
(-)
9470
(+6)
525
(+7)
95
(-)
63
(+2)
0.241
(↑0.001
3.680
(↓0.02)